JP3469276B2 - 逆転防止軸受装置 - Google Patents

逆転防止軸受装置

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JP3469276B2
JP3469276B2 JP23593193A JP23593193A JP3469276B2 JP 3469276 B2 JP3469276 B2 JP 3469276B2 JP 23593193 A JP23593193 A JP 23593193A JP 23593193 A JP23593193 A JP 23593193A JP 3469276 B2 JP3469276 B2 JP 3469276B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は逆転防止軸受装置に係
り、特に簡単な構成により回転が伝達される側からの力
により、回転を伝達する側(出力側)の回転軸が逆転す
ることを防止し、且つ正常動作中の回転伝達効率を高く
維持することができる逆転防止装置の提供にあり、例え
ば自動車のウインド昇降用の減速装置等に好適な回転軸
の逆転を防止する軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばモータの回転を、ウォーム及びウ
ォームホイールを介して減速して伝達するようなウォー
ム装置において、回転が伝達される側(即ちウォームホ
イール)からの外力によるモータ回転軸(出力軸側)の
逆転は、軸受損失やモータ空転トルクがウォーム減速で
拡大されることにより防止されていた。
【0003】ところが、モータの出力トルクの軽減やモ
ータの高出力化のため、軸受損やモータ空転トルクを小
さくすると、出力軸からの外力で、モータ回転軸が逆転
する。例えば、パワーウインドモータを例にすると、ウ
インドガラスを押し下げ、或は走行中の振動等により、
容易に開いてしまうという不都合が予測される。
【0004】そこで、ウォームホイール側の軸に、つる
巻ばね状の逆転ストッパを設ける技術、モータ回転軸の
スラスト受として、比較的摩擦係数が大きい樹脂等を用
いることによりウォームホイール側からの外力によっ
て、モータ回転軸へスラスト荷重がかかる時に、スラス
ト受の摩擦で逆転を防ぐ技術等が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
逆転ストッパの技術は、低回転域での制御、即ち減速後
の軸に設けられるために、大きな力がかかり、これに耐
え得るように、装置を大型化したり重量化しなければな
らない問題があり、またスラスト受の摩擦を用いる技術
では、正常な動作中でもスラスト受の摩擦が生じるた
め、回転伝達効率が低下してしまうという不都合があっ
た。
【0006】本発明の目的は、簡単な構成により、回転
が伝達される側からの力により出力側の回転軸が逆転す
ることを防止し、且つ正常動作中の回転伝達効率を高く
維持することができる逆転防止軸受装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る逆転
防止軸受装置は、出力側と連結されたウォームホイール
と、該ウォームホイールと噛合するウォームが取着され
たモータ出力軸と、を備え、該モータ出力軸の回転を前
記ウォームを介して前記ウォームホイールに伝達して出
力側に設けられたウインドガラスを開閉駆動するパワー
ウインドモータの軸受装置において、該軸受装置は、前
記モータを駆動しない状態で前記ウインドガラスを開け
ようとする力で前記ウォームホイールを回転させたと
き、前記モータ出力軸に加わる前記軸受装置側へのスラ
スト荷重と、前記モータ出力軸の回転方向への負荷との
組み合わせ条件により前記モータ出力軸の逆転を防止
るワンウェイクラッチ機能を備え、該ワンウェイクラッ
チ機能は、前記モータ出力軸に形成されたテーパ部と、
軸受装置に形成された軸受部と、を備え、前記モータ出
力軸に前記軸受装置側へのスラスト荷重が加わった際に
前記テーパ部と前記軸受部とが当接して前記モータ出力
軸の逆転を防止してなることを特徴とする。
【0008】請求項2に係る逆転防止軸受装置は、出力
側と連結されたウォームホイールと、該ウォームホイー
ルと噛合するウォームが取着されたモータ出力軸と、を
備え、該モータ出力軸の回転を前記ウォームを介して前
記ウォームホイールに伝達して出力側に設けられたウイ
ンドガラスを開閉駆動するパワーウインドモータの軸受
装置において、該軸受装置は、前記モータを駆動しない
状態で前記ウインドガラスを開けようとする力で前記ウ
ォームホイールを回転させたとき、前記モータ出力軸に
加わる前記軸受装置側へのスラスト荷重と、前記モータ
出力軸の回転方向への負荷との組み合わせ条件により
モータ出力軸の逆転を防止するワンウェイクラッチ機
能を備え、該ワンウェイクラッチ機能は、前記モータ
力軸に形成された溝と、該溝に当接し回転する球体と、
内壁両面にテーパ部が形成され前記モータ出力軸に前記
軸受装置側へのスラスト荷重が加わった際に前記テーパ
部により前記球体の動きを規制する規制部材とによって
前記モータ出力軸の逆転を防止してなることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】請求項1に係る逆転防止軸受装置の動作につい
て、説明すると、例えばモータを駆動してウインドガラ
スを開く場合は、モータ出力軸及びこれに噛み合うウォ
ームホイールが回転し、モータ出力軸はウォームホイー
ルにより、スラスト荷重が生じたときに、逆転防止軸受
装置がモータ出力軸の端部に設置されているのでスラス
ト荷重を受けず、テーパ部と軸受部は離間した状態とな
りワンウエイクラッチ機能が働かずモータ出力軸を規制
しないので、正逆の両回転方向とも自由に回転ができる
ので、効率良く回転が伝達される。
【0010】次に、例えばモータを駆動してウインドガ
ラスを閉じる場合は、モータ出力軸が回転し、これに噛
み合うウォームホイールが回転する。そしてモータ出力
軸は、ウォームホイールを回転させる負荷によりスラス
ト荷重を生じる。このときテーパ部と軸受部が当接する
が、モータ出力軸の回転方向とは逆回転を規制するワン
ウエイクラッチとして機能するため、この場合、モータ
出力軸の回転は規制されず、すなわち、効率良く回転が
伝達される。
【0011】また一方、例えばモータを駆動せずにウイ
ンドガラスを開ける場合、ウインドガラスを開けようと
する力で、ウォームホイールを回転させようとするとモ
ータ出力軸は、スラスト荷重を生じ、かつ噛み合いのた
め回転力を生じる。この時逆転防止軸受装置はこのスラ
スト荷重を受け、すなわち、テーパ部と軸受部は当接状
態になり、この場合は、モータ出力軸が回転規制方向へ
の回転力を生じているため、逆転防止軸受装置のワンウ
ェイクラッチ機能により、その回転が規制され、モータ
出力軸は回転しない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。
【0013】図1乃至図5は請求項1に係る実施例を示
すものであり、図1はウォーム減速装置に逆転防止軸受
装置を用いた模式図、図2は図1の要部拡大断面図、図
3は図2のA−A線断面図、図4は軸受側に荷重がかか
らない状態を示す図2と同様な要部拡大断面図、図5は
図4のB−B線断面図である。なお本例において、図1
の矢印O方向の回転の場合に、ウインドガラスが開くよ
うに構成されているものとして説明する。
【0014】図1において、符号10は逆転防止軸受装
置であり、図示しないモータは両側に延出するモータ出
力軸3(図1では一方のみ示す)を備えており、モータ
出力軸3の先端部側には上記軸受装置10が配設されて
いる。
【0015】そして軸受装置10とモータとの間のモー
タ出力軸3には、減速装置4の一部を構成するウォーム
5がモータ出力軸3と一体に取着されており、このウォ
ーム5には、減速装置4の一部を構成するウォームホイ
ール6が噛合している。このウォームホイール6には、
出力軸6aが取着されている。この出力軸6aには、図
示しない扇形ギヤ部と噛合する出力ピニオンが取着され
ている。本例のモータ出力軸3の先端部側には、テーパ
部11が形成されている。
【0016】上記軸受装置10は、テーパ部11と、軸
受部としてのクラッチ球12と、先端受け部13と、ク
ラッチ球保持部14と、クラッチハウジング15と、を
主たる構成要素としている。
【0017】本例のテーパ部11は、円柱状をしてお
り、モータ出力軸3の先端部側の外周で、先細りの所定
の傾斜をもってテーパ加工がされており、先端部は凹部
11aが形成されている。
【0018】軸受部としてのクラッチ球12は、クラッ
チ球保持部14により保持されており、自転すると共に
後述するクラッチハウジング15の転がり面15a及び
ストッパ面15bとの間で移動できるように構成されて
いる。
【0019】先端受け部13は、前記テーパ部11の凹
部11aと係合するボール13bが配設されており、こ
のボール13bは、テーパ部11の凹部11aとクラッ
チハウジング15の底面15cとの間に保持されてい
る。そして、モータ出力軸3は、先端受け部13との間
にクリアランスLを持ち、例えば0.1〜0.3mm程
度、スラスト方向へ動くことができるように構成されて
いる。
【0020】本例のクラッチハウジング15は箱型をし
ており、中央には、テーパ部11を挿着する孔15dが
形成され、内周には図3で示すように、転がり面15a
及びストッパ面15bが複数箇所(図示例では説明上4
か所)形成されている。そして先端にテーパ加工を施し
たモータ出力軸3の先端部であるテーパ部11が孔15
dから挿入された構造をしている。
【0021】本例のクラッチ球保持部14は、クラッチ
球12の転がり面15a方向の移動を許容するととも
に、他の方向へは移動を規制した枠体から構成されてい
る。そしてクラッチ球12は、クラッチ球保持部14と
共に、周方向に移動し、ストッパ12aとストッパ面1
5bとにより周方向の移動が規制されている。
【0022】次に、上記構成による軸受装置10の動作
について図1乃至図6の実施例に基づいて説明する。先
ずモータを駆動してウインドガラスを開く場合について
説明すると、図示しない電源によりモータを駆動させウ
インドガラスを開く場合は、図1及び図3において、モ
ータ出力軸3が矢印O方向に回転し、モータ出力軸3と
一体となったウォーム5が回転し、これに噛み合うウォ
ームホイール6が矢印X方向へ回転する。このウォーム
ホイール6の回転が、不図示の扇形ギヤ部を介して主ア
ームに伝わり、ガラスホルダーが降下してウインドガラ
スが開く。
【0023】この時モータ出力軸3はウォームホイール
6を矢印X方向へ回転させる負荷(すなわちウインドガ
ラスを開ける負荷)により図1の右方向(図1の矢印N
方向)へスラスト荷重を生じる。この時、逆転防止軸受
装置10はモータ出力軸3の左端に設置されているので
スラスト荷重を受けず、さらに、ボール13bと先端受
け部13は、0.1〜0.3mm程度のクリアランスと
なるため、クラッチ球12とテーパ部11の位置関係
は、図4及び図5のようになる。この状態で逆転防止軸
受装置10は、モータ出力軸3を制限しないので、正逆
の両回転方向とも自由に回転ができるので、効率良く回
転が伝達される。
【0024】次に、モータを駆動してウインドガラスを
閉じる場合は、図1及び図3において、モータの駆動に
よりモータ出力軸3が矢印P方向に回転し、これに噛み
合うウォームホイール6が矢印Y方向へ回転する。この
ウォームホイール6の回転が扇形ギヤ部を介して主アー
ムに伝わり、ガラスホルダーが降下してウインドが閉じ
る。この時、モータ出力軸3は、ウォームホイール6を
矢印Y方向へ回転させる負荷により図1の左方向(図1
の矢印M方向)へスラスト荷重を生じる。
【0025】そして逆転防止軸受装置10はスラスト荷
重を受け、更にボール13bと先端受け部13はクリア
ランスが詰まり、したがって、クラッチ球12とテーパ
部11の位置関係は図3のようになる。この状態で逆転
防止軸受装置10はモータ出力軸3が矢印O方向へ回転
するのを規制するワンウェイクラッチとして機能する
が、この場合,モータ出力軸3は矢印P方向へ回転する
ため、回転は規制されず、すなわち、効率良く回転が伝
達される。そして、ウインドガラスが上昇して上限(或
は下限)までくると、リミットスイッチを開(閉)して
モータの回転を停止する。
【0026】また、モータ出力軸3が、図1の右方向い
っぱいに移動した場合(換言すれば図4で示すように、
左端受け部とモータ出力軸3間に0.1〜0.3mm程
度のクリアランスLがある場合)、テーパ部11とクラ
ッチ球12は、ストッパ12aへ接触した状態において
も、クラッチ球12と転がり面15aのクリアランスを
保つ状態としている。そして、この時は正逆の両回転方
向とも自由に回転できる(図4及び図5参照)。
【0027】一方、パワーウインドにおいて、手で窓を
開ける場合のように、モータを駆動せずに、モータ出力
軸3を回転するような力がウォームホイール6側から加
わる場合、つまりウォームホイール6側からウォーム5
(即ちモータ出力軸3)を回転するときには、ウォーム
ホイール6が矢印X方向へ回ることとなるが、このとき
はスラスト荷重の向きが前記と逆になるために、モータ
出力軸3から軸受装置10のクラッチ球12側へ矢印M
方向へのスラスト荷重が掛かり、モータ出力軸3は軸受
装置10のクラッチ球12へ圧接される。
【0028】この力によりモータ出力軸3は、図1の左
端方向(図1の矢印M方向)へスラスト荷重を生じ、か
つ噛み合いのため、矢印O方向への回転力を生じる。こ
の時逆転防止軸受装置10はこのスラスト荷重を受け、
すなわち、クラッチ球12とテーパ部11の位置関係
は、先と同様な図3のような状態になり、この場合は、
モータ出力軸3が矢印O方向への回転力を生じているた
め、逆転防止軸受装置10のワンウェイクラッチ機能に
より、その回転が規制され、モータ出力軸3は回転しな
い。
【0029】要するに、モータ出力軸3のスラスト荷重
は軸受装置10のクラッチ球12側に掛かって、モータ
出力軸3のテーパ部11とクラッチ球12とはスラスト
荷重による圧接がされた状態となり、モータ出力軸3と
軸受装置10のクラッチ球12間において摩擦が生じ
て、ウォーム減速比と共に、モータ出力軸3は回転しな
い。
【0030】このようにウォームホイール6側からウォ
ーム5側への回転伝達は、テーパ部11がクラッチ球1
2に摺接しながら転がり面15a側に移動し、この転が
り面15aとテーパ部11との間にクラッチ球12の周
面が挟まれて、モータ出力軸ががロックされる。よっ
て、モータ出力軸3は、ウォーム減速比と共に、モータ
出力軸3とクラッチ球12間の摩擦によって回転不能と
なり、ウォームホイール6に加わる外力によりモータ出
力軸3が逆転することが防止される。
【0031】図6乃至図11は他の実施例を示すもので
あり、これらの図において、前記実施例と同様配置及び
同様部材等には同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】図6は他の実施例を示す要部拡大断面図で
ある。本例では、クラッチ球12および先端受け部13
のボール13bに対するコイルスプリング23,24を
配設した例を示すものである。
【0033】本例ではリング状のクラッチ受け21と、
このクラッチ受け21に接触させてリング状のスプリン
グ受け22を配設し、このスプリング受け22とクラッ
チハウジング15の底面15cとの間に、コイルスプリ
ング23,24を配設したものである。また先端受け部
13用のコイルスプリング24とボール13bとの間に
支持板25を配設している。
【0034】本例のコイルスプリング24は0.1〜
0.3mm程度の可動範囲をもっており、モータ出力軸
3の移動時にモータ出力軸3先端部と先端受け部13と
の間にすき間ができないように構成している。本例のよ
うに構成すると、コイルスプリング23でクラッチ球1
2をテーパ部11側へ接触する方向へ押えることとな
り、前記実施例と同様な作用効果を奏すると共に、回転
の規制をより確実にでき、クラッチ球12の暴れを防ぐ
ことができ、ガタ等の発生を確実に防止できる。
【0035】なお本例ではクラッチ球12を少なくとも
3つ用いている。また本例ではコイルスプリングを用い
た例を示したが、0.1〜0.3mm程度の可動範囲を
有すれば、次に述べるような板ばね、或は復元力の良好
な合成樹脂等によって構成してもよい。さらに先端の受
けにボール13bを配設しているが、例えばテーパ部1
1の先端を球状に加工し、モータ出力軸3の先端そのも
ので受けても良い。すなわち、スラスト荷重を受けら
れ、かつ効率よく回転可能な形状であれば良く、形状を
限定するものではない。
【0036】図7は他の実施例を示す要部断面図であ
り、図6で示す実施例において、コイルスプリング24
の代りに、断面く字状をしたリング状の板ばね34を用
いており、コイルスプリング23の代りに断面突状の板
ばね33を用いた例を示すものである。
【0037】即ち、クラッチハウジング15の転がり面
15a及びストッパ面15bの形成部分を他の部分より
外壁側に段差31を設けて形成し、この段差31の部分
にクラッチ受け21とリング状のスプリング受け22と
を上記板ばね33を介して配設したものである。本例の
ように構成しても、前記図6で示す実施例と同様な作用
効果を奏することができる。
【0038】図8は他の実施例を示す要部断面図であ
り、前記実施例で示したクラッチ球12の代わりにテー
パローラ41とした実施例を示すものである。本例で
は、クラッチハウジング15の内壁面15eを傾斜させ
て、この傾斜した内壁面15eに添うと共に、テーパ部
11に合わせたテーパローラ41を用いている。
【0039】なお符号42はテーパローラ41の回転保
持軸である。本例のように構成することによって、前記
実施例と同様な作用効果を奏すると共に、より大きな回
転力を規制することが可能である。
【0040】図9は、本発明の他の実施例を示すもので
ある。本例では、モータの両側からモータ出力軸3を延
出して、モータ出力軸3の両端部に、軸受装置10,1
0′を配置したものである。このとき、図10中、左側
の軸受装置10を構成するワンウエイクラッチ機能と、
右側の軸受装置10′を構成するワンウエイクラッチ機
能とは、回転規制する方向を逆に構成する。
【0041】本例の構成において、図9の左側の軸受装
置10の作用は前記図1の実施例と同様であるためその
説明を省略し、右側の軸受装置10′の作用について説
明する。モータ出力軸3が矢印O方向に回転して前記実
施例と同様に、矢印N方向にスラスト荷重が掛かると
き、モータ出力軸3は、図9中右側の軸受装置10´に
スラスト荷重がかかり、モータ出力軸3が右側の軸受装
置10′に当接し密着する。このとき右側の軸受装置1
0は矢印P方向の回転のときに回転規制されて、O方向
では回転規制されていないので、モータ出力軸3がスラ
スト荷重を受けて右側の軸受装置10´へ圧接されても
影響はない。
【0042】また、モータ出力軸3が矢印P方向に回転
して前記実施例と同様に、矢印M方向にスラスト荷重が
掛かるとき、モータ出力軸3は、図9中右側の軸受装置
10´と反対側にスラスト荷重がかかり、モータ出力軸
3は右側軸受装置10´と僅かに当接するか或は離間す
る。このため、右側の軸受装置10´はモータ出力軸3
と協働して回転せず、モータ出力軸3はワンウエイクラ
ッチ機能の干渉を受けずに回転する。
【0043】一方、モータを駆動せずに、ウオームホイ
ール6をY方向へ回転するような外力がウォームホイー
ル6側から加わる場合、つまりウオームホイール6側か
らウォーム5(即ちモータ出力軸3)をP方向へ回転す
るときには、スラスト荷重の向きが前記と逆になるため
に、モータ出力軸3から軸受装置10´のクラッチ球1
2側へ矢印N方向へのスラスト荷重が掛かり、モータ出
力軸3は軸受装置10´のクラッチ球12へ圧接され
る。
【0044】要するに、モータ出力軸3のスラスト荷重
は軸受装置10´のクラッチ球12側に掛かって、か
つ、モータ出力軸3がP方向へ回転するときには、モー
タ出力軸3のテーパ部11とクラッチ球12とはスラス
ト荷重による圧接がされた状態となり、モータ出力軸3
と軸受装置10´のクラッチ球12間において摩擦が生
じて、ウォーム減速比と共に、モータ出力軸3は回転し
ない。本実施例においては、例えばパワーシートモータ
での位置決め機構のような、すなわち両回転方向に対す
る動き止めに好適に適用することができる。
【0045】図10はさらに他の実施例を示す要部断面
図である。本例における逆転防止軸受装置10では、ス
ラスト受けに特定のばね定数を持ったスプリング(本実
施例では板ばね)等を設け、モータ出力軸3にかかるス
ラスト荷重により、モータ出力軸3のスラスト変位量が
変化する構造とすると共にまた前記各実施例のような回
転を規制するためのクラッチ球12等を用いるのではな
く、これらの代わりに、モータ出力軸3のテーパ部11
を受けるように、メタル軸受50にテーパ部51を設
け、これらのテーパ部11と51が当接することにより
モータ出力軸3の回転を抑制する構成としている。
【0046】ここで上記テーパ部51について、図11
で示す作用図に基づいて説明する。一般にテーパ部は、
T:逆転防止ブレーキ力(Kgf/cm),μ:テーパ
部摩擦係数,F:シャフトがテーパ部に及ぼすスラスト
荷重(Kgf),有効R:ブレーキ力に有効なテーパ部
半径(cm),θ:スラスト方向に対するテーパ角度
(deg)とすると、
【0047】
【式1】
【0048】となる。例えばパワーウインドモータの場
合、必要なTは2(Kgf/cm)であり、μ(本例の
場合焼結メタルと鉄鋼材の場合の摩擦係数)≒(ニアイ
コール)0.13,F≒(ニアイコール)30Kgf,
有効半径R≒(ニアイコール)0.25cmとすると、
【0049】
【式2】
【0050】から、θ≒(ニアイコール)29度とな
る。すなわち軸受のテーパ部は軸方向を基準として29
度程度が好適である。
【0051】次に上記構成からなる逆転防止軸受装置1
0の動作を説明する。パワーウインドモータにおいて、
ウインドガラスを駆動しているような正常動作時は、モ
ータ出力軸3にはそれ程大きなスラスト荷重はかからな
い(例えば10kgf程度)。この時、モータ出力軸3
の先端部に配された板ばね34は、モータ出力軸3のテ
ーパ部11と軸受メタル50のテーパ部3とが接触しな
い位置にモータ出力軸3を保ち、よって、効率よく回転
を伝達する。
【0052】次に、例えばウインドガラスを閉め切った
時は、モータ出力軸3にはモータ出力に応じた大きなス
ラスト荷重がかかる(例えば40kgf程度)。この
時、モータ出力軸3は、モータ出力軸3の先端部に配さ
れたの板ばね34を押し切って、テーパ部11は軸受メ
タル50のテーパ部51と当接し、モータ出力軸3の回
転を抑制する。そして、モータへの通電はこの板ばね3
4を押し切った状態で絶たれる。
【0053】この状態のときにウインドを手で押し下げ
ると、同方向のスラスト荷重がかかり、テーパ部11,
51が当接しているため、モータ出力軸3の逆転は防が
れる。尚、板ばね34のばね定数を変化させることによ
り出力の異なるモータに対しても対応することができ
る。そして、モータ出力軸3および軸受メタル50のテ
ーパ部11,51において、その表面摩擦係数やそのテ
ーパ角度により、モータ出力軸3の回転抑制力(ブレー
キ力)を調整することができる。
【0054】なお上記実施例ではモータを用いたウイン
ド昇降装置の例によって説明したが、手動ハンドルの操
作によってウインドの開閉を行うウインド昇降装置や、
パワーシートモータ等の正逆回転するモータにも好適に
用いられるものである。
【0055】以上のように、本例によれば、逆転防止軸
受装置10をモータ出力軸3の端部に配設するだけであ
るので、コンパクトで簡略な構成とすることができ、ま
た、正常動作中にはワンウエイクラッチ機能がモータ出
力軸3の回転に干渉しないので、正常動作中の回転伝達
効率を低下させることなくモータ出力軸3の逆転を防止
することができる。
【0056】図12乃至図30は請求項3を具体的に示
すものであり、図12はウォーム減速装置に逆転防止軸
受装置を用いた模式図、図13は図12の要部拡大断面
図、図14はホールドチップの形状説明図、図15はホ
ールドチップの斜視図、図16はホールドチップの平面
図、図17は図16のC−C線断面図、図18は図16
のD−D線断面図、図19は図16のE−E線断面図、
図20は図16のF−F線断面図、図21及び図22は
荷重がかからない状態を示す平面図、図23及び図24
は荷重がかかった状態を示す平面図、図25は図21の
G−G断面に相当する作用説明図、図26は図22のH
−H断面に相当する作用説明図、図27は図23のI−
I断面に相当する作用説明図、図28は図24のJ−J
断面に相当する作用説明図、図29は荷重がかかった状
態を示す説明図、図30は荷重がかからない状態を示す
説明図である。なお本実施例において、前記実施例と同
様部材等には同一符号を付してその説明を省略する。
【0057】モータ出力軸3の端部側にはモータ出力軸
3のラジアル方向荷重を受ける軸受メタル61が配設さ
れている。そしてこの軸受メタル61より端部側に逆転
防止軸受装置10が配設されている。本例における逆転
防止軸受装置10は、規制部材としてのホールドチップ
62と、球体としてのクラッチ球63と、モータ出力軸
3に形成された溝64と、先端受け部13と、等から構
成されている。
【0058】本例のホールドチップ62は、図14乃至
図20で示すように形成されている。即ち、図14の記
号a´,b´,c´,d´,e´,f´で示す面を曲面
に形成することにより、図15で示すような曲面、即ち
クラッチ面b,c,d,e,fを備えた凹溝62aが形
成されることとなる。なおa面は図13で示すように、
モータ出力軸3の外周面に沿うように円弧面として形成
されている。
【0059】このクラッチ面b,c,d,e,fは、後
述するモータ出力軸3に形成された溝64のそれぞれの
側面64a,64bに対し、ほぼ平行となるように、テ
ーパ面として形成されている。またこのクラッチ面b,
dは、それぞれの面が付いているスラスト側からみて、
モータ出力軸3の円周方向へ進むにつれて、溝64との
距離が近付くようになっている。さらに面cと面b−e
と面d−fとは、クラッチ球63がスラスト方向(図1
2,13において左右方向)へ所定の距離変位できるだ
けの間隔を持って形成されている。
【0060】上記クラッチ面について、さらに説明する
と、クラッチ面は、図14乃至図20で示すように、b
−eの連続面と、c面と、d−fの連続面と、を備えて
おり、b−eの連続面とd−fの連続面とは、対向して
形成されている。このb−eの連続面とd−fの連続面
は、b面とd面が同様傾斜面として、e面とf面とが同
様傾斜面として形成されており、b−eの連続面とd−
fの連続面はねじれた状態となって形成されている。そ
して、上記ホールドチップ62はハウジングなどのモー
タ出力軸3とともに回転しない部分に固定されている。
【0061】本例のモータ出力軸3に形成された溝64
は、V字の溝64(64a,64b)として形成されて
いる。また本例のボールとしてのクラッチ球63は、上
記ホールドチップ62と、上記出力軸に形成された溝6
4との間に介在され、ころがり移動可能に配設されてい
る。
【0062】本例のモータ出力軸3は、先端受け部13
との間にクリアランスを持ち、所定の距離だけスラスト
方向へ変位できる。そしてモータ出力軸3が、左右端い
っぱいまで変位した時においても、これとともに変位す
るクラッチ球63とクラッチ面と、V字の溝64との距
離が離れている側間には、クリアランスが残る変位量と
なっている。
【0063】上記構成による軸受装置10の動作につい
て、図12,図21乃至図30を参照して説明する。ま
ず、モータを駆動してウインドガラスを開ける場合、図
12においてモータ出力軸3が矢印O方向に回転し、モ
ータ出力軸3と一体となったウオーム5が回転し、この
ウオーム5に噛み合うウォームホイール6が矢印X方向
へ回転する。
【0064】このとき、モータ出力軸3には、ウォーム
ホイール6を矢印X方向へ回転させる負荷(すなわちウ
インドガラスを開ける負荷)がかかるので、図12の右
方向へスラスト荷重を生じる。このため、モータ出力軸
3は右方向いっぱいまで移動し、このとき逆転防止軸受
装置10のクラッチ球63とホールドチップ62の位置
関係は、スラスト方向に関して図30で示すようにな
る。
【0065】このとき、モータ回転軸3は矢印O方向へ
回転しているのでクラッチ球63は右クラッチ面側から
みて、クラッチ面とV字の溝64との距離が離れている
側へ動かされ、図21及び図25の状態となる。このた
め、クラッチ球63とクラッチ面にはクリアランスが残
り、モータ出力軸3が矢印O方向へ回転するのを妨げ
ず、効率よい回転が得られる。
【0066】次に、モータを駆動してウインドガラスを
閉める場合、図12においてモータ出力軸3が矢印P方
向に回転し、モータ出力軸3と一体となったウオーム5
が回転し、このウオーム5に噛み合うウォームホイール
6が、矢印Y方向へ回転する。このとき、モータ出力軸
3には、ウォームホイール6を矢印Y方向へ回転させる
負荷がかかるので図12の左方向へスラスト荷重を生じ
る。
【0067】このため、モータ出力軸3が左方向いっぱ
いまで移動し、このとき逆転防止軸受装置10のクラッ
チ球63とホールドチップ62の位置関係は、スラスト
方向に関して、図29で示すようになる。このとき、モ
ータ回転軸3は矢印P方向へ回転しているので、クラッ
チ球は左クラッチ面からみて、クラッチ面とV字の溝6
4との距離が離れている側へ動かされる(即ち図22及
び図26の状態となる)。このためクラッチ球63とク
ラッチ面にはクリアランスが残り、モータ出力軸3が矢
印P方向に回転するのを妨げず、先と同様、効率よい回
転が得られる。
【0068】一方、モータを駆動せずにウインドガラス
を開ける場合には、ウインドガラス(図示せず)を開け
ようとする力は、図12においてウォームホイール6を
矢印X方向へ回転しようとする。この力により、モータ
出力軸3は、図12の左方向へスラスト荷重を生じる
が、ウオームとウオームホイールとが噛み合っているた
め、矢印O方向への回転力を生じる。
【0069】このためモータ出力軸3は左方向いっぱい
まで移動し、このとき逆転防止軸受装置10のクラッチ
球63とホールドチップ62の位置関係はスラスト方向
に関して、図29で示すようになる。そしてこのときク
ラッチ球63はV字の溝64の右側面64bとクラッチ
面bに挟まれるような形となり(図24及び図28参
照)、モータ回転軸は矢印O方向へ回転しようとする。
【0070】ところが、モータ出力軸3が矢印O方向へ
回転しようとするとクラッチ球63は、クラッチ面とV
字の溝64との距離が近付いている側へ動かされる(即
ち図23及び図27の状態)。このためクラッチ球63
は、クラッチ面の間に噛み入ろうとし、モータ出力軸3
を図12の下方へ押し下げる。この力により、モータ出
力軸3と軸受メタル61との間に摩擦が生じ、モータ出
力軸3が矢印O方向へ回転するのを防止する。
【0071】本例によれば、モータを駆動せず、ウイン
ドガラスを閉める場合の逆転も上記と同様な機構により
防止される(図24及び図28)。そして、本例の構成
は、例えばパワーシートモータでの位置決めのような両
回転方向に対する動き止めに適用することもできる。
【0072】また、本例においては、モータ出力軸3へ
V字の溝64を付けているが、溝形状は、クラッチ球6
3をモータ出力軸3と同様にスラスト方向へ変位させ、
且つホールドチップ62に付けられたクラッチ面に対
し、ほぼ平行であれば良く、例えばR面であっても良
く、上記実施例の形状に限るものではない。
【0073】図31は他の実施例を示すものであり、先
端受け用板ばねを配設し、モータ出力軸3先端を球状に
加工した例を示したものである。本例の板ばねは、所定
の距離の可動範囲を持ったものを用いている。本例のよ
うに構成すると、逆転防止軸受装置10の先端受けにお
いて、モータ出力軸3移動時にモータ出力軸3の先端と
先端受けとの間にクリアランスが生じないように構成す
ることができる。なお板ばねの代りにコイルスプリング
であっても良いことは勿論である。
【0074】以上のように、先端受け部に球を配設させ
ずに、本例のようにモータ出力軸3の先端を球状等のス
ラスト荷重を受けられかつ、効率よく回転可能な形状に
加工し、モータ出力軸そのもので受けても良い。
【0075】図32乃至図35は他の実施例を示すもの
であり、図32は説明図、図33は作用を説明するホー
ルドチップの部分断面説明図、図34は図33のK−K
線からみた作用説明図、図35は図34のL−L線から
みた作用説明図である。なお本例において、前記実施例
と同様部材等には同一符号を付してその説明を省略す
る。本例はホールドチップ62の形状を変えて、クラッ
チ球63を、モータ出力軸3に設けたV溝64とホール
ドチップ62とで、モータ出力軸3の軸方向成分の力に
よるロック状態を得る構造としたものである。なお本例
のクラッチ球63は強磁性体で構成している。
【0076】すなわち、図33で示すように、ホールド
チップ62の頂面(底面)を山状の傾斜した面81a,
81bとして形成する。同様にモータ出力軸3の溝64
を、平面部82cと、この平面部82cの両側に上方に
延出する傾斜面82a,82bとする。そして傾斜面8
1aと82aとを同じ傾斜角度θ1とし、傾斜面81b
と傾斜面82bとを同じ傾斜角度θ2とする。また傾斜
面81と傾斜面82の距離が図35のように、一端側で
縮む(小さくなる)ように形成している。その等距離を
結ぶ線は、図34のL1,L2,L3及びr1,r2,
r3で示すように、対角83,84に行くほど縮む構成
にしてある。
【0077】またホールドチップ62の内壁面には、磁
石91,92,93,94が埋め込んで構成されてい
る。そして、モータ出力軸3の端部側の先端受け部に
は、ストッパ95が設けられている(本例では図32で
示すように両端にストッパが設けられている)。
【0078】次に、上記構成からなる作用について説明
すると、上記実施例の動作は、例えば図32及び図34
で示すように、モータ出力軸3が右方向に移動する場合
には、溝64と共にクラッチ球63が移動し、モータ出
力軸3が、図35の矢印Pで示すように、左回転すると
クラッチ球63は、傾斜面81aと傾斜面82aの距離
が近付いている側へ動かされる。このためクラッチ球6
3は、モータ出力軸3の溝64(傾斜面82a)とホー
ルドチップ62の傾斜面81aとの間に挟持され、モー
タ出力軸3を図32の下方へ押し下げる。この力によ
り、モータ出力軸と軸受メタル61との間に摩擦が生
じ、モータ出力軸3が矢印P方向へ回転するのを防止す
る。またこの実施例ではクラッチ球63は強磁性体であ
り、ホールドチップ62に埋設された磁石91,92,
93,94により、モータ出力軸3が規制されない方向
に回転する時には、モータ出力軸3とクラッチ球63は
接触しないように構成される。
【0079】図32において、右側にモータ出力軸3が
移動し、モータ出力軸3が矢印O方向に回転すると、ク
ラッチ球63は、図34で示すように、符号85で示す
端部側方向に回転しながら移動し、磁石91に吸引され
固定する。このときモータ出力軸3は、右側ストッパ9
5に当接し、クラッチ球63は磁石91と92に吸引さ
れて、モータ出力軸3とは接触しない状態となる。ク状
態に到る。
【0080】次に、モータ出力軸3が左方向に移動する
場合には、上記とは逆に、モータ出力軸3が矢印O方向
に回転する時に、クラッチ球63は、モータ出力軸3の
溝64(傾斜面82a)とホールドチップ62の傾斜面
81bとの間に挟持され、モータ出力軸3が矢印O方向
へ回転するのを防止し、また、モータ出力軸が矢印P方
向に回転する時に、クラッチ球63は、磁石93と94
に吸引されて、モータ出力軸3とは接触しない状態とな
る。この結果、モータを駆動してモータ出力軸3を回転
させる時に、クラッチ球63が摺動することを防ぐこと
ができるため、騒音をなくし、耐久性を向上させること
ができる。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な構成により、回
転が伝達される側からの力により出力側の回転軸が逆転
することを防止し、且つ正常動作中の回転伝達効率を高
く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1を具体的に示すウォーム減速装置に逆
転防止軸受装置を用いた模式図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】軸受側に荷重がかからない状態を示す要部拡大
断面図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】他の実施例を示す図2と同様な要部拡大断面図
である。
【図7】他の実施例を示す図2と同様な要部拡大断面図
である。
【図8】他の実施例を示す図2と同様な要部拡大断面図
である。
【図9】両側に逆転防止軸受装置を用いた模式図であ
る。
【図10】他の実施例を示す図2と同様な要部拡大断面
図である。
【図11】テーパ部の角度の説明図である。
【図12】請求項2を具体的に示すウォーム減速装置に
逆転防止軸受装置を用いた模式図である。
【図13】図12の要部拡大断面図である。
【図14】ホールドチップの形状説明図である。
【図15】ホールドチップの斜視図である。
【図16】ホールドチップの平面図である。
【図17】図16のC−C線断面図である。
【図18】図16のD−D線断面図である。
【図19】図16のE−E線断面図である。
【図20】図16のF−F線断面図である。
【図21】荷重がかからない状態を示す平面図である。
【図22】荷重がかからない状態を示す平面図である。
【図23】荷重がかかった状態を示す平面図である。
【図24】荷重がかかった状態を示す平面図である。
【図25】図21のG−G断面に相当する作用説明図で
ある。
【図26】図22のH−H断面に相当する作用説明図で
ある。
【図27】図23のI−I断面に相当する作用説明図で
ある。
【図28】図24のJ−J断面に相当する作用説明図で
ある。
【図29】荷重がかかった状態を示す説明図である。
【図30】荷重がかからない状態を示す説明図である。
【図31】他の実施例を示す図29と同様な説明図であ
る。
【図32】他の実施例を示す説明図である。
【図33】図32の実施例の作用を示す説明図である。
【図34】図33のK−K線からみた作用を示す説明図
である。
【図35】図34のL−L線からみた作用を示す説明図
である。
【符号の説明】
2 モータ 3 モータ出力軸 4 減速装置 5 ウォーム 6 ウォームホイール 6a 出力軸 10,10´ 逆転防止軸受装置 11,51 テーパ部 11a 凹部 12 軸受部(クラッチ球) 13 先端受け部 13b 球体(ボール) 14 クラッチ球保持部 15 クラッチハウジング 15a 転がり面 15b ストッパ面 15c 底面 15d 孔 15e 内壁面 21 クラッチ受け 22 スプリング受け 23,24 コイルスプリング 25 支持板 31 段差 33 板ばね 34 板ばね 41 軸受部(テーパローラ) 42 回転保持軸 50 メタル軸受 61 軸受部(軸受メタル) 62 規制部材(ホールドチップ) 63 球体(クラッチ球) b,c,d,e,f クラッチ面 64,64a,64b 溝 81a,81b 傾斜面 82a,82b 傾斜面 82c 平面部 91,92,93,94 磁石 95 ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−57928(JP,A) 特開 平5−10352(JP,A) 特開 昭64−6530(JP,A) 実開 平5−52376(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 41/06 - 41/08,63/00 F16H 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力側と連結されたウォームホイール
    と、該ウォームホイールと噛合するウォームが取着され
    たモータ出力軸と、を備え、該モータ出力軸の回転を前
    記ウォームを介して前記ウォームホイールに伝達して出
    力側に設けられたウインドガラスを開閉駆動するパワー
    ウインドモータの軸受装置において、該軸受装置は、前
    記モータを駆動しない状態で前記ウインドガラスを開け
    ようとする力で前記ウォームホイールを回転させたと
    き、前記モータ出力軸に加わる前記軸受装置側へのスラ
    スト荷重と、前記モータ出力軸の回転方向への負荷との
    組み合わせ条件により前記モータ出力軸の逆転を防止
    るワンウェイクラッチ機能を備え、該ワンウェイクラッ
    チ機能は、前記モータ出力軸に形成されたテーパ部と
    軸受装置に形成された軸受部と、を備え、前記モータ出
    力軸に前記軸受装置側へのスラスト荷重が加わった際に
    前記テーパ部と前記軸受部とが当接して前記モータ出力
    軸の逆転を防止してなることを特徴とする逆転防止軸受
    装置。
  2. 【請求項2】 出力側と連結されたウォームホイール
    と、該ウォームホイールと噛合するウォームが取着され
    たモータ出力軸と、を備え、該モータ出力軸の回転を前
    記ウォームを介して前記ウォームホイールに伝達して出
    力側に設けられたウインドガラスを開閉駆動するパワー
    ウインドモータの軸受装置において、該軸受装置は、前
    記モータを駆動しない状態で前記ウインドガラスを開け
    ようとする力で前記ウォームホイールを回転させたと
    き、前記モータ出力軸に加わる前記軸受装置側へのスラ
    スト荷重と、前記モータ出力軸の回転方向への負荷との
    組み合わせ条件により前記モータ出力軸の逆転を防止
    るワンウェイクラッチ機能を備え、該ワンウェイクラッ
    チ機能は、前記モータ出力軸に形成された溝と、該溝に
    当接し回転する球体と、内壁両面にテーパ部が形成され
    前記モータ出力軸に前記軸受装置側へのスラスト荷重が
    加わった際に前記テーパ部により前記球体の動きを規制
    する規制部材とによって前記モータ出力軸の逆転を防止
    てなることを特徴とする逆転防止軸受装置。
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