JP3456180B2 - 自動試料採取装置 - Google Patents
自動試料採取装置Info
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Description
囲に保持する試料保持体を取付台に対して位置決めして
着脱可能に取り付け、この試料保持体を回転させて各試
料を順次自動的に採取する自動試料採取装置に関する。 【0002】 【従来の技術】このような自動試料採取装置は、分析機
器に分析する試料を自動的に順次採取する装置で、通称
オートサンプラというが、複数(多数個)の試料を周囲
(環状)に保持する保持板が取付台に対して着脱可能に
取り付けられるように構成されている。特に試料が自動
的に採取されるためには、保持板は回転駆動されて、環
状に保持された試料が所定の位置に巡回してきて外方に
順次採取される形になっている。採取が終了すると、別
個に準備された新規な試料保持板が取付台に交換して取
り付けられる。この場合、試料保持板は交換形でいわゆ
る「カートリッジ」と称されている。 【0003】図5は、このカートリッジを取付台に取り
付けた状態のオートサンプラを側方より示す図である。
図においてKPはオートサンプラの基盤で、下方には上
方における回転形の取付台DPを回転駆動する駆動部
(たとえば電動機)KUが設置されている。CRはこの
取付台DP上に着脱可能に設置されたカートリッジであ
る。このカートリッジCRは、試料(液)を収納したバ
イアルVをその底から支える保持板TとバイアルVを上
方で保持する保持枠Hおよびこれらを連結する連杆Sと
によって形成されている。 【0004】BEは多数の試料、すなわちバイアルVを
保持するカートリッジCRを回転可能に支える支持部で
ある。バイアルVはカートリッジCRに環状に多数保持
される。そして、このカートリッジCRが駆動部KUに
よって回転駆動され、所定の位置、たとえば右方端位置
で試料(液)を吸引するサンプリング針(図示せず)が
上方より下降してきて試料を別個の位置にある分析機器
(図示せず)に採取し供給する。あるいは、バイアルV
自体が取り上げられる。 【0005】このようなカートリッジCRは、1個のカ
ートリッジCRの試料供給が終了すると新しく試料を保
持したカートリッジと交換されるため、取付台DPから
外される。そのために、この取付台DPには着脱可能に
取り付けるためのピンPが植設されている。そして、こ
のピンPが保持板Tに穿設された連結用孔(図示せず)
に挿通されるようになっている。したがって、取り付け
る際はこれらピンPを連結用孔に挿通させ、保持板Tの
中心が取付台DPの回転中心に位置するよう位置決めさ
せる。このピンPを介して取付台DPの回転力(トル
ク)がカートリッジに伝わることになる。他方、交換す
る場合は、保持板Tを上方へ変位させピンPから外し交
換を可能にする。そして、新しく準備した同様のカート
リッジを取付台DPに取り付けることになる。この取付
台DPに植設されたピンPは通常3個ないし4個で、交
換時はピンPの位置と保持板Tに穿設された連結用孔を
合致させ、ピンPを挿通させることになる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従来の自動試料採取装
置は上記のように構成されており、カートリッジCRを
交換する際、カートリッジCRの保持板の連結用孔と取
付台DP上のピンPとの位置をよく見て狙わないと互い
の係合がなかなか実現せず、熟練を要する。特に、オー
トサンプラの取付台DPが奥行きの深い位置に設置され
ている場合、連結用孔の位置は確認し難い。したがっ
て、カートリッジCRの保持板Tの取付台DPへの取付
に手数と時間および熟練を要する。構造も複雑である。
本発明はこのような問題点を簡略な構成によって解決す
る自動試料採取装置を提供せんとするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明が提供する自動試
料採取装置は、上記課題を解決するために、たとえば一
方の取付台には位置決めのための基準点を中心とする円
上に複数個、それぞれが少なくとも上方に球面を有する
球面付係合部を設けるとともに、他方の試料保持体の取
付側底面には前記円と同一の円を中心線とし、かつ前記
球面が係合するよう形成された環状溝と、この中心線上
で前記各球面付係合部がそれぞれに嵌挿し得る複数個の
嵌挿部が設けられて構成されたものである。 【0008】このような構成によれば、保持板の環状溝
は容易に各球面付係合部の球面に係合させやすく、基準
点を中心に回転させるだけで各球面付係合部を嵌挿部に
嵌挿できて位置決めを容易に行わせ装着することができ
る。 【0009】 【発明の実施の形態】図1は本発明を実施したオートサ
ンプラのカートリッジを概略的に示す図で、図5と同
様、カートリッジCRを側方より示す図である。したが
って、図1において図5と同一の符号で示される部品
は、図5と同一の機能および作動をするものであり、詳
細な説明は省略する。本発明の自動試料採取装置(図
1)が、従来の装置(図5)と異なる点は、保持板Tの
取付台DPに対する着脱係合機構にあり、図1において
破線で示される係合部KGが異なる点である。 【0010】この係合部KGは、取付台DPと保持板T
の両方において構成されていて、その詳細は図2、図3
に示されている。図2は保持板Tが取付台DPに位置決
めされて装着された状態を断面して示す図で、取付台D
Pの回転駆動部も合わせて示している。すなわち、8は
オートサンプラの基盤KPに垂設された電動機で、その
回転出力軸8Sには取付台DP側の駆動軸DSに取り付
けられた歯車6に螺合するウォーム歯車7が取り付けら
れている。したがって、電動機8の回転出力が減速され
て取付台DPに電導され、取付台DPを回転駆動するよ
うになっている。これら回転駆動系はカバーで包囲され
ており、図1の駆動部KUはその状態を示している。 【0011】さて、取付台DPと保持板Tとの係合を容
易に行わせる係合部KGの機構はこの両者がつぎのよう
に構成されている点に特徴がある。すなわち、まず保持
板Tについては、その下面に環状の三角溝4が形成され
るとともに、この溝4上すなわち三角溝4の中心線上で
複数箇所(6カ所)の地点に係合凹部3が形成されてい
る。他方、取付台DPにはその上面周囲に3個の凸形係
合部1が設置されている。この凸形係合部1のそれぞれ
の上方には球面体2が設けられている。この球面体2は
球体(ボール、鋼球)で構成することもできるし、ある
いは凸形係合部1と一体的に形成することもできる。さ
らにはボールベアリングで構成することもできる。要す
るに少なくとも上方に球面体が存在することが条件とな
る。すなわち、この球面体2は後述するとおり、環状の
三角溝4との係合を円滑に行わせることになる。 【0012】ここで環状の三角溝4と凸形係合部1との
位置関係を見ると、図2、図3に開示するとおり、三角
溝4の中心線は回転中心Oを中心とする半径Rの円であ
り、他方各凸形係合部1が配置されている他点の中心は
回転中心Oを中心とする半径Rの円上に位置している。
すなわち、三角溝4の中心円と各凸形係合部1の配置中
心円は同一となっている。したがって、凸形係合部1の
上方に設置されている球面体2の中心が三角溝4の中心
線上に位置することになる。 【0013】さらに、保持板Tには環状三角溝4の中心
線(円)上に6個の係合凹部3が等間隔にて穿設されて
いる。この係合凹部3は凸形係合部1が嵌挿され得る大
きさの内径を有し、かつ図2に示すように凸形係合部1
が嵌挿されてもその球面体2が凹部天井面3Pに当接し
ない程度の深さを有し、したがって凸形係合部1が嵌挿
されると保持板Tが取付台DP上面に面接合されるよう
になっている。この面接合と凸形係合部1の嵌挿によっ
て保持板Tが取付台DPに位置決めされて取り付けられ
ることになるのである。 【0014】このような構造であるから、保持板Tを取
付台DPから取り外す場合は、保持板Tを上方に変位さ
せるだけで離脱することができる。本発明が提供する装
置は以上のように構成されているので、取付台DPに対
する保持板Tの着脱は図4に示すとおり円滑に行うこと
ができる。 【0015】すなわち、図4は保持板Tを取付台DPに
装着させる操作順序を示しているが、(A)は保持板T
を取付台DP上方に近接した状態を示している。この状
態から取付台DPを低速で回転駆動させる。この図
(A)において係合凹部3が破線で示されているのは凸
形係合部1の位置に係合凹部3が至っておらず、後方
(紙面の奥)に位置しているからである。装着のため保
持板Tを下ろし、保持板Tの下面を図(B)に示すよう
に、凸形係合部1の球面体2に接着、係合(摺接)させ
る。そして、矢印方向に保持板Tを変位させて図(C)
に示すように球面体2を保持板Tの三角溝4に嵌合(係
合)させる。この状態で保持板Tをその位置にて保持さ
せておくと、凸形係合部1が係合凹部3の位置に回って
きて、凸形係合部1が係合凹部3に嵌挿されて図(D)
の状態となって装着が完了する。以上のように装着操作
がきわめて簡略に行われる。 【0016】本発明が提供する自動試料採取装置は以上
詳述したとおりであるが、上記ならびに図示例は一例
で、その他多くの実施例を包含するものである。まず、
位置決め装置のための凸形の係合部と凹形の係合部の設
置位置について、図示例では凸形の係合部を取付台側に
設置し、凹形の係合部を板状体(保持板)側に設置した
例としたが、この設置位置は固定的ではなく、それぞれ
逆の側に設置しても目的は達成される。 【0017】ただ、着脱する保持板側に凸形係合部(球
面体)を付設するのが不利になる場合は、図示例の場合
が好適となる。また、構成の細部について、図示例では
球面体2が係合部1と一体的な形で形成したが、前述の
ようにボールベアリングで構成することもできる。ま
た、環状の溝も図示例では断面が三角形の溝としたが、
矩形状の溝とすることもできるし、半円形状の溝とする
こともでき、三角形には限定されない。ただ三角形の場
合は、球体とのセンタリングが良好に行え得る利点があ
る。 【0018】つぎに、凸形の係合部の設置個数である
が、図示例は安定性を有しかつ簡略化を図る上で有利で
あるが、これらがそれ程求められない場合であれば2個
でも良い。逆に3個以上でも良い。凹形の係合部は凸形
の係合部以上設けることが条件となる。さらに、球体を
付設された凸形係合部の形状であるが、図示例のように
必ずしも円筒形であることが条件となるものではなく、
球面の支持体自体を係合部として活用(利用)すること
も可能である。あるいは、球面体自体が係合部を兼ねて
構成することもできる。本発明は、これらすべての変形
実施例を包含する。 【0019】 【発明の効果】本発明が提供する自動試料採取装置は以
上詳述したとおりであるから、構成が簡略でかつ操作も
容易に位置決めして装着できる利点を有する。特に従来
のように位置決めのためのセンサを設置したり、ピン係
合でもなく、位置決めの確認をする必要がある場合と異
なり、試料を保持する保持板の取付のための操作、構成
が簡略でかつ容易となり、採取装置としての操作性を高
める利点がある。
成の概要を示す図である。 【図2】本発明の構成の要部を示す断面図である。 【図3】本発明の構成の要部を斜視的に示す図である。 【図4】本発明の装置による装着順序を示す図である。 【図5】従来の構成を示す図である。 【符号の説明】 1……凸形係合部 2……球面体 3……係合凹部 4……三角溝 5……軸受 6……歯車 7……ウォーム歯車 8……電動機 H……保持枠 T……保持板 DP……取付台
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数個の試料を周囲に保持する試料保持
体を取付台に対して位置決めして着脱可能に取り付け、
試料保持体を回転させて各試料を順次自動的に採取する
自動試料採取装置において、前記試料保持体または取付
台の一方には位置決めのための基準点を中心とする円上
に複数個、それぞれ少なくとも取付面側に球面を有する
球面付係合部が設けられるとともに、前記試料保持体ま
たは取付台の他方には前記円と同一の円を中心線として
形成され前記球面付係合部の球面が係合する環状溝と、
前記中心線上で前記各球面付係合部がそれぞれに嵌挿し
得る複数個の嵌挿部が設けられて構成され、試料保持体
を取付台に取り付けるに際しては、前記環状溝を各球面
付係合部の球面に係合させ、基準点を中心に回転させて
各球面付係合部を各嵌挿部に嵌挿させ位置決めできるよ
うにしたことを特徴とする自動試料採取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33637399A JP3456180B2 (ja) | 1999-11-26 | 1999-11-26 | 自動試料採取装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33637399A JP3456180B2 (ja) | 1999-11-26 | 1999-11-26 | 自動試料採取装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001153873A JP2001153873A (ja) | 2001-06-08 |
JP3456180B2 true JP3456180B2 (ja) | 2003-10-14 |
Family
ID=18298475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33637399A Expired - Lifetime JP3456180B2 (ja) | 1999-11-26 | 1999-11-26 | 自動試料採取装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3456180B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108627658B (zh) * | 2018-03-13 | 2021-09-03 | 桂林优利特医疗电子有限公司 | 生化分析仪反应盘重复精确定位机构 |
KR102331586B1 (ko) * | 2019-07-10 | 2021-11-30 | 염동우 | 윷놀이기구 |
WO2022079976A1 (ja) * | 2020-10-14 | 2022-04-21 | 株式会社日立ハイテク | 検体容器キャリアおよび検体搬送装置 |
-
1999
- 1999-11-26 JP JP33637399A patent/JP3456180B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001153873A (ja) | 2001-06-08 |
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