JP3459947B2 - 太陽電池の製造方法 - Google Patents
太陽電池の製造方法Info
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Description
膜としてシリコン熱酸化膜層を有する太陽電池の製造方
法に係り、特には、パッシベーション効果を改善して特
性ことに光電変換効率の向上を図る技術に関するもので
ある。
太陽電池の断面構造を示す図である。図3において、1
1はp型シリコン基板、12はp型シリコン基板11の
表面側内部に形成されたn型層、20,21はシリコン
基板11の表裏両面に形成されたシリコン熱酸化膜層、
17はAl層、14は反射防止膜層、15はグリッド電
極である。図3において、グリッド電極15の側すなわ
ち上側が光を入射する受光面側である。この太陽電池の
構造においては、p型シリコン基板11の表裏両面に対
してパッシベーション(不活性化)膜としてのシリコン
熱酸化膜層20,21が形成されている。そのため、シ
リコン基板11の表面の欠陥を低減し、キャリアの再結
合を抑制することができる。ただし、この構造におい
て、シリコン基板11とシリコン熱酸化膜層20,21
との間に界面準位が存在する。
池の製造方法を示す工程図である。まず、図4(a)に
示すようにp型シリコン基板11を用意し、次に、p型
シリコン基板11の受光面側に対してリンを拡散して、
図4(b)に示すようにn型層12をシリコン基板11
の受光面側内部に形成する。そして、シリコン基板11
を熱酸化することにより、図4(c)に示すようにシリ
コン基板11の受光面側にシリコン熱酸化膜層20を形
成するとともに、裏面側にもシリコン熱酸化膜層21を
形成する。さらに、図4(d)に示すように裏面側のシ
リコン熱酸化膜層21をフォトエッチング法でエッチン
グ加工し開口部21aを形成する。次いで、図4(e)
に示すように両シリコン熱酸化膜層20,21の上にそ
れぞれAl層22,17を形成する。裏面側のAl層1
7は開口部21aを介してシリコン基板11に結合され
る。そして、水素ガス雰囲気中でアニールを行った後
に、受光面側のAl層22を除去する。次に、図4
(f)に示すように除去したAl層22のあとに反射防
止膜層14を形成する。そして、受光面側においてフォ
トエッチングにより反射防止膜層14およびシリコン熱
酸化膜層20に開口部14a,20aを形成した後、図
4(g)に示すように開口部14a,20aにおいてチ
タン、パラジウム、銀の順で金属の蒸着を行い、最後に
リフトオフを行ってグリッド電極15を形成する。
膜層20,21との間の界面準位を低減する方法とし
て、図4(e)で説明したように、シリコン熱酸化膜層
20,21上にAl層22,17を形成し、水素ガス雰
囲気中でアニールを行うことが効果的であることが知ら
れている。これは、水素ガス雰囲気中でアニールするこ
とにより、Al層22,17とシリコン熱酸化膜層2
0,21中の水分とからシリサイドが形成されるととも
に、水素が放出され、これがシリコン基板11とシリコ
ン熱酸化膜層20,21との界面の欠陥を終端するから
であると考えられている(例えば「MOS(Metal Oxide Se
miconductor) Physics and Technology pp782-785)(Pos
tmetallization Anneal)」を参照)。
膜層をパッシベーション膜として用いる太陽電池におい
て、シリコン熱酸化膜層上にAl層を形成して、水素ガ
ス雰囲気中でアニールすることにより、特性とりわけ光
電変換効率の向上が図られてきた。
説明した従来の技術に係る太陽電池の製造方法において
は、水素ガス雰囲気中でアニールを行うことにより、シ
リコン基板11とシリコン熱酸化膜層20,21との間
の界面準位を低減して特性の向上を図るようにしている
が、水素はシリコン熱酸化膜層20,21中を拡散する
ことによってのみシリコン基板11との界面に供給され
るだけであるから、水素の量的不足は避けがたいものと
なり、界面の欠陥を充分に不活性化することがむずかし
く、特性ことに光電変換効率の向上にも自ずと限界があ
った。
ように、受光面側においては最終的には不要となるAl
層22を形成し、水素ガス雰囲気中でアニールを行った
後に、受光面側のAl層22を除去しなければならず、
プロセスが複雑なものになり、生産性を低くする原因に
なっているという問題があった。
れたものであって、受光面側ではシリコン熱酸化膜層上
にAl層等の金属層を形成しかつ除去するといった必要
性をなくして生産性を向上するとともに、シリコン基板
とシリコン熱酸化膜層との境界の欠陥を充分に不活性化
させることができ、特性ことに光電変換効率にすぐれた
太陽電池の製造方法を提供することを目的としている。
太陽電池の製造方法は、パッシベーション膜としてシリ
コン熱酸化膜層を有する太陽電池の製造方法であって、
結晶系シリコン基板上に水素化非晶質シリコン膜層を堆
積形成した後、この水素化非結晶質シリコン膜層を熱酸
化することにより前記シリコン熱酸化膜に変化させるこ
とを特徴としている。シリコン基板自体の熱酸化により
シリコン熱酸化膜層を形成し、シリコン熱酸化膜上にA
l層を形成し、水素ガス雰囲気中でアニールを行う従来
の製造方法とは異なり、シリコン基板に堆積形成した水
素化非晶質シリコン膜層は多量の水素を含んでおり、シ
リコン基板とシリコン熱酸化膜層(水素化非晶質シリコ
ン膜層が変化したもの)との間の界面に対して水素が充
分に供給されることになり、界面の欠陥を充分に不活性
化してパッシベーション効果を上げるため、特性ごとに
光電変換効率の向上が図られた太陽電池を提供する。ま
た、従来の製造方法の場合のAl層の形成および除去や
水素ガス雰囲気中でのアニールの工程が不要となるか
ら、太陽電池の生産性が向上する。
法は、上記請求項1において、水素化非晶質シリコン膜
層として窒素、フッ素および塩素のうち少なくとも1つ
を含んだものを用いることを特徴としている。窒素、フ
ッ素または塩素と水素との協働により界面の欠陥が一層
強く不活性化され、太陽電池の特性ことに光電変換効率
の向上に寄与する。
法は、上記請求項1または請求項2において、水素化非
晶質シリコン膜層をシリコン基板上に堆積形成するとき
の基板温度を350℃以下に設定することを特徴として
いる。基板温度が350℃を超えると、水素化非晶質シ
リコン膜層に含まれる水素の量が限度を越えて少なくな
ってしまうが、350℃以下に設定しておくことで、シ
リコン基板とシリコン熱酸化膜層との間の界面に対する
水素の供給量を充分なものとするので、界面の欠陥を充
分に不活性化してパッシベーション効果を上げ、特性こ
とに光電変換効率の向上が図られる。
法は、上記請求項1から請求項3までのいずれかにおい
て、熱酸化により水素化非晶質シリコン膜層をシリコン
熱酸化膜層に変化させるに際して、第1段階で300℃
〜500℃で加熱し、第2段階で800℃以上で加熱す
ることを特徴としている。このような2段階温度設定に
より水素化非晶質シリコン膜層からの水素あるいは窒
素、フッ素または塩素の外部への放出を抑制する作用が
あり、界面の欠陥の不活性化を充分なものとして、パッ
シベーション効果を高める。
造方法の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説
明する。
よって作られた太陽電池の構造について説明しておく。
図2は結晶系シリコン太陽電池の断面構造を示す図であ
る。図2において、11は半導体であるp型シリコン基
板、12はp型シリコン基板11の表面側内部に形成さ
れたn型層、13は受光面側の水素化非晶質シリコン膜
層18(図1(c)参照)を熱酸化して形成されたシリ
コン熱酸化膜層、16は裏面側の水素化非晶質シリコン
膜層19(図1(c)参照)およびp型シリコン基板1
1の裏面側を熱酸化して形成されたシリコン熱酸化膜
層、17はAl層、14は反射防止膜層、15はグリッ
ド電極である。図2において、グリッド電極15の側す
なわち上側が光を入射する受光面側である。この太陽電
池の構造においては、p型シリコン基板11の表裏両面
に対してパッシベーション(不活性化)膜としてのシリ
コン熱酸化膜層13,16が形成されている。
ると、従来の太陽電池におけるシリコン熱酸化膜層2
0,21がシリコン基板11を直接熱酸化することによ
り形成されたものであるのに対して、本実施の形態の太
陽電池におけるシリコン熱酸化膜層13,16は、シリ
コン基板11上に予め堆積して形成された水素化非晶質
シリコン膜層18,19を熱酸化することによって形成
されたものである点である。
造方法について、図1の工程図を用いて説明する。
池の製造方法を示す工程図である。まず、図1(a)に
示すように半導体である単結晶のp型シリコン基板11
を用意し、これを洗浄した後に、表面が凹凸になるよう
に異方性エッチングを行う。なお、p型シリコン基板1
1としては、単結晶のものに限らず、多結晶のものを用
いることも可能である。
してオキシ塩化リン(POCl3 )を用いた気相拡散に
よってリンを拡散して、図1(b)に示すようにn型層
12をシリコン基板11の受光面側内部に形成する。
エッチングして、裏面に形成されたn型層を除去する。
なお、リンが添加されたシリコン酸化物ガラス液のよう
な塗布液を用いてp型シリコン基板11の受光面にだけ
拡散することで受光面側のn型層12を形成した場合に
は、裏面にはn型層が形成されないので、この工程であ
る裏面n型層の除去は不要である。
した後、図1(c)に示すようにn型層12の表面とp
型シリコン基板11の裏面とにそれぞれ水素化非晶質シ
リコン膜層18,19を堆積して形成する。この水素化
非晶質シリコン膜層18,19の形成においてはRFプ
ラズマCVD法を用いる。このRFプラズマCVD法で
は、原料ガスにSiH4 、H2 を用いて、これらのガス
の流量はそれぞれ10SCCM、20SCCMとし、反
応圧力は0.3Torr、基板温度は200℃、RFパ
ワーは30Wとして、膜厚5nmだけ水素化非晶質シリ
コン膜層18,19を堆積する。
9の形成については、RFプラズマCVD法のほかに、
光CVD法などの方法があり、いずれの方法を用いても
よく、また、原料ガスとしては、SiH4 の代わりにS
i2H6 等の高次シランを用いてもよい。
えると、水素化非晶質シリコン膜層18,19内の水素
の量が限度を越えて少なくなってしまうので、水素を多
量に含ませるためには基板温度は350℃以下であるこ
とが好ましい。
9が形成されたp型シリコン基板11を乾燥酸素中でま
ず300℃で30分間加熱し、次に800℃で4時間加
熱することにより、水素化非晶質シリコン膜層18,1
9をそれぞれ熱酸化して、図1(d)に示すようにシリ
コン熱酸化膜層13,16に変化させる。これらシリコ
ン熱酸化膜層13,16がパッシベーション膜となる。
この場合、水素化非晶質シリコン膜層18,19が多量
の水素を含んでいるため、p型シリコン基板11とシリ
コン熱酸化膜層13,16との間の界面に対して水素が
充分に供給されることとなり、界面の欠陥を充分に不活
性化することとなる。
は、水素化非晶質シリコン膜層18,19が多量の水素
を含むようにするために、p型シリコン基板11に対す
る水素化非晶質シリコン膜層18,19の堆積の工程で
は基板温度を350℃以下に設定することである。
19を熱酸化してシリコン熱酸化膜層13,16に変化
させるに際して、第1段階では300℃で加熱し、第2
段階では800℃で加熱するという2段階方式をとって
いるため、水素化非晶質シリコン膜層18,19からの
水素の外部への放出を抑制する効果があり、界面の欠陥
の不活性化を充分なものとして、パッシベーション効果
を高めている。なお、熱酸化の温度範囲としては、第1
段階では300℃〜500℃が好ましく、第2段階では
800℃以上が好ましい。
ように窒化シリコン膜からなる反射防止膜層14をプラ
ズマCVD法により受光面側のシリコン熱酸化膜層13
の上に形成する。なお、反射防止膜層14としては、酸
化チタン(TiO2 )膜やアルミナ(Al2O3 )膜な
どであってもよい。
シリコン熱酸化膜層16をフォトエッチング法でエッチ
ング加工し開口部16aを形成する。
シリコン熱酸化膜層16の上に対してだけAl層17を
真空蒸着法で蒸着して形成する。裏面側のAl層17は
開口部16aを介してシリコン基板11に結合される。
形成しないので、あとでそのAl層を除去する工程がな
くなる。また、従来の場合のように水素ガス雰囲気中で
アニールを行う工程も不要となる。なお、裏面側に形成
するAl層17に代えて、銀等の他の金属層としてもよ
い。
おいてフォトエッチングにより反射防止膜層14および
シリコン熱酸化膜層13に開口部14a,13aを形成
した後、開口部14a,13aにおいてチタン、パラジ
ウム、銀の順で金属の蒸着を行い、最後にリフトオフを
行ってグリッド電極15を形成する。
法によって作られた太陽電池の特性と従来の製造方法に
よって作られた太陽電池の特性とを比較するものであ
る。
ュレーター(AM1.5グローバル、100mW/cm
2 )を用い、太陽電池の温度を25℃に設定する条件で
測定した。
の製造方法によって、特性ことに光電変換効率の向上が
認められた。ちなみに、光電変換効率は、 (20.4−19.7)/19.7×100≒3.55
(%) により、約3.6%の改善が認められた。その大きな理
由は、p型シリコン基板11の表面に予め堆積して形成
した多量の水素を含んだ水素化非晶質シリコン膜層1
8,19をそれぞれ熱酸化することによりパッシベーシ
ョン膜となるシリコン熱酸化膜層13,16に変化させ
たので、水素化非晶質シリコン膜層18,19からのp
型シリコン基板11とシリコン熱酸化膜層13,16と
の間の界面に対する水素の供給量が充分になり、その結
果として、界面の欠陥を充分に不活性化し、パッシベー
ション効果を高めることができたからである。
性ことに光電変換効率にすぐれた太陽電池を提供するこ
とができる。また、従来の場合のように本来は不要な受
光面側のAl層の形成と除去および水素ガス雰囲気中で
のアニールの工程が削除でき、太陽電池の生産性を向上
することができる。
単なる水素化非晶質シリコン膜層18,19に代えて、
窒素やフッ素や塩素を含んだ水素化非晶質シリコン膜層
を形成する状態で太陽電池を製造する方法もある。これ
らを以下に順次説明する。
電池の製造方法は、窒素を含んだ水素化非晶質シリコン
膜層18,19を形成するものである。工程の流れとし
ては図1と同じであり、作られる太陽電池の構造は図2
と同じである。
ズマCVD法を用いてn型層12の表面とp型シリコン
基板11の裏面とにそれぞれ窒素を含んだ水素化非晶質
シリコン膜層18,19を堆積して形成するが、本実施
の形態2においては、原料ガスにSiH4 、NH3 、N
2 を用いて、これらのガスの流量はそれぞれ10SCC
M、15SCCM、50SCCMとし、反応圧力は0.
75Torr、基板温度は200℃、RFパワーは10
0Wとする。その他の条件は実施の形態1と同様であ
る。堆積される窒素を含んだ水素化非晶質シリコン膜層
18,19の膜厚は5nmである。
膜層18,19の形成については、RFプラズマCVD
法のほかに、常圧CVD法、減圧CVD法などの方法が
あり、いずれの方法を用いてもよく、また、原料ガスと
しては、SiH4 の代わりにSiH2Cl2 等を用いて
もよい。
板11とシリコン熱酸化膜層13,16との間の界面に
対して水素だけでなく窒素も供給するので、水素と窒素
の協働により界面の欠陥を一層強く不活性化することが
でき、太陽電池の特性ことに光電変換効率の向上に寄与
することができる。
電池の製造方法は、フッ素を含んだ水素化非晶質シリコ
ン膜層18,19を形成するものである。工程の流れと
しては図1と同じであり、作られる太陽電池の構造は図
2と同じである。
ズマCVD法を用いてn型層12の表面とp型シリコン
基板11の裏面とにそれぞれフッ素を含んだ水素化非晶
質シリコン膜層18,19を堆積して形成するが、本実
施の形態3においては、原料ガスにSiF4 、SiH4
を用いて、これらのガスの流量はそれぞれ5SCCM、
5SCCMとし、反応圧力は0.5Torr、基板温度
は300℃、RFパワーは10Wとする。その他の条件
は実施の形態1と同様である。堆積されるフッ素を含ん
だ水素化非晶質シリコン膜層18,19の膜厚は5nm
である。
ン膜層18,19の形成については、RFプラズマCV
D法のほかに、DCプラズマCVD法などの方法があ
り、いずれの方法を用いてもよく、また、原料ガスとし
ては、H2 を加えてもよい。
板11とシリコン熱酸化膜層13,16との間の界面に
対して水素だけでなくフッ素も供給するので、水素とフ
ッ素の協働により界面の欠陥を一層強く不活性化するこ
とができ、太陽電池の特性ことに光電変換効率の向上に
寄与することができる。
電池の製造方法は、塩素を含んだ水素化非晶質シリコン
膜層18,19を形成するものである。工程の流れとし
ては図1と同じであり、作られる太陽電池の構造は図2
と同じである。
ズマCVD法を用いてn型層12の表面とp型シリコン
基板11の裏面とにそれぞれ塩素を含んだ水素化非晶質
シリコン膜層18,19を堆積して形成するが、本実施
の形態4においては、原料ガスにSiH2Cl2 、H2
を用いて、これらのガスの流量はそれぞれ2SCCM、
20SCCMとし、反応圧力は0.1Torr、基板温
度は200℃、RFパワーは20Wとする。その他の条
件は実施の形態1と同様である。堆積される塩素を含ん
だ水素化非晶質シリコン膜層18,19の膜厚は5nm
である。
膜層18,19の形成については、RFプラズマCVD
法のほかに、光CVD法などの方法があり、いずれの方
法を用いてもよく、また、原料ガスとしては、SiH4
を加えてもよい。
板11とシリコン熱酸化膜層13,16との間の界面に
対して水素だけでなく塩素も供給するので、水素と塩素
の協働により界面の欠陥を一層強く不活性化することが
でき、太陽電池の特性ことに光電変換効率の向上に寄与
することができる。
が、水素化非晶質シリコン膜層18,19の成膜条件は
1例にすぎず、その条件が本発明を技術的に限定するも
のではない。また、上記各実施の形態においては、シリ
コン基板11としてp型シリコン基板をもつ太陽電池に
ついて説明したが、n型シリコン基板をもつ太陽電池に
も本発明を適用することができる。また、上記各実施の
形態においては、シリコン基板11の表裏両面に水素化
非晶質シリコン膜層18,19を形成したが、表面と裏
面のいずれか一方のみに水素化非晶質シリコン膜層を形
成した場合にも良好な光電変換効率が得られる。
質シリコン膜層を形成して熱酸化した場合、生成される
シリコン熱酸化膜層の屈折率が通常のシリコン熱酸化膜
層の場合の1.4よりも高く、1.8〜2.0にもなる
ので、反射防止膜層の機能も兼ね備えることになる。
方法によれば、従来のシリコン基板自体の熱酸化により
シリコン熱酸化膜層を形成し、シリコン熱酸化膜上にA
l層を形成し、水素ガス雰囲気中でアニールを行う方法
とは異なり、多量に水素を含んだ水素化非晶質シリコン
膜層を結晶系シリコン基板上に堆積形成し、その水素化
非晶質シリコン膜層を熱酸化することによりシリコン熱
酸化膜層に変化させるので、その熱酸化の過程で水素化
非晶質シリコン膜層から結晶系シリコン基板とシリコン
熱酸化膜層(水素化非晶質シリコン膜層が変化したも
の)との間の界面に対して水素を充分に供給でき、界面
の欠陥を充分に不活性化してパッシベーション効果を上
げるため、特性ことに光電変換効率の向上が図られた太
陽電池を提供することができる。また、従来の製造方法
の場合のAl層の形成および除去や水素ガス雰囲気中で
のアニールの工程が不要となるから、太陽電池の生産性
を向上することができる。
法によれば、界面の欠陥を不活性化する性質をもつ窒
素、フッ素および塩素の少なくとも1つを水素化非晶質
シリコン膜層に含ませてあり、水素と、窒素、フッ素ま
たは塩素の少なくとも1つとの協働により界面の欠陥を
充分に不活性化でき、太陽電池の特性ことに光電変換効
率の向上に寄与することができる。
法によれば、水素化非晶質シリコン膜層をシリコン基板
上に堆積形成するときの基板温度を350℃以下に設定
してあるので、シリコン基板とシリコン熱酸化膜層との
間の界面に対する水素の供給量を充分なものとでき、界
面の欠陥を充分に不活性化してパッシベーション効果を
上げ、特性ことに光電変換効率の向上が図られた太陽電
池を提供することができる。
法によれば、熱酸化により水素化非晶質シリコン膜層を
シリコン熱酸化膜層に変化させるに際して、加熱温度を
第1段階で300℃〜500℃とし、第2段階で800
℃以上とするので、水素化非晶質シリコン膜層からの水
素あるいは窒素、フッ素または塩素の外部への放出を抑
制でき、界面の欠陥の不活性化を充分なものとして、パ
ッシベーション効果を高めることができる。
を示す工程図である。
を示す図である。
である。
程図である。
ン熱酸化膜層 14……反射防止膜層 15……グリッド電極 16……水素化非晶質シリコン膜層を熱酸化したシリコ
ン熱酸化膜層 17……Al層 18……水素化非晶質シリコン膜層 19……水素化非晶質シリコン膜層 13a,14a,16a,20a,21a……開口部 20,21……シリコン熱酸化膜層 22……Al層
Claims (4)
- 【請求項1】 パッシベーション膜としてシリコン熱酸
化膜層を有する太陽電池の製造方法であって、結晶系シ
リコン基板上に水素化非晶質シリコン膜層を堆積形成し
た後、この水素化非結晶質シリコン膜層を熱酸化するこ
とにより前記シリコン熱酸化膜に変化させることを特徴
とする太陽電池の製造方法。 - 【請求項2】 水素化非晶質シリコン膜層として窒素、
フッ素および塩素のうち少なくとも1つを含んだものを
用いることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池の製
造方法。 - 【請求項3】 水素化非晶質シリコン膜層をシリコン基
板上に堆積形成するときの基板温度を350℃以下に設
定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の太陽電池の製造方法。 - 【請求項4】 熱酸化により水素化非晶質シリコン膜層
をシリコン熱酸化膜層に変化させるに際して、第1段階
で300℃〜500℃で加熱し、第2段階で800℃以
上で加熱することを特徴とする請求項1から請求項3ま
でのいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP15667696A JP3459947B2 (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 太陽電池の製造方法 |
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