JP3462571B2 - 蓋体の取付装置 - Google Patents

蓋体の取付装置

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JP3462571B2
JP3462571B2 JP11893094A JP11893094A JP3462571B2 JP 3462571 B2 JP3462571 B2 JP 3462571B2 JP 11893094 A JP11893094 A JP 11893094A JP 11893094 A JP11893094 A JP 11893094A JP 3462571 B2 JP3462571 B2 JP 3462571B2
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英夫 岡田
陽一 内田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓋体を有する石油ファ
ンヒータ等の暖房機に用いられる蓋体の取付装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、石油ファンヒータ等の暖房機で
は、本体ケースが流線フォルムとなっているため、蓋体
の形状も流線フォルムの本体ケースに合わせて周縁の曲
面を大きくしなければならず、その分、平面部分が従来
よりも狭くなっている。このように、周縁の曲面の大き
な蓋体の取付装置としては、例えば、特開平4ー113
126号公報で開示されたものが知られている。この従
来構造のものは、蓋体の内面側縁部と本体ケースの開口
縁部に、互いに重合するように一対の軸受部を設け、こ
れら軸受部に硬鋼線よりなる軸を挿通して、蓋体を開閉
自在に枢止するとともに、蓋体の平面部分に対応させて
軸受部間の間隔を狭くすることにより、周縁の曲面が大
きな蓋体であっても、良好な開閉操作が行えるようにし
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成においては、蓋体側の一対の軸受部を、蓋体の前後両
縁からそれぞれ離れた位置に設ける必要があり、軸受部
の形状が複雑となって、蓋体の加工工数が増加する難点
があり、また、軸は単に軸受部に挿通されているだけで
あるため、いたづら等で外されて紛失する心配があっ
た。
【0004】本発明は上述の実情に鑑みてなされたもの
であり、大きな曲面を有する蓋体であっても、良好な開
閉操作が行えるようにしつつ、蓋体の構成の簡素化を図
るとともに、軸の紛失を防止できるようにすることを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、本体ケース
の開口を開閉する蓋体と、この蓋体の縁部に設けられた
カール部と、両端に枢止部を有するとともに、それら枢
止部間に略コ字状の支持部が設けられ、かつ、枢止部が
蓋体のカール部に回動可能に保持された軸と、本体ケー
スの開口縁部に取り付けられ、前記軸を本体ケースに固
定する固定体とを備え、前記固定体はそれの両端に前記
軸の支持部を嵌合保持する上下方向の溝が設けられてい
る構成である。
【0006】また、本発明では、本体ケースの開口を開
閉する蓋体と、この蓋体の縁部に設けられたカール部
と、両端に枢止部を有するとともに、それら枢止部間に
略コ字状の支持部が設けられ、かつ、枢止部が蓋体のカ
ール部に回動可能に保持された軸と、本体ケースの開口
縁部に取り付けられ、前記軸を本体ケースに固定する合
成樹脂製の固定体とを備え、前記固定体はそれの両端部
に前記軸の支持部を嵌合保持する上下方向の溝が設けら
れ、かつ、中間部には前記溝間の距離を可変させるため
の伸縮部が設けられている構成である。
【0007】また、本発明では本体ケースの開口を開閉
する蓋体と、この蓋体の縁部に設けられたカール部と、
両端に枢止部を有するとともに、それら枢止部間に略コ
字状の支持部が設けられ、かつ、枢止部が蓋体のカール
部に回動可能に保持された軸と、本体ケースの開口縁部
に取り付けられ、前記軸を本体ケースに固定する合成樹
脂製の固定体とを備え、前記固定体はそれの両端部に前
記軸の支持部を嵌合保持する上下方向の溝が設けられ、
かつ、中間部には前記溝間の距離を可変させるための伸
縮部が設けられ、この伸縮部は固定体の長手方向に所定
間隔を存して形成された3個以上の薄肉のヒンジ部にて
構成したものである。
【0008】
【作用】このように構成すると、略コ字状に形成された
軸の支持部が固定体の両端部に設けられた上下方向の溝
に嵌合保持されるため、軸の回動が確実に阻止されて枢
止部分のガタツキが防止され、大きな曲面を有する蓋体
であっても、蓋体の回動が滑らかとなる。また、蓋体の
周縁にカール部を設け、このカール部に軸の枢止部を回
動可能に固定保持する構成であるため、蓋体には複雑な
形状の軸受部を設ける必要がなく、蓋体の加工工数を増
加させないようにできる。また、軸の枢止部を蓋体のカ
ール部で外れないように固定して、軸を蓋体に一体的に
組み付けることができ、軸が紛失する心配もない。ま
た、蓋体は、予じめ取り付けられた軸の支持部を固定体
の溝に嵌合させた後、固定体を本体ケースの開口縁部に
取り付けることにより、本体ケースに組み付けることが
でき、蓋体の取付が簡単に行える。
【0009】請求項2の蓋体の取付装置においては、固
定体の中間部に、溝間の距離を可変させるための伸縮部
が設けられているため、溝間の距離を狭ばめることによ
り、溝への軸の嵌合が簡単に行え、作業性が向上する。
【0010】請求項3の蓋体の取付装置においては、伸
縮部を固定体の長手方向に所定間隔を存して形成された
3個以上の薄肉のヒンジ部にて構成しているので、両方
の溝を互いに平行状態で移動させることができ、溝への
軸の嵌合が一層、簡単に行える。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図8の
図面に基づいて説明する。図において、本体ケース1の
天板2のコーナ部には段落部3が設けてあり、この段落
部3には給油タンク(図示せず)を本体ケース1内に出
し入れする開口4が設けられ、また、天板2には、段落
部3を含んで開口4を開閉する蓋体5が装着されてい
る。
【0012】前記蓋体5は、天板2の流線フォルムに合
わせて後縁部分に大きな円弧状の曲面を備えており、ま
た、周縁の略全周はカールされている。6、6は蓋体5
の一側縁部に所定間隔を存して設けられた軸受部分とな
るカール部である。
【0013】7は前記蓋体5を枢止するため軸であり、
この軸7は径が約1.4mmの硬鋼線を用いて作られて
おり、図8に示すように、略コ字状に形成された支持部
8の両側辺8A、8Aの上端部をそれぞれ折曲して、支
持部8の両端部に略L字状の枢止部9、9を形成して成
るものであり、これら枢止部9、9は支持部8の両側辺
8A、8Aに対して略直角に折り曲げられている。そし
て、前記枢止部9、9は、前記蓋体5のカール部6、6
に挿入されて、カール部6、6に回動可能に保持される
とともに、カール部6、6間に設けられた別のカール部
10によって抜け止めされている。
【0014】11は前記開口4の縁部となる段落部3上
にネジ12、12にて取り付けられた固定体であり、こ
の固定体11はポリプロピレン等の合成樹脂にて作られ
ており、図4ないし図6に示すように、それぞれネジ挿
通穴13、14と係合凸片15、16を有する左右の主
体11A、11Bは、それらの中間部に設けられ、か
つ、固定体11の長手方向に所定間隔を存して形成され
た3個の薄肉のヒンジ部17、17にて構成された伸縮
部11Cにより連結一体化されている。
【0015】また、前記両主体11A、11Bの外側面
には、軸7の支持部8の側辺8Aを嵌合保持する上下方
向の溝18、18が縁寄りにそれぞれ形成されるととも
に、両主体11A、11Bの底面には軸7の支持部8
(下辺)が介挿される凹溝19、19が形成されてい
る。そして、前記溝18、18及び凹溝19、19に軸
7の支持部8を嵌合することで、軸7は固定体11によ
り回動が阻止されるとともに、本体ケース1の天板2に
固定されるものである。
【0016】尚、図2中の20、20は開口4の縁部の
段落部3に設けられたネジ穴、21、21は前記固定体
11の係合凸片15、16が挿入される角穴であり、こ
の角穴21、21の縁部には係合凸片15、16に圧接
する圧接片22をそれぞれ設けている。
【0017】上記構成において、軸7の枢止部9、9を
予じめ蓋体5のカール部6、6に回動可能に保持せしめ
て、軸7を蓋体5に取り付けておく。そして、蓋体5の
装着時に、図7に示すように、固定体11は伸縮部11
Cを縮めて両端部の溝18、18間の距離をせばめた
後、溝18、18と軸7の支持部8の両側辺8A、8A
との位置を合わせて伸縮部11Cを伸ばし、両側辺8
A、8Aを溝18、18に嵌合させるとともに、凹溝1
9、19に軸7の支持部8(下辺)を介挿し、その状態
で、固定体11をネジ12、12を用いて段落部3上に
取り付けることにより、蓋体5の装着が完了する。この
時、固定体11の係合凸片15、16は角穴21、21
に介挿される。
【0018】本実施例によれば、略コ字状に形成された
軸7の支持部8の両側辺8A、8Aが、固定体11の両
端部に設けられた上下方向の溝18、18に嵌合保持さ
れるため、軸7の回動を上下方向の溝18、18によっ
て阻止でき、枢止部分のガタツキが防止され、本体ケー
スの流線フォルムに合わせて、周縁に大きな曲面を有す
る蓋体であっても、蓋体の回動を滑らかにすることがで
き、開閉操作を良好に行うことができる。
【0019】また、蓋体5の略全周の縁部に、補強と取
扱者の手を保護する安全対策を兼ねてカールが施され、
その一部のカール部6、6を利用して枢止用の軸7を蓋
体5に取り付けることができるため、従来のように、蓋
体5には複雑な形状の軸受部を設ける必要がなく、蓋体
の構成を簡素化でき、加工工数を増加させないようにで
きる。
【0020】また、軸7の枢止部9、9は、予じめ蓋体
5のカール部6、6に回動可能に保持せしめ、カール部
6、6間に設けた別のカール部10によって抜け止めし
たので、軸7が蓋体5から外れないようにできるため、
軸7の紛失が防止され、軸の紛失によって蓋体5の装着
が不可能となるような事態を未然に防止できる。
【0021】また、蓋体5は、予じめ取り付けられた軸
7の支持部8の両側辺8A、8Aを固定体11の溝1
8、18に嵌合させ後、固定体11を天板2の段落部3
上にネジ12、12止めすることで、天板2に容易に組
み付けることができ、簡単な作業で蓋体5の取り付けを
完了できる。
【0022】また、固定体11の中間部には、両端部に
設けられた溝18、18間の距離を可変させるための伸
縮部11Cが設けられているため、溝18、18間の距
離を狭ばめることにより、溝18、18への軸7の嵌合
が簡単に行え、作業性が向上する。
【0023】また、伸縮部11Cが、固定体11の長手
方向に所定間隔を存して形成された3個の薄肉のヒンジ
部17、17にて構成されているので、両方の溝18、
18を互いに平行状態で移動させることができ、溝1
8、18への軸7の嵌合が一層、簡単に行える。
【0024】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、固定体の両端部に設けた上下方向の溝で軸の回動を
確実に阻止でき、枢止部分のガタツキが防止され、大き
な曲面を有する蓋体であっても、蓋体の回動が滑らかと
なり、開閉操作が良好に行なえるのはもちろんのこと、
蓋体の周縁にカール部を設け、このカール部に軸の枢止
部を回動可能に固定保持する構成であるため、蓋体には
複雑な形状の軸受部を設ける必要がなく、蓋体の加工工
数を増加させないようにできる。また、軸の枢止部を蓋
体のカール部で外れないように固定して、軸を蓋体に一
体的に組み付けることができ、軸の紛失を防止できる。
また、蓋体は、予じめ取り付けられた軸の支持部を固定
体の溝に嵌合させた後、固定体を本体ケースの開口縁部
に取り付けることにより、本体ケースに容易に組み付け
ることができ、蓋体の取付が簡単に行える。
【0025】請求項2の蓋体の取付装置においては、固
定体の中間部に、溝間の距離を可変させるための伸縮部
が設けられているため、溝間の距離を狭ばめることによ
り、溝への軸の嵌合が簡単に行え、作業性が向上する。
【0026】請求項3の蓋体の取付装置においては、伸
縮部を固定体の長手方向に所定間隔を存して形成された
3個以上の薄肉のヒンジ部にて構成しているので、両方
の溝を互いに平行状態で移動させることができ、溝への
軸の嵌合が一層、簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す蓋体の取付装置を搭載
した暖房機の要部斜視図である。
【図2】同じく要部分解斜視図である。
【図3】同じく要部拡大断面図である。
【図4】固定体の平面図である。
【図5】固定体の正面図である。
【図6】固定体の底面図である。
【図7】固定体の伸縮部を縮めた状態の正面図である。
【図8】軸の斜視図である。
【符号の説明】
1 本体ケース 4 開口 5 蓋体 6 カール部 7 軸 8 支持部 9 枢止部 11 固定体 11C 伸縮部 17 ヒンジ部 18 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−79072(JP,U) 実開 平1−178560(JP,U) 実開 昭63−40764(JP,U) 実公 昭40−35997(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24H 9/02 E05D 7/081 F16C 11/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体ケースの開口を開閉する蓋体と、こ
    の蓋体の縁部に設けられたカール部と、両端に枢止部を
    有するとともに、それら枢止部間に略コ字状の支持部が
    設けられ、かつ、枢止部が蓋体のカール部に回動可能に
    保持された軸と、本体ケースの開口縁部に取り付けら
    れ、前記軸を本体ケースに固定する固定体とを備え、前
    記固定体はそれの両端に前記軸の支持部を嵌合保持する
    上下方向の溝が設けられていることを特徴とする蓋体の
    取付装置。
  2. 【請求項2】 本体ケースの開口を開閉する蓋体と、こ
    の蓋体の縁部に設けられたカール部と、両端に枢止部を
    有するとともに、それら枢止部間に略コ字状の支持部が
    設けられ、かつ、枢止部が蓋体のカール部に回動可能に
    保持された軸と、本体ケースの開口縁部に取り付けら
    れ、前記軸を本体ケースに固定する合成樹脂製の固定体
    とを備え、前記固定体はそれの両端部に前記軸の支持部
    を嵌合保持する上下方向の溝が設けられ、かつ、中間部
    には前記溝間の距離を可変させるための伸縮部が設けら
    れていることを特徴とする蓋体の取付装置。
  3. 【請求項3】 本体ケースの開口を開閉する蓋体と、こ
    の蓋体の縁部に設けられたカール部と、両端に枢止部を
    有するとともに、それら枢止部間に略コ字状の支持部が
    設けられ、かつ、枢止部が蓋体のカール部に回動可能に
    保持された軸と、本体ケースの開口縁部に取り付けら
    れ、前記軸を本体ケースに固定する合成樹脂製の固定体
    とを備え、前記固定体はそれの両端部に前記軸の支持部
    を嵌合保持する上下方向の溝が設けられ、かつ、中間部
    には前記溝間の距離を可変させるための伸縮部が設けら
    れ、この伸縮部は固定体の長手方向に所定間隔を存して
    形成された3個以上の薄肉のヒンジ部にて構成されてい
    ることを特徴とする蓋体の取付装置。
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