JP3455603B2 - 通信システム及び非同期通信のイベント制御方法 - Google Patents

通信システム及び非同期通信のイベント制御方法

Info

Publication number
JP3455603B2
JP3455603B2 JP04965795A JP4965795A JP3455603B2 JP 3455603 B2 JP3455603 B2 JP 3455603B2 JP 04965795 A JP04965795 A JP 04965795A JP 4965795 A JP4965795 A JP 4965795A JP 3455603 B2 JP3455603 B2 JP 3455603B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
reception
application
unit
notified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04965795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08251251A (ja
Inventor
淳義 川浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP04965795A priority Critical patent/JP3455603B2/ja
Publication of JPH08251251A publication Critical patent/JPH08251251A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3455603B2 publication Critical patent/JP3455603B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Computer And Data Communications (AREA)
  • Communication Control (AREA)
  • Information Transfer Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非同期通信における自
システム内の送信データと受信データの衝突を制御する
ための通信システム及び非同期通信のイベント制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】同期通信では、1つの処理を図10
(a)に示すようなシーケンスによって処理する。すな
わち同期通信では、利用者(アプリケーションによる独
自の機能)は、処理要求を提供者(OSI(Open Syste
ms Interconnection)基本参照モデルのアプリケーショ
ン層以下における機能)に通知した後、提供者から処理
結果(送信データ)が送信されてくるのを待ち、処理結
果を受けとって処理を完了する。
【0003】一方、非同期通信では、1つの処理を図1
0(b)のシーケンスによって処理する。すなわち非同
期通信では、利用者は、処理要求を提供者に通知して受
付けが完了した後、別の処理を行なうことができ、また
他の通信回線を用いて複数の処理要求を並行して送出す
ることもできる。利用者は、処理結果を、受信の指示
(待ち)をすることによって得る。
【0004】このため、非同期通信では、同期通信と比
較して、単独の通信回線に対して受信待ちをしたり、複
数の通信回線に対して同時に受信待ちをすることがで
き、また処理要求の受付け後、別の処理を並行して行な
うことができるという利点がある。
【0005】従来の非同期通信によるデータ送受信の方
法を図11に示している。図11(a)はデータ送信の
場合、(b)はデータ受信の場合を示している。データ
送信の場合、図11(a)に示すように、利用者は、提
供者に対して「送信要求」を行ない、この「送信要求」
が提供者によって受け入れられた時点でリターンする。
利用者は、リターンして他の処理を実行可能な状態とな
るが、この段階ではデータ送信が完了した訳ではない。
提供者は、所定のプロトコル処理を実行し、通信回線を
介してデータ送信を行なう。利用者は、その後「待ち」
に入り、提供者からの「送信完了」の通知を受信した時
点で、データ送信の完了を知る。
【0006】データ受信の場合、図11(b)に示すよ
うに、利用者は、まず提供者に対して「受信要求」を行
ない、この「受信要求」が提供者によって受け入れられ
た時点でリターンする。利用者は、リターンして他の処
理を実行可能な状態となるが、実際のデータの受信があ
る訳ではない。提供者は、通信回線を介して入力される
データを、所定のプロトコル処理を実行することにより
受信する。利用者は、その後「待ち」に入り、提供者か
らの「受信完了」の通知を受信した時点で、データ受信
の完了を知る。
【0007】図11に示すようにデータ送受信をそれぞ
れ単独で実行する場合であれば単純であり問題はない
が、「送信要求」と「受信要求」を連続して行なう場合
には問題が発生することがある。このような場合のシー
ケンスを図12に示している。
【0008】まず利用者は、データ通信の相手システム
から通信回線を介してデータを受信する予定があるた
め、予め「受信要求」を行なっている。提供者は、通信
回線を介して相手システムからのデータ受信したため、
利用者に対して「受信完了」の通知を行なった。しか
し、利用者は、受信要求した後、いつ届くか分からない
相手システムからの「受信完了」を持つこと無く別の処
理をしたところ、データ送信の必要が発生したため「送
信要求」を行なった。その後、「送信完了」を受け取る
ために待ちとなったところ、「受信完了」と「送信完
了」を続けて受け取った。
【0009】図12に示すシーケンスでは、次のような
点で問題となる。利用者及び提供者は、プロトコル規則
に従った処理を実行する機能(プロトコル機械)であ
る。プロトコル機械は、図12に示すシーケンスを図1
3に示す状態にあるものと判別する。
【0010】すなわち、提供者は、「受信完了」を行な
ったため、既にプロトコル処理を完了している。しか
し、利用者は、「受信完了」に気付かずに「送信要求」
を行なった。一方、提供者は、利用者が「受信完了」に
気付いたうえで「送信要求」を行なったものと判断して
しまう。この時点で、図13に示すように、「自システ
ム内衝突」が発生する。
【0011】提供者側のプロトコル機械では、「受信完
了」を行なった後に受信した「送信要求」をプロトコル
規則に違反したプロトコル誤りと判別することがある。
しかし、利用者側のプロトコル機械では、「受信完了」
を受けていないので、「送信要求」をプロトコル誤りと
は判別しない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように従来では、
非同期通信を行なう場合、「送信の要求」と「受信の指
示」とを、その時々の入力だけに従って処理すると、デ
ータの送受信のための要求が、自システム内のプロトコ
ル機械内で衝突してしまいプロトコル誤りとなってしま
うことがあった。
【0013】従来では、このような問題に対して非同期
通信ではなく同期通信に置き換えて実行したり、あるい
は問題の起こりそうな部分について個別にプロトコル機
械を修正するといった方法がとられていた。
【0014】しかしながら、同期通信に置き換える場合
では、図10(a)を用いて説明したように、利用者
(アプリケーション)が、各データの送受信に従って動
作しなければならない。このため、非同期通信の場合と
同様な機能を設けるとすると、プロトコル機械の上に構
築されるアプリケーションには大きな負担がかかってし
まう。また、個別にプロトコル機械を修正する場合で
は、プロトコル機械の仕様が膨大になった場合、問題の
起こりそうな部分も膨大となり、全てについて個別に修
正することが困難となってしまう。
【0015】本発明は前記のような事情を考慮してなさ
れたもので、プロトコル機械を修正することなく、自シ
ステム内衝突を回避した非同期通信を行なうことが可能
な通信システム及び非同期通信のイベント制御方法を提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数階層の処
理機能を所定のプロトコル機械に基づいて、非同期によ
り他のシステムとの間でデータ送受信を行なう通信シス
テムにおいて、データ受信を行なうための受信設定を通
知し、任意の時点でデータの受信要求を行なうアプリケ
ーション手段と、前記アプリケーション手段により受信
設定が通知された場合に、非同期の受信要求を通知し
て、同受信要求に応じて受信したデータを保留すると共
に、データを受信したことを示す受信通知を前記アプリ
ケーション手段に対して通知し、前記アプリケーション
手段からの受信要求に応じて、保留したデータを所定の
プロトコル機械に基づいて前記アプリケーション手段に
送出する上位機能手段と、前記上位機能手段からの非同
期の受信要求に応じて、他のシステムからのデータを受
信して前記上位機能手段に送出する下位機能手段とを具
備したことを特徴とする。
【0017】
【0018】また前記上位機能手段は、前記アプリケー
ション手段により受信設定が通知された場合に、既に非
同期の受信要求を通知していれば、再度、非同期の受信
要求を通知せず、この時点でデータを保留していれば前
記アプリケーション手段に受信通知を通知することを特
徴とする。
【0019】また本発明は、複数階層の処理機能を所定
のプロトコル機械に基づいて、非同期により他のシステ
ムとの間でデータ送受信を行なう通信システムにおい
て、アプリケーション手段から上位機能手段に対してデ
ータ受信を行なうための受信設定を通知し、前記上位機
能手段が前記アプリケーション手段によって前記受信設
定を通知された場合に非同期の受信要求を下位機能手段
に対して通知し、前記下位機能手段が前記上位機能手段
から非同期の受信要求を通知されると、他のシステムか
らのデータを受信して前記上位機能手段に送出し、前記
上位機能手段が前記下位機能手段から送出されたデータ
を受信すると、受信データを保留すると共に、データを
受信したことを示す受信通知を前記アプリケーション手
段に対して通知し、前記アプリケーションが受信通知を
受信した後に、任意の時点でデータの受信要求を前記上
位機能手段に通知し、前記上位機能手段が前記アプリケ
ーション手段からの受信要求を受信すると、保留したデ
ータを所定のプロトコル機械に基づいて前記アプリケー
ション手段に送出することを特徴とする。
【0020】
【作用】複数階層を所定のプロトコル機械に基づいて
ータ送受信を行なうシステムにおいて、下位階層では送
受信データを例えば単にビット列として扱っており、送
信データと受信データとの相関関係がなく、「自システ
ム内衝突」によるプロトコル誤りが発生しない。そこ
で、送受信データを意味データとして扱うため相関関係
が高く、「自システム内衝突」が発生するとプロトコル
誤りとなる上位階層での「自システム内衝突」を下位階
層の衝突に置き換える。従って、上位階層での「自シス
テム内衝突」が、下位階層での衝突時のプロトコル機械
によって正常に処理されることになり、プロトコル誤り
を回避できる。
【0021】また、アプリケーション手段、上位機能手
段、及び下位機能手段の階層の機能を経てデータ通信が
実行される場合、アプリケーション手段から「受信設
定」を通知することで、上位機能手段において受信デー
タを保留しておくことができる。アプリケーション手段
は、上位機能手段に対して任意の時点で受信要求を行な
うことにより、そこで初めて保留されたデータについて
プロトコル処理が実行されてデータを受信することがで
きる。すなわち、アプリケーション手段と上位機能手段
との間で、例えば送信と受信との衝突があったとしても
プロトコル誤りが発生せず、プロトコル誤りの発生しな
い下位階層での衝突(例えば通信回線上の衝突)として
扱われる。
【0022】また、上位機能手段がアプリケーション手
段から「受信設定」を受けた時に、既に非同期の受信要
求を行ない、さらにこの時点でデータ保留されている場
合には、改めて受信要求を行なわず、アプリケーション
手段に対して「受信通知」を通知する。すなわち、先に
「受信設定」を通知した後、アプリケーション手段のデ
ータ受信の要求元が変更となり、受信要求とデータ受信
の対応関係が中途半端となって衝突が発生しても、プロ
トコル誤りを回避して変更後の要求元にデータを送出す
ることができる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。はじめに、本発明を適用するシステムの概略に
ついて図1を用いて説明する。図1は、2つの通信シス
テムA,Bの間で、通信回線を介して通信を行なうシス
テムの構成図である。
【0024】通信システムA,Bは、それぞれ大きく次
の3つの機能部、すなわちアプリケーション部(利用
者)、上位機能部(提供者)、及び下位機能部(提供
者)が設けられているものとする。アプリケーション部
は、アプリケーションプログラムを実行することによっ
て実現されるもので通信を実行する主体である。上位機
能部は、主に送受信データを意味データとしてプロトコ
ル処理を行なうもので、例えばOSI(Open Systems I
nterconnection)の基本参照モデルでは、第5層〜第7
層(セション層、プレゼンテーション層、アプリケーシ
ョン層)にあたる機能を有する。下位機能部は、主に送
受信データをビット列として透過的にデータ通信を行な
うもので、例えばOSIの基本参照モデルでは、第1層
〜第4層(物理層、データリンク層、ネットワーク層、
トランスポート層)にあたる機能を有する。
【0025】通信システムA,Bのアプリケーション部
の間でのデータ送受信は、それぞれの機能部、及び通信
回線を介して実行される。次に、本実施例における通信
システムの構成について図2を用いて説明する。図2に
示すように、本実施例における通信システムは、アプリ
ケーション部800(利用者)、上位機能部801(提
供者)、下位機能部802(提供者)の他に、イベント
制御部804、利用者インタフェース811が設けられ
ている。
【0026】なお、本実施例の通信システムは、非同期
通信を行なうためアプリケーション部800によって複
数のデータ送受信を行なうことができるが、説明を簡単
にするために1つのデータ送信及びデータ受信に注目し
て説明する。
【0027】イベント制御装置804は、非同期通信に
おける上位階層での自システム内衝突を下位階層の衝突
に置き換え、下位階層における衝突機構によって衝突を
回避するように制御するもので、セマフォ805〜80
7、利用者情報格納領域部808、送信情報領域部80
9、受信情報領域部810、利用者インタフェース81
1、上位機能部801から構成される。ただし、イベン
ト制御装置804は、利用者インタフェース811、及
び上位機能部801の機能を一部を共有する。利用者情
報格納領域部808は、上位機能部801において管理
される。
【0028】なお、利用者インタフェース811は、ア
プリケーション部800が行なうべき手続きを代行する
ためのものである。アプリケーション部800は、利用
者インタフェース811を使用しないで直接、上位機能
部801あるいはイベント制御装置804に対して手続
きを実行してもよい。以下、アプリケーション部800
による手続きと利用者インタフェース811の手続きと
は、同じものとして説明する。
【0029】セマフォ805〜807は、各機能(各
層)間での各種通知の受信を管理するためのものであ
り、各部のVオペレーション(VOP)の実行によって
通知を受ける。セマフォ805は、アプリケーション部
800または上位機能部801からの通知の受信用であ
り、セマフォ806は、アプリケーション部800から
の通知の受信用であり、セマフォ807は、アプリケー
ション部800または下位機能部802からの通知の受
信用である。
【0030】利用者情報格納領域部808は、アプリケ
ーション部800または上位機能部801の状態を管理
するための情報を格納するためのもので、例えば「受信
待ち中」、「受信通知保留中」、「データ保留済み」、
「下位機能部802への受信要求済み」、「受信種別
(送信要求、受信要求)」を示す情報が格納される。各
状態については後述する。
【0031】送信情報領域部809は、アプリケーショ
ン部800から送信されるデータを一時的に格納するた
めのものである。受信情報領域部810は、通信回線8
03及び下位機能部802を介して得た受信データ、及
びアプリケーション部800によって設定された受信に
関する情報、例えば受信データを格納すべき位置(バッ
ファ位置)やデータ受信を要求したアプリケーションを
示す情報等を格納するためのものである。
【0032】次に、本実施例における自システム内衝突
の制御の概略について説明する。通常、下位機能部80
2では、「自システム内衝突」による影響はかなり小さ
い。なぜならば、下位層(OSI基本参照モデルの第1
層〜第4層(物理層、データリンク層、ネットワーク
層、トランスポート層)にあたる)では、送信データや
受信データを単にビット列として扱っているため、送信
データと受信データとの間の相関関係が無く、通信回線
の確立と終了の場合を除いて「自システム内衝突」によ
るプロトコル誤りが発生しないためである。また、通信
回線の確立と終了の場合であっても、まだ確立されてい
ない通信回線や既に終了した通信回線上でのデータの送
受信の試行は、失敗するだけなのでやはり問題はない。
【0033】一方、上位機能部では、「自システム内衝
突」による影響が大きい。なぜならば、上位層(OSI
基本参照モデルの第5層〜第7層(セション層、プレゼ
ンテーション層、アプリケーション層)にあたる)で
は、送信データや受信データは単にビット列ではなく意
味データとして扱っているため、送信データと受信デー
タとの間の相関関係が高く、「自システム内衝突」が発
生するとプロトコル誤りとなることがあるためである。
【0034】また、上位機能部801では、アプリケー
ション部800に依存して複雑なプロトコル機械を複数
組み合わせて使用する。このため、プロトコル機械を修
正することで「自システム内衝突」を解決しようとする
のは大変困難である。
【0035】通信回線803では、自通信システムから
のデータと、相手システムからのデータが衝突した場
合、その解決方法はプロトコル規格で定められている。
このため、通信回線803上でのデータの衝突は、各層
のプロトコル機械で正常に処理できる。
【0036】本発明では前述のように下位層における
「自システム内衝突」が、ほとんどの場合プロトコル誤
りとならないことを利用して、上位層で発生する「自シ
ステム内衝突」を下位層における「自システム内衝突」
に置き換えることによって、プロトコル誤りの発生を回
避する。すなわち、衝突の発生した階層を置き換えによ
って、上位層からは下位層で発生した「自システム内衝
突」があたかも通信回線803上の衝突のように見え
る。そして、この通信回線803上の衝突は、プロトコ
ル規格で定められていてプロトコル機械の中にすでに盛
り込まれているので問題がない。
【0037】次に、本実施例の動作について、図3〜図
7に示すフローチャートを参照しながら説明する。図3
及び図4は、アプリケーション部800の動作を説明す
るためのフローチャート、図5及び図6は上位機能部8
01の動作を説明するためのフローチャート、図7は下
位機能部802の動作を説明するためのフローチャート
である。
【0038】まず、アプリケーション部800は、デー
タ通信を実行する前に各種初期化を行なう。すなわち、
アプリケーション部800は、利用者情報格納領域部8
08に「受信待ち中」を「偽」、「受信通知保留中」を
「偽」にする(ステップA1)。
【0039】また、アプリケーション部800は、セマ
フォ805〜807を初期化し、さらに上位機能部80
1に対して、セマフォ806にVオペレーションを実行
することにより「受信設定」を通知し、データ受信が可
能な状態に設定する(ステップA2)。これにより、初
期化処理を完了する。
【0040】次に、アプリケーション部800からデー
タ送信する場合について説明する。まず、アプリケーシ
ョン部800は、送信情報領域部809に送信データを
格納すると共に、上位機能部801がアプリケーション
部800に対して「送信完了」を通知すべきセマフォ8
05を示す情報を設定する。また、アプリケーション部
800は、利用者情報格納領域部808に「受信待ち
中」を「偽」にし(ステップA3)、セマフォ806に
Vオペレーションを実行することにより「送信要求」を
通知する(ステップA4)。
【0041】アプリケーション部800は、「送信要
求」を通知した後、待ち処理を実行する(ステップA
5)。この場合の待ち処理では、アプリケーション部8
00は、上位機能部801からの「送信完了」の通知を
待つ(ステップB1)。
【0042】一方、上位機能部801は、初期化処理と
して利用者情報格納領域部808に、「下位機能部80
2への受信要求済み状態」を「偽」、「データ保留済
み」を「偽」にしておく(ステップD1)。
【0043】上位機能部801は、アプリケーション部
800からの「送信要求」を受信すると(ステップD
2)、プロトコル処理を開始し(ステップD3)、下位
機能部802に「送信完了」を通知すべきセマフォ80
7を指定して、非同期の送信要求を行なう(ステップD
4)。すなわち、上位機能部801は、送信情報領域部
809に格納された送信データの非同期送信を行なう。
【0044】下位機能部802は、上位機能部801か
らの「送信要求」を受信したならば(ステップF1)、
プロトコル処理を開始し(ステップF2)、通信回線8
03を介してデータを送信する(ステップF3)。
【0045】下位機能部802は、通信回線803への
データ送信を完了すると、プロトコル処理を完了し(ス
テップF4)、上位機能部801から指定されたセマフ
ォ807に対してVオペレーションを実行することによ
って、「送信完了」を通知する(ステップF5)。
【0046】上位機能部801は、下位機能部802か
らの「送信完了」の通知を受信すると(ステップD
2)、プロトコル処理を完了し(ステップD5)、アプ
リケーション部800により指定されたセマフォ805
に対してVオペレーションを実行することによって「送
信完了」を通知する(ステップD6)。
【0047】アプリケーション部800は、上位機能部
801から「送信完了」の通知を受信することで、送信
が完了したことを知る(ステップB1)。次に、アプリ
ケーション部800がデータ受信する場合について説明
する。まず、アプリケーション部800は、受信情報領
域部810に受信に関する情報(受信データを格納すべ
き位置(バッファ位置))や「受信通知」を通知するた
めのセマフォ805を指定する情報等を設定し、上位機
能部801のセマフォ806に対してVオペレーション
を実行することによって「受信設定」を通知する。本実
施例では、初期化処理において「受信設定」の通知を行
なっている(ステップA2)。
【0048】上位機能部801は、アプリケーション部
800からの「受信設定」の通知を受信すると(ステッ
プD2)、再試行可能な受信設定を行なう(ステップD
7)。すなわち、上位機能部801は、受信情報領域部
810に格納された受信に関する情報を取り出して、利
用者情報格納領域部808にその情報を格納する。
【0049】その後、上位機能部801は、下位機能部
802へ非同期の「受信要求」を行なっていないならば
(ステップE1)、利用者情報格納領域部808に「下
位機能部802への受信要求済み」の状態であるように
設定し(ステップE2)、下位機能部802に対して、
「受信完了」を通知すべきセマフォ807を指定し、非
同期に受信を行なう「受信要求」を通知する(ステップ
E3)。
【0050】下位機能部802は、上位機能部801か
ら「受信要求」が通知されると通信回線803を介した
データ受信のための受信処理を行なう(ステップF
6)。下位機能部802は、通信回線803からデータ
を受信すると、受信データを受信情報領域部810に格
納する。下位機能部802は、プロトコル処理を実行し
た後(ステップF7)、上位機能部801から通知され
たセマフォ807に対してVオペレーションを実行する
ことにより「受信完了」を通知する(ステップF8)。
【0051】上位機能部801は、下位機能部802か
ら「受信完了」が通知されると、受信データを保留し、
利用者情報格納領域部808に「データ保留済み」を
「真」に設定し(ステップD8)、また「下位機能部8
02へ受信要求済み」を「偽」に設定する(ステップD
9)。そして、上位機能部801は、セマフォ805に
対してVオペレーションを実行することにより、アプリ
ケーション部800に対して「受信通知」を通知する
(ステップD10)。
【0052】なお、アプリケーション部800から「受
信設定」の通知を受信した際、上位機能部801は、既
に下位機能部802へ非同期の「受信要求」を行なって
いて(ステップE1)、かつ既に下位機能部802から
の「受信完了」を受信済みならば(ステップE4)、ア
プリケーション部800に対して、セマフォ805へV
オペレーションを実行することによって「受信通知」を
通知する(ステップE5)。
【0053】アプリケーション部800は、上位機能部
801からの「受信通知」を受信すると、任意の(アプ
リケーション部800の都合の良い)時点で上位機能部
801に対して、利用者情報格納領域部808ら「受信
待ち中」を「真」に設定し、セマフォ806に対してV
オペレーションを実行することにより「受信要求」を通
知する(ステップA6)。
【0054】ここで、「受信通知」の保留中でない場合
(ステップA7)、アプリケーション部800は、待ち
処理を実行する(ステップA5)。すなわち、アプリケ
ーション部800は、上位機能部801から「受信通
知」が受信され(ステップB1)、「受信待ち中」であ
る場合(受信要求を行なう場合)には(ステップB
2)、実際にデータを受信するための続き処理を実行す
る(ステップB3)。
【0055】なお、アプリケーション部800から受信
要求を行なっていない間(「受信待ち中」は「偽」)
に、上位機能部801から受信通知があった場合には
(ステップB2)、利用者情報格納領域部808に「受
信通知保留中」を「真」に設定しておく。この場合、ア
プリケーション部800は、受信要求を行なう際に、既
に受信通知保留中となるので(ステップA7)、待ち処
理を経ないで続き処理を実行する(ステップA8)。
【0056】続き処理においてアプリケーション部80
0は、利用者情報格納領域部808に「受信通知保留
中」を「偽」に設定し(ステップC1)、上位機能部8
01に対してセマフォ806にVオペレーションを実行
することにより「受信要求」を通知する(ステップC
2)。
【0057】「受信要求」を受信した上位機能部801
は(ステップD2)、下位機能部802から受信して受
信情報格納領域部810に保留していた受信データ(デ
ータ保留)を解凍し、利用者情報格納領域部808に
「データ保留済み」を「偽」に設定する(ステップD1
1)。
【0058】さらに、上位機能部801は、プロトコル
処理を実行し(ステップD12)、アプリケーション部
800に対して、セマフォ805にVオペレーションを
実行することにより「受信完了」を通知する(ステップ
D13)。
【0059】アプリケーション部800は、上位機能部
801から「受信完了」を受信すると(ステップC
3)、受信情報領域部810を参照することにより、相
手システムからの受信データの内容を知る。
【0060】その後、アプリケーション部800は、必
要に応じて(再度、相手システムからデータの受信を行
なう場合)、次のデータ受信のために再度、受信設定の
処理を行なう(ステップC5)。
【0061】次に、本発明の作用効果について説明す
る。図8には本発明による非同期通信方法について、デ
ータ受信の場合のシーケンスの一例を示している。前述
したように、本発明では上位層で発生し得る「自システ
ム内衝突」を下位層における「自システム内衝突」に置
き換えている(通信回線上の衝突機構で置き換える)。
【0062】そのために、アプリケーション部800
は、まず「受信設定」を上位機能部801に対して要求
する(A)。上位機能部801は、下位機能部802に
対して、非同期の「受信要求」を行なう(B)。上位機
能部801は、下位機能部802からデータを受信した
場合(C)、そのデータを保留しておいて(D)、アプ
リケーション部800に「受信通知」を行なう(E)。
【0063】アプリケーション部800は、上位機能部
801から「受信通知」を受け取ったならば(F)、ア
プリケーション部800にとって都合の良い時点で上位
機能部801に対して「受信要求」を行なう(G)。
【0064】上位機能部801は、「受信要求」を受け
取ったならば、データ保留を解凍して(H)、プロトコ
ル処理を行い(I)、アプリケーション部800に対し
て「受信完了」を通知する(J)。
【0065】図8に示す本発明の非同期通信方法におけ
るプロトコル機械により判別される状態を図9に示して
いる。例えば、アプリケーション部800からの上位機
能部801に対する「送信要求」(a)と、上位機能部
801からのアプリケーション部800に対する「受信
通知」(b)が「自システム内衝突」したものとする。
【0066】しかしこの時点では、上位機能部801は
受信データに対してまだプロトコル処理を行なっていな
い。その後、アプリケーション部800が、「受信要
求」(c)を行なうことによって、初めて上位機能部8
01は、プロトコル処理を行なう(d)。この時、先に
行なった「送信要求」と受信データの衝突は、通信回線
803上の衝突規則が適用されて解決される。
【0067】図9は、上位機能部801がプロトコル処
理を行なった結果、アプリケーション800に対して
「受信完了」(e)を指示した例である。仮に上位機能
部801がプロトコル処理を行なった結果、そのデータ
を破棄した場合には、「受信完了」として「破棄」した
ことが通知される。
【0068】本発明では、以上述べてきた「自システム
内衝突」を解決する非同期通信方法を応用して、通信回
線803を利用した通信を実行するアプリケーション部
を切り替える機能も提供する。このために次の処理が追
加されている。
【0069】まず、アプリケーション部800は、図3
のフローチャートに示す初期化処理において、「利用者
セマフォの初期化」をする(ステップA2)。また、上
位機能部801は、アプリケーション部800から「受
信設定」の通知を受け取ったとき、通常ならば下位機能
部802へ非同期の「受信要求」の通知を行なうが、既
に非同期の受信要求を実行済みの場合にはこれを行なわ
ず、更にこの時点でデータ保留が存在する場合には、ア
プリケーション部800に「受信通知」を通知する。す
なわち「再試行可能な受信設定」を行なう(ステップD
7)。
【0070】アプリケーション部800によって「利用
者セマフォの初期化」を行なうことで、アプリケーショ
ン部800のもつ通信回線803に関する資源が一端初
期化される。
【0071】そして、その後「再試行可能な受信設定」
を行なうことで、中途半端な状態で通信回線803のア
プリケーション部800(利用者)が切り替わっても、
「自システム内衝突」を通信回線803上の衝突として
回避することができるようになる。このようにして、
「自システム内衝突」を回避するための制限を受けるこ
となく、通信回線803を介した通信を行なう利用者を
切り替えることができるようになる。
【0072】なお、前記実施例では、アプリケーション
部800が上位機能部801に対して直接操作を行なう
ものとして説明しているが、利用者インタフェース81
1が上位機能部801に対する操作を代行させるように
しても良い。利用者インタフェース811によって代行
させることにより、本発明による方法を通信システムに
適用する場合でも、本発明を適用していない既存のアプ
リケーション(アプリケーション部800)をそのまま
利用することができる。また、前記実施例では各処理機
能間で各種通知を行なうためにセマフォを用いている
が、他の通知手段を用いることも勿論可能である。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、非
同期通信の利点を活かしつつ、プロトコル機械の修正を
必要とせずに「自システム内衝突」を解決し、更に通信
回線の利用者を切り替えることが可能となるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるシステムの概略構成
を示す図。
【図2】本実施例における通信システムの構成を示すブ
ロック図。
【図3】本実施例におけるアプリケーション部800に
おける処理手順の一部を示すフローチャート。
【図4】本実施例におけるアプリケーション部800に
おける処理手順の一部を示すフローチャート。
【図5】本実施例における上位機能部801における処
理手順の一部を示すフローチャート。
【図6】本実施例における上位機能部801における処
理手順の一部を示すフローチャート。
【図7】本実施例における下位機能部802における処
理手順を示すフローチャート。
【図8】本実施例における非同期通信方法(データ受信
の場合)のシーケンスを説明するための図。
【図9】本実施例における非同期通信方法をプロトコル
機械の視点から観測した状況を示す図。
【図10】同期通信及び非同期通信とを説明するための
図。
【図11】従来の非同期通信によるデータ送受信の方法
を説明するための図。
【図12】従来の非同期通信における問題が発生する可
能性のあるシーケンスの一例を示す図。
【図13】従来の非同期通信における問題となるシーケ
ンスのプロトコル機械による判別状態を示す図。
【符号の説明】
800…アプリケーション部(利用者)、801…上位
機能部(提供者)、802…下位機能部(提供者)、8
03…通信回線、804…イベント制御部、805〜8
07…セマフォ、808…利用者情報格納領域部、80
9…送信情報領域部、810…受信情報領域部、811
…利用者インタフェース。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数階層の処理機能を所定のプロトコル
    機械に基づいて、非同期により他のシステムとの間でデ
    ータ送受信を行なう通信システムにおいて、 データ受信を行なうための受信設定を通知し、任意の時
    点でデータの受信要求を行なうアプリケーション手段
    と、 前記アプリケーション手段により受信設定が通知された
    場合に、非同期の受信要求を通知して、同受信要求に応
    じて受信したデータを保留すると共に、データを受信し
    たことを示す受信通知を前記アプリケーション手段に対
    して通知し、前記アプリケーション手段からの受信要求
    に応じて、保留したデータを所定のプロトコル機械に基
    づいて前記アプリケーション手段に送出する上位機能手
    段と、 前記上位機能手段からの非同期の受信要求に応じて、他
    のシステムからのデータを受信して前記上位機能手段に
    送出する下位機能手段と、 を具備したことを特徴とする通信システム。
  2. 【請求項2】 前記上位機能手段は、 前記アプリケーション手段により受信設定が通知された
    場合に、既に非同期の受信要求を通知していれば、再
    度、非同期の受信要求を通知せず、この時点でデータを
    保留していれば前記アプリケーション手段に受信通知を
    通知することを特徴とする請求項1記載の通信システ
    ム。
  3. 【請求項3】 複数階層の処理機能を所定のプロトコル
    機械に基づいて、 非同期により他のシステムとの間でデータ送受信を行な
    う通信システムにおいて、 アプリケーション手段から上位機能手段に対してデータ
    受信を行なうための受信設定を通知し、 前記上位機能手段が前記アプリケーション手段によって
    前記受信設定を通知された場合に非同期の受信要求を下
    位機能手段に対して通知し、 前記下位機能手段が前記上位機能手段から非同期の受信
    要求を通知されると、他のシステムからのデータを受信
    して前記上位機能手段に送出し、 前記上位機能手段が前記下位機能手段から送出されたデ
    ータを受信すると、受信データを保留すると共に、デー
    タを受信したことを示す受信通知を前記アプリケーショ
    ン手段に対して通知し、 前記アプリケーションが受信通知を受信した後に、任意
    の時点でデータの受信要求を前記上位機能手段に通知
    し、 前記上位機能手段が前記アプリケーション手段からの受
    信要求を受信すると、保留したデータを所定のプロトコ
    ル機械に基づいて前記アプリケーション手段に送出する
    ことを特徴とする非同期通信のイベント制御方法。
JP04965795A 1995-03-09 1995-03-09 通信システム及び非同期通信のイベント制御方法 Expired - Fee Related JP3455603B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04965795A JP3455603B2 (ja) 1995-03-09 1995-03-09 通信システム及び非同期通信のイベント制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04965795A JP3455603B2 (ja) 1995-03-09 1995-03-09 通信システム及び非同期通信のイベント制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08251251A JPH08251251A (ja) 1996-09-27
JP3455603B2 true JP3455603B2 (ja) 2003-10-14

Family

ID=12837264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04965795A Expired - Fee Related JP3455603B2 (ja) 1995-03-09 1995-03-09 通信システム及び非同期通信のイベント制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3455603B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08251251A (ja) 1996-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1302586C (en) Apparatus and method for interconnecting an application of a transparent services access facility to a remote source
EP0006216B1 (en) Improvements in digital data processing systems
JP2986802B2 (ja) プロトコル高速処理方法
JPH0535903B2 (ja)
JPS5992654A (ja) 電子文書配送システム
JP4516594B2 (ja) メッセージ送信制御方法、メッセージ送信制御装置、及びメッセージ送信制御プログラム
JPH11212818A (ja) 分散シミュレーションシステム
CN116095145B (zh) 一种vpc集群的数据控制方法和系统
US5894547A (en) Virtual route synchronization
US6314462B1 (en) Sub-entry point interface architecture for change management in a computer network
JP3455603B2 (ja) 通信システム及び非同期通信のイベント制御方法
JP3515839B2 (ja) コンピュータシステム間通信システム
JPH05210603A (ja) 通信システムにおける応用プログラムと通信プログラムとの間のデータ転送を向上させる装置及び方法
US5488703A (en) System for establishing and performing multiple conversations simultaneously between transaction programs through logical units
JPS62121562A (ja) デ−タ通信システム
JPH11110365A (ja) ネットワーク計算機システム、該システムで用いる計算機、および該システムに係る方法
JP2001216146A (ja) 無中断ファイル更新処理方式および方法
JP3317756B2 (ja) サービス制御階層と伝達制御階層間のインタフェース方式
JP2002318790A (ja) 分散オブジェクト環境に適用される通信システムおよび通信プログラム
JPH0468456A (ja) ネットワーク管理システムのマネージャ装置
JPH05282225A (ja) 端末間データ通信装置
CN116204274A (zh) 一种虚拟机热迁移方法、装置及系统
CN116263692A (zh) 基于sdn的云网络虚拟机迁移方法、系统及计算设备
JPH0392945A (ja) トランザクション処理の終了方法
JP2538988Y2 (ja) ネットワークシステムにおける通信処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees