JP3468749B2 - 親杭横矢板設置工法 - Google Patents

親杭横矢板設置工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地面よりも下側に
建築物の下部等を施工する場合の所定区画の内側等を掘
り下げる際に適用される親杭横矢板工法に関する。
【0002】
【従来の技術】本来の親杭横矢板工法の概略は次の通り
である。地面の所定区画線の内側に、例えば建築物の下
部を形成するための空間を、地面を掘り下げて形成する
場合、前記区画線に沿って所定の間隔で杭穴を掘削し、
その各杭穴にソイルセメント(土とセメントミルクとを
混合したもの)を注入し、各杭穴内のソイルセメント中
にH形鋼を、隣合う杭穴間で溝が向き合うように、所定
の向きで挿入し、ソイルセメントの固化を待つ。ソイル
セメントが固化してから、H形鋼の列よりも内側を掘り
進みながらH形鋼の溝内の固化したソイルセメントを適
当に除去して向き合っているH形鋼の溝間に横矢板を挿
入し、前記区画と隣接する外側の地所に対する土留めを
する。掘り進むに従って下側に新たに横矢板を補充す
る。このようにして掘り進むことにより、H形鋼列の外
側の地所からの地盤の崩れを防止した状態で、H形鋼の
列の内側にH形鋼と横矢板で囲まれた当初の地面よりも
低い空間が形成される。前記ソイルセメントの注入はH
形鋼を地盤に確実に固定された親杭とするためである。
【0003】しかしながら、最近行われている親杭横矢
板工法では、ソイルセメントの注入が殆ど行われていな
い。多くの場合ソイルセメントを入れないで土を入れる
か、H形鋼の下端部にのみにソイルセメントを注入して
その上に土を入れるか、あるいは全く何も入れないかの
いずれかである。セメントミルクをH形鋼の上端まで注
入しない理由は、前述した横矢板の設置のために設置部
分の固化したソイルセメントを除去する作業が必要であ
り、特にH形鋼溝内側のソイルセメントを除去する作業
が人手によるものでしかも相当に困難で、その作業に手
間が掛かり、費用が増大するからである。
【0004】このH形鋼溝内側の固化したソイルセメン
トを除去しやすくするために、例えば、実開平2−54
850号公報に記載の提案があるが、実用化されていな
いようである。これはH形鋼の溝内面に箱型の中空部材
を取付けたものを、ソイルセメント内に挿入するから、
ソイルセメント内に挿入する際の抵抗が大きくなり、ま
た箱型中空部材の浮力が作用するから、H形鋼が斜めに
なりやすく、必ずしも挿入が容易ではないからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】親杭横矢板工法におい
て、ソイルセメントをH形鋼の上端まで注入しない場合
は、H形鋼が地盤に確実に固定されない可能性があるの
で、前記区画の内側を掘り進むに従ってH形鋼が傾き、
区画外側の地所の地盤が緩む問題を生じることがある。
また、H形鋼が傾く方向によっては横矢板の長さの調節
を必要とするなど設置が困難となる問題も生じる。本発
明は、親杭横矢板工法においてソイルセメントをH形鋼
の上端位置まで注入しても、ソイルセメント内にH形鋼
を容易に挿入でき、横矢板を容易に設置できるようにす
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は、所定の
間隔で杭穴を掘削し、その各杭穴にソイルセメントを注
入し、各杭穴のソイルセメント内にH形鋼を隣り合う杭
穴間で溝が向き合うように所定の向きで挿入して親杭を
形成し、親杭の列の片側を掘り進むと共に向き合う双方
のH形鋼の溝間に跨がるように又は溝の外側間に跨るよ
うに順次横矢板を設置して他の片側の土留めをする親杭
横矢板設置工法において、前記杭穴に挿入する以前のH
形鋼に、溝内側又は溝外側の横矢板端部設置予定位置付
近に沿って気密性又は水密性の材料で形成した細長い筒
状の袋を取付ける工程と、この袋を取付けたH形鋼を前
記各杭穴のソイルセメント内に挿入する工程と、前記ソ
イルセメントの固化前に前記袋内に袋の上端開口から流
体又は流動物を供給して袋を膨らませ袋が膨らんだ状態
でソイルセメントを固化させる工程と、を含むことを特
徴とする(請求項1)。
【0007】この手段では、H形鋼の溝内の横矢板端部
設置予定位置付近に袋を取付けたH形鋼を、杭穴に注入
したソイルセメント内に挿入する。このとき取付けた袋
には始めは何も入っていない極めて嵩の低い状態であ
り、このH形鋼をセメントミルク内に挿入するのである
から、挿入の際の抵抗は袋を取り付けていない状態と殆
ど代わらない。従って、H形鋼の挿入作業に不都合は全
くない。そして、流体又は流動物を、すなわち、液体
(主に水)、気体、又は液体と気体からなる流体を、場
合によっては液体と固体からなる流動性のある泥状物つ
まり流動物を、袋内に注入することにより袋を膨らませ
ると、H型鋼の溝内又は外側で膨らんだ袋が横矢板の端
部が設置される部分に略対応した部分を占拠するように
なる。気体だけの場合には必要な内部圧力を維持できる
ように袋の上端開口を封鎖しておく。膨らんだ袋は外面
から圧力を受けるが、内部に流体又は流動物が存在する
ことにより略その部分の容積占拠状態を維持し、その状
態でソイルセメントが固化し、親杭形成が完成する。な
お、H形鋼に対する横矢板端部の設置位置は、必ずしも
H形鋼溝内に限らず、外側の場合もあり得る。
【0008】この親杭に対して横矢板を設置する際に、
袋の内容物が気体である場合には、袋を刃物などで適当
に切除するだけでよく、内容物が液体の場合において
も、略同様にして自然に流出させることができ、その内
容物があった部分をそのままで、あるいは拡張して、横
矢板端部を差し込む設置空間を確保し、その空間を使用
する。従って、横矢板設置のために、固化したソイルセ
メントを、H形鋼内側から除去する困難な作業がなくな
るか、又は空間の存在で少し除去すればよいから、除去
が容易となる。これにより親杭の上端までソイルセメン
トを注入したとしても、容易に横矢板を設置できるか
ら、質のよい横矢板設置作業を行ってその作業能率が大
幅に向上する。
【0009】なお、袋が前記外圧に対抗するには液体又
は流動物がよい。つまり、膨らんだ袋が杭穴の深さ位置
によってソイルセメントから受ける圧力が異なるが、内
容物が液体であれば、ソイルセメントと袋の中の液面と
を略同じにすれば、袋の内圧も深さ位置に応じて外側か
ら受ける圧力に略等しくなり、袋をそれほど強靭なもの
とする必要がなく、また上端開口を必ずしも封鎖する必
要はない。
【0010】前記本発明の手段において、前記袋が、合
成樹脂フィルムで形成されている構成とするのがよい
(請求項2)。この合成樹脂フィルムの袋は、合成樹脂
フィルムの筒状の長尺物が、比較的安価に得られ、所望
の長さに切断して一端を簡単に封鎖して使用することが
でき、作業性がよく、また、H形鋼に対する取付けもク
リップや接着剤などによればよいから非常に簡単で少な
い費用で可能であり、新たに袋を使用したことによる横
矢板設置コストの上昇が少ない。従って、僅かな費用
で、横矢板設置作業の作業性が向上して人件費の低減効
果が大きく向上する。
【0011】前記本発明の手段において、前記袋を前記
H形鋼に取り付ける袋取付手段として、クリップを用い
る構成とするのがよい(請求項3)。この構成では、ク
リップが高価なものではないから、少ない費用で実施可
能である。また、作業現場において、杭穴挿入直前のH
形鋼にでも簡単に袋を取り付けることができるから、必
ずしも前もって袋取付けのためのみにH形鋼を動かして
取り付ける必要がなく、袋取付けのために重量物である
H形鋼を動かす作業を少なくできる。
【0012】前記本発明の手段において、前記袋を前記
H形鋼に取り付ける袋取付手段として、接着剤を用いる
構成とするのがよい(請求項4)。この構成では、接着
剤が高価なものではないから、少ない費用で実施可能で
ある。また、所望の空隙形成位置に袋を正確に位置させ
やすい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を、図1
〜図3を用いて説明する。この工法には通常の親杭横矢
板工法に用いるH形鋼1、横矢板2、ソイルセメントの
他に袋3を使用する。袋3は、図1に示すように、H形
鋼1に取り付けて用いるもので、例えば、ポリプロピ
レ、塩化ビニルのような合成樹脂、あるいはゴム等の材
料で、柔軟性を有し、所望の強度を確保できる厚さの気
密性を備えたフィルムあるいはシート状体で細長い筒状
に形成され、一端を閉鎖されたものである。この袋3
は、開口している他方の端部から流体を供給して外周面
を拘束しないで開口を閉鎖した形状は円柱形になる。ま
た、袋3の内部に何もない状態では所定幅の帯状体とな
り、巻取りや折り畳みが可能である。
【0014】袋3をH形鋼1に取付けた状態は、図1、
図2(a)に見られるように、H形鋼1の二つの溝状部
に、溝状部の同じ片側の内側面10、10に、溝開放側
から溝深さの3分の2くらいの位置まで接着剤層12を
介して接着してある。帯状態の袋の幅は前記溝深さ程度
であり、接着した袋3は内部に何もない帯状のもので、
その横断面形状が扁平でH形鋼の内側面10,10に略
沿った状態で位置している。図1に見られるように、袋
3の上端となる側の端部には、上端部開口13を封鎖す
るために、例えばこぶ状に結ぶことによって封鎖するた
めに必要な長さだけH形鋼1の端部よりも余裕をもたせ
て長いものとしてある。他方の端は封鎖された端部14
である。なお、図中、H形鋼の長さL1で示す部分は親
杭の下部となる部分で親杭を固定するために必要な長さ
としてあり、長さL2で示す親杭の上部となる部分は横
矢板2が設置される部分であり、この部分に長さの余裕
を持って前記袋3を貼り付けてある。そして、長さL3
で示す部分が袋の全長である。
【0015】前記袋3を取付けたH形鋼1を用いる親杭
横矢板工法を以下に説明する。先ず、所定の掘り下げ区
画に沿って、間隔pで、いくつかの杭穴20、20、…
…、を穿設する。図3(a)は、親杭を形成した地面の
概略横断面図であり、同図における仮想線が掘り下げる
境界線21であり、22が掘り下げない側の地所、23
が掘り下げる側の地所である。間隔pは、使用する横矢
板2の長さ寸法と、H形鋼の中間部の厚さ寸法と、弱冠
の余裕寸法と、を加えた寸法である。そして、各杭穴2
0内にソイルセメント4を注入する。次に、袋3を取付
けたH形鋼1を杭穴の固化前のソイルセメント4内に挿
入する。このとき、H形鋼1の挿入抵抗は小さく、従来
の合成樹脂製箱型の溝形成部材を設けたもののように大
きいものではないから、浮力の影響を受けることもな
く、袋3を設けたことによる挿入抵抗でH形鋼1が傾い
たり、傾いて杭穴内面につかえて挿入困難となるような
事態が生じない。
【0016】次に、袋3にその上端開口から水を供給し
て袋を膨らませ、必要に応じて袋の上端部に結び目を形
成して上端開口を閉鎖する。H形鋼1に袋3に流体を封
入した断面形状は、図2(b)、図3(a)に示すよう
になる。この状態で、H形鋼に横矢板を設置するために
略必要な空間が、膨らんだ袋3によって占拠される。こ
の状態でソイルセメント4が固化し、親杭24が形成さ
れる(参照)。
【0017】次に、地所23を掘り下げて土を除去する
と、H形鋼1の片側と膨らんだ袋3の表面部分が露出し
てくるから、例えば横矢板2の設置状態における高さ程
度掘り下げた所で、その掘り下げた深さ位置まで、適当
に袋3の部分を除去し、必要があれば溝内側のソイルセ
メントをいくらか除去して横矢板2の端部が挿入可能な
溝25を確保する。水の排出は、袋3を破れば簡単に流
出し、多量ではないので普通は地中に吸収させればよ
い。袋3の除去は、横矢板2の端部を差し込む溝25が
確保できれば、残っていても別段差支えはない。これに
よってH形鋼1の内側に溝25が形成されるから、図3
(b)、(c)に示すように、この溝25を使用して横
矢板2を設置する。横矢板2の設置は、例えば、その両
端に対応する両側の溝25、25にH形鋼1の上側から
同時に差し込むようにして行う。続いて、地所23を掘
り下げ、溝25を形成し、横矢板2を設置することを繰
り返していくと、掘り下げない側の地所22の土留めを
行いながら他方の地所23の掘り下げが進む。所定の深
さまで達して親杭横矢板工法による掘り下げを終わる。
なお、横矢板2の設置は、常に上側から補給する形で行
い順次押し下げ方法を採用すると作業能率がよい。この
押し下げ作業は、溝25内面を構成しているH型鋼1の
面にソイルセメント等が付着していない状態であるか
ら、良好な案内作用によって円滑に行われる。なお、横
矢板2の設置は、従来行われているように、設置してあ
るものの下側から設置する方法によっても別段差支えな
い。
【0018】この親杭横矢板工法では、H形鋼1に袋3
を取り付ける必要があるが、これは予め準備しておくこ
とができ、流体の供給は簡単であり、また袋3の一部を
除去する作業が必要であるが、これらの作業はH形鋼1
の内面に付着して固まっているソイルセメントを地所2
3の掘削にしたがって除去する従来の作業に比べると、
膨れた袋3によって空間が存在することによりH形鋼の
内側のソイルセメントを除去する場合でも極めて簡単で
容易な作業になるので、従来の方法による作業よりも格
段と作業能率が向上する。
【0019】本発明の第2の実施形態を図4、図5を用
いて説明する。第1の実施の形態とは、袋3のH形鋼1
に取付ける手段が異なるのみであるから、その取付け手
段について説明し、他は省略する。この袋の取付け手段
には、合成樹脂製又は金属製のクリップを用いる。図4
はH形鋼1に袋3を合成樹脂製のクリップ30、31で
取付けた状態を示す。クリップ30は比較的強力なクラ
ンプ作用力を有するもので、袋3下端部の閉鎖端の上側
位置に使用してある。図中32は袋の下端を閉鎖するた
めに設けた結びこぶである。クリップ30は、図5
(a)に示すように、袋3の全幅をH形鋼の溝内面10
に比較的強力に押し付ける押さえ部33を有している。
これによってH形鋼1をソイルセメント内に挿入する際
に袋3の下端部がH形鋼から外れないように保持してい
る。袋3が何らかの作用力で上方へ引っ張られたときに
スリップしても、袋3の下端に閉鎖のために設けた結び
こぶ32に引っかかり外れることはない。
【0020】クリップ31は比較的弱いクランプ作用力
を有するもので、図4では袋の途中位置に使用した状態
を示すが、適当な間隔で設けるものとし、上端部付近に
も使用する。クリップ31は、図5(b)に示すよう
に、袋3の幅の、約半分の位置に達する押さえ部34を
有している。押さえ部34は、図4に示すように、端縁
部34aが滑らかな円弧状に形成されており、内部に流
体又は流動体が供給されて膨れるときに、袋を傷つける
ような尖った凸部等のないものとしてある。また、比較
的クランプ作用力が弱いものとしたのは、H形鋼をソイ
ルセメント内に挿入するときに袋3が確実に保持されて
いればよく、袋が膨らむ過程でクリップ31が外れたと
しても袋の位置ずれは殆どないから、空間の確保には殆
ど影響がないのである。
【0021】このように袋3をクリップで取付けられた
H形鋼1も、第1の実施の形態と同様に使用され、同様
な効果を奏する。なお、流体の供給によって袋3が膨れ
る際にクリップ31で拘束されている部分は十分に膨れ
ることができないが、断面の半分は確実に膨れるのでH
形鋼1の溝の底側に空間が形成されるから、固化したソ
イルセメントを除去するときにとがった金属棒で突くと
割れが容易にに空間に達するから簡単に除去できる。
【0022】本発明の、第3の実施形態を図6を用いて
説明する。第1の実施の形態と異なる点は、H形鋼1に
対する袋3の取付け位置であり、この他は略同じであ
る。袋3は、図6(a)に示すように、H形鋼の溝を形
成している側壁の外側の面40に取付けてあり、この状
態でソイルセメント内にH形鋼1が挿入され、流体を供
給して膨らんだ状態は図6(b)に示すようになる。そ
して、横矢板2を設置する状態は図6(c)に示すように
なる。このように横矢板2を設置することは、施工現場
の状況により、場合によってはあり得るのである。この
場合、横矢板端部設置位置が、掘り下げる地所側から見
てH形鋼1の背面側の面(面40)であり、H形鋼の溝内
側と同様にソイルセメントを除去し難い部分であり、こ
の実施の形態の方法を適用することにより、第1の実施
の形態と同様な効果が得られる。
【0023】第1の実施形態では、袋3内に水を注入し
たが、他の流動体でもよく、例えば水に変えて気体、水
と気体、又は水と土を使用してもよい。気体は加圧気体
を使用することになるから、圧縮空気がよいが、規模の
小さい工事では空気圧縮機を用いるよりもボンベ入り
の、炭酸ガス、窒素、又は酸素等を用いるほうが経済的
によい場合がある。第2の実施の形態において、袋3を
取付けるクリップ31は、横矢板設置深さが浅い場合に
おいては途中のものを省略する場合もある。つまり、袋
3は下端部と上端部とを取付けられ殆ど緩まない緊張し
た状態であれば、略H形鋼の溝内で膨れるので、横矢板
設置空間を確保できるからである。
【0024】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、横矢板を設置
するために手間のかかるH形鋼内側又は背面側のソイル
セメントを除去する作業が非常に簡単になり、殆ど無く
なるから、本来のH形鋼の上端までソイルセメントを注
入して固化させた親杭であっても作業性はよく、ソイル
セメントの注入量を少なくしたり省略する必要がないか
ら、質の良い工事を行うことができ、しかも作業能率が
向上する効果を奏する。請求項2、請求項3、及び請求
項4に記載の発明は、横矢板設置コストの上昇が少なく
て作業性が向上するから、人件費が大幅に低減する効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に使用する袋を取付け
たH形鋼を示す部分省略部分断面正面図である。
【図2】(a)は図1のA−A断面図、(b)は(a)
と同じ断面で内部に流体を供給して袋を膨らませた状態
の断面図である。
【図3】本発明の、第1の実施形態の説明図で、(a)
は親杭を形成した状態の横断平面図、(b)は横矢板を
設置した途中の状態の平面図、(c)は(b)の正面図
である。
【図4】本発明の、第2の実施の形態に使用する、袋を
取付けたH形鋼の部分省略部分破断斜視図である。
【図5】同実施の形態の袋を取付けたH形鋼の横断面図
で、(a)はクリップ30の位置の横断面図、(b)は
クリップ31の位置の横断面図である。
【図6】本発明の、第3の実施の形態を示し、(a)は
袋を取付けた状態のH形鋼横断面図、(b)は流体の供
給で袋が膨らんだ状態のH形鋼横断面図、(c)は親杭
を形成した状態の横断平面図、(d)は横矢板を設置し
た状態の横断平面図である。
【符号の説明】
1 H形鋼 2 横矢板 3 袋 10 内側壁 11 底面 12 接着剤層 13 上端開口 14 封鎖された端部 20 杭穴 21 境界線 22 (掘り下げない側の)地所 23 (掘り下げる側の)地所 24 親杭 25 溝 30、31 クリップ 32 結びこぶ 33、34 押さえ部 34a 縁部 40 外側の面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔で杭穴を掘削し、その各杭穴
    にソイルセメントを注入し、各杭穴のソイルセメント内
    に平行する2枚の板状部及びその間に挟まれた背中合わ
    せの2個の溝よりなるH形鋼を隣り合う杭穴間で溝が向
    き合うように所定の向きで挿入して親杭を形成し、上記
    ソイルセメントの固化後に親杭の列の片側を掘り進むと
    共に向き合う双方のH形鋼の溝間に跨るように又は、溝
    の外側間に跨るように横矢板を設置して他の片側の土留
    めをする親杭横矢板設置工法において、前記杭穴に挿入
    する以前のH形鋼に、その一方の板状部の溝側の面また
    は外側面における横矢板端部設置位置付近に沿って気密
    性又は水密性の材料で形成され折り畳んだ幅が上記板状
    部の幅の半分以下である細長い筒状の袋を取付ける工程
    と、この袋を取付けたH形鋼を前記各杭穴のソイルセメ
    ント内に挿入する工程と、前記ソイルセメントの固化前
    に前記袋内に袋の上端開口から流体又は流動物を供給し
    て袋を膨らませ袋が膨らんだ状態でソイルセメントを固
    化させる工程と、この袋内から上記流体又は流動物を除
    去してこの袋を残したまゝ上記の膨らんだ袋が占めてい
    た空間に上記横矢板の端部を挿入する工程とを含むこと
    を特徴とする親杭横矢板設置工法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の親杭横矢板工法におい
    て、前記袋が、合成樹脂フィルムで形成されていること
    を特徴とする親杭横矢板設置工法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の親杭横矢板工法
    において、前記袋を前記H形鋼に取り付ける袋取付手段
    として、クリップを用いることを特徴とする親杭横矢板
    設置工法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の親杭横矢
    板工法において、前記袋を前記H形鋼に取り付ける袋取
    付け手段として、接着剤を用いることを特徴とする親杭
    横矢板設置工法。
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