JP3458145B2 - 基板貼り合わせ方法及びその装置 - Google Patents

基板貼り合わせ方法及びその装置

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JP3458145B2
JP3458145B2 JP2001118361A JP2001118361A JP3458145B2 JP 3458145 B2 JP3458145 B2 JP 3458145B2 JP 2001118361 A JP2001118361 A JP 2001118361A JP 2001118361 A JP2001118361 A JP 2001118361A JP 3458145 B2 JP3458145 B2 JP 3458145B2
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幸徳 中山
聡 八幡
正行 齊藤
明 平井
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株式会社 日立インダストリイズ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二つの基板を貼り
合わせる際に加圧力を有効に掛けることができる基板貼
り合わせ方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルの製造には、透明電極や
薄膜トランジスタアレイが設けられた二枚のガラス基板
を、基板の周縁部に口字状に設けたシール剤や基板の外
周部の適宜な位置に塗布した接着剤で数μm(例えば2
μm)程度の極めて接近した間隔をもって貼り合わせ
(以下、その貼り合わせ後の基板を「セル」とい
う。)、その各基板とシール材若しくは接着剤で形成さ
れる空間に液晶を封止するという工程がある。
【0003】従来、その液晶の封止を行う際の基板貼り
合わせ方法としては、注入口を設けないようにシール剤
をクローズしたパターン(口字形)に描画した一方の基
板上に液晶を滴下しておく。そして、真空チャンバ内に
て他方の基板を一方の基板の上方に配置し、真空状態で
その他方の基板と一方の基板との間隔を狭めて加圧して
上下の基板を貼り合わせる、という特開2000−28
4295号公報に開示された方法がある。
【0004】具体的にこの特開2000−284295
号公報に開示された基板貼り合わせ方法は、真空チャン
バ内に配設された加圧板の下面に上記一方の基板を保持
し、且つ同じく真空チャンバ内にその加圧板と対向して
配設されたテーブル上に上記他方の基板を保持する。そ
して、真空チャンバ内を減圧して真空状態にし、加圧板
とテーブルとの間隔を狭めることによって、各基板を加
圧して貼り合わせる、というものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例に開示された基板貼り合わせ方法にあっては、真空
チャンバ内を真空状態にする際に、その真空チャンバ内
から排気されるガスの流れによって各基板に暴れが発生
し、加圧板やテーブルに保持された各基板の位置ずれや
割れ等の破損が生じる虞がある、という不都合があっ
た。
【0006】また、急激に減圧される為、真空チャンバ
内の大気中の水分が、更には真空チャンバ内の壁面,基
板膜面や液晶等に付着した水分が凍結してしまい、その
ままではセルに悪影響を与える虞がある、という不都合
があった。ここで、そのセルへの悪影響を回避する為に
は、例えば凍結した水分が気化されるまで待つ等の停滞
時間を要し、基板貼り合わせ工程に時間がかかってしま
う、という不都合があった。
【0007】更に、その基板貼り合わせ方法にあっては
加圧板で各基板に圧力を加えて貼り合わせを行っている
が、その加圧板の押圧力だけでは上下の基板を所望の間
隔に貼り合わせることができない場合がある、という不
都合があった。例えば小さな基板の場合は機械的に加圧
する加圧板のみで所望の加圧力を得ることができるが、
基板が大きくなると加圧力が不足してしまい、シール剤
が有効に押し潰されないので、所望の間隔で各基板を貼
り合わせることができない。そして、このようにシール
剤が有効に押し潰されないと、各基板とシール剤との接
触面積が小さくなり接着状態が不完全なものとなってし
まう,更には液晶がシール剤の枠内に広がらないのでそ
の枠内に大きな真空空間部ができてしまう、という不都
合があった。
【0008】本発明は、かかる従来例の有する不都合を
改善し、第一に各基板の暴れや水分の凍結の発生を防止
することができ、これにより確実且つ短時間で貼り合せ
を完了させることができる。第二に貼り合わせ後の各基
板の間隔を正確に位置合わせすることができ、これによ
り確実且つ短時間で貼り合せを完了させることができる
基板貼り合わせ方法及びその装置を提供することを、そ
の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
る為、請求項1記載の発明では、少なくとも何れか一方
に接着剤を設け且つ対向して配設した貼り合わせ対象物
たる二枚の基板を、真空状態の真空チャンバ内で位置合
わせを行った後、加圧して貼り合わせを行う基板貼り合
わせ方法において、真空チャンバ内に各基板を搬入した
後、その真空チャンバ内が所定の圧になるまで徐々に排
気する第一排気工程と,この第一排気工程にて所定圧に
なると急速に排気して真空チャンバ内を真空状態にする
第二排気工程とを有している。
【0010】ここで、請求項2記載の発明では、上記第
二の目的を達成する為、前述した請求項1記載の基板貼
り合わせ方法において、各基板を真空状態で機械的に加
圧貼り合わせする加圧工程と,この加圧工程の後、真空
状態の真空チャンバ内が所定の圧になるまで徐々にガス
を導入する第一ガス導入工程と,この第一ガス導入工程
にてその所定圧になると急速にガスを導入して真空チャ
ンバ内を大気圧にする第二ガス導入工程とを有してい
る。
【0011】上記第二の目的を達成する為、請求項3記
載の発明では、少なくとも何れか一方に接着剤を設け且
つ対向して配設した貼り合わせ対象物たる二枚の基板
を、真空状態の真空チャンバ内で位置合わせを行った
後、加圧して貼り合わせを行う基板貼り合わせ方法にお
いて、各基板を真空状態で機械的に加圧貼り合わせする
加圧工程と,この加圧工程の後、真空状態の真空チャン
バ内が所定の圧になるまで徐々にガスを導入する第一ガ
ス導入工程と,この第一ガス導入工程にてその所定圧に
なると急速にガスを導入して真空チャンバ内を大気圧に
する第二ガス導入工程とを有している。
【0012】上記第一の目的を達成する為、請求項4記
載の発明では、貼り合わせ対象物たる二枚の基板を内部
で加圧して貼り合わせを行う真空チャンバと、この真空
チャンバ内に配設し且つ各基板の内の一方の基板を保持
する当該基板の面に対して水平方向に移動自在なテーブ
ルと、真空チャンバ内に配設し且つ一方の基板に対向さ
せて各基板の内の他方の基板を保持する当該基板の面に
対して垂直方向に移動自在な加圧板とを有する基板貼り
合わせ装置において、真空チャンバにその内部を真空に
する為のガス排気手段を備え、このガス排気手段に真空
チャンバ内のガスの排気速度を変更する排気速度可変手
段を設けている。
【0013】ここで、請求項5記載の発明では、前述し
た請求項4記載の基板貼り合わせ装置において、排気速
度可変手段が、真空チャンバ内が所定の圧になるまで徐
々に排気を行う第一排気機構と、その所定圧になると急
速に排気を行う第二排気機構とを有している。
【0014】また、請求項6記載の発明では、上記第二
の目的を達成する為、前述した請求項4又は5記載の基
板貼り合わせ装置において、真空チャンバに真空状態の
当該真空チャンバ内を大気圧にする為のガス導入手段を
備え、このガス導入手段に真空チャンバ内へのガスの導
入速度を変更する導入速度可変手段を設けている。
【0015】上記第二の目的を達成する為、請求項7記
載の発明では、貼り合わせ対象物たる二枚の基板を内部
で加圧して貼り合わせを行う真空チャンバと、この真空
チャンバ内に配設し且つ各基板の内の一方の基板を保持
する当該基板の面に対して水平方向に移動自在なテーブ
ルと、真空チャンバ内に配設し且つ一方の基板に対向さ
せて各基板の内の他方の基板を保持する当該基板の面に
対して垂直方向に移動自在な加圧板とを有する基板貼り
合わせ装置において、真空チャンバに真空状態の当該真
空チャンバ内を大気圧にする為のガス導入手段を備え、
このガス導入手段に真空チャンバ内へのガスの導入速度
を変更する導入速度可変手段を設けている。
【0016】ここで、請求項8記載の発明では、前述し
た請求項6又は7記載の基板貼り合わせ装置において、
導入速度可変手段は、真空チャンバ内が所定の圧になる
まで徐々にガスを導入する第一ガス導入機構と、その所
定圧になると急速にガスを導入する第二ガス導入機構と
を有している。
【0017】また、請求項9記載の発明では、前述した
請求項8記載の基板貼り合わせ装置において、第一ガス
導入機構は、真空チャンバ内に連通する配管と、この配
管内を閉塞自在な弁とを有している。そして、第二ガス
導入機構は、真空チャンバ内を大気開放する大気開放弁
を有している。
【0018】更に又、請求項10記載の発明では、前述
した請求項9記載の基板貼り合わせ装置において、真空
チャンバ内の圧が所定の圧を超えると大気開放弁が開放
するように、この大気開放弁に予め力を掛けている。
【0019】
【発明の実施の形態】[第一実施形態]本発明に係る基
板貼り合わせ装置の第一実施形態について図1からに図
3基づいて説明する。
【0020】[基板貼り合わせ装置の構成]この基板貼
り合わせ装置は、図1に示すように大きく分類すれば、
貼り合わせ対象物たる二つの基板33,34(以下、後
述するテーブル9に載置保持する基板33を「下基板3
3」と、後述する加圧板16に保持する基板34を「上
基板34」という。)の位置決めを行うXYθステージ
部S1と、各基板33,34の貼り合わせ動作を行う基
板貼り合わせ部S2と、後述する各基板33,34の一
次加圧を行うZ軸移動ステージ部S3とから構成されて
おり、その各部S1,S2,S3が架台1上に順次配置
されている。ここで、XYθステージ部S1は架台1上
に載置保持され、基板貼り合わせ部S2は架台1上に立
設された例えば四つの支柱を備えた第一フレーム2に支
持され、Z軸移動ステージ部S3は架台1上に立設され
た例えば四つの支柱を備えた第二フレーム3に支持され
る。以下、これら各部S1,S2,S3について詳述す
る。
【0021】[XYθステージ部]XYθステージ部S
1は、架台1上に配設されたXステージ4aと、このX
ステージ4a上に配設されたYステージ4bと、このY
ステージ4b上に配設されたθステージ4cとを有す
る。本実施形態のXステージ4aは、駆動モータ5によ
ってYステージ4bとθステージ4cを左右方向(図1
中のX軸方向)に移動できるよう構成される。また、Y
ステージ4bは、駆動モータ6によってθステージ4c
を前後方向(図1中のY軸方向)に移動できるよう構成
される。更に又、θステージ4cは、回転ベアリング7
を介し駆動モータ8によってYステージ4bに対して図
1に示すθ方向に回転するよう構成される。
【0022】ここで、θステージ4c上には、下基板3
3を載置保持するテーブル9が支持柱10を介して固定
されている。また、Yステージ4bには、回転ベアリン
グ13と真空シール14を介して支持柱10の下部側を
被包するアーム11が配設されており、これにより支持
柱10の回転に伴ってアーム11がつられて回転しない
ようになっている。更に又、そのアーム11と基板貼り
合わせ部S2の後述する真空貼り合わせ室15との間に
は、アーム11上に一端を固定し且つ真空貼り合わせ室
15の下部に他端を固定すると共に支持柱10に覆設す
る蛇腹状の弾性体から成る真空ベローズ12が配設され
ており、これにより貼り合わせ時における真空貼り合わ
せ室15内の真空状態を保持している。
【0023】尚、本実施形態にあっては支持柱10をテ
ーブル9の略中央に一本配設しているが、必ずしもこれ
に限定するものではなく、例えばθステージ4cによる
テーブル9の所定量(後述する位置合わせマークの位置
ずれ量)を補正するだけの回転が可能であればその支持
柱10を複数本設けてもよい。
【0024】[基板貼り合わせ部]基板貼り合わせ部S
2は、図1に示すように、真空下にて二枚の基板33,
34の貼り合わせを行う真空貼り合わせ室(真空チャン
バ)15と、この真空貼り合わせ室15内に配設された
テーブル9と、同じく真空貼り合わせ室15内でテーブ
ル9の上方に対向して配設された加圧板16とを有す
る。この場合、テーブル9には後述する接着剤37や液
晶39が設けられた下基板33が載置保持され、加圧板
16にはその下基板33に貼り合わせる上基板34が保
持される。
【0025】上記真空貼り合わせ室15の側部には、各
基板33,34を出入する為の第一開口部15aが設け
られており、更にこの第一開口部15aを閉塞するゲー
トバルブ17が備えられている。ここで、このゲートバ
ルブ17は、シリンダ17Aによって上下方向(図1中
のZ軸方向)に移動自在に構成される。
【0026】更に、真空貼り合わせ室15の下部には真
空貼り合わせ室15内を真空排気する為の第一及び第二
の排気管20a,20bが配設されており、これら各排
気管20a,20bは、図示しない切換バルブを介して
真空ポンプに接続される。ここで、第一排気管20a
は、第二排気管20bに比べて細いものが用いられ、例
えば各々断面略円形の排気管の場合、第一排気管20a
の径を1とすると、太い方の第二排気管20bは約10
〜100倍程度の径のものが用いられる。この場合、第
一排気管20aの径は、この第一排気管20aから後述
するが如く真空貼り合わせ室15内を真空排気する際
に、ガスの流れによって基板33,34の暴れ、下基板
33上の液晶の飛散や減圧による水分の凍結が発生しな
い速度となるように設定する。例えばその径の設定の際
には、種々の径の配管にて予め実験し、その実験結果に
基づいて定めた径の第一排気管20aを配設する。
【0027】また、真空貼り合わせ室15内のテーブル
9側には、下基板33を図示しない移載機から受け取
る,若しくはセルを取り出す為に使用される複数の昇降
ピン35が立設される。この昇降ピン35は、その一端
(図1中の下端)にシリンダ36が配設されており、こ
のシリンダ36によってテーブル9に形成した貫通孔の
中を上下方向に移動できるよう構成されている。
【0028】更に又、真空貼り合わせ室15の上部には
その真空貼り合わせ室15内の真空状態を大気圧に戻す
為の配管21と、真空貼り合わせ室15内にガス(空
気)を導入する若しくは遮断する為に配管21の途中に
備えた弁22とが配設される。ここで、配管21には図
示しない圧力源(例えばポンプ)が接続されており、こ
れにより真空貼り合わせ室15内へのガスの導入速度を
制御することができる。尚、その圧力源は、必ずしも配
設されてなくてもよい。
【0029】また、真空貼り合わせ室15の側面(前述
したゲートバルブ17が備えられた側とは反対側)には
その真空貼り合わせ室15に形成された略円形の第二開
口部15bを閉塞する板状体から成る大気開放弁23
と、この大気開放弁23を第二開口部15bから離間さ
せるシリンダ24とが配設される。このように、大気開
放弁23を設け、この大気開放弁23を第二開口部15
bから離間させることによって、真空貼り合わせ室15
内を急速に大気圧に戻すことができる。ここで、前述し
た配管21に断面略円形のものを用いた場合は、その配
管21の径を1とすると、第二開口部15bの口径は5
以上にすることが望ましい。
【0030】更に、真空貼り合わせ室15の上部には加
圧板16に形成された図示しないマーク認識用孔を通し
て上下の各基板33,34の位置合わせマークを観測す
る為の窓25が複数設けられる。ここで、その位置合わ
せマークの観測には図1に示す認識用カメラ26が用い
られ、この認識用カメラ26によって各基板33,34
の位置合わせマークのずれを測定する。
【0031】続いて、テーブル9には、静電気又は真空
吸着によって下基板33を吸着する為の図示しない静電
吸着用電極と複数の真空吸着孔9aとが設けられてい
る。
【0032】その静電吸着用電極は、本実施形態にあっ
ては略矩形の平板電極であり、テーブル9の上面の両端
側に形成された二つの略矩形の凹部に各々嵌着される。
また、その静電吸着用電極は、その表面(テーブル9の
上面側)が誘電体で覆われており、この誘電体の主面が
テーブル9の上面と面一になるよう設けられる。このよ
うにテーブル9に配設された静電吸着用電極は、夫々正
負の直流電源に適宜なスイッチを介して接続されてい
る。これが為、各静電吸着用電極に正或いは負の電圧が
印加されると、上記誘電体の主面に負或いは正の電荷が
誘起される。そして、その電荷によって下基板34に形
成されている透明電極膜との間に発生するクーロン力で
下基板34がテーブル9に静電吸着される。ここで、各
静電吸着用電極に印加する電圧は、同極でもよいし、夫
々異なる双極でもよい。
【0033】尚、基板貼り合わせ室15内が大気の場合
は、前述した真空吸着孔9aによる吸引吸着を行った方
がよい。その理由は、静電吸着を行う場合、下基板34
とテーブル9の間に空気層があると、静電気による放電
現象が発生して下基板34やテーブル9を損傷してしま
う。これが為、例えば下基板34をテーブル9に最初に
密着保持するときは周囲が大気下にあるので、先ず吸引
吸着を行い、減圧室内を減圧していって放電現象が発生
しない程度まで減圧されてから静電吸着を行うことが望
ましい。
【0034】次に、各真空吸着孔9aは、配管18を介
して基板貼り合わせ室15の外部に配設した図示しない
吸着バルブに接続され、この吸着バルブを経由して図示
しない真空ポンプに接続されている。この場合、その配
管18の途中には真空吸着解除用のバルブを介して大気
開放する為のバイパス配管が設けられており、その真空
吸着解除用バルブを大気開放することによって吸着状態
を強制的に解除している。このように構成されたテーブ
ル9は、前述したが如く支持柱10を介してθステージ
4c上に固定される。
【0035】また、加圧板16には、テーブル9と同様
に上基板34を吸着する為の静電吸着用電極と複数の真
空吸着孔16aとが設けられている。ここで、後述する
が如く加圧板16にて上基板34を吸引吸着している状
態で基板貼り合わせ室15内を減圧していくと、その吸
着力が小さくなり上基板34が落下する虞がある。これ
が為、基板貼り合わせ室15内には、加圧板16の僅か
下の位置で上基板34を受け止める図示しない基板保持
爪が設けられている。この基板保持爪は、例えば上基板
34の対角位置たる二つの角部に対応して配設されてお
り、基板貼り合わせ室15の上部から下方に向けて延設
したシャフトで釣り下げ保持される。
【0036】具体的には、図示しないが、基板貼り合わ
せ室15の上部に形成された貫通孔にシャフトが挿通さ
れており、このシャフトがその軸中心で回転し且つ上下
移動できるように構成されている。この場合、基板貼り
合わせ室15内が真空漏れを起こさないようにシャフト
に真空シールが覆設されている。上記回転はシャフトの
端部に接続された図示しない回転アクチェータによっ
て、上下移動は同様にシャフトの端部に接続された図示
しない昇降アクチェータによって行われる。このように
シャフトを回転又は上下移動させることによって、各基
板33,34の貼り合わせを行ない、下基板33上に滴
下された液晶剤を各基板33,34の主面の広がり方向
に拡張させる際に邪魔にならぬように基板保持爪を退避
させることができる。
【0037】上記各真空吸着孔16aは、配管19を介
して基板貼り合わせ室15の外部に配設した図示しない
吸着バルブに接続され、この吸着バルブを経由して図示
しない真空ポンプに接続されている。この場合、その配
管18の途中にはテーブル9と同様に真空吸着解除用の
バルブを介して大気開放する為のバイパス配管が設けら
れており、その真空吸着解除用バルブを大気開放するこ
とによって吸着状態を強制的に解除している。このよう
に構成された加圧板16は、複数の支持柱27を介して
Z軸移動ステージ部S3の後述する移動ベース29に吊
り下げ固定されている。
【0038】ここで、真空貼り合わせ室15と移動ベー
ス29との間には、真空貼り合わせ室15上に一端を固
定し且つ移動ベース29の下部に他端を固定すると共に
支持柱27に覆設する蛇腹状の弾性体から成る真空ベロ
ーズ28が配設されており、これにより貼り合わせ時に
おける真空貼り合わせ室15内の真空状態を保持してい
る。
【0039】[Z軸移動ステージ部]Z軸移動ステージ
部S3は、加圧板16を吊り下げ保持する移動ベース2
9と、その両端に配設されたリニアガイド30と、この
リニアガイド30と係合し且つフレーム3に設けられた
上下方向(図1に示すZ軸方向)のレール3aと、その
Z軸方向の出力軸を備えた電動モータ32と、一端が移
動ベース29側に係合し且つ他端が電動モータ32の出
力軸側に係合するボールネジ31とを有する。このよう
にZ軸移動ステージ部S3を構成することによって、駆
動させた電動モータ32で移動ベース29をレールに沿
って上下方向に移動させ、加圧板16を上下移動させる
ことができる。
【0040】[基板貼り合わせ装置の動作]次に、本実
施形態の基板貼り合わせ装置の動作を説明する。ここで
は貼り合わせ対象物たる基板として液晶パネル用の基板
を用いた場合について例示する。
【0041】予め、貼り合わせる二枚の基板の何れか一
方には、その各基板を貼り合わせた際に液晶を決められ
た枠内に閉じ込め封入する為、枠状に接着剤を一筆書き
で塗布しておき、その枠内に液晶を所定量滴下してお
く。この液晶が滴下された基板を下基板33とする。
【0042】先ず、真空貼り合わせ室15の外部に配設
された図示しない移載機のハンドを用いて、膜面を下方
に向けた上基板34の周縁部を下側から吸引吸着する。
そして、真空貼り合わせ室15の第一開口部15aに備
えたゲートバルブ17を開け、その第一開口部15aか
ら移載機のハンドを真空貼り合わせ室15内に挿入し、
電動モータ32を駆動して下降させた加圧板16を上基
板34に押し付ける。しかる後、ハンドの吸引吸着を解
除し、真空ポンプを作動させて吸引吸着孔16aで上基
板34を加圧板16に真空吸着する。この上基板34の
吸着が終了すると、ハンドを真空貼り合わせ室15外に
退避させる。
【0043】続いて、各昇降ピン35の先端がテーブル
9の上面から突出するようにシリンダ36を作動させ各
昇降ピン35を上昇させておく。そして、液晶を滴下し
た面を上にした下基板33の周縁部を移載機のハンドで
下側から吸引吸着し、そのハンドを真空貼り合わせ室1
5内に挿入して下基板33を各昇降ピン35上に移載す
る。この下基板33の移載が終了すると、ハンドを真空
貼り合わせ室15外に退避させてゲートバルブ17を閉
じる。しかる後、各昇降ピン35を下降させて下基板3
3をテーブル9上に載置し、真空ポンプを作動させて吸
引吸着孔9aで下基板33をテーブル9に真空吸着す
る。
【0044】以上の如きテーブル9と加圧板16への各
基板33,34の吸着が終了すると、第一排気管20a
側のバルブを開放して真空貼り合わせ室15内のガスを
徐々に排気する。具体的には、本実施形態にあっては装
置の初期状態にて第一及び第二の排気管20a,20b
が切換バルブによって双方共閉じられた状態に設定され
ており、各基板33,34の吸着が終了すると、第一排
気管20a側を開放し且つ第二排気管20b側を閉じた
状態になるよう切換バルブを切り換えて真空貼り合わせ
室15内のガスを徐々に排気する。この場合、前述した
が如き径に設定した第一排気管20aを用いて低速排気
しているので、ガスの流れによる基板33,34の暴
れ、下基板33上の液晶の飛散や減圧による水分の凍結
が発生を防止することができる。
【0045】続いて、第一排気管20aによる排気によ
って真空貼り合わせ室15内が所定の圧になったとき
に、具体的には図示しない圧力計にて測定した真空貼り
合わせ室15内の気圧が排気速度を上げても基板暴れ,
液晶飛散や水分凍結が発生しない圧力になったとき(例
えば、真空吸着力で吸着している上基板34が加圧板1
6から離れない程度の圧まで減圧したとき)に、第一排
気管20aのバルブを閉じる。
【0046】そして、第二排気管20bのバルブを開放
し、各基板33,34を貼り合わせる為の圧力(本実施
形態にあっては約5×10−3Torr)まで真空貼り合わ
せ室15内を急速に減圧する。ここで、その圧力下では
上基板33の真空吸着力よりも真空貼り合わせ室15内
の気圧の方が低くなっているので、その上基板33が加
圧板16から離れてしまう。しかしながら、加圧板16
の下面側には前述した基板保持爪が具備されており、前
述した回転アクチェータや昇降アクチェータによって基
板保持爪を動かして上基板33が保持されているので、
その上基板33は加圧板16から離間しない。
【0047】上述したが如く真空貼り合わせ室15内の
減圧が終了すると、真空中でも各基板33,34をテー
ブル9と加圧板16に各々吸着できるように、そのテー
ブル9及び加圧板16の静電吸着電極に電圧を印加して
各基板33,34を静電吸着する。しかる後、電動モー
タ32を駆動して移動ベース29を下降させ、上基板3
4を下基板33に接近させる。そして、認識用カメラ2
6を用いて各基板33,34に設けた位置合わせマーク
を観測して基板33,34間の位置ずれを測定し、この
測定値に基づきXステージ4a,Yステージ4b並びに
θステージ4cの動作制御を行ってテーブル9を水平移
動させ、下基板33と上基板34との高精度な位置合わ
せを行う。
【0048】その位置合わせが終了すると、移動ベース
29を更に下降させ、上基板34が接着剤を押し潰して
一次加圧を行う。この一次加圧の後、加圧板16の静電
吸着電極の印加電圧を切断し、電動モータ32を駆動し
て加圧板16を上昇させる。
【0049】ここで、この一次加圧後の各基板33,3
4の状態を図2に示す。この場合の基板33,34間の
間隔は約15μm程度であり、まだ所望の間隔になって
いない。これが為、接着剤37の潰れ量が少なく、その
接着剤37における各基板33,34との接触面積が小
さい(接触部長さ38が短い)ので接着状態が不完全で
ある。更には、接着剤37の枠内の液晶39が広がら
ず、その液晶39間に大きな真空空間部40ができてい
る。
【0050】このような各基板33,34の状態は、前
述した従来例に示す加圧板16の加圧力が不足する場合
に相当する。かかる場合に所望の加圧力を印加する為に
は、装置自体を大きくして大きな加圧力を印加できるよ
うにしてもよい。しかしながら、装置が大型化してしま
うので、装置全体を再構築しなければならず費用がかか
ってしまう。
【0051】ここで、真空貼り合わせ室15内の圧力を
真空状態から大気圧へと変化させると、基板33,34
間の空間部分(前述した真空空間部40)は真空状態で
ある為、各基板33,34には略均一にその外部から大
きな圧力が加わる。例えば各基板33,34の大きさが
1200mm×1000mmの場合は、その基板33,
34間の空間部分が真空状態のときに大気圧を加えると
121.6kNの力を掛けることができる。これが為、
本実施形態にあっては以下の如く二次加圧を行い、既存
の装置の大きさのままで適正な基板間隔である5μm以
下好ましくは4μm以下の間隔にする。
【0052】前述したが如く一次加圧終了後に真空貼り
合わせ室15内を真空状態から大気圧へと圧力を変化さ
せると、各基板33,34には略均一に圧力を加えるこ
とができる。しかしながら、急激に大気圧に戻した場合
は、前述したが如く接着剤37がまだ十分に潰れていな
い為、ガスがその接着剤37を破って真空空間部40に
入り込み、不良品の液晶基板ができてしまう。これが
為、本実施形態にあっては、一次加圧終了後に細い配管
21の弁22を開放し、その配管21に接続した圧力源
から加圧されたガスを真空貼り合わせ室15内に導入す
ることで、徐々に大気圧に戻す。このように真空貼り合
わせ室15内を徐々に大気圧に戻していくと、各基板3
3,34には徐々に圧力が加わり、接着剤37が徐々に
潰れていく。そしてこれにより、接着剤37と各基板3
3,34との接触面積も徐々に拡大する。このようにし
て真空空間部40の内圧と真空貼り合わせ室15内の圧
力との差を徐々に大きくするので、導入されたガスが接
着剤37を破って真空空間部40内に入り込むことはな
い。
【0053】この状態の各基板33,34を図3に示
す。この図3に示す基板33,34間の間隔は約10μ
m程度になっている。ここで、接着剤37は、前述した
が如く真空貼り合わせ室15内にガスを導入すると、図
2から図3に近い形状に潰れることで流動が起こり、チ
クソトロピー性によって粘度が低下する。本実施形態に
あってはこの接着剤37の粘度が低下した状態で、急速
に真空貼り合わせ室15内を大気圧に戻す為の大気開放
弁23を開放して更に各基板33,34に加圧力を加え
る。具体的には、真空貼り合わせ室15内に設けた圧力
計が所定圧を超えたことを検出したときに弁22を閉
じ、且つシリンダ24を作動させて大気開放弁23を開
放することによって、各基板33,34に加圧力が加わ
り貼り合わせが終了する。例えばその所定圧としては、
導入されたガスが接着剤37を破って真空空間部40内
に入り込むことがなくなったときの圧力を予め実験等で
検出しておき、その圧力を設定しておけばよい。
【0054】このように急速に真空貼り合わせ室15内
を大気圧に戻すことによって、接着剤37の接触面積が
各基板33,34に対して広がりシール性が向上するの
で、基板33,34間にガスが接着剤37を破って入り
込むことがなくなる。また、接着剤37はその粘度が低
下している為に速やかに潰れ、且つ液晶39も加圧され
て潰れて広がるので、各基板33,34の貼り合わせ時
間が短くなる。
【0055】以上示したが如く貼り合わせが終了し、更
には真空貼り合わせ室15内の圧力が大気圧になると、
ゲートバルブ17を開ける。そして、テーブル9の静電
吸着電極の印加電圧を遮断し、且つ真空吸着孔9aにお
ける吸引を解除した後、各昇降ピン35を上昇させてセ
ルをテーブル9上から押し上げる。しかる後、移載機の
ハンドを第一開口部15aからセルの下部(セルとテー
ブル9の間)に挿入し、そのハンド上にセルを移載して
真空貼り合わせ室15外に搬出する。
【0056】ここで、前述した大気開放弁23を動かす
シリンダ24は、真空貼り合わせ室15内の圧力が大気
圧になったときにも大気開放弁23を開放するように設
定しておく。これにより、前述した所定圧時に弁22を
閉じ忘れても、真空貼り合わせ室15内の圧力が大気圧
になると自動的に大気開放弁23が開放されるので、真
空貼り合わせ室15内の圧力が大気圧以上に上昇しない
ように制御できる。そしてこれが為、セルの精度低下を
招かず且つ作業の安全性を確保することができる。
【0057】尚、本実施形態にあっては太さの異なる第
一及び第二の排気管20a,20bを切換バルブによっ
て切り換えて排気経路を変更し、これにより排気速度を
制御しているが、必ずしもその方法に限定するものでは
なく、例えば本実施形態の如く二つの排気管20a,2
0bを設けずに一つの排気管のみで構成してこの排気管
に真空ポンプを接続し、この真空ポンプを制御して排気
速度を制御してもよい。この場合、排気管は、太い方の
管径(即ち本実施形態の第二排気管20bの管径)にす
ることが望ましい。
【0058】続いて、前述した二次加圧の変形例を説明
する。この場合は、前述した二次加圧と異なり、予めシ
リンダ24に大気開放弁23を開く方向の力を掛けてお
く。その力とは、真空貼り合わせ室15内が真空状態に
なっているときに大気開放弁23が第二開口部15bを
閉塞し続ける(真空貼り合わせ室15内の真空状態を保
ち続ける)程度の小さな力である。具体的には、シリン
ダ24に予め掛けた大気開放弁23を開く方向の力を、
真空状態の真空貼り合わせ室15内から大気開放弁23
に掛かる引張力よりも小さくする。
【0059】以上の如き状態で弁22を開放し、配管2
1に接続された圧力源を駆動して真空貼り合わせ室15
内にガスを徐々に導入する。ガスが導入され続けて真空
貼り合わせ室15内の真空度が小さくなり、大気開放弁
23を開放しようする前述したシリンダ24に予め掛け
た力に比べて引張力の方が小さくなると、大気開放弁2
3が自動的に開放されて真空貼り合わせ室15内の圧力
が急速に大気圧に戻る。このように、予め大気開放弁2
3に開放方向の力を加えておくことによって、真空貼り
合わせ室15内が大気圧を超える圧力になることはな
く、これによりセルの精度低下を招かずに作業の安全性
を確保できる。即ち、その大気開放弁23を安全弁とし
て作用させることもできる。尚、本実施形態にあって
も、必ずしも圧力源を設けずともよい。
【0060】続いて、二次加圧の他の変形例を説明す
る。本変形例は、上記変形例と異なり、予めシリンダ2
4に大気開放弁23を閉じる方向の力を掛けておく。そ
の力とは、真空貼り合わせ室15内の圧力が大気圧より
も大きくなったときに、その圧力が掛かるまで大気開放
弁23が閉じた状態を保つ力である。この場合のシリン
ダ24に掛ける力は、各基板33,34の大きさによっ
て決定され、この各基板33,34の貼り合わせに要す
る加圧力が大きい程、大きな力が掛けられる。
【0061】以上の如く予めシリンダ24に力を掛けた
状態で弁22を開放し、配管21に接続された圧力源を
駆動して真空貼り合わせ室15内に徐々にガスを導入す
る。このガスは、真空貼り合わせ室15内の圧力が大気
圧を超えるまで,具体的にはシリンダ24に予め設定し
た力を超えるまで導入され、その力を超えると大気開放
弁23が開放されて真空貼り合わせ室15内が大気圧に
戻される。このように、予めシリンダ24に大気開放弁
23を閉じる方向の力を掛けておくことによって、各基
板33,34が大きい為その貼り合わせに大きな加圧力
を必要とする場合でも、シリンダ24に設定する力を調
整することで、各基板33,34の貼り合わせに必要な
力を均等に加えることができる。
【0062】上記各変形例にあっては、以上示したが如
く加圧力を掛けて貼り合わせが終了し、更には真空貼り
合わせ室15内の圧力が大気圧になると、弁22を閉
じ、ゲートバルブ17を開ける。そして、テーブル9の
静電吸着電極の印加電圧を遮断し、真空吸着孔9aにお
ける吸引を解除した後、各昇降ピン35を上昇させてセ
ルをテーブル9上から押し上げる。しかる後、移載機の
ハンドを第一開口部15aからセルの下部(セルとテー
ブル9の間)に挿入し、そのハンド上にセルを移載して
真空貼り合わせ室15外に搬出する。
【0063】[第二実施形態]次に、本発明に係る基板
貼り合わせ装置の第二実施形態について図4に基づいて
説明する。
【0064】この基板貼り合わせ装置は、前述した第一
実施形態の装置とは以下の点で異なり、他はその第一実
施形態と同様に構成される。具体的には、第一実施形態
ではゲートバルブ17と大気開放弁23とを別個独立し
て設けたが、本実施形態にあってはその大気開放弁23
をゲートバルブ17と兼用して設けている。以下にその
構成について詳述する。
【0065】第一実施形態のゲートバルブ17と大気開
放弁23とを兼用した本実施形態の構成は、真空貼り合
わせ室15の第一開口部15aを閉塞する例えば上下方
向に移動自在なゲートバルブ41と、このゲートバルブ
41の閉塞面と反対側の面から立設した複数のシャフト
42と、これら各シャフト42を立設した面に配設され
且つゲートバルブ41を第一開口部15aから離間方向
(図4に示すX方向)に移動自在なシリンダ44と、各
シャフト42毎に覆設されたそのシャフト42を軸方向
に摺動するリニアガイド43を備えた例えば断面略L字
状のアーム45と、このアーム45に固定されたゲート
バルブ41の上下方向の移動動作を行うシリンダ46と
を有する。ここで、本実施形態の真空貼り合わせ室15
には第一実施形態の真空貼り合わせ室15に示した第二
開口部15bは形成されない。
【0066】このように構成された本実施形態の装置の
各基板33,34の貼り合わせ動作は、前述した第一実
施形態におけるゲートバルブ17と大気開放弁23に係
る動作が異なるのみで、他の動作はその第一実施形態と
同様である。ここで、本実施形態における動作の相異点
のみを以下に説明する。
【0067】先ず、各基板33,34を真空貼り合わせ
室15内に搬入する場合やセルを真空貼り合わせ室15
内から搬出する場合は、シリンダ46を作動させてゲー
トバルブ41をシリンダ44やアーム45と共に上下移
動させる。続いて、二次加圧時に真空貼り合わせ室15
内の圧力を急速に大気圧に戻す場合は、シリンダ44を
作動させてゲートバルブ41を真空貼り合わせ室15か
ら離間させ、第一開口部15aを開放することによって
真空貼り合わせ室15内に大気を導入して行われる。こ
こで、前述した第一実施形態の各変形例の如くシリンダ
44に予め力を掛けておき、その変形例と同様にゲート
バルブ41を動作させてもよい。
【0068】このように、前述した第一実施形態の大気
開放弁23の機能をゲートバルブ41に持たせることに
よって、部品点数を削減することができ、更には装置の
小型化をも図ることができる。また、装置の組み立ても
容易に行うことができる。
【0069】
【発明の効果】本発明に係る基板貼り合わせ方法及びそ
の装置は、真空チャンバ内に二枚の基板を搬入した後、
その真空チャンバ内が所定の圧になるまで徐々に排気す
る。そして、所定圧になった際に急速に排気して真空チ
ャンバ内を真空状態にすることによって、各基板の暴れ
や水分の凍結の発生を防止することができ、これにより
確実且つ短時間で貼り合せを完了させることができる。
【0070】また、各基板を機械的に加圧貼り合わせ
し、その後、真空状態の真空チャンバ内が所定の圧にな
るまで徐々にガスを導入する。そして、所定圧になった
際に急速にガスを導入して真空チャンバ内を大気圧にす
ることによって、貼り合わせた各基板の間隔を正確に位
置合わせすることができ、これにより確実且つ短時間で
貼り合せを完了させることができる、という従来にない
優れた基板貼り合わせ方法及びその装置を得ることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板貼り合わせ装置の第一実施形
態の構成を示す部分断面図である。
【図2】本実施形態における一次加圧後の各基板を示す
説明図である。
【図3】本実施形態における二次加圧時の大気解放前の
各基板を示す説明図である。
【図4】本発明に係る基板貼り合わせ装置の第二実施形
態の構成を示す部分断面図である。
【符号の説明】
9 テーブル 15 真空貼り合わせ室(真空チャンバ) 16 加圧板 20a 第一排気管(排気速度可変手段の第二排気機
構) 20b 第二排気管(排気速度可変手段の第一排気機
構) 21 配管(導入速度可変手段の第一ガス導入機構) 22 弁(導入速度可変手段の第一ガス導入機構) 23 大気開放弁(導入速度可変手段の第二ガス導入機
構) 33,34 基板 37 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八幡 聡 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立 テクノエンジニアリング株式会社 竜ケ 崎工場内 (72)発明者 齊藤 正行 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立 テクノエンジニアリング株式会社 竜ケ 崎工場内 (72)発明者 平井 明 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立 テクノエンジニアリング株式会社 竜ケ 崎工場内 (56)参考文献 特開 平9−15612(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1339 505 G09F 9/00 343

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも何れか一方に接着剤を設け且
    つ対向して配設した貼り合わせ対象物たる二枚の基板
    を、真空状態の真空チャンバ内で位置合わせを行った
    後、加圧して貼り合わせを行う基板貼り合わせ方法であ
    って、 前記真空チャンバ内に前記各基板を搬入した後、前記真
    空チャンバ内が所定の圧になるまで徐々に排気する第一
    排気工程と、 この第一排気工程にて前記所定圧になると急速に排気し
    て前記真空チャンバ内を真空状態にする第二排気工程
    と、 を有することを特徴とした基板貼り合わせ方法。
  2. 【請求項2】 前記各基板を真空状態で機械的に加圧貼
    り合わせする加圧工程と、 この加圧工程の後、前記真空状態の真空チャンバ内が所
    定の圧になるまで徐々にガスを導入する第一ガス導入工
    程と、 この第一ガス導入工程にて前記所定圧になると急速にガ
    スを導入して前記真空チャンバ内を大気圧にする第二ガ
    ス導入工程と、 を有することを特徴とした請求項1に記載の基板貼り合
    わせ方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも何れか一方に接着剤を設け且
    つ対向して配設した貼り合わせ対象物たる二枚の基板
    を、真空状態の真空チャンバ内で位置合わせを行った
    後、加圧して貼り合わせを行う基板貼り合わせ方法であ
    って、 前記各基板を真空状態で機械的に加圧貼り合わせする加
    圧工程と、 この加圧工程の後、前記真空状態の真空チャンバ内が所
    定の圧になるまで徐々にガスを導入する第一ガス導入工
    程と、 この第一ガス導入工程にて前記所定圧になると急速にガ
    スを導入して前記真空チャンバ内を大気圧にする第二ガ
    ス導入工程と、 を有することを特徴とした基板貼り合わせ方法。
  4. 【請求項4】 貼り合わせ対象物たる二枚の基板を内部
    で加圧して貼り合わせを行う真空チャンバと、該真空チ
    ャンバ内に配設し且つ前記各基板の内の一方の基板を保
    持する当該基板の面に対して水平方向に移動自在なテー
    ブルと、前記真空チャンバ内に配設し且つ前記一方の基
    板に対向させて前記各基板の内の他方の基板を保持する
    当該基板の面に対して垂直方向に移動自在な加圧板とを
    有する基板貼り合わせ装置であって、 前記真空チャンバに、その内部を真空にする為のガス排
    気手段を備え、 このガス排気手段に、前記真空チャンバ内のガスの排気
    速度を変更する排気速度可変手段を設けることを特徴と
    した基板貼り合わせ装置。
  5. 【請求項5】 前記排気速度可変手段は、前記真空チャ
    ンバ内が所定の圧になるまで徐々に排気を行う第一排気
    機構と、前記所定圧になると急速に排気を行う第二排気
    機構とを有することを特徴とした請求項4に記載の基板
    貼り合わせ装置。
  6. 【請求項6】 前記真空チャンバに、真空状態の当該真
    空チャンバ内を大気圧にする為のガス導入手段を備え、 このガス導入手段に、前記真空チャンバ内へのガスの導
    入速度を変更する導入速度可変手段を設けることを特徴
    とした請求項4又は5に記載の基板貼り合わせ装置。
  7. 【請求項7】 貼り合わせ対象物たる二枚の基板を内部
    で加圧して貼り合わせを行う真空チャンバと、該真空チ
    ャンバ内に配設し且つ前記各基板の内の一方の基板を保
    持する当該基板の面に対して水平方向に移動自在なテー
    ブルと、前記真空チャンバ内に配設し且つ前記一方の基
    板に対向させて前記各基板の内の他方の基板を保持する
    当該基板の面に対して垂直方向に移動自在な加圧板とを
    有する基板貼り合わせ装置であって、 前記真空チャンバに、真空状態の当該真空チャンバ内を
    大気圧にする為のガス導入手段を備え、 このガス導入手段に、前記真空チャンバ内へのガスの導
    入速度を変更する導入速度可変手段を設けることを特徴
    とした基板貼り合わせ装置。
  8. 【請求項8】 前記導入速度可変手段は、前記真空チャ
    ンバ内が所定の圧になるまで徐々にガスを導入する第一
    ガス導入機構と、前記所定圧になると急速にガスを導入
    する第二ガス導入機構とを有することを特徴とした請求
    項6又は7に記載の基板貼り合わせ装置。
  9. 【請求項9】 前記第一ガス導入機構は、前記真空チャ
    ンバ内に連通する配管と、該配管内を閉塞自在な弁とを
    有し、 前記第二ガス導入機構は、前記真空チャンバ内を大気開
    放する大気開放弁を有することを特徴とした請求項8に
    記載の基板貼り合わせ装置。
  10. 【請求項10】 前記真空チャンバ内の圧が所定の圧を
    超えると前記大気開放弁が開放するように、該大気開放
    弁に予め力を掛けておくことを特徴とした請求項9に記
    載の基板貼り合わせ装置。
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