JP3461221B2 - 連写カメラ - Google Patents

連写カメラ

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JP3461221B2
JP3461221B2 JP09730895A JP9730895A JP3461221B2 JP 3461221 B2 JP3461221 B2 JP 3461221B2 JP 09730895 A JP09730895 A JP 09730895A JP 9730895 A JP9730895 A JP 9730895A JP 3461221 B2 JP3461221 B2 JP 3461221B2
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winding
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shutter
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孝二 河野
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1回のレリーズ操作に
より短い時間間隔で順次に複数の露光を行う連写カメラ
に関し、さらに詳しくは、連写カメラのシャッタレリー
ズ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、安価なレンズ付きフイルムユニッ
トが広く販売されており、これには写真フイルムが工場
で予め装填されている。このレンズ付きフイルムユニッ
トは、写真撮影後に、そのままの状態で現像所へ提出す
ればよく、面倒な写真フイルムの装填や、取り出しが不
要である。このようなレンズ付きフイルムユニットは、
意図する撮影に応じてストロボ付きは勿論、望遠や接写
機能等を持たせたものも提供されている。そこで、例え
ばスポーツ等のフォームを各瞬間毎に静止画像として観
察することができる連写機構を持たせたものが望まれて
いる。
【0003】連写カメラとしては、「フジ 連写カルデ
ィアビューン」が同出願人から提供されている。このカ
メラのシャッタ装置には、フイルム給送方向に8個並ん
だシャッタ開口から等距離の位置に各々の回転中心が決
められた2枚のシャッタ円板が設けられている。これら
のシャッタ円板には、回転中心から異なる位置にそれぞ
れ2個のスリットが設けられている。そして、シャッタ
円板をモータの駆動によって回転させ、前記スリットが
順次にシャッタ開口を横切って連写撮影を行う。
【0004】上記のようにモータによってシャッタ円板
の駆動を制御する方式は、コスト負担が大きいだけでな
く、モータや電池、さらには回路基板の収納スペースが
必要となり、例えばレンズ付きフイルムユニットのよう
に、一般のカメラ以上にローコスト化やコンパクト化が
要求される場合には採用し難い。こうした事情から、走
行板をバネの付勢力で直線移動させ、これに連動してシ
ャッタ円板を駆動する方式が検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、モータの駆
動でシャッタ円板を回転させるタイプでは、シャッタレ
リーズに連動してモータを駆動させる電気的な制御を行
うのに対し、走行板の移動を利用してシャッタ円板を回
転させるタイプでは、シャッタレリーズに連動して走行
板のチャージ位置での保持を解除して走行板をバネの付
勢により走行させ、また、フイルム巻き上げ操作に連動
して走行板がチャージ位置に復帰した際には再度走行板
をチャージ位置で保持する機械的な連動機構が必要とな
る。しかも走行板がチャージ位置からレリーズ完了位置
に走行した際にはフイルム巻き止め機構のフイルム巻き
止めを解除して、フイルム巻き上げ操作を許容させる連
動機構も必要となる。このような連動機構を設けること
を考慮すると、部品点数が多くなり部品コストがアップ
するばかりか、組立性も悪くなる。しかも部品が多くな
るにつれて機構自体が大型化となる恐れもある。
【0006】本発明は上述した従来技術のもつ欠点を解
決するためになされたもので、シャッタレリーズに連動
させる機構の部品削減を図り、部品のコストダウン、組
立性の向上、及び機構自体のコンパクト化を図った連写
カメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、シャッタレリーズに連動して初期位置
から押下位置に移動するとともに、バネにより初期位置
に向けて付勢されているレリーズ連動レバーと;前記レ
リーズ連動レバーに設けた連動棒が係合しており、前記
レリーズ連動レバーの押下位置への移動に連動して前記
走行板のチャージ位置での保持を解除する解除位置に移
動してその位置で保持され、また、前記走行板がチャー
ジ位置に戻ることに連動して前記解除位置での保持が解
除されるとともに、前記レリーズ連動レバーが初期位置
に向けて移動することに連動して前記走行板をチャージ
位置で保持する保持位置に移動する連結板と;前記連結
板の解除位置への移動に連動して巻き止め解除位置に移
動してフイルム巻き上げ操作を許容するとともに、前記
連結板の保持位置への移動に連動して巻き止め位置に向
けて移動して写真フイルムが1画面分の長さだけ巻き上
げられた時にフイルム巻き上げ操作を禁止するフイルム
巻き止め手段とを備えたものである。
【0008】
【作用】シャッタレリーズに連動してレリーズ連動レバ
ーが押下位置に移動し、連動棒により連結板は解除位置
に移動して走行板のチャージ位置での保持を解除する。
これにより、走行板がバネの付勢により走行完了位置に
向けて走行する。また、連結板の解除位置への移動に連
動してフイルム巻き止め手段は巻き止め解除位置に移動
して、フイルム巻き上げ操作の禁止を解除する。これに
より、次回のフイルム巻き上げ操作が許容されることに
なる。
【0009】連結板は、解除位置に保持されており、フ
イルム巻き上げ操作に連動して走行板がチャージ位置に
戻ることで、連結板の解除位置での保持が解除される。
レリーズ連動レバーを初期位置に向けて付勢するバネ
は、連動棒を介して連結板を保持位置に向けても付勢し
ているから、走行板がチャージ位置に戻ると連結板が保
持位置に移動して走行板をチャージ位置で保持するとと
もに、レリーズ連動レバーが初期位置に戻る。また、連
結板の保持位置への移動に連動してフイルム巻き止め手
段が巻き止め位置に移動する。そして、写真フイルムが
1 画面分の長さだけ巻き上げられた時にフイルム巻き上
げ操作を禁止する。
【0010】請求項2記載の発明では、連結板の連結棒
に係脱する連係部を備えた巻き止めレバーを設け、連結
板の移動に連動して巻き止めレバーをフイルム巻き止め
位置と巻き止め解除位置との間で移動するように構成し
ている。巻き止めレバーは、バネにより巻き止め位置に
向けて付勢されている。
【0011】巻き止めレバーは、レリーズ連動レバーが
押下位置に移動した時に連動棒が連係部に係合すること
で巻き止め解除位置に向けて移動する。巻き止め位置で
は、巻き止め爪が巻き上げノブから退避し、かつ一端が
切り欠きから退避してスプロケットの回転とフイルム巻
き上げ操作とを許容する。連動棒が連係部に係合してい
る間では、巻き止めレバーは、巻き止め解除位置に保持
されている。
【0012】巻き止めレバーは、レリーズ連動レバーが
初期位置に移動した時に連動棒が連係部から退避して巻
き止め位置に向けての移動が許容され、一端が切り欠き
付き円板の外周に当接し、写真フイルムが1画面分の長
さだけ移送されると、一端がバネの付勢により切り欠き
付き円板の切り欠きに入り込んで巻き止め位置に移動す
る。これにより、巻き止め爪が巻き上げノブに係合し、
フイルム巻き上げ操作が禁止される。
【0013】
【実施例】図1ないし図3に示すように、レンズ付きフ
イルムユニット10(以下、「フイルムユニット」と称
す。)は、前カバー11、露光ユニット12、本体基部
13、写真フイルムパトローネ14、及び後カバー15
とから構成されており、露光ユニット12が前カバー1
1と本体基部13との間に組み込まれている。また、前
カバーと露光ユニット12との間には、2枚のレンズプ
レート16,17が挟装されている。
【0014】レンズプレート16,17には、上下2
段、左右2列、計4個の撮影レンズ18がそれぞれアク
リル等の透明な樹脂で一体的に形成されている。各々の
撮影レンズ18の8本の光軸18aは平行となってい
る。
【0015】本体基部13には、内部を上下2段、左右
4列、計8個の部屋19a〜19hに仕切った暗箱19
が一体に形成されている。撮影レンズ18の各光軸18
a〜18hは暗箱19の各仕切り部屋19a〜19hの
略中心を通る。暗箱19を挟む両側には、フイルムロー
ル室20、及びパトローネ室21が一体に設けられてい
る。パトローネ室21には、パトローネ22が、またフ
イルムロール室20にはパトローネ22から写真フイル
ム23を引き出してロール形態としたフイルムロール2
4がそれぞれ装填される。
【0016】このような形態の写真フイルムパトローネ
14は、本体基部13に後カバー15を被せることによ
って、フイルムロール24とパトローネ22との間のフ
イルム展延部が本体基部13の背面に形成されたアパー
チャー36に位置決めされる。アパーチャー36は、ア
スペクト比をハイビジョン比率とした画面サイズとなっ
ている。この1画面には、1回のシャッタレリーズによ
って上下2段、左右4列に分割した8コマの時系列的な
被写体光が入射する。
【0017】パトローネ22には、写真フイルム23の
後端が係止されたスプール25が回動自在に収納されて
いる。パトローネ室21の上部には、巻き上げノブ26
が回動自在に配設されている。巻き上げノブ26には、
スプール25に係合する係合部27が設けられている。
巻き上げノブ26の外周には歯列28が形成されてい
る。本体基部13には、逆止爪29が形成されている。
逆止爪29は、歯列28に噛合しており、巻き上げ方向
とは逆の方向に巻き上げノブ23が回転することを阻止
している。
【0018】後カバー15には、パトローネ室21の底
面を覆うプルトップ式の蓋30が一体に設けられてい
る。この蓋30を開放状態にしてパトローネ室21から
撮影済みの写真フイルムを収納したパトローネ22を取
り出すことができる。なお、後カバー15には、ファイ
ンダー接眼窓31と巻き上げノブ23の一部を外部露呈
させる開口32とが一体に形成されている。
【0019】前カバー11には、シャッタボタン33、
ファインダー対物窓34、及び撮影レンズ18を外部に
露呈させる開口35が一体に形成されている。開口35
は、各撮影レンズ18をぞれぞれ外部に露呈する8個の
開口35a〜35hで構成されている。シャッタボタン
33は、前カバー11の上面の一部を切り欠いて弾性自
在に形成されており、シャッタレリーズ時に押下操作さ
れる。なお、押圧操作を解除すると、シャッタボタン3
3はそれ自身の弾性により元の位置に復帰する。
【0020】本体基部13の前面には、露光ユニット1
2がビス等で着脱自在に取り付けられる。なお、この露
光ユニット12には、接眼レンズと対物レンズとからな
るファインダー光学系39が組み込まれている。
【0021】露光ユニット12は、光密な箱にシャッタ
機構、シャッタチャージ機構、フイルム巻き止め機構、
及びフイルムカウンタ機構等を一体的に組み込んだユニ
ット化部品とされている。箱は、前板40,中板41、
及び後板42で構成されている。シャッタ機構は、図4
及び図5に示すように、前板40と中板41との間に組
み込まれたシャッタ円板42〜45、外接ゼネバ機構4
6、ガバナー機構47と、中板41と後板42との間に
組み込まれた走行板48、切換え遮蔽板49、全遮蔽板
50等から構成されている。
【0022】前板40、中板41、及び後板42には、
撮影レンズ18の光軸18a〜18h上にそれぞれ開口
40a〜40h,41a〜41h,42a〜42hが形
成されている。このうち中板41の開口41a〜41h
が絞り開口とされている。これらの絞り開口41a〜4
1hは、固定絞りとシャッタ開口とを兼用しており、こ
れらの内径はいずれも等しくなっている。なお、開口4
0a〜40h,42a〜42hは、画角外の有害光をカ
ットする大きさに決められている。
【0023】絞り開口41a〜41hの前面には、4つ
のシャッタ円板42〜45が回動自在に設けられてい
る。これらのシャッタ円板42〜45の回転中心は、上
方に配列された4個の絞り開口41e〜41hの中心を
通る水平線よりも上方の位置で、且つ隣接する絞り開口
41eと41f,41gと41hから等距離の位置に2
個のシャッタ円板44,45の回転中心が、また下方に
配列された4個の絞り開口41a〜41dの中心を通る
水平線よりも下方の位置で、且つ隣接する絞り開口41
aと41b,41cと41dから等距離の位置に2個の
シャッタ円板42,43の回転中心がそれぞれ決められ
ている。
【0024】シャッタ円板42〜45には、各々1個ず
つのスリット42a,43a,44a,45aが形成さ
れている。これらのスリット42a,43a,44a,
45aは、各回転中心から同じ半径上に形成されてお
り、そのスリット長(シャッタ円板の半径方向の長さ)
が絞り開口41a〜41hの内径以上となっている。
【0025】シャッタ円板42〜45の外周には、全周
にわたって同じ歯数のギヤ42b,43b,44b,4
5bが形成され、上下方向で回転中心を同じにしたシャ
ッタ円板同士のギヤ42bとギヤ44b、及びギヤ43
bとギヤ45bとがそれぞれ互いに噛合している。そし
て、ギヤ44bとギヤ45bとには、ギヤ52が噛合し
ている。ギヤ52は、二段ギヤとなっており、他方のギ
ヤ53にはギヤ54が噛合している。ギヤ54は二段ギ
ヤとなっており、他方のギヤ55には、中板41の開口
56を介して走行板48の走行駆動伝達用のラック48
aが噛合している。
【0026】各シャッタ円板42〜45は、走行板48
がフイルム給送方向に沿って走行することによってそれ
ぞれ2回転する。これらのスリット42a,43a,4
4a,45aは、シャッタ円板42〜45の2回転によ
り各絞り開口41a〜41hを2回横切る。この横切り
は、シャッタ円板42,43のスリット42a,43a
が下段の絞り開口列41a〜41dを、またシャッタ円
板44,45のスリット44a,45aが上段の絞り開
口列41e〜41hをそれぞれ順に横切る。
【0027】走行板48の下方には、上側の絞り開口列
41e〜41hと下側の絞り開口列41a〜41dとを
シャッタ円板42〜45の1回転目と2回転目とで択一
的に遮蔽する切換え遮蔽板49が、絞り開口41a〜4
1hの背後でフイルム給送方向に移動自在に配置されて
いる。切換え遮蔽板49には、下段の絞り開口列41a
〜41dを同時に露呈させる4つの開口49a〜49h
と、上段の絞り開口列41e〜41hを同時に露呈させ
る4つの開口49e〜49hとが、フイルム給送方向に
所定間隔ずらして形成されており、バネ56により開口
49d〜49hが下段の絞り開口列41d〜41hを同
時に露呈する切換え位置に向けて付勢されている。
【0028】切換え遮蔽板49には、突出片57と段差
部58とがそれぞれ一体に形成されており、走行板48
がチャージ位置に向けて移動された際に、走行板48の
立ち下がり片48bが突出片57を引っ掛けて、開口4
9a〜49dが下段の絞り開口列41a〜41dを同時
に露呈する初期位置に向けて移動される。初期位置に移
動されると、切換え遮蔽板49は段差部58に入り込む
切換えレバー59の一端59aで保持される。切換えレ
バー59は、一端59aが段差部58に入り込む方向に
向けて捩じりバネ60で付勢されている。
【0029】シャッタレリーズ後に走行板48がシャッ
タ円板42〜45を1回転させる位置まで走行すると、
走行板48の立ち下がり片48bが切換えレバー59の
他端59bに当接し、切換えレバー59をバネ60の付
勢方向とは逆方向に回転させる。これにより、切換え遮
蔽板49の保持が解除され、切換え遮蔽板49は切換え
位置に向けてバネ56の付勢により瞬時に移動する。切
換え遮蔽板49が切換え位置に移動した際には、切換え
レバー59の一端59aが突出片57に当接して切換え
遮蔽板49が切換え位置で保持される。
【0030】シャッタ円板45には、ギヤ60が噛合し
ている。このギヤ60は二段ギヤとなっており、他方の
ギヤ61にはゼネバ機構46が噛合している。ゼネバ機
構46にはガバナ機構47が噛合している。ゼネバ機構
46は、2個のピン62a,62bを備えたピンギヤ6
2と、4つの溝63a〜63dを備えたマルタクロス6
3とから構成されている。ガバナ機構47は、周知のガ
ンギ車64とアンクル65とから構成されている。ピン
ギヤ62は、シャッタ円板42〜45に対して2回転
し、各スリット42a〜45aが各絞り開口41a〜4
1hを通過している間ではピン62a,62bと溝63
a〜63dとの噛合が解除され、絞り開口41a〜41
hを通過していない間ではピン62a,62bがマルタ
クロス63の溝63a〜63dに噛合する。
【0031】マルタクロス63が停止中には、シャッタ
円板42〜45が走行板48の走行に従動して高速回転
する。また、マルタクロス63が回転すると、ガバナ機
構47がシャッタ円板42〜45の回転を減速させる。
これにより、シャッタ円板42〜45は、露光間隔が露
光時間よりも遅くなる。
【0032】シャッタ円板42〜45の各露光時間は、
走行板48の走行速度と、ガバナ機構47の遅延が解除
された時点でのスリット42a〜45aと絞り開口41
a〜41hとの間の角度によって決まり、露光ムラを防
止するためにこれらを一定にする必要がある。本実施例
ではシャッタ円板42〜45の回転中心に対して各絞り
開口41a〜41hの角度が異なる2種類の角度の配列
となっているため、前述した角度を一定にするために
は、ピンギヤ62の2つのピン62a,62bの間隔を
2種類の角度と同じ比率にする。これにより、ガバナ機
構47の遅延駆動がシャッタ円板42〜47の露光間隔
内で確実に伝達されるとともに、ガバナ機構47の遅延
駆動が解除された時点でのスリット42a〜45aと絞
り開口41a〜41hとの間の角度が全て同じとなる。
【0033】走行板48は、フイルム給送方向に沿った
チャージ位置と走行完了位置との間で移動自在に組み込
まれている。この走行板48の背面には、後板42の長
孔66を介して後板42の背面側に突出したピン48c
が一体に設けられている。このピン48cには、捩じり
バネ67の一端67aが引っ掛けられている。捩じりバ
ネ67は、後板42に一体に形成された4本の突出ピン
68にコイル部が固定され、また他端67bが後板42
に形成したストッパーピン69に引っ掛けられており、
走行板48を走行完了位置に向けて付勢している。
【0034】シャッタチャージ機構、連動機構、及びフ
イルム巻き止め機構等は、スプロケット70、三段ギヤ
71、走行板48、連結板72、レリーズ連動レバー7
3、巻き止めレバー74、及び、回転部材75等から構
成されている。詳しくは図7ないし図9に示すように、
スプロケット70は、暗箱19の上方で写真フイルム2
2のパーフォレーションに係合しており、1画面分のフ
イルム移送に連動して1回転する。このスプロケット7
0には同軸にギヤ76が一体に固定されている。
【0035】ギヤ76には、三段ギヤ71のうち真ん中
のギヤ77に噛合しており、1画面分のフイルム移送に
連動してスプロケット70と同じに1回転する。三段ギ
ヤ71の上方には、歯欠けギヤ78が一体に形成されて
いる。歯欠けギヤ78は、後板42の開口87を介して
走行板48のラック48dに臨んでいる。巻き上げノブ
26の巻き上げ操作が行われると、写真フイルム23の
移送に連動してスプロケット70及び三段ギヤ71が回
転し、歯欠けギヤ78のギヤ部78bがラック48cに
噛合することで、走行板48を走行完了位置からチャー
ジ位置に移動させる。
【0036】連結板72は、箱の内部で走行する走行板
48と、箱の外部に配置されたレリーズ連動レバー7
3、及び、巻き止めレバー74との連結を光密にした状
態で行わせるためのものであり、中板41に形成された
別室79の中で、昇降自在に組み込まれている。
【0037】連結板72には、弾性自在な爪片72a、
開口72b、及びロック爪72cが一体に形成されてい
る。弾性自在な爪片72aは、別室79に形成された開
口80を介して箱の内部で走行する走行板48の走行路
内に臨んでおり、中板41の内部に形成された固定爪8
1に係合して連結板72を解除位置に保持している。走
行板48がチャージ位置に移動すると、走行板48に形
成した突起部48fが爪片72aを撓ませて、爪片72
aと固定爪81との係合を解除する。
【0038】連結板72の開口72bには、レリーズ連
動レバー73の連動棒73aが挿通されている。レリー
ズ連動レバー73は、シャッタボタン33の押下操作に
連動して光軸18a〜18hに沿った回転軸を中心に初
期位置と押下位置との間で回動し、この回動により連結
板72を上昇させた保持位置と下降させた解除位置との
間で回動させる。この連動レバー73には、初期位置に
向けて付勢する捩じりバネ82が設けられている。この
捩じりバネ82は、連動棒73aを介して連結板72を
保持位置に向けても付勢している。したがって、連結板
72の爪片72aと固定爪81との係合が解除した後に
は、捩じりバネ82の付勢により連結板72が保持位置
に向けて上昇するとともに、レリーズ連動レバー73が
初期位置に回転する。
【0039】連結板のロック爪72cは、別室79の開
口80aを通して背面側の走行板48の保持爪48eの
走行軌跡内に臨んでおり、連結板72が保持位置に移動
すると、チャージ位置に復帰した走行板48の保持爪4
8eに係合して走行板48をチャージ位置に保持する。
【0040】回転部材75は、円板75aの外周に溝7
5bが形成されており、スプロケット70と一体に回転
する。円板75aの外周には、巻き止めレバー74の一
端74aが臨んでいる。巻き止めレバー74は、一端7
4aの他に、連係片74bと巻き止め爪74cとが一体
に形成されており、光軸18a〜18hに対して直交す
る方向に沿った回転軸に、巻き止め位置と巻き止め解除
位置との間で回動自在に配置され、捩じりバネ83によ
り巻き止め位置に向けて付勢されている。連係片74b
は、先端が斜面となっており、ここに開口72bを挿通
した連動棒73aの先端が臨んでいる。
【0041】1画面分の長さだけ写真フイルム23の巻
き上げが行われると、回転部材75が1回転する。回転
部材75が1回転すると、溝75bに一端74aが入り
込んでスプロケット70の回転が阻止される。この一端
74aが溝75bに入り込む位置が巻き止め位置となっ
ており、この僅かな回転により、巻き止め爪74cが巻
き上げノブ26の歯列28に噛合して巻き上げノブ26
の巻き上げ操作が禁止される。
【0042】シャッタボタン33の押下操作が行われる
と、レリーズ連動レバー73が押下位置に回転する。レ
リーズ連動レバー73が押下位置に回転すると、これに
連動して連結板72が解除位置に移動する。連結板72
が解除位置に移動するとロック爪72cと走行板48の
保持爪48eとの係合が解除され、走行板48のチャー
ジ位置での保持が解除される。このとき、走行板48
は、ラック48dに歯欠けギヤ78の歯欠け部78aが
対峙しているから、ギヤ部78bに噛合することなく、
バネ67の付勢によりチャージ位置に向けて走行する。
【0043】一方、レリーズ連動レバー73が押下位置
に回転した際には、連動棒73aの先端が巻き止めレバ
ー74の連係片74bに当接し、巻き止めレバー74を
巻き止め解除位置に向けて回転させる。巻き止めレバー
74が巻き止め解除位置に回転すると、一端74aが溝
75bから退避し、また巻き止め爪74cが歯列28か
ら退避するから、スプロケット70の回転と巻き上げノ
ブ26の回転操作とのロックが解除される。
【0044】レリーズ連動レバー73が押下位置に回転
した際には、爪片72aが固定爪81に係合するから、
連結板72が解除位置に保持され、したがって、レリー
ズ連動レバー73も押下位置の状態で保持される。これ
により、連動棒73aの先端が巻き止めレバー74の連
係片74bを押した状態のままとなっているので、巻き
止めレバー74は巻き止め位置に回転することはない。
【0045】ところで、巻き上げ操作時に走行板48が
走行完了位置からチャージ位置に向けて復帰移動する
と、ラック48dと歯欠けギヤ78との噛合によりシャ
ッタ円板42〜45が逆回転して露光が行われてしま
う。そこで、巻き上げ操作の際の露光を阻止するため
に、全遮蔽板50が配置されている。
【0046】全遮蔽板50には、8個の開口50a〜5
0hが形成されており、切換え遮蔽板49の背後でフイ
ルム給送方向に移動自在に配置されている。この全遮蔽
板50は、各開口50a〜50hから各絞り開口41a
〜41hを全部露呈する全露呈位置と各開口50a〜5
0hが各絞り開口41a〜41hを全部遮蔽する全遮蔽
位置との間で移動が行われ、バネ84により全露呈位置
に向けて付勢されている。
【0047】三段ギヤ71の下方には、円板85が一体
に形成されている。この円板85には切り欠き部85a
が形成されている。切り欠き部85aには、全遮蔽板5
0に突出して形成したL字片86が後板42の開口87
を介して臨んでいる。
【0048】スプロケット70の回転に従動して円板8
5が回転すると、走行板48のチャージ位置への移動が
開始される前に、切り欠き部85aが縁でL字片86を
引っ掛けて全遮蔽板50を全遮蔽位置に移動させる。そ
の後、走行板48のチャージ位置への移動が完了するま
での間で、L字片86を円板85の周面に摺動させるこ
とで、全遮蔽板50を全遮蔽位置の状態で保持する。そ
して、走行板48のチャージ位置への移動が完了した時
点で切り欠き部85aがL字片86に対峙するから、全
遮蔽板50はバネ84の付勢により全露呈位置に戻され
る。
【0049】フイルムカウンタ機構は、回転部材75の
先端に形成した一歯ギヤ75c、枚数表示板88、及び
カム部88aとから構成されており、これらは天板89
によって箱に取り付けられている。一歯ギヤ75cは、
枚数表示板88の外周に形成した歯列88bに噛合して
おり、1画面分の長さだけ写真フイルム23が巻き上げ
られると、一歯ギヤ75cの1回転により枚数表示板8
8が一目盛り分だけ歩進する。枚数表示板88の上面に
は、前カバー11と後カバー15とを組み合わせること
で形成される表示窓90を通してその時点での残りの撮
影枚数を表示する数字が表記されている。
【0050】最後の画面に撮影を行った後の巻き上げ操
作によって枚数表示板88が歩進すると、枚数表示板8
8の下面に一体に形成したカム部88aが、レリーズ連
動レバー73に一体に形成した立ち上がり突起73bの
上面に入り込む。その後、走行板48がチャージ位置に
到達することで、連結板72が上昇位置に向けて移動
し、これに連動してレリーズ連動レバー73も初期位置
に向けて回転する。この回転中に立ち上がり突起73b
がカム部88aに当接し、レリーズ連動レバー73を押
下位置と初期位置との間のフイルム収納許容位置に保持
する。レリーズ連動レバー73がフイルム収納許容位置
となると、連結板72が走行板48をチャージ位置に保
持した状態となり、また、連動棒73aが巻き止めレバ
ー74を巻き止め解除位置に保持した状態となる。これ
により、最後の画面に撮影を行った後の巻き上げ操作に
よって、走行板48をチャージ位置に保持したまま撮影
済みの写真フイルム23の全てをパトローネ22の内部
に収納させることができる。
【0051】上記構成の作用について説明する。シャッ
タレリーズ完了後には、シャッタ円板42〜45が、図
10に示すように、各スリット42a〜45aが回転中
心を通る水平線上に位置しており、シャッタ円板42,
44のスリット42a,45bがシャッタ円板43,4
5に対して180°ずれた位置の状態となっている。こ
のため、絞り開口41a〜41hは、シャッタ円板42
〜45で遮蔽された状態となっている。ゼネバ機構46
は、ピンギヤ62のピン62bとマルタクロス63の溝
63aとの係合が解除される直前の状態とされている。
【0052】走行板48は、図8に示すように、走行完
了位置の状態となっており、爪片72aと固定爪81と
の係合により連結片72が解除位置で保持されている。
連結板72が解除位置に保持されているから、連動棒7
3aも下降位置となり、これを介してレリーズ連動レバ
ー73も押下位置の状態で保持されている。レリーズ連
動レバー73が押下位置で保持されているから、連動棒
73aの先端は連係片74bに当接し、巻き止めレバー
74を巻き止め解除位置に向けて押圧している。
【0053】切換え遮蔽板49は、切換えレバー59の
先端59aが段差部58に当接しており、開口a〜49
dで下段の絞り開口列41a〜41dを全部露呈した初
期位置の状態とされている。全遮蔽板50は、開口50
a〜開口50hで絞り開口41a〜41hを露呈した全
露呈位置の状態となっている。
【0054】巻き上げノブ26をフイルム巻き上げ方向
に回転させる巻き上げ操作を行うと、写真フイルム23
がフイルムロール室20からパトローネ室21に向けて
移送され、この移送に連動してスプロケット70が回転
する。スプロケット70の回転に連動して三段ギヤ71
が回転すると、最初に、円板85の切り欠き部85aが
縁でL字片86を引っ掛けて全遮蔽板50を全遮蔽位置
に移動させる。その後、歯欠けギヤ78のギヤ部78b
がラック48dに噛合して走行板48をチャージ位置に
向けて復帰移動させる。
【0055】走行板48がチャージ位置に向けて移動す
ると、シャッタ円板42〜45が回転するが、この間で
全遮蔽板50が絞り開口41a〜41hを全部遮蔽して
いるので、露光が行われることはない。そして、走行板
48の往復移動長が同じであるため、走行板48がチャ
ージ位置に移動した際にはシャッタ円板42〜45が逆
方向に2回転して前述した初期状態と同じ状態とされ
る。
【0056】走行板48がチャージ位置に到達すると、
図11に示すように、突起部48fが開口80から露呈
した連結板72の爪片72aに当接し、これを撓ませて
固定爪81aとの係合が解除される。これにより、捩じ
りバネ82と連動棒73aとの作用により連結板72が
保持位置に、またレリーズ連動レバー73が初期位置に
それぞれ移動する。そして、図12に示すように、連結
板72が保持位置に移動すると、ロック爪72cが走行
板48の保持爪48eの背後に入り込んでこれに係合
し、走行板48をチャージ位置に保持する。
【0057】走行板48がチャージ位置に到達した後に
は、歯欠けギヤ78の歯欠け部78aがラック48dに
対面するため、走行板48がこれ以上移動することはな
い。このとき、捩じりバネ67は、バネを巻き込む方向
に捩じられた状態となる。
【0058】レリーズ連動レバー73が初期位置に回転
することにより連動棒73aが上昇位置に移動し、連係
片74dへの押圧を解除しているから、巻き止めレバー
74が捩じりバネ83の付勢により巻き止め位置に向け
て回転する。このとき、未だスプロケット70が1回転
していないから、巻き止めレバー74の一端74aが円
板75aの周面に当接した状態となる。
【0059】1画面分の長さだけ写真フイルム23が巻
き上げられると、溝75bが一端74aに対面する位置
にスプロケット70が回転してくる。これにより、一端
74aが溝75bに入り込んで、巻き止めレバー74が
巻き止め位置に回転し、スプロケットの回転が阻止され
る。このとき、巻き止め爪74cが巻き上げノブ26の
歯列28に係合して巻き上げノブ26の回転操作も阻止
される。またスプロケット70が1回転した際には、三
段ギヤ71が1回転しているため、切り欠き部85aが
L字片86に対面し、全遮蔽板50がバネ84の付勢に
より全露呈位置に戻される。
【0060】シャッタボタン33を押下操作すると、図
13に示すように、レリーズ連動レバー73が押下位置
に回転し、連動棒73aも下降位置に回転し、連結板7
2が解除位置に移動する。これにより、連結板72のロ
ック爪72cが走行板48の保持爪48eから退避して
走行板48のチャージ位置での保持が解除される。この
とき、捩じりバネ67がバネを巻き戻す方向に付勢する
ため、走行板48が走行完了位置に向けて移動する。
【0061】走行板48の直線駆動は、走行駆動用のラ
ック48aに噛合したギヤ55によって回転駆動に変換
され、シャッタ円板42〜45に伝達される。各シャッ
タ円板42〜45の回転方向は、図10に矢印で示した
方向となっている。ゼネバ機構46は、ピンギヤ62の
ピン62bとマルタクロス63の溝63aとの係合が解
除される直前の状態とされているため、次のピン62a
と溝63bとが噛合するまでの間では、シャッタ円板4
2〜45が走行板48を付勢する捩じりバネ67の付勢
力によって回転する。この回転により、図14に示すよ
うに、各スリット42a〜45aが点線で示す位置から
実線で示す位置にまで回転する。
【0062】この回転中には、上段左側のシャッタ円板
44と下段左側のシャッタ円板42とのスリット44
a,42aがそれぞれ絞り開口41a,41eを横切っ
ているが、切換え遮蔽板49が下段の絞り開口列41a
〜41dだけを露呈しているので、スリット42aが横
切る絞り開口41aに対応するコマにだけ露光が行われ
る。
【0063】スリット42a〜45aが実線で示す位置
にまでシャッタ円板42〜45が回転すると、ピンギヤ
62のピン62aがマルタクロス63の溝63bに噛合
する。このため、その後はガバナ機構47の遅延駆動が
与えられるため、シャッタ円板42〜45の回転が減速
される。
【0064】ガバナ機構47の遅延駆動は、マルタクロ
ス63が回転している間でシャッタ円板42〜45に与
えられる。この間のシャッタ円板43〜45の回転は、
各スリット42a〜45aが図15に点線で示す位置か
ら実線で示す位置までの間となっている。同図に示す点
線の位置となると、ピン62aと溝63bとの係合が解
除され、マルタクロス63の回転が停止する。これによ
り、ゼネバ機構46は、ガバナー機構47の遅延駆動を
解除した作動停止の状態とされる。このとき、スリット
42aと次に横切る絞り開口41bとの間の角度が初期
状態と同じ角度となるので、次回の2回目の露光は1回
目の露光と同じ露光時間で行えるようになる。
【0065】ゼネバ機構46が次に作動するまでの間で
は、再び捩じりバネ67の付勢力によって走行板48が
走行し、各スリット42a〜45aが図16に示す点線
で示す位置から実線で示す位置にまでシャッタ円板42
〜45が回転する。この回転中に、スリット42aが横
切る絞り開口41bに対応するコマに2回目の露光が行
われる。その後は、各スリット42a〜45aが図17
に点線で示す位置から実線で示す位置にまで回転する範
囲で、シャッタ円板42〜45にガバナ機構47の遅延
駆動が与えられる。この時点でシャッタ円板42〜45
は半回転しており、その後、図18から図21に示す順
で、シャッタ円板42〜45がさらに半回転する。この
間の図18の際にスリット43aが絞り開口41cを横
切って3回目の露光が、また、図21の際にスリット4
3aが絞り開口41dを横切って4回目の露光が行われ
る。そして、図21に示す状態でシャッタ円板42〜4
5が1回転した状態となる。
【0066】シャッタ円板42〜45を1回転させる位
置まで走行板48が走行すると、図22に示すように、
立ち下がり片48bが切換えレバー59の他端59bに
当接し、切換えレバー59をバネ60の付勢に抗して時
計方向に回転させる。これにより切換えレバー59の一
端59aと切換え遮蔽板49の段差部58との係合が解
除され、バネ56の付勢により切換え遮蔽板49が瞬時
に切換え位置に向けて移動する。このとき、切換えレバ
ー59の一端59aが切換え遮蔽板49の突出片57に
係合して、切換え遮蔽板49を切換え位置に保持する。
【0067】切換え遮蔽板49が切換え位置に移動する
と、開口49e〜49hから上段の絞り開口列41e〜
41hが露呈される。その後、シャッタ円板42〜45
は、図14〜図21で説明したと同じに再び1回転し、
図14に示した際にスリット44aが絞り開口41eを
横切って5回目の露光が、図16に示した際にスリット
44aが絞り開口41fを横切って6回目の露光が、図
18に示した際にスリット45aが絞り開口41gを横
切って7回目の露光が、そして、図20に示した際にス
リット45aが絞り開口41hを横切って最後の8回目
の露光がそれぞれ順に行われる。その後、走行板48が
走行完了位置に停止し、シャッタ円板42〜45が図2
1に示す状態となる。これにより、アパーチャー36に
セットされた写真フイルム23には、1画面を上下2
段、左右4列に分割した8コマに時系列的な画像が全て
露光されている。
【0068】露光が完了した時点では、爪片72aが固
定爪81に係合しているため、連結板72が解除位置に
保持された状態とされている。これにより、連動棒73
aが連係片74bに当接し、巻き止めレバー74を捩じ
りバネ83の付勢に抗して巻き止め解除位置に向けて押
圧している。したがって、巻き止め爪74cが歯列28
から、また一端74aが溝75bからそれぞれ退避した
状態となっているから、次回のフイルム巻き上げ操作が
行える。
【0069】以下、前述したと同じに巻き上げ操作を行
った後にシャッタレリーズを繰り返し行うことで、写真
フイルム23の各画面には、8コマの時系列的な画像が
露光される。そして、最後の画面に撮影を行った後の巻
き上げ操作によって、走行板48がチャージ位置に復帰
すると、枚数表示板88のカム部88aがレリーズ連動
レバー73の立ち上がり突起73bに当接し、レリーズ
連動レバー73をフイルム収納許容位置に保持する。こ
れにより、走行板48をチャージ位置に保持したままで
巻き止めレバー74を巻き止め解除位置に保持すること
ができるため、最後の巻き上げ操作によって写真フイル
ム23の全部をパトローネ22の内部に収納することが
できる。
【0070】撮影済みのフイルムユニット10は、その
ままの状態で現像所に提出される。現像所では、後カバ
ー15の底蓋30を開いてパトローネ22を取り出し
て、従来通りの処理で写真フイルム23に現像び焼付け
処理を行い、図23に示すようなプリント写真90が得
られる。このプリント写真90は、アスペクト比がハイ
ビジョン比率とされたサイズとなっており、各コマの画
像が左上から右上へ、左下から右下への順で時系列的に
記録されている。
【0071】上記実施例では、本発明をレンズ付きフイ
ルムユニット10に採用した例をしているが、これに限
らず、ローコストな連写カメラにも採用することができ
るのはいうまでもない。
【0072】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シャッタ
レリーズに連動するレリーズ連動レバーに連結板を連動
させ、その連結板に走行板とフイルム巻き止め手段とを
連動させたので、シャッタレリーズ、走行板、及びフイ
ルム巻き止め機構との連動機構を簡素な機構で達成する
ことができ、しかも少ないスペースに組み込むことがで
きるため、コンパクト化を図ることができる。
【0073】また、請求項2記載の発明では、フイルム
巻き止め手段を構成する巻き止めレバーをレリーズ連動
レバーに連動させるようにしたから、シャッタレリーズ
とフイルム巻き止め機構との連動機構を簡素な機構で達
成でき、しかも、省スペース化及びコンパクト化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ付きフイルムユニットの分解斜視図であ
る。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの横断面図であ
る。
【図3】レンズ付きフイルムユニットの縦断面図であ
る。
【図4】シャッタ機構の一部を示す分解斜視図である。
【図5】シャッタ機構の他部を示す分解斜視図である。
【図6】シャッタチャージ機構、フイルム巻き止め機
構、及びフイルムカウンタ機構等の要部を示す分解斜視
図である。
【図7】フイルム巻き止め機構、及びシャッタチャージ
機構等の概略説明図である。
【図8】走行板、連結板、及びレリーズ連動レバーとの
初期状態を示す中板の背面図である。
【図9】図8に示すX−X線で切断した断面図である。
【図10】シャッタ円板、及びゼネバ機構の初期状態を
示す説明図である。
【図11】走行板がチャージ位置に復帰した際に突起部
が爪片に当接した状態を示す背面図である。
【図12】連結板が上昇位置に移動した状態を示す背面
図である。
【図13】シャッタレリーズに連動して連結板が下降位
置に移動した状態を示す背面図である。
【図14】ゼネバ機構が停止中にシャッタ円板が回転し
て1回目、又は5回目の露光を行った状態を示す説明図
である。
【図15】図14で説明した露光後にゼネバ機構が作動
する間でシャッタ円板が回転する状態を示す説明図であ
る。
【図16】ゼネバ機構が停止中にシャッタ円板が回転し
て2回目、又は6回目の露光を行った状態を示す説明図
である。
【図17】図16で説明した露光後にゼネバ機構が作動
する間でシャッタ円板が回転する状態を示す説明図であ
る。
【図18】ゼネバ機構が停止中にシャッタ円板が回転し
て3回目、又は7回目の露光を行った状態を示す説明図
である。
【図19】図18で説明した露光後にゼネバ機構が作動
する間でシャッタ円板が回転する状態を示す説明図であ
る。
【図20】ゼネバ機構が停止中にシャッタ円板が回転し
て4回目、又は8回目の露光を行った状態を示す説明図
である。
【図21】図20で説明した露光後にゼネバ機構が作動
する間でシャッタ円板が回転する状態を示す説明図であ
る。
【図22】シャッタ円板が1回転した後に切換え遮蔽板
が切り換わる状態を示す説明図である。
【図23】得られたプリント写真を示す正面図である。
【符号の説明】
18 撮影レンズ 28 巻き上げノブ 41a〜41h 絞り開口 42〜45 シャッタ円板 42a,43a,44a,45a スリット 48 走行板 49 切換え遮蔽板 50 全遮蔽板 70 スプロケット 72 連結板 73 レリーズ連動レバー 74 巻き止めレバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 9/00 - 9/70 G03B 15/00 - 15/035 G03B 15/06 - 15/16 G03B 19/00 - 19/16 G03C 3/00 - 3/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッタレリーズに連動してバネの付勢
    によりチャージ位置から走行完了位置に移動するととも
    に、巻き上げノブによりフイルム巻き上げ操作が行われ
    ることでチャージ位置に戻される走行板と、 前記走行板がチャージ位置から走行完了位置に向けて移
    動する力を利用して回転することで複数のシャッタ開口
    を横切るようにスリットを順次に通過させて時系列的な
    画像を、フイルム1画面を分割した複数のコマに順次に
    露光するシャッタ円板とを備えた連写カメラにおいて、 シャッタレリーズに連動して初期位置から押下位置に移
    動するとともに、バネにより初期位置に向けて付勢され
    ているレリーズ連動レバーと、 前記レリーズ連動レバーに設けた連動棒が係合してお
    り、前記レリーズ連動レバーの押下位置への移動に連動
    して前記走行板のチャージ位置での保持を解除する解除
    位置に移動してその位置で保持され、また、前記走行板
    がチャージ位置に戻ることに連動して前記解除位置での
    保持が解除されるとともに、前記レリーズ連動レバーが
    初期位置に向けて移動することに連動して前記走行板を
    チャージ位置で保持する保持位置に移動する連結板と、 前記連結板 の解除位置への移動に連動して巻き止め解除
    位置に移動してフイルム巻き上げ操作を許容するととも
    に、前記連結板の保持位置への移動に連動して巻き止め
    位置に向けて移動して写真フイルムが1画面分の長さだ
    け巻き上げられた時にフイルム巻き上げ操作を禁止する
    フイルム巻き止め手段とを備えたことを特徴とする連写
    カメラ。
  2. 【請求項2】 前記フイルム巻き止め手段は、巻き止め
    レバーと、写真フイルムのパーフォレーションに係合す
    るスプロケットに同軸で設けられた切り欠き付き円板と
    から構成されており、前記巻き止めレバーは、連係部
    と、一端と、巻き止め爪とを有し、前記レリーズ連動レ
    バーの押下位置への移動に連動して前記連動棒が前記連
    係部に係合することで巻き止め解除位置に移動して、前
    記巻き止め爪が巻き上げノブから退避してフイルム巻き
    上げ操作を許容するとともに、前記レリーズ連動レバー
    の初期位置への復帰に連動して前記連動棒が連係部から
    退避することで巻き止め位置に向けた移動が許容され、
    写真フイルムが1画面分の 移送に従動してスプロケット
    が回転した時に前記一端が切り欠き付き円板の切り欠き
    に入り込むことで巻き止め位置に移動して前記巻き止め
    爪を巻き上げノブに係合させてフイルム巻き上げ操作を
    阻止することを特徴とする請求項1記載の連写カメラ。
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