JP3456412B2 - 導電体接近及び近接位置検出装置 - Google Patents

導電体接近及び近接位置検出装置

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JP3456412B2 JP12183898A JP12183898A JP3456412B2 JP 3456412 B2 JP3456412 B2 JP 3456412B2 JP 12183898 A JP12183898 A JP 12183898A JP 12183898 A JP12183898 A JP 12183898A JP 3456412 B2 JP3456412 B2 JP 3456412B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電容量結合型の導電体
接近及び近接位置検出装置に関し、特に能動的に信号を
発しない人体及びその指等の被検出導電体に対応した接
近及び近接位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗性パネルの4隅を演算増幅器により
電圧駆動し、同時に駆動電流を差動増幅器で検出する例
として特許第1536723号に示されたものがある。
また、指との結合容量を含めてパネルの格子状導体のキ
ャパシタンスの変化を検出する例として、特許第175
4522号及び同第2037747号に示されたものが
ある。または、指との結合容量を含めて抵抗性パネルの
インピーダンスを検出する例として、詳細は不明瞭であ
るが、特許第2603986号に示されたものがある。
他の例として、変成器により、タッチパネルの4点をA
C電圧駆動し、同時に駆動電流成分を差動増幅器へ印加
する例として特許第1881208号に示された指の位
置検出装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術に於
いては、センサーパネルから、電気信号を人体等の被検
出導電体へ吸収させる考え方であったために、複雑な手
段による回路構成となり、理想的な信号プロセスとする
ことが非常に困難であった。また、被検出導電体の疑似
接地の理由が不確実(不明瞭)であったために、検出が
不安定となる条件が潜在していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は如上の課題に鑑
みなされたもので、センサーパネルまたはセンサー導体
アレイ、シールド板、信号プロセス回路、グランド及び
電源回路をも含めて電圧振動系を作り、非振動系に属す
る人体等の導電体(本出願に於いて、必要充分な電流を
流し得る抵抗体は導電体に含める)から静電容量結合を
介して等価的に受信する電気振動(AC信号)を対グラ
ンド信号プロセスし、処理結果をアイソレータを介して
非振動系へ伝える導電体接近及び近接位置検出装置であ
る。また振動周波数を200kHz以上とし、無条件に
安定な信号検出とした。尚、本出願に於いて、「接近」
とは1m〜2cm程度を意味し、「近接」とは5cm〜
0cm(接触)程度を意味するものとする。
【0005】
【作用】電圧振動系から非振動系に属する被検出導電体
を見る(観測/計測する)と、あたかも被検出導電体が
電圧振動しているように計測される。センサーパネルま
たはセンサー導体アレイが、その被検出導電体から静電
容量結合を介して等価的に受信する電気振動(AC信
号)を本装置が計測する。別の表現をすれば、電気系に
於ける天動説と言うこともできる。従来の人体(導電
体)の指に信号を吸収させる信号処理と異なり、電圧振
動系内に於いて対グランドの受信信号処理が可能とな
り、回路設計の自由度が大きい。更にシールドを施すこ
とも容易であり、大きな浮遊容量による悪影響も低入力
インピーダンスの入力回路により容易に避けることがで
きる。
【0006】また、人体等の導電体が電圧振動した場合
は、人体等の導電体がアンテナとなり、電磁波を多少な
りとも放射する。このアンテナとしての放射インピーダ
ンスは振動周波数が高い程、一般的には低下する。この
放射インピーダンスが人体等の導電体の負荷となるた
め、人体(操作者)等の導電体が絶縁性の椅子または台
上に居る時でも、振動周波数が200kHz以上で、電
圧振動抑制効果がある。
【0007】
【発明の実施の形態】インピーダンス計測方式でもな
く、キャパシタンス計測方式でもなく、電圧振動系が非
振動系に属する人体等の導電体から等価的に受信するA
C信号レベルにより検出する方式の装置であり、被検出
導電体の疑似接地効果を、被検出導電体の対地容量のみ
に頼らずに、アンテナとしての放射インピーダンスの負
荷による電圧振動抑制効果をも有効利用し、空中に浮い
た人体程度のサイズの被検出導電体でさえも安定に検出
し、接近のみ検出する装置、近接位置のみ検出する装置
または両機能を兼ね備えた装置としたものである。
【0008】
【実施例】以下本発明の詳細を添付図を参照して説明す
る。図2に示す導電体接近検出装置から先に説明する。
例えば被検出体が人体20(導電体)である場合、人体
20がセンサー導電板24(抵抗膜でもよい)に近づい
た時、その接近を検出する装置である。
【0009】本実施例に於いて、非振動系2内の振動電
圧発生器14が例えば460kHzの正弦波を発生す
る。その出力は、電圧振動系1内のすべてを周波数46
0kHzで同位相同振幅で電圧振動させるために、振動
系1内のグランド回路11または電源12の電源回路に
接続されている。
【0010】センサー導電板24は信号処理部25の入
力回路に接続されている。この入力回路は低入力インピ
ーダンスとしてあり(詳細は後述)、従ってセンサー導
電板24はやはり電圧振動系のグランド回路11と同様
に電圧振動する。センサー導電板24はガラス、ガラス
エポキシ基板等に塗布または蒸着により形成された抵抗
膜でもよい。シールド板4は必ずしも必要とは限らな
い。このように電圧振動系1はすべて同振幅同位相で電
圧振動しているが、電圧振動系1内に於いては、互いの
どの点間でも電気振動していない。電圧振動系1以外か
ら見た時だけ、系全体が電圧振動していることが分か
る。
【0011】被検出導電体である人体20がセンサー導
電板24の比較的近くに居る場合、人体20とセンサー
導電板24間に少量ではあるが、静電容量23が存在す
る。また人体20と接地(アース)21間には、主に容
量による接地インピーダンス(Ze)22が存在し、通
常は容量23によるインピーダンスよりもZe22の方
が小さい(疑似接地効果)。また、非振動系2のグラン
ド16は通常、容量を介しまたは商用電源供給ライン
(AC100V,AC200Vライン)を介して接地
(アース)21にZe22よりも低インピーダンスで交
流的に疑似接地されている(図示せず)。従って人体2
0は通常、非振動系に属している。また人体20の導通
抵抗は数kΩ〜10kΩと言われている。
【0012】故に人体20とセンサー導電板24間には
振動電位差が生じ、結合容量23を介して微少ではある
がAC電流が流れる。実際にはセンサー導電板24が電
圧振動しているのであるが、電気現象は相対的にどちら
を基準にして考えてもマクロ的にはよいので、逆に電圧
振動系1を基準にしてみると、人体20の方が電圧振動
して見える(観測/計測される)。従ってセンサー導電
板24は、等価的に電圧振動している人体20からの電
気振動をAC信号として受信して、信号処理部25の入
力に印加する。電気系における「天動説」と前記した所
以である。
【0013】理解を容易にするため、他の例を挙げて説
明する。1個の電池はマイナス端子を基準(グランド)
にすれば”正電源”となり、逆にプラス端子を基準(グ
ランド)にすれば”負電源”となり、どちらを基準にす
るかで、逆の作用をする。別の例を挙げれば、電流の向
きと電子の移動の方向が逆であることは、今は誰でも知
っていると思うが、電流の向きを先に(電子の移動であ
ることを発見する前に)決めてしまったために、今もっ
てそのまま通用している。それでマクロ的には良いので
ある。キルヒホッフの法則も、フレミングの法則も、マ
ックスウエルの電磁場方程式でさえも変更する必要もな
い。
【0014】信号処理部25は、センサー導電板24が
等価的に受信したAC信号を、シングルエンドの対グラ
ンド信号処理をするだけで良い。従来行っていた差動バ
ランスによる複雑な手段による信号処理をする必要性は
全くない。通常の対グランド増幅、バンドパス・フィル
タリング、AC/DC変換(AM検波)、A/D変換等
をすれば良い。信号処理のためのマイクロコンピュータ
までも信号処理部25に含めても良い。
【0015】被検出導電体が、無いか、近いか、遠いか
(1m程度)をセンサー導電板24の受信信号レベルか
ら判断している。結合容量23を介して受信する信号レ
ベルが大変小さいため、信号ロスは可能な限り避けなけ
ればならない。目的の信号以外の外来ノイズを少なくす
るため、シールド板4を置くことが良いが、センサー導
電板24との間に大きな浮遊容量ができて、構造上50
0〜1000pFになることもある。本実施例での46
0kHzの信号周波数に対するこの浮遊容量のインピー
ダンスは700Ω〜350Ωとなり、従来はこの悪影響
を避け難かった。本装置は信号処理部25の入力インピ
ーダンスを7.5Ω以下とすることにより(詳細は後
述)、センサー導電板24が受けたAC信号電流の98
%以上を信号処理部25に流入するようにした。また、
そうすることによって、大きな浮遊容量が温度により、
または機械的ショック等で少しぐらい容量変化しても、
信号計測の精度にはほとんど影響しない。このメリット
は図1に示す装置で、より顕著な効果を発揮する。
【0016】信号処理部25の処理結果出力は、アイソ
レータ13を介して非振動系2のインターフェイス15
へ伝える。アイソレータ13が伝える電気情報はアナロ
グでもデジタルでもよい。A/D変換器、マイクロコン
ピュータ等をインターフェイス15内に配設しても良
い。またはマイクロコンピュータは電圧振動系1及び非
振動系2の両方に配設しても良い。
【0017】ここで、人体20が絶縁性の椅子または台
上に居る場合、または導電体が空中にある場合について
述べる。当然、接地インピーダンス(Ze)22は増大
し、疑似接地効果は小さくなる。人体20が地上20c
mの絶縁台上に立っている時の接地容量を実測してみた
が(10kHzを使用)、1pFにも満たなかった。し
かし、接地インピーダンス(Ze)22を460kHz
で実測してみると7kΩ前後であった。1pFの460
kHzに於けるインピーダンスは350kΩであり、従
って接地容量以外の疑似接地効果要因がある。この要因
は、人体がアンテナとなる時の、電磁波放射インピーダ
ンスが負荷となることによる疑似接地効果(電圧振動抑
制効果)であることが、各実験の結果判明した。
【0018】因みに、人体が1mの高さの絶縁台上に居
る場合でも、疑似接地効果は上記と大差ない。また大人
が台上でしゃがむ時、または小学校低学年の子供が台上
に立った時は、実測で15kΩ前後であった。また、周
波数が200kHzの時は、上記のいずれの場合も、疑
似接地効果が1/2〜1/2.5に低下した(接地イン
ピーダンス(Ze)22が増大した)。
【0019】以上をまとめると、電磁波の放射インピー
ダンスは、波長に比して被検出導電体のサイズがはるか
に小さい時、電気振動周波数と被検出導電体のサイズ
(主に長さ)との積にほぼ反比例する。200kHz〜
500kHzの電磁波の波長は1.5km〜600mな
ので、人体程度の大きさの場合、その放射インピーダン
スは上記程度となることは理解されるであろう。より小
さな被検出導電体が電気的に空中に浮いている場合、そ
の検出のためには更に高周波の電気振動を必要とする。
周波数による疑似接地効果の重要性は図1に示す装置に
於いてより顕著である。
【0020】図2に示す接近検出装置の場合、結合容量
23を介してセンサー導電板24が受け取る検出電流の
大きさも重要であり、信号処理部25の入力回路のノイ
ズレベル程度が、検出電流の識別限度である。結合容量
23を流れる電流の大きさは電気振動の周波数と結合容
量23との積に比例する。本実施例に於いて、振動周波
数460kHzで20cm×20cmのセンサー導電板
24の場合、大人で約1mの距離から無条件に接近検出
できた。振動周波数を200kHzにすると約0.5m
の距離から接近検出できた。小学校低学年の子供の場
合、検出限度距離はそれぞれ約2/3に短縮した。これ
らの結果から振動周波数は200kHz以上が望まし
い。
【0021】次に図1に示した、均一な面抵抗を有する
センサーパネルを使用した導電体(指でも良い)近接位
置検出装置について説明する。図2に示した装置の説明
と同じ部分が多いので、相違点を主に説明する。参照符
号も同機能の部分は同符号とした。図1に示す装置は導
電体(例えば指)7がセンサーパネル3の面上に近接し
ている時、導電体(指)7のセンサーパネル3の面上に
於ける近接位置(X、Y位置)を検出する装置である。
【0022】センサーパネル3の実際の構造について簡
単に述べる。透明なガラス、樹脂、または不透明な絶縁
基板(図示せず)の面上に、2次元に(どの方向にも)
均一に分布した抵抗体5(膜状)を塗布、蒸着等により
形成する。抵抗体5の材料は透明を必要とする場合はI
TO(インジウム・ティン・オキサイド)膜、NESA
(酸化錫)膜等であり、不透明なものはカーボン膜等で
ある。その外周部に、抵抗体5の面抵抗よりもかなり小
さな面抵抗のストライプ状電極6を密着配設する。この
ストライプ状電極6の形状は各種のものが提案されてい
るが、本実施例では単純な直線状としている。このスト
ライプ状電極6の4隅は、引き出し線(シールド電線
9)が接続されて、信号処理部10の入力部の4個の低
入力インピーダンス電流/電圧変換回路に接続されてい
る。尚、抵抗体5及びストライプ状電極6の上面(指の
タッチ面)も実際は絶縁シート、ガラス板等で覆われて
おり、操作者その他が導電部分に直接触れないようにし
てある。シールド板4は必ずしも必要とは限らない。
【0023】図1に示すように、指(導電体)7が抵抗
体5の面上で互いに近接している時、これら両者間に静
電容量結合8が存在し、表面の絶縁層の厚さにもよる
が、タッチ状態で5〜10pF程度である。電圧振動系
1は図2の例と同様に、振動電圧発生器14により例え
ば460kHzで駆動されている。操作者(図示せず)
は前述の理由により、非振動系に属しており、従って操
作者(導電体)の指7と抵抗体5との間に、結合容量8
を介して振動電流(AC信号電流)が流れる。本実施例
では、この指7に流れる信号電流は、最大でも約20μ
Armsとしている。
【0024】抵抗体5は均一な抵抗値の分布をしてお
り、指7の先端に近い辺のストライプ状電極6に、より
多くの信号電流が流れる。従って、信号処理部10の低
入力インピーダンスの各入力に等価的に流入する信号電
流のレベルから、導電体(指)7の先端の、センサーパ
ネル3の面上に於ける、近接位置を検出することができ
る。
【0025】指7の先端から平面抵抗体5の一点(仮想
中心点)に等価的に流れ込む電流の位置を検出すること
になるので、PSD(光/電荷位置検出素子)の技術的
考え方にどちらかと言うと近い。PSDとの主な相違点
は、取り扱う信号に関して次の3点である。第1点は、
PSDがDC信号を扱うのに対して、本装置はAC信号
をダイナミックに扱う。第2点は、PSDよりもはるか
に大型であり、特に浮遊容量が大きく、シールドを施す
と時には500〜2000pFとなることもある。第3
点は、信号電圧よりもかなり大きなノイズ(外乱)電圧
が通常存在し、検出不可能または極端な精度悪化を起こ
し易い。本装置はこれら3点に充分に対処している。こ
の対処の度合いは信号処理部10の入力部の性能に大き
く左右されるが、詳細は後述する。
【0026】センサーパネル3の絶縁層表面に指7がタ
ッチした時の、結合容量8は5〜10pFであるが、1
0pFの時そのインピーダンスは460kHzに於いて
35kΩである。人体20の疑似接地効果を得る接地イ
ンピーダンス22は30kΩ以下でありたい。また、検
出信号のS/N比に関して、A4版相当のセンサーパネ
ル3の場合、0.2mmの位置分解能を得るためには、
S/N比は結果的に65dB以上が必要である。このS
/N比を得るための指7からの受信信号電流は、信号処
理部10での処理手段にもよるが、本実施例の場合、少
なくとも5μArms必要であった。上記の無条件の疑似
接地効果を得るためと、結合容量8を通る信号電流を確
保するため、振動周波数は200kHz以上が望まし
い。
【0027】次に検出位置歪みについて説明する。本実
施例では、ストライプ状電極6を単純な直線状としてい
る。この構造に於いて、抵抗体5の面抵抗値と、ストラ
イプ状電極6の面抵抗値との比を大きくするほど、位置
検出の湾曲性が少なくなることは従来から知られてい
た。また、周囲電極のパターンを工夫することによって
もやはり湾曲性が改善されることも提案されていた。本
実施例では簡単な周囲電極パターンでなるべく湾曲性を
少なくするようなパラメータとした。抵抗体5の面抵抗
値は1kΩ/□でストライプ状電極6の各辺の両端間の
抵抗値を350Ωとした。この時の実測によるX方向検
出等位置線を図5に、Y方向のそれを図6に示す。
【0028】信号処理部10の入力インピーダンスを1
Ω程度まで、回路安定性を確保しながら下げれば、スト
ライプ状電極6の抵抗値を本実施例の1/5程度とし
て、図5、図6に示す検出等位置線(検出位置歪み)を
更に直線的にすることは可能である。この湾曲性を本装
置内のマイクロコンピュータ(図示せず)が補正してい
る。参考例としてストライプ状電極6が無い場合のX方
向検出等位置線を図7に、Y方向のそれを図8に示す。
図5〜図8は次の計算結果が等しくなるように指相当の
導体を移動した時の軌跡である。位置計算式は 正規化X=(iB +iC −iA −iD )/(iA +iB
+iC +iD ) 正規化Y=(iC +iD −iA −iB )/(iA +iB
+iC +iD ) とした。センサーパネル3の中央部を原点として、図1
に示すX、Yの方向を正の方向とした。また、iA 、i
B 、iC 、iD はA、B、C、D点からそれぞれ流れ
るAC信号電流値である。
【0029】図7、8から、両図を重ねた時、検出等位
置線が平行に近いエリアは略1次元要素のみとなり、2
次元の正確な位置決定不能または精度が著しく悪い所で
あり、中央部以外は実用上使えないエリアであることが
判る。これからもストライプ状電極6が検出電流をA、
B、C、D点へX、Y方向に沿って配分する効果を持っ
ていることが判る。
【0030】次に細部回路の内、本発明を支える主要部
分について説明する。図3は、電圧振動系1を460k
Hzで駆動すると共に電源供給する回路とアイソレータ
13に相当する回路の例を示したものである。主要パー
ツはマルチワイヤ・コモンモード・共振トランス30で
あり、ドーナツ状、EI状等の同一の閉磁路磁気コアに
巻いた密結合のコイル群である。図中L1、L3、L
4、L5で示したコイルは同巻き数であり、同電圧同位
相でAC振動する。参照符号32及び33は大きな容量
のデカップリング・コンデンサであり、マルチワイヤ・
コモンモード・共振トランス30のL1及びL3で示し
たコイルは、AC的に並列接続されている。電圧振動系
1と非振動系2のグランド及び+5V電源は、それぞれ
コイルL3及びコイルL1を介して接続されている。ま
たコイルL1はコイルL2と組み合わされたインダクタ
ンスであり、コンデンサ35と共に並列共振回路を構成
する。この共振回路(L1、L2、35)を駆動するの
がトランジスタ36である。
【0031】駆動パルスが抵抗44を介して印加される
と、コンデンサ43と共に構成する簡単なローパスフィ
ルタでなだらかな波形となり、ACカップリング・コン
デンサ42を介してトランジスタ36のベースを約4V
ppでAC駆動する。トランジスタ36のベースは10〜
15%の時間だけ順方向にバイアスされ、その他の時間
は逆バイアスとなり、トランジスタ36のコレクタ〜エ
ミッタ間は間欠的に導通し、抵抗38を介して共振回路
(L1、L2、35)を駆動する。つまりトランジスタ
36はC級動作であり、高効率である。コイルL2の下
端(ホットエンド)は約10Vppで正弦波振動し、コイ
ルL2及びL1により分圧されたAC電圧が電圧振動系
1を正弦波で振動させる。電圧振動系1を駆動するため
の、非振動系2の+5V電源の消費電流は約2mAであ
る。ショットキーバリア・ダイオード37は、トランジ
スタ36の通常の非飽和用であると共に、共振回路(L
1,L2,35)を一定電圧で振動させる作用もある。
各抵抗及びコンデンサの目的と値は符号の説明の欄を参
照されたい。
【0032】コイルL4とL5は図1のアイソレータ1
3に相当し、アナログまたはデジタルの電気情報を電圧
振動系1と非振動系2間で受け渡しする。もっと電気情
報線が必要な場合はコイルL1等と同巻数で追加したコ
イルを介して行えばよい。電圧振動系1の振動電圧が2
Vpp以下で、且つCMOSロジックによるデジタル電気
情報のみを伝えればよい場合は、アイソレータ13とし
てコイルL4,L5等の代わりに、抵抗のみを介して電
気情報を受け渡すことも可能である。
【0033】コイルL1及びL3を流れる電源電流及び
そのリターン・グランド電流は、大きさが同じで向きが
逆であるため、コイル磁力線を互いに打ち消す。またコ
イルL4,L5等を流れる電流は無視可能な位に少な
い。従ってコイルL2を流れる共振電流が主な磁力線源
となり、マルチワイヤ・コモンモード・共振トランス3
0の磁気コアは磁気飽和しにくく、マルチワイヤ・コモ
ンモード・共振トランス30を大変小型にすることがで
きた。
【0034】図4に示す回路は、図1の信号処理部10
の入力回路の例である。基本的にAC電流/AC電圧変
換回路であり、主要パーツはトランジスタ55とLC並
列共振回路52及び53である。トランジスタ55は、
抵抗59を介してベース接地され、エミッタへ入力する
AC信号電流の99.5%程度をコレクタへ伝達する。
トランジスタ55のコレクタ回路は、アナログマルチプ
レクサ54で選択されている時、信号周波数に於いて高
インピーダンスとなり、トランス・インピーダンス値が
大きく、従って電流/電圧変換効率を高くしている。こ
の電流/電圧変換効率は高いが、ダイナミックレンジを
極めて大きくし、ノイズ耐量を大幅に強化していること
も特徴であるが、詳細は後述する。トランジスタ55の
コレクタそのものの出力インピーダンスは大きく、並列
共振回路52及び53のQ値をあまり低下させないの
で、必要周波数(電圧振動系1の振動周波数)成分のみ
を電圧に変換する。
【0035】アナログマルチプレクサ54は4個の入力
回路の内の1回路を並列共振回路52及び53へ接続
し、時分割でA、B、C、D点からの検出電流を計測で
きるようにしている。ダイオード51は、アナログマル
チプレクサ54で選択されていない時にも、入力回路を
動作させておき、本回路の入力インピーダンスを常時一
定値に保持するための、クランプ作用のある代用負荷で
ある。アナログマルチプレクサ54は内部に浮遊容量を
持っているが、それは共振コンデンサ53の一部と見な
せるため、信号ロスの要因とはならない。更に本装置
は、従来の装置と異なり、対グランド信号処理であるた
め、本回路の全ての浮遊容量から、信号成分へ加わる有
害なスプリアス成分は無い。これも本装置の特徴の1つ
である。
【0036】トランジスタ55のエミッタ入力インピー
ダンスは、本実施例の場合、約20Ωであり、これのみ
では充分に低い入力インピーダンスではないので、トラ
ンジスタ57による反転増幅回路を追加している。電流
/電圧変換トランジスタ55のエミッタ電圧が変動する
と、ACカップリング・コンデンサ66を介してトラン
ジスタ57のベースへ、電圧変動分として印加される。
この電圧変動分は、エミッタ接地トランジスタ57によ
り位相反転され、トランジスタ55のベースへ印加さ
れ、このベースDC電圧を変調する。この変調は、トラ
ンジスタ55のエミッタ電圧変動を少なくする方向に働
く。すなわちトランジスタ55のエミッタ入力インピー
ダンスが低下する。本実施例では640kHzに於い
て、6.5Ω±1Ωを得た。各回路定数は、参考例とし
て符号の説明の欄を参照されたい。
【0037】注意すべきことは、トランジスタ55のエ
ミッタに接続される浮遊容量が500〜2000pFと
大きいことである。従って回路の安定動作のためには、
抵抗62とコンデンサ63による位相補償が必要であ
る。それでも開ループ・ゲインは、本実施例での460
kHzに於いて、ほとんど低下しない。この回路は20
00pFの入力浮遊容量でも全く安定である。本回路の
代わりに演算増幅器を使用すると、サミング点にこの浮
遊容量が入るため、安定動作は得難い。浮遊容量が20
00pFよりもずっと少なければ、図4の回路で、定数
を少し変えるだけで入力インピーダンスを1Ω程度まで
下げることは容易である。
【0038】図4に示す回路の入力インピーダンスが、
センサーパネル3のストライプ状電極6の各辺の両端間
抵抗値に比して充分に小さくないと、A、B、C、D点
への電流配分比が小さくなり、従って検出位置エラー要
因となる。また、この入力インピーダンス値を小さくす
ることは、大きな浮遊容量による信号ロスを防止するこ
とでもあり、段落0015で説明した通りである。1層
の平面抵抗体をセンサーパネルとして使用する本装置
は、その4隅から検出する電流比から位置算出するの
で、信号ロスは可能な限り少ない方がよい。本実施例で
の6.5Ω±1Ωは実用上充分な低い値であることを確
認している。
【0039】指へ信号を吸収させる従来の装置は、シー
ルド板、シールド電線、装置筐体等との浮遊容量へもA
C信号が流出し、本来の指へのAC信号の吸収による正
味分は5%にも満たないため、検出位置精度を確保する
ことが、大変困難だった。本実施例では、シールド板4
及びシールド電線9の浮遊容量からの流入AC信号は無
く、装置筐体から少し流入するが、指7からの正味AC
信号電流分が約80%を占めるため、従来に比し非常に
信号の信頼性が増し、より安定に精度よい近接位置検出
を得た。これも対グランド信号を扱う本装置の大きな特
徴である。
【0040】図4に示す回路のノイズ耐量について説明
する。トランジスタ55は、そのエミッタ瞬時電流が零
近くになるまで、その電流値にほとんど関係なく、エミ
ッタ瞬時電流の約99.5%(ほぼ一定値)をそのコレ
クタに伝達するので、リニアリティが必要充分に良好で
あり、回路の線型性が保たれる。すなわち、AC信号電
流は多くても20μArms程度であり、DCバイアス電
流の約1.3mAが零近くまでになるノイズ混入に対し
て、信号周波数成分に歪みが発生せず、信号レベルの+
32dBの違う周波数成分のノイズが混入しても、検出
位置がずれる程ではない。つまり、電流/電圧変換効率
が高くても、信号周波数と違う周波数帯域のノイズが+
32dBのレベルで混入しても、本回路は飽和せず、ダ
イナミックレンジが極めて大きい。更に、入力部がAC
カップリングであるため、商用電源の50〜60Hzの
電源誘導ノイズ成分に対しては+109dBのノイズ耐
量がある。
【0041】この耐ノイズ性能(ノイズ余裕度)は、電
圧振動系内に於いては、対グランド信号処理が可能〕で
あることから実現したものであり、テレビ、パーソナル
コンピュータ、CRTモニタ、液晶ディスプレイ等と共
に使用される環境下での安定動作を提供する。因みに従
来の静電容量結合型指タッチ位置検出装置のノイズ余裕
度は、信号周波数以外の全周波数でせいぜい0dB程度
である。
【0042】図4に示す4個の入力回路の内の1回路分
を、アナログマルチプレクサ54及びクランプダイオー
ド51を除いて、図2に示す接近検出装置にも使用でき
ることは言うまでもない。また、図4に示す回路は、ペ
ン形の能動位置指示器から、結合容量を介してAC信号
をセンサーパネル(電圧振動系ではない)へ伝達する方
式の装置へも応用できて、その場合も同様に、AC信号
周波数と違う周波数成分のノイズに対して+32dBの
余裕度がある。60Hzに対してはやはり+109dB
のノイズ余裕度がある。演算増幅器を使用するものでは
飽和し易く、上記の耐ノイズ性能は得られなかった。
【0043】次に指7等の導電体がセンサーパネル3か
ら浮上している場合の位置検出の偏りについて説明す
る。図9は、指7がセンサーパネル3の表面に近い場合
の、センサーパネル3上の2点との結合容量90及び9
1について図示したものである。図10は指7がセンサ
ーパネル3の表面から少し離れている場合の、センサー
パネル3上の同上の2点との結合容量100及び101
について図示したものである。図9と図10に於いて、
指7のセンサーパネル3のX,Y位置は同じである。結
合容量90と91は容量比が大きく、結合容量100と
101は容量比が小さい。
【0044】実際は、結合容量は、センサーパネル3の
全面に分布しているので、指7がセンサーパネル3の表
面から少し離れている場合は、A、B、C、D点への電
流配分比が少し小さくなり、従って実際よりも検出位置
がセンサーパネル3の中央寄りに算出される。本装置は
内蔵するマイクロコンピュータ(図示せず)が、この検
出位置ずれを補正している。指7が近いか、離れている
かは、A,B,C,D点から検出するAC信号電流値の
合計から判断している。補正量はセンサーパネル3のサ
イズにより異なる。
【0045】図11は、格子状のセンサー導体アレイ1
11及び112を使用した、指等の導電体近接位置検出
装置の電圧振動系の構成について示したものである。X
及びY方向のアナログマルチプレクサ113及び114
がX方向及びY方向検出用センサー導体アレイ111及
び112を順次切替えて、信号処理部110の入力へ印
加する。各センサー導体111及び112が検出する
(受信する)AC信号レベル(電流または電圧)から、
指等の導電体の近接位置を算出する。センサー部の構造
が、図1に示すものよりも複雑であるが、各センサー導
体111及び112間のみをアナログ的に位置補間すれ
ばよいので、検出位置精度は図1のものよりよい。この
装置もやはり、対グランド信号処理が可能であり、上記
の各メリットを持つ。
【0046】
【発明の効果】差動バランス等の複雑な信号処理をせず
に、対グランド信号処理により、シンプル且つ耐ノイズ
性に優れた、導電体の接近及び近接位置検出装置を得
た。またシールド等の浮遊容量の悪影響もほぼ除去され
た。更に、疑似接地効果の要因を明確にしたことによ
り、電気的に空中に浮いた人体をも含めて無条件に、導
電体の接近及び近接位置の安定な検出を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】均一な抵抗面を有するセンサーパネルを使用し
た、指等の導電体の近接位置検出装置の構成概要図
【図2】 導電体接近検出装置の構成概要図
【図3】 電圧振動系の駆動及び電源供給とアイソレー
タ回路例
【図4】 検出電流/電圧変換及び時分割回路例
【図5】 X方向検出等位置線図
【図6】 Y方向検出等位置線図
【図7】 低抵抗のストライプ状電極6が無いセンサー
パネルに於けるX方向検出等位置線図
【図8】 低抵抗のストライプ状電極6が無いセンサー
パネルに於けるY方向検出等位置線図
【図9】 指がセンサーパネルの表面に近接している時
の結合容量比の説明図
【図10】 指がセンサーパネルの表面から少し離れて
いる時の結合容量比の説明図
【図11】 格子状のセンサー導体アレイを使用した、
指等の導電体近接位置検出装置の電圧振動系の構成概要
【符号の説明】
1 電圧振動系 2 非振動系 3 センサーパネル 4 シールド板 5 2次元に均一な抵抗体 6 低抵抗のストライプ状電極 7 指(導電体) 8 指7と抵抗体5間の静電容量結合 9 シールド電線 10 信号処理部 11 電圧振動系グランド回路 12 電圧振動系の電源 13 アイソレータ 14 振動電圧発生器 15 インターフェイス 16 非振動系グランド 20 人体(導電体) 21 接地(アース) 22 人体の接地インピーダンス 23 人体20とセンサー導電板24間の静電容量結
合 24 センサー導電板(抵抗膜でもよい) 25 信号処理部 30 マルチワイヤ・コモンモード・共振トランス 31 電圧振動系+5V電源 32 デカップリングコンデンサ(例えば22μF) 33 デカップリングコンデンサ(例えば4.7μF) 34 非振動系+5V電源 35 共振コンデンサ(例えば680pF) 36 C級動作の駆動トランジスタ(例えば2SC4
116Y) 37 ショットキーバリア・ダイオード 38 コンプライアンス抵抗(例えば47Ω) 39 抵抗(例えば4.7Ω) 40 抵抗(例えば470Ω) 41 DCバイアス電流印加抵抗(例えば150 k
Ω) 42 ACカップリングコンデンサ(例えば470p
F) 43 ローパスフィルタコンデンサ(例えば100p
F) 44 ローパスフィルタ抵抗(例えば1.5kΩ) 50 +4.7V(振動系) 51 クランプダイオード(代用負荷) 52 バンドパスコイル 53 バンドパスコンデンサ 54 アナログマルチプレクサ 55 電流/電圧変換トランジスタ(例えば2SC4
116Y) 56 抵抗(例えば47Ω) 57 電圧変動検出トランジスタ(例えば2SC41
16Y) 58 抵抗(例えば10Ω) 59 トランジスタ57のAC及びDC負荷抵抗及び
トランジスタ55のベース接地抵抗(例えば1kΩ) 60 トランジスタ57のDC負荷抵抗(例えば4.
7kΩ) 61 デカップリングコンデンサ(例えば1μF) 62 位相補償抵抗(例えば1kΩ) 63 位相補償コンデンサ(例えば7pF) 64 DC分圧抵抗(例えば68kΩ) 65 DC分圧抵抗(例えば22kΩ) 66 電圧変動を伝達するカップリングコンデンサ
(例えば1000pF) 67 抵抗(例えば4.7Ω) 68 ACカップリングコンデンサ(例えば0.22
μF) 69 DC電流シンク抵抗(例えば1.5kΩ) 70 DC零バイアス印加抵抗(例えば22kΩ) 90 指7とセンサーパネル上の近点間の結合容量 91 指7とセンサーパネル上の遠点間の結合容量 100 指7とセンサーパネル上の近点間の結合容量 101 指7とセンサーパネル上の遠点間の結合容量 110 信号処理部 111 X方向検出用センサー導体アレイ 112 Y方向検出用センサー導体アレイ 113 X方向アナログマルチプレクサ 114 Y方向アナログマルチプレクサ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/03 G01B 7/00 G01V 3/08

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧振動系と非振動系とを有する、導電
    体の接近を検出する装置であって、前記電圧振動系は、
    200kHz以上の周波数の振動電圧発生器により駆動
    されており、且つ、前記導電体との間の静電容量結合を
    介して流れるAC電流を等価的に受信検出するセンサー
    導電板と、該センサー導電板が検出した前記AC電流を
    印加する信号処理部と、該信号処理部にも接続される電
    圧振動系グランド回路と、該電圧振動系グランド回路に
    対し同振幅同位相で電圧振動し、前記信号処理部に接続
    される電源回路とから成り、前記非振動系は、前記振動
    電圧発生器と、外部装置とのインターフェイスとから成
    り、前記信号処理部と前記インターフェイスとの間で、
    アイソレータを介してデジタルまたはアナログ電気情報
    を受け渡しすることを特徴とする導電体接近検出装置。
  2. 【請求項2】 電圧振動系と非振動系とを有する、導電
    体のセンサーパネル面上に於ける近接位置を検出する装
    置であって、前記電圧振動系は、200kHz以上の周
    波数の振動電圧発生器により駆動されており、且つ、前
    記導電体との間の静電容量結合を介して流れるAC電流
    を等価的に受信する、2次元に均一な面抵抗を有する抵
    抗体及び該抵抗体の周辺に低抵抗の電極を密着配設した
    前記センサーパネルと、該センサーパネルの4隅から流
    れるAC電流を印加する信号処理部と、該信号処理部に
    も接続される電圧振動系グランド回路と、該電圧振動系
    グランド回路に対し同振幅同位相で電圧振動し、前記信
    号処理部に接続される電源回路とから成り、前記非振動
    系は、前記振動電圧発生器と、外部装置とのインターフ
    ェイスとから成り、前記信号処理部と前記インターフェ
    イスとの間で、アイソレータを介してデジタルまたはア
    ナログ電気情報を受け渡しすることを特徴とする導電体
    近接位置検出装置。
  3. 【請求項3】 電圧振動系と非振動系とを有する、導電
    体のセンサー導体アレイ面上に於ける近接位置を検出す
    る装置であって、前記電圧振動系は、200kHz以上
    の周波数の振動電圧発生器により駆動されており、且
    つ、前記導電体との間の静電容量結合を介してAC信号
    を等価的に受信する、X方向及びY方向に格子状に配列
    された前記センサー導体アレイと、該センサー導体アレ
    イの各導体を順次接続するアナログマルチプレクサと、
    該マルチプレクサの出力を印加する信号処理部と、該信
    号処理部及び前記マルチプレクサにも接続される電圧振
    動系グランド回路と、該電圧振動系グランド回路に対し
    同振幅同位相で電圧振動し、前記信号処理部及び前記マ
    ルチプレクサに接続される電源回路とから成り、前記非
    振動系は、前記振動電圧発生器と、外部装置とのインタ
    ーフェイスとから成り、前記信号処理部と前記インター
    フェイスとの間で、アイソレータを介してデジタルまた
    はアナログ電気情報を受け渡しすることを特徴とする導
    電体近接位置検出装置。
  4. 【請求項4】 同一の閉磁路磁気コアに巻き線したマル
    チワイヤ・コモンモード・共振トランスを介して、前記
    電圧振動系と前記非振動系との間の、グランド回路、電
    源回路、及びデジタルまたはアナログ電気情報線をそれ
    ぞれ接続することを特徴とする、請求項1記載の導電体
    接近検出装置。
  5. 【請求項5】 同一の閉磁路磁気コアに巻き線したマル
    チワイヤ・コモンモード・共振トランスを介して、前記
    電圧振動系と前記非振動系との間の、グランド回路、電
    源回路、及びデジタルまたはアナログ電気情報線をそれ
    ぞれ接続することを特徴とする、請求項2記載の導電体
    近接位置検出装置。
  6. 【請求項6】 同一の閉磁路磁気コアに巻き線したマル
    チワイヤ・コモンモード・共振トランスを介して、前記
    電圧振動系と前記非振動系との間の、グランド回路、電
    源回路、及びデジタルまたはアナログ電気情報線をそれ
    ぞれ接続することを特徴とする、請求項3記載の導電体
    近接位置検出装置。
  7. 【請求項7】 前記マルチワイヤ・コモンモード・共振
    トランスがC級動作のトランジスタにより駆動される、
    請求項4記載の導電体接近検出装置。
  8. 【請求項8】 前記マルチワイヤ・コモンモード・共振
    トランスがC級動作のトランジスタにより駆動される、
    請求項5記載の導電体近接位置検出装置。
  9. 【請求項9】 前記マルチワイヤ・コモンモード・共振
    トランスがC級動作のトランジスタにより駆動される、
    請求項6記載の導電体近接位置検出装置。
  10. 【請求項10】 位置指示手段のセンサーパネル面上に
    於ける近接位置を検出する装置であって、前記位置指示
    手段から能動的または等価的に発信するAC信号を静電
    容量結合を介して受信する、2次元に均一な面抵抗を有
    する抵抗体及び該抵抗体の周辺に低抵抗の電極を密着配
    設した前記センサーパネルと、該センサーパネルの4隅
    から流れるAC電流を印加する電流/電圧変換回路とを
    少なくとも有し、該電流/電圧変換回路は、抵抗を介し
    ベース接地するエミッタ入力のトランジスタと、該トラ
    ンジスタのコレクタに接続するLC並列共振回路と、前
    記エミッタ入力の電圧変動を反転増幅し、前記トランジ
    スタのベースへ印加する反転増幅器とから成ることを特
    徴とする近接位置検出装置。
  11. 【請求項11】 前記導電体が前記センサーパネル面に
    接触した時の前記センサーパネルの4隅から流れるAC
    電流値の合計を基準計測電流値とし、該基準計測電流値
    よりも小さく計測した時に、検出した前記近接位置を前
    記センサーパネル面の中心位置よりも外周方向へ補正す
    る手段を有することを特徴とする請求項2記載の導電体
    近接位置検出装置。
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