JP3466236B2 - ポリビニルアセタール系ゲル成形物 - Google Patents

ポリビニルアセタール系ゲル成形物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含水ゲル成形物およびそ
の製造方法に関する。更に詳しくは、耐水性に優れ、強
度が高く、かつゴム状弾性を有し、バイオリアクター担
体等に利用可能な含水ゲル成形物およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】高分子含水ゲルは、生体触媒の固定化担
体、保水材、保冷材、眼・皮膚・関節などの生体ゲルの
代替、薬物の徐放材、アクチュエーターの基材などに関
して、近年その研究が盛んである。これらの含水ゲルの
原料となる高分子素材としては、寒天、アルギン酸塩、
カラギーナン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコ
ール、光硬化性樹脂などがある。このうち、ポリビニル
アルコール(以下、PVAと略記する)含水ゲルは含水
率が高く、基質の透過性に優れ、生体との親和性が高い
ことから、高分子含水ゲルの中でも特に優れている。P
VA含水ゲルの形状としては、流動性、充填効果、取扱
性を考慮した場合には球状が好ましい場合が多い。従
来、PVAゲルを成形する方法としては、PVAとアル
ギン酸ナトリウムの混合水溶液を、塩化カルシウム水溶
液に接触させて球状化した後、PVAをゲル化させる方
法(特開昭64−43188号)、PVA水溶液を飽和
ホウ酸水溶液に接触させてゲル化する方法(下水道協会
誌、23巻、41頁(1986);用水と廃水、30
巻、36頁(1986)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の含水ゲル成形物
は、強度および耐水性が低く、PVAの一部が水中へ溶
出するという問題があり、バイオリアクター担体として
使用するには一層の耐水性の向上が望まれていた。本発
明は、これらの問題点を解決するものであり、従来の含
水ゲル成形物よりも強度および耐水性に優れた、新規な
ゲル成形物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、PVA含有溶液を
成形後、アセタール化処理することにより、強度および
耐水性に優れたポリビニルアセタールからなる含水ゲル
成形物が得られることを見出し、本発明を完成させるに
至った。以下、本発明のポリビニルアセタールからなる
含水ゲル成形物およびその製造方法について詳細に説明
する。本発明に使用する原料であるPVAの平均重合度
は特に制限はないが、1000以上が好ましく、150
0以上がより好ましい。PVAの鹸化度についても特に
制限はないが、98.5モル%以上が好ましく、99.
85モル%以上が含水ゲル成形物の成形の点でより好ま
しい。本発明に使用するPVAとしては、無変性PVA
の他に本発明の効果を阻害しない範囲で種々の変性PV
Aを用いることができる。PVAの溶媒は、水のほか
に、各種の溶剤を用いることができる。例えば、エチレ
ングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等
の多価アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド、ジエチレントリアミン等の溶剤を一種また
は二種以上混合して使用することができる。さらに、ロ
ダン塩水溶液などもPVAの溶媒として使用できる。上
記の溶媒にPVAを溶解して得られたPVA溶液には、
PVAのゲルを阻害しない範囲で、微生物および酵素な
どの生体触媒、微生物の培地、含水ゲル成形物の強度を
上げるための補強材、含水ゲル成形物の比重を調節する
ための充填剤等を添加しても良い。
【0005】 次に、上記の方法により得られたPVA
溶液を公知の方法により成形する。成形方法としては、
以下の方法が例示される。 (1) PVA溶液を水素イオン指数を8以上に調節し
た後、ほう酸系化合物を含む液体に接触させる。 (2) PVA溶液にほう酸系化合物を加えた後、水酸
化ナトリウム等の塩基性溶媒に接触させる。 (3) PVA溶液に少なくとも一種のカチオンとの接
触によりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類の混
合溶液を加えた後、カチオン含有化合物を含有する水溶
液に接触させる
【0006】次に、上記の方法により得られた成形物を
以下の方法などによりゲル化させてもよい。 (1) 成形物を、−5℃以下、好ましくは−10℃以
下で凍結した後、少なくとも1時間以上、好ましくは1
0時間以上室温に保持して解凍する操作(凍結−解凍)
を少なくとも1回以上、好ましくは2回以上繰り返す。 (2) 成形物を、PVAの離液作用を有する化合物を
含有する液体に接触させる。接触時間は、10分以上、
好ましくは30分以上がよい。PVAの離液作用を有す
る化合物としては、硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウ
ム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウ
ム、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、クエ
ン酸カリウム、クエン酸マグネシウム、クエン酸アルミ
ニウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸アンモニウム、酒石
酸カリウム、酒石酸マグネシウム、酒石酸アルミニウム
等の化合物のうちの少なくとも1種を含有する液体が挙
げられるが、とりわけ硫酸ナトリウム水溶液が好まし
い。濃度は100g/リットル以上が好ましく、飽和水
溶液が特に好ましい。
【0007】このようにして得られたPVA含水ゲル成
形物をアセタール化処理することにより、本発明のポリ
ビニルアセタールからなる含水ゲル成形物が得られる。
本発明におけるPVAの含水ゲル成形物のアセタール処
理は、好ましくは、酸の存在下で、PVA含水ゲル成形
物をアルデヒド化合物と反応させることにより得られ
る。アルデヒド化合物としては、一般的なホルムアルデ
ヒドのほかに、ベンズアルデヒド、グリオキザール、ス
クシンアルデヒド、マロンジアルデヒド、グルタルアル
デヒド、テレフタルアルデヒド、アジピンジアルデヒド
などの各種のジアルデヒド類またはそのアセタール化物
を用いることができるが、これらのアルデヒド化合物の
なかでも、ホルムアルデヒド、グリオキザール、マロン
ジアルデヒドまたはそのアセタール化物、グルタルアル
デヒドが好ましい。酸としては、硫酸、塩酸、硝酸など
の強酸、酢酸、ギ酸、リン酸、シュウ酸などの弱酸を用
いることができるが、これらのなかでも強酸、とりわけ
硫酸が好ましい。アセタール化の度合(アセタール化
度)は、アルデヒド化合物、酸の濃度、反応時間および
温度によってコントロールすることができる。酸および
アルデヒド存在下では、含水ゲル成形物が過膨潤するこ
とがあるために過膨潤抑制剤として、反応液に硫酸ナト
リウムを加えても良い。反応液のアルデヒド濃度は0.
1g/リットル以上、酸を用いる場合の酸濃度は0.5
〜300g/リットル、硫酸ナトリウムを用いる場合の
硫酸ナトリウム濃度は10〜300g/リットルおよび
反応温度10〜80℃が好ましく、アルデヒド濃度0.
5〜200g/リットル、酸濃度1〜100g/リット
ル、硫酸ナトリウム濃度15〜200g/リットルが特
に好ましい。アセタール化度としては、10〜80モル
%、より好ましく20〜60モル%である。尚、アセタ
ール化処理は、PVA成形物をゲル化させる前でも後で
も良いが、PVA成形物をゲル化させた後の方が好まし
い。アセタール化処理して得られた含水ゲル成形物は、
充分水洗した後、バイオリアクター担体等に用いること
ができる。本発明の含水ゲル成形物の形状については特
に制限はなく、球状、繊維状、棒状、角型状、楕円状、
円盤状、円筒状、円柱状などのあらゆる形状が可能であ
る。これらの形状のなかでも球状が好ましい。バイオリ
アクター担体に使用する場合には、流動性、充填効果お
よび取扱性の点から、球状が好ましい場合が多い。
【0008】球状の含水ゲル成形物の製造方法について
は以下方法が挙げられる。 (1) PVA溶液に少なくとも1種のカチオンとの接
触によりゲル化する能力のある水溶性高分子多糖類の混
合水溶液に加えた後、管状の口金から滴下させるか、ま
たは噴霧口金から噴霧させることによって液滴を形成さ
せ、これをカチオン含有化合物を含有する水溶液に接触
させる。 (2) PVA溶液を水素イオン指数を8以上に調節し
た後、管状の口金から滴下させるか、または噴霧口金か
ら噴霧させることによって液滴を形成させ、これをホウ
酸系化合物を含む液体と接触させる。球状の直径は口金
の直径、噴霧圧力、PVA溶液の粘度を調整することに
よって、直径1〜20mmの範囲で任意に変えられる
が、直径2〜10mmがより好ましい。PVA溶液に接
触させる液体は静置でもよいが、スターラー等で強制撹
拌することによって、成形されたPVAとの反応が促進
されるとともに、球状成形物どうしの膠着を防止でき
る。実用上、多量のPVA含水ゲルを製造する場合に
は、PVA水溶液を滴下させるための押し出しにポンプ
等を用いることにより球状成形物の直径を揃えることが
できる。例えば、フレキシブルなチューブを圧縮して送
液するローラーポンプを用いることにより、口金からの
吐出量が一定となり、均一な球状成形物が得られやす
い。
【0009】このようにして得られたポリビニルアセタ
ールからなる含水ゲルは、各種の形式の反応槽におい
て、長期間にわたって変形や損壊をしない強度を有し、
水や各種薬液に対しても侵されることなく、連続運転が
可能となることから、生体触媒固定化成形物としての実
用性が高い。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらにの実施例により限定されるもの
ではない。
【0011】実施例1 (株)クラレ製のPVA(平均重合度4100、けん化
度99.85モル%)を40℃の温水で約1時間洗浄
後、PVA濃度5wt%になるようにPVAに水を加え
て全量を400gにした。これをオートクレーブを用い
て、105℃、30分間処理してPVAを溶解した後、
アルミ製トレーに約3mmの厚さになるように流し込ん
だ後、−20℃で2時間凍結後、解凍した。この凍結−
解凍の操作を2回くり返した後、板状成形物を、ホルム
アルデヒド(HCHO)35g/リットル、硫酸(H2
SO4)50g/リットルおよび芒硝(Na2SO4)1
00g/リットルとなるように調製した50℃の水溶液
に、5分間浸漬した後、水道水で水洗し、硫酸等を除去
することにより、不透明な白色の弾性に富んだ粘着性の
ない板状の含水ゲルが得られた。このゲルのアセタール
化度は21.5モル%であった。このようにして得られ
た含水ゲルについて以下の方法により、アセタール化さ
れたPVAの水中への溶出量を測定した。板状のゲルを
切断して3mmの立方体にしたゲル30gに対して水3
00gを加え、30℃で7日間撹拌した。このときのア
セタール化されたPVAの溶出量は含水ゲル1kgあた
り0.01gであった。さらに、30℃で1ケ月間撹拌
したところ、アセタール化されたPVAの溶出量は含水
ゲル1kgあたり0.1gであり、アセタール化された
PVAの溶出量は非常に少なかった。
【0012】実施例2 (株)クラレ製のPVA(平均重合度4100、けん化
度99.85モル%)を40℃の温水で約1時間洗浄
後、PVA濃度10wt%になるようにPVAに水を加
えて全量を200gにした。これをオートクレーブを用
いて、105℃、30分処理し、PVAを溶解した後、
室温まで放冷した。このPVA水溶液に、4wt%アル
ギン酸ナトリウム水溶液200gおよび水200gを加
えて混合し、充分に撹拌した。これらの混合液を先端に
内径0.8mmの注射針を取り付けた内径2mmφのビ
ニル管1本を使用したローラーポンプで、1ml/分で
送液し、スターラーで撹拌した0.5/モル/リットル
の塩化カルシウム(CaCl2)水溶液の表面5cmの
高さより滴下した。滴下した液滴はCaCl2水溶液中
で直ちに球状化して沈降した。これらの球状化した成形
物をCaCl2水溶液から分離し、蒸留水で軽く洗浄し
た後、ホルムアルデヒド(HCHO)30g/リット
ル、硫酸(H2SO4)100g/リットルおよび芒硝
(Na2SO4)50g/リットルとなるように調製した
50℃の水溶液に10分間浸漬した後、水道水で水洗
し、硫酸等を除去することにより、不透明な白色の弾性
に富んだ粘着性のない直径3.8mmの球状の含水ゲル
が得られた。このゲルのアセタール化度は33.2モル
%であった。このようにして得られた含水ゲルについ
て、アセタール化されたPVAの水中への溶出量を実施
例1と同様にして測定したところ、7日間撹拌後のアセ
タール化されたPVA溶出量は、含水ゲル1kgあたり
0.00gであり、1ケ月撹拌後の溶出量は0.05g
であり、アセタール化されたPVAの溶出量は非常に少
なかった。
【0013】実施例3 実施例1と同様のPVAを40℃の温水で約1時間洗浄
後、PVA濃度5wt%になるようにPVAに水を加え
て全量を792gにし、水酸化カルシウム8gを加え
た。pHは12であった。これを撹拌しながら110
℃、2時間処理し、PVAを溶解した。これらの混合液
を先端に内径1mmの注射針を取り付けた内径2mmφ
のビニル管1本を使用したローラーポンプで1ml/分
で送液し、スターラーで撹拌した30g/リットルのホ
ウ酸水溶液の表面5cmの高さより滴下した。滴下した
液滴はホウ酸水溶液中で直ちに球状化した。これらの球
状化したPVA混合成形物をホウ酸水溶液と分離し、蒸
留水で軽く洗浄した後、ホルムアルデヒド(HCHO)
50g/リットル、硫酸(H2SO4)80g/リットル
および芒硝(Na2SO4)50g/リットルとなるよう
に調製した40℃の水溶液に30分間浸漬した後、水道
水で水洗し、硫酸等を除去することにより、不透明な白
色の弾性に富んだ、粘着性のない直径3.8mmの球状
の含水ゲルが得られた。このゲルのアセタール化度は5
3.4モル%だった。このようにして得られた含水ゲル
について、アセタール化されたPVAの水中への溶出量
を実施例1と同様にして測定したところ、7日間撹拌後
のアセタール化されたPVA溶出量は含水ゲル1kgあ
たり0.01gであり、1ケ月撹拌後の溶出量は0.0
7gであり、アセタール化されたPVAの溶出量は非常
に少なかった。
【0014】実施例4 実施例2と同様にして、PVAとアルギン酸ナトリウム
混合水溶液をCaCl2水溶液に接触させて得られた球
状成形物を、−20℃で2時間凍結後、解凍する凍結−
解凍操作を3回繰り返した。その後、ホルムアルデヒド
(HCHO)20g/リットルおよび硫酸(H2SO4
50g/リットルとなるように調製した40℃の水溶液
に30分間浸漬した後、水道水で水洗し、硫酸等を除去
することにより、不透明な白色の弾性に富んだ粘着性の
ない直径3.8mmの球状の含水ゲルが得られた。この
ゲルのアセタール化度は28.6モル%だった。このよ
うにして得られた含水ゲルについて、アセタール化され
たPVAの水中への溶出量を実施例1と同様にして測定
したところ、7日間撹拌後のアセタール化されたPVA
の溶出量は含水ゲル1kgあたり0.00gであり、1
ケ月撹拌後の溶出量は0.01gであり、アセタール化
されたPVAの溶出量は非常に少なかった。
【0015】実施例5 実施例2と同様にして得られた球状化した成形物をグル
タルアルデヒド5g/リットルとなるように調製した4
0℃の水溶液に、30分間浸漬した後、水道水で水洗
し、不透明な白色の弾性に富んだ粘着性のない直径3.
8mmの球状の含水ゲルが得られた。このゲルのアセタ
ール化度は23.2モル%であった。このようにして得
られた含水ゲルについて、アセタール化されたPVAの
水中への溶出量を実施例1と同様にして測定したとこ
ろ、7日間撹拌後の場合および1ケ月間撹拌後の場合と
もに、アセタール化されたPVAの溶出量は含水ゲル1
kgあたり0.00gであり、アセタール化されたPV
Aの溶出量はなかった。
【0016】比較例1 実施例1と同様のPVAを40℃の温水で約1時間洗浄
後、PVA濃度5wt%になるようにPVAに水を加え
て全量を792gにし、水酸化カルシウム8gを加え
た。pHは12であった。これを撹拌しながら110
℃、2時間処理し、PVAを溶解した。これらの混合液
を先端に内径1mmの注射針を取り付けた内径2mmφ
のビニル管1本を使用したローラーポンプで1ml/分
で送液し、スターラーで撹拌した30g/リットルのホ
ウ酸水溶液の表面5cmの高さより滴下した。滴下した
液滴はホウ酸水溶液中で直ちに球状化した。これらの球
状化した成形物をホウ酸水溶液から分離し、蒸留水で軽
く洗浄した。このようにして不透明な白色の柔軟性に富
んだ直径3.8mmの球状の含水ゲルが得られた。この
ゲルは球状に成形化されており、粘着性もなかった。得
られた含水ゲルについて、PVAの水中への溶出量を実
施例1と同様にして測定したところ、3ケ月間撹拌後に
は、PVAが溶解して、成形物の形態が消滅した。
【0017】
【発明の効果】上記の実施例でも明らかなとおり、本発
明によるポリビニルアセタールからなる含水ゲル成形物
は、強度が高く、耐水性に優れており、バイオリアクタ
ー、排水処理の担体、保水材、保冷材などに有用であ
る。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール含有液を成形後、
    実質的に時間を置かずにアセタール化処理することによ
    り得られる、粒径1〜20mmアセタール化度10〜8
    0モル%のポリビニルアセタール系含水ゲル成形物。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール含有液を成形し、
    成形物を−5℃以下で凍結した後、少なくとも1時間以
    上室温に保持して解凍する操作を少なくとも1回以上行
    い、アセタール化処理することにより得られる、粒径1
    〜20mmアセタール化度10〜80モル%のポリビニ
    ルアセタール系含水ゲル成形物。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコール含有液を成形し、
    成形物をPVAの離液作用を有する化合物を含有する液
    体に接触させた後、アセタール化処理することにより得
    られる、粒径1〜20mmアセタール化度10〜80モ
    ル%のポリビニルアセタール系含水ゲル成形物。
  4. 【請求項4】 ポリビニルアルコール含有溶液を成形
    後、実質的に時間を置かずにアセタール化処理すること
    を特徴とする粒径1〜20mmアセタール化度10〜8
    0モル%のポリビニルアセタール系含水ゲル成形物の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 ポリビニルアルコール含有液を成形し、
    成形物を−5℃以下で凍結した後、少なくとも1時間以
    上室温に保持して解凍する操作を少なくとも1回以上行
    い、アセタール化処理することを特徴とする粒径1〜2
    0mmアセタール化度10〜80モル%のポリビニルア
    セタール系含水ゲル成形物の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリビニルアルコール含有液を成形し、
    成形物をPVAの離液作用を有する化合物を含有する液
    体に接触させた後、アセタール化処理することを特徴と
    する粒径1〜20mmアセタール化度10〜80モル%
    のポリビニルアセタール系含水ゲル成形物の製造方法。
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