JP3459613B2 - シート状多層積層体の製造方法 - Google Patents
シート状多層積層体の製造方法Info
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Description
用などの積層構造機能性材料などとして使用することが
できる、複数のシートを積層してなるシート状積層体の
製造方法に関するものである。
ラ、ビデオレコーダー、携帯用通信機等の各種電子機器
部品として広く使用されている積層構造機能性材料は、
積層構造体とするために用いる接着層の強度によって性
能が大きく左右されてきた。
電子機器部品の性能が十分に発揮されなかったり、経時
的な劣化が発生し機器の故障が生じることがあった。こ
れらの電子機器は総じて高度な品質性能信頼性が求めら
れており、積層構造体の材料間の強度低下や層間剥離が
あってはならない。積層間の接着強度や接着強度の安定
性は、接着剤そのものの組成だけに依存するのではなく
て、接着されるべきシート材料の物理的、化学的な表面
状態や汚れの状態に大きく影響を受けるが、又、接着剤
と被着体との間や接着剤中に存在する空気やガスなどの
気体や水などによっても大きく影響を受ける。ここで、
接着されるべきシート材料の物理的及び化学的な表面状
態や汚れは、シート材料の前処理により対応可能である
が、接着剤と被着体との間や接着剤中に存在する空気や
ガスなどの気体や水などを工業的に除去するのは非常に
困難である。一方、ラミネートシートの製造方法として
は、例えば、特公平2-26581号公報には、2枚の
アルミニウム合金シートの間に、芳香族ポリアミドを基
材とする繊維を120℃まで加熱したときに硬化するこ
とができる型の接着剤を入れ、可動性支持体上に重ね、
オートクレーブに入れ、6バールの空気圧下、温度を1
20℃に上昇させ、30分間加熱して、ラミネートを製
造することがきさいされている(第7欄14行〜第8欄
8行)。又、特開昭63-182149号公報には、積
層シートをオートクレーブひ入れる場合、積層シートの
箔面を他の箔貼り合わせ金属板に接触させないように注
意して積層することのみを考えればよいことが記載され
(第3頁左下欄)、ラミネートの両端のみを支えられる
ラックを作成し、このラックに1.5mmの空間をあけ
て、2.5mmごとに1枚の銅張板を差し込んで、計20
0枚のラミネートを収容して、このラックをオートクレ
ーブにいれ、圧力7kg/cm3まで10分間で上げ、そ
の後20分間で常温より200℃まであげ、そんまま1
0分間保持し、その後20分間かけて冷却することがか
開示されている。これらの方法では、接着層に発生した
気体、特に気泡形状空隙(以下、気泡という)の発生や
大きさを効率的に制御することが困難である上、支持体
や特殊なラックなどが必要で、長いラミネートを広い場
所を取らずに処理することが困難である。
に優れたシート状多層積層体を工業的に極めて効率的に
製造することができるシート状積層材料の製造方法を提
供することを目的とする。
層のシート材料を接着剤を介して基材シート上に積層し
てシート状多層積層体を調製した後、該多層積層体を芯
部材に特定の巻き数となるように巻きつけ、気体による
加圧条件下で12時間以上加熱すると、接着層における
気体による空間の発生、特に、気泡の発生や大きさを効
率的に制御でき、層間接着力に優れたシート状多層積層
体を製造することができるとの知見に基づいてなされた
のである。
箔上に金属箔を積層してなるシート状多層積層体を、芯
部材にロ−ル状に巻かれた状態で、気体による加圧条件
下、シート状多層積層体を構成するシート部材の溶融点
未満の温度で24時間以上加熱することを特徴とするシ
ート状多層積層体の製造方法を提供する。
積層体は、折り曲げ可能で物理的な力により比較的容易
に変形するフレキシブルなシート状多層積層体を意味す
る。このシート状多層積層体は、基材シート上に、同種
類あるいは異種材料に拘わらず少なくとも1層のシート
材料を接着剤を介して積層してなるものであり、具体的
には、2層構造体、3層層構造体又は4層以上の構造体
である。第1のシート部材である基材シートとしては、
金属シートがあげられ特に、厚さが1mm以下のものが
好ましく、より好ましくは500μm以下である。ここ
で、金属シートとしては、金属箔が好ましく、例えば、
銅箔、アルミ箔、亜鉛箔、錫箔、鉄箔、ニッケル箔、鉛
箔の他にステンレス箔等のアロイ物やメッキ処理、酸化
処理等を施した箔、さらには各種金属合金による箔など
があげられる。
接着剤を介して積層される第2のシート部材や第3のシ
ート部材、又はそれ以上のシート部材としては、上記金
属シートがあげられる。
意とすることができるが、3mm以下であるのが好まし
く、より好ましくは2mm以下である。
リル系、ゴム系、シリコン系、ポリエステル系やポリウ
レタン系等の感圧型接着剤(以下、粘着剤と略称する)
があげられる。アクリル系粘着剤としては、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、イソノニル(メタ)アクリレート、オクチル
(メタ)アクリレ−ト、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アク
リレート類、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリル(メ
タ)アクリレ−ト等のアクリル(メタ)アクリレートの
アルキル基が芳香族基、脂環族基、複素環族基若しくは
ハロゲン原子で置換されたされたアクリレート類、酢酸
ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル
等のアクリロイル基を有する物に官能基として、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、N−メチロールアクリルアミド等のヒドロキシアク
リレート類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の
アクリルカルボン酸類、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキ
シメチル(メタ)アミド、N−エトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−
tert−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリ
ルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミ
ド類、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル
アクリレート類など、一般にアクリルポリマーの合成に
用いられるモノマーを用い合成された単一重合体若しく
は共重合体であり、化合物の重合方法若しくは分子量に
は特に制限は無い。
タッキファイヤーを用いることも可能であり、タッキフ
ァイヤーの代表例として、ロジン系樹脂では、ガムロジ
ン、トール油ロジン、ウッドロジン等の天然ロジン、水
添ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジン等の変性ロジ
ン、ロジングリセリンエステル、水添ロジングリセリン
エステル、重合ロジングリセリンエステル、重合ロジン
ペンタエリスリトールエステル等のロジンエステル類、
またテルペン系樹脂としては、α−ピネン、β−ピネ
ン、ジペンテン、リモネン類等、またテルペンフェノー
ル、芳香族変性ポリテルペン、脂肪族変性ポリテルペ
ン、水添ポリテルペン等のテルペンフェノール系樹脂、
芳香族炭化水素変性テルペン樹脂も使用できる。また、
合成樹脂としては脂肪属系、脂環族系、芳香族系等の石
油系樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン樹脂、キシ
レン樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂
等用いることが出来る。
ることもできる。イソシアネート系架橋剤としては、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
m−キシレンンジイソシアネート、p−キシレンジイソ
シアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、
水添4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、水
添トリレンジイソシアネート等のジイソシアネート類、
あるいはこれとグリコール類、ジアミン類との両末端イ
ソシアネートアダクト類、またはこれらイソシアネート
の2量体、3量体、多量体、トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト等の3官能イソシアネートも用いることも可能であ
る。また、その他架橋剤としてメラミン系樹脂、エポキ
シ系樹脂、金属キレート、アジリジン系樹脂、オキサゾ
リン系樹脂等が挙げられ、またこれら架橋剤は架橋反応
の機能があれば、種類や配合物も使用でき、添加量につ
いても特に制限はない。
(NR)、スチレン/ブタジエン共重合ゴム(SB
R)、さらにはポリイソプロピレン(PIB)、イソブ
チレン/イソプレン共重合ゴム(ブチルゴム:II
R)、熱可塑性ゴム(スチレン/イソプレン/スチレン
ブロックコポリマー、SISまたはスチレン/ブタジエ
ン/スチレンブロックコポリマー、SBSまたはスチレ
ン/エチレン/ブタジエン/スチレン:SEBS)など
があげられる。また、クロロプレンゴム(CR)、ブタ
ジエン/アクリロニトリル共重合ゴム(NBR)、及び
ポリブタジエン(BR)などがあげられる。また更に
は、これらを素練り、混合、粉体混合、加硫、助剤添加
することも可能であり、アクリル系粘着剤に示したタッ
キファイヤーも任意に添加できる。ポリエステル系、ウ
レタン系、シリコン系等の粘着剤についてはアクリル系
と同様の配合や処理が可能であり、感圧型粘着剤として
機能があれば広く使用できる。
ことができ、これらは、フェノール、レゾルシノール、
尿素、メラミン、ベンゾグアナミン、フラン、キシレン
等のホルムアルデヒド系樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂、ポリジアリルフタレート又はこの縮合
体、ビスマレイミド、トリアジン、ビスマレイミドトリ
アジン等であり、一般的に熱硬化性樹脂として分類され
るものであれば特に制限なく用いることができる。さら
には本発明における接着剤として用いることが出来る熱
可塑性樹脂の代表例は、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルア
クリレ−ト、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルブチラール、メチルシアノアクリレート、ポリ
スルフォン、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾ−ル、ナ
イロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリウレタン、エチレンビニルアセテート、セルロ
ース等があり、一般的に熱可塑性樹脂として分類される
物であれば特に制限なく用いることができる。
着剤の組成と同じくして一般的にゴム系接着剤として分
類される物であれば特に制限なく用いることができる。
以上本発明に適用される代表的な接着剤を記述したが、
所定の多層積層体の要求特性によって決定するべきもの
であり、接着剤の組成を限定するものではないが、強い
て言えば組成物の混合物や共重合体、ブロック体、グラ
フト体も用いることができ、架橋剤、粉体混合、助剤を
添加したもの等も用いることが出来る。
と熱硬化性混合の接着剤に任意量架橋剤を添加したもの
を用いるのがさらに好ましい。本発明では、上記接着剤
を、基材シート上や、その上の少なくとも1層のシート
材料の上に、任意の厚みに施すことができるが、厚みは
所定の積層体の要求特性によって、決定されるべきもの
であるが500μm以下となるようにするのが好まし
く、より好ましくは100μm以下である。接着剤は、
常法により、基材シート上や、その上の少なくとも1層
のシート材料の上に施すことできるが、少量生産の場
合、マイヤ−バ−、アプリケ−タ−、シルクスクリ−ン
にて枚葉製造も可能であるが、好ましくはコンマ、リバ
−ス、ダイレクトグラビア、マイクログラビア、ダイ、
エアナイフ、バ−、ビ−ド、カ−テン、スプレ−、ブレ
−ド等の各種コ−ティング方法により施すのがよい。本
発明では、先ず、基材シート上に接着剤を施した後、そ
の上に第2のシートを積層し、次いで所望により、さら
に第2のシート上に接着剤を施し、その上に第3のシー
トを積層するといった具合に順次積層操作を繰り返し
て、所望の層構成を有するシート状多層積層体を製造す
ることができる。尚、本発明のシート状多層積層体の幅
や長さは任意とすることができる。
が、300℃以上といった高い温度で行うことも可能で
ある。尚、積層工程において溶媒蒸発型の接着剤を用い
る場合には、接着剤を塗布した後、その上にシート部材
を乗せて積層する前に、溶媒を蒸発除去するのがよい。
加熱は熱風加熱等の常法により行うことができる。又、
接着剤層の上に、シート部材を乗せて積層する場合に
は、シート部材に圧力を加えて積層するのがよく、更に
は加熱しながら圧力を加えて積層するのが好ましい。本
発明での特徴は、上記製造工程で得た多層積層体をさら
に加圧の条件下で加熱作用を施すことであるここで、加
圧の要件は、気体による多層積層体への加圧であり、加
熱の要件は、30℃以上で且つ多層積層体を構成するシ
ート部材の溶融点未満の温度での加熱であることを特徴
とする。この際、多層積層体全体を加圧及び加熱するの
が好ましい。具体的には、多層積層体を密閉容器、好ま
しくはオートクレーブに収容し、加圧・加熱するのがよ
い。この際、シート状多層積層体を、心材、例えば、断
面が直径70〜200mm程度の円形の円柱や円筒形の
ものに、巻数150以上、好ましくは、250巻以上、
より好ましくは300巻以上、一方、4000巻以下が
好ましく、さらに好ましくは2000巻以下、特に好ま
しくは300〜2000巻でロ−ル状に巻いた状態でオ
ートクレーブに収容するのがさらに好ましい。この際、
支柱を用いてシート状多層積層体を巻きつけた心材の両
端を上方に支え、シート状多層積層体の最下部がオート
クレーブの底面に接触しない様にするのがよい。さら
に、心材を、オートクレーブ中で、心材に巻いたシート
状多層積層体と共に、回転させることがより好ましい。
き数150回以上でロ−ル状に巻かれた状態で行う。加
熱温度の条件は、シート状多層積層体を構成するシート
部材の溶融点未満の温度であり、接着剤が硬化する範囲
の温度である。好ましくは100℃以下、特に好ましく
は、40〜60℃である。又、加圧加熱時間は、24時
間以上、特に好ましくは、3〜10日である。
着剤層中の気泡の大きさを制御・抑制することが可能と
なり、各種電子機器部品に要求される均質な接着力が必
要になる高精度・高信頼性材料として有用な多層積層体
を製造することができる。また、気泡の大きさを制御す
ることで均一・微細化が可能となったため、製品の接着
力向上、更には接着力の不均一性が少なくなり、特にロ
−ル状に巻きつけてあるので、使用空間を少なくでき、
生産性を向上させることができる。そしてまた、接着剤
設計においても化学反応により副生物が生成する系につ
いての気泡制御が可能となり、設計範囲が広がりより用
途に見合った接着剤設計が可能となった。次に実施例に
より本発明を説明する。
35μm、幅210mm、長さ297m〕にアプリケータ
ーを用い接着剤層が均一になるように塗布して接着剤層
(b)を成形した(塗布厚み20μm)。接着剤塗布
後、希釈溶媒分の乾燥を行うために120℃×20秒の
熱乾燥を行い、その後ラミネートロールにて電解銅箔
(a)と同様の電解銅箔(c)をその上に乗せラミネー
トを行い、図1に示す2層構造の積層体を製造した。こ
の積層体を直径200mmの円筒に巻付け(巻き数41
0)、オートクレーブに入れ、温度50℃、強制圧力1
00KPa(ゲ−ジ圧)の条件で7日間加圧・加熱処理
した(この加圧・加熱処理条件を以下、50℃×100
KPa×7日と表す)。この際、支柱を用いてシート状
多層積層体を巻きつけた心材の両端を上方に支え、シー
ト状多層積層体の最下部がオートクレーブの底面に接触
しない様にした。 実施例2 シート(a)及び(c)としてアルミ箔〔A1N30H
−O(JIS−H−4160):厚さ30μm、幅21
0mm、長さ297m〕を用い、接着剤として表−1に示
す接着剤ロを用いて接着層(b)の厚みを3μmにした
以外は、実施例1と同様にして、図1に示す2層構造の
積層体を製造した。加圧・加熱処理条件として45℃×
100KPa×3日を採用した以外は、実施例1と同様
にして加圧・加熱処理した。 実施例3 シート(a)及び(c)としてSUS箔(SUS30
4:厚さ50μm、幅210mm、長さ297m)を用
い、接着剤として接着剤イを用いて接着剤層(b)の厚
みを5μmにした以外は、実施例1と同様にして、図1
に示す2層構造の積層体を製造した。加圧・加熱処理条
件として50℃×100KPa×10日を採用した以外
は、実施例1と同様にして加圧・加熱処理した。
35μm、幅210mm、長さ297m〕にアプリケータ
ーを用い接着剤層が均一になるように塗布して接着剤層
(b)を成形した(塗布厚み20μm)。接着剤塗布
後、希釈溶媒分の乾燥を行うために120℃×20秒の
熱乾燥を行い、その後ラミネートロールにてPETフィ
ルム(c)(東レ株式会社製ルミラ−#25S10:厚
さ25μm、幅210mm、長さ297m)をその上に乗
せラミネートした。その上に、さらに接着剤イをアプリ
ケーターを用い接着剤層が均一になるように塗布して接
着剤層(d)を成形した(塗布厚み20μm)。接着剤
塗布後、希釈溶媒分の乾燥を行うために120℃×20
秒の熱乾燥を行い、その後ラミネートロールにて、電解
銅箔(a)と同様の電解銅箔(e)をその上に乗せラミ
ネートを行い、図2に示す3層構造の積層体を製造し
た。この積層体を直径200mmの円筒に巻付け(巻き
数384)、オートクレーブに入れ、温度50℃、強制
圧力100KPa(ゲ−ジ圧)の条件で7日間加圧・加
熱処理した。
−O(JIS−H−4160):厚さ30μm、幅21
0mm、長さ297m〕を用い、接着剤として表−1に示
す接着剤ロを用いて接着層(b)と(d)の厚みを3μ
mにした以外は、実施例4と同様にして、図2に示す3
層構造の積層体を製造した(巻き数400)。加圧・加
熱処理条件として50℃×50KPa×4日を採用した
以外は、実施例4と同様にして加圧・加熱処理した。 実施例6 シート(a)及び(e)としてSUS箔(SUS30
4:厚さ50μm、幅210mm、長さ297m)を用
い、シート(c)としてPPSフィルムを(東レ株式会
社製トレリナ1000#9両面コロナ 放電処理品:厚さ9
μm、幅210mm、長さ297m)、接着剤として接着
剤イを用いて接着剤層(b)と(d)の厚みを5μmに
した以外は、実施例4と同様にして、図2に示す3層構
造の積層体を製造した(巻き数385)。加圧・加熱処
理条件として50℃×100KPa×10日を採用した
以外は、実施例4と同様にして加圧・加熱処理した。 比較例1〜6 実施例1〜6における加圧・加熱処理条件を採用せず、
その代わりに常温・常圧に変更したものを、それぞれ比
較例1〜6とした。
した多層構造体の物性を次の方法で測定した。接着力 JIS K 6854浮動ロ−ラ−剥離試験に基づき測
定を行った。尚、実施例4〜6と比較例4〜6について
は、シ−ト(a)/シ−ト(e)のそれぞれの引き剥が
し時の測定結果を示した。最大気泡径 光学顕微鏡を用い試験片サイズ130mm×130mm
中の最大気泡を確認し、その気泡の直径を測定した。結
果をまとめて表−3に示す。
層体を製造後、大気圧下に放置しておいた場合では(比
較例)、多層積層体の接着剤層中の最大気泡径は10000
μm以上であるが、本発明により加圧・加熱工程を施す
と(実施例)、最大気泡径が5μm以下と小さくなり、
高い気泡抑制効果が確認できた。そして、比較例と実施
例との比較から明白なように、接着剤層中の最大気泡径
が小さい場合には、接着力が高くなっていることがわか
る。 実施例7 表−1に示す組成の接着剤イを、SUS箔(a)〔SU
S304、厚さ80μm、幅145mm、長さ50m〕に
グラビアロール(斜線板:80線)を用い接着剤層が均
一になるように塗布して接着剤層(b)を成形した(塗
布厚み18〜19μm)。接着剤塗布後、希釈溶媒分の
乾燥を行うために120℃×20秒の熱乾燥を行った。
このようにして得られた接着層を有するSUS箔(a)
を、熱ラミネートロールの直前にて、SUS箔(b)
〔SUS304、厚さ30μm、幅145mm、長さ50
m〕と重ね合わせ、これを熱ラミネートロール(温度5
0℃、圧力0.61MPa)を通過させて、2層構造のラ
ミネートを製造した。上記工程を連続して行い、製造し
た2層の積層体を直径76mmの円筒にロール状に巻き
取った(巻き数170)。これをオートクレーブに入
れ、温度53℃、強制圧力200KPa(ゲ−ジ圧)の
条件で加圧・加熱処理し、3〜168時間の間所定間隔
でサンプリングし、気泡の発生状態を評価した。この
際、支柱を用いてシート状多層積層体を巻きつけた心材
の両端を上方に支え、シート状多層積層体の最下部がオ
ートクレーブの底面に接触しない様にした。 実施例8 オートクレーブ中での強制圧力を500KPa(ゲ−ジ
圧)とした以外は、実施例7と同様にしてシート状多層
積層体を得た。実施例7及び8で得られたシート状多層
積層体のSUS箔(b)側を、常温の塩化第2鉄(濃
度:42°Be)に接触せしめ、SUS箔(b)を完全
に溶解除去し、現われた接着剤層10cm2当りの気泡
の個数を顕微鏡(倍率:50倍)で計測した。結果を表
−4に示した。
ると気泡の量が激減し、さらに24時間を越えると一層
少なくなることがわかる。
積層体の断面図を示す。
積層体の断面図を示す。図中、(a)、(c)及び
(e)はシート部材、(b)及び(d)は接着剤層nの
力を向上させ且つ接着剤層中の気体の発生及び気泡の形
状を制御するシートを示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 接着剤を介して金属箔上に金属箔を積
層してなるシート状多層積層体を、芯部材にロ−ル状に
巻かれた状態で、気体による加圧条件下、シート状多層
積層体を構成するシート部材の溶融点未満の温度で24
時間以上加熱することを特徴とするシート状多層積層体
の製造方法。 - 【請求項2】 前記した芯部材にロ−ル状に巻かれた
状態が巻き数150回以上である請求項1記載の製造方
法。 - 【請求項3】 気体圧力が40KPa以上で、加熱温
度が30℃以上で且つ多層積層体を構成するシ−ト材料
の融点未満である請求項1又は2記載の製造方法。
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JP2001138467A (ja) | 2001-05-22 |
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