JP3470901B2 - Elf5A生合成の抑制方法 - Google Patents

Elf5A生合成の抑制方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 開始因子Elf5Aはアミノ酸ヒプシン(Hypusine)(Hp
u)[Nε−(4−アミノ−2−ヒドロキシブチル)リ
ジン]を含む唯一知られた細胞タンパク質であるという
点でユニークである。このアミノ酸は下記の構造を有す
る自然発生する異常なアミノ酸である: ヒプシンは1971年にシバ(Shiba)達によってウシの
脳抽出物から初めて単離された[Biochim.Biophys.Act
a.,第244巻、523〜531頁(1971年)]。この分子は2と
9の位置に2つのキラルセンターを有し、各キラルセン
ターはCahn−Ingold−Prelog方法でRまたはSに分類す
ることができる。(2S、9R)ジアステレオマー: の翻訳後の生成で真核生物の開始因子5AすなわちElf5A
(かってはelF−4Dとよばれた)の前駆体タンパクで生
じることが分かっている[Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,
第80巻、1854〜1857頁(1983年)のクーパー(Cooper)
達の論文、Eur.J.Biochem.,第186巻、1〜3頁(1989
年)のセイファー(Safer)の論文]。
この前駆体のポリペプチドのIys−51を翻訳後アミノ
ブチル化してElf5Aを生合成し、次いで、これをヒドロ
キシル化すると、残基51にヒプシンを生じる。
Elf5Aはリボソームのサブユニットの結合を刺激して8
0S−結合Met−t−RNAすなわちピューロマイシンとの反
応性を高めることが1970年代半ばに分かっている[FEBS
Lett.、第76巻、1〜10頁(1977年)のアンダーソン
(Anderson)達の論文、J.Biol.chem.、第251巻、5551
〜5557頁(1976年)のケンパー(Kemper)達の論文]。
これより後の1983年には、クーパー(Cooper)達はsu
praでヒプシン変成タンパク質は成長する真核生物の全
ての細胞で重要な開始因子の役割をすることを示唆して
いる。
1986年には、パーク(Park)達[J.Biol.Chem.、第26
1巻、14515〜14519頁,(1986年)]がヒト赤血球からE
lf5Aタンパク質を単離し、単鎖のヒプシン残基を囲むア
ミノ酸配列、Thr−Gly−Hpu−His−Gly−His−Ala−Lys
を解明している。
Elf5AがHIVの複製に必須であることもわかっている
[J.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.、第91巻、10829〜1083
3頁(1994年)のベヴェック(Bevec)達の論文、J.Cell
Biol.、第123巻、1309〜1320頁(1994年)のルール(R
uhl)達の論文] 細胞内でのElf5A生合成における初期段階ではアミノ
ブチル供与体としてスペルミジンが必要である。
本発明の目的は、Elf5Aの細胞内生合成を抑制または
防止する方法を提供することにある。
本発明の概要 本発明の対象は、Elf5Aの細胞内生合成の抑制または
防止方法を必要とするヒトまたはヒト以外の動物に、El
f5A生合成に必要な細胞内スペルミジン(spermidine)
の供給を枯渇させるのに十分な量の下記化学式の中の1
つのポリアミン: または (ここで、 R1とR6はH、炭素数1〜12のアルキルまたはアラルキ
ルであり、互いに同一でも異なっていてもよく、化学式
(I)のR1とR6はHでなく、 R2〜R5はH、R1またはR6であり、互いに同一でも異な
っていてもよく、 R7はH、炭素数1〜12のアルキル、アリールまたはア
ラルキルであり、 mは3〜6までの整数であり、 nは3〜6までの整数であり、 v、w、x、yおよびzは3〜10までの整数であり、
互いに同一でも異なっていてもよい) またはこの立体異性体; (ここで、 R8〜R13はアルキル、分枝鎖アルキル、アリール、ア
リールアルキル、シクロアルキル(少なくとも1つのエ
ーテルの酸素原子によって中断されたアルキル鎖を有し
ていてもよい)または水素であり、互いに同一でも異な
っていてもよく、 N1、N2、N3およびN4は生理学的pHでプロトン化可能な
窒素原子であり、 aとbは1〜4の整数であり、互いに同一でも異なって
いてもよく、ただし、aとbの1方(両方ではない)は
0でもよく、 A、BおよびCはポリアミンが: (i) ヒトまたはヒト以外の動物へポリアミンを投与
した時に標的細胞によって取り込み可能であるか、ヒト
またはヒト以外の動物へポリアミンを投与した時に細胞
内または細胞表面上に位置する受容体の少なくとも1つ
のポリアミン部位に結合可能であり、且つ (ii) 標的細胞による取り込み時に、正に電荷された
窒素原子間の静電気的相互作用によって生物学的に反対
なアニオンに競合的に結合する ように、窒素原子の間隔を有効に維持する架橋基であ
り、互いに同一でも異なっていてもよく、 ポリアミンは、細胞内の生物学的に反対なアニオンに
結合した時に細胞内ポリアミンとは生物学的に異なる役
割をし、 架橋基A、BおよびCの少なくとも1つは窒素原子の
いずれか一方に対してα−でない少なくとも1つの−CH
(OH)基を含むことができる);または 上記の薬理学上許容される酸の塩 (V) を投与することを特徴とするElf5Aの細胞内生合成の抑
制または防止方法にある。
本発明の他の対象は、ヒトまたはヒト以外の動物に投
与した時に、体内のElf5A生合成に必要な細胞内スペル
ミジンの供給を枯渇させるのに十分な量の下記化学式の
1つを有するポリアミンと、その薬理学上許容される担
体とからなる医薬組成物にある: (ここで、 R1とR6はH、炭素数1〜12のアルキルまたはアラルキ
ルであり、互いに同一でも異なっていてもよく、化学式
(I)のR1とR6がHではなく、 R2〜R5はH、R1またはR6であり、互いに同一でも異な
っていてもよく、 R7はHまたは炭素数1〜12のアルキル、アリールまた
はアラルキルであり、 mは3〜6までの整数であり、 nは3〜6までの整数であり、 v、w、x、yおよびzは3〜10までの整数であり、
互いに同一でも異なっていてもよい); またはその立体異性体; (ここで、 R8〜R13はアルキル、分枝鎖アルキル、アリール、ア
リールアルキル、シクロアルキル(少なくとも1つのエ
ーテルの酸素原子によって中断されたアルキル鎖を有し
ていてもよい)または水素であり、互いに同一でも異な
っていてもよく、 N1、N2、N3およびN4は生理学的pHでプロトン化可能な
窒素原子であり、 aとbは1〜4の整数であり、互いに同一でも異なっ
ていてもよく、aとbの1方(両方ではない)は0でも
よく、 A、BおよびCはポリアミンが: (i) ヒトまたはヒト以外の動物へポリアミンを投与
した時に標的細胞によって取り込み可能であるか、ヒト
またはヒト以外の動物へポリアミンを投与した時に細胞
内または細胞表面上に位置する受容体の少なくとも1つ
のポリアミン部位に結合可能であり、且つ (ii) 標的細胞による取り込み時に、正に電荷された
窒素原子間の静電気相互作用によって生物学的に反対の
陰イオンに競合的に結合する ように、窒素原子の間隔を有効に維持する架橋基であ
り、互いに同一でも異なっていてもよく、 ポリアミンは細胞内の生物学的に反対の陰イオンへの
結合時に細胞内ポリアミンとは生物学的に異なる役割を
し、 架橋基A、BおよびCの少なくとも1つは窒素原子の
いずれか一方に対してα−でない少なくとも1つの−CH
(OH)基を含むことができる);または 上記の薬理学上許容される酸の塩 (V) 図面の簡単な説明 図1〜図6は本発明の組成物を本発明方法で使用して
得られた結果のグラフ。
本発明の詳細な説明 本発明は、上記化学式のポリアミンは、ヒトまたはヒ
ト以外の動物に投与されたときに、酵素のオルニチン脱
炭酸酵素(ODC)およびS−アデノシルメチオニン脱炭
酸酵素(AdoMetDC)の細胞を枯渇させることで、Elf5A
の合成の開始に利用可能な細胞内スペルミジンの供給を
枯渇させて、スペルミジンの細胞内生合成を抑制すると
いう発見に基づいている。その結果、ポリアミンの投与
量に応じて細胞内Elf5Aの生成量は制限されるか、なく
なる。
化学式(IV)のポリアミンでは、架橋基A、Bおよび
Cはアルキル、分枝鎖アルキル、シクロアルキル、アリ
ールアルキルまたは複素環式架橋基であるのが好まし
く、これらは互いに同一でも異なっていてもよく、N1
N2、N3またはN4原子の少なくとも1個はヘテロ原子とし
て環に組み入れられる。
本発明組成物および方法で使用するのに適したポリア
ミンは上記化学式(1)、(II)、(III)、(IV)お
よびこれらの誘導体とその塩(V)であり、これらは米
国特許第5,091,576号、第5,393,757号および第5,510,39
0号に記載されており、これらの特許の内容は参考とし
て本明細書の一部を成す。このポリアミンの製造方法も
上記特許に開示されている。本発明方法および組成物で
使用するのに適したヒドロキシ置換ポリアミンとその合
成方法は1996年2月6日出願の米国特許出願第08/595,8
77号に記載されており、この特許の内容も参考として本
明細書の一部を成す。
当業者は本発明の記載から、任意の用途において細胞
内ポリアミンの恒常性を大きく損なわずにElf5Aの細胞
内生成を所望レベルまで減らすのに必要なポリアミンの
投与量を過度に多数の実験を行なわずに決定できること
は理解できよう。一般に、必要な投与量は約5〜約200m
g/m2である。
上記薬剤が酸付加塩またはカルボキン酸塩を形成して
いる場合には生物学的活性は薬剤自体にある。これらの
塩は以下の方法および量(主成分として計算)でヒト用
医薬として使用することができる。酸は患者に対して薬
理上許容されるものが好ましい。適した酸としては
(a)塩酸、臭化水素酸、燐酸、メタ燐酸、硫酸等の無
機酸、(b)酒石酸、酢酸、クエン酸、マレイン酸、乳
酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、
グロン酸、琥珀酸、アリールスルホン酸、例えばp−ト
ルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。
本発明の医薬組成物は経口投与(錠剤、カプセルまた
はピル)、非経口投与(静脈内投与、皮膚投与、筋肉内
投与または皮下投与)または経皮投与が可能な化合物ま
たは混合物にするのに適した薬理学上許容される担体ま
たは賦形剤を含むのが好ましい。活性成分は一般の任意
の薬理上許容される担体または賦形剤と混合または配合
することができる。本発明の医薬組成物の調製および投
与では活性成分に対して不活性な一般的な任意の投与方
法、媒体または担体が利用可能であるということは当業
者に理解できよう。この投与方法、媒体および担体の説
明は例えばRemington's Pharmaceutical Sciences、第
4版(1970年)に記載されており、その内容を本明細書
は参照する。当業者は本発明原理から適当な媒体、賦形
剤および担体を決定し、それに活性物質を配合して本発
明の医薬組成物を容易に作ることができる。
本発明の医薬組成物に含むべき活性成分の治療有効量
は各症例によって複数の要因、例えば治療する患者のタ
イプ、体重、状態、予定投与法、予定投与量を取り込む
患者の能力などに依存する。一般に、活性成分は各投与
量当たり約0.1〜約250mg/kg、好ましくは約0.1〜約100m
g/kgの量である。
上記化合物はそのままで薬剤として投与できるが、そ
の効力維持のために薬理処方剤として使用するのが好ま
しい。本発明組成物はヒト用として1種または複数の薬
理上許容される担体、場合によってはさらに他の治療成
分と組み合わせて処方される。この担体は処方剤中の他
の成分に悪影響を与えず且つ患者に有害でないものとい
う意味で「薬理上許容される」ものでなければならな
い。本発明の薬剤と共存し得ないことが知られている酸
化剤等とは一緒に処方しないのが好ましい。処方剤は単
位投与量の形にするのが便利である。この単位投与量の
形の処方剤は薬学の当業者に周知の任意の方法で製造す
ることができる。何れの方法の場合にも、本発明の薬剤
と一種または複数の補足成分で構成される担体とを組み
合わせる段階が含まれる。一般に、本発明薬剤と担体と
を均一に組み合わせ、必要な場合には生成物を投与単位
に分けることによって処方剤が作られる。
非経口投与に適した処方剤は患者の血液に対して等張
性のある薬剤処方の無菌水溶液にするのが好ましい。こ
の場合、担体溶液としてはリン酸塩緩衝食塩水、生理食
塩水、水、乳酸塩含有リンゲルまたはぶどう糖液(水に
5%)が適している。この処方は、薬剤を水に混合して
溶液または懸濁液とし、無菌容器に入れて細菌汚染を防
いで密封する。最後殺菌の必要がないように、無菌条件
下で無菌物質を用いるのが好ましい。
上記の処方剤は必要に応じて1種または複数の追加成
分、例えば、メチルヒドロキシベンゾエート、クロロク
レゾール、メタクレゾール、フェノール、ベンゾアルコ
ニウムクロリド等の防腐剤を含んでいてもよい。これら
の物質は多数回投与用容器で用いられる処方の場合に有
用である。
また、処方に適したpH値にするために緩衝液を含むこ
ともできる。この緩衝液としてはリン酸ナトリウムと酢
酸ナトリウムが適している。処方剤を血液と等張にする
ために塩化ナトリウムまたはグリセリンを使用すること
もできる。必要な場合には処方剤を窒素等の不活性雰囲
気下で容器に充填することもでき、また、酸化防止剤を
加えることもできる。この処方剤は単位投与量または複
数回で投与する単位の形、例えば密封アンプルにするの
が好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明が
下記実施例に限定されるものではない。
実施例1 試験モデルとして、CD4陽性でHIVに感染しやすいヒト
のT4−リンパ芽球様株に由来するCEM−SS細胞株を選択
した。この細胞を1μm投与量のジエチルホモスペルミ
ン(細胞の成長を穏やかに抑制する、すなわち、増殖抑
制(IC75)がわずか25%と推定される濃度)を用いて処
理した。
72時間、96時間および144時間の処理プログラムの結
果は図1のグラフに記載してある。このグラフはジエチ
ルホモスペルミン(DEHSPM)で処理した結果、細胞株内
のスペルミジン(SPD)およびスペルミン(SPM)のレベ
ルが低下したことを示している。細胞内のヒプシンレベ
ルに対する96時間の処理結果は図2(対照)と図3に記
載してある。ヒプシンレベルの低下は、ジエチルホモス
ペルミンで処理した結果、細胞内のElf5Aの生成が減少
したことを示している。図4は、ジエチルホモスペルミ
ンで処理してから、72時間、96時間および144時間後の
細胞内のヒプシンレベルに対する効果を示している。
実施例2 ジエチルノルスペルミン治療の5日間治療計画に複数
の患者を選んだ。ポリアミンレベル[スペルミジン(SP
D)、ジエチルノルスペルミン(DENSPM)およびヒプシ
ン(Hpu)]を1日目に測定し、治療前対照として用い
た。次いで、各患者に5日間薬を投与し、2回目のサン
プルを取り出した。いくつかの症例では、投薬計画の最
中にサンプルを取り出した。投与量は下記表の一列目の
「患者」の下に記載してある。例えば、「1−094」と
はこの患者に94mg/m2を一日一回5日間投与したことを
意味し、「1−118」とはこの患者に118mg/m2を一日一
回5日間投与したことを意味する。5日目にポリアミン
レベルを再度測定する。結果は下記の表に記載してあ
る。
上記の表の結果から、各患者の細胞株中のスペルミジ
ンレベルが低下し、その結果、各症例におけるヒプシン
レベルの低下し、Elf5Aの生成が減少したことが分か
る。
患者1−094のヒプシンレベルの結果は図5[月曜日
(対照)のヒプシンレベル]および図6[金曜日(治療
後)のヒプシンレベル]のグラフに示してある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−117647(JP,A) 国際公開96/012480(WO,A1) 米国特許5541230(US,A) Cancer Research,v ol.47(1987),p.2821−2825 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/132 A61K 31/137 A61K 31/505 A61P 43/00 A61P 31/18

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒト以外の動物に、Elf5A生合成に必要な
    細胞内スペルミジンの供給を枯渇させるのに十分である
    が、ポリアミンの恒常性を大きく損なうには不十分であ
    る量の、下記化学式の1つを有するポリアミンを投与す
    ることを特徴とするElf5Aの細胞内生合成の抑制または
    防止方法: (ここで、 R1とR6はH、炭素数1〜12のアルキルまたはアラルキル
    であり、互いに同一でも異なっていてもよく、化学式
    (I)のR1とR6はHでなく、 R2〜R5はH、R1またはR6であり、互いに同一でも異なっ
    ていてもよく、 R7はH、炭素数1〜12のアルキル、アリールまたはアラ
    ルキルであり、 mは3〜6までの整数であり、 nは3〜6までの整数であり、 v、w、x、yおよびzは3〜10までの整数であり、互
    いに同一でも異なっていてもよい) またはその立体異性体; (ここで、 R8〜R13はアルキル、分枝鎖アルキル、アリール、アリ
    ールアルキル、シクロアルキル(少なくとも1つのエー
    テルの酸素原子によって中断されたアルキル鎖を有して
    いてもよい)または水素であり、互いに同一でも異なっ
    ていてもよく、 N1、N2、N3およびN4は生理学的pHでプロトン化可能な窒
    素原子であり、 aとbは1〜4の整数であり、互いに同一でも異なって
    いてもよく、aとbの1方(両方ではない)は0でもよ
    く、 A、BおよびCはポリアミンが (i) ヒト以外の動物へのポリアミンを投与した時に
    標的細胞によって取り込み可能であるか、ヒト以外の動
    物へポリアミンを投与した時に細胞内または細胞表面上
    に位置する受容体の少なくとも1つのポリアミン部位に
    結合可能であり、且つ (ii) 標的細胞による取り込み時に正に電荷された窒
    素原子間の静電相互作用によって生物学的に反対な陰イ
    オンに競合的に結合する ように、窒素原子の間隔を有効に維持する架橋基であ
    り、互いに同一でも異なっていてもよく、 ポリアミンは細胞内の生物学的に反対な陰イオンへ結合
    する時に細胞内ポリアミンとは生物学的に異なる役割を
    し、 架橋基A、BおよびCのうち少なくとも1つは窒素原子
    のいずれか一方に対してα−でない少なくとも1つの−
    CH(OH)基を含むことができる);または 上記化合物の薬理学上許容される酸の塩 (V)
  2. 【請求項2】ポリアミンがジエチルホモスペルミンであ
    る請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】ポリアミンがジエチルノルスペルミンであ
    る請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】ポリアミンをヒト以外の動物に投与する請
    求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】ポリアミンの投与量が約5〜200mg/m2であ
    る請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】ヒトまたはヒト以外の動物に投与した時に
    体内のElf5A生合成に必要な細胞内スペルミジンの供給
    を枯渇させるのに十分であるが、ポリアミンの恒常性を
    大きく損なうには不十分な量の下記化学式の1つを有す
    るポリアミンと、薬理学上許容されるポリアミンの担体
    とを含むことを特徴とする単位投与量の形の医薬組成
    物: (ここで、 R1とR6はH、炭素数1〜12のアルキルまたはアラルキル
    であり、同一でも異なっていてもよく、化学式(I)の
    R1とR6はHではなく、 R2〜R5はH、R1またはR6であり、互いに同一でも異なっ
    ていてもよく、 R7はHまたは炭素数1〜12のアルキル、アリールまたは
    アラルキルであり、 mは3〜6までの整数であり、 nは3〜6までの整数であり、 v、w、x、yおよびzは3〜10までの整数であり、互
    いに同一でも異なっていてもよい) またはその立体異性体; (ここで、 R8〜R13はアルキル、分枝鎖アルキル、アリール、アリ
    ールアルキル、シクロアルキル(少なくとも1つのエー
    テルの酸素原子によって中断されたアルキル鎖を有して
    いてもよく)または水素であり、互いに同一でも異なっ
    ていてもよく、 N1、N2、N3およびN4は生理学的pHでプロトン化可能な窒
    素原子であり、 aとbは1〜4の整数であり、互いに同一でも異なって
    いてもよく、aとbの1方(両方ではない)は0でもよ
    く、 A、BおよびCはポリアミンが: (i) ヒトまたはヒト以外の動物へポリアミンを投与
    した時に標的細胞によって取り込み可能であるか、ヒト
    またはヒト以外の動物へポリアミンを投与した時に細胞
    内または細胞表面上に位置する受容体の少なくとも1つ
    のポリアミン部位に結合可能であり、且つ (ii) 標的細胞により取り込まれた時に正に電荷され
    た窒素原子間の静電相互作用によって生物学的に反対の
    陰イオンに競合的に結合する ように、窒素原子の間隔を有効に維持する架橋基であ
    り、互いに同一でも異なっていてもよく、 ポリアミンは、細胞内の生物学的に反対の陰イオンへ結
    合した時に細胞内ポリアミンと生物学的に異なる役割を
    し、 架橋基A、BおよびCの少なくとも1つは窒素原子のい
    ずれか一方に対してα−でない少なくとも1つの−CH
    (OH)基を含むことができる);または 上記化合物の薬理学上許容される酸の塩 (V)
  7. 【請求項7】ポリアミンがジエチルホモスペルミンであ
    る請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】ポリアミンがジエチルノルスペルミンであ
    る請求項6に記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】ヒトに投与するための請求項6に記載の医
    薬組成物。
  10. 【請求項10】ポリアミンの量が約5〜200mg/m2である
    請求項6に記載の医薬組成物。
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