JP3468350B2 - 時間比例式制御装置 - Google Patents

時間比例式制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は時間比例式制御装置
に係り、例えばPID演算出力に応じた操作量を所定の
繰返し周期(サイクルタイム)のオン(ON)時間とオ
フ(OFF)時間の比で出力する時間比例式制御装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の時間比例式制御装置とし
ては、図9に示すように、減算部1で設定値SVと制御
対象(図9では図示せず。)からの測定値PVとの偏差
eを出力し、PID演算部3にてその偏差eをPID演
算してPID演算出力を時間比例出力部5へ加え、この
時間比例出力部5では例えば図10Aのように時間比例
周期(1周期)で0%〜100%まで変化するのこぎり
波を比較波としてPID演算出力と比較し、各時間比例
周期毎にPID演算出力がのこぎり波を越えた期間をO
N期間(TON)とする一方、越えない期間をOFF期間
(TOFF )とした時間比例出力を操作器7等へ出力する
構成を有していた。
【0003】そのため、例えばPID演算出力が50
%、のこぎり波の時間比例周期が30秒の場合、ON期
間15秒でOFF期間15秒の時間比例出力が操作器7
へ出力され、この操作器7によって制御対象が例えば加
熱制御される。なお、PID演算部3からのPID演算
出力は、図10A中の破線で示すように制御サンプリン
グ毎に変化するのが一般的である。
【0004】また、比較波として、図10Bに示すよう
に、時間比例周期(1周期)で0%〜100%〜0%ま
で変化する三角波を用いる場合もあり、のこぎり波と同
様に時間比例周期においてPID演算出力が三角波を越
えた期間をON期間(TON)とする一方、越えない期間
をOFF期間(TOFF )とした時間比例出力を操作器7
等へ出力するよう時間比例出力部5を形成する場合もあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、時間比
例式制御装置は、現在、デジタル構成が一般的であるか
ら、例えば図11に示すように、比較波であるのこぎり
波が所定の出力分解能(ΔMV)で増加する場合、のこ
ぎり波が離散的に変化するタイミング(ΔT間隔)でし
か時間比例出力をON/OFF切換えできない。
【0006】そのため、本来、図11中のT'ON 、T'O
FFのタイミングで切換えるべきところ、TON、TOFF の
ようなタイミングで切換えられて切換えタイミングが遅
れ、誤差が生じる。すなわち、時間比例出力の出力分解
能(ΔMV)との関係で出力困難なPID演算出力が存
在する。
【0007】また、入力ノイズや測定値PVの量子化誤
差等の影響により、図12のようにPID演算出力が急
変した場合、一時的にPID演算出力がのこぎり波を下
回って時間比例出力がOFFに切換わる。
【0008】しかし、一般の時間比例式制御装置では、
時間比例出力のON/OFF切換え時にチャタリングが
発生するのを防止する機能が搭載されているため、PI
D演算出力が元に戻ってのこぎり波を上回っても時間比
例出力がOFFのまま持続され、時間比例出力が本来O
FFに切換わるまでの間の誤差が生じ易い。さらに、従
来の時間比例式制御装置では、のこぎり波の時間比例周
期1周期で1つの時間比例出力を再現するため、その間
に算出されるPID演算出力を有効に反映させて正確な
制御をするには改善の余地がある。
【0009】そして、時間比例出力部5でゼロクロス制
御形の操作器7を制御する場合、図13および図14に
示すように、操作器7は交流電源9からの交流電源(交
流操作信号)のうち時間比例出力のOFF切換えやON
切換えタイミングの次にくるゼロクロス点でヒータ11
へ印加交流電源を切換えるから、ヒータ11への印加交
流電源が余分に出力されたり遅れて出力されるうえ、そ
れらの値もまちまちである。
【0010】そのため、時間比例出力部5からの時間比
例出力と、実際にヒータ11に反映される出力には誤差
が生じる。このような課題は、PID演算出力以外の制
御信号を時間比例出力部5へ加えて時間比例出力を出力
する構成においても起こる問題である。
【0011】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、制御対象を制御するための制御出力結
果を正確に制御対象に与えることができる時間比例式制
御装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、制御対象を制御するための制御出力
信号に補正値を加算する加算部と、この加算部からの加
算制御出力信号に応じて所定の繰返し周期内をON/O
FF比に変換した時間比例出力をその制御対象側へ出力
する時間比例出力部と、その繰返し周期内における加算
制御出力信号の加算平均値を算出する制御出力信号平均
算出部と、その時間比例出力部からの時間比例出力にお
けるON/OFF比を算出する時間比例出力算出部と、
その加算制御出力信号平均値と時間比例出力のON/O
FF比との差から上記補正値を上記加算部へ出力する補
正値算出部とを具備している。しかも、その加算部は、
上記繰り返し周期に基づく補正値を次の繰り返し周期に
おける上記制御出力信号に加算するものである。
【0013】また、本発明は、時間比例出力に基づき制
御対象へ加える交流操作信号をこのゼロクロス点でON
/OFF操作するゼロクロス操作器を有し、その交流操
作信号の半周期又はこの整数倍のタイミング周期で時間
比例出力のON/OFFを切換え出力するよう上記時間
比例出力部を形成する構成も可能である。
【0014】さらに、本発明は、設定値と上記制御対象
からの測定値との偏差をPID演算するPID演算部を
有し、このPID演算部からのPID演算出力を上記制
御出力信号として補正値に加算するよう上記加算部を形
成することも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、従来例と共通する部分には
同一の符号を付す。
【0016】図1は本発明に係る時間比例式制御装置の
実施の形態を示すブロック図である。図1において、減
算部1は、設定値SVと制御対象(図1では図示省略)
からの測定値PVとを所定のサンプリングタイミングで
減算して偏差eを出力するもので、PID演算部3に接
続されている。
【0017】PID演算部3は、その偏差eをPID演
算し、例えば図2AのようなPID演算出力(実線:M
V1〜MV10)を制御対象を制御する制御出力として
所定の制御サンプリング周期で出力するもので、加算部
13に接続されている。この加算部13は、PID演算
出力に対して後述する補正値算出部17からの補正値を
加算し、例えば図2Bのように加算PID演算出力(破
線:MV11〜MV20)を出力するもので、時間比例
出力部5およびPID出力平均算出部15に接続されて
いる。
【0018】時間比例出力部5は、例えば図2Aに示す
ように、加算PID演算出力と時間比例周期で0%〜1
00%まで変化するのこぎり波とを比較し、その時間比
例周期(1周期)内で加算PID演算出力がのこぎり波
を越えている期間ではON状態(TON)で、加算PID
演算出力がのこぎり波より低下する期間ではOFF状態
(TOFF )の時間比例出力を形成するもので、操作器7
および時間比例出力算出部19に接続されている。
【0019】時間比例出力部5では、のこぎり波のどの
部分でも、加算PID演算出力がレベル変化すれば、時
間比例出力におけるON/OFF切換えタイミングが変
化し、加算PID演算出力に応じた時間比例値(ON/
OFF比)を有する時間比例出力を出力するように動作
する。但し、チャタリングを防止する機能により、必ず
しもON/OFFの切換えが行われるわけではない。
【0020】PID出力平均算出部15は、各時間比例
周期毎に1周期内の全ての加算PID演算出力を加算し
てその平均値を算出するもので、補正値算出部17に接
続されている。すなわち、図2において、MV1〜MV
10を加算するとともに全体のサンプル数(10)で割
った平均値を、例えば百分率で出力するものである。
【0021】時間比例出力算出部19は、各時間比例周
期毎に1周期内の実際の時間比例出力のON/OFF比
を例えば百分率で出力するものであり、補正値算出部1
7に接続されている。
【0022】補正値算出部17は、加算PID演算出力
の平均値から、同じ時間比例周期内の時間比例出力のO
N/OFF比を減算して補正値を出力するものであり、
上述した加算部13に接続されている。
【0023】上述した加算部13は、ある時間比例周期
におけるPID演算部3からのPID演算出力につい
て、直前の時間比例周期のPID演算出力に基づく補正
値算出部17からの補正値を加算する機能を有する。
【0024】すなわち、図2に示すように、ある時間比
例周期における全てのPID演算出力MV11〜MV2
0について、直前の時間比例周期のPID演算出力MV
1〜MV10に基づく補正値を加算し、破線で示すよう
な加算PID演算出力を出力する機能を有する。そのた
め、時間比例出力部5から出力される時間比例出力のO
N/OFF切換えタイミングは、図2Bのように実線か
ら破線のように時間的に変化し、補正値の加算に応じて
ON/OFF比も変化する。
【0025】なお、加算する補正値は、加算する時間比
例周期中は一定であり、次の時間比例周期では直前の時
間比例周期に基づく別の一定の補正値が保持されるとと
もに加算されるが、制御の初回の時間比例周期では補正
値が作成されていないので、加算部13へ入力されたP
ID演算出力と加算部13から出力される加算PID演
算出力は同じになる。
【0026】次に、上述した本発明に係る時間比例式制
御装置の動作を簡単に説明する。減算部1へ入力された
設定値SVと測定値PVが所定のサンプリングタイミン
グで減算されて、偏差eがPID演算部3へ加えられ
る。
【0027】PID演算部3では、制御サンプリング周
期でその偏差eをPID演算し、図2AのようなPID
演算出力MV1〜MV10を加算部13へ出力する。加
算部13では、制御開始当初は補正値が入力されていな
いので、同じPID演算出力MV1〜MV10を加算P
ID演算出力として時間比例出力部5およびPID出力
平均算出部15へ出力する。
【0028】時間比例出力部5では、時間比例周期で0
%〜100%まで変化するのこぎり波と加算PID演算
出力とが比較され、加算PID演算出力がのこぎり波を
越えている期間ではON状態(TON)、加算PID演算
出力がのこぎり波より低下する期間ではOFF状態(T
OFF )の時間比例出力を形成し、これが時間比例出力算
出部19および制御対象側すなわち操作器7へ出力され
る。
【0029】そのため、時間比例出力部5からの時間比
例出力は、加算PID演算出力に応じた時間比例値(O
N/OFF比:デューティー比)の操作出力となり、操
作器7はその時間比例出力によって制御対象を操作制御
する。
【0030】一方、PID出力平均算出部15では、時
間比例周期内の全ての加算PID演算出力(MV1〜M
V10)を加算するとともに全体のサンプル数(10)
で割った平均値(百分率)が補正値算出部17へ加えら
れる。
【0031】他方、時間比例出力算出部19では、同じ
時間比例周期内の時間比例出力のON/OFF比(百分
率)が補正値算出部17へ加えられる。補正値算出部1
7では、互いに同じ時間比例周期内の加算PID演算出
力の平均値からON/OFF比が減算されて補正値を形
成し、これが加算部13に加えられる。
【0032】加算部13では、図2Bに示すように、そ
の補正値の元になる時間比例周期の次の周期の間その補
正値が保持され、PID演算部3からのPID演算出力
に加算され、破線で示す加算PID演算出力(MV11
〜MV20)が時間比例出力部5およびPID出力平均
算出部15へ加えられる。
【0033】時間比例出力部5からは、加算PID演算
出力に応じた時間比例出力が操作器7に加えられる一
方、PID出力平均算出部15、時間比例出力算出部1
9および補正値算出部17から次の時間比例周期に用い
る補正値が作成される。以降この動作が繰返される。そ
のため、ある時間比例周期に基づいて作成された補正値
が、次の時間比例周期の加算PID演算出力に反映さ
れ、時間比例出力部5から出力される時間比例出力のO
N/OFF切換えタイミングが時間的に前後へ変化し、
ON/OFF比が変化する。
【0034】このように本発明の時間比例式制御装置
は、減算部1で設定値SVと測定値PVからの偏差eを
出力し、PID演算部3でその偏差eに基づくPID演
算出力を演算出力し、加算部13で所定の時間比例周期
中、PID演算出力に補正値を加算し、時間比例出力部
5でのこぎり波と加算PID演算出力とを比較して加算
PID演算出力に応じた時間比例出力を出力する一方、
PID出力平均算出部15で時間比例周期毎に全ての加
算PID演算出力の平均値を作成し、時間比例出力算出
部19で時間比例周期毎の実際の時間比例出力値を作成
し、補正値算出部17でそれら加算PID演算出力の平
均値と時間比例出力のON/OFF比から補正値を形成
し、次の時間比例周期でこの補正値を加算部13で加算
して加算PID演算出力を形成して時間比例出力算出部
19へ出力し、その加算部では繰り返し周期に基づく補
正値を次の繰り返し周期における制御出力信号に加算
る構成としたから、ある時間比例周期に基づいて作成さ
れた補正値が、次の時間比例周期の加算PID演算出力
に反映され、時間比例出力部5から出力される時間比例
出力のON/OFF切換えタイミングがその補正値に応
じて変化し、時間比例出力のON/OFF比が変化す
る。
【0035】そして、時間比例出力部5からの時間比例
出力は、加算PID演算出力に応じた時間比例値(デュ
ーティー比)の操作出力となり、操作器7はその時間比
例出力によって制御対象を操作制御する。
【0036】そのため、上述した図11に示すように、
比較波であるのこぎり波が所定の出力分解能(ΔMV)
で離散的に増加する場合、のこぎり波が変化するタイミ
ング(ΔT間隔)でしか時間比例出力をON/OFF切
換えできず、TON、TOFF のように切換えタイミングが
遅れても、当該時間比例周期の加算PID演算出力に基
づく補正値が作成されて次の時間比例周期においてPI
D演算出力に加算反映されるから、時間比例出力の出力
分解能(ΔMV)との関係で出力困難なPID演算出力
の影響がすぐに修正制御され、早く正確な時間比例式制
御が可能となる。
【0037】また、入力ノイズや測定値PVの量子化誤
差等の影響でPID演算出力が急変し、図12のように
時間比例出力が早くOFFに切換わった時間比例出力が
出力されても、急変した時点以降のPID演算出力の値
を含めた補正値で次の時間比例周期のPID演算出力が
修正されるから、同様に早く正確な時間比例式制御が可
能となる。
【0038】さらに、従来の時間比例式制御装置では、
時間比例出力のON/OFF切換え時のPID演算出力
以外は無視されていたが、上述した本発明では個々の時
間比例周期内のPID演算出力が次の時間比例周期で有
効に反映され、この観点からも正確な時間比例式制御が
可能となる。
【0039】次に、本発明に係る時間比例式制御装置の
他の実施の形態を説明する。本発明に係る時間比例式制
御装置では、時間比例出力部5で比較波として三角波を
用いる構成も可能である。
【0040】すなわち、時間比例出力部5は、図3に示
すように、時間比例周期で0%〜100%〜0%まで変
化する三角波を用い、この時間比例周期の半周期におい
て三角波と加算PID演算出力(MV1〜MV10)と
を比較し、加算PID演算出力がのこぎり波を越えてい
る期間ではON状態(TON)、加算PID演算出力がの
こぎり波より低下する期間ではOFF状態(TOFF )の
時間比例出力を形成する機能を有するよう形成可能であ
る。
【0041】PID出力平均算出部15は、時間比例周
期の半周期内の全ての加算PID演算出力(MV1〜M
V5)を加算するとともに半周期の全サンプル数(5)
で割った平均値(百分率)を出力するよう形成し、時間
比例出力算出部19は、やはり同じ半周期内の実際の時
間比例出力のON/OFF比(百分率)を出力するよう
に形成されている。
【0042】加算部13は、図3に示すように、時間比
例周期においてその補正値の元になる半周期の次の半周
期でその補正値が保持され、PID演算部3からのPI
D演算出力に加算されて加算PID演算出力(破線:M
V6〜MV10)が時間比例出力部5およびPID出力
平均算出部15へ加えられる。それ以外は上述した構成
と同様である。
【0043】このように、比較波として三角波を用いる
構成では、三角波の例えば前半の半周期のPID演算出
力に基づいて補正値を作成し、続く後半の半周期でPI
D演算出力に加算補正して時間比例出力を出力すること
が可能となり、同一の時間比例周期内で早い補正が可能
となる利点がある。
【0044】図6は、比較波として三角波を用いた本発
明に係る時間比例式制御装置について、その動作をシミ
ュレーションした結果の特性図であり、図7は図9に示
した従来の時間比例式制御装置についてシミュレーショ
ンした結果の特性図である。この図6からは、本発明に
よる時間比例式制御装置が制御正確性および安定性に優
れていることが分かる。
【0045】本発明で用いる比較波は、のこぎり波や三
角波のように所定の繰返し周期を0%〜100%又は0
%〜100%〜0%で直線的に変化するものであれば良
い。さらに、本発明では、操作器7が上述した図13お
よび図14のようにゼロクロス構成である場合、操作器
7からヒータ11へ印加する交流電源の半周期又はこの
整数倍の時間毎にON/OFFを切換えた時間比例出力
を出力するよう時間比例出力部5を形成する構成も可能
である。
【0046】すなわち、上述した図11ののこぎり波が
離散的に変化するタイミングの分解能(ΔT)を、交流
電源周波数の半周期又はこの整数倍の時間とし(この
時、交流電源のゼロクロス点とのこぎり波が離散的に変
化するタイミングとを必ずしも一致させる必要はな
い。)、時間比例出力のON/OFFを切換えるもので
ある。特に、デジタル構成の時間比例式制御装置で有用
である。
【0047】このような構成を採用することにより、図
4に示すように、図13中のヒータ11へ印加される交
流電源に時間的な遅れSは生じるが、時間比例出力部5
からの時間比例出力のON/OFF切換え点(P1、P
2、P3……)から交流電源のゼロクロス点までの期間
が常に同じになり、操作器7からの情報がなくとも操作
器7がヒータ11へどれだけの交流電源を印加したか分
かる。
【0048】すなわち、時間比例出力部5からの時間比
例出力と実際にヒータ11に反映された出力が同一時間
比となり、時間比例出力算出部19に誤差がなくなるた
め、ゼロクロス制御における応答が安定となる。
【0049】これに対して、時間比例出力ON/OFF
の切換えタイミング周期をヒータへ印加する電源周波数
の半周期又はこの整数倍の時間に合わせない従来構成で
は、図5に示すように、時間比例出力のON/OFF切
換え点(p1、p2、p3……)とゼロクロス点までの
期間がS1、S2、S3等となって一定でなくなり、時
間比例出力部5からの時間比例出力と実際にヒータ11
に反映された出力が同一時間比にならず、操作器7から
の情報がないと、操作器7がどれだけ出力を出したか分
からず、正確な制御を確保しようとすると構成が複雑化
する。
【0050】ところで、上述した本発明の構成では、制
御対象を制御する制御出力信号としてPID演算出力を
用いる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、設定値(目標値)と制御対象からの測定値から
ファジィ演算した出力値に上述した補正値を加算する構
成も可能であるし、時間の経過とともに所定のパターン
で変化する出力値に上述した補正値を加算する構成も可
能である。
【0051】すなわち、本発明では、制御対象を直接制
御するためにこれに印加される交流又は直流電力をコン
トロールする時間比例出力が、その制御出力信号に上述
した補正値を加算した加算制御出力信号に基づいて形成
される構成であれば、本発明の目的が達成される。
【0052】このように、種々の制御出力に対応する本
発明を構成するには、例えば図8に示すように、制御出
力信号を加算部13へ加えて上述した補正値と加算して
加算制御出力信号を出力し、制御出力信号平均算出部2
1で加算制御出力信号の平均値を算出するよう、それら
加算部13および制御出力信号平均算出部21を形成す
れば良く、PID演算部3を除き、他の構成は図1と同
様である。もっとも、PID演算部3を制御出力信号出
力部と考えることも可能である。
【0053】上述した本発明に係る時間比例式制御装置
は、一般には所定のプログラムで演算や判断動作するC
PU、このCPUの動作プログラムを格納したROM、
演算動作結果を一時的に格納するRAM、外部とのイン
ターフェースであるI/Oを主体としたマイクロコンピ
ュータで構成する場合が多いが、電子部品を組合せた電
子回路で構成することも可能であり、デジタル構成の機
器ではCPUで扱うデジタル信号が上述した制御出力信
号となり、アナログ構成の機器では電圧信号や電流信号
等のアナログ信号が制御出力信号となる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明の時間比例式
制御装置は、制御対象を制御するための制御出力信号に
補正値を加算して加算制御出力信号を出力させ、この加
算制御出力信号に応じて所定の繰返し周期内をON/O
FF比に変換した時間比例出力を出力する一方、その繰
返し周期内における加算制御出力信号の平均値を算出
し、その時間比例出力部からの時間比例出力におけるO
N/OFF比を算出し、それら加算制御出力信号平均値
と時間比例出力のON/OFF比との差から上記補正値
を出力して加算し、上記加算部では上記繰り返し周期に
基づく補正値を次の繰り返し周期における制御出力信号
に加算する構成としたから、時間比例出力の出力分解能
(ΔMV)との関係で出力困難な制御出力信号の補正が
可能となったり、ノイズ等に起因する制御出力信号の急
変による影響を小さく抑え、時間比例周期内の制御出力
信号を有効に活用した補正が可能となり、早く安定した
高精度の時間比例式制御が可能となる。また、ゼロクロ
ス操作器を有し、交流操作信号の半周期又はこの整数倍
のタイミング周期で時間比例出力のON/OFFを切換
え出力するよう構成すれば、ゼロクロス制御における出
力の応答の遅れによる誤差を軽減して安定性を向上でき
る利点がある。さらに、設定値と制御対象からの測定値
との偏差をPID演算してPID演算出力を制御出力信
号として出力するPID演算部を設ける構成では、時間
比例出力の出力分解能(ΔMV)との関係で出力困難な
PID演算出力の補正が可能となり、ノイズ等に起因す
るPID演算出力の急変による影響を小さく抑え、時間
比例周期内のPID演算出力を有効に活用した補正が可
能となり、同様に早く安定した高精度の時間比例式制御
がなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る時間比例式制御装置の実施の形態
を示すブロック図である。
【図2】図1の時間比例式制御装置の動作を説明する図
である。
【図3】本発明に係る時間比例式制御装置の他の実施の
形態をその動作で説明する図である。
【図4】本発明に係る時間比例式制御装置のさらに他の
実施の形態をその動作で説明する図である。
【図5】図4に係る時間比例式制御装置との関係で従来
構成の動作を説明する図である。
【図6】図1に係る本発明の時間比例式制御装置のシミ
ュレーション結果を示す特性図である。
【図7】従来の時間比例式制御装置のシミュレーション
結果を示す特性図である。
【図8】本発明に係る時間比例式制御装置の他の実施の
形態を示すブロック図である。
【図9】従来の時間比例式制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】図9の時間比例式制御装置の動作を説明する
図である。
【図11】図9の時間比例式制御装置の動作を説明する
図である。
【図12】図9の時間比例式制御装置の動作を説明する
図である。
【図13】図9の時間比例式制御装置の動作を説明する
図である。
【図14】図9の時間比例式制御装置の動作を説明する
図である。
【符号の説明】
1 減算部 3 PID演算部(制御信号出力部) 5 時間比例出力部 7 操作器 9 交流電源 11 ヒータ(制御対象) 13 加算部 15 PID出力平均算出部(制御出力信号平均算出
部) 17 補正値算出部 19 時間比例出力算出部 21 制御出力信号平均算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂倉 浩一 東京都大田区久が原5丁目16番6号 理 化工業株式会社内 (72)発明者 大柳 友香子 東京都大田区久が原5丁目16番6号 理 化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−3089(JP,A) 特開 平6−301430(JP,A) 特開 平1−251102(JP,A) 特開 昭55−134404(JP,A) 特開 平2−165303(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 11/36 G05B 11/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象を制御するための制御出力信号
    に補正値を加算する加算部と、 この加算部からの加算制御出力信号に応じて所定の繰返
    し周期内をON/OFF比に変換した時間比例出力を前
    記制御対象側へ出力する時間比例出力部と、 前記繰返し周期内における前記加算制御出力信号の平均
    値を算出する制御出力信号平均算出部と、 前記時間比例出力部からの時間比例出力におけるON/
    OFF比を算出する時間比例出力算出部と、 前記加算制御出力信号平均値と時間比例出力のON/O
    FF比との差から前記補正値を前記加算部へ出力する補
    正値算出部と、 を具備し、 前記加算部は、前記繰り返し周期に基づく前記補正値を
    次の前記繰り返し周期における前記制御出力信号に加算
    するものである ことを特徴とする時間比例式制御装置。
  2. 【請求項2】 前記時間比例出力に基づき前記制御対象
    へ加える交流操作信号をこのゼロクロス点でON/OF
    F操作するゼロクロス操作器を有し、前記時間比例出力
    部は前記交流操作信号の半周期又はこの整数倍のタイミ
    ング周期で前記時間比例出力のON/OFFを切換え出
    力するものである請求項1記載の時間比例式制御装置。
  3. 【請求項3】 設定値と前記制御対象からの測定値との
    偏差をPID演算するPID演算部を有し、前記加算部
    は前記PID演算部からのPID演算出力を前記制御出
    力信号として前記補正値を加算するものである請求項1
    又は2記載の時間比例式制御装置。
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