JP3463863B2 - オクタ・フロロ・シクロ・ペンテン検出装置 - Google Patents

オクタ・フロロ・シクロ・ペンテン検出装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オクタ・フロロ・
シクロ・ペンテン(C5F8)を熱分解して呈色反応によ
り測定するオクタ・フロロ・シクロ・ペンテン検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】微量でも環境に放出されると有害なガス
は、処理手段により無害な成分に分解する等の所要の処
理が行われている。このようなガスとしてシリコンウエ
ファのドライエッチングの作用ガスであるオクタ・フロ
ロ・シクロ・ペンテンが存在する。オクタ・フロロ・シ
クロ・ペンテンは、従来のドライエッチング用のガスに
比較して温暖化効果がほとんどないものの、人体に対す
る毒性を有するため、管理基準濃度が2ppmと極めて
低く抑えられており、赤外線センサや電気化学式ガスセ
ンサでは検出することができない。このような低い濃度
のガスは、通常、被検出ガスと呈色反応する薬剤を含浸
させたガス検出紙により、サンプリング時間を調整して
反応時間を延長することにより検出可能となるが、オク
タ・フロロ・シクロ・ペンテンは、化学的に安定で、適
当な反応試薬が存在しないため、ガス検出紙をもってし
ても検出することができない。また、たとえ検出するこ
とができるとしても、オクタ・フロロ・シクロ・ペンテ
ンが存在する環境下では類似の性質を有するガスが存在
するため、オクタ・フロロ・シクロ・ペンテンの濃度を
選択的に検出することが困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みてなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、管理濃度程度のオクタ・フロロ・シクロ・ペンテ
ンを選択的に検出することができる検出装置を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、流入口と流出口を備え、ガ
スの加熱温度が調整可能な反応炉と、前記流出口に接続
され、酸性ガスとの呈色反応により濃度を測定する検知
紙式ガス検出装置とからなり、前記反応炉が、C2F6に
対する出力が無視でき、かつオクタ・フロロ・シクロ・
ペンテンに対する出力を得ることができる温度に設定さ
れている。
【0005】
【作用】無用な高温の加熱を必要とすることなく、かつ
オクタ・フロロ・シクロ・ペンテンだけを酸性検知反応
試薬で検出できる成分に分解する。
【0006】
【発明の実施の形態】そこで以下に本発明の詳細を図示
した実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の一実
施例を示すものであって、反応炉1は、耐薬品性、耐熱
性を備えた材料、例えば石英管を「U」字状に折り曲げ
て形成された反応管2と、折り曲げ部の近傍に巻回さ
れ、温度調整手段3により供給電力の制御を受けるヒー
タ4とを備え、反応管2の両端を露出させた状態で周囲
を断熱材5で包皮して構成されている。
【0007】反応管2の流入口側には電磁弁6を介して
C2F6ガスボンベ7が接続されていて、任意にC2F6を
反応管2に注入できるようになっている。
【0008】一方、反応管2の流出口側には、酸性ガス
の濃度に比例した呈色反応を示す検知紙式ガス検出装置
10が接続されている。
【0009】検知紙式ガス検出装置10は、テープ状に
加工された検知紙11を、発光素子12と受光素子13
とを備えた測定ヘッド14に一定時間毎に搬送するテー
プ搬送機構15と、サンプリングポンプ16からの負圧
を受けて、測定ヘッド14と共同してテープ11に被検
ガスを接触させる吸引ヘッド17とから構成されてい
る。
【0010】このような構成により、サンプリングポン
プ16を一定時間作動させることにより、所定量の被検
ガスが、反応炉1を通過してテープ11に晒される。被
検ガスの濃度に応じてテープ11に生じた反応痕の光学
濃度を測定ヘッド14に検出して、被検ガスの濃度を測
定することができる。
【0011】一方、検知紙11は、メチルレッド0.2
2wt%、バッファ溶液17.5ミリリットル、及び保
湿剤、例えばグリセリンやエチレングリコール等の多価
アルコール15mlを、全量が100mlとなるように
易蒸発性有機溶媒に溶解した発色液に、セルロースを素
材とするろ紙に含浸させ有機溶媒を揮散させたもので、
1平方メートル当たりメチルレッド0.018g及び保
湿剤が展開されている。
【0012】この実施例において、反応炉1の所定の温
度に設定して検知紙式ガス検出装置11を作動させる
と、サンプリングポンプ16に吸引されたオクタ・フロ
ロ・シクロ・ペンテンを含むエアが反応炉1に流入し、
反応管2で所定温度に加熱され、HF等の成分に分解さ
れて検知紙式ガス検出装置10に流入し、検知紙11に
含有されているメチルレッドと反応する。
【0013】この反応は、オクタ・フロロ・シクロ・ペ
ンテンの積分濃度に比例して進行するから、オクタ・フ
ロロ・シクロ・ペンテンの濃度が低い場合には、サンプ
リング時間を長く設定することにより検出することがで
きる。
【0014】もとより、オクタ・フロロ・シクロ・ペン
テンを処理する設備においては、700°C程度の高温
に加熱して、無毒な物質に分解されているが、本願発明
においてはこの処理温度よりも低い温度、650°C以
下、好ましくは550°C以上、650°Cに加熱され
る。
【0015】半導体の製造工程で使用され、オクタ・フ
ロロ・シクロ・ペンテンの検出に対して妨害ガスとなる
CF4、C2F6を含む被検ガスを、CF4を1000ppm、
C2F6を500ppm、及びオクタ・フロロ・シクロ・ペ
ンテンを2ppmの割合で混合し、加熱温度を変化させ
ながらオクタ・フロロ・シクロ・ペンテンを検出した結
果を表1に示す。
【0016】
【表1】 表1からも明らかなように、高くともCF4の分解によ
りガス検知紙の濃度が誤差に成らない温度で、しかもオ
クタ・フロロ・シクロ・ペンテンを熱分解できる程度の
温度、上述の実施例の温度計測例では550°C乃至6
50°Cに設定すると、CF4、C2F6の妨害を受ける
ことなく、しかもこれら妨害ガスに比較して極めて低い
濃度である2ppm程度のオクタ・フロロ・シクロ・ペ
ンテンを検出することができる。
【0017】言うまでもなく、反応炉1は、分析装置に
組み込まれるため、反応管2はその内径が数mm程度で
あり、ここを流れるガスの温度を計測するのであるかか
ら、ガスの流量が変化した場合には温度が大きく変動す
る虞がある。
【0018】したがって、測定開始前に電磁弁6を開弁
してC2F6をマーカ剤として反応炉1に注入し、これに
よる出力が無視できる最高温度となるように温度調整手
段2によりヒータ4への電力を制御すると、温度そのも
のに頼るよりもC2F6を高い精度と選択性でもって測定
することができる。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように本発明において
は、流入口と流出口を備え、ガスの加熱温度が調整可能
な反応炉と、流出口に接続され、酸性ガスとの呈色反応
により濃度を測定する検知紙式ガス検出装置とからな
り、反応炉が、C2F6に対する出力が無視でき、かつオ
クタ・フロロ・シクロ・ペンテンに対する出力を得るこ
とができる温度に設定されているので、無用に高温での
加熱を必要とすることなく、かつオクタ・フロロ・シク
ロ・ペンテンだけを酸性検知反応試薬で検出できる成分
に分解できて、CF4、C2F6の影響を受けることな
く、オクタ・フロロ・シクロ・ペンテンを選択的に高い
感度で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 反応炉 2 反応管 7 C2F6ガスボンベ 10 検知紙式ガス検出装置 11 検知紙 14 測定ヘッド 16 サンプリングポンプ
フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−150465(JP,A) 特開 平7−72138(JP,A) 特開 平11−281639(JP,A) 特開 平3−146861(JP,A) 実公 昭44−9115(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 31/00 G01N 31/12 G01N 31/22 121

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口と流出口を備え、ガスの加熱温度
    が調整可能な反応炉と、前記流出口に接続され、酸性ガ
    スとの呈色反応により濃度を測定する検知紙式ガス検出
    装置とからなり、 前記反応炉が、C2F6に対する出力が無視でき、かつオ
    クタ・フロロ・シクロ・ペンテンに対する出力を得るこ
    とができる温度に設定されているオクタ・フロロ・シク
    ロ・ペンテン検出装置。
  2. 【請求項2】 前記温度が550°C乃至650°C程
    度である請求項1に記載のオクタ・フロロ・シクロ・ペ
    ンテン検出装置。
  3. 【請求項3】 前記反応炉にC2F6を注入する機構が設
    けられている請求項1に記載のオクタ・フロロ・シクロ
    ・ペンテン検出装置。
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