JP3467828B2 - ヘテロ接合ホール素子 - Google Patents

ヘテロ接合ホール素子

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JP3467828B2 JP06737794A JP6737794A JP3467828B2 JP 3467828 B2 JP3467828 B2 JP 3467828B2 JP 06737794 A JP06737794 A JP 06737794A JP 6737794 A JP6737794 A JP 6737794A JP 3467828 B2 JP3467828 B2 JP 3467828B2
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隆 宇田川
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はヘテロ接合ホール素子の
高感度化に関する。 【0002】 【従来の技術】ホール素子は一種の磁気センサーであ
り、回転センサーや電流センサー等として利用されてい
る。ホール素子用の半導体材料としてはInSbやGa
As等の化合物半導体も使用される。最近では、GaI
nAsとInPとのヘテロ接合材料も高感度ホール素子
用の材料として利用されている(奥山 忍他、第53回
応用物理学会学術講演予稿集No.3、1992年、1
6a−SZC−16、1078頁)。 【0003】使用されている材料に拘らず、素子化され
た表面は絶縁性のパッシベーション膜で被覆される。素
子の機能部が外囲樹脂や大気に直接触れることによって
引き起こされる素子特性の劣化を防止するためである。
この被覆操作は長期間に亘りホール素子を安定して動作
させる上で不可欠である。パッシベーション膜には、従
来から二酸化珪素(SiO2 )や窒化珪素 (Si3
4 )が用いられている。 【0004】SiO2 やSi34 膜でパッシベーショ
ンされたホール素子はエポキシ樹脂等により外囲され
る。しかし、外囲用の一般的なエポキシ樹脂とホール素
子の母体材料を構成する半導体材料とで線膨張率は異な
る。従来からの外囲用エポキシ樹脂の線膨張率は10-5
/℃程度である。一方、InP半導体は4.6×10
−6/℃の線膨張率である。GaAsのそれは6.4×
10−6/℃である。このため、外囲器の加熱成形工程
では、線膨張率の差に起因した熱応力がパッシベーショ
ン膜を介してホール素子の母体材料にかかる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ヘテロ接合ホール素子
にあっては、この線膨張率の差に起因した熱応力により
ヘテロ接合部に歪が導入され、ヘテロ界面の急峻性が悪
化する問題があった。ヘテロ接合界面の急峻性が損なわ
れると電子移動度の低下をもたらす。このことがしいて
はヘテロ接合ホール素子の積感度を悪化させ、高感度化
の妨げとなる。 【0006】従来より、パッシベーション膜の表面はほ
ぼ平坦である。外囲器は平坦なパッシベーション膜の表
面を被覆して形成される。パッシベーション膜には外囲
用樹脂の熱収縮に伴う応力が直接及ぶ。この様な応力を
緩和するに有効なパッシベーション膜の表面の加工法な
どはまだ提言されていない。このためGaInAs/I
nPヘテロ接合からなるホール素子の高感度化が安定し
て達成できない欠点があった。本発明の目的はヘテロ接
合部への歪の導入を抑制できるパッシベーション膜の構
成を見出すことにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明では従来のように
表面が平坦なパッシベーション膜ではなく、表面に凹凸
状の溝を設けた膜でパッシベーションすることにより解
決した。 【0008】パッシベーション膜の材質は従来の二酸化
珪素や窒化珪素で良い。これらの膜は公知のプラズマC
VD法等で形成できる。 【0009】ホール素子の表面をこれらの膜で被覆した
後、膜表面に凹凸状の溝を設けるための加工を施す。溝
を設けるには先ず膜の表面を一般的なレジスト材で覆
い、公知のフォトリソグラフィー技術を応用してパター
ニングする。次に、適当なエッチング材でパターニング
された領域に在る膜を選択的にエッチングする。エッチ
ングされた領域は凹部となり、溝ができる。膜をエッチ
ングする深さは膜の厚さの1/2程度が適当である。特
定領域の膜を完全に除去して凹部を形成するのは避け
る。素子表面を露出させてはパッシベーションの効果が
なくなるからである。SiO2 やSi34 膜であれば
弗化水素酸などがエッチング材として利用できる。 【0010】溝はパッシベーション膜の表面に幅10μ
m程度の溝をストライプ状に数本設けると良い。ストラ
イプ状の溝を備えたパッシベーション膜を設けたGaI
nAs/InPヘテロ接合ホール素子を例示する。図1
はその素子の平面模式図である。図2は図1の破線A−
A’に沿う断面模式図である。ストライプ状の溝(10
9)がSiO2 パッシベーション膜(108)の表面に
形成されている。ストライプ状の溝(109)を形成す
ることによりパッシベーション膜(108)に溝が形成
されている。溝(109)部のパッシベーション膜(1
08)は素子の表面を露出させるに至る迄エッチングさ
れてはいないで約半分の厚さにしてある。素子表面のパ
ッシベーションを損なわないためである。 【0011】また、溝は格子状でも良い。格子状の溝を
パッシベーション膜の表面に設けた例を図3に示す。格
子状の溝でも、ヘテロ接合への応力歪の導入を回避でき
る。溝(109)が交差する角度は直角には限定され
ず、例えば45°に交差する格子溝でも良い。また、図
4に示す様な同心円状の溝(109)を形成しても構わ
ない。格子状や同心円状の溝の配置方法に拘らず、溝の
相互間の間隔は必ずしも同一とする必要はない。例え
ば、感磁層上部の領域では他の領域に比較し溝の間隔を
狭め、感磁層へ応力歪をより低減する工夫も考えられ
る。 【0012】パッシベーション膜に凹凸溝加工をした
後、ホール素子を外囲する。封止用樹脂としては通常の
エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などが使用できる。これ
らの外囲用樹脂はパッシベーション膜に形成された凹凸
溝に侵入する。溝に侵入した樹脂も加熱成型工程で伸縮
するが、変形応力は溝の側壁にも掛かる。側壁が応力を
吸収することによりヘテロ接合界面に垂直に掛かる応力
を緩和できる。従来の表面が平坦なパッシベーション膜
では外囲樹脂の熱伸縮に伴う応力がヘテロ接合界面に直
接、印加される。応力を分散させる凹凸溝がないからで
ある。 【0013】 【作用】加熱成形に伴う外囲用樹脂の熱収縮より発生す
る熱応力を段差部で吸収し、ヘテロ接合感磁層に及ぶの
を回避できる。 【0014】 【実施例】本発明をGaInAs/InPヘテロ接合ホ
ール素子の実施例を基に詳細に説明する。図5はホール
素子の平面模式図である。図6は図5の破線A−A’に
沿った断面模式図である。(101)はFeドープの半
絶縁性InP単結晶基板である。基板(101)上に
は、アンドープInP緩衝層(102)を約100nm
の厚さで成長させた。InP層(102)のキャリア濃
度は約2×1015cm-3であった。 【0015】InP層(102)上にはキャリア濃度が
2×1016cm-3のアンドープn形Ga0.47In0.53
s(103)を堆積した。膜厚は250nmであった。
GaInAs(103)とInP層(102)は常圧M
OVPE法で成長させた。 【0016】公知のフォトリソグラフィー技術とエッチ
ング技術を駆使して素子化した。これにより入力電極
(105)、出力電極(106)及びパッド電極(10
7)を形成した。 【0017】素子化された表面はプラズマCVD法によ
るSiO2 で電極部以外の領域を被覆してバッシベーシ
ョン膜とした。バッシベーション膜(108)の膜厚は
約400nmであった。次に、公知のフォトリソグラフ
ィー法を利用して、バッシベーション膜(108)表面
にストライプ状の溝(109)を形成すべくパターニン
グした。溝(109)の幅は30μmとし溝の中心線間
の間隔は60μmとした。溝(109)が形成される部
分のフォトレジスト材を剥離し、バッシベーション膜
(108)の表面を露出させた。次に、無機酸で露出し
たバッシベーション膜(108)を約200nmエッチ
ング除去した。エッチングにより溝が約200nmのス
トライプ状の溝(109)が形成された。溝(109)
を形成した部分に於いても、厚さ約200nmのバッシ
ベーション膜(108)をGaInAs感磁層(10
3)表面の不活性化のために残存させた。 【0018】ダイシングライン(110)を利用して素
子をチップ化した。素子チップを封止用エポキシ樹脂で
外囲した。用いたのはノンノボラック型のエポキシ樹脂
であり、その線膨張率は5×10-5/℃であった。外囲
器の加熱成形温度は約200℃とした。 【0019】外囲したホール素子の電気的特性を評価し
た。また、従来のGaInAsホール素子の特性と比較
した。従来のホール素子とは、溝加工等をしていないS
iO2 パッシベーション膜を備えたGaInAs/In
Pヘテロ接合ホール素子を指す。本発明に依る場合は外
囲後でも電子移動度の変化は認められなかった。一方、
従来例にあっては、10,300cm2 /V・sの電子
移動度が外囲後、約8,100cm2 /V・sと約20
%低下した。 【0020】 【発明の効果】外囲工程に伴う電子移動度の低下を抑制
でき、もってヘテロ接合ホール素子の高感度化が安定し
て達成される。
【図面の簡単な説明】 【図1】ストライプ状の凹凸溝を設けたパッシベーショ
ン膜を示す図である。 【図2】図1の破線A−A’に沿った断面模式図であ
る。 【図3】格子状の凹凸溝を設けたパッシベーション膜を
示す図である。 【図4】同心円状の凹凸溝を設けたパッシベーション膜
を示す図である。 【図5】本発明に係わるパッシベーション膜を備えたG
aInAs/InPヘテロ接合ホール素子の平面模式図
である。 【図6】図5の直線A−A’の方向に沿った断面模式図
である。 【符号の説明】 (101) InP単結晶基板 (102) InP緩衝層 (103) GaInAs感磁層 (104) メサ領域 (105) 入力電極 (106) 出力電極 (107) パッド電極 (108) パッシベーション膜 (109) 溝 (110) ダイシングライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 43/06 H01L 43/14 G01R 33/07

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】表面がパッシベーション膜で被覆され、さ
    らに樹脂で外囲されたヘテロ接合ホール素子において、
    パッシベーション膜の表面に溝が設けられ、樹脂が溝に
    侵入していることを特徴とするヘテロ接合ホール素子。
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