JP3456637B2 - 粒状体地盤コアバーレル - Google Patents
粒状体地盤コアバーレルInfo
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Description
ア試料の採取、特に膠結(固結)していない状態から低
膠結状態の砂や礫地盤、破砕岩などの力学試験用の試料
を採取するサンプリングに関する。
コア試料の採取には、シングルチューブコアバーレル、
ダブルチューブコアバーレル(インナー/アウターチュ
ーブ共に回転するリジットタイプとインナーチューブに
回転力を伝達しない方式のスィベルタイプの2種類があ
る)、後者のスィベルタイプのインナーチューブに装着
した刃先で地盤を非回転/押切り、その外側をアウター
チューブに装着したコアビットで回転切削して外周面摩
擦をカッティングしながら採取するロータリー式二重管
サンプラー、インナーチューブの中に採取試料を収納す
るライナーを装着したロータリー式三重管サンプラー等
がある。
型ダブルコアバーレルの先端部付近でアウター/インナ
ーチューブの間に削孔水遮断用パッキングを固着するも
の、特開平9−72184では、アウターチューブ(外
管)を二重管としビット外周面で開口している横穴から
泥水を流出させるものなどがある。
バーレルでのコア試料採取は、比較的良質の岩盤等に用
いられ、コアビットの切削熱の冷却と切削屑の速やかな
排出によるビットライフの向上などのため循環流体が用
いられてきた。未固結粒状体地盤に適用すると循環流体
によりコアビット付近とコアチューブ内の流速により細
粒子は流出し、かつ粗粒子は転動してコア詰まりによる
採取不能事態か、コアがばらばらになり原地盤での粒子
の骨格構造が乱されることになる。ダブルチューブコア
バーレル方式とすると、コアバーレル内の循環流体の流
れによる土粒子の流出は防止できるが、ビットの厚さが
厚くなり発熱量とトルクが大きくなり、かつコアビット
付近での流出は防ぐことが出来ない。そこで、無水で削
孔するとコアビットの発熱によりコアが焼き付き採取不
能となる。
ータリー式ニ重/三重管サンプラーが各種開発されてき
たが、礫質が硬く、割れ難い場合は採取できないことに
なる。このような欠点を解決する方法として、特公昭6
3−26240号、特開平9−72184では、従来、
循環流体はコアビット内面とコアの間を通過させ、ビッ
トの冷却と切削屑の排出による削孔の効率化に主点をお
いていたものを、コアの流出と乱れを防止するためコア
バーレルの外側に循環流体を排出する方法を考案したも
のであるが、益々コアビットが厚くなり発熱量も切削ト
ルクも大きくなる欠点がある。
の流出を防ぐためには、コアに接する流体の流速を非常
に遅くすること、多重管式とすることでコアに循環流体
が接しないようにすることで解決する。コアバーレル内
の粗粒子の転動によるコア詰まりや骨格の崩壊などを防
ぐため、積極的な対応策としては、コアバーレル内に取
り込んだコア試料とコアチューブ、インナーチューブ、
ライナー等との空隙に、ポリマーやべントナイト等を主
剤とするゲル/高粘性流体、発泡剤やポリマーを主剤と
する高粘性の泡等を注入してコアを被覆する方法、そし
て、受動的な方法としては、コアビットによる切削屑で
コアが被覆されるのを上手に利用する方法がある。
くするためには、コアビット厚を薄くすること、放熱効
率をよくするためには熱伝導率の高い材質の放熱板
(管)を装着すること、圧縮気体の圧力開放による膨張
熱を利用すること、コアビット付近での細粒子の流出を
防止するためには循環流体が切削コアに接しないように
すること、流速を遅くすること等である。
粘性泡を封入し、コアの採取容積に応じてコアを被覆
し、かつ余剰分をビット面に送り込むことで細粒子の流
出を防ぎながら焼き付きを起こすことなく高品質のコア
を採取することが出来る。一方、銅などの高熱伝導率材
料を用いた放熱板(管)の採用によりコアビットの冷却
効率を上げることができる。また、冷却流体や圧縮気体
の開放等による冷却効率の向上も期待できる。
るもので、図1に示すように、コアバーレルヘッド
(2)の上部にロッド(1)を、下部にコアチューブ
(3)を接続し、その下端部にコアビット(4)を装着
したコアバーレルを用いた。コアビットの内径はコアチ
ューブ内径より小さくし、コアビットで切削したコアが
コアチューブの中に入ると、あらかじめコアチューブ内
に封入しておいたゲル状/高粘性流体が、コアに押し出
されてコアとコアチューブとの環状空隙を通ってコアビ
ット周辺から排出される構造のものである。付加機能と
して、排出防止バルブ(5)は封入ゲル状/高粘性流体
がロッドの方に逃げないようにし、かつ孔壁崩壊などの
トラブルが発生しに時にロッドを介して流体を循環させ
てコアバーレルを回収するためのものである。
ーブに内接する褶動弾性リング(8)を外装したピスト
ン(7)の中央部に有する穴より径の小さい軸と弁から
なる排出バルブ(6)を有し、その下面にはコアキャッ
プ(11)を接合し、ピストンとコアキャップの間にはバ
ネ(10)を装着し、ピストンの下面にはゲル状/高粘性
流体の流路(溝)(9)を有する機能性キャップを考案
した。コアリング前に、機能性キャップをコアチューブ
の最上部にセットし、ロッド側からゲル状/高粘性流体
を注入して、機能性キャップがコアバーレルの最下端部
に至るまで注入する。
トナイトで作ることが出来るが、現場検証実験ではポリ
マー(商品名:CUSTOM MUD STABILISER)を柔らかめの
水飴状にしたものを使用した。
下し、ロッドに押し圧をかけ回転させながら切削してコ
アをコアチューブの中に取り込む。図2に示すようにコ
ア頭部がコアキャップと連動して排出バルブを押上げ、
ゲル状/高粘性流体(12)がピストン穴と弁軸の間から
流路を通ってコアの外周面を覆いながら静かに流下して
コアビットを冷却し、かつ切削屑を巻き込みながらコア
チューブの外周面に添って上昇する。このようにコアの
体積分だけ低速度でゲル状/高粘性流体を循環すること
で、コアを保護し力学的な乱れの発生を押さえ、ビット
ライフを長くすることが出来た。
るもので、図3に示すように、コアバーレルヘッド2の
上部にロッド(1)を、下部にアウターチューブ(13)
を接続し、その下端部にコアビット(4)を装着したダ
ブルチューブコアバーレルを用いた。コアビットの内径
はインナーチューブ(14)の内径より小さくし、コアビ
ットで切削したコアがコアチューブの中に入ると、あら
かじめインナーチューブ内に封入しておいたゲル状/高
粘性流体が、コアに押し出されてコアとインナーチュー
ブとの環状空隙を満たし、かつインナーチューブヘッド
(15)に装着してある流出専用バルブ(16)を通ってイ
ンナーチューブとアウターチューブの間を流下してコア
ビット周辺から排出される構造のものである。コアビッ
トの内側には溝が設けられ、ビット下方向、斜め外方向
そしてビット上部の外方向に排出孔(溝)(17)を設け
てある。これらは地盤の状態により、現場で閉塞するこ
とで選択的組合せを可能にし、コア細粒子の流出防止と
ビットライフの長寿化を図れるようになっている。付加
機能として、逆流防止バルブ(5)は封入ゲル状/高粘
性流体がロッドの方に逃げないようにし、かつコアバー
レル引上時のバキュームによるトラブル等を事前に防ぐ
ため、ロッドを介して低粘性流体を循環させてコアバー
レルを回収するためのものである。
する事項は実施例1に準じるが、実施例1に対して、実
施例2ではインナーチューブヘッドに回転ベアリングを
内蔵することでアウターチューブの回転力がコアに働か
ないようにすること、コアの外周面を被覆して保護する
ゲル状/高粘性流体の移動量を非常に少なく出来るこ
と、バキュームが発生しないのでコアの脱落が無くなる
ことなどの利点がある。一方、コア径に対して、削孔径
が大きくなるため工費が増加する欠点がある。
るもので、図4に示すように、コアチューブに熱伝導性
の良い銅板から成る放熱板(18)を貼り付ける方法もあ
るが、銅パイプを二つ割りにしたものをコアチューブに
貼り付けることで放熱効率の向上を図った。コアバーレ
ルの各部材は強度が必要なため、構造用鋼材を使用して
いるが、銅材に比べ熱伝導率が一桁小さい。
る地盤では放熱が十分ではなかったが、空隙の大きい地
下水で飽和した地盤では十分な放熱効果が認められた。
るもので、図5に示すように、原理的には図1に示すコ
アバーレルの外側に放熱チューブ(20)を設け、コアバ
ーレルヘッドに冷却用流体流入孔(19)を設けて、回転
切削しながら流体がロッドから流入孔を経て放熱チュー
ブ(20)とコアチューブ(3)の間を流下しコアビット
周辺から排出する機構となっている。この放熱チューブ
はコアチューブと内外の位置を取り換えても良いものと
するが、図示のように外側に放熱チューブを装着すると
コアバーレルヘッドより上部まで伸ばすことで放熱面積
を大きくすることが出来ること、コアバーレルの外側を
上昇する流体により冷却効果が大きいこと等の利点があ
る反面、地盤との接触摩耗があり寿命が短くなる欠点が
ある。
るもので、図6に示すように、実施例4、図5に示す流
体循環による放熱チューブの冷却を高率化するため、圧
縮気体の噴射膨張による冷却効果を利用するものであ
る。
(21)は複数本の管状流路(22)に接続され、放熱チュ
ーブとコアチューブからなる環状空隙内を通り、コアビ
ット直上で噴射口(23)から圧縮気体を噴射し、圧力開
放によりビット面を冷却し、圧力開放気体は環状空間を
通過しボーリングロッドを通って大気中に放出される。
は内外の位置を取換えても良くまた、圧縮気体連通ホー
スはロッドの外に配置することも可能である。
様、機能性キャップの装着とゲル状/高粘性流体の併用
が可能である。
結果、粒状地盤の状態によりそれぞれ特色があることが
判明した。いずれの工法、コアリング装置も未膠結粒状
地盤の細粒分を流出させずに、切削熱による変質を防
ぎ、土粒子の骨格構造を原位置に如何に近い状態で採取
できるかを目的に開発されたものである。従来から通常
行なわれている手法、コアリング装置に比べ、棒状コア
として採取できなかったものを採取することが出来た。
ただし、採取コアの力学的な品質は、粒子構成、粒子の
硬さ、締まり具合により異なるので現場での選択が必要
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 地盤をコアビットで回転切削して円柱状
の試料を採取するコアバーレルにおいて、コアビット内
径より径の大きいコアチューブを装着することでコアチ
ューブの内面に環状の空隙を有し、コアチューブ先端部
にコアチューブに内接する褶動弾性リングを外装したピ
ストンの中央部に有する穴より径の小さい軸と弁からな
る排出バルブを有し、その下面にはコアキャップを接合
し、ピストンとコアキャップの間にはバネを装着し、ピ
ストンの下面には流路(溝)を有する機能性キャップを
装着し、コアバーレルヘッドにはボーリングロッドにつ
ながる排出防止バルブを装着し、コアチューブ下端部の
排出バルブとコアキャップを有するピストンと排出防止
バルブを有するコアバーレルヘッドからなる空間にポリ
マーを柔らかめの水飴状にしたゲルあるいは高粘性流体
を封入し、コアビットで切削したコアがコアチューブ内
に入った容積分だけポリマーを柔らかめの水飴状にした
ゲルあるいは高粘性流体が上記の環状空隙に押し出され
剰余分をコアビット周辺からコアバーレルの外に排出す
るように構成したことを特徴とするコアバーレル。 - 【請求項2】 地盤をコアビットで回転切削して円柱状
の試料を採取するコアバーレルにおいて、コアチューブ
をインナーチューブとアウターチューブの二重管として
両チューブ間に環状空隙を形成し、アウターチューブの
下端部にコアビットを装着し、インナーチューブの内径
はコアビット内径より大きくし、インナーチューブ下端
部には請求項1のピストンを装着し、流出専用バルブを
有するインナーチューブヘッドとインナーチューブおよ
びピストンで囲まれた空間にはポリマーを柔らかめの水
飴状にしたゲル/高粘性流体を封入し、アウターチュー
ブヘッドはボーリングロッドに接続され、ロッド方向に
は流路が閉ざされた逆流防止バルブを有し、コアがイン
ナーチューブ内に入るとその体積分が押し出されて、コ
アとインナーチューブとの環状空隙を満たし、かつ流出
専用バルブを通ってインナーチューブとアウターチュー
ブの間を流下してコアビット周辺から排出される構造を
特徴とするコアバーレル。 - 【請求項3】 地盤をコアビットで回転切削して円柱状
の試料を採取するコアバーレルにおいて、コアビットの
切削熱を放熱する短冊状あるいはチューブ状の放熱部材
をコアチューブ周面に装着したことを特徴とする請求項
1または2記載のコアバーレル。
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- 1999-09-30 JP JP27916099A patent/JP3456637B2/ja not_active Expired - Fee Related
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