JP3460874B2 - 熱現像型複写材料 - Google Patents

熱現像型複写材料

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JP3460874B2 JP28297494A JP28297494A JP3460874B2 JP 3460874 B2 JP3460874 B2 JP 3460874B2 JP 28297494 A JP28297494 A JP 28297494A JP 28297494 A JP28297494 A JP 28297494A JP 3460874 B2 JP3460874 B2 JP 3460874B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は感光性ジアゾ化合物を用
いた熱現像型複写材料に関し、特に地肌カブリのない熱
現像型複写材料に関する。 【0002】 【従来技術】ジアゾ化合物の感光性を利用した複写材料
は安価であるために広く利用されており、それを大別す
ると次の3つのタイプのものが知られている。第1のも
のは湿式現像型として知られているタイプであり、これ
は支持体上にジアゾ化合物及びカップリング成分を主成
分とする感光層が設けられてなり、この材料を原稿と重
ね合わせて露光した後アルカリ性の溶液を用いて現像す
るものである。 【0003】第2のものは乾式現像型として知られてい
るタイプであり、湿式現像型のものと異なり、現像をア
ンモニアガスで行うものである。第3のものは熱現像型
として知られているものであり、感光層中に加熱によっ
てアンモニアガスを発生させることができる尿素のよう
なアンモニアガス発生剤を含有するタイプの他、感光層
中にトリクロロ酢酸のような、加熱によって酸としての
性質を失う化合物のアルカリ塩を含有するタイプ、高級
脂肪酸アミドを発色助剤として用い加熱溶融することに
より、ジアゾ化合物及びカップリング成分を活性化させ
ることを利用したタイプなどがある。 【0004】湿式タイプのものは、現像液を使用するた
めに液の補充や廃棄の手間が掛かること、装置が大きい
ことなどの保守及び管理上の難点がある他、コピー直後
には、湿っているために加筆ができない上、コピー画像
が長期保存に耐えない等の欠点を有している。また、乾
式タイプの場合にも、湿式タイプの場合と同様に現像液
の補充が必要である他、発生するアンモニアガスを外部
に漏らさないようにガス吸入設備が必要なこと、従って
装置が大型化する上、コピー直後には、強いアンモニア
臭がある等の欠点を有している。 【0005】これに対し、熱現像タイプのものは湿式タ
イプや乾式タイプのものと異なり、現像液が不要である
という保守上のメリットを持っているものの、現像温度
が150℃〜200℃という高温である上、温度制御を
±10℃程度の範囲で行わなければ現像不足になったり
色調が変化したりするので、良好な画像を得るために
は、装置コストが高くならざるを得ないという欠点があ
った。また、このような高温現像に耐えるために、使用
するジアゾ化合物も耐熱性の高いことが必要となるが、
このような化合物は、高い画像濃度を得る上からは不利
になることが多い。 【0006】そこで、従来から低温現像化(90℃〜1
30℃)の試みが多くなされているが、材料自体のシェ
ルフライフの低下を伴うという欠点があった。従って、
熱現像タイプのものは、湿式タイプや乾式タイプのもの
に比べて保守上のメリットが十分予想されるにもかかわ
らず、未だにジアゾ複写システムの主流を占めるに至っ
ていないのが現状である。 【0007】一方、利用者のニーズは多様化の一途をた
どり、例えば、従来のような白地に有色の画像を得るだ
けではなく、地肌及び発色画像の色相を使用目的に合わ
せて選択したいというニーズも生じている。これは、複
写材料を図面や掲示目的として使用する場合には利用者
に対して注目させる必要性が生じ、従来の複写材料では
その要望が満たされなくなったためである。 【0008】ところで、支持体上にジアゾ化合物、カッ
プリング成分及び発色助剤を含有する層を設けた材料を
加熱して所望の発色濃度を得るためには、加熱により各
成分が瞬時に溶融、拡散、反応して発色色素を生成させ
る必要がある。この場合、加熱温度が低くても十分に発
色して高濃度の画像が得られるような複写材料を設計す
ると、当然のことながら、コピー前に室温に保存してい
る間でも発色反応がわずかずつ進行し、白くなければな
らない地肌部が着色し、地肌汚れの原因となる。 【0009】一見両立し難い上記の問題は、支持体上に
ジアゾ化合物、カップリング成分及び発色助剤を含有す
る、熱現像し得る感光層を設けた複写材料において、該
ジアゾ化合物をマイクロカプセルの中に含有させること
によって略解決された(特開昭59−91438号公
報)。しかしながら、従来から、上記マイクロカプセル
は、通常の芳香族イソシアネートをマイクロカプセル壁
用材として用いているので(例えば、特開平1−262
943号公報)、画像濃度を十分に高くした場合には使
用前における複写材料の保存性が十分ではない上、この
複写材料を用いて画像を複写した場合には地肌カブリを
生じ易いという欠点があった。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等は
上記欠点を解決するために鋭意検討した結果、マイクロ
カプセル壁材として特定のイソシアネートを用いた場合
には、複写材料の地肌カブリを低減させることができ、
極めて良好な結果を得ることができることを見出し本発
明に到達した。従って本発明の目的は地肌汚れが起こり
にくく、従来以上に地肌カブリが少なく複写前の保存性
が良好である上、高い画像濃度を得ることのできる熱現
像型複写材料を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は支
持体上に、少なくともマイクロカプセル内に内包されて
いる感光性ジアゾ化合物、及び前記ジアゾ化合物と反応
して発色するカップリング成分を含有する記録層を設け
てなる熱現像型複写材料であって、前記マイクロカプセ
ルの壁材が、下記化2で表されるイソシアネートを原料
として形成されてなることを特徴とする熱現像型複写材
料によって達成された。 【化2】【0012】本発明に用いられる感光性ジアゾ化合物
は、光分解性のジアゾニウム塩、ジアゾスルホネート、
ジアゾアミノ化合物等、カップリング成分とカップリン
グ反応を起こして発色すると共に光によって分解する、
公知のジアゾ化合物の中から適宜選択して使用すること
ができる。 【0013】本発明においては、これらのジアゾ化合物
の中でも特に光感度及び画像濃度の観点から、一般式A
rN2 + - で示されるジアゾニウム塩を使用すること
が好ましい(式中、Arは置換あるいは非置換の芳香族
部分を表し、N2 + はジアゾニウム基を表し、X- は酸
アニオンを表す。)。 【0014】ジアゾニウム塩の具体例としては、4─ジ
アゾ─1─ジメチルアミノベンゼン、4─ジアゾ─1─
ジエチルアミノベンゼン、4─ジアゾ─1─ジプロピル
アミノベンゼン、4─ジアゾ─1─メチルベンジルアミ
ノベンゼン、4─ジアゾ─1─ジベンジルアミノベンゼ
ン、4─ジアゾ─1─エチルヒドロキシエチルアミノベ
ンゼン、4─ジアゾ─1─ジエチルアミノ─3─メトキ
シベンゼン、4─ジアゾ─1─ジメチルアミノ─2─メ
チルベンゼン、4─ジアゾ─1─ベンゾイルアミノ─
2,5─ジエトキシベンゼン、4─ジアゾ─1─モルホ
リノベンゼン、4─ジアゾ─1─モルホリノ─2,5─
ジエトキシベンゼン、4─ジアゾ─1─モルホリノ─
2,5─ジブトキシベンゼン、4─ジアゾ─1─トルイ
ルメルカプト─2,5─ジエトキシベンゼン、4─ジア
ゾ─1,4─メトキシベンゾイルアミノ─2,5─ジエ
トキシベンゼン等が挙げられる。 【0015】上記ジアゾニウム塩を形成する酸の具体例
としては、例えば、Cn 2n+1COOH(nは1〜9の
整数)、Cm 2m+1SO3 H(mは1〜9の整数)、四
フッ化ホウ素、テトラフェニルホウ素、ヘキサフルオロ
リン酸、芳香族カルボン酸、及び、塩化亜鉛、塩化すず
等の金属ハライドを挙げることができる。 【0016】本発明に用いられるカップリング成分と
は、加熱下でジアゾ化合物とカップリングして色素を形
成するものであり、具体例としてはレゾルシン、フロロ
グルシン、2,3─ジヒドロキシナフタレン─6─スル
ホン酸ナトリウム、1─ヒドロキシ─2─ナフトエ酸モ
ルホルノプロピルアミド、1,5─ジヒドロキシナフタ
レン、2,3─ジヒドロキシナフタレン、2,3─ジヒ
ドロキシ─6─スルファニルナフタレン、2─ヒドロキ
シ─3─ナフトエ酸モリホリノプロピルアミド、2─ヒ
ドロキシ─3─ナフトエ酸アニリド、2─ヒドロキシ─
3─ナフトエ酸─2’─メチルアニリド、2─ヒドロキ
シ─3─ナフトエ酸エタノールアミド、2─ヒドロキシ
─3─ナフトエ酸オクチルアミド、2─ヒドロキシ─3
─ナフトエ酸─N─ドデシル─オキシ─プロピルアミ
ド、2─ヒドロキシ─3─ナフトエ酸テトラデシルアミ
ド、アセトアニリド、アセトアセトアニリド、ベンゾイ
ルアセトアニリド、1─フェニル─3─メチル─5─ピ
ラゾロン、1─(2’,4’,6’─トリクロロフェニ
ル)─3─ベンズアミド─5─ピラゾロン、1─
(2’,4’,6’─トリクロロフェニル)─3─アニ
リノ─5─ピラゾロン、1─フェニル─3─フェニルア
セトアミド─5─ピラゾロン等が挙げられる。 【0017】これらのカップリング成分を2種以上併用
することによって任意の色調の画像を得ることもでき
る。本発明においては、熱現像時に系を塩基性にしてカ
ップリング反応を促進するという目的で、必要に応じ
て、発色助剤として作用する塩基性物質を加えることが
好ましい。このような塩基性物質としては、水難溶性な
いしは水不溶性の塩基性物質や、加熱によりアルカリ性
物質を発生する物質が用いられる。 【0018】塩基性物質の具体例としては無機及び有機
のアンモニウム塩、有機アミン、アミド、尿素やチオ尿
素及びその誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミ
ジン類、ピペラジン類、グアニジン類、インドール類、
イミダゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モ
ルホリン類、ピペリジン類、アミジン類、フォルムアミ
ジン類、ピリジン類等の含窒素化合物が挙げられる。こ
れらの塩基性物質は2種以上併用して用いることができ
る。 【0019】本発明においては、低エネルギーで迅速か
つ完全に熱現象が行われるように、感光層中にフェノー
ル誘導体、ナフトール誘導体、アルコキシ置換ベンゼン
類、アルコキシ置換ナフタレン類、ヒドロキシ化合物、
アシド化合物、スルホンアミド化合物等を更に加えるこ
とができる。これらの化合物は、カップリング成分や塩
基性物質の融点を低下させたり、マイクロカプセル壁の
熱透過性を向上させるものであり、その結果発色助剤と
して機能し、これによって高い発色濃度が得られる。 【0020】本発明における発色助剤には、熱融解性物
質も含まれる。ここで熱融解性物質とは、常温で固体で
あって、加熱により融解する、融点50℃〜150℃の
物質であり、ジアゾ化合物、カップリング成分、或いは
塩基性物質を溶かす物質である。上記熱融解性物質の具
体例としては、脂肪酸アミド、N置換脂肪酸アミド、ケ
トン化合物、尿素化合物、エステル類等が挙げられる。 【0021】本発明においては、ジアゾ化合物1重量部
に対してカップリング成分は0.1〜10重量部、発色
助剤は0.1〜20重量部の割合で使用することが好ま
しい。尚、ジアゾ化合物は0.05〜5.0g/m2
布することが望ましい。本発明で使用するマイクロカプ
セルは、その壁が少なくとも前記化2で表されるイソシ
アネートを20〜80重量%含有するイソシアネートを
用いて形成されるものであることが必要であるが、地肌
カブリを有効に防止する観点から、40〜70重量%の
ものであることが好ましい。上記イソシアネートの含有
量が20重量%以下であると、複写材料の保存性が悪く
なり、80重量%を越えると発色濃度が低下する。 【0022】併用することができるイソシアネートは、
公知の芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネートの
中から適宜選択して用いることができる。好ましい芳香
族イソシアネートの具体例としては、下記化3で表され
る化合物、トリレンジイソシアネートのトリメチロール
プロパンアダクト体、トリレンジイソシアネートのイソ
シアヌレート体及びこれらの混合物が挙げられる。 【化3】 化3中、nは0〜10の整数である。 【0023】併用することが好ましいイソシアネートと
しては、キシリレンジイソシアネートのトリメチロール
プロパンアダクト体、水添キシリレンジイソシアネート
のトリメチロールプロパンアダクト体、キシリレンジイ
ソシアネートのイソシアヌレート体、水添キシリレンジ
イソシアネートのイソシアヌレート体、キシリレンジイ
ソシアネートのビワレット体等が挙げられる。 【0024】その他のイソシアネートの具体例として
は、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−
1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソ
シアネート、エチリジンジイソシアネート、シクロヘキ
シレン1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチ
ロールプロパンの付加物、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートとヘキサントリオールの付加物、ヘキサメチレンジ
イソシアネートのビウレット体、ヘキサメチレンジイソ
シアネートのイソシアヌレート体、イソホロンジイソシ
アネートのイソシアヌレート体等が挙げられる。これら
のイソシアネートと共にジアミン類やポリオール類を併
用しても良い。 【0025】前記マイクロカプセルは、芯物質を乳化し
た後、その油滴の周囲にポリウレタン又はポリウレアの
壁を形成させて作られる。ポリウレタン又はポリウレア
を形成する前記イソシアネート等は、油滴の内部及び/
又は油滴の外部に添加される。ポリウレタン又はポリウ
レアの他、他の高分子物質を併用することもできる。好
ましい高分子物質はポリアミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネート等である。 【0026】マイクロカプセルは、マイクロカプセル化
すべき成分を0.2重量%以上含有した乳化液から作る
ことができる。本発明で使用するマイクロカプセルは、
低沸点の非水溶媒にジアゾ化合物やカップリング成分を
カプセル壁形成用モノマーと共に溶解した後、重合反応
させながら溶媒を留去させることにより得られるよう
な、実質的に溶媒を含まないマイクロカプセルであるこ
とが好ましい。 【0027】マイクロカプセル壁を形成するポリウレタ
ン又はポリウレアは、前記イソシアネートを上記記載方
法によって重合して得ることができるが、イソシアネー
トの使用量は、得られるマイクロカプセルの平均粒径が
0.3〜12μmになるように決定される。このように
して製造したマイクロカプセル中にジアゾ化合物を内包
させることによって、常温におけるジアゾ化合物とカッ
プリング成分との接触が従来以上に防止され、地肌カブ
リが防止される。本発明においては、複写前の保存安定
性を更に良好とするために、ヒドロキシフェニルスルホ
ン誘導体をマイクロカプセル内に内包させてもよい。ヒ
ドロキシフェニルスルホン誘導体の具体例としては、特
開平5−305767号公報に記載された化合物が挙げ
られる。 【0028】更に、複写後の保存安定性を良好とするた
めに、ビスフェノール誘導体をヒドロキシフェニルスル
ホン誘導体と共に、マイクロカプセルに内包させても良
い。ビスフェノー誘導体の代表例としては、ビスフェノ
ールAが挙げられるが、その他の具体例としては、ビス
フェノールF等が挙げられる。その使用量は、0.05
〜2g/m2 であることが望ましい。本発明において
は、複写材料の保存安定性を更に向上させる観点ら、記
録層中に還元性を有する金属塩を含有させてもよい。こ
れらの金属塩の詳細は、特願平3─313467号明細
書に記載されている。 【0029】本発明に用いられる、マイクロカプセル中
には含まれないカップリング成分、塩基性物質、その他
の発色助剤等は、サンドミル等により水溶性高分子と共
に固体分散して用いても良い。好ましい水溶性高分子と
しては、マイクロカプセルを調製する時に用いられる水
溶性高分子が挙げられる(例えば、特開昭59─190
886号参照)。この場合、水溶性高分子溶液に対して
カップリング成分及び発色助剤はそれぞれ5〜40重量
%になるように投入される。分散された粒子サイズは1
0μm以下になることが好ましい。尚、実質的に透明な
記録層とする場合には、上記成分を水に難溶性又は不溶
性の有機溶剤に溶解した後、界面活性剤及び水溶性高分
子を保護コロイドとして含有する水相と混合し、乳化分
散した分散物の形で使用する。 【0030】本発明の塗布液は、一般によく知られた塗
布方法、例えばバー塗布、ブレード塗布、エアナイフ塗
布、グラビア塗布、ドクター塗布、スライド塗布、ロー
ルコーティング塗布、スプレー塗布、ディップ塗布、カ
ーテン塗布等の他、原崎勇次著「コーティング工学」2
53頁(1973年朝倉書店発行)などに記載された方
法により塗布される。本発明の感光層は、塗布乾燥後の
固形分が1.5〜15g/m2 となるように設定され
る。 【0031】本発明の複写材料においては、ジアゾ化合
物、カップリング成分、塩基などが上記の如く同一層に
含まれていても良いが、別層に含まれるような積層型の
構成をとることもできる。また、支持体の上に特開昭6
1─54980号公報等に記載したような中間層を設け
た後、感光層を塗布することもできる。感光層の上に更
に保護層を設けることもできる。 【0032】本発明の複写材料に画像を形成する場合に
は、原稿に対応した画像様露光を行って露光部のジアゾ
化合物を分解した後、複写材料全体を加熱して未露光部
のジアゾ化合物とカップラーを反応させて発色画像を得
るか、予め、熱ペンやサーマルヘッドを用いて画像様に
熱記録した後、複写材料の全面に光を照射して未発色部
のジアゾ化合物を分解して定着する。 【0033】原稿に対応した画像様露光は、透明原稿で
あれば密着露光することが簡単であるが、その他の方
法、例えばレーザー光による露光を採用しても良い。露
光用光源としては、種々の蛍光灯、キセノンランプ、水
銀灯などが用いられる。この場合、光源の発光スペクト
ルが、用いたジアゾ化合物の吸収スペクトルとほぼ一致
していることが好ましい。また、複写材料の感光層全面
を加熱現像する工程における加熱手段としては、赤外
線、高周波、ヒートブロック、ヒートローラー等を用い
ることができる。 【0034】本発明の複写材料で使用するマイクロカプ
セルは、従来のものより速い反応速度を有するイソシア
ネートを原料として使用するので、形成されるマイクロ
カプセル壁が緻密となり、ジアゾ化合物の常温での物質
透過がより有効に防止されるので、有効にカブリが防止
される。 【0035】 【発明の効果】以上詳述した如く、マイクロカプセルの
壁材として前記イソシアネートを用いた本発明の熱現像
型複写材料は、従来以上に地肌カブリが少なく複写前の
保存性が良好である上、記録時には高い画像濃度を得る
ことができる。 【0036】 【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれによっ
て限定されるものではない。なお添加量を示す「部」は
「重量部」を表す。 実施例1.マイクロカプセル液の調製 下記化4で表されるジアゾニウム塩2部、下記化5で表
される化合物1部及び下記化6で表される化合物1部
を、酢酸エチル5部に添加して溶解した。 【化4】 【化5】 【化6】 【0037】このジアゾ化合物等の溶液に、前記化2で
表されるイソシアネート(スミジュールFL−2:住友
バイエルウレタン株式会社製の商品名)3部及び下記化
7で表されるイソシアネート(タケネートD−110
N:武田薬品工業株式会社製の商品名)2部を添加し、
攪拌混合した。 【化7】 このようにして得られたジアゾニウム塩、イソシアネー
ト及び前記化5及び化6で表される化合物の酢酸エチル
溶液を、ポリビニルアルコール(PVA217E:クラ
レ株式会社製の商品名)1部が水10部に溶解している
水溶液に混合し、乳化分散して平均粒径が1.0μmの
乳化液を得た。 【0038】得られた乳化液に水10部を加え、攪拌し
ながら40℃に加温して壁形成物質であるイソシアネー
トを3時間反応させ、平均粒径が1μmで、ジアゾ化合
物及び前記化5及び化6で表される化合物を芯物質とし
て含有するマイクロカプセルを得た。上記のカプセル化
反応は、水流ポンプによる400mmHg〜500mm
Hgの減圧下で行った。 【0039】カプラー分散液の調製 2─ヒドロキシ─3─ナフトエ酸アニリド5部及びトリ
フェニルグアニジン5部を、ポリビニルアルコール5重
量%水溶液100部に加え、サンドミルで24時間分散
して平均粒径が2μmの分散液を得た。 【0040】塗布液の調整 以上のようにして得られたジアゾニウム塩のカプセル液
10部に、上記カプラー分散液25部、40重量%炭酸
カルシウム(白石工業製のユニバー70)分散液10
部、ステアリン酸アミド20重量%分散液5部及び3,
5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸亜鉛40重量%
分散液2部を加えて塗布液とした。 【0041】複写材料の作製 上記塗布液を、コーティングバーを用いて平滑な上質紙
(76g/m2 )上に、乾燥重量で5g/m2 となるよ
うにバー塗布し、50℃で3分間乾燥して複写材料を得
た。 【0042】画像濃度 画像様に露光した後、100℃の熱板を2.5秒間複写
材料に押し当て、画像部の濃度をマクベス濃度計を用い
て測定した。保存性評価 使用前の保存性 得られた複写材料を40℃で相対湿度90%(90%R
H)の暗所雰囲気中で24時間保存して強制劣化テスト
を行い、テスト前後で、10mW/cm2 出力の蛍光灯
で30秒間光照射した後150℃の熱板を5秒間押し当
て、その部分の濃度をマクベス濃度計を用いて測定し
た。以上の結果は表1に示した通りである。 【0043】実施例2.実施例1で使用した化2で表さ
れるイソシアネート3部に代えてイソシアネート(タケ
ネートD−204EA:武田薬品工業株式会社製の商品
名)3部を用いた他は実施例1と全く同様にして塗布液
を調製し、複写材料を作製し、次いで画像濃度の測定及
び保存性の評価を行った。結果は表1に示した通りであ
る。尚、上記のタケネートD−204EAは、前記化2
で表されるイソシアネート同じ構造のものであり、補助
溶剤として酢酸エチルを含有するものである。 【0044】比較例1.実施例1で使用した化2で表さ
れるイソシアネート3部に代えて下記化8で表されるイ
ソシアネート(バーノックD−750:大日本インキ株
式会社製の商品名)3部を用いた他は実施例1と全く同
様にして塗布液を調製し、複写材料を作製し、次いで画
像濃度の測定及び保存性の評価を行った。結果は表1に
示した通りである。 【化8】 【0045】比較例2.実施例1で使用した化2で表さ
れるイソシアネート3部に代えて前記化3で表される芳
香族イソシアネート(ミリネートMR200:日本ポリ
ウレタン株式会社製の商品名)を用いた他は実施例1と
全く同様にして塗布液を調製し、複写材料を作製し、次
いで画像濃度の測定及び保存性の評価を行った。結果は
表1に示した通りである。 【0046】比較例3.実施例1で使用した全イソシア
ネート5部を化2で表されるイソシアネート5部に代え
た他は実施例1と全く同様にして塗布液を調製し、複写
材料を作製し、次いで画像濃度の測定及び保存性の評価
を行った。結果は表1に示した通りである。尚、表中、
○印は良好、×は不良であることを各示す。以上の実施
例及び比較例の結果は、本発明の有効性を実証するもの
である。 【0047】 【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/52 B01J 13/16 G03C 1/76 352 B41M 5/28

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 支持体上に、少なくともマイクロカプセ
    ル内に内包されている感光性ジアゾ化合物、及び前記ジ
    アゾ化合物と反応して発色するカップリング成分を含有
    する記録層を設けてなる熱現像型複写材料であって、前
    記マイクロカプセルの壁材が、少なくとも下記化1で表
    されるイソシアネートを20〜80重量%含有するイソ
    シアネートを原料として形成されてなることを特徴とす
    る熱現像型複写材料。 【化1】
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