JP3468959B2 - 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性樹脂積層フィルム - Google Patents

感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性樹脂積層フィルム

Info

Publication number
JP3468959B2
JP3468959B2 JP33621795A JP33621795A JP3468959B2 JP 3468959 B2 JP3468959 B2 JP 3468959B2 JP 33621795 A JP33621795 A JP 33621795A JP 33621795 A JP33621795 A JP 33621795A JP 3468959 B2 JP3468959 B2 JP 3468959B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive resin
resin composition
weight
thiocyanate
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33621795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09152713A (ja
Inventor
洋之 帯谷
竜馬 水澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd filed Critical Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority to JP33621795A priority Critical patent/JP3468959B2/ja
Priority to TW85113079A priority patent/TW475098B/zh
Priority to US08/738,079 priority patent/US5776995A/en
Priority to DE1996620093 priority patent/DE69620093T2/de
Priority to EP19960117273 priority patent/EP0770923B1/en
Publication of JPH09152713A publication Critical patent/JPH09152713A/ja
Priority to US08/971,585 priority patent/US5919569A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3468959B2 publication Critical patent/JP3468959B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な感光性樹脂
組成物および感光性樹脂組成物からなる感光層を有する
感光性樹脂積層フィルム、さらに詳しくは弾性、柔軟性
が高く、アルカリ現像性に優れ、基材への密着性が良好
であるとともに、サンドブラスト加工中に静電気による
放電や落雷のない感光性樹脂組成物および該感光性樹脂
組成物からなる感光層を有する感光性樹脂積層フィルム
に関する。
【0002】
【従来技術】従来、ガラス、大理石、プラスチック、陶
磁器、皮革、木質材等の基材の表面に図柄を形成する加
工方法の1つとしてサンドブラスト加工法が知られてい
る。前記加工法にあっては基材の表面にサンドブラスト
レジストを設け、レジストの露出部に研磨材等を吹き付
けて選択的に研磨するか、または試薬により食刻し図柄
を形成するのが一般的である。特にサンドブラストレジ
ストとして感光性樹脂層を設け、ホトリソグラフィーに
よりマスクパターンを形成させたのち、研磨材等を吹き
付けて選択的に研磨するか、または試薬により食刻する
方法は微細加工方法として金属パターンと絶縁パターン
が混在する回路基板、特にプラズマディスプレイの金属
配線パターンやセラミック、蛍光体等の絶縁パターンの
形成に応用されている。前記精密サンドブラスト加工法
で使用される感光性樹脂組成物としては、硬化後の樹脂
組成物に耐サンドブラスト性がありサンドブラスト加工
でマスクに損傷が発生しない上に、パターン露光後の現
像が弱アルカリ水溶液で容易にでき、作業環境、廃水処
理等に問題を起すことがなく、さらに帯電している静電
気、あるいは加工中研磨材微粒子の摩擦により発生した
静電気による放電又は落雷に基づく基材の損傷、例えば
ガラスや大理石にあってはしみや欠け、割れの発生、回
路基板にあっては配線パターン、または絶縁層の損傷に
よる短絡がないことが要求される。こうした要求に応え
るサンドブラストレジスト用感光性樹脂組成物として、
例えば不飽和ポリエステル、不飽和モノマー及び光重合
開始剤を含有する感光性樹脂組成物が特開昭55ー10
3554号公報に、またポリビニルアルコールとジアゾ
樹脂からなる感光性樹脂組成物が特開平2ー69754
号公報にそれぞれ提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記感
光性樹脂組成物は、耐サンドブラスト性等に優れている
ものの、帯電性を有するため、それを用いて微細加工を
行うと、帯電した静電気による放電、落雷が起こり基材
を損傷することが起こった。特に回路基板の形成におい
ては配線パターンや絶縁層に修復不能な欠陥部分を生
じ、それが原因で不良品の発生が屡々起る等の欠点があ
った。
【0004】そこで、本発明者等は上記問題点を解決す
るサンドブラスト用感光性樹脂組成物として光重合可能
なウレタン(メタ)アクリレート化合物、酸価が50〜
250mg/KOHであるアルカリ可溶性性高分子化合
物、光重合開始剤であって光硬化後の電気絶縁抵抗値が
8.0×109〜1.0×1014Ω・cmであるサンド
ブラスト用感光性樹脂組成物を提案した。前記サンドブ
ラスト用感光性樹脂組成物は耐サンドブラスト性に優れ
ているとともに耐電性にも優れているが、さらに鋭意研
究を重ねた結果、先に提案したサンドブラスト用感光性
樹脂組成物にさらにチオシアン酸アルカリ塩とポリアル
キレンオキサイドセグメントを有する高分子化合物との
複合体を含有させることで、サンドブラスト加工中の静
電気の帯電がさらに少なくなり、放電、落雷による損傷
の発生がないこと、前記感光性樹脂組成物にさらに有機
溶剤に可溶で光照射によりルイス酸を発生するルイス酸
塩を添加すると一層放電、落雷のないサンドブラスト用
感光性樹脂組成物が得られることを見出した。そして前
記感光性樹脂組成物を可撓性フィルム上に積層すると精
密加工が容易な感光性積層フィルムが得られることをも
見出した。こうした知見に基づいて本発明は完成したも
のである。
【0005】すなわち、本発明は、弾性、柔軟性が高
く、アルカリ現像性に優れ、基材への密着性が良く、か
つサンドブラスト加工中に放電、落雷による基材の損傷
のない感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】また、本発明は、上記感光性樹脂組成物を
積層してなる感光性積層フィルムを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、(A)少なくとも2個以上のアクリロイル基又は
メタクリロイル基を有する光重合可能なウレタン(メ
タ)アクリレート化合物、(B)酸価が50〜250m
g/KOHのアルカリ可溶性性高分子化合物、(C)光
重合開始剤、および(D)チオシアン酸アルカリ塩とポ
リアルキレンオキサイドセグメントを有する高分子化合
物との複合体を含有することを特徴とする感光性樹脂組
成物および前記感光性樹脂組成物層を有する感光性積層
フィルムに係る。
【0008】本発明の(A)成分の少なくとも2個以上
のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する光重合
可能なウレタン(メタ)アクリレート化合物とは、ジオ
ール化合物とジイソシアネート化合物とが反応した末端
イソシアネート基(−NCO基)を有する化合物と、ヒ
ドロキシル基を有する(メタ)アクリレート化合物との
反応生成物をいう。前記ジオール化合物としては、末端
に水酸基を有するポリエステル類、ポリエール類等が挙
げられるが、ポリエステル類としては、ラクトン類が開
環重合したポリエステル類、ポリカーボネート類、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール等のアルキレングリコールと、マレイン酸、フマ
ル酸、グルタル酸、アジピン酸等のジカルボン酸との縮
合反応で得られたポリエステル類等が挙げられる。特に
ラクトン類が開環重合したポリエステル類及びポリカー
ボネート類は絶縁抵抗値が低く、サンドブラスト加工時
に放電が起こりにくいため好適である。前記ラクトン類
としては、具体的にδ−バレロラクトン、ε−カプロラ
クトン、β−プロピオラクトン、α−メチル−βプロピ
オラクトン、β−メチル−βプロピオラクトン、α−メ
チル−βプロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオ
ラクトン、α,α−ジメチル−β−プロピオラクトン、
β,β−ジメチル−β−プロピオラクトン等が挙げられ
る。また、ポリカーボネート類としては、具体例的にビ
スフェノールA、ヒドロキノン、ジヒドロキシシクロヘ
キサン等のジオールと、ジフェニルカーボネート、ホス
ゲン、無水コハク酸等のカルボニル化合物との反応生成
物が挙げられる。
【0009】また、ポリエーテル類としては、具体的に
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリテトラメチレングリコール、ポリペンタメチレング
リコール等を挙げることができる。前記ポリエステル及
びポリエーテル中に2,2−ビス(ヒドロキシメチル)
プロピオン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)
プロピオン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)プロピオン酸の残基、特に2,2−ビス(ヒドロキ
シメチル)プロピオン酸の残基を有するとアルカリ溶液
に対する溶解性に優れたウレタン化合物が合成でき好適
である。前記ポリエステル又はポリエーテルは単独でも
又2種以上の混合物でも使用できる。
【0010】上記ジオール化合物と反応するジイソシア
ネート化合物としては、具体的にジメチレンジイソシア
ネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレ
ンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレン
ジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタン−1,5
−ジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネー
ト、2,5−ジメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネ
ート、2,2,4−トリメチルペンタン−1,5−ジイ
ソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、デカメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
等の脂肪族又は脂環式のジイソシアネート化合物を挙げ
ることができ、その化合物の単独又は2種以上の混合物
が使用できる。
【0011】さらに、ヒドロキシル基を有する(メタ)
アクリレート化合物としては、具体的にヒドロキシメチ
ルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、エチレン
グリコールモノアクリレート、エチレングリコールモノ
メタクリレート、グリセロールアクリレート、グリセロ
ールメタクリレート、ジペンタエリトリトールモノアク
リレート、ジペンタエリトリトールモノメタクリレート
を挙げることができ、その単独又は2種以上が混合して
使用できる。
【0012】上記各成分の反応生成物であるウレタン
(メタ)アクリレート化合物は、その重量平均分子量が
1000〜10000の範囲が好ましい。重量平均分子
量が1000未満では硬化後の被膜の結合力が大きくな
り硬度が増し、耐サンドブラスト性が低下し、また重量
平均分子量が10000を超えると粘度が上昇し塗膜性
が悪くなり、作業性が悪化する上に、電気絶縁抵抗値も
上昇し好ましくない。前記ウレタン(メタ)アクリレー
ト化合物はカルボキシル基を含有していてもよいがその
酸価が70mg/KOH以下、好ましくは20〜50m
g/KOHの範囲にあるのがよい。
【0013】本発明の感光性樹脂組成物に含有される
(B)成分のアルカリ可溶性高分子化合物としては、ア
クリル酸又はメタクリル酸の共重合体やカルボキシル基
含有セルロース樹脂等が好適である。前記(B)成分の
酸価は50〜250mg/KOH、好ましくは80〜2
00mg/KOHの範囲がよい。酸価が50mg/KO
H未満では現像不良をおこすことがあり、また、250
mg/KOHを超えると、柔軟性がなくなるとともに耐
水性に劣る。
【0014】上記アクリル酸又はメタクリル酸共重合体
の共重合成分としては、フマル酸、マレイン酸、クロト
ン酸、ケイ皮酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、フマル酸モノメチル、フ
マル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル、マレイン酸
モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノプ
ロピル、ソルビン酸、ヒドロキシメチルアクリレート、
ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、エチレングリコールモノ
アクリレート、エチレングリコールモノメタクリレー
ト、グリセロールアクリレート、グリセロールメタクリ
レート、ジペンタエリトリトールモノアクリレート、ジ
ペンタエリトリトールモノメタクリレート、アクリル酸
ジメチルアミノエチルエステル、メタクリル酸ジメチル
アミノエチルエステル、テトラヒドロフルフリルアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アク
リル酸アミド、メタクリル酸アミド、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等を挙げることができる。特に
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イ
ソブチルが好ましい。
【0015】また、カルボキシル基含有セルロース樹脂
としては、具体的にヒドロキシエチル・カルボキシメチ
ルセルロース、セルロースアセテートフタレート等を挙
げることができる。前記カルボキシル基含有セルロース
樹脂は本発明の感光性樹脂組成物の硬化後の電気絶縁抵
抗値を上昇させることが少なく、静電気が帯電しない特
性を有するところから好適である。中でもセルロースア
セテートフタレートがよい。該セルロースアセテートフ
タレートはウレタン(メタ)アクリレート化合物との相
容性がよい上に、ドライフィルムとしたときの被膜形成
能に優れ、かつアルカリ現像性も良好であるところから
好適である。前記アルカリ可溶性性高分子化合物として
(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの
共重合物を使用した場合には、特にウレタン(メタ)ア
クリレート化合物:(メタ)アクリル酸と(メタ)アク
リル酸エステル+光重合性単量体の配合量を重量比で
5:95〜95:5の範囲にすることが好ましい。
【0016】本発明の(C)成分である光重合開始剤と
しては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−
1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェ
ニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベ
ンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モリフォリノ
フェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシ
ド、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]
−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オ
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオ
キントン、2,4−ジメチルチオキサントン、3,3−
ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノ
ン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、4−ベンゾイル−4’−メチルジメチルスルフィ
ド、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ
安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、
4−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、4−ジメチルアミ
ノ安息香酸−2−エチルヘキシル、4−ジメチルアミノ
安息香酸−2−イソアミル、2,2−ジエトキシアセト
フェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−
メトキシエチルアセタール、1−フェニル−1,2−プ
ロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシ
ム、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ビス(4−ジメチ
ルアミノフェニル)ケトン、4,4’−ビスジエチルア
ミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノ
ン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾ
インイソブチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、
p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−tert−ブ
チルトリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチル
ジロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチ
オキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジベ
ンゾスベロン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセ
トフェノン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエー
ト等を挙げることができる。前記化合物は単独又は2種
以上を混合して用いることができる。前記光重合開始剤
は感光性樹脂固形分100重量部中に、0.1〜20重
量部の範囲で含有することができる。
【0017】本発明の感光性樹脂組成物は、上記(A)
成分と(B)成分とを重量比で5:95〜95:5の範
囲、好ましくは10:90〜85:15の範囲で含有
し、かつ(C)成分の含有量を感光性樹脂組成物の固形
分100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲で
含有する。前記感光性樹脂組成物において(B)成分の
含有量が95重量%を超えると、耐ブラスト性が低下
し、また5重量%未満では、フィルム状とした時に形成
能に欠けコールドフロー等の問題点が生ずる。
【0018】本発明の感光性樹脂組成物は、上記(A)
〜(C)成分に加えて、さらに(D)チオシアン酸アル
カリ塩とポリアルキレンオキサイドセグメントを有する
高分子化合物との複合体を含有する。前記(D)成分を
含有することにより光硬化後の感光性樹脂組成物の電気
絶縁抵抗値(体積固有抵抗値)を1.0×109〜1.
0×1012Ω・cm まで低下でき、静電気の放電による
落雷や損傷をより防止できる。
【0019】上記電気絶縁抵抗値とは、ガラス−エポキ
シ積層板上にPZT配線を厚さ45μm、線幅625μ
m、ピッチ1825μmで設け、その上に感光性樹脂組
成物を塗布乾燥して形成した塗膜50μmを超高圧水銀
灯により露光し、硬化させたのちハイ・レジスタンス・
メーター(High Resistance Mete
r)4339 A(ヒューレットパッカード社製)測定
器で測定した値をいう。
【0020】上記(D)成分を構成するチオシアン酸ア
ルカリ塩としては、具体的にチオシアン酸リチウム、チ
オシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシ
アン酸ルビジウム、チオシアン酸カルシウム、チオシア
ン酸アンモニウム、チオシアン酸セシウム、チオシアン
酸マグネシウム、チオシアン酸亜鉛、チオシアン酸銅、
チオシアン酸鉛などが挙げられる。中でもチオシアン酸
ナトリウム、チオシアン酸マグネシウムおよびチオシア
ン酸アンモニウムは電気絶縁抵抗値上昇を抑制する効果
が高いため好ましく、プラズマディスプレイパネルのバ
リアリブや平坦化膜の形成において好適である。
【0021】また、ポリアルキレンオキサイドセグメン
トを有する高分子化合物のポリアルキレンオキサイドセ
グメントとしては、具体的に化1〜17のセグメントを
挙げることができる。
【0022】
【化1】
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】
【化13】
【0035】
【化14】
【0036】
【化15】
【0037】
【化16】
【0038】
【化17】 (上記式中、Rは水素原子または炭素数1〜3のアルキ
ル基を表わし、mは1〜10の整数、nは5〜250の
整数を表わす。)
【0039】上記(D)成分はチオシアン酸アルカリ塩
とポリアルキレンオキサイドセグメントを有する高分子
化合物との比率はがポリアルキレンオキサイドセグメン
トを有する高分子化合物1重量部に対しチオシアン酸ア
ルカリ塩が0.001〜1重量部の範囲である。前記チ
オシアン酸アルカリ塩の配合割合が0.001重量部未
満では所期の効果を達成できず、また1重量部を超える
と長期保存安定性が低下する。前記(D)成分は(A)
〜(C)成分の総量100重量部に対し0.1〜20重
量部の範囲が好ましい。
【0040】本発明の感光性樹脂組成物にさらに電気絶
縁抵抗を下げる目的で(E)成分として有機溶剤に可溶
で光照射後にルイス酸を発生するルイス酸塩を添加でき
る。上記ルイス酸塩としては、具体的には次の化18〜
27の化合物を挙げることができる。
【0041】
【化18】
【0042】
【化19】
【0043】
【化20】
【0044】
【化21】
【0045】
【化22】
【0046】
【化23】
【0047】
【化24】
【0048】
【化25】
【0049】
【化26】
【0050】
【化27】 (上記式中、R1、R2、R5、R8は炭素数1〜3のアル
キル基を表わし、R3、R4、R6、R7は炭素数1〜5の
アルキル基又はアルコキシ基を表わす。またX-はBF-
4、AsF- 6、SbF- 6又はPF- 6を表わす。)
【0051】ルイス酸塩の含有量は、感光性樹脂組成物
の固形分100重量部に対して0.05〜10重量部の
範囲が好ましい。含有量が0.05重量部未満では電気
絶縁抵抗値低下の効果がなく、また10重量部を超える
と保存安定性が悪くなる。
【0052】本発明の感光性樹脂組成物は、さらに感度
を向上させ、現像時の膜減りや膨潤を防ぐため必要に応
じて光重合性単量体を含有することができる。前記光重
合性単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマ
ル酸、マレイン酸、フマル酸モノメチル、フマル酸モノ
エチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアクリレート、エチレングリコールモノ
メチルエーテルメタクリレート等の単官能モノマー、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート、テトラメチロールプロ
パンテトラアクリレート、テトラメチロールプロパンテ
トラメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリ
レート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、ペ
ンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリト
リトールテトラメタクリレート、ジペンタエリトリトー
ルペンタアクリレート等の多官能モノマーを挙げること
ができる。これらの化合物の単独又は2種以上を混合し
て使用できる。
【0053】上記光重合性単量体は、ウレタン(メタ)
アクリレート化合物100重量部に対し、20重量部を
超えない範囲で配合するのが良い。配合量が20重量部
を超えるとドライフィルム状としたときにコールドフロ
ーが起こり易くなるとともに、紫外線照射硬化後の感光
性樹脂組成物の弾性が少なくなり耐サンドブラスト性が
低下する。
【0054】本発明はその使用に当り、溶剤に溶解して
使用することができる。前記溶剤としては具体的にエチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテル、2−メトキシブチルアセテート、3−メトキ
シブチルアセテート、4−メトキシブチルアセテート、
2−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチ
ル−3−メトキシブチルアセテート、3−エチル−3−
メトキシブチルアセテート、2−エトキシブチルアセテ
ート、4−エトキシブチルアセテートを挙げることがで
きるが、これらに限定されるものではない。
【0055】また、染料、重合禁止剤、電気絶縁抵抗値
調整のためのカーボンなどの導電性物質、カチオン系、
アニオン系または両性界面活性剤等も任意に添加するこ
とができる。
【0056】本発明の感光性樹脂組成物は用途に応じ
て、液状のまま基材の上に塗布する方法、基材の上にス
クリーン印刷する方法等が適用されるが、電子部品の製
造等精密加工を必要とする技術分野では前記感光性樹脂
組成物を可撓性支持フィルム上に塗布、乾燥した感光性
樹脂積層フィルムを使用するがよい。前記感光性樹脂積
層フィルムの使用により精密な位置合わせが容易となり
精度の高い切削が実現できる。
【0057】上記感光性樹脂積層フィルムの例を図1に
示す。図1において、1は可撓性支持フィルムでありそ
の上に本発明の感光性樹脂組成物が塗布され、感光性樹
脂組成物層2を形成する。さらに前記感光性樹脂組成物
層2の上には離型フィルム3が被着され、一体化されて
いる。
【0058】上記可撓性支持フィルム1は本発明の感光
性樹脂組成物層2を支持する層であり、膜厚15〜12
5μmのフィルムがよい。前記フィルムの具体例として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等の合
成樹脂フィルムを挙げることができる。特にポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルムが可撓性、強度の
点から好ましい。感光性樹脂組成物層2は、感光性樹脂
組成物を前述の溶剤に溶解した溶液をアプリケーター、
バーコーター、ロールコーター、カーテンフローコータ
ー等を用いて乾燥膜厚10〜100μmとなるように塗
布して形成することができる。
【0059】また、離型フィルム3は、未使用時に感光
性樹脂組成物層2を安定に保護する層であり、使用時に
は容易に剥ぎ取れるが、未使用時には剥がれない適度の
離型性を有するフィルムが使用される。前記離型フィル
ム3としては、シリコーンをコーティングまたは焼き付
けした厚さ15〜125μm程度のPETフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等が好適
である。
【0060】上記感光性樹脂積層フィルムにおいて、酸
素減感作用を防ぐとともに、露光時に密着されるマスク
パターンの粘着を防止するため、可撓性支持フィルムと
感光性樹脂組成物層との間に水溶性樹脂層を設けること
ができる。前記水溶性樹脂層としては、ポリビニルアル
コール又は部分けん化ポリ酢酸ビニルの水溶性ポリマー
の5〜20重量%水溶液を乾燥膜厚1〜10μmに塗布
乾燥した層がよい。前記水溶性樹脂層を形成する水溶性
ポリマー溶液にさらにエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール等を添加すると、
水溶性樹脂層の可撓性が増すとともに、離型性が向上す
るので好適である。また、前記水溶性ポリマー溶液の調
製において、メタノール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、アセトン、水性消泡剤を添加し液の粘度、
消泡性等を改善することもできる。
【0061】次に、感光性樹脂積層フィルムの好適な使
用方法の1例を図2の(a)〜(e)に示す。図1の離
型フィルム3を図2(a)に示すように剥し、露出した
感光性樹脂組成物層を基材4上に密着する。前記密着に
際しては基材4を予め加熱しておき、この上にドライフ
ィルムを置いて押圧する、いわゆる熱圧着方式を採るの
がよい。前記押圧したのち可撓支持性フィルム1を剥
し、図2(b)に示されるように露出した感光性樹脂層
2の上に所定のマスクパターンを備えたマスク7を密着
させ、そのマスクパターンの上から低圧水銀灯、高圧水
銀灯、超高圧水銀灯、アーク灯、キセノンランプ等を用
いて露光する。前記露光光線としては紫外線の他にエキ
シマレーザ、X線、電子線等も使用できる。露光後、マ
スクパターン7を取り去り、現像を行う。前記現像によ
って、図2(c)に示すように感光性樹脂層2で紫外線
に未露光部は除去され、露光部の樹脂層9のみが残留す
る。現像に用いる現像剤としては、汎用のアルカリ現像
液を用いることができる。現像処理した基材をサンドブ
ラスト加工し図2(d)に示すように研磨しパターンに
忠実な図柄を形成する。前記サンドブラスト加工で使用
するブラスト材としては2〜500μmのガラスビー
ズ、SiC、SiO2 、Al23 、ZrO等の無機
微粒子等が好適に用いられる。
【0062】サンドブラスト加工された基材から残留す
る樹脂層9をアルカリ水溶液で溶解し図2(e)に示す
ように基材表面に図柄を形成する。
【0063】
【発明の実施の形態】次に実施例に基づいて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何
ら限定されるものではない。
【0064】
【実施例】
実施例1 感光性樹脂組成物の調製 以下に示す化合物をよくかくはん、混練し感光性樹脂組
成物の溶液を調製した。 ・ダイセル化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「KRM7222」(重量平均分子量1万、酸価20、溶剤 として酢酸エチル20%含有) 35重量部 ・日本合成化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「紫光UT−9510」(重量平均分子量約2万、酸価32 溶剤として酢酸エチル30%含有) 32重量部 ・セルロースアセテートフタレート「KC−71」(和光純薬社製 :酸価120、溶剤としてメチルエチルケトン75%含有) 30重量部 ・2,4−ジメチルチオキサントン 2重量部 ・4−ジメチルアミノ安息香酸−2−イソアミル 1重量部 ・ジメチルベンジルケタール 0.05重量部 ・ポリエチレンオキサイドとチオシアン酸アンモニウムとの複合体 (ポリエチレンオキサイドの分子量約5000、 ポリエチレンオキサイド/チオシアン酸アンモニウムの重量 =1/0.05) 3重量部 ・酢酸エチル 30重量部
【0065】調製した感光性樹脂組成物について、光硬
化後の電気絶縁抵抗を測定したところ、電気絶縁抵抗値
は体積固有抵抗で3.47×1010Ω・cm であった。
【0066】上記感光性樹脂組成物溶液を乾燥後の膜厚
が50μmとなるように、ポリエチレンテレフタレート
(PET)支持フィルム上に塗布し乾燥させて感光性樹
脂組成物層を形成した。前記感光性樹脂組成物層の上に
PETの離型フィルムを被着して感光性樹脂積層フィル
ムを作成した。この感光性樹脂積層フィルムの離型フィ
ルムを剥し、露出した感光性樹脂組成物層をガラス基板
上に80℃で熱圧着させた。次いでPET支持フィルム
を剥し、露出した感光性樹脂組成物層の上に、60μm
のライン/スペースを有するマスクを密着させ、このマ
スクを介して、超高圧水銀灯を用い、100mJ/cm
2のエネルギー線量で露光を行った。露光後、0.2%
炭酸ナトリウム水溶液を用いて1.5kg/cm2のス
プレー圧で現像し、得られたレジストパターンをマスク
として研磨剤ガラスビーズ#800を使用し、ブラスト
圧4kg/cm2で180秒間のサンドブラスト加工を
行った。加工後のガラス基板を観察したところ、基材の
損傷は全くみられず、レジストパターンの膜減りも少な
かった。
【0067】実施例2 感光性樹脂組成物の調製 以下に示す化合物をよくかくはん、混練し感光性樹脂組
成物の溶液を調製した。 ・ダイセル化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「KRM7222」(前出) 35重量部 ・日本合成化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「紫光UT−9510」(前出) 32重量部 ・セルロースアセテートフタレート「KC−71」(前出) 30重量部 ・2,4−ジメチルチオキサントン 2重量部 ・4−ジメチルアミノ安息香酸−2−イソアミル 1重量部 ・ジメチルベンジルケタール 0.05重量部 で表わされるポリアルキレンオキサイドセグメントを有
する ポリマーとチオシアン酸ナトリウムとの複合体(ポリアルキレン オキサイドセグメントを有するポリマーの分子量約6000、 ポリアルキレンオキサイドセグメントを有するポリマーと チオシアン酸ナトリウムの重量=1/0.005) 3重量部 ・酢酸エチル 30重量部
【0068】調製した感光性樹脂組成物について、光硬
化後の電気絶縁抵抗を測定したところ、電気絶縁抵抗値
は体積固有抵抗で8.86×1011Ω・cm であった。
【0069】上記感光性樹脂組成物溶液を実施例1と同
様にして感光性積層フィルム状としたのち離型フィルム
を剥しガラス基板上に80℃で熱圧着させ感光性樹脂組
成物層とした。次いでPET支持フィルムを剥し、60
μmのライン/スペースを再現し得るマスクを密着させ
実施例1と同様にして露光、現像してマスクパターンを
形成した後、ガラスビーズ#800を使用し、ブラスト
圧4kg/cm2で180秒間のサンドブラスト加工を
行ったが、加工中、ガラス基板には放電、落雷などの現
象は全く観察されず、加工後のガラス基板には損傷は全
くみられず、レジストパターンの膜減りも見られなかっ
た。
【0070】実施例3 感光性樹脂組成物の調製 以下に示す化合物をよくかくはん、混練し感光性樹脂組
成物の溶液を調製した。 ・ダイセル化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「KRM7222」(前出) 35重量部 ・日本合成化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「紫光UT−9510」(前出) 32重量部 ・セルロースアセテートフタレート「KC−71」(前出) 30重量部 ・2,4−ジメチルチオキサントン 2重量部 ・4−ジメチルアミノ安息香酸−2−イソアミル 1重量部 ・ジメチルベンジルケタール 0.05重量部 で表わされるポリアルキレンオキサイドセグメントを有
する ポリマーとチオシアン酸マグネシウムとの複合体(ポリアルキレン オキサイドセグメントを有するポリマーの分子量約5500、 ポリアルキレンオキサイドセグメントを有するポリマーと チオシアン酸マグネシウムの重量=1/0.5) 2.5重量部 ・酢酸エチル 30重量部
【0071】調製した感光性樹脂組成物について、光硬
化後の電気絶縁抵抗を測定したところ、電気絶縁抵抗値
は体積固有抵抗で5.29×109Ω・cm であった。
【0072】上記感光性樹脂組成物溶液を実施例1と同
様にして感光性積層フィルム状としたのち離型フィルム
を剥しガラス基板上に80℃で熱圧着させ感光性樹脂組
成物層とした。次いでPET支持フィルムを剥し、60
μmのライン/スペースを再現し得るマスクを密着させ
実施例1と同様にして露光、現像してマスクパターンを
形成した後、ガラスビーズ#800を使用し、ブラスト
圧4kg/cm2で180秒間のサンドブラスト加工を
行ったが、加工中、ガラス基板には放電、落雷などの現
象は全く観察されず、加工後のガラス基板には損傷は全
くみられず、レジストパターンの膜減りも見られなかっ
た。
【0073】比較例1 感光性樹脂組成物の調製 以下に示す化合物をよくかくはん、混練し感光性樹脂組
成物の溶液を調製した。 ・ダイセル化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「KRM7222」(前出) 35重量部 ・日本合成化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「紫光UT−9510」(前出) 32重量部 ・セルロースアセテートフタレート「KC−71」(前出) 30重量部 ・2,4−ジメチルチオキサントン 2重量部 ・4−ジメチルアミノ安息香酸−2−イソアミル 1重量部 ・ジメチルベンジルケタール 0.05重量部
【0074】調製した感光性樹脂組成物について、光硬
化後の電気絶縁抵抗を測定したところ、電気絶縁抵抗値
は体積固有抵抗で1.23×1014Ω・cm であった。
【0075】上記感光性樹脂組成物溶液を実施例1と同
様にして感光性積層フィルム状としたのち離型フィルム
を剥しガラス基板上に80℃で熱圧着させ感光性樹脂組
成物層とした。次いでPET支持フィルムを剥し、60
μmのライン/スペースを再現し得るマスクを密着させ
実施例1と同様にして露光、現像してマスクパターンを
形成した後、ガラスビーズ#800を使用し、ブラスト
圧4kg/cm2で180秒間のサンドブラスト加工を
行ったが、加工中、ガラス基板には放電、落雷現象が観
察され、加工後のガラス基板には放電によるガラスの貫
通孔がみられた。
【0076】実施例4 感光性樹脂組成物の調製 以下に示す化合物をよくかくはん、混練し感光性樹脂組
成物の溶液を調製した。 ・ダイセル化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「KRM7222」(前出) 35重量部 ・日本合成化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「紫光UT−9510」(前出) 32重量部 ・セルロースアセテートフタレート「KC−71」(前出) 30重量部 ・2,4−ジメチルチオキサントン 2重量部 ・4−ジメチルアミノ安息香酸−2−イソアミル 1重量部 ・ジメチルベンジルケタール 0.05重量部 ・ポリエチレンオキサイドとチオシアン酸アンモニウム との複合体(ポリアルキレンオキサイドセグメントを 有するポリマーの分子量約5000、ポリエチレン オキサイドとチオシアン酸アンモニウムの 重量=1/0.05) 2重量部 ・酢酸エチル 30重量部
【0077】調製した感光性樹脂組成物について、光硬
化後の電気絶縁抵抗を測定したところ、電気絶縁抵抗値
は体積固有抵抗で2.75×1010Ω・cm であった。
【0078】上記感光性樹脂組成物溶液を実施例1と同
様にして感光性積層フィルム状としたのち離型フィルム
を剥しガラス基板上に80℃で熱圧着させ感光性樹脂組
成物層とした。次いでPET支持フィルムを剥し、60
μmのライン/スペースを再現し得るマスクを密着させ
実施例1と同様にして露光、現像してマスクパターンを
形成した後、ガラスビーズ#800を使用し、ブラスト
圧4kg/cm2で180秒間のサンドブラスト加工を
行ったが、加工中、ガラス基板には放電、落雷などの現
象は全く観察されず、加工後のガラス基板には損傷は全
くみられず、レジストパターンの膜減りもみられなかっ
た。
【0079】実施例5 感光性樹脂組成物の調製 以下に示す化合物をよくかくはん、混練し感光性樹脂組
成物の溶液を調製した。 ・ダイセル化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「KRM7222」(前出) 35重量部 ・日本合成化学社製カルボキシル基含有ウレタンアクリレート 「紫光UT−9510」(前出) 32重量部 ・セルロースアセテートフタレート「KC−71」(前出) 30重量部 ・2,4−ジメチルチオキサントン 2重量部 ・4−ジメチルアミノ安息香酸−2−イソアミル 1重量部 ・ジメチルベンジルケタール 0.05重量部 ・ポリエチレンオキサイドとチオシアン酸アンモニウム との複合体(ポリアルキレンオキサイドセグメントを 有するポリマーの分子量約5000、ポリエチレン オキサイドとチオシアン酸アンモニウムの 重量=1/0.05) 2重量部 ・4−モルホリノ−2,5−ジブトキシーベンゼン ジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート 0.5重量部 ・酢酸エチル 30重量部
【0080】調製した感光性樹脂組成物について、光硬
化後の電気絶縁抵抗を測定したところ、電気絶縁抵抗値
は体積固有抵抗で3.82×109Ω・cm であった。
【0081】上記感光性樹脂組成物溶液を実施例1と同
様にして感光性積層フィルム状としたのち離型フィルム
を剥しガラス基板上に80℃で熱圧着させ感光性樹脂組
成物層とした。次いでPET支持フィルムを剥し、60
μmのライン/スペースを再現し得るマスクを密着させ
実施例1と同様にして露光、現像してマスクパターンを
形成した後、ガラスビーズ#800を使用し、ブラスト
圧4kg/cm2で180秒間のサンドブラスト加工を
行ったが、加工中、ガラス基板には放電、落雷などの現
象は全く観察されず、加工後のガラス基板には損傷は全
くみられず、レジストパターンの膜減りも見られなかっ
た。
【0082】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は耐サンドブ
ラスト性が高く、高感度でありまた静電気が帯電しにく
いので、帯電した静電気による放電や落雷によって処理
基材に損傷が発生しない。特に本発明の感光性樹脂組成
物を用いて形成した感光性樹脂積層フィルムを用いると
電子部品等の微細加工が静電気の放電、落雷がなく行え
るので、歩留まり良く製品を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性樹脂積層フィルムの断面拡大図
である。
【図2】本発明の表面食刻方法の手順を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 たわみ性フィルム 2 感光性樹脂組成物層 3 離型フィルム 4 絶縁層 5 導体パターン 6 基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/004 - 7/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)少なくとも2個以上のアクリロイル
    基又はメタクリロイル基を有する光重合可能なウレタン
    (メタ)アクリレート化合物、(B)酸価が50〜25
    0mg/KOHのアルカリ可溶性性高分子化合物、
    (C)光重合開始剤、および(D)チオシアン酸アルカ
    リ塩とポリアルキレンオキサイドセグメントを有する高
    分子化合物との複合体を含有することを特徴とする感光
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の感光性樹脂組成物にさらに
    (E)有機溶剤に可溶で光照射によりルイス酸を発生す
    るルイス酸塩を含有することを特徴とする感光性樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】(D)成分を形成するチオシアン酸アルカ
    リ塩がチオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸ナトリ
    ウム又はチオシアン酸マグネシウムであることを特徴と
    する請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】撓み性フィルム上に(A)少なくとも2個
    以上のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する光
    重合可能なウレタン(メタ)アクリレート化合物、
    (B)酸価が50〜250mg/KOHのアルカリ可溶
    性性高分子化合物、(C)光重合開始剤および(D)チ
    オシアン酸アルカリ塩とポリアルキレンオキサイドセグ
    メントを有する高分子化合物との複合体を含有する感光
    性樹脂組成物の感光層を設け、さらにその上に離型フィ
    ルム層を積層したことを特徴とする感光性樹脂積層フィ
    ルム。
  5. 【請求項5】撓み性フィルム上に設ける感光層を形成す
    る感光性樹脂組成物が(A)〜(D)成分に加えて
    (E)有機溶剤に可溶で光照射後にルイス酸を発生する
    ルイス酸塩を含有することを特徴とする請求項4記載の
    感光性樹脂積層フィルム。
JP33621795A 1995-10-27 1995-11-30 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性樹脂積層フィルム Expired - Fee Related JP3468959B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33621795A JP3468959B2 (ja) 1995-11-30 1995-11-30 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性樹脂積層フィルム
TW85113079A TW475098B (en) 1995-10-27 1996-10-24 Photosensitive resin composition and photosensitive resin laminated film containing the same
US08/738,079 US5776995A (en) 1995-10-27 1996-10-25 Photosensitive resin composition and photosensitive resin laminated film containing the same
DE1996620093 DE69620093T2 (de) 1995-10-27 1996-10-28 Photoempfindliche Harzzusammensetzung und damit laminierter photoempfindlicher Harzfilm
EP19960117273 EP0770923B1 (en) 1995-10-27 1996-10-28 Photosensitive resin composition and photosensitive resin laminated film containing the same
US08/971,585 US5919569A (en) 1995-10-27 1997-11-17 Photosensitive resin composition and photosensitive resin laminated film containing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33621795A JP3468959B2 (ja) 1995-11-30 1995-11-30 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性樹脂積層フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09152713A JPH09152713A (ja) 1997-06-10
JP3468959B2 true JP3468959B2 (ja) 2003-11-25

Family

ID=18296852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33621795A Expired - Fee Related JP3468959B2 (ja) 1995-10-27 1995-11-30 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性樹脂積層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3468959B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW513614B (en) 1997-12-18 2002-12-11 Nippon Synthetic Chem Ind Photosensitive resin composition
KR100492998B1 (ko) * 1998-03-24 2005-12-21 삼성전자주식회사 포토레지스트용 고분자 화합물, 이를 포함하는 포토레지스트 조성물 및 이의 제조방법
JP4611554B2 (ja) * 2000-12-01 2011-01-12 昭和電工株式会社 感光性組成物およびその硬化物ならびにそれを用いたプリント配線基板
JP4623890B2 (ja) * 2000-09-11 2011-02-02 昭和電工株式会社 感光性組成物及びその硬化物並びにそれを用いたプリント配線基板
KR100521999B1 (ko) * 2002-09-03 2005-10-18 주식회사 코오롱 샌드블래스트 레지스트용 감광성수지 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09152713A (ja) 1997-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3638660B2 (ja) 感光性樹脂組成物、それを用いたサンドブラスト用感光性ドライフィルム及びそれを用いた食刻方法
JP4710169B2 (ja) 無機材料パターン形成用ペーストおよびディスプレイ部材の製造方法
EP0770923B1 (en) Photosensitive resin composition and photosensitive resin laminated film containing the same
KR100521999B1 (ko) 샌드블래스트 레지스트용 감광성수지 조성물
JP3468959B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性樹脂積層フィルム
US6322947B1 (en) Photosensitive composition for sandblasting and photosensitive film laminate comprising the same
JP3641116B2 (ja) サンドブラスト用感光性組成物及びそれを用いた感光性フィルム
US6897011B2 (en) Photosensitive composition for sandblasting and photosensitive film using the same
JP3498876B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性樹脂積層フィルム
JPH05257281A (ja) 感光性樹脂組成物、感光液組成物及び感光性フィルム
KR101071420B1 (ko) 샌드블라스트 레지스트용 감광성 수지 조성물 및 이로부터제조된 드라이 필름 포토레지스트
JP5731994B2 (ja) サンドブラスト処理
JP3278143B2 (ja) 感光性樹脂組成物
WO2003077035A1 (fr) Composition de resine photosensible et utilisation de celle-ci
JP3283239B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2006023369A (ja) サンドブラスト用感光性樹脂積層体
JP4382917B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JPH1124262A (ja) サンドブラスト用下地材組成物及びこれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法
KR20030039824A (ko) 감광성 수지 조성물
JP4421708B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2023120948A (ja) 剥離方法
JP2002148798A (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いたパターンの形成方法
JP2001051414A (ja) 感光性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070905

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees