JP3461038B2 - 遠心力成形用ポルトランドセメント及び水硬性配合物並びにその硬化体の製造方法 - Google Patents

遠心力成形用ポルトランドセメント及び水硬性配合物並びにその硬化体の製造方法

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JP3461038B2
JP3461038B2 JP19352694A JP19352694A JP3461038B2 JP 3461038 B2 JP3461038 B2 JP 3461038B2 JP 19352694 A JP19352694 A JP 19352694A JP 19352694 A JP19352694 A JP 19352694A JP 3461038 B2 JP3461038 B2 JP 3461038B2
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    • C04B2111/56Compositions suited for fabrication of pipes, e.g. by centrifugal casting, or for coating concrete pipes

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、遠心力成形用ポルト
ランドセメント及び水硬性配合物並びにその硬化体の製
造方法、特に高強度なコンクリートポールやコンクリー
トパイル等の遠心力成形品を製造するための遠心力成形
用ポルトランドセメント及び水硬性配合物並びにその硬
化体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、800kgf/cm2 を越える高
強度コンクリートポールやコンクリートパイル等の遠心
力成形品は、オートクレーブによる高圧高温養生、或い
は、硫酸カルシウムの無水塩(高強度混和材)を配合し
たコンクリートを調整し、遠心力成形後蒸圧蒸気養生す
ることにより製造されている(特公昭57−40105
号公報)。このような遠心力成形品において、高強度を
得ようとする場合、水/結合材重量比の低減を図ること
が不可欠であり、前記公報では、高強度混和材の使用と
共に、花王社「マイティ」(商品名)や昭和電工社「メ
ルメント」(商品名)等のナフタレンスルホン酸系やメ
ラミンスルホン酸系の高性能減水剤を用いることによ
り、水/結合材重量比の低減(水セメント比29〜34
%)を可能とし、材令1日程度で800kgf/cm2
以上の高強度PCコンクリート杭が得られている。
【0003】しかしながら、前記高強度遠心力成形品
は、高価な高強度混和材を併用して得られるものであ
り、さらに水/結合材重量比を低減し、超高強度硬化体
を得ようとする場合、一般に使用される普通ポルトラン
ドセメントや早強ポルトランドセメントでは、特に、水
/結合材重量比を0.25以下、細骨材/結合材重量比
を0.20以上にもすると、著しい固練り状態や遠心力
による材料分離が大きくなったり、あるいは、経時的に
急速に流動性を失う現象が現れる等、良好な作業性と十
分な作業時間を確保することができなかった。
【0004】一方、製造コストは高くなるものの、高圧
高温養生を行うことにより高強度硬化体を得る事ができ
るが、高圧蒸気養生により得られる最終強度は20℃水
中養生を行う場合の7〜8割り程度にすぎないことなど
もあり、やはり無水石膏やシリカヒューム等の高価な高
強度混和材を使用しなければ1200Kgf/cm2 以上の圧
縮強度を得るのは実質的に困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、高強度遠
心力成形品は、高価な高強度混和材を必要とし、しかも
高性能減水剤の添加だけでは、0.25以下の超低水/
結合材重量比での減水、流動化作用が十分でなく、通常
の遠心成形作業で超高強度硬化体を得るには限度があ
る。
【0006】従って、この発明の目的は、高強度混和材
を用いることなしに、しかも水/結合材重量比が0.2
5以下のような超低水/結合材比においても、良好な作
業性と十分な作業時間を確保することができ、通常の遠
心力成形作業で、高強度硬化体を得ることができる遠心
力成形用ポルトランドセメント及び水硬性配合物並びに
その硬化体の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明の遠心力成形用ポルトランドセメントに
よれば、水硬率2.20以上で、ブレーン比表面積40
00cm2 /g以上、30μm篩上残分値15〜25重量
%に調整したこと(請求項1)を特徴とし、又この発明
の遠心力成形用水硬性配合物によれば、結合材、骨材、
高性能減水剤、及び水を含み、結合材が水硬率2.20
以上で、ブレーン比表面積4000cm2/g以上、30
μm篩上残分値15〜25重量%に調整したポルトラン
ドセメントであること(請求項2)、結合材、骨材、高
性能減水剤、及び水を含み、結合材が水硬率2.20以
上で、ブレーン比表面積4000cm2 /g以上、30μ
m篩上残分値15〜25重量%に調整したポルトランド
セメント80重量部以上と、ブレーン比表面積1000
0cm2 /g以上の超微粉末20重量部以下からなること
(請求項3)、骨材が0.15mmの篩を通過する粒子
が5重量%以下となるように粒度調整した細骨材を含
み、細骨材/結合材重量比が0.20以上であること
(請求項4)、細骨材が球状骨材であること(請求項
5)、高性能減水剤がポリカルボン酸系の高性能減水剤
であること(請求項6)、水/結合材重量比が0.10
〜0.25であること(請求項7)、100重量部に対
して、2.0重量%以下の水和促進剤を含むこと(請求
項8)、水和促進剤が亜硝酸カルシウムであること(請
求項9)を特徴とする。
【0008】さらに、この発明の遠心力成形水硬性硬化
体の製造方法によれば、結合材、骨材、高性能減水剤、
及び水を含む水硬性配合物を遠心成形するに当たり、結
合材として水硬率2.20以上で、ブレーン比表面積4
000cm2 /g以上、30μm篩上残分値15〜25
重量%に調整したポルトランドセメントを用いることこ
と(請求項10)、結合材が水硬率2.20以上で、ブ
レーン比表面積4000cm2 /g以上、30μm篩上
残分値15〜25重量%に調整したポルトランドセメン
ト80重量部以上と、ブレーン比表面積10000cm
2 /g以上の超微粉末20重量部以下からなること(請
求項11)、遠心成形した後、蒸気養生若しくは蒸気養
生及びオートクレーブ養生を行うこと(請求項12)、
水/結合材重量比が0.10〜0.25で練り混ぜ、遠
心成形すること(請求項13)、骨材が0.15mmの
篩を通過する粒子が5重量%以下となるように粒度調整
した細骨材を含み、細骨材/結合材重量比が0.20以
上であること(請求項14)、細骨材が球状骨材である
こと(請求項15)、水硬性配合物が、結合材100重
量部に対して、2.0重量%以下の水和促進剤を含むこ
と(請求項16)、水和促進剤が亜硝酸カルシウムであ
ること(請求項17)を特徴とする。以下、この発明を
詳しく説明する。
【0009】この発明おいて、結合材は、普通、早強、
超早強、中庸熱、耐硫酸塩、白色などの各種ポルトラン
ドセメントを使用することが出来るが、短期材令におけ
る水和反応性、流動性及び強度発現性を考慮し、水硬率
2.20以上で、ブレーン比表面積4000cm2 /g以
上、エア・ジェット式ふるい装置による30μm篩上残
分値が15〜25重量%になるように調整したポルトラ
ンドセメントが好適に使用できる。水硬率2.20及び
ブレーン比表面積4000cm2 /gを下回ると、短期
材令おいて十分な強度発現性が得られない。また、30
μm篩上残分値は、流動性及び強度発現性の両面を考慮
したものであり、30μmの篩上に残る粒子の量が15
重量%を下回ると、十分な流動性が得られず、これが2
5重量%を越えると、強度発現性が低下すると共に粗大
なセメント粒子が細骨材中の微粒分と干渉するために流
動性が低下する。
【0010】このようなポルトランドセメントにおい
て、30μm篩上残分値の調整に加えて、数1によって
得られる粒度分布指数値(DI値)が0.5以下、好ま
しくは0.3以下になるように粒度分布をさらに調整す
ることにより、極めて流動性に優れ、超低水/結合材比
の実現を可能とし、より高強度の遠心力成形品を得るこ
とができる。
【0011】
【数1】
【0012】数1において、D10、D50及びD90は、そ
れぞれ篩上残分が10重量%、50重量%及び90重量
%となる粒子径を表し、これらの粒子径は10、15、
20、30、40、50、63及び80μmの電蝕網ふ
るいを用いてエア・ジェット式ふるい装置により測定し
た各篩上残分(重量%)値間をロジン−ラムラ(Ros
in−Rammler)式によって補完して得られる粒
度分布から算出される。数1は、流動性に対する粒度分
布の広がりの最適値からの偏りを表わすもので、式中の
変数D90は水和反応性に大きく影響するセメント粒子中
の微粒部分の量を代表し、変数D10は後述する骨材との
相互作用により流動性に強く影響する粗粒部分の量を代
表する。このDI値を前述したように0.5以下、好ま
しくは0.3以下となるように分級機等で粒度分布を調
整する。
【0013】上述した結合材は、ポルトランドセメント
の20重量部以下をブレーン比表面積10000cm2
/g以上の超微粉末に置換して用いることができる。超
微粉末は、ベアリング効果により流動性を高めると共
に、マイクロフィラー効果によって水硬性硬化体を緻密
にし強度発現に大きく寄与する。超微粉末は、ブレーン
比表面積が10000cm2 /gを下回ると、ベアリン
グ効果及びマイクロフィラー効果が十分に得られない
が、ブレーン比表面積が10000cm2 /g以上であ
れば、特に形状や成分等に制限されることなく使用で
き、例えば、シリカヒューム、アエロジル、炭酸カルシ
ウム、高炉スラグ、フライアッシュ等が好適に用いられ
る。ポルトランドセメントに対する超微粉末の置換量
は、20重量部を越えると流動性の低下を招いて好まし
くなく、5重量部を下回るとほとんど効果が得られな
い。
【0014】次に骨材は、通常のモルタル、コンクリー
トに使用されている砂、砂利、砕石等の普通骨材をはじ
めとして、鉄、ステンレス等の金属骨材、アルミナ等の
セラミックス骨材、膨張頁岩などの軽量骨材等、各種骨
材の種類を問う事なく利用可能であるが、特にコンクリ
ートの流動性を考慮し、骨材中の細骨材は、0.15m
mの篩を通過する粒子が5重量%以下となるように粒度
調整したものが望ましい。この様に粒度調整すること
で、細骨材粒子とセメント中の粗粒分とが干渉すること
を防いで、良好な流動性が得られる。
【0015】さらに骨材は、上述した粒度調整にあた
り、球状骨材を細骨材として用いることにより、流動性
を著しく向上させることが可能となり非常に好ましいも
のとなる。ここでいう球状骨材とは、通常、金属やセラ
ミックスを溶融後、気圧によって飛散させ冷却して得ら
れる物が多く、その形状は丸みを帯びた球状若しくはそ
れに近いもので、骨材を構成する成分的な制限はない。
この種の球状骨材としては、転炉スラグや高炉スラグの
急冷品、鉄球、ステンレス球、ガラス球、アルミナやジ
ルコンムライト等のセラミックス球等が好適に使用で
き、細骨材/結合材重量比が0.20以上になるように
して用いる。
【0016】次に、この発明で使用する高性能減水剤
は、花王社「マイティ−150」(商品名)、昭和電工
社「メルメント」(商品名)、ポゾリス物産社「NL−
4000」(商品名)等ナフタレンスルホン酸系、メラ
ミンスルホン酸系、リグニンスルホン酸系等、各種公知
のものが使用できるが、中でもポリカルボン酸及び/又
はポリカルボン酸塩を主成分とするとするポリカルボン
酸系高性能減水剤は、0.25以下の超低水/結合材重
量比での減水、流動化作用が極めて良好であり、特に前
述の水硬率0.20以上に調整したポルトランドセメン
トとの適合性に優れており、短期材令における水和反応
性を損うことなく、減水性、流動性を著しく改善する作
用をする。
【0017】ポリカルボン酸系の高性能減水剤として
は、カルボキシル基を含有する重合性単量体又はその無
水物の1種又は2種以上の重合物、又はカルボキシル基
を含有する重合性単量体又はその無水物の1種又は2種
以上と他の重合性単量体との重合物又はそれらの塩で平
均分子量が500〜50000の化合物が好適に用いら
れる。具体的には、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル
酸塩、アクリル酸とアリルエーテルとのコポリマー、α
−オレフインとエチレン性不飽和ジカルボン酸とのコポ
リマー、その部分エステル化物、部分アミド化物、部分
イミド化物などの水溶性塩等が例示され、現在市販され
ている代表的なものとして、(株)エヌ・エム・ビー社
製のSP−8シリーズ、竹本油脂(株)社製のHP−1
1シリーズ、日本ゼオン(株)社製のワーク500、デ
ンカグレース(株)社製の100PHX等が好適に使用
されるが、これらに限定されるものではない。
【0018】高性能減水剤の添加量は、粒度調整するポ
ルトランドセメント、骨材及び所要の減水効果などを勘
案して調整されるが、前述の結合材100重量部に対し
て0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%添加す
る。これが0.1重量%未満では減水効果が実質上無
く、またこれを10重量%越えて添加しても減水性、流
動性の改善効果が頭打ちとなる。
【0019】以上説明した配合成分のほかに、この発明
は、通常、セメント、モルタル、コンククリートにおい
て用いられる急硬・急結剤、高強度混和剤、化学混和剤
などの各種配合剤や補強材として各種繊維や鋼を使用す
ることもできる。特に水和促進剤としての亜硝酸カルシ
ウムの添加は、ポルトランドセメントの水和反応を高め
る効果があり、良好な流動性を保持できる時間は短くな
るが、速硬性が得られるので、材令一日以内の強度を大
幅に増大することができる。亜硝酸カルシウムの添加量
は、多くなるほど流動性を保持できる時間が短くなるの
で、結合材100重量部に対して2.0重量部以下とす
るのが好ましい。
【0020】この発明においては、前記説明した結合
材、骨材、高性能減水剤を組合わせることにより、水/
結合材重量比が0.15〜0.25程度の超低水/結合
材比で、良好な作業性と十分な作業時間を確保すること
ができ、通常の遠心力成形装置に盛り込み、あるいはポ
ンプ圧送等により投入成形することができる。当然のこ
とながらプレストレス導入も従来と同様である。また、
遠心力成形に当たり、前記各成分の混合及び混練方法に
制限は無く、均一に混合混練できればいずれの方法でも
よいが、ミキサー内を大気圧以下にして練り混ぜを行う
と、強度低下の原因となる練り混ぜ中の空気連行を防ぐ
と共に、減圧下での水分蒸発による水/結合材比の低減
化を更に可能とする。圧力は、0.5気圧以下とするこ
とが好ましいが、大気圧以下であれば効果が得られる。
尚、配合成分の添加順序にも特に制限されるものではな
い。
【0021】次に遠心力成形後の養生は、各種の養生方
法が適用可能であり、常温養生、高温養生、常圧蒸気養
生、高温高圧養生のいずれの方法も採用でき、必要なら
ば、これらの組合わせを行って高強度水硬性硬化体とす
ることができる。特にこの発明の遠心力成形用ポルトラ
ンドセメント及びその水硬性配合物は、蒸気養生、高温
高圧養生による強度増進性に優れ、例えば、800kg
f/cm2 を越える程度の高強度遠心力成形品を得るた
めには、遠心力成型後、数時間の前置き養生後の常圧蒸
気養生、大気養生だけで充分であり、この常圧蒸気養生
に加えてオートクレーブによる高温高圧養生を行うこと
により1500kgf/cm2 以上の超高強度遠心力成
形製品を得ることができる。常圧蒸気養生、高温高圧養
生おける温度条件、圧力条件等は通常の範囲内のもので
良い。
【0022】
【作用】既に述べたように、モルタル、コンクリート等
において、高強度を得ようとする場合、高強度混和材を
使用すると共に、水/結合材重量比の低減を図らなけれ
ばならない。この発明は、高強度混和材を使用すること
なしに、結合材、骨材、高性能減水剤を組合わせるこ
と、特に、水硬率2.20以上で、ブレーン比表面積4
000cm2 /g以上、30μm篩上残分値15〜25
重量%に調整したポルトランドセメントを使用するこ
と、さらには0.15mmの篩を通過する粒子が5重量
%以下となるように粒度調整した細骨材、及び高性能減
水剤を組合わせることにより、ポルトランドセメント粒
子と骨材粒子の干渉防止、高性能減水剤との極めて良好
な適合性等、これら三者が相乗効果的に作用し、水/結
合材重量比0.25以下及び細骨材/結合材重量比0.
20以上という極めて厳しい条件で、良好な作業性と十
分な作業時間を確保することができ、遠心力成形高強度
水硬性硬化体とすることができる。
【0023】
【実施例】結合材として、水硬率2.22、ブレーン比
表面積4230cm2 /g、30μm篩上残分値15.
8重量%、DI値0.45に調整したポルトランドセメ
ント(実施例1〜6)、水硬率2.22、ブレーン比表
面積4230cm2 /g、30μm篩上残分値24.6
重量%、DI値0.22に調整したポルトランドセメン
ト(実施例7)、実施例1〜6で用いたセメント90重
量部と超微粉末としてのシリカヒューム(実施例8)、
ブレーン比表面積15600cm2 /gの高炉スラグ粉
末(実施例9)、及びブレーン比表面積32400cm
2 /gの炭酸カルシウム粉末(実施例10)それぞれ1
0重量部からなる結合材と、比較のため、市販の水硬率
2.15、ブレーン比表面積3360cm2 /g、30
μm篩上残分値23.4重量%、DI値0.41の普通
ポルトランドセメント(比較例1〜2)、水硬率2.1
5、ブレーン比表面積4390cm2 /g、30μm篩
上残分値12.7重量%、DI値0.61の早強ポルト
ランドセメント(比較例3〜4)を用い、表1に示す配
合割合でコンクリートを調整した。
【0024】尚、細骨材として0.15mm篩下通過分
2.2重量%に粒度調整したもの(実施例4、6)と、
0.15mm篩下通過分5.3重量%の天然の小笠山砂
(実施例4、6を除く)、粗骨材として最大寸法20m
mの岩瀬産砕石、高性能減水剤として、実施例5で竹本
油脂(株)社製のチューポールHP−11(商品名)を
用いた以外は、花王(株)製のマイティ−150(商品
名)を使用した。
【0025】
【表1】
【0026】このコンクリートを、内径200mm、長
さ300mmの円筒状の試験用遠心力成形型枠に盛り込
み、常法により遠心力成形を行い、その後室温(20
℃)で4時間の前置き養生し、次いで蒸気養生を行っ
た。蒸気養生は、温度65℃まで約3時間で昇温し、そ
のまま3時間30分保持したのち蒸気を止めて室温まで
放冷した。脱型後、一部の供試体は各材令まで大気養生
を行って圧縮強度試験を行うと共に、残りの供試体につ
いては、脱型直後からオートクレーブ養生(180℃、
10気圧、5時間保持)を行い、圧縮強度試験を行っ
た。結果を表1に併せて示す。
【0027】
【発明の効果】以上説明した様に、この発明によれば、
高強度混和材を使用することなしに、通常の遠心力成形
により高強度水硬性硬化体とすることができ、しかも水
/結合材重量比0.25以下及び細骨材/結合材重量比
0.20以上という極めて厳しい条件で、良好な作業性
と十分な作業時間を確保することができ、超高強度水硬
性硬化体とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 24:26 C04B 22:08 B 103:14 22:08) 103:30 103:14 111:56 103:30 B28B 11/00 A 111:56 (56)参考文献 特開 平4−202036(JP,A) 特開 平5−213654(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 2/00 - 32/02 B28B 1/00 - 23/22

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水硬率2.20以上で、ブレーン比表面
    積4000cm2 /g以上、30μm篩上残分値15〜2
    5重量%に調整したことを特徴とする遠心力成形用ポル
    トランドセメント。
  2. 【請求項2】 結合材、骨材、高性能減水剤、及び水を
    含み、結合材が水硬率2.20以上で、ブレーン比表面
    積4000cm2 /g以上、30μm篩上残分値15〜
    25重量%に調整したポルトランドセメントであること
    を特徴とする遠心力成形用水硬性配合物。
  3. 【請求項3】 結合材、骨材、高性能減水剤、及び水を
    含み、結合材が水硬率2.20以上で、ブレーン比表面
    積4000cm2 /g以上、30μm篩上残分値15〜
    25重量%に調整したポルトランドセメント80重量部
    以上と、ブレーン比表面積10000cm2 /g以上の
    超微粉末20重量部以下からなることを特徴とする遠心
    力成形用水硬性配合物。
  4. 【請求項4】 骨材が0.15mmの篩を通過する粒子
    が5重量%以下となるように粒度調整した細骨材を含
    み、細骨材/結合材重量比が0.20以上であることを
    特徴とする請求項2若しくは3記載の遠心力成形用水硬
    性配合物。
  5. 【請求項5】 細骨材が球状骨材であることを特徴とす
    る請求項4記載の遠心力成形用水硬性配合物。
  6. 【請求項6】 高性能減水剤がポリカルボン酸系の高性
    能減水剤であることを特徴とする請求項2〜5いずれか
    記載の遠心力成形用水硬性配合物。
  7. 【請求項7】 水/結合材重量比が0.10〜0.25
    であることを特徴とする請求項2〜6いずれか記載の遠
    心力成形用水硬性配合物。
  8. 【請求項8】 結合材100重量部に対して、2.0重
    量%以下の水和促進剤を含むことを特徴とする請求項2
    〜7いずれか記載の遠心力成形用水硬性配合物。
  9. 【請求項9】 水和促進剤が亜硝酸カルシウムであるこ
    とを特徴とする請求項8記載の遠心力成形用水硬性配合
    物。
  10. 【請求項10】 結合材、骨材、高性能減水剤、及び水
    を含む水硬性配合物を遠心成形するに当たり、結合材と
    して水硬率2.20以上で、ブレーン比表面積4000
    cm2 /g以上、30μm篩上残分値15〜25重量%
    に調整したポルトランドセメントを用いることを特徴と
    する遠心力成形水硬性硬化体の製造方法。
  11. 【請求項11】 結合材、骨材、高性能減水剤、及び水
    を含む水硬性配合物を遠心成形するに当たり、結合材が
    水硬率2.20以上で、ブレーン比表面積4000cm
    2 /g以上、30μm篩上残分値15〜25重量%に調
    整したポルトランドセメント80重量部以上と、ブレー
    ン比表面積10000cm2 /g以上の超微粉末20重
    量部以下からなることを特徴とする遠心力成形水硬性硬
    化体の製造方法。
  12. 【請求項12】 遠心成形した後、蒸気養生若しくは蒸
    気養生及びオートクレーブ養生を行うことを特徴とする
    請求項10若しくは11記載の遠心力成形水硬性硬化体
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 水/結合材重量比が0.10〜0.2
    5で練り混ぜ、遠心成形することを特徴とする請求項1
    0〜12いずれか記載の遠心力成形水硬性硬化体の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 骨材が0.15mmの篩を通過する粒
    子が5重量%以下となるように粒度調整した細骨材を含
    み、細骨材/結合材重量比が0.20以上であることを
    特徴とする請求項10〜13いずれか記載の遠心力成形
    水硬性硬化体の製造方法。
  15. 【請求項15】 細骨材が球状骨材であることを特徴と
    する請求項14記載の遠心力成形水硬性硬化体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 水硬性配合物が、結合材100重量部
    に対して、2.0重量%以下の水和促進剤を含むことを
    特徴とする請求項10〜15いずれか記載の遠心力成形
    水硬性硬化体の製造方法。
  17. 【請求項17】 水和促進剤が亜硝酸カルシウムである
    ことを特徴とする請求項16記載の遠心力成形水硬性硬
    化体の製造方法。
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