JP3463135B2 - 紫外線検出器 - Google Patents
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Description
波長変換素子で異なる波長に変換して検出する紫外線検
出器に関する。
いた紫外線検出器が提供されている(たとえば、特許文
献1を参照)。図12(A)はこの紫外線検出器の検出
部の断面図であり、図12(B)はこの紫外線検出器の
全体構成図である。図12(A)と(B)を参照して、
紫外線検出器の検出部は、検出部の上方に設けられた上
方の開口105と、下方の開口106を有するケース体
107に、開口105、106に対面する内部に、板状
の蛍光体(波長変換素子)108を設けている。この蛍
光体108の端面に光ファイバ109を配置し、この光
ファイバ109の途中に干渉フィルタ110を設け、こ
の光ファイバ109および干渉フィルタ110を介して
入光する蛍光を受光素子104で受光している。この紫
外線検出器では、開口105より入射した紫外線は、蛍
光体108で可視光に変換され、端面より光ファイバ1
09に入るが、多くの紫外線は変換されることなく開口
106を出る。
提供されている(たとえば特許文献2を参照)。この紫
外線検出器によれば、測定しようとする紫外線の進行方
向に直交する方向に帯域フィルタおよび光検出器を設け
た構成を有する。
出器として、波長変換素子の後方に受光素子を配置した
構成も提供されている(たとえば特許文献3を参照)。
ものが提供されている(たとえば特許文献4を参照)。
検出器のうち、受光素子が波長変換素子の後にある構成
では、波長変換素子に対して透過率のよい外乱光が入る
ことを防ぐために、外乱光カットフィルタを別部材で必
要とするという問題があった。また、波長変換素子は一
般的に変換効率が低いため、厚みが薄いと受光素子を劣
化させるという問題があった。さらに、未変換のUV
(紫外線)光が外に出ないようにするためには、UV光
が透過する方向を厚くして、内部で完全に変換するのが
望ましい。しかし、入射パワーが大きいと、完全には変
換できないため、従来の光学系では受光素子を劣化させ
てしまう。また、波長変換素子を厚くすると波長変換さ
れた光が吸収される割合が増加し、紫外線の検出感度が
低くなるという問題があった。
検出器のように、板状の蛍光体の端面を介し、光ファイ
バに可視光を導出すると、十分な光量が得られず、感度
が得られないという問題があった。
なされたものであって、紫外線検出感度を確保するとと
もに、受光素子の劣化を生じにくい紫外線検出器を提供
することを目的とする。
出器は、紫外線を可視光に変換する材料からなり、紫外
線が入射する第1の面および第1の面と直交し可視光が
出射する第2の面を含む複数面を有する波長変換素子
と、第2の面から出射した可視光を受光する受光素子
と、第1の面に入射する紫外線の入射角を制限する入射
角制限手段とを備え、第1の面と垂直な方向の寸法が第
2の面と垂直な方向の寸法よりも大きく、入射角制限手
段は、第2の面の法線を含む第1の入射面内の紫外線の
入射角を入射した紫外線が第2の面で全反射されるよう
な所定角度に制限し、第1の入射面に垂直な第2の入射
面内の紫外線については所定角度よりも大きな入射角で
の入射を許すものである。
進行方向の寸法を比較的大きく、受光素子に向かう方向
の寸法が比較的小さいので、波長変換素子の外に出て外
乱光となった後に受光素子に到達する紫外線量が少な
く、かつ、第1の面に入射した後第2の面から出て受光
素子に到達する紫外線量が少ない。したがって、紫外線
による受光素子の劣化が少ない。また、可視光が受光素
子に達するまでに通過する波長変換素子内の距離が短い
から可視光が波長変換素子に吸収される割合が小さい。
ら、受光素子が入射方向に直交する方向にある。そのた
め、外乱光に対する影響を受けにくい。
数面のうち第1の面と直交する最も面積の広い領域を有
する面が第2の面であり、最も面積の小さい領域を有す
る対向する端面の1つを第1の面にすることが好まし
い。
くとも第2の面が紫外線波長に対して平坦である。波長
変換素子の受光素子側の側面を鏡面とすることにより、
表面での拡散成分を無くし、外に紫外線または外乱光を
出にくくできる。第2の面および第2の面に対向する面
を紫外線波長に対して平坦としてもよく、第1の面に隣
接するすべての面を紫外線波長にに対して平坦としても
よい。
が第2の面の中心位置よりも第1の面に近い位置に対向
するように配置されている。
の面の法線と光線とのなす角度をいう。
向と、表面に立てた垂線を含む平面をいう。
の入射角で入射した紫外線が第2の面で全反射されて受
光素子に到達しないような角度である。第2の入射面内
の紫外線については大きな入射角で入射しても、紫外線
検出器のケース内での乱反射の影響等は除いて考える
と、受光素子に到達することがないので入射角を積極的
に制限する必要がなく、むしろ大きな入射角での入射を
許した方が波長変換素子への紫外線の入射量が大きくな
って可視光の光量を大きくできる効果がある。
る紫外線を減衰させるための、紫外線を可視光に変換す
る材料からなる入射窓をさらに備える。
ため、紫外線の入射部に窪みが生じない。このため、ご
みが溜まりにくく、外乱光による影響を減らすことがで
きる。
素子の出力の大きさに対応する大きさの検出信号を出力
する検出回路と、検出信号の大きさが設定した範囲内に
あるときに点灯する表示手段と、紫外線検出器が受ける
紫外線量に対する検出信号の感度を調整する感度調整手
段とをさらに含む。
せることによって行なうことができる。また、波長変換
素子に入射する紫外線の量を制限する、紫外線の透過量
が可変な絞りを設けて、この絞りの透過量を変化させる
ことによっても行なうことができる。表示手段における
範囲は上限値および下限値を有することが好ましい。
の寸法が第1の面から入射した紫外線の80%以上を可
視光に変換することのできる寸法である。
光となった後に受光素子に到達する紫外線量が少ないの
で、紫外線による受光素子の劣化が少ない。第1の面と
垂直な方向の寸法が第1の面から入射した紫外線の90
%以上を可視光に変換することのできる寸法であればよ
り好ましい。
器は、波長検出素子を紫外線入射方向に長く形成し、か
つ受光素子を波長変換素子側面に配置しているので、未
変換紫外線が直接受光素子に入らず、受光素子を劣化さ
せないため、紫外線入射量を波長変換素子で可視光に変
換する分野で広く用いるのに適している。
面を参照して説明する。
に係る紫外線検出器は、UV光(紫外線)2の入射方向
が長い波長変換素子1と、波長変換素子1の側面で、し
かも入射部近くに配置される受光素子3とを含む。波長
変換素子1の寸法は、UV光入射方向の長さが10m
m、受光素子の配置される側面が2×10mm、UV光
が入射るする上面が2×5mm、これら2面に直交する
側面が5×10mmである。受光素子3の受光面は2×
2mmである。波長変換素子1は蛍光ガラスが使用され
る。
UV光2の入射方向に長くし、受光素子3を波長変換素
子1の側面に配置することで、未変換UV光が直接受光
素子3に入らないようにし、劣化しないようにしてい
る。また、UV光2の入射方向に波長変換素子1を長く
しているため、未変換のUV光は極端に減衰しており、
図示の無いセンサケース内の反射で、たまたま受光素子
3に入ったとしても、劣化は起きにくい。
か伝搬しないが、図2に示すように、波長変換素子1内
で変換された可視光は等方的に伝搬するため、受光素子
3を図1に示す方向に配置しても、つまりUV入射方向
2に直交する方向に受光素子3を配置しても、光量をモ
ニタすることができる。
にあるので、外乱光についても影響を受けにくいという
メリットもある。
ば、受光素子3はUV光の入口に近い位置に配置されて
いるので、変換後のパワーも強く、信号が大きくとれ
る。もちろん波長変換素子1の側面全体を覆うような大
きな受光面積をもつ受光素子を使用することもできる
が、受光素子3をUV光の入射部近くに配置すると、受
光面積が小さく低コストの受光素子でも比較的大きな信
号が得られる。なお、図1においては、受光素子3を波
長変換素子1の側面から離して設けているが、受光素子
3は波長変換素子1の側面に接していてもよいし、適宜
離してもよい。これは、以下の実施の形態においても同
様である。
紫外線検出器を示す図である。この実施の形態に係る紫
外線検出器は、波長変換素子1の側面1a、1bの表面
を、たとえば研磨したような鏡面、すなわち、紫外線の
波長に対して平坦な面にしている。波長変換素子1の表
面が図4に示すように、粗面の場合は、表面に達したU
V光もしくは外乱光は、その一部が外に出てしまうた
め、受光素子は劣化したり、外乱光により誤動作し易く
なる。
少なくとも受光素子3側の波長変換素子1の表面1aを
鏡面とすることで、図5に示すように、表面での拡散成
分をなくし、外にUV光もしくは外乱光が出にくくする
ことが可能となる。
に係る紫外線検出器を示す図である。この実施の形態に
係る紫外線検出器は、センサケース4の入射窓5の開口
部6の深さ(厚さ)を大きくし、入射角を開口部6の深
さ、つまり開口部6の表面と波長変換素子1の開口部1
cで制限される角度に設定している。波長変換素子1
が、たとえばガラスを母材としている場合、屈折率が
1.5程度であるため、空気との境界での全反射角は約
43度となる。つまり、波長変換素子1の側面に対し
て、43度から90度(図7の角θ)の角度で入射する
ように開口部で制限しておけば、側面で全反射すること
になり、外に出ない。したがって、受光素子3に未変換
のUV光もしくは外乱光が入らないようにすることがで
きる。
に係る紫外線検出器を示す図である。図6に示す紫外線
検出器で、θ>43゜とすると、表面の開口部6から窪
みが発生し、窪みがあるとゴミや破片が入り込み、特性
が変化する。そこで、この図8に示すものでは、開口部
6と波長変換素子1との間に、別部材として、UV光に
透過性に秀でた石英ガラス7を配置した。この石英ガラ
ス7を配置することで、UV光を透過させ、それでいて
開口6に大きな窪みを生じず、かつ斜めからのUV光、
外乱光の入射をカットする。また、石英ガラス7の代わ
りに、可視光カット部材を配置してもよい。これにより
開口6に窪みを生じない状態で外乱光はカットできる。
また、石英ガラス7に代えて、第2の波長変換素子を用
いてもよい。波長変換素子を用いると、斜めからの入光
を禁止できる上、ゴミや破片がたまらず、またUV光を
減衰させることが可能であるため、より強力なUV光に
対しても受光素子に入るUV光は減衰でき、受光素子を
劣化させない。
に係る紫外線検出器を示すブロック図である。UV光量
は、光源のバラツキ、設置距離に依存するため、設置条
件によりセンサの感度(増幅率)を調整する必要があ
る。ここに示す実施の形態の紫外線検出器は、この感度
調整を容易になし得るようにしたものである。
外線検出のための主回路11と、その感度を調整するた
めの感度調整ボリュウム12と、電源表示LED13
と、主回路11の出力信号と上限値とを比較する上限値
比較部14と、出力信号との下限値とを比較する下限値
比較部15と、ノット回路16と、AND回路17と、
制御回路18と、入光表示LED19とを備えている。
て、初期調整時に手作業で感度調整VR12を調整した
場合に、連続して変化する主回路11のアナログ出力信
号を、予め設定してある上限値と下限値に対して比較し
て、それらの間にアナログ出力信号値があれば、入光表
示灯19が点灯して知らせるようにしている。
くなれば、表示灯により、それを示すことで、調整を容
易に行なうことができる。この紫外線検出器の検出出力
は、主回路11のアナログ出力信号である。
の発明の具体的な一実施の形態を示す紫外線検出器の分
解斜視図である。図10(A)と図11は、1つの分解
斜視図を分図したものであり、図10(A)と図11に
おいて、蛍光ガラス(波長変換素子)53は同じものを
示している。
部ケースとして、主ケース体41と、カバー42を有
し、主ケース体41にホルダ43、PC基板44等が収
納された状態で、ネジ45によってカバー42が主ケー
ス体41に固定される。PC基板44にコード46が接
続され、また受光素子47、表示LED48、感度調整
用の可変抵抗49が接続されるほか、その他の電子回路
部が実装されている。
る凹部41aの他に、石英ガラス50およびプレートフ
ィルタ51を収容する凹部41bを形成している。石英
ガラス50は図8の石英ガラス7に相当する。組み立て
られた状態で、主ケース体41に設けられた開口(図で
は目視不可)からプレートフィルタ51の窓51aを通
して、石英ガラス50に紫外線が入射される。主ケース
体41の側面に、メイバン52が貼着され、このメイバ
ン52には、表示LED48用の窓52aと、可変抵抗
49操作用の穴52bが設けられている。
凹部43aと、蛍光ガラス53を収容する凹部43b
と、表示LED48、可変抵抗49を収容する空間部4
3cを備えている。凹部43aには、プレートシールド
54にカバーされた受光素子47が収容され、凹部43
bには、蛍光ガラス53が収容される。この蛍光ガラス
53が波長変換素子であり、収容状態で蛍光ガラス53
の側面に受光素子47が位置決めされる。
な寸法を示す図である。寸法の単位はmmである。UV
光は図中矢印方向から入射する。この蛍光ガラス53と
しては、上述の特許文献4に開示されたものを用いるこ
とができる。
は、波長200〜400mmの紫外線を波長540nm
の緑色光に変換する。この実施の形態に用いた蛍光ガラ
ス53の場合は、紫外線進行方向の寸法が6mmのとき
に入射した紫外線の90%以上を変換できることを実験
により確認している。実施の形態の寸法の10mmで
は、大半の紫外線を緑色光に変換する。受光素子を紫外
線により劣化させないために、少なくとも80%の紫外
線を変換するのが好ましい。
1aに、石英ガラス50、プレートフィルタ51を収容
する。続いて、凹部43bに蛍光ガラス53を収容した
ホルダ43を凹部41aに収容し、収容したホルダ43
の上から受光素子47、表示LED48、可変抵抗49
等を実装したPC基板44を装着する。これにより、受
光素子47は凹部43aに表示LED48、可変抵抗4
9は、空間部43cに納まる。最後にフィルムシールド
55でPC基板44を被覆し、カバー42を主ケース体
41にネジ締めすることにより、組み立てが完成する。 [図面の簡単な説明]
器の概略構成を示す図である。
明する図である。
器の概略構成を示す図である。
伝搬を説明する図である。
伝搬を説明する図である。
線検出器の概略構成を示す図である。
線検出器における波長変換素子内の全反射を説明するた
めの図である。
線検出器の概略構成を示す図である。
線検出器の構成を示すブロック図である。
の形態を示す分解斜視図である。
斜視図である。
例を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 紫外線を可視光に変換する材料からな
り、紫外線が入射する第1の面および前記第1の面と直
交し前記可視光が出射する第2の面を含む複数面を有す
る波長変換素子と、 前記第2の面から出射した前記可視光を受光する受光素
子と、 前記第1の面に入射する紫外線の入射角を制限する入射
角制限手段とを備え、 前記第1の面と垂直な方向の寸法が前記第2の面と垂直
な方向の寸法よりも大きく、 前記入射角制限手段は、前記第2の面の法線を含む第1
の入射面内の紫外線の入射角を入射した紫外線が前記第
2の面で全反射されるような所定角度に制限し、前記第
1の入射面に垂直な第2の入射面内の紫外線については
前記所定角度よりも大きな入射角での入射を許すもので
ある、紫外線検出器。 - 【請求項2】 前記波長変換素子に入射する紫外線を減
衰させるための、紫外線を前記可視光に変換する材料か
らなる入射窓をさらに備えた、請求項1に記載の紫外線
検出器。 - 【請求項3】 前記受光素子の出力の大きさに対応する
大きさの検出信号を出力する検出回路と、 前記検出信号の大きさが設定した範囲内にあるときに点
灯する表示手段と、 前記紫外線検出器が受ける紫外線量に対する前記検出信
号の感度を調整する感度調整手段とをさらに備えた、請
求項1または2に記載の紫外線検出器。 - 【請求項4】 前記第1の面と垂直な方向の寸法が前記
第1の面から入射した紫外線の80%以上を前記可視光
に変換することのできる寸法である、請求項1から3の
いずれか1項に記載の紫外線検出器。
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