JP3458368B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents

Dc−dcコンバータ

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JP3458368B2
JP3458368B2 JP12540295A JP12540295A JP3458368B2 JP 3458368 B2 JP3458368 B2 JP 3458368B2 JP 12540295 A JP12540295 A JP 12540295A JP 12540295 A JP12540295 A JP 12540295A JP 3458368 B2 JP3458368 B2 JP 3458368B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、一対のMOS型FET
を用いてトランスの二次巻線に誘起される電圧を整流す
る同期整流方式のDC−DCコンバータに関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、この種のDC−DCコンバータ
は、スイッチング素子によりトランスの一次巻線に直流
入力電圧を断続的に印加し、このトランスの二次巻線か
ら誘起された電圧を整流平滑して、所定の直流出力電圧
を得るようにしているが、二次整流部としてダイオード
を用いた場合、このダイオードの順方向電圧降下によっ
て、DC−DCコンバータの効率が低下するという問題
点がある。 【0003】図5は、こうした従来の問題点を解決する
べく、二次整流部にMOS型FETを用いたDC−DC
コンバータの一例を示したものである。同図において、
1,1Aは直流入力電圧Viが印加される入力端子、2
は入力端子1,1A間に設けられるインバータ部であ
り、このインバータ部2は、例えば部分共振型DC−D
Cコンバータを構成する一対のスイッチング素子3など
を備えている。また、インバータ部2の出力側には、ト
ランスたる第1のトランス4および第2のトランス5が
設けられている。第1のトランス4には、第1の一次巻
線6,第1の二次巻線7および第1の補助巻線8が巻回
されるとともに、第2のトランス5には、第2の一次巻
線9,第2の二次巻線10および第2の補助巻線11が巻回
される。そして、第1の一次巻線6と第2の一次巻線9
が直列接続され、第1の二次巻線7と第2の二次巻線10
が同じく直列接続されている。第1の二次巻線7の一端
である非ドット側端子には、第1のMOS型FET12の
ドレインが接続されるとともに、第2の二次巻線10の
他端であるドット側端子には、第2のMOS型FET13
のドレインが接続される。これらの第1および第2のF
ET12,13により、従来のダイオードに代わる二次整流
部14が構成される。また、第1の二次巻線7の他端であ
るドット側端子と、第2の二次巻線10の他端である非ド
ット側端子との接続点に、一方の出力端子21を接続し、
第1および第2のFET11,12の各ソースに、他方の出
力端子21Aを接続する。この出力端子21,21A間には、
平滑コンデンサ22が接続される。 【0004】前記第1および第2の補助巻線8,11は、
第1および第2のFET12,13のゲートに、インバータ
部2のスイッチングに同期したゲート駆動電圧を供給す
るためのものである。すなわち、第1の補助巻線8の一
端である非ドット側端子を、抵抗24を介して第2のFE
T13のゲートに接続し、この第1の補助巻線8の他端で
あるドット側端子を、第1の二次巻線7の非ドット側端
子に接続する。また、第2の補助巻線11の一端であるド
ット側端子を、抵抗23を介して第1のFET12のゲート
に接続し、この第2の補助巻線11の他端である非ドット
側端子を、第2の二次巻線10のドット側端子に接続して
いる。 【0005】なお、インバータ部2と第1および第2の
一次巻線6,9からなる直列回路間には、説明の都合上
インバータ部2の出力端子a,bを設けている。また、
便宜上第1および第2の一次巻線6,9の巻数を共にn
P,第1および第2の二次巻線7,10の巻数を共にnS
とし、さらに、第1の補助巻線8の巻数をnA,第2の
補助巻線11の巻数をnBとして、以下説明を行なう。 【0006】このような構成のDC−DCコンバータで
は、スイッチング素子3のスイッチングにより、直流入
力電圧Viが、第1のトランス4の第1の一次巻線6
と、第2のトランス5の第2の一次巻線9に断続的に印
加されることから、出力端子aから出力端子bにインバ
ータ部2からの出力電圧VABが印加される期間T1と、
出力端子bから出力端子aにインバータ部2からの出力
電圧VBAが印加される期間T2が交互に存在する。期間
T1では、第1および第2の一次巻線6,9のドット側
端子に正極性の電圧が加わるため、第1および第2の二
次巻線7,10と、第1および第2の補助巻線8,11の各
ドット側端子に正極性の電圧が誘起される。この場合、
第2の補助巻線11に誘起された電圧が、抵抗23を介して
第1のFET12のゲートに印加されるので、第1のFE
T12がターンオンし、第1の二次巻線7→コンデンサ22
→第1のFET12→第1の二次巻線7に至る閉回路が形
成される。したがって、第1の二次巻線7からコンデン
サ22にエネルギーが移動して、出力端子21,21A間に出
力端子21が正極性となる直流出力電圧Voが発生する。
一方、期間T2では、逆に第1および第2の一次巻線
6,9の非ドット側端子に正極性の電圧が加わるため、
第1および第2の二次巻線7,10と、第1および第2の
補助巻線8,11の各非ドット側端子に正極性の電圧が誘
起される。このとき、第1の補助巻線8に誘起された電
圧が、抵抗24を介して第2のFET13のゲートに印加さ
れるので、第2のFET13がターンオンして、第2の二
次巻線10→コンデンサ22→第2のFET13→第2の二次
巻線10に至る閉回路が形成され、第2の二次巻線10から
コンデンサ22へのエネルギー移動により、出力端子21,
21A間に出力端子21が正極性となる直流出力電圧Voが
発生する。このように、スイッチング素子3のスイッチ
ングに同期して、第1および第2のFET12,13のゲー
トに対し交互にゲート駆動信号を供給することで、従来
のダイオードと同様の整流作用を行なわせるようにして
いる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術における
同期整流方式のDC−DCコンバータの場合、第1およ
び第2のトランス4,5に第1および第2の補助巻線
8,11を設けるだけで、スイッチング素子3のスイッチ
ングに同期したゲート駆動電圧を簡単に得ることができ
るという利点を有するが、第1および第2のFET12,
13の各ゲートには不必要に高いゲート駆動電圧が発生す
るという欠点がある。これを第1のFET12を例にして
説明すると、第1のFET12のゲートに加わる電圧は、
第2の二次巻線10の非ドット側端子を基準として、この
第2の二次巻線10の誘起電圧に、第2の補助巻線11の誘
起電圧を加えたものとなる。したがって、仮に、第2の
補助巻線11の巻数nBを極端に少なくしても、第1のF
ET12のゲート駆動電圧は、第2の二次巻線10の巻数n
Sにより発生する誘起電圧により、期間T1と期間T2
で大きく変動する。これは、第2のFET13にも同様の
ことがいえる。 【0008】以上のような理由から、第1および第2の
FET12,13の各ゲート駆動電圧を低くできないことか
ら、これらの第1および第2のFET12,13の駆動損失
が大きくなり、本来ダイオードを用いた整流方式に比べ
て損失が少ないとされる同期整流の利点を生かすことが
できない。また、直流入力電圧Viが例えば36V〜7
2V程度と広範囲の場合には、第1および第2のFET
12,13のゲート駆動電圧も例えば20V以下の低い電圧
が要求されるが、単に第1および第2の補助巻線8,11
の巻数nA,nBを変えるだけでは、こうした所望の低
いゲート駆動電圧を得ることができない。 【0009】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、第1
および第2のFETの駆動損失を減らし、しかも、従来
よりも広範囲のゲート駆動電圧を第1および第2のFE
Tに簡単に供給できるDC−DCコンバータを提供する
ことをその目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明におけるDC−D
Cコンバータは、上記目的を達成するために、トランス
の一次巻線に直流入力電圧を断続的に印加し、このトラ
ンスの第1および第2の二次巻線から誘起された電圧
を、前記第1の二次巻線の一端に接続した第1のMOS
型FETと、前記第2の二次巻線の一端に接続した第2
のMOS形FETとからなる二次整流部により整流し
て、所定の直流出力電圧を得るDC−DCコンバータに
おいて、前記トランスに前記第1および第2の二次巻線
とは独立して、第1および第2の補助巻線を巻回し、前
記第1の補助巻線の一端を前記第2のFETのゲートに
接続するとともに、前記第2の補助巻線の一端を前記第
1のFETのゲートに接続し、前記第1および第2の補
助巻線の他端を前記第1および第2の二次巻線の他端の
接続点に接続したものである。 【0011】 【作用】上記構成により、第1および第2の二次巻線と
は独立して巻回した第1および第2の補助巻線の他端
を、第1および第2のFETが接続されていない第1お
よび第2の二次巻線の他端に接続しているため、直流出
力電圧と等電位の第1および第2の二次巻線の他端を基
準として、第1および第2の補助巻線に誘起される正ま
たは負の電圧だけが、第1および第2のFETのゲート
駆動電圧として供給される。このため、第1および第2
の補助巻線の巻数を少なくすれば、所望の低いゲート駆
動電圧を得ることが可能となり、第1および第2のFE
Tに対する駆動損失を減らすことができる。また、単に
第1および第2の補助巻線の巻数を変えるだけで、従来
よりも広範囲のゲート駆動電圧を第1および第2のFE
Tに簡単に供給できる。 【0012】 【実施例】以下、添付図面である図1乃至図4に基づ
き、本発明の一実施例を詳述する。なお、前記従来例で
示した図5と同一部分には同一符号を付し、その共通す
る部分の詳細な説明は重複するため省略する。 【0013】先ず、本実施例におけるDC−DCコンバ
ータの回路構成を図1に示す。同図において、第1の補
助巻線8の他端であるドット側端子と、第2の補助巻線
11の他端である非ドット側端子とを、第1の二次巻線7
の他端であるドット側端子と、第2の二次巻線10の他端
である非ドット側端子との接続点に共に接続した点以外
は、前記図5と全く同一の構成である。 【0014】次に上記構成に関し、その作用を説明す
る。スイッチング素子3は、前記従来例と同様に周期T
でスイッチング動作を行なっている。出力端子aから出
力端子bにインバータ部2の出力電圧VABが印加される
期間T1では、第1および第2の一次巻線6,9のドッ
ト側端子に正極性の電圧が加わり、第1および第2の二
次巻線7,10と、第1および第2の補助巻線8,11の各
ドット側端子に正極性の電圧が誘起される。この場合、
第2の補助巻線11に誘起された電圧が、抵抗23を介して
第1のFET12のゲートに印加されるため、第1のFE
T12がターンオンし、第1の二次巻線7からコンデンサ
22にエネルギーが移動して、出力端子21,21A間に出力
端子21が正極性となる直流出力電圧Voが発生する。 【0015】一方、出力端子bから出力端子aにインバ
ータ部2の出力電圧VBAが印加される期間T2では、第
1および第2の一次巻線6,9の非ドット側端子に正極
性の電圧が加わり、第1および第2の二次巻線7,10
と、第1および第2の補助巻線8,11の各非ドット側端
子に正極性の電圧が誘起される。したがって、第1の補
助巻線8に誘起された電圧が、抵抗24を介して第2のF
ET13のゲートに印加されるため、第2のFET13がタ
ーンオンし、第2の二次巻線10からコンデンサ22へのエ
ネルギー移動により、出力端子21,21A間に出力端子21
が正極性となる直流出力電圧Voが発生する。 【0016】ここで、本発明において最も重要な、第1
のFET12のゲート駆動電圧であるゲート・ソース間電
圧Vgs1 と、第2のFET13のゲート駆動電圧であるゲ
ート・ソース間電圧Vgs2 が、各期間T1,T2でどの
ような値になるのかを理論的に考察する。 【0017】先ず、期間T1について考えると、この期
間T1は、前述のように第2の補助巻線11に誘起される
電圧によって、第1のFET12がオンしているので、第
1の二次巻線7の両端間電圧は出力電圧Voと等しくな
る。したがって、第1の一次巻線6の両端間電圧VX1
は、出力電圧Voに第1の二次巻線7の巻数nSと第1
の一次巻線6の巻数nPとの巻数比を掛け合わせたもの
になり、次の数式1のようになる。 【0018】 【数1】 【0019】また、第1および第2の一次巻線6,9間
には、インバータ部2からの出力電圧VABが印加されて
いるので、第2の一次巻線9の両端間電圧VX2は、次の
数式2のようになる。 【0020】 【数2】 【0021】図1の回路では、第1および第2の補助巻
線8,11の他端が、いずれも第2の二次巻線7,10の接
続点に接続されており、第1および第2のFET12,13
の各ゲート・ソース間電圧Vgs1 ,Vgs2 は、第2の二
次巻線7,10の接続点の電位を基準として、この第2の
二次巻線7,10の接続点の電位すなわち出力電圧Vo
に、第1および第2の補助巻線8,11に誘起される電圧
を加えたものとなる。この場合、第2の補助巻線11に
は、前記第2の一次巻線9の両端間電圧VX2に、第2の
一次巻線9の巻数nPと第2の補助巻線11の巻数nBと
の巻数比を掛け合わせた電圧が誘起されるため、第1の
FET12のゲート・ソース間電圧Vgs1 は、この第2の
補助巻線11の誘起電圧を出力電圧Voにそのまま加えた
ものとなり、次の数式3のようになる。 【0022】 【数3】 【0023】また、第1の補助巻線8には、出力電圧V
oに第1の二次巻線7の巻数nSと第1の補助巻線8の
巻数nAとの巻数比を掛け合わせた電圧が誘起される
が、この電圧は、第2の二次巻線7,10の接続点に対し
逆向きに発生するので、第2のFET13のゲート・ソー
ス間電圧Vgs2 は、次の数式4のようになる。 【0024】 【数4】 【0025】一方、期間T2では、第1の補助巻線8に
誘起される電圧によって、第2のFET13がオンし、第
2の二次巻線10の両端間電圧が出力電圧Voと等しくな
る。したがって、第1の一次巻線6の両端間電圧VX1
と、第2の一次巻線9の両端間電圧VX2は、次の数式5
および数式6にて各々示される。 【0026】 【数5】 【0027】 【数6】 【0028】この場合にも、第1および第2のFET1
2,13の各ゲート・ソース間電圧Vgs1 ,Vgs2 は、第
2の二次巻線7,10の接続点の電位である出力電圧Vo
に、第1および第2の補助巻線8,11に誘起される電圧
を加えたものとなるため、前記数式3および数式4と同
様にして、次の数式7および数式8が導き出せる。 【0029】 【数7】 【0030】 【数8】 【0031】したがって、例えば、第1のFET12につ
いて考えた場合、第2の補助巻線11の巻数nBを、第1
および第2の二次巻線7,10の巻線nSと等しくすれば
(nS=nB)、図2に示すように、期間T2では第1
のFET12のゲート・ソース間電圧Vgs1 が零となる。
また、本実施例の最も特徴的な点として、第2の補助巻
線11の巻数nBを、第2の二次巻線10の巻線nSよりも
少なくすれば(nS>nB)、図3に示すように、期間
T2では第1のFET12のゲート・ソース間電圧Vgs1
がプラスになり、期間T1と期間T2における第1のF
ET12のゲート・ソース間電圧Vgs1 の差が少なくなっ
て、第1のFET12に所望の低いゲート駆動電圧を供給
することができる。逆に、第2の補助巻線11の巻数nB
を、第2の二次巻線10の巻線nSよりも多くすると(n
S<nB)、今度は期間T2における第1のFET12の
ゲート・ソース間電圧Vgs1 がマイナスに転じ、第1の
FET12へのゲート駆動電圧を高くすることができる。
これは、第2のFET13に対しても全く同様のことがい
える。 【0032】この点に関し、図5に示す従来のDC−D
Cコンバータでは、第2の補助巻線8,11の巻数nA,
nBをどのように設定しても、第1および第2のFET
12,13のゲート・ソース間電圧Vgs1 ,Vgs2 は、前記
図3における波形を得ることができない。これを、第1
のFET12を例にして説明すると、期間T1における第
1のFET12のゲート・ソース間電圧Vgs1 は、基準と
なる第2の二次巻線7,10の接続点の電位すなわち出力
電圧Voに、第2の二次巻線10に誘起される電圧と、第
2の補助巻線11に誘起される電圧とを加えたものとな
る。したがって、この第1のFET12のゲート・ソース
間電圧Vgs1 は、次の数式9のようになる。 【0033】 【数9】 【0034】一方、期間T2になると、第1の補助巻線
8に誘起される電圧によって、第2のFET13がオンし
ているので、第2の二次巻線10の両端間電圧は出力電圧
Voと等しくなり、第2の補助巻線10の非ドット側端子
の電位は零になる。したがって、第2の補助巻線11に
は、出力電圧Voに第2の二次巻線10の巻数nSと第2
の補助巻線11の巻数nBとの巻数比を掛け合わせた電圧
が誘起され、第1のFET12のゲート・ソース間電圧V
gs1 は、次の数式10のようになる。 【0035】 【数10】 【0036】この数式10からも明らかなように、図5
における回路では、第2の補助巻線11の巻数nBをいか
に設定しても、期間T2における第1のFET12のゲー
ト・ソース間電圧Vgs1 は常にマイナスとなり、 図3
に示すような波形を得ることはできない。また、期間T
1では、第2の補助巻線11に誘起される電圧のみなら
ず、第2の二次巻線10に誘起される電圧も、第1のFE
T12のゲート・ソース間電圧Vgs1 に重畳されるので、
期間T1と期間T2における第1のFET12のゲート・
ソース間電圧Vgs1 の差が一層大きくなる。 【0037】以上のように上記実施例では、第1および
第2の補助巻線8,11を第1および 第2の二次巻線7,
10とは独立して巻回し、第1および第2の補助巻線8,
11の他端を、第1および第2のFET12,13が接続され
ていない第1および第2の二次巻線7,10の他端に接続
しているため、直流出力電圧Voと等電位の第1および
第2の二次巻線7,10の他端を基準として、第1および
第2の補助巻線8,11に誘起される正または負の電圧だ
けが、第1および第2のFET12,13のゲート駆動電圧
として供給されるので、第1および第2の補助巻線8,
11の巻数nA,nBを少なくすれば、所望の低いゲート
駆動電圧を得ることが可能となり、第1および第2のF
ET12,13に対する不必要な駆動損失を減らすことがで
きる。また、図2乃至図4の各波形図からも明らかなよ
うに、単に第1および第2の補助巻線8,11の巻数n
A,nBを変えるだけで、従来よりも広範囲のゲート駆
動電圧を第1および第2のFET12,13に簡単に供給す
ることができる。したがって、同期整流方式を採用した
DC−DCコンバータにおける設計的範囲および汎用性
を、これによって著しく拡大することも可能となる。 【0038】特に、本実施例では、部分共振型コンバー
タに好適な、第1および第2のトランス4,5を用いた
2トランス方式のDC−DCコンバータに関し説明を行
なったが、単一のトランスを用いた1トランス方式のD
C−DCコンバータについても、同様の作用,効果を奏
する。例えば、図1において、第1のトランス4,5を
単一のトランスで構成し、第1および第2の一次巻線
6,9を単一の一次巻線で構成してもよい。この場合
も、上記数式4および数式7の関係が成立するので、第
1および第2の補助巻線11の巻数nA,nBを適宜選択
することで、図2乃至図4に示すような広範囲の第1お
よび第2のFET12,13のゲート・ソース間電圧Vgs1
,Vgs2 を得ることができる。 【0039】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可
能である。例えば、インバータ部の構成は、部分共振型
に限らず、各種のタイプのものを適用することができ
る。 【0040】 【発明の効果】本発明のDC−DCコンバータは、トラ
ンスの一次巻線に直流入力電圧を断続的に印加し、この
トランスの第1および第2の二次巻線から誘起された電
圧を、前記第1の二次巻線の一端に接続した第1のMO
S型FETと、前記第2の二次巻線の一端に接続した第
2のMOS形FETとからなる二次整流部により整流し
て、所定の直流出力電圧を得るDC−DCコンバータに
おいて、前記トランスに前記第1および第2の二次巻線
とは独立して、第1および第2の補助巻線を巻回し、前
記第1の補助巻線の一端を前記第2のFETのゲートに
接続するとともに、前記第2の補助巻線の一端を前記第
1のFETのゲートに接続し、前記第1および第2の補
助巻線の他端を前記第1および第2の二次巻線の他端の
接続点に接続したものであり、第1および第2のFET
の駆動損失を減らし、しかも、従来よりも広範囲のゲー
ト駆動電圧を第1および第2のFETに簡単に供給する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示すDC−DCコンバータ
の回路図である。 【図2】同上nS=nBの場合における第1のFETの
ゲート・ソース間電圧を示す波形図である。 【図3】同上nS>nBの場合における第1のFETの
ゲート・ソース間電圧を示す波形図である。 【図4】同上nS<nBの場合における第1のFETの
ゲート・ソース間電圧を示す波形図である。 【図5】従来例を示すDC−DCコンバータの回路図で
ある。 【符号の説明】 4 第1のトランス(トランス) 5 第2のトランス(トランス) 6 第1の一次巻線(一次巻線) 7 第1の二次巻線 8 第1の補助巻線 9 第2の一次巻線(一次巻線) 10 第2の二次巻線 11 第2の補助巻線 12 第1のMOS型FET 13 第2のMOS型FET 14 二次整流部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 トランスの一次巻線に直流入力電圧を断
    続的に印加し、このトランスの第1および第2の二次巻
    線から誘起された電圧を、前記第1の二次巻線の一端に
    接続した第1のMOS型FETと、前記第2の二次巻線
    の一端に接続した第2のMOS形FETとからなる二次
    整流部により整流して、所定の直流出力電圧を得るDC
    −DCコンバータにおいて、前記トランスに前記第1お
    よび第2の二次巻線とは独立して、第1および第2の補
    助巻線を巻回し、前記第1の補助巻線の一端を前記第2
    のFETのゲートに接続するとともに、前記第2の補助
    巻線の一端を前記第1のFETのゲートに接続し、前記
    第1および第2の補助巻線の他端を前記第1および第2
    の二次巻線の他端の接続点に接続したことを特徴とする
    DC−DCコンバータ。
JP12540295A 1995-05-24 1995-05-24 Dc−dcコンバータ Expired - Fee Related JP3458368B2 (ja)

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