JP3469979B2 - フリップ・フロップ回路 - Google Patents

フリップ・フロップ回路

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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、個々の素子電流の
値を変調する制御端子を有する2つの負性微分抵抗素子
(例えば、共鳴トンネルトランジスタ)を直列に接続し
た回路を基本構成とし、従来のフリップ・フロップと同
様に、直流バイアス電圧およびクロック信号を与えた状
態で、個々の素子へのゲート入力によって、フリップ・
フロップ動作を実現するフリップ・フロップ回路に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】既製半導体ICの中の一つの大きな種類
にフリップ・フロップ回路が存在する。フリップ・フロ
ップ回路は、各種のフリップ・フロップ回路を組み合わ
せることにより、カウンターやシフトレジスタなどが容
易に構成できる。フリップ・フロップ回路の種類には、
セット信号で出力がHighになり、リセット信号でL
owになるSR型フリップ・フロップ回路、SR型フリ
ップ・フロップ回路での禁止入力をなくしたJK型フリ
ップ・フロップ回路、遅延信号の入力のあるクロックの
立ち上がりで出力がHighになり、該遅延信号の消失
後、初めてのクロックの立ち上がりで出力がLowにな
るD型フリップ・フロップ回路、およびトリガ入力で出
力が反転していくT型フリップ・フロップ回路が存在す
る。図12に従来のトランジスタ(FET)で構成され
たJK型のフリップ・フロップ回路の構成図を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のトラン
ジスタ(FET)のみで各種のフリップ・フロップ回路
を構成する場合には、複雑な回路構成になる。図12に
示したJK型フリップ・フロップ回路には16個のFE
Tが必要であるため、回路の占有面積が大きくなるとい
う問題があった。また、FETの動作時間でフリップ・
フロップ回路の動作時間が決まるため、高速化には限度
があった。
【0004】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、少ない素子数で、かつ高速動作可能な各種
のフリップ・フロップ回路を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、素子電流の値を制御する少なく
とも1つの制御端子を有する第1および第2の負性微分
抵抗素子を直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前
記第2の負性微分抵抗素子の他端を接地した第1の直列
接続回路と、前記第1の直列接続回路と同等の構成を有
する第2の直列接続回路と、素子電流の値を制御する少
なくとも1つの制御端子を有する第3および第4の負性
微分抵抗素子を直列に接続し、該接続点を出力とし、前
記第4の負性微分抵抗素子の他端を接地した第3の直列
接続回路とにより構成され、前記第1および第2の直列
接続回路には、接地した端子とは異なる一端に、前記第
1および第2の負性微分抵抗素子のピーク電圧の和より
も大きな波高値を有する振動電圧を印加し、また、前記
第3の直列接続回路には、接地した端子とは異なる一端
に、前記第3および第4の負性微分抵抗素子のピーク電
圧の和よりも大きな定電圧を印加する。
【0006】また、前記第1の直列接続回路を構成する
前記第1の負性微分抵抗素子の制御端子にセット信号を
入力し、前記第2の直列接続回路を構成する前記第1の
負性微分抵抗素子の制御端子にリセット信号を入力し、
また、前記第1および第2の直列接続回路の出力端子
を、それぞれ前記第3の直列接続回路を構成する前記第
3および第4の負性微分抵抗素子の制御端子に接続し、
前記第3の直列接続回路の出力をフリップ・フロップ回
路の出力とする。
【0007】また、前記第1の直列接続回路を構成する
前記第1の負性微分抵抗素子の制御端子にセット信号を
入力し、前記第2の直列接続回路を構成する前記第1の
負性微分抵抗素子の制御端子にリセット信号を入力し、
また、前記第1および第2の直列接続回路の出力端子
を、それぞれ前記第3の直列接続回路を構成する前記第
3および第4の負性微分抵抗素子の制御端子に接続し、
さらに前記第3の直列接続回路の出力を、前記第1の直
列接続回路を構成する前記第2の負性微分抵抗素子の制
御端子に接続すると共にフリップ・フロップ回路の出力
とする。
【0008】また、前記第1の直列接続回路を構成する
前記第1の負性微分抵抗素子の制御端子、および前記第
2の直列接続回路を構成する前記第2の負性微分抵抗素
子の制御端子に共通に遅延信号を入力し、また、前記第
1および第2の直列接続回路の出力端子を、それぞれ前
記第3の直列接続回路を構成する前記第3および第4の
負性微分抵抗素子の制御端子に接続し、前記第3の直列
接続回路の出力をフリップ・フロップ回路の出力とす
る。
【0009】さらに、前記第1および第2の直列接続回
路の出力を、それぞれ前記第3の直列接続回路を構成す
る前記第3および第4の負性微分抵抗素子の制御端子に
接続し、また、前記第3の直列接続回路の出力端子を、
前記第1の直列接続回路を構成する前記第2の負性微分
抵抗素子の制御端子に接続すると共にフリップ・フロッ
プ回路の出力とする。
【0010】
【発明の実施の形態】図1〜図4は本発明に係るフリッ
プ・フロップ回路の説明図である。
【0011】図1は2つの負性微分抵抗素子を直列に接
続した回路、図2は図1の負荷曲線、図3は図1の双安
定状態を有する場合の負荷曲線、図4はp+n接合型共
鳴トンネルトランジスタの構造を示す断面図である。
【0012】図1に示すように、負性微分抵抗を有する
2つのほぼ同一特性の共鳴トンネルトランジスタ1、2
を直列接続し、接続点3を出力端子とする。この直列接
続回路4の一端をアースし、他端に振動電圧または直流
電圧をバイアス電圧(Vb)として印加すると、図2に
示すように、バイアス電圧(Vb)の大きさによって出
力状態の安定点の数が変化する。バイアス電圧(Vb
の大きさが、共鳴トンネルトランジスタ1、2のピーク
電圧(Vp)の2倍より小さい場合(Vb<2Vp)に
は、安定点は一つしか存在せず、出力にはバイアス電圧
の1/2の電圧が発生する。このような状態は、バイア
ス電圧(Vb)がピーク電圧(Vp)の2倍と等しくなる
まで続くが、2倍より大きくなる(Vb>2Vp)と、安
定点が2つになり、回路は単安定状態から双安定状態に
遷移する。この双安定状態に対応する出力電圧を、論理
“0”と“1”に対応させる。
【0013】単安定−双安定転移時に、制御信号によっ
て、直列接続回路4を構成する2つの共鳴トンネルトラ
ンジスタ1、2の素子電流に差異を与えると、双安定状
態の一方が選択される。例えば、“0”を選択する場合
には、直列接続回路4を構成する2つの共鳴トンネルト
ランジスタ1、2の内、アース端子に近い方の素子の電
流値を他方より等価的に増加させればよい。バイアス電
圧(Vb)として、波高値がピーク電圧の2倍よりも大
きな振動電圧(クロック信号)を印加する場合には、該
クロック信号に従って、スイッチングさせることができ
る。一方、ピーク電圧(Vp)の2倍よりも大きな定電
圧が印加される場合には、出力状態は一度決定される
と、保持されることになる。これは一種のトグル機能
(一時繋留し保持する機能)であり、メモリ効果を有す
る。
【0014】しかしながら、図3に示すように、制御電
圧によって素子電流を変化させると出力を変化させるこ
とができる。ここでは、バイアス電圧(Vb)を印加す
る側の素子のバレイ電流(極小値)を、他方のピーク電
流(Vp)以上にしており、出力は“1”となる。
【0015】素子電流を変化させる方法としては、図4
に示すように、エミッタ電極5、ゲート電極6、コレク
タ電極7を有する、p+n接合の共鳴トンネルトランジ
スタを用いて、共鳴トンネル構造8の面積をゲート電極
6の信号により変調する方法がある。
【0016】本発明は、上述したように、定電圧でバイ
アスされる2つの共鳴トンネルトランジスタ1、2の直
列接続回路4が有するトグル機能と、振動電圧でバイア
スされる直列接続回路4の有するスイッチング機能を合
わせることにより、各種のフリップ・フロップ回路を実
現するものである。
【0017】なお、共鳴トンネルトランジスタ1、2
は、そのエピタキシャル構造を変えることにより、ピー
ク電圧(Vp)を調整できるため、従来のトランジスタ
の電圧レベルで動作させることも可能である。従って、
従来の電界効果型トランジスタ(FET)で構成された
フリップ・フロップ回路を、直流バイアス電圧やクロッ
ク信号を変えることなく、共鳴トンネルトランジスタを
用いた回路に置き換えることが可能である。
【0018】図5に本発明の実施の形態として、SR型
のフリップ・フロップ回路およびその真理値表を示し
た。
【0019】図に示すように、第1の直列接続回路9を
構成する第1の負性微分抵抗素子10の制御端子11に
セット信号(S)が入力され、第2の直列接続回路13
を構成する第1の負性微分抵抗素子14の制御端子15
にリセット信号(R)が入力される。また、第1および
第2の直列接続回路9、13の出力端子が、それぞれ第
3の直列接続回路17を構成する第3および第4の負性
微分抵抗素子18、19の制御端子20、21に接続さ
れ、第3の直列接続回路17の出力をフリップ・フロッ
プ回路の出力(Qn)とする。
【0020】クロック信号(CLK)により駆動される
第1および第2の直列接続回路9、13を構成する第1
の負性微分抵抗素子10、14は、制御信号が存在しな
い場合に、Lowレベルを出力するように、第1および
第2の負性微分抵抗素子10、12、14、16の特性
を変化させてある。図5(a)に記載した信号αおよび
βは、制御電圧を印加しない状態での該素子の素子電流
が異なることを意味し、αおよびβの素子電流(Iα
よびIβ)は次の関係を満たすように設定されている。
【0021】(Iα+ΔIG)>Iβ>Iα ここで、ΔIGは制御電圧が印加された素子αの素子電
流の増加量を示す。
【0022】第1および第2の直列接続回路9、13を
構成する第2の素子12、16には、制御端子の存在し
ない素子が示されているが、制御端子を有する素子を用
いる場合には、該制御端子をオープンとすれば良い。
【0023】本回路の動作は以下の通りである。
【0024】(S,R)=(0,0)の場合には、第
1および第2の直列接続回路9、13の出力はLowと
なる。従って、定電圧により駆動される第3の直列接続
回路17は、トグル機能を有するため、出力(Qn)は
以前の状態(Qn-1)を保ち不変となる。
【0025】(S,R)=(1,0)の場合には、第
1の直列接続回路9の出力がHighで第2の直列接続
回路13の出力がLowとなるため、第3の直列接続回
路17の出力QnがHigh(1)にセットされる。
【0026】(S,R)=(0,1)の場合には、第
1の直列接続回路9の出力がLowで第2の直列接続回
路13の出力がHighとなるため、第3の直列接続回
路17の出力QnがLow(0)にセットされる。
【0027】(S,R)=(1,1)の場合には、第
1および第2の直列接続回路9、13の出力がHigh
となるため、このような入力は禁止される。
【0028】また、図6に本発明のその他の実施の形態
として、JK型のフリップ・フロップ回路およびのその
真理値表を示した。
【0029】図に示すように、第1の直列接続回路9を
構成する第1の負性微分抵抗素子10の制御端子11に
セット信号(J)が入力され、第2の直列接続回路13
を構成する第1の負性微分抵抗素子14の制御端子15
にリセット信号(K)が入力される。また、第1および
第2の直列接続回路9、13の出力端子が、それぞれ第
3の直列接続回路17を構成する第3および第4の負性
微分抵抗素子18、19の制御端子20、21に接続さ
れ、第3の直列接続回路17の出力をフリップ・フロッ
プ回路の出力(Qn)とする。さらに帰還回路として、
出力(Q)が第1の直列接続回路9を構成する第2の素
子12の制御端子22に接続されている。
【0030】第1および第2の直列接続回路9、13を
構成する第1の負性微分抵抗素子10、14は、制御信
号が存在しない場合に、Lowレベルを出力するように
第1および第2の負性微分抵抗素子10、12、14、
16の特性を変化させてある。図6(a)に記載した記
号αおよびβは、図5と同様に、制御電圧を印加しない
状態での該素子の素子電流が異なることを意味し、αお
よびβの素子電流(IαおよびIβ)は次の関係を満た
すように設定されている。
【0031】(Iα+ΔI)>(Iα+ΔI)>
β>Iα ここで、ΔIとΔIは、それぞれ制御電圧が印加
された素子αとβの素子電流の増加量を示す。また、第
3の直列接続回路17は、第3および第4の素子18、
19に同時に制御電圧が印加された場合に、第3の素子
18がオンするように設定される。ここでは、第3の素
子18が2つの制御端子20を有する場合を示したが、
第3と第4の素子18、19のゲート電極(図4のゲー
ト6)の寸法を変化させても良い。
【0032】第1および第2の直列接続回路9、13を
構成する第2の素子12、16には、制御端子の存在し
ない素子が示されているが、制御端子を有する素子を用
いる場合には、該制御端子をオープンとすれば良い。
【0033】本回路の動作は以下の通りである。
【0034】(J,K)=(0,0)の場合には、以
前の出力状態(Qn-1)に依存せず、第1および第2の
直列接続回路9、13の出力はLowとなる。従って、
定電圧(VDD)により駆動される第3の直列接続回路1
7は、トグル機能を有するため、出力(Qn)は以前の
状態(Qn-1)を保ち不変となる。
【0035】(J,K)=(1,0)の場合には、第
1の直列接続回路9の出力がHighで第2の直列接続
回路13の出力がLowとなるため、第3の直列接続回
路17の出力(Qn)がHigh(1)にセットされ
る。
【0036】(J,K)=(0,1)の場合には、第
1の直列接続回路9の出力がLowで第2の直列接続回
路13の出力がHighとなるため、第3の直列接続回
路17の出力(Qn)がLow(0)にセットされる。
【0037】(J,K)=(1,1)の場合、以前の
出力状態(Qn-1)が0だと、第1の直列接続回路9の
出力が第2の直列接続回路13のものより等価的に大き
いため、出力(Qn)はHigh(1)となる。一方、
以前の出力状態(Qn-1)が1だと、第1の直列接続回
路9の出力がLow、第2の直列接続回路13の出力が
Highとなるため、出力(Qn)はLow(0)とな
る。従って、この場合には出力が反転される。
【0038】さらに、図7に本発明のその他の実施の形
態として、D型のフリップ・フロップ回路およびそのタ
イムチャートを示す。
【0039】図に示すように、第1の直列接続回路9を
構成する第1の負性微分抵抗素子10の制御端子11、
および第2の直列接続回路13を構成する第2の負性微
分抵抗素子16の制御端子15に遅延信号(D)が入力
される。また、第1および第2の直列接続回路9、13
の出力端子が、それぞれ第3の直列接続回路17を構成
する第3および第4の負性微分抵抗素子18、19の制
御端子20、21に接続され、第3の直列接続回路17
の出力をフリップ・フロップ回路の出力(Qn)とす
る。
【0040】第1の直列接続回路9は信号(D)が存在
しない場合にはLowを、また、第2の直列接続回路1
3は信号(D)が存在しない場合にはHighを出力す
るように設定されている。第1および第2の直列接続回
路9、13を構成する素子には、制御端子の存在しない
素子12、14が示されているが、制御端子を有する素
子を用いる場合には、該制御端子をオープンとすれば良
い。
【0041】本回路の動作は、信号(D)が入力され
る期間に、クロック信号(CLK)が立ち上がると、第
1および第2の直列接続回路9、13の出力はそれぞれ
HighおよびLowになる。従って、出力状態
(Qn)はHighとなる。一方、信号(D)が入力
されない期間に、クロック信号(CLK)が立ち上がる
と、第1および第2の直列接続回路9、13の出力は、
とは逆にそれぞれLowおよびHighになり、出力
状態(Qn)はLowとなる。
【0042】さらに、図8に本発明のその他の実施の形
態として、T型のフリップ・フロップ回路およびそのタ
イムチャートを示した。
【0043】図に示すように、第1および第2の直列接
続回路9、13の出力端子が、それぞれ第3の直列接続
回路17を構成する第3および第4の負性微分抵抗素子
18、19の制御端子20、21に接続され、第3の直
列接続回路17の出力端子をフリップ・フロップ回路の
出力端子Qとする。さらに帰還回路として、出力端子Q
が第1の直列接続回路9を構成する第2の素子12の制
御端子11に接続されている。
【0044】第3の直列接続回路17は、第3および第
4の素子18、19に同時に制御電圧が印加された場合
に、第3の素子18がオンするように設定される。ここ
では、第3の素子18が2つの制御端子20を有する場
合を示したが、第3と第4の素子18、19のゲート電
極の寸法を変化させても良い。
【0045】本回路の動作は、クロック信号(CLK)
が立ち上がるとき、Qn-1がLowの場合には、第1
および第2の直列接続回路9、13の出力は共にHig
hになるが、第3の直列接続回路17はHighを出力
するため、出力状態(Qn)はHighとなる。一方、
n-1がHighの場合には、第1の直列接続回路9
の出力はLowに、また、第2の直列接続回路13の出
力はHighになるため、出力状態(Qn)はLowと
なる。
【0046】さらに、図9に本発明のその他の実施の形
態として、シフトレジスタへの適用例を示した。
【0047】図に示すように、前述の第3の実施の形態
に示した、D型のフリップ・フロップ回路の接続によ
り、シリアルイン・シリアルアウトのシフトレジスタを
構成することができる。この回路のタイムチャートを図
9(b)に示した。
【0048】さらに、図10に本発明のその他の実施の
形態として、分周器回路への適用例を示した。
【0049】図に示すように、前述の第4の実施の形態
に示した、T型のフリップ・フロップ回路を複数接続す
ることにより、分周器を構成することができる。図10
(a)は1/4分周器の回路構成を示し、(b)にその
タイムチャートを示した。
【0050】なお、制御端子を有する負性微分抵抗素子
として、共鳴トンネルトランジスタを仮定して説明して
きたが、負性微分抵抗特性を有するダイオードと電界効
果トランジスタ(FET)の並列接続することによっ
て、簡単に「制御端子を有する負性微分抵抗素子」を構
成することも可能である。
【0051】図11に、負性微分抵抗特性を有する共鳴
トンネルダイオード22、23に、それぞれ電界効果ト
ランジスタ(FET)24、25を並列接続し、共鳴ト
ンネルダイオード22、23を直列に接続することによ
り、図1の共鳴トンネルトランジスタを用いた場合と同
等の特性を有する直列接続回路構成が得られるこを示し
た。
【0052】この場合、上記の実施の形態で示した場合
と同様に、素子電流の大きさを変えるためには、共鳴ト
ンネルダイオード22、23のエミッタ寸法を、また、
制御電圧によって変調される素子電流の大きさを変える
ためには、電界効果トランジスタ(FET)24、25
のゲート寸法を適宜設定すれば良い。
【0053】以上説明したように、各フリップ・フロッ
プ回路を構成する場合に、負性微分抵抗特性を持つ素子
10、12、14、16、18、19を活用することに
より、必要な負性微分抵抗素子の数および接続されるゲ
ートの段数は、電界効果トランジスタ(FET)を用い
た従来のフリップ・フロップ回路と比較すると著しく減
少するため、回路の占有面積を下げ、集積密度を上げら
れると共に、高速動作が可能となる。
【0054】さらに、量子効果を応用した新論理ゲート
の一つに、共鳴トンネルトランジスタを用いた単安定−
双安定転移論理ゲート(MOBILE)〔K. Maezawa a
nd T. Mizutani; Jpn. J. Appl. Phys., 32 (1993) L4
2〕があるが、本発明のフリップ・フロップ回路は、M
OBILEとモノリシックに作製することができ、整合
性に優れている特徴がある。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るフリ
ップ・フロップ回路においては、各フリップ・フロップ
回路を構成する場合に必要な負性微分抵抗素子の数およ
び接続されるゲートの段数は、電界効果トランジスタ
(FET)を用いた従来のフリップ・フロップ回路と比
較すると著しく減少するため、回路の占有面積を下げ、
集積密度を上げられると共に、高速動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】負性微分抵抗特性を有する素子を2個直列に接
続した直列接続回路である。
【図2】図1の直列接続回路の負荷曲線図である。
【図3】図1の直列接続回路の双安定状態を有する場合
の負荷曲線図である。
【図4】p+n接合型共鳴トンネルトランジスタの構造
を示す断面図である。
【図5】本発明に係る、電界効果型の共鳴トンネルトラ
ンジスタで構成されたSR型のフリップ・フロップ回路
の構成図、および、その真理値表である。
【図6】本発明に係る、電界効果型の共鳴トンネルトラ
ンジスタで構成されたJK型のフリップ・フロップ回路
の構成図、および、その真理値表である。
【図7】本発明に係る、電界効果型の共鳴トンネルトラ
ンジスタを用いて構成したD型のフリップ・フロップ回
路の構成図とそのタイミングチャートである。
【図8】本発明に係る、電界効果型の共鳴トンネルトラ
ンジスタを用いて構成したT型のフリップ・フロップ回
路の構成図、および、そのタイミングチャートである。
【図9】本発明に係る、D型のフリップ・フロップ回路
を用いて構成したシリアルイン・シリアルアウトのシフ
トレジスタの回路図である。
【図10】本発明に係る、T型のフリップ・フロップ回
路を用いて構成した分周器回路である。
【図11】電界効果トランジスタと共鳴トンネルダイオ
ードの並列接続回路を用いた場合の直列接続回路であ
る。
【図12】従来の電界効果トランジスタ(FET)で構
成したJK型のフリップ・フロップ回路の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 共鳴トンネルトランジスタ 2 共鳴トンネルトランジスタ 3 接続点 4 直列接続回路 5 エミッタ電極 6 ゲート電極 7 コレクタ電極 8 共鳴トンネル構造 9 第1の直列接続回路 10 第1の負性微分抵抗素子 11 制御端子 12 第2の負性微分抵抗素子 13 第2の直列接続回路 14 第1の負性微分抵抗素子 15 制御端子 16 第2の負性微分抵抗素子 17 第3の直列接続回路 18 第3の負性微分抵抗素子 19 第4の負性微分抵抗素子 20 制御端子 21 制御端子 22 制御端子 23 共鳴トンネルダイオード 24 共鳴トンネルダイオード 25 電界効果トランジスタ(FET) 26 電界効果トランジスタ(FET)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】素子電流の値を制御する少なくとも1つの
    制御端子を有する第1および第2の負性微分抵抗素子を
    直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前記第2の負
    性微分抵抗素子の他端を接地した第1の直列接続回路
    と、前記第1の直列接続回路と同等の構成を有する第2
    の直列接続回路と、素子電流の値を制御する少なくとも
    1つの制御端子を有する第3および第4の負性微分抵抗
    素子を直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前記第
    4の負性微分抵抗素子の他端を接地した第3の直列接続
    回路とにより構成され、前記第1および第2の直列接続
    回路には、接地した端子とは異なる一端に、前記第1お
    よび第2の負性微分抵抗素子のピーク電圧の和よりも大
    きな波高値を有する振動電圧を印加し、また、前記第3
    の直列接続回路には、接地した端子とは異なる一端に、
    前記第3および第4の負性微分抵抗素子のピーク電圧の
    和よりも大きな定電圧を印加し、 かつ、前記第1の直列接続回路を構成する前記第1の負
    性微分抵抗素子の制御端子にセット信号を入力し、前記
    第2の直列接続回路を構成する前記第1の負性微分抵抗
    素子の制御端子にリセット信号を入力し、また、前記第
    1および第2の直列接続回路の出力端子を、それぞれ前
    記第3の直列接続回路を構成する前記第3および第4の
    負性微分抵抗素子の制御端子に接続し、前記第3の直列
    接続回路の出力をフリップ・フロップ回路の出力と する
    ことを特徴とするフリップ・フロップ回路。
  2. 【請求項2】素子電流の値を制御する少なくとも1つの
    制御端子を有する第1および第2の負性微分抵抗素子を
    直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前記第2の負
    性微分抵抗素子の他端を接地した第1の直列接続回路
    と、前記第1の直列接続回路と同等の構成を有する第2
    の直列接続回路と、素子電流の値を制御する少なくとも
    1つの制御端子を有する第3および第4の負性微分抵抗
    素子を直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前記第
    4の負性微分抵抗素子の他端を接地した第3の直列接続
    回路とにより構成され、前記第1および第2の直列接続
    回路には、接地した端子とは異なる一端に、前記第1お
    よび第2の負性微分抵抗素子のピーク電圧 の和よりも大
    きな波高値を有する振動電圧を印加し、また、前記第3
    の直列接続回路には、接地した端子とは異なる一端に、
    前記第3および第4の負性微分抵抗素子のピーク電圧の
    和よりも大きな定電圧を印加し、 かつ、 前記第1の直列接続回路を構成する前記第1の負
    性微分抵抗素子の制御端子にセット信号を入力し、前記
    第2の直列接続回路を構成する前記第1の負性微分抵抗
    素子の制御端子にリセット信号を入力し、また、前記第
    1および第2の直列接続回路の出力端子を、それぞれ前
    記第3の直列接続回路を構成する前記第3および第4の
    負性微分抵抗素子の制御端子に接続し、さらに前記第3
    の直列接続回路の出力を、前記第1の直列接続回路を構
    成する前記第2の負性微分抵抗素子の制御端子に接続す
    ると共にフリップ・フロップ回路の出力とすることを特
    徴とするフリップ・フロップ回路。
  3. 【請求項3】素子電流の値を制御する少なくとも1つの
    制御端子を有する第1および第2の負性微分抵抗素子を
    直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前記第2の負
    性微分抵抗素子の他端を接地した第1の直列接続回路
    と、前記第1の直列接続回路と同等の構成を有する第2
    の直列接続回路と、素子電流の値を制御する少なくとも
    1つの制御端子を有する第3および第4の負性微分抵抗
    素子を直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前記第
    4の負性微分抵抗素子の他端を接地した第3の直列接続
    回路とにより構成され、前記第1および第2の直列接続
    回路には、接地した端子とは異なる一端に、前記第1お
    よび第2の負性微分抵抗素子のピーク電圧の和よりも大
    きな波高値を有する振動電圧を印加し、また、前記第3
    の直列接続回路には、接地した端子とは異なる一端に、
    前記第3および第4の負性微分抵抗素子のピーク電圧の
    和よりも大きな定電圧を印加し、 かつ、 前記第1の直列接続回路を構成する前記第1の負
    性微分抵抗素子の制御端子、および前記第2の直列接続
    回路を構成する前記第2の負性微分抵抗素子の制御端子
    に共通に遅延信号を入力し、また、前記第1および第2
    の直列接続回路の出力端子を、それぞれ前記第3の直列
    接続回路を構成する前記第3および第4の負性微分抵抗
    素子の制御端子に接続し、前記第3の直列接続回路の出
    力をフリップ・フロップ回路の出力とすることを特徴と
    るフリップ・フロップ回路。
  4. 【請求項4】素子電流の値を制御する少なくとも1つの
    制御端子を有する第1および第2の負性微分抵抗素子を
    直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前記第2の負
    性微分抵抗素子の他端を接地した第1の直列接続回路
    と、前記第1の直列接続回路と同等の構成を有する第2
    の直列接続回路と、素子電流の値を制御する少なくとも
    1つの制御端子を有する第3および第4の負性微分抵抗
    素子を直列に接続し、該接続点を出力端子とし、前記第
    4の負性微分抵抗素子の他端を接地した第3の直列接続
    回路とにより構成され、前記第1および第2の直列接続
    回路には、接地した端子とは異なる一端に、前記第1お
    よび第2の負性微分抵抗素子のピーク電圧の和よりも大
    きな波高値を有する振動電圧を印加し、また、前記第3
    の直列接続回路には、接地した端子とは異なる一端に、
    前記第3および第4の負性微分抵抗素子のピーク電圧の
    和よりも大きな定電圧を印加し、 かつ、 前記第1および第2の直列接続回路の出力を、そ
    れぞれ前記第3の直列接続回路を構成する前記第3およ
    び第4の負性微分抵抗素子の制御端子に接続し、また、
    前記第3の直列接続回路の出力端子を、前記第1の直列
    接続回路を構成する前記第2の負性微分抵抗素子の制御
    端子に接続すると共にフリップ・フロップ回路の出力と
    することを特徴とするフリップ・フロップ回路。
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