JP3463818B2 - エチレン系共重合体及びそれを用いてなるフィルム - Google Patents

エチレン系共重合体及びそれを用いてなるフィルム

Info

Publication number
JP3463818B2
JP3463818B2 JP05344594A JP5344594A JP3463818B2 JP 3463818 B2 JP3463818 B2 JP 3463818B2 JP 05344594 A JP05344594 A JP 05344594A JP 5344594 A JP5344594 A JP 5344594A JP 3463818 B2 JP3463818 B2 JP 3463818B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
group
copolymer
weight
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP05344594A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07258348A (ja
Inventor
勝寿 太田
健二 中長
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP05344594A priority Critical patent/JP3463818B2/ja
Publication of JPH07258348A publication Critical patent/JPH07258348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3463818B2 publication Critical patent/JP3463818B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なエチレン系共重合
体及びそれを用いてなるフィルムに関する。さらに詳し
くは、剛性,強度,ヒートシール性及び透明性の物性バ
ランスに優れるフィルムを与えるエチレンとオレフィン
との共重合体、並びにこの共重合体を基材とする上記の
物性バランスに優れるフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エチレンとα−オレフィンとの共重合体
である直鎖状低密度ポリエチレン(以下、L−LDPE
と略記する。)は、耐衝撃性,引張強度,剛性などの機
械的物性及び透明性などに優れていることから、包装分
野に用いられるフィルムやシートをはじめ、その他フィ
ルム成形品の基材として工業的に広く利用されている。
しかしながら、近年、自動包装技術の発達に伴う包装ス
ピードの向上などから、L−LDPEに対して機械的物
性,透明性,ヒートシール性などのさらなる改善が要求
されている。近年、フィルムの物性バランスを改良する
ために種々の共重合体や樹脂組成物が提案されている
が、まだ充分に満足しうるものではない。例えば、単一
の融点を有するL−LDPEが提案されている(特開昭
57−105411号公報)。しかし、このものは、組
成分布が狭いために、ヒートシール性,剛性及び耐熱性
の物性バランスが悪いという欠点を有している。また、
示差走査型熱量計により測定される最高融点の結晶融解
熱量と全結晶融解熱量との比が0.6以下であるL−LD
PEが開示されている(特開昭59−75906号公
報)。このL−LDPEにおいては、該比は組成分布に
主に起因するが、この範囲内に入ってもヒートシール性
及び引裂強度が充分ではないという問題がある。
【0003】一方、高密度ポリエチレンと低密度ポリエ
チレンとからなる組成物を用いた透明性,引裂強度に優
れ、降伏点応力が高く、適度の柔軟性があり、かつブロ
ッキングを生じない包装用フィルムが提案されているが
(特開昭57−37616号公報)、このフィルムはヒ
ートシール性については必ずしも充分とはいえない。ま
た、成形性の改良を目的としたポリエチレン樹脂組成物
が提案されているが(特開昭61−243840号公
報)、この組成物から得られたフィルムはヒートシール
性がまだ不充分である。さらに、特開昭62−1217
03号公報及び特開昭62−121707号公報におい
ては、L−LDPEの製造法が記載されているが、フィ
ルムの物性バランスの向上に対する具体的な提案がなさ
れていない。このように、フィルムの物性バランスを改
良する方法として、これまでは主に組成分布の制御に留
意していることが分かる。しかしながら、単に組成分布
を狭くしたり、広くしたりしても、物性バランスの改善
効果は充分ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、剛性,強度,ヒートシール性及び透明性
の物性バランスに優れるフィルムを与えるエチレン系共
重合体、並びにこのエチレン系共重合体を基材とする上
記の物性バランスに優れるフィルムを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、融点,温度3
5℃のo−ジクロロベンゼンに可溶な成分量,メルトイ
ンデックス及び温度25℃のn−ヘキサンに可溶な成分
量が特定の範囲にあるエチレンと炭素数3以上のオレフ
ィンとの共重合体が、剛性,強度,ヒートシール性及び
透明性の物性バランスに優れるフィルムを与えることを
見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したも
のである。すなわち、本発明は、(A)温度35℃のo
−ジクロロベンゼンに可溶な成分量が85重量%以上、
メルトインデックスが0.1〜100g/10分及び温
度25℃のn−ヘキサンに可溶な成分量が2.0重量%
以下であるエチレンと炭素数3以上のオレフィンとの共
重合体10〜90重量%と、(B)密度が920kg/
以上、最高融点が110℃以上、メルトインデック
スが0.1〜100g/10分及び温度25℃のn−ヘ
キサンに可溶な成分量が2.0重量%以下であるエチレ
ン単独重合体又はエチレンと炭素数3以上のオレフィン
との共重合体90〜10重量%とからなり、下記要件
(イ)〜(ニ)を満たすことを特徴とするエチレン系共
重合体、(イ)最高融点が110℃以上、(ロ)温度3
5℃のo−ジクロロベンゼンに可溶な成分量が25〜8
5重量%、(ハ)メルトインデックスが0.1〜100
g/10分及び(ニ)温度25℃のn−ヘキサンに可溶
な成分量が2.0重量%以下並びにこのエチレン系共重
合体を基材とするフィルムを提供するものである。
【0006】本発明のエチレン系共重合体は、エチレン
と炭素数3以上のオレフィンとの共重合体であって、コ
モノマーとして用いる炭素数3以上のオレフィンとして
は、炭素数3〜18の直鎖状,分岐状,芳香核で置換さ
れたα−オレフィン、炭素数4以上のジオレフィン、ポ
リエン、環式ジエンなどが挙げられる。該α−オレフィ
ンの具体例としては、プロピレン,ブテン−1,ヘキセ
ン−1,オクテン−1,ノネン−1,デゼン−1,ウン
デセン−1,ドデセン−1などの直鎖状モノオレフィ
ン、3−メチルブテン−1;3−メチルペンテン−1;
4−メチルペンテン−1;2−エチル−1,2−エチル
ヘキセン−1;2,2,4−トリメチルペンテン−1な
どの分岐鎖モノオレフィン、さらにはスチレンなどの芳
香核で置換されたモノオレフィンなどを挙げることがで
きる。また、炭素数4以上のジオレフィンとしては、例
えば、炭素数6〜20の直鎖状又は分岐状の非共役ジオ
レフィン、具体的には、1,5−ヘキサジエン;1,6
−ヘプタジエン;1,7−オクタジエン;1,8−ノナ
ジエン;1,9−デカジエン;2,5−ジメチル−4−
t−ブチル−2,6−ヘプタジエンなどを挙げることが
できる。さらに、ポリエンとしては、例えば1,5,6
−デカトリエンなどが、環式ジエンとしては、例えば5
−ビニル−2−ノルボルネンなどのエンドメチレン系環
式ジエンなどが挙げられる。本発明においては、これら
のオレフィンは単独で用いてもよく、二種以上を組み合
わせて用いてもよい。また、得られる共重合体の物性面
から、上記オレフィンの中では、炭素数3〜18のα−
オレフィンが好ましく、さらに炭素数4以上のα−オレ
フィン、特に炭素数6以上のα−オレフィンが好まし
い。
【0007】本発明のエチレン系共重合体においては、
コモノマーである上記オレフィンに由来する単位を2〜
25重量%、好ましくは3〜20重量%の割合で含有す
るものが、物性面から好適である。本発明のエチレン系
共重合体は、次の(イ)〜(ニ)の物性を有するもので
ある。 (イ)最高融点 最高融点は110℃以上であることが必要である。この
融点が110℃未満では、耐熱性が不充分である。耐熱
性の点から、最高融点は好ましくは115℃以上、さら
に好ましくは120℃以上である。なお、この最高融点
については、示差走査型熱量計(DSC−7,パーキン
エルマー社製)を用い、厚さ0.6mmの試料約10mg
を190℃で3分間保持したのち、10℃/分の速度で
25℃まで降温して結晶化させ、次いで、この結晶化試
料を10℃/分の速度で160℃まで昇温して融解さ
せ、この際、得られる融解曲線において融解ピーク位置
の最高温度を最高融点とした。
【0008】(ロ)温度35℃のo−ジクロロベンゼン
に可溶な成分量 温度35℃のo−ジクロロベンゼンに可溶な成分量は2
5〜85重量%の範囲にあることが必要である。この可
溶成分量が25重量%未満では、引裂強度が不充分であ
り、また85重量%を超えると、剛性,耐熱性,引裂強
度が低下する。剛性,耐熱性,引裂強度などの物性面か
ら、該可溶成分量は、特に30〜80重量%の範囲にあ
るのが好ましい。なお、35℃のo−ジクロロベンゼン
に可溶な成分量は、次のようにして求めた。すなわち、
クロモソルブ充填カラム(50mmφ×300mmH)
に、135℃のポリマー溶液130ミリリットル(ポリ
マー5gを135℃のo−ジクロロベンゼン130ミリ
リットルに溶解したもの)を導入し、1時間放置したの
ち、10℃/hrの条件で降温して35℃まで冷却し、
この温度で溶出する成分を回収する。回収は溶液に対し
て5倍量のアセトンで再沈,濾過,乾燥(風乾後、60
℃で真空乾燥1日)することにより行った。ポリマー全
量に対する回収したポリマーの重量分率を求め、35℃
のo−ジクロロベンゼンに可溶な成分量とした。
【0009】(ハ)メルトインデックス(MI) MIは0.1〜100g/10分の範囲にあることが必要
である。このMIが0.1g/10分未満では、成形性に
劣り、また100g/10分を超えると、機械的強度が
低下する。成形性及び機械的強度のバランスの点から、
MIは好ましくは0.2〜50g/10分、より好ましく
は0.5〜20g/10分の範囲である。なお、該MI
は、JIS K−7210に準拠し、荷重2,160g、
温度190℃の条件で測定した値である。
【0010】(ニ)温度25℃のn−ヘキサンに可溶な
成分量 温度25℃のn−ヘキサンに可溶な成分量は2.0重量%
以下であることが必要である。この可溶成分量が2.0重
量%を超えると、低温ヒートシール性に劣る。低温ヒー
トシール性の点から、25℃のn−ヘキサンに可溶な成
分量は、好ましくは1.0重量%以下である。なお、この
25℃のn−ヘキサンに可溶な成分量は、次のようにし
て求めた。すなわち、ガラス繊維製円筒濾紙(東洋濾紙
86R)に試料3gを入れ、蓋付の250ミリリットル
のガラスびんに入れたn−ヘキサン200ミリリットル
に25℃の恒温槽内で6.5時間浸漬する。次いで、取り
出した試料入りの円筒濾紙を乾燥し、重量減少より低分
子量成分を算出して、n−ヘキサンで抽出される成分の
重量分率を求め、25℃のn−ヘキサンに可溶な成分量
とした。
【0011】また、本発明のエチレン系共重合体は、重
量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比M
w/Mnが2〜6の範囲にあるのが望ましい。このMw
/Mnが2未満では、成形時の樹脂圧力が高くて押出特
性が悪く、また6を超えると、フィルムインパクトが低
下して好ましくない。押出特性及びフィルムインパクト
の点から、Mw/Mnは、特に2.5〜4.0の範囲が好ま
しい。なお、Mw/Mnはゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)法により、次のようにして求め
た。すなわち、測定器機として、GPC測定器M150
C(Waters社製)にディファレンシャルビスコメ
ータMODEL110(Viscotek社製)を接続
したものを、カラムとしてShodex UT−806
L〔昭和電工(株)製〕2本を用い、サンプル量2mg
/ミリリットル,温度135℃,流量1ミリリットル/
分,溶媒トリクロロベンゼン流入量200μgの条件で
GPC測定を行い、Mw/Mnを求めた。
【0012】さらに、本発明のエチレン系共重合体は、
密度が895〜935kg/m3 の範囲にあるのが望ま
しい。この密度が895kg/m3 未満では、フィルム
の剛性と生産性に劣り、また935kg/m3 を超える
と、低温ヒートシール性が低下し、好ましくない。剛
性、生産性及び低温ヒートシール性の点から、該密度
は、特に900〜930kg/m3 の範囲が好ましい。
なお、この密度は、JISK−6760に準拠し、10
0℃で2時間アニールした試料を水置換法により測定し
た。
【0013】本発明のエチレン系共重合体は、様々な方
法により製造することができるが、特に該共重合体が、
(A)温度35℃のo−ジクロロベンゼンに可溶な成分
量が85重量%以上、メルトインデックスが0.1〜10
0g/10分及び温度25℃のn−ヘキサンに可溶な成
分量が2.0重量%以下であるエチレンと炭素数3以上の
オレフィンとの共重合体10〜90重量%と、(B)密
度が920kg/m3以上、最高融点110℃以上、メ
ルトインデックスが0.1〜100g/10分及び温度2
5℃のn−ヘキサンに可溶な成分量が2.0重量%以下で
あるエチレン単独重合体又はエチレンと炭素数3以上の
オレフィンとの共重合体90〜10重量%とからなるよ
うに製造するのが有利である。この場合、多段重合によ
って製造してもよいし、(A)成分と(B)成分とを別
々に製造し、それらをブレンドしてもよい。上記(A)
成分は、例えば均一系触媒で製造することができる。均
一系触媒としては、従来から知られているバナジウム化
合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒、あるい
は近年見出されたカミンスキー触媒やメタロセン触媒な
どの新しい均一触媒(特開昭58−19309号公報,
特表平1−501950号公報など)を挙げることがで
きる。
【0014】この新しい均一系触媒としては、例えば
(a)周期律表第4族遷移金属化合物と(b)アルミノ
キサンとを主成分とする触媒を用いることができる。該
(a)成分の周期律表第4族遷移金属化合物としては、
周期律表第4族から選ばれる遷移金属、すなわちチタニ
ウム,ジルコニウム又はハフニウムを含有する化合物で
あればいずれのものでも使用することができるが、特に
一般式(I),(II) 又は(III) CpM1 1 a 2 b 3 c ・・・(I) Cp2 1 1 d 2 e ・・・(II) (Cp−Af −Cp)M1 1 d 2 e ・・・(III) で示されるシクロペンタジエニル化合物又はこれらの誘
導体、あるいは一般式(IV) M1 1 g 2 h 3 i 4 j ・・・(IV) で示される化合物又はその誘導体が好適である。
【0015】上記一般式(I)〜(IV)において、M1
はチタニウム,ジルコニウム又はハフニウムを示し、C
pはシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニ
ル基,インデニル基,置換インデニル基,テトラヒドロ
インデニル基,置換テトラヒドロインデニル基,フルオ
レニル基又は置換フルオレニル基を示す。R1 ,R2
3 及びR4 は、それぞれ水素原子,酸素原子,ハロゲ
ン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数1〜20
のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,アルキ
ルアリール基若しくはアリールアルキル基,炭素数1〜
20のアシルオキシ基,アリル基,置換アリル基,アセ
チルアセトナート基,置換アセチルアセトナート基,ケ
イ素原子を含む置換基、あるいはカルボニル,酸素分
子,窒素分子,ルイス塩基,鎖状不飽和炭化水素又は環
状不飽和炭化水素などの配位子を示し、Aは共有結合に
よる架橋を示す。a,b及びcは、それぞれ0〜3の整
数、d及びeは、それぞれ0〜2の整数、fは0〜6の
整数、g,h,i及びjは、それぞれ0〜4の整数を示
す。R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、その2つ以上がたが
いに結合して環を形成していてもよい。上記Cpが置換
基を有する場合には、該置換基は炭素数1〜20のアル
キル基が好ましい。(II) 及び(III) 式において、2つ
のCpは同一のものであってもよく、たがいに異なるも
のであってもよい。
【0016】上記(I)〜(III) 式における置換シクロ
ペンタジエニル基としては、例えばメチルシクロペンタ
ジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基;イソプロ
ピルシクロペンタジエニル基;1,2−ジメチルシクロ
ペンタジエニル基;テトラメチルシクロペンタジエニル
基;1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基;1,
2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基;1,2,
4−トリメチルシクロペンタジエニル基;ペンタメチル
シクロペンタジエニル基;トリメチルシリルシクロペン
タジエニル基などが挙げられる。また、上記(I)〜
(IV) 式におけるR 1 〜R4 の具体例としては、例えば
ハロゲン原子としてフッ素原子,塩素原子,臭素原子,
ヨウ素原子、炭素数1〜20のアルキル基としてメチル
基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−
ブチル基,オクチル基,2−エチルヘキシル基、炭素数
1〜20のアルコキシ基としてメトキシ基,エトキシ
基,プロポキシ基,ブトキシ基,フェノキシ基、炭素数
6〜20のアリール基,アルキルアリール基若しくはア
リールアルキル基としてフェニル基,トリル基,キシリ
ル基,ベンジル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基と
してヘプタデシルカルボニルオキシ基、ケイ素原子を含
む置換基としてトリメチルシリル基、(トリメチルシリ
ル)メチル基、ルイス塩基としてジメチルエーテル,ジ
エチルエーテル,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、テトラヒドロチオフェンなどのチオエーテル類、エ
チルベンゾエートなどのエステル類、アセトニトリル;
ベンゾニトリルなどのニトリル類、トリメチルアミン;
トリエチルアミン;トリブチルアミン;N,N−ジメチ
ルアニリン;ピリジン;2,2’−ビピリジン;フェナ
ントロリンなどのアミン類、トリエチルホスフィン;ト
リフェニルホスフィンなどのホスフィン類、鎖状不飽和
炭化水素として、エチレン;ブタジエン;1−ペンテ
ン;イソプレン;ペンタジエン;1−ヘキセン及びこれ
らの誘導体、環状不飽和炭化水素として、ベンゼン;ト
ルエン;キシレン;シクロヘプタトリエン;シクロオク
タジエン;シクロオクタトリエン;シクロオクタテトラ
エン及びこれらの誘導体などが挙げられる。また、上記
(III) 式におけるAの共有結合による架橋としては、例
えば、メチレン架橋,ジメチルメチレン架橋,エチレン
架橋,1,1’−シクロヘキシレン架橋,ジメチルシリ
レン架橋,ジメチルゲルミレン架橋,ジメチルスタニレ
ン架橋などが挙げられる。上記(I)〜(III) 式の中で
特に好ましいものは、(I)式の化合物ではR1〜R3
の中の少なくとも2つが、(II) 及び(III) 式の化合物
ではR1 ,R2 の少なくとも1つが、炭素数1〜20の
アルキル基又は炭素数6〜20のアリール基のものであ
る。
【0017】上記一般式(I)で表される化合物の具体
例としては、(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ト
リメチルジルコニウム,(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)トリフェニルジルコニウム,(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)トリベンジルジルコニウム,(シ
クロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム,(シク
ロペンタジエニル)トリフェニルジルコニウム,(シク
ロペンタジエニル)トリベンジルジルコニウム,(メチ
ルシクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム,
(メチルシクロペンタジエニル)トリフェニルジルコニ
ウム,(メチルシクロペンタジエニル)トリベンジルジ
ルコニウム,(テトラメチルシクロペンタジエニル)ト
リメチルジルコニウム,(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)トリメチルジルコニウム,(トリメチルシクロペン
ジエニル)トリメチルジルコニウム,(トリメチルシリ
ルシクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム,
(シクロペンタジエニル)ジメチル(メトキシ)ジルコ
ニウム,(メチルシクロペンタジエニル)ジメチル(メ
トキシ)ジルコニウムなど、及びこれらにおいて、ジル
コニウムをチタニウム又はハフニウムで置換した化合物
が挙げられる。
【0018】また、上記一般式(II)で表される化合物
の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジメ
チルジルコニウム,ビス(シクロペンタジエニル)ジフ
ェニルジルコニウム,ビス(シクロペンタジエニル)ジ
エチルジルコニウム,ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ベンジルジルコニウム,ビス(シクロペンタジエニル)
ジメトキシジルコニウム,ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジクロロジルコニウム,ビス(メチルシクロペンタ
ジエニル)ジメチルジルコニウム,ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム,ビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジベンジルジルコニウ
ム,ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジベン
ジルジルコニウム,ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)クロロメチルジルコニウム,ビス(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)ヒドリドメチルジルコニウム
など、及びこれらにおいて、ジルコニウムをチタニウム
又はハフニウムで置換した化合物が挙げられる。
【0019】次に、上記一般式(III)で表される化合物
の具体例としては、エチレンビス(インデニル) ジメチ
ルジルコニウム, エチレンビス( テトラヒドロインデニ
ル)ジメチルジルコニウム, ジメチルシリレンビス( シ
クロペンタジエニル) ジメチルジルコニウム, イソプロ
ピリデン(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニ
ル)ジメチルジルコニウム,メチル(フェニル)メチレ
ン(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメ
チルジルコニウム,ジフェニルメチレン(9−フルオレ
ニル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウ
ム,エチリデン(9−フルオレニル)(シクロペンタジ
エニル)ジメチルジルコニウム,シクロヘキシリデン
(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチ
ルジルコニウム,シクロペンチリデン(9−フルオレニ
ル)(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム,
シクロブチリデン(9−フルオレニル)(シクロペンタ
ジエニル)ジメチルジルコニウム,ジメチルシリレン
(9−フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジメチ
ルジルコニウムなど、及びこれらにおいて、ジルコニウ
ムをチタニウム又はハフニウムで置換した化合物が挙げ
られる。
【0020】さらに、上記一般式(IV) で表される化合
物の具体例としては、テトラベンジルジルコニウム, ビ
ス(2,5−ジ−t−ブチルフェノキシ)ジメチルジル
コニウムなどのアルキル基及び/又はアルコキシ基をも
つ化合物など、及びこれらにおいて、ジルコニウムをチ
タニウム又はハフニウムで置換した化合物を挙げること
ができる。上記(a)成分の遷移金属化合物は一種用い
てもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】一方、(b)成分のアルミノキサンとして
は、一般式(V)
【0022】
【化1】
【0023】〔式中、R5 は炭素数1〜8の炭化水素基
を示し、rは2〜100の整数を示す。〕で表される環
状アルミノキサン、又は一般式(VI)
【0024】
【化2】
【0025】〔式中、R6 ,R7 及びR8 は、それぞれ
炭素数1〜8の炭化水素基を示し、それらはたがいに同
一でも異なっていてもよく、sは2〜100の整数を示
す。〕で表される直鎖状アルミノキサンが好適である。
上記一般式(V),(VI) において、R5 ,R6 ,R7
及びR8 の好ましい例としては、メチル基,エチル基,
イソブチル基などのアルキル基が挙げられ、r及びs
は、それぞれ7〜40の整数が好ましい。これらのアル
ミノキサンは公知の方法、例えば、(1)トリアルキル
アルミニウムをトルエン,ベンゼン,エーテルなどの適
当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方法、(2)
トリアルキルアルミニウムと結晶水を有する塩水和物、
例えば硫酸銅や硫酸アルミニウムの水和物と反応させる
方法、(3)トリアルキルアルミニウムとシリカゲルに
含浸させた水分とを反応させる方法などによって製造す
ることができる。このようにして得られたアルミノキサ
ンには、原料であるトリアルキルアルミニウムが残存
し、不純物として含まれることがあるが、特に精製する
必要はなくそのまま用いても差し支えない。この(b)
成分のアルミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を
組み合わせて用いてもよい。上記(a)成分と(b)成
分とを主要な触媒成分とする均一系触媒を用いて、エチ
レンと炭素数3以上のオレフィンとを共重合させること
により、(A)成分の共重合体を製造することができ
る。
【0026】一方、(B)成分のエチレン単独重合体又
はエチレンと炭素数3以上のオレフィンとの共重合体
は、上記の均一系触媒を用いて製造してもよいし、ま
た、その他の公知の方法、例えば、マグネシウム化合
物,有機アルミニウム化合物及び遷移金属化合物からな
る触媒を用いる方法などによって製造してもよい。上記
マグネシウム化合物としては、例えば一般式(VII) MgR9 k 1 2-k ・・・(VII) 〔式中、R9 は炭素数1〜20のアルキル基,アルコキ
シ基,炭素数6〜20のシクロアルキル基,アリール
基,アルキルアリール基,アラルキル基,アリールオキ
シ基又はアリールアルコキシ基、X1 はハロゲン原子を
示し、kは0〜2の実数を示す。〕で表される化合物を
挙げることができる。
【0027】このようなマグネシウム化合物としては、
例えば、特開平2−142807号公報の7欄3行〜1
1欄6行に記載されているアルキルマグネシウムハライ
ド,アルコキシマグネシウムハライド,アリールオキシ
マグネシウムハライド,シクロアルキルマグネシウムハ
ライド,アリールマグネシウムハライド,アルキルアリ
ール若しくはアラルキルマグネシウムハライド,ジアル
キルマグネシウム,ジアルコキシマグネシウム,ジシク
ロアルキルマグネシウム,ジアリールオキシマグネシウ
ム,ジアリールマグネシウム,ジアルキルアリール若し
くはジアラルキルマグネシウム,アルキルマグネシウム
化合物,アルコキシマグネシウム化合物,ハロゲン化マ
グネシウム,複合アルキル若しくはアリールマグネシウ
ム化合物などが挙げられるが、これらの中では、無水塩
化マグネシウム及びエチル−n−ブチルマグネシウムが
好ましく、特にエチル−n−ブチルマグネシウムが好適
である。これらのマグネシウム化合物は一種用いてもよ
く、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】また、有機アルミニウム化合物としては、
例えば一般式(VIII),(IX)又は(X) R10 3-m AlX2 m ・・・(VIII) R10 2-n Al(OR11)X2 n ・・・(IX) R10 3 Al2 2 3 ・・・(X) 〔式中、R10及びR11は、それぞれ独立に炭素数1〜2
0のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基、X2
はハロゲン原子を示し、mは0,1又は2、nは0又は
1を示す。〕で表される化合物を挙げることができる。
このような有機アルミニウム化合物としては、例えば、
特開平2−142807号公報の12欄5行〜11行に
記載されているジエチルアルミニウムモノクロリド,ジ
イソプロピルアルミニウムモノクロリド,ジイソブチル
アルミニウムモノクロリド,ジオクチルアルミニウムモ
ノクロリド,エチルアルミニウムジクロリド,イソプロ
ピルアルミニウムモノクロリド,エチルアルミニウムセ
スキクロリドなどが挙げられるが、これらの中で上記一
般式(X)で表される化合物が好ましく、特にエチルア
ルミニウムセスキクロリドが好適である。これらの有機
アルミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0029】さらに、遷移金属化合物としては、例え
ば、チタニウム化合物,バナジウム化合物,ジルコニウ
ム化合物などを挙げることができるが、これらの中で
は、チタニウム化合物が好適である。このチタニウム化
合物としては、例えば、一般式(XI) Ti(OR12p 3 4-p ・・・(XI) 〔式中、R12は炭素数1〜10、好ましくは1〜6のア
ルキル基,シクロアルキル基,アリール基又はアラルキ
ル基、X3 はハロゲン原子を示し、pはチタニウム化合
物の混合物の平均値として0≦p≦4を満たす実数を示
す。〕で表される化合物を挙げることができる。
【0030】このようなチタニウム化合物としては、例
えば特開平2−142807号公報の13欄13行〜1
4欄7行に記載されているテトラアルコキシチタン,テ
トラハロゲン化チタン,トリハロゲン化アルコキシチタ
ン,ジハロゲン化ジアルコキシチタン,モノハロゲン化
トリアルコキシチタンなどが挙げられるが、これらの中
では、テトラアルコキシチタンが好ましく、特にテトラ
−n−ブトキシチタンが好適である。これらのチタニウ
ム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて
用いてもよい。上記各成分を用いて触媒を調製する方法
については、特に制限はなく、例えば、重合用モノマー
と上記マグネシウム化合物,有機アルミニウム化合物及
び遷移金属化合物を任意に添加することができる。ま
た、重合に際しては、上記触媒に公知の活性剤などを共
存させて重合させることもできる。
【0031】該活性剤としては、例えば、特開平2−1
42807号公報の17欄10行〜17行に記載されて
いる炭素,ケイ素,ゲルマニウム,スズ,鉛などのハロ
ゲン化物、具体的には、塩化メチル,ヨウ化メチル,塩
化メチレン,塩化イソプロピル,塩化−t−ブチル,四
塩化炭素などの炭素のハロゲン化物、テトラクロロシラ
ンなどのケイ素のハロゲン化物、四塩化スズなどのスズ
のハロゲン化物、四塩化鉛などの鉛のハロゲン化物など
が挙げられるが、これらの中では、炭素のハロゲン化
物、特に第2級及び第3級のアルキルハロゲン化物、例
えば塩化イソプロピルや塩化−t−ブチルなどが好適で
ある。これらの活性剤は一種用いてもよく、二種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0032】前記(A)成分であるエチレンと炭素数3
以上のオレフィンとの共重合体及び(B)成分であるエ
チレン単独重合体又はエチレンと炭素数3以上のオレフ
ィンとの共重合体を製造する際の重合方法については、
特に制限はなく、例えば、スラリー重合法,気相重合
法,塊状重合法,溶液重合法などを用いることができる
が、好ましくはスラリー重合法,気相重合法,溶液重合
法である。重合溶媒を用いる場合、該溶媒としては、例
えば、脂肪族炭化水素,脂環式炭化水素,芳香族炭化水
素などの不活性溶媒が用いられるが、これらの中でヘキ
サンやヘプタンなどの脂肪族炭化水素が好ましい。さら
に、重合温度については特に制限はないが、通常0〜3
50℃、好ましくは20〜250℃の範囲で選ばれる。
一方、重合圧力についても特に制限はないが、通常0〜
150kg/cm2 G、好ましくは0〜100kg/c
2 Gの範囲で選ばれる。
【0033】このようにして得られた本発明のエチレン
系共重合体を、例えば、(1)押出機で溶融して環状ダ
イより押出し、内部に空気を吹き込みフィルムを成形す
るインフレーション法、(2)Tダイより押出しフィル
ムを成形するキャスティング法、あるいは(3)カレン
ダーロールを用いてフィルムを成形するカレンダー成形
法などにより成形することによって、本発明のフィルム
が得られる。この際、該エチレン系共重合体に、フィル
ム形成において通常用いられている公知の各種添加剤、
例えば、酸化防止剤,紫外線吸収剤,光安定剤,熱安定
剤,中和剤,滑剤,ブロッキング防止剤,帯電防止剤,
難燃剤,着色剤などを、必要に応じて添加して、フィル
ム成形してもよい。また、本発明のフィルムは、サブス
トレートとしてポリアミドを含む積層構造物をも包含す
る。この積層構造物は、2枚の別々のフィルムをインフ
レーション法又はキャスティング法によって成形し、次
いで、それらを相互に積層することによって作成するこ
とができる。本発明のフィルムの厚さについては、特に
制限はないが、通常は10μm〜3mmの範囲である。
したがって、本発明のフィルムは、いわゆるシートも包
含する。このようにして得られた本発明のフィルムは剛
性,強度,ヒートシール性及び透明性の物性バランスに
優れるものである。
【0034】
【実施例】更に、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。なお、フィルムの物性は以下に示す要領で求
めた。 (1)引裂強度(N/mm) JIS K−7128に準拠して求めた。 (2)引張弾性率(kg/cm2 ) JIS Z−1702に準拠して求めた。引張方向は機
械方向とした。 (3)ヘイズ(%) JIS K−7105に準拠して求めた。 (4)ヒートシール温度(℃) JIS Z−1707に準拠して求めた。すなわち、東
洋精機製作所製の熱傾斜試験機を用い、設定温度にて、
圧力0.5kg/cm2 、シール時間1秒でヒートシール
した。シール部の面積はMD(機械方向)10mm×T
D(横方向)15mmとし、引張試験法の条件は、MD
のT型剥離で剥離試験速度200mm/分とした。この
剥離強度が0.3 kg/15mmになるときの温度をヒー
トシール温度と定義した。また、樹脂の各物性は、明細
書本文に記載の方法に従って求めた。
【0035】実施例1 出光石油化学(株)製「出光ポリエチレン210J」
(エチレン−プロピレン共重合体,プロピレン単位含有
量0.01wt%以下,密度968kg/m3 ,MI5.0
g/10分,融点136.6℃)20重量部と、エクソン
化学(株)製「イグザクト4011」(エチレン−ブテ
ン−1共重合体,ブテン−1単位含有量18.6wt%,
MI2.0g/10分,35℃のo−ジクロロベンゼン可
溶部量95wt%)80重量部とを、一軸押出機〔東洋
精機(株)製〕にて設定温度210℃、スクリュー径2
0mmφの条件で溶融混練したのち、ペレタイズした。
この際、酸化防止剤としてイルガノックス1076及び
イルガノックス1010(いずれもチバガイギー社
製)、中和剤としてステアリン酸カルシウム〔日本油脂
(株)製〕、アンチブロッキング剤としてシルトンAM
T〔水沢化学(株)製〕、スリップ剤としてニュートロ
ンS〔日本精化(株)製〕を適量配合し、共重合体組成
物を調製した。この共重合体組成物における共重合体混
合物の物性を第1表に示す。次に、この共重合体組成物
ペレットを用い、口径20mmφの押出機〔塚田機械
(株)製〕にて、スクリュー:フルブライトタイプ,L
/D=20,クリアランス=2.9,回転数1,160rp
m、ダイス:コートハンガータイプ,幅400mm,リ
ップ幅0.4mm,引取速度:20.0m/分、膜厚:40
±2μmの条件で、シリンダー温度をホッパーからダイ
スまで180〜250℃に、チルロール温度を50℃に
設定してキャストフィルムを成形した。成形後のフィル
ムは40℃で24時間保管した。このフィルムの物性を
第1表に示す。
【0036】実施例2 出光石油化学(株)製「出光ポリエチレンL0464
R」(エチレン−ブテン−1共重合体,ブテン−1単位
含有量3.1wt%,密度932kg/m3 ,MI6.9g
/10分,融点122.7℃)60重量部と、エクソン化
学(株)製「イグザクト4011」(前出)40重量部
とを用い、実施例1と同様にして共重合体組成物を調製
し、さらにフィルムを作成した。共重合体組成物におけ
る共重合体混合物及びフィルムの物性を第1表に示す。
【0037】実施例3 (1)エチレン−オクテン−1共重合体の製造 内容積10リットルの重合反応器に、n−ヘキサン1.7
リットル、オクテン−1 3.3リットル、メチルアルミ
ノキサン30ミリモル及びジシクロペンタジエニルジル
コニウムジメトキシド0.01ミリモルを加え、エチレン
分圧が0.75MPaになるようにエチレンを供給しなが
ら、40℃で30分間重合を行い、エチレン−オクテン
−1共重合体(オクテン−1単位含有量29.8wt%,
MI3.0g/10分,35℃のo−ジクロロベンゼン可
溶部量93wt%)を得た。
【0038】(2)共重合体組成物の調製及びフィルム
の作成 上記(1)で得られたエチレン−オクテン−1共重合体
40重量部と出光石油化学(株)製「モアテック027
8CN」(エチレン−オクテン−1共重合体,オクテン
−1単位含有量2.1wt%,密度940kg/m3 ,M
I2.0g/10分,融点127.4℃)60重量部とを用
い、実施例1と同様にして共重合体組成物を調製し、さ
らにフィルムを作成した。共重合体組成物における共重
合体混合物及びフィルムの物性を第1表に示す。
【0039】比較例1 エクソン化学(株)製「イグザクト3026」(エチレ
ン−ブテン−1共重合体,ブテン−1単位含有量10.8
wt%)を用い、実施例1と同様にして各添加剤を適量
配合して共重合体組成物を調製し、フィルムを作成し
た。該共重合体及びフィルムの物性を第1表に示す。
【0040】比較例2 内容積1リットルの連続重合反応器に、n−ヘキサンを
5.5リットル/時間、エチレンを700g/時間、オク
テン−1を680g/時間で供給した。また、触媒とし
てエチルアルミニウムセスキクロリドを1.5ミルモル/
時間、エチルブチルマグネシウムを0.5ミリモル/時
間、テトラブトキシチタンを0.12ミリモル/時間で、
この順序で混合調製し、重合器に供給した。さらに、s
ec−ブチルクロリドを0.8ミリモル/時間で先の触媒
とは別の供給ラインで供給した。また、水素を0.03g
/時間で供給し、反応温度185℃、反応圧力70kg
/cm2 Gの条件で重合反応を行い、エチレン−オクテ
ン−1共重合体(オクテン−1単位含有量18.2wt
%)を得た。この共重合体を用い、実施例1と同様にし
て各添加剤を適量配合して共重合体組成物を調製し、さ
らにフィルムを作成した。該共重合体及びフィルムの物
性を第1表に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明のエチレン系共重合体は、エチレ
ンと炭素数3以上のオレフィンとの共重合体であって、
剛性,強度,ヒートシール性及び透明性の物性バランス
に優れるフィルムを与えることができる。上記エチレン
系共重合体を基材とするフィルムは、剛性,強度,ヒー
トシール性及び透明性の物性バランスに優れ、例えば、
包装用フィルム,食品用フィルム,医療用フィルム,農
業用フィルム,ストレッチフィルム,シーラントフィル
ム,容器,日用品などに好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−194664(JP,A) 特開 平2−153908(JP,A) 特開 平6−136200(JP,A) 特開 平3−234718(JP,A) 特表 平3−502710(JP,A) 特表 平9−505094(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 10/00 - 10/14 C08F 110/00 - 11014 C08F 210/00 - 210/18 C08L 1/00 - 101/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)温度35℃のo−ジクロロベンゼ
    ンに可溶な成分量が85重量%以上、メルトインデック
    スが0.1〜100g/10分及び温度25℃のn−ヘ
    キサンに可溶な成分量が2.0重量%以下であるエチレ
    ンと炭素数3以上のオレフィンとの共重合体10〜90
    重量%と、(B)密度が920kg/m 以上、最高融
    点が110℃以上、メルトインデックスが0.1〜10
    0g/10分及び温度25℃のn−ヘキサンに可溶な成
    分量が2.0重量%以下であるエチレン単独重合体又は
    エチレンと炭素数3以上のオレフィンとの共重合体90
    〜10重量%とからなり、下記要件(イ)〜(ニ)を満
    たすことを特徴とするエチレン系共重合体。 (イ)最高融点が110℃以上、(ロ)温度35℃のo
    −ジクロロベンゼンに可溶な成分量が25〜85重量
    %、(ハ)メルトインデックスが0.1〜100g/1
    0分及び(ニ)温度25℃のn−ヘキサンに可溶な成分
    量が2.0重量%以下
  2. 【請求項2】 炭素数3以上のオレフィンが炭素数3〜
    18のα−オレフィンである請求項1記載のエチレン系
    共重合体。
  3. 【請求項3】 重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
    (Mn)との比Mw/Mnが2〜6である請求項1記
    のエチレン系共重合体。
  4. 【請求項4】 密度が895〜935kg/mである
    請求項1又は記載のエチレン系共重合体。
  5. 【請求項5】 請求項1ないしのいずれかに記載のエ
    チレン系共重合体を基材とすることを特徴とするフィル
    ム。
JP05344594A 1994-03-24 1994-03-24 エチレン系共重合体及びそれを用いてなるフィルム Expired - Lifetime JP3463818B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05344594A JP3463818B2 (ja) 1994-03-24 1994-03-24 エチレン系共重合体及びそれを用いてなるフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05344594A JP3463818B2 (ja) 1994-03-24 1994-03-24 エチレン系共重合体及びそれを用いてなるフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07258348A JPH07258348A (ja) 1995-10-09
JP3463818B2 true JP3463818B2 (ja) 2003-11-05

Family

ID=12943061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05344594A Expired - Lifetime JP3463818B2 (ja) 1994-03-24 1994-03-24 エチレン系共重合体及びそれを用いてなるフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3463818B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2282430A1 (en) * 1997-02-28 1998-09-03 Idemitsu Petrochemical Company Limited Soft transparent polyethylene resin sheet and process for producing the same

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2800283B2 (ja) * 1988-07-11 1998-09-21 住友化学工業株式会社 エチレン−αオレフィン共重合体及びそのフィルム
JP2857438B2 (ja) * 1988-09-30 1999-02-17 エクソン・ケミカル・パテンツ・インク 分子量分布および組成分布のせまい共重合体の線状エチレン共重合体ブレンド
JP2781245B2 (ja) * 1990-02-13 1998-07-30 三井化学株式会社 エチレン系重合体組成物の製造方法
JP2574605B2 (ja) * 1992-07-13 1997-01-22 三井石油化学工業株式会社 エチレン共重合体のフイルム
JPH06136200A (ja) * 1992-09-08 1994-05-17 Mitsui Petrochem Ind Ltd エチレン系共重合体組成物
KR100330612B1 (ko) * 1993-11-12 2002-11-16 엑손모빌 케미칼 패턴츠 인코포레이티드 열밀봉성필름및그로부터제조된제품

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07258348A (ja) 1995-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2986547B2 (ja) エチレン共重合
US7829641B2 (en) Process for the preparation of multimodal polyethylene resins
US6268063B1 (en) Propylene resin composition, process for the preparation thereof, and use thereof
JP4923421B2 (ja) ポリエチレン樹脂組成物
JPH09501707A (ja) 重合触媒、その製造及び使用
US5602223A (en) Ethylene-α-olefin copolymer and a molded article therefor
JPH111584A (ja) プロピレン系重合体組成物及びそれからなるフィルム
JP3243748B2 (ja) エチレン・α−オレフィン共重合体組成物
JP4204676B2 (ja) プロピレン系樹脂並びにそれを用いたフィルム及び積層体
JP4544421B2 (ja) ポリエチレン樹脂フィルム
JP2000072824A (ja) エチレン・α−オレフィン共重合体、その組成物およびそれらのフィルム
JP4201887B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物およびそのフイルム
JPH11509881A (ja) エラストマー状コポリマー
JP3463818B2 (ja) エチレン系共重合体及びそれを用いてなるフィルム
JP5209316B2 (ja) 異なる環を有するビスインデニル−ベースのリガンドを有するldpeのようなポリマー
KR20190139466A (ko) 에틸렌 중합체 혼합물과 이의 제조방법 및 이를 이용한 성형품
JP4759235B2 (ja) ポリプロピレン系積層フィルム
JP3539801B2 (ja) エチレン・α−オレフィン共重合体
JP3337153B2 (ja) 環状オレフィン系共重合体組成物及びその組成物を主成分として含有するフィルム又はシート
JP3730702B2 (ja) 包装材
JPH07278228A (ja) エチレン系共重合体
JP3582209B2 (ja) プロピレン(共)重合体組成物及びその製造方法
JP5919768B2 (ja) 耐ブロッキング性に優れたフィルム
JPS5922946A (ja) フイルム成形用高品質エチレン−αオレフイン共重合体系樹脂組成物およびその製造法
JP3742157B2 (ja) インフレーションフィルムおよび該フィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080822

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080822

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090822

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100822

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100822

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term