JP3467099B2 - 内視鏡の掃除用ブラシ及びブラシ挿入補助具 - Google Patents

内視鏡の掃除用ブラシ及びブラシ挿入補助具

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡に設けられた
管内をブラッシングして掃除するための内視鏡の掃除用
ブラシ及びブラシ挿入補助具に関する。 【0002】 【従来の技術】内視鏡を介しての患者から患者への感染
の発生を防止するために、内視鏡使用後は、吸引管路や
送気送水管路あるいはその操作弁のシリンダなど各種管
内に掃除用ブラシを挿通して、充分にブラッシング掃除
する必要がある。 【0003】そこで、そのような管内を掃除するための
掃除用ブラシが用意されており、また、ブラシを管内に
スムーズに挿入するためにブラシを案内するブラシ挿入
補助具が用意されている。 【0004】掃除用ブラシは、一般に、ブラシ毛が植設
されたシャフトの基端部に摘みを取り付けて形成されて
いる。一方、ブラシ挿入補助具は、掃除用ブラシを案内
するためのブラシ案内通路が形成されていて、内視鏡の
送気送水操作弁及び吸引操作弁などのシリンダ内に差し
込まれて使用されるようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】内視鏡の管路内を掃除
用ブラシでブラッシングすると、管路の内壁面に付着し
ていた汚物等を掻きとることができるが、管路内をブラ
ッシングしてから掃除用ブラシを抜き去ると、汚物が管
路内や掃除用ブラシに付着したまま残留してしまう。 【0006】したがって、ブラッシングした後、内視鏡
の管路内に洗浄水を通したりブラシを洗浄する必要があ
り、作業が甚だ煩雑であるだけでなく、洗浄が不完全に
なって不潔になりがちである。 【0007】そこで、ブラッシングと同時に汚物を洗い
流すために、ブラシのシャフトを可撓性のチューブで形
成してその中に洗浄液を送れるようにし、ブラシ毛の内
側から洗浄液を噴出させることができるようにしたもの
もある(実開平2−15102号)。 【0008】しかし、ブラシのシャフトとなるチューブ
は、内視鏡の管路内に緩く挿通できる外径でなければな
らず、しかもチューブはブラッシング動作によって腰折
れしないだけの肉厚が必要であるから、チューブの内径
は相当に細くなってしまう。 【0009】したがって現実には、ブラシのシャフトと
なるチューブを通じて汚物洗浄に充分な量の洗浄液を流
すことはできず、内視鏡の管路内やブラシ毛の部分に汚
物が残留して不衛生になる場合があった。 【0010】そこで本発明は、内視鏡の管路内に充分な
量の洗浄液を流して汚物を確実に洗浄しながらブラッシ
ングすることのできる衛生的な内視鏡の掃除用ブラシ及
びブラシ挿入補助具を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡の掃除用ブラシは、ブラシ毛が植設
されたシャフトの基端部に摘みが取り付けられた内視鏡
の掃除用ブラシにおいて、上記シャフトが内視鏡の管路
内に差し込まれた状態のときに外部から送られてくる洗
浄液を上記内視鏡の管路内に送り込むための洗浄液送り
管路を、上記摘みに形成したことを特徴とする。 【0012】また、本発明の内視鏡のブラシ挿入補助具
は、シャフトにブラシ毛が植設された掃除用ブラシを案
内するためのブラシ案内通路が形成されていて、内視鏡
の管路の開口部内に差し込まれるブラシ挿入補助具にお
いて、上記ブラシ挿入補助具が内視鏡の管路の開口部内
に差し込まれた状態のときに外部から送られてくる洗浄
液を、上記内視鏡の管路内に送り込むための洗浄液送り
管路を上記ブラシ挿入補助具に形成したことを特徴とす
る。 【0013】なお、上記内視鏡の管路の開口部近傍部分
が太く形成されていて、上記ブラシ挿入補助具が上記開
口部近傍部内に差し込まれたときにその奥で上記内視鏡
の管路に密着して上記内視鏡の管路と上記洗浄液送り管
路とを接続する弾力性のある部材からなる接続パイプが
設けられていてもよい。 【0014】また、上記ブラシ案内通路が、上記シャフ
トは通過するが上記ブラシ毛を通すには細過ぎる径に形
成されていて、その通路の出口側の部分が上記ブラシ毛
を収納できるように太く形成されていてもよい。 【0015】 【実施例】図面を参照して実施例を説明する。図3は内
視鏡の操作部1を示しており、その前面上部には、吸引
操作を行うための吸引操作弁2と送気送水操作を行うた
めの送気送水操作弁3が並んで配置されている。 【0016】吸引操作弁2及び送気送水操作弁3は、共
に、操作部1内に配置されたシリンダに流体管路が接続
されていて、シリンダ内で進退操作される操作ピストン
を外部から着脱することができる。 【0017】図1及び図2は、本発明を適用した内視鏡
の掃除用ブラシ10を示しており、内視鏡の管路の一つ
である吸引操作弁2のシリンダ21内をブラッシング掃
除するための掃除用ブラシ10を例として示してある。 【0018】図1に示されるように、シリンダ21に
は、外部の吸引器に連通する吸引管路22と内視鏡の先
端の吸引口に連通する吸引管路23とが接続されてい
て、操作ピストンが取り外された図1の状態では、シリ
ンダ21の口元が外方に向けて開口している。24は、
シリンダ21を操作部1に固定するナットである。 【0019】掃除用ブラシ10は、シリンダ21の深さ
より僅かに短い長さに形成された可撓性のあるシャフト
11に、シリンダ21の内周面に全周にわたって密着す
る外径のブラシ毛12が植設されて、そのシャフト11
の基端が、シリンダ21の直径より太い円柱状に形成さ
れた摘み13に連結固定されて形成されている。 【0020】ブラシ毛12はナイロンまたは羊毛等を素
材として形成され、シャフト11は、複数のステンレス
鋼線などをブラシ毛12を間に挟み込んで撚り合わせて
形成されており、摘み13を摘んで矢印Aのように軸方
向に往復動させることにより、ブラシ毛12でシリンダ
21の内周面をブラッシングすることができる。 【0021】摘み13の外面には、摘んだ際に指先が滑
らないように凹凸の段差13aが幾つか形成され、ま
た、図2に示されるように、テーブル上などに置いたと
きに転がらないように平面部13bが形成されている。 【0022】摘み13には、シャフト11がシリンダ2
1内に差し込まれた状態のときに出口(洗浄液放出口)
14aがシリンダ21内に向けて開口するように、シャ
フト11の基端部に隣接して、洗浄液送り管路14が軸
方向に貫通して形成されている。そして、その洗浄液送
り管路14の入口部分には、外部から送られてくる洗浄
液を通すための送液チューブ15の先端が連通接続され
ている。 【0023】そこで、シリンダ21内をブラッシングし
ながら、送液チューブ15から洗浄液送り管路14に洗
浄液を送り込めば、その洗浄液は洗浄液放出口14aか
らシリンダ21内に送り込まれるので、汚物をシリンダ
21外に流し出すことができる。なお、その際に隣接す
る送気送水操作弁3内に汚物が流れ込まないように、送
気送水操作弁3は閉じた状態にしておく。 【0024】 【0025】 【0026】 【0027】 【0028】 【0029】 【0030】 【0031】 【0032】 【0033】 【0034】 【0035】 【0036】 【0037】図及び図は、ブラシ挿入補助具60を
示しており、図はブラシ挿入補助具60単体の状態を
示し、図はブラシ挿入補助具60が吸引操作弁2のシ
リンダ21内に装着された使用状態を示している。 【0038】このブラシ挿入補助具60は、吸引操作弁
のシリンダ21に接続された2本の吸引管路22,23
の両方に掃除用ブラシ10を同時に挿入させるための案
内具であり、シリンダ21内に挿入される棒体61の頭
部側に蓋体64が係止されて形成されている。 【0039】棒体61には、吸引管路22,23に滑ら
かに連通する二つのブラシ案内通路62,63が形成さ
れると共に、シリンダ21の口元部分の内周面に軸線と
平行に形成された溝25に係合する位置決めピン70が
側面に突設されている。 【0040】そして、位置決めピン70を溝25に係合
させて棒体61をシリンダ21内に差し込めば、二つの
ブラシ案内通路62,63が吸引管路22,23に滑ら
かに連通する。 【0041】蓋体64には、二つのブラシ案内通路6
2,63に真っ直ぐに通じるブラシ挿通孔65,66
が、掃除用ブラシ10のシャフト11を締め付ける径に
形成されると共に、棒体61に形成された洗浄液送り管
路69に連通する貫通孔48が形成されていて、その貫
通孔48に送液チューブ15が接続されている。 【0042】そして、蓋体64の下端部内面に形成され
た係合部をシリンダ21の突端部に形成された鍔部に係
合させることにより、蓋体64がシリンダ21の口元に
全面で密着してシールされた状態に取り付けられる。 【0043】ブラシ案内通路62,63は、掃除用ブラ
シ10のシャフト11は通過できるがブラシ毛12を通
すには少し細すぎる径に形成されている。そして、シリ
ンダ21の側面に接続された吸引管路23に連通する方
のブラシ案内通路63の出口近くの部分が、ブラシ毛1
2を収納できるように太く形成されている。63aがそ
の部分である。 【0044】したがって、ブラシ挿入補助具60をシリ
ンダ21に挿脱する際には、図に示されるように、側
方に突出される方の掃除用ブラシ10のブラシ毛12を
ブラシ案内通路63の出口近くの太い部分63aに収納
することによって、スムーズに挿脱することができる。 【0045】棒体61は、シリンダ21の内周面に対し
て全体的に隙間ができるように形成されている。そし
て、洗浄液送り管路69の出口(洗浄液放出口)69a
がシリンダ21内に開口形成されている。 【0046】したがって、送液チューブ15から洗浄液
送り管路69に洗浄液を送り込めば、洗浄液がシリンダ
21内を通って両吸引管路22,23内に送り込まれ、
両吸引管路22,23内を洗浄液で洗浄しながらブラッ
シングすることができる。 【0047】 【発明の効果】本発明の内視鏡の掃除用ブラシによれ
ば、摘みに設けられた洗浄液送り管路を介して洗浄液を
内視鏡の管路内に送り込むことができるので、内視鏡の
管路内に充分な量の洗浄液を流して汚物を確実に洗浄し
ながらブラッシングすることができ、非常に衛生的であ
る。 【0048】また本発明の内視鏡のブラシ挿入補助具に
よれば、ブラシ挿入補助具に形成された洗浄液送り管路
を介して内視鏡の管路内に充分な量の洗浄液を流し、汚
物を確実に洗浄しながらブラッシングすることができる
ので、非常に衛生的である。 【0049】そして、ブラシ挿入補助具に内視鏡の管路
と洗浄液送り管路とを接続する弾力性のある部材からな
る接続パイプを設ければ、洗浄液を外に漏れないように
内視鏡の管路内に送り込むことができる。 【0050】また、ブラシ挿入補助具のブラシ案内通路
の出口側の部分を、ブラシ毛を収容できるように太く形
成すれば、ブラシ挿入補助具に掃除用ブラシを装着した
状態で内視鏡の管路の開口部内に挿脱する際に、ブラシ
挿入補助具内にブラシ毛を引っ込めてスムーズに挿脱す
ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例の掃除用ブラシがシリンダ内に
挿入された状態の縦断面図である。 【図2】本発明の実施例の掃除用ブラシの斜視図であ
る。 【図3】本発明の実施例の内視鏡の操作部の側面図であ
る。 【図4】本発明の他の実施例のブラシ挿入補助具の一部
を断面して示す側面図である。 【図5】本発明の他の実施例のブラシ挿入補助具がシリ
ンダ内に挿入された状態の縦断面図である。 【符号の説明】 10 掃除用ブラシ 11 シャフト 12 ブラシ毛 13 摘み 14 洗浄液送り管路 21,31 シリンダ 22,23 吸引管路 40,60 ブラシ挿入補助具 49,69 洗浄液送り管路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−228107(JP,A) 実開 昭59−101721(JP,U) 実開 昭62−134550(JP,U) 実開 平1−68005(JP,U) 実開 平2−15102(JP,U) 実公 昭7−6879(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】シャフトにブラシ毛が植設された掃除用ブ
    ラシを案内するためのブラシ案内通路が形成されてい
    て、内視鏡の管路の開口部内に差し込まれるブラシ挿入
    補助具において、上記ブラシ挿入補助具の上記内視鏡の管路の開口部内に
    差し込まれる部分を、上記内視鏡の管路の開口部の内周
    面に対して隙間ができる大きさの棒状に形成して、その
    棒状部分の先端に上記ブラシ案内通路の出口開口を形成
    すると共に、 上記ブラシ挿入補助具が上記内視鏡の管路
    の開口部内に差し込まれた状態のときに外部から送られ
    てくる洗浄液を上記内視鏡の管路内に送り込むための洗
    浄液送り管路を上記ブラシ挿入補助具に形成して、上記
    洗浄液送り管路の出口である洗浄液放出口を上記ブラシ
    案内通路の出口開口に隣接して上記ブラシ案内通路の出
    口開口より後方位置に形成したことを特徴とする内視鏡
    のブラシ挿入補助具。
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WO2023113966A1 (en) * 2021-12-17 2023-06-22 American Sterilizer Company Positioning aid and method to feed tools into channels of a flexible endoscope through control handle's air/water and suction valve cylinder ports

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