JP3455542B2 - オーレオバシジン類 - Google Patents

オーレオバシジン類

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JP3455542B2 JP51790095A JP51790095A JP3455542B2 JP 3455542 B2 JP3455542 B2 JP 3455542B2 JP 51790095 A JP51790095 A JP 51790095A JP 51790095 A JP51790095 A JP 51790095A JP 3455542 B2 JP3455542 B2 JP 3455542B2
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徹 黒目
哲也 井上
一任 竹迫
薫 稲見
郁之進 加藤
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07K11/00Depsipeptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K11/02Depsipeptides having up to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof cyclic, e.g. valinomycins ; Derivatives thereof
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    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、真菌感染症の治療剤として有用なオーレオ
バシジン類に関する。 背景技術 真菌は、ヒトに対して、内臓、脳等に感染して全身性
真菌症を起こし、皮膚、口腔等に感染して表在性真菌症
を起こす。また、ペット、家畜等の動物に対しても同様
の感染症を起こす。更に、果樹、野菜等の植物に対して
は、種々の病害を起こすことが知られている。 このような感染症等の原因真菌としては、ヒトの場
合、全身性感染ではカンジダ(Candida)、クリプトコ
ッカス(Cryptococcus)、アスペルギルス(Aspergillu
s)等が主であり、表在性感染ではカンジダ(皮膚、口
腔、膣等に感染)、白癬菌(手足の皮膚等に感染)等が
主である。また、生活環境中には多様な真菌が存在し、
動植物の感染、汚染を引き起こす原因と考えられてお
り、これら真菌による感染に対して種々の防御策が講じ
られている。 これら真菌による感染、汚染に対する治療、防御の目
的に使用可能な抗真菌剤は数多く知られているが、安全
性、効果等の点で満足できるものは少ない。ヒトを始め
とする動物の全身性感染に対する治療剤としては、例え
ば、アンホテリシンB、フルシトシン、ミコナゾール、
フルコナゾール等が挙げられるが、効力、毒性、耐性菌
等の点で問題がある。特に、近年増加傾向にある全身性
感染に有効な低毒性の薬剤は、極めて少ないのが現状で
ある。 オーレオバシジン類については、特開平2−138296号
公報、特開平3−22995号公報、特開平3−44398号公
報、特開平3−220199号公報、特開平5−279284号公
報、及び、特開平6−65291号公報等に開示されてい
る。上記公報等に開示されているオーレオバシジン類と
しては、例えば、下記の式(4)の構造を有するオーレ
オバシジンA、その他の各種アナログ等が挙げられる。 式(4): 式中、D-Hmpは、2(R)−ヒドロキシ−3(R)−
メチルペンタン酸を表す。アミノ酸は、すべてL型であ
る。 オーレオバシジンAは、公知のオーレオバシジン類の
中で最も優れた活性と低い毒性を有しているものの一つ
であり、カンジダを始めとして多くの病原性真菌に有効
である。しかし、アスペルギルスに対する有効性が低
く、クリプトコッカスに対してもカンジダに対する活性
に比べるとその活性が弱く、高い有効性を期待すること
ができない。 他のオーレオバシジン類にもカンジダに強い活性を示
すものは多いが、これらはいずれも、クリプトコッカス
に対しては、カンジダに対して示す活性に比べて弱い活
性しか示さず、アスペルギルスに対しては、ほとんど活
性を示さない。 発明の開示 本発明の目的は、公知のオーレオバシジン類より広い
抗真菌スペクトルを有する新規オーレオバシジン類を提
供するところにある。 本発明を概説すれば、本発明は一般式(1): (式中、A1、B1、F1、G1、H1は、同一若しくは異なっ
て、直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6の低級アルキル基
であり、C1は、直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜6の
低級アルキル基、炭素数3〜7の環状アルキル基、ベン
ジルオキシメチル基、ベンジル基、置換ベンジル基、フ
ェニル基又は置換フェニル基であり(ただし、前記置換
ベンジル基、前記置換フェニル基は、直鎖状又は分枝状
の炭素数1〜6の低級アルコキシ基、炭素数3〜7の環
状アルコキシ基、ベンジルオキシ基及びハロゲンからな
る群から選択される少なくとも1つで置換されたもので
ある)、D1は、直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜6の
低級アルキル基、ヒドロキシメチル基又はベンジル基で
あり(ただし、C1がベンジル基のとき、D1は、ベンジル
基及びヒドロキシメチル基以外の基である)、E1は、直
鎖状の炭素数1〜5のアルキレン基であり、I1は、水酸
基で置換された炭素数1〜6の低級アルキル基である)
で表されるオーレオバシジン類に関する。 本発明者らは、クリプトコッカス、アスペルギルスに
対して活性の上昇した新規オーレオバシジン類の創製を
目的として、化学合成的に種々のアナログを合成したと
ころ、一般式(1)で表される化合物が既知のオーレオ
バシジン類に比べて、クリプトコッカス、アスペルギル
スに対して優れた活性を示すことを見いだし、本発明を
完成した。 上記一般式(1)で表される化合物は、A1を有するオ
キシ酸1残基、C1、F1、H1を有するアミノ酸3残基、
B1、D1、G1、I1を有するN−メチルアミノ酸4残基、E1
を有する環状アミノ酸1残基よりなる環状デプシペプチ
ドである。上記I1は、水酸基を有する。 上記A1は、直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6の低級ア
ルキル基であり、好ましくは(CH32CH−、CH3CH2CH
(CH3)−であり、これらを有するオキシ酸は、それぞ
れ、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸、2−ヒドロ
キシ−3−メチルペンタン酸である。 上記B1は、直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6の低級ア
ルキル基であり、好ましくは(CH32CH−であり、これ
を有するN−メチルアミノ酸は、N−メチルバリンであ
る。 上記C1は、直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜6の低
級アルキル基、炭素数3〜7の環状アルキル基、ベンジ
ル基、置換ベンジル基、フェニル基又は置換フェニル基
である。上記C1の低級アルキル基としては、例えば、CH
3−、(CH32CH−、(CH32CHCH2−、CH3CH2CH(C
H3)−等が挙げられる。これらを有するアミノ酸は、そ
れぞれ、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンで
あり、好ましくはロイシンである。上記環状アルキル基
としては、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシル
メチル基等が挙げられる。これらを有するアミノ酸は、
それぞれ、シクロヘキシルグリシン、シクロヘキシルア
ラニンであり、好ましくはシクロヘキシルアラニンであ
る。上記C1のベンジル基、フェニル基を有するアミノ酸
は、それぞれ、フェニルアラニン、フェニルグリシンで
ある。上記ベンジル基及びフェニル基は、置換基として
直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜6の低級アルコキシ
基、炭素数3〜7の環状アルコキシ基、ベンジルオキシ
基又はハロゲンを有することができる。上記低級アルコ
キシ基としては、例えば、メチルオキシ基、エチルオキ
シ基等が挙げられ、好ましくはメチルオキシ基である。
上記環状アルコキシ基としては、例えば、シクロヘキシ
ルオキシ基、シクロヘキシルメチルオキシ基等が挙げら
れ、好ましくはシクロヘキシルメチルオキシ基である。
上記ハロゲンとしては、例えば、塩素、フッ素等が挙げ
られ、好ましくはフッ素である。フッ素を有するアミノ
酸としては、例えば、p−フルオロフェニルアラニン等
が挙げられる。 上記D1は、直鎖状若しくは分枝状の炭素数1〜6の低
級アルキル基、ヒドロキシメチル基又はベンジル基であ
る。上記低級アルキル基としては、例えば、CH3−、(C
H32CH−、(CH32CHCH2−、CH3CH2CH(CH3)−等が
挙げられる。これらを有するN−メチルアミノ酸は、そ
れぞれ、N−メチルアラニン、N−メチルバリン、N−
メチルロイシン、N−メチルイソロイシンであるが、好
ましくはN−メチルアラニン、N−メチルバリンであ
る。上記ヒドロキシメチル基、上記ベンジル基を有する
N−メチルアミノ酸は、それぞれ、N−メチルセリン、
N−メチルフェニルアラニンである。ただし、C1がベン
ジル基のとき、D1がベンジル基又はヒドロキシメチル基
である化合物は、本発明のオーレオバシジン類に含まれ
ない。 上記E1は、直鎖状の炭素数1〜5のアルキレン基であ
り、好ましくは−(CH2−であり、これを有する環
状アミノ酸はプロリンである。 上記F1は、直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6の低級ア
ルキル基であり、好ましくは、(CH32CH−、(CH32
CHCH2−、CH3CH2CH(CH3)−であり、これらを有するア
ミノ酸は、それぞれ、バリン、ロイシン、イソロイシ
ン、アロイソロイシンであり、好ましくはアロイソロイ
シンである。 上記G1は、直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6の低級ア
ルキル基であり、好ましくは(CH32CH−基であり、こ
れを有するN−メチルアミノ酸は、N−メチルバリンで
ある。 上記H1は、直鎖状又は分枝状の炭素数1〜6の低級ア
ルキル基であり、好ましくは(CH32CH−、(CH32CH
CH2−、CH3CH2CH(CH3)−であり、これらを有するアミ
ノ酸は、それぞれ、バリン、ロイシン、イソロイシン、
アロイソロイシンであり、好ましくはロイシンである。 上記I1は、水酸基で置換された炭素数1〜6の低級ア
ルキル基であり、好ましくは(CH32C(OH)−であ
り、これを有するN−メチルアミノ酸は、β−ヒドロキ
シ−N−メチルバリンである。 本発明の上記一般式(1)で表されるオーレオバシジ
ン類の代表例としては、表1に示した化合物1〜12等が
挙げられる。なお、表1中、・印は、化合物1と同一の
アミノ酸又はオキシ酸であることを表す。 上記化合物1〜12において、D1を有するアミノ酸は、
化合物6を除いてすべてD型であり、A1を有するオキシ
酸は、D型である。上記化合物1〜12において、A1を有
するオキシ酸及びD1を有するアミノ酸以外はすべてL型
である。表1中、C6H5−CH2−は、ベンジル基、pF−C6H
4−CH2−は、パラフルオロベンジル基、C6H5−CH2−O
−C6H4−CH2−は、ベンジルオキシベンジル基、CH3−O
−C6H4−CH2−は、メトキシベンジル基、C6H5−CH2−O
−CH2−は、ベンジルオキシメチル基、CC6H11−CH2
は、シクロヘキシルメチル基、C-C6H11−CH2−O−C6H4
−CH2−は、シクロヘキシルメチルオキシベンジル基を
それぞれ表す。 上記一般式(1)を含む本明細書中において用いられ
るアミノ酸の略号は、以下に示すとおりである。D- Hmpは、2(R)−ヒドロキシ−3(R)−メチルペ
ンタン酸(2(R)−hydroxy−3(R)−methylpenta
noicacid)、βHOMeValは、β−ヒドロキシ−N−メチ
ルバリン(β−hydroxy−N−methylvaline)、Chaは、
シクロヘキシルアラニン(cyclohexylalanine)、pFPhe
は、p−フルオロフェニルアラニン(p−fluorophenyl
alanine)、Ser(Bzl)は、O−ベンジルセリン(O−b
enzylserine)、Tyr(Me)は、O−メチルチロシン(O
−methyltyrosine)、Tyr(Bzl)は、O−ベンジルチロ
シン(O−benzyltyrosine)、Tyr(C-C6H11−CH2−)
は、O−シクロヘキシルメチルチロシン(O−cyclohex
ylmethyltyrosine)をそれぞれ表す。 本発明の化合物の製造は、特開平6−65291号公報に
開示されている全合成法により行うことができる。ま
た、本発明の化合物は、天然に得られるオーレオバシジ
ンより種々の化学的、酵素的方法により調製されるペプ
チド断片を減量とした半合成法により調製することもで
きる。上記全合成法又は半合成法を用いる際、下記の一
般式(5)で表される直鎖状ペプチドを環化する方法が
好適に利用される。上記直鎖状ペプチドの調製のために
は、2〜3個のペプチド断片を合成後、それらをつなぎ
合わせる方法が望ましい。 式(5): 上記全合成法について、一般式(1)において、A
1が、CH3CH2CH(CH3)−、B1が(CH32CH−、C1がベン
ジル基、D1がCH3−、E1が−(CH2−、F1がCH3CH2CH
(CH8)−、G1が(CH32CH−、H1が(CH32CHCH2−、
I1が(CH3)C(OH)−であり、A1を有するオキシ酸は
D型であり、D1を有するアミノ酸はD型であり、他のア
ミノ酸はすべてL型である下記の式(6)で表される化
合物1を例として説明する。 式(6)(化合物1): また、上記半合成法について、C1がシクロヘキシルメ
チル基、D1がHOCH2−であり、他の残基は化合物1と同
一である下記の式(7)で表される化合物9を例として
説明する。 式(7)(化合物9): 上記全合成法による化合物1の調製の場合、aIle6→M
eVal7(フラグメント1)、Leu8→βHOMeVal9D-Hmp1
(フラグメント2)、MeVal2→Phe3D-MeAla4→Pro
5(フラグメント3)の3個のペプチドを合成し、次に
フラグメント2とフラグメント3とをD-Hmp1とMeVal2
間で結合させ、更に、得られたフラグメント2−フラグ
メント3結合ペプチドとフラグメント1とをMeVal7とLe
u8の間で結合させ、下記の式(8)で表される直鎖状ペ
プチドを得る。その後、環化反応を行い、式(6)で表
される目的の化合物1を得る。 式(8): 上記半合成法による化合物9の調製の場合、例えば、
式(4)で表されるオーレオバシジンAを無水フッ化水
素(HF)酸で処理し、次に、プロリルエンドペプチダー
ゼ処理を行うことにより、aIle6→MeVal7→Leu8→βHOM
eVal9D-Hmp1→MeVal2(フラグメント4)を調製す
る。 上記調製において、フラグメント4は、オーレオバシ
ジンAを無水フッ化水素酸等の酸により処理することで
得られる直鎖状ノナペプチド(H−Phe→MePhe→Pro→a
Ile→MeVal→Leu→βHOMeVal→D-Hmp→MeVal−OH)をプ
ロリルエンドペプチダーゼにより、Pro5とaIle6の間の
ペプチド結合を切断することにより得られる。この場
合、無水フッ化水素(HF)酸処理の反応条件としては、
反応温度は−10〜50℃、好ましくは10〜30℃であり、反
応時間は10分〜40時間、好ましくは30分〜20時間であ
る。反応成分の濃度を変化させるか、又は、アニソール
等のスカベンジャーを加えることにより、更にその収率
を増大させることができる。 上記直鎖状ノナペプチド(H−Phe→MePhe→Pro→aIl
e→MeVal→Leu→βHOMeVal→D-Hmp→MeVal−OH)よりフ
ラグメント4を得る方法としては、プロリルエンドペプ
チダーゼを用いる方法以外に、アミノペプチダーゼやエ
ドマン分解法等により、アミノ末端側からアミノ酸を順
番に除去する方法があるが、プロリルエンドペプチダー
ゼを用いる方法が好ましい。上記プロリルエンドペプチ
ダーゼは、ウシ脳やフラボバクテリウム(Flavobacteri
um)等の微生物から調製することができる。 フラグメント4の調製においては、上記直鎖状ノナペ
プチド(H−Phe→MePhe→Pro→aIle→MeVal→Leu→βH
OMeVal→D-Hmp→MeVal−OH)の末端アミノ基のベンジル
オキシカルボニル化物等の誘導体も基質として利用する
ことができる。 このようにして得られたフラグメント4と合成法によ
り調製したCha3D-MeSer4→Pro5(フラグメント5)と
をMeVal2とCha3の間で結合させ、下記の式(9)で表さ
れる直鎖状デプシペプチドを調製する。 式(9): その後、環化反応を行い、式(7)で表される目的の
化合物9を得る。 上記全合成法又は半合成法における各工程の反応剤及
び反応条件の選定は、目的のペプチドを収率よく、しか
も立体化学的に純粋なものとして得るために極めて重要
である。上記全合成法又は半合成法における各工程にお
いてペプチド結合を形成するためには、例えば、(1)
水溶性カルボジイミドとHOBtとによりカルボキシル基を
活性化する方法、(2)ジフェニルホスホリルアジド
(DPPA)によりカルボニルアジドとしてカルボキシル基
を活性化する方法、(3)(ベンゾトリアゾリルオキ
シ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフル
オロリン化物塩(BOP)を用いる方法等が挙げられる
が、好ましくは、(4)ブロモ−トリスピロリジノホス
ホニウムヘキサフルオロリン化物塩(PyBroP)をジイソ
プロピルエチルアミン(DIEA)等の塩基と共に用いる方
法である。 ペプチド結合の形成には上述の(1)〜(3)の方法
が一般的であるが、これらの方法を用いてN−メチル化
アミノ酸をアミン成分としてペプチド結合を形成する場
合には、低収率、ラセミ化等の問題を生じやすい。しか
し、上述の(4)の方法を用いることによりこれらの問
題を回避することができ、目的のペプチドを高収率で得
ることができる。 上記全合成法において、βHOMeVal9D-Hmp1との間の
エステル結合を作るためには、例えば、(5)PyBroPを
用いる方法、(6)2,4,6−トリクロロベンゾイルクロ
リドを用いるβHOMeValとの混合酸無水物法等が挙げら
れるが、好ましくは(7)ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(DCC)をジメチルアミノピリジン(DMAP)や4−
ピロリジノピリジン等の触媒と共に用いる方法である。
この方法によれば、目的の化合物を高収率で得ることが
できる。これらの方法においては、βHOMeVal9の水酸基
は、遊離のままでもよく、保護してもよい。 化合物1の合成におけるフラグメント2とフラグメン
ト3とのD-Hmp1とMeVal2との間でのペプチド結合による
縮合は、上述の(1)〜(4)の方法で行うことができ
るが、好ましくは(4)のPyBroPを塩基と共に用いる方
法で行われ、速やかに立体化学的に純粋なフラグメント
2−フラグメント3結合ペプチドを収率よく得ることが
できる。 化合物1の合成において、フラグメント2−フラグメ
ント3結合ペプチド(Leu8→βHOMeVal9D-Hmp1→MeVa
l2→Phe3D-MeAla4→Pro5)とフラグメント1(aIle6
→MeVal7)とのLeu8とMeVal7との間で縮合させる場合、
及び、化合物9の合成におけるフラグメント4とフラグ
メント5とを、MeVal2とPhe3との間でペプチド結合によ
り縮合させる場合は、例えば、PyBroPをDIEA等の塩基と
共に用いる方法により実施することができるが、好まし
くは、N−エチル−N′−ジメチルアミノプロピルカル
ボジイミド(EDC)と3−ヒドロキシ−4−オキソ−3,4
−ジヒドロ−1,2,3−ベンゾトリアジン(HOOBt)により
C末端のカルボキシル基を活性化する方法である。立体
化学的に純粋な目的物を得るためには、反応温度の制御
は重要であり、通常−20〜30℃で実施される。 最終工程の環化反応は、上記の工程で得られたフラグ
メント1−フラグメント2−フラグメント3結合ペプチ
ド、又は、フラグメント4−フラグメント5結合ペプチ
ドのC末端及びN末端の保護基を脱離した上記の式
(8)又は上記の式(9)で表される直鎖状ペプチドを
用い、これをC末端としてカルボキシル活性基及びN末
端として遊離アミノ基を有するものに変換し、その後、
塩基の存在下に反応させることにより実施することがで
きる。上記環化反応の反応温度の設定は、選択したカル
ボキシル活性基により異なるが、一般的には−20〜60℃
の範囲に設定され、好ましくは−10〜30℃である。上記
環化反応の反応時間は、数分間〜数日間であり、好まし
くは数時間〜24時間である。 上記環化反応において、C末端カルボキシル基の活性
化は、例えば、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル
(ONSu)とする方法、PyBroPにより活性化する方法等を
用いることができる。また、塩基としては、DIEA、ピリ
ジン等を用いることができる。 C末端カルボキシル基をONSuとして活性化する場合、
ONSu活性基は、N末端に保護アミノ基及びC末端に遊離
カルボキシル基を有する直鎖状ペプチドから、例えば、
ジメチルホルムアミド(DMF)等の有機溶媒中、−10〜3
0℃の温度で、水溶性カルボジイミド(例えば、EDC等)
の塩酸塩及びN−ヒドロキシスクシンイミド(HONSu)
と反応させて得られる。得られたC末端にONSu活性基を
有する直鎖状ペプチドのN末端は、N末端保護基に対応
する脱保護反応により、遊離のアミノ基又は必要な塩の
形とすることができる。塩基存在下環化反応が進行する
ことにより、最終的にC末端がONSu活性化された式
(8)又は式(9)で表されるペプチドを得ることがで
きる。 C末端カルボキシル基をPyBroPにより活性化する場
合、C末端カルボキシル活性体は、式(8)又は式
(9)で表されるペプチド、即ち、N末端が遊離又は塩
形態アミノ基で、C末端が遊離カルボキシル基であるも
のを、塩基存在下、例えば、塩化メチレン等の有機溶媒
中、−10〜30℃の温度で、PyBroPと反応させて得ること
ができる。この場合、上記反応は、同時に環化を伴って
進行する。 上記環化反応においては、上記2つの末端カルボキシ
ル基活性化法のいずれを用いても目的とする式(6)で
表される化合物1、又は、式(7)で表される化合物9
を得ることができるが、反応系における各反応成分の濃
度及び反応温度の精密制御、溶媒の選択等により更にそ
の収率を増大させることができる。 上記各工程の反応において、N末端アミノ基の保護に
は、例えば、t−ブトキシカルボニル(Boc)基等を、
C末端カルボキシル基の保護には、例えば、Pac基、Bzl
基等を用いることができる。また、これらの保護基は、
必要に応じて、それぞれ対応する公知の、又は、それを
応用した脱離反応により脱離され、N末端アミノ基又は
C末端カルボキシル基が遊離若しくは塩形態である目的
物に変換するすることができる。上記以外に、既に数多
くのアミノ基の保護基及びカルボキシル基の保護基が知
られているが、これらも式(8)又は式(9)で表され
る直鎖状ペプチドの合成、及び、式(6)で表される化
合物1又は式(7)で表される化合物9の合成に利用す
ることができる。また、βHOMeVal9の水酸基は、Bzl
基、メチル基、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフ
ルオロアセトアミド(BSTFA)との反応によるトリメチ
ルシリル基等によって保護することもできる。このよう
にしてβHOMeVal9の水酸基を保護した場合も、上記環化
反応は、非保護の場合と全く同様に進行し、式(6)で
表される化合物1又は式(7)で表される化合物9のO
−保護型を得ることができる。そして、環化反応終了
後、対応する公知の方法でこれらの保護基を脱離すれば
式(6)で表される化合物1又は式(7)で表される化
合物9を得ることができる。 式(6)で表される化合物1又は式(7)で表される
化合物9の合成方法を例に挙げて説明したが、本発明の
式(1)で表される環状ペプチドを得るためには、上述
した化合物1及び化合物9の合成と同様の方法を用いる
ことができる。即ち、ペプチド結合による縮合は、前述
の(1)〜(4)の方法で行うことができ、好ましくは
(4)のPyBroPを塩基と共に用いることにより、速やか
に立体化学的に純粋な目的の化合物を収率よく得ること
ができる。 また、A1を有するオキシ酸残基とI1を有するアミノ酸
残基とのエステル結合による縮合は、前述の(5)〜
(7)の方法で行うこととができ、好ましくは、(7)
の方法、すなわちDCCをDMAPや4−ピロリジノピリジン
等の触媒と共に用いることにより、目的の化合物を高収
率で得ることができる。最終工程の環化反応は、得られ
た直鎖状デプシペプチドをC末端としてカルボキシル活
性基及びN末端基として遊離アミノ基を有するものに変
換し、塩基の存在下に反応させることにより実施するこ
とができる。この場合、C末端の活性化は、例えば、ON
Su等とする活性エステル法、PyBroPにより活性化する方
法等を用いることができ、上記塩基としては、DIEA、ピ
リジン等を用いることができる。 上記各工程の反応におけるN末端の保護、C末端の保
護、水酸基の保護、及び、これら保護基の脱離は、式
(6)で表される化合物1及び式(7)で表される化合
物9の場合と同様に行うことができる。 このようにして、アスペルギルス、クリプトコッカス
に対する最少生育阻止濃度(MIC、μg/ml)が低く、毒
性のない新規オーレオバシジン類を得ることができる。 本発明の化合物を医薬として投与する場合、本発明の
化合物は、そのまま、又は、医薬的に許容される無毒性
且つ不活性の担体中に、例えば、0.1〜99.5%、好まし
くは0.5〜90%含有する医薬組成物として、ヒトを含む
動物に投与される。 上記担体としては、例えば、固形、半固形若しくは液
状の希釈剤、充填剤又はその他の処方用の助剤等が挙げ
られ、これらは、1種以上が用いられる。 上記医薬組成物は、投与単位形態で投与することが望
ましく、経口投与、組織内投与、局所投与(経皮投与
等)又は経直腸的に投与することができる。上記医薬組
成物は、これらの投与方法に適した剤型で投与されるこ
とは当然である。 本発明の化合物を医薬として投与する場合、抗真菌剤
としての用量は、年齢、体重等の患者等の状態、投与経
路、病気の性質と程度等を考慮した上で調整することが
望ましいが、通常は、ヒトについては、成人に対して本
発明の有効成分量として、一日当たり、10〜2000mgの範
囲である。上記範囲未満の用量で足りる場合もあるが、
逆に上記範囲を超える用量を必要とする場合もある。多
量に投与するときは、一日数回に分割して投与すること
が望ましい。 上記経口投与は、固形、粉末又は液状の用量単位で行
うことができ、例えば、末剤、散剤、錠剤、糖衣剤、カ
プセル剤、ドロップ剤、舌下錠その他の剤型等により行
うことができる。 上記非経口投与は、例えば、溶液や懸濁剤等の皮下、
筋肉内又は静脈内注射用の液状用量単位形態を用いるこ
とによって行うことができる。これらのものは、本発明
の化合物の一定量を、例えば、水性や油性の媒体等の注
射の目的に適合する非毒性の液状担体に懸濁又は溶解
し、次いで該懸濁液又は溶液を滅菌することにより製造
される。 上記局所投与(経皮投与等)は、例えば、液、クリー
ム、粉末、ペースト、ゲル、軟膏剤等の外用製剤の形態
を用いることによって行うことができる。これらのもの
は、本発明の化合物の一定量を、外用製剤の目的に適合
する香料、着色料、充填剤、界面活性剤、保湿剤、皮膚
軟化剤、ゲル化剤、担体、保存剤、安定剤等の一種以上
と組み合わせることにより製造される。 直腸投与は、本発明の化合物を、例えば、パルミチン
酸ミリスチルエステル等の高級エステル類、ポリエチレ
ングリコール、カカオ脂、これらの混合物等の低融点の
固体に混じた座剤等を用いて行うことができる。 発明を実施するための最良の形態 以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。 実施例1 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro)(化合物1)の合
成 a)Boc−D-MeAla−OH Boc−D-Ala−OH(3.0g、15.9mmol)のテトラヒドロフ
ラン(THF)溶液48mlに、氷冷下、60%水素化ナトリウ
ム(1.9g、47.6mmol)を加え、10分間攪拌後、ヨウ化メ
チル(7.9ml、127mmol)を加え、室温で2時間攪拌し
た。減圧濃縮後、氷冷下、10%クエン酸水溶液を加え酸
性とした後、酢酸エチルで抽出した。これを飽和食塩水
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。
残渣をヘキサンより結晶化し、ヘキサンで洗浄し、標記
化合物を得た。収率3.07g(収率94.8%)。 b)Boc−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−D-MeAla−OH(1.50g、7.38mmol)、HCl・H−L-
Pro−OPac(1.53g、5.68mmol)の塩化メチレン(12ml)
溶液に、氷冷下、PyBroP(3.44g、7.38mmol)、DIEA
(3.96ml、22.7mmol)を加え、氷冷下、3時間攪拌し
た。減圧濃縮後、酢酸エチルを加え、10%クエン酸水溶
液、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮し、残渣を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル200g、クロロホルム、クロロホルム−
メタノール100:1により溶出)で精製した。更に、溶出
液を減圧濃縮後、ヘキサンより結晶化し、ヘキサンで洗
浄し、標記化合物を得た。収量1.90g(収率78.0%)。 c)HCl・H−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−D-MeAla−L-Pro−OPac(1.7g、4.06mmol)に4.0
N塩化水素/ジオキサン溶液(30ml)を加え、室温に40
分間放置した。減圧濃縮後、エーテルより結晶化し、エ
ーテルで洗浄し、標記化合物を得た。収量1.38g(収率9
5.8%)。 d)Boc−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Phe−OH(1.26g、4.76mmol)、HCl・H−D-Me
Ala−L-Pro−OPac(1.30g、3.66mmol)の塩化メチレン
(10ml)溶液に、氷冷下、PyBroP(2.22g、4.76mmo
l)、DIEA(2.55ml、14.6mmol)を加え、氷冷下、2時
間攪拌した。減圧濃縮後、酢酸エチルを加え、10%クエ
ン酸水溶液、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮し、残渣を中圧シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル200g、トルエン−酢酸エチル
3:1、1:1により溶出)で精製し、標記化合物を得た。収
量1.76g(収率84.9%)。 e)HCl・H−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac(1.70g、3.01mmo
l)に4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(30ml)を加え、
室温に30分間放置した。減圧濃縮後、エーテルより結晶
化し、エーテルで洗浄し、標記化合物を得た。収量1.63
g(収率100%)。 f)Boc−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-MeVal−OH(898mg、3.88mmol)の塩化メチレ
ン(9ml)溶液に、氷冷下、HCl・H−L-Phe−D-MeAla−
L-Pro−OPac(1.45g、2.99mmol)、PyBroP(1.81g、3.8
8mmol)を加え、更にDIEA(2.08ml、12.0mmol)を加
え、氷冷下、16時間攪拌した。減圧濃縮後、酢酸エチル
を加え、10%クエン酸水溶液、飽和食塩水、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を中圧シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル200g、トル
エン−酢酸エチル2:1、1:1により溶出)で精製し、標記
化合物を得た。収量1.67g(収率82.3%)。 g)HCl・H−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac(1.00
g、1.47mmol)に4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(18.4m
l)を加え、室温に50分間放置した。減圧濃縮後、エー
テルより結晶化し、エーテルで洗浄し、標記化合物を得
た。収量838mg(収率92.7%)。 h)Boc−DL-βHOMeVal−OBzl H−DL-βHOMeVal−OH(38.6mg、0.264mmol)のDMF
(0.57ml)懸濁液に、氷冷下、BSTFA(0.56ml、2.11mmo
l)を加え、室温で1時間攪拌した。これに氷冷下、ジ
−t−ブチル−ジカーボナート(72.8μl、0.317mmo
l)を加え、室温で1.5時間攪拌した。減圧濃縮後、10%
クエン酸水溶液を加え、飽和食塩水で洗浄した。硫酸マ
グネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた油状物を酢
酸エチル(0.5ml)に溶解し、氷冷下、トリエチルアミ
ン(55.0μl、0.396mmol)、臭化ベンジル(62.8μ
l、0.528mmol)を加え、氷冷下、5分間攪拌後、室温
で48時間攪拌した。減圧濃縮後、調製用シリカゲル薄層
クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール19:1で
展開)により精製し、標記化合物を得た。収量60.7mg
(収率68.1%)。 i)HCL・H−DL-βHOMeVal−OBzl Boc−DL-βHOMeVal−OBzl(472mg、1.40mmol)に5.5N
塩化水素/ジオキサン溶液(29.5ml)を加え、室温に1.
5時間放置した。減圧濃縮後、エーテルより結晶化し、
エーテルで洗浄し、標記化合物を得た。収量367mg(収
率95.7%)。 j)Boc−L-Leu−DL-βHOMeVal−OBzl Boc−L-Leu−OH・H2O(1.34g、5.39mmol)の塩化メチ
レン(10ml)溶液に、氷冷下、HCL・H−DL-βHOMeVal
−OBzl(981.1mg、3.59mmol)、PyBroP(2.52g、5.39mm
ol)を加え、更にDIEA(2.50ml、14.4mmol)を加え、氷
冷下、1時間攪拌、更に室温で8時間攪拌した。減圧濃
縮後、酢酸エチルを加え、10%クエン酸水溶液、飽和食
塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順
次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、
残渣を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル40g、トルエン−酢酸エチル3:1により溶出)で精
製した。更に、溶出液を減圧濃縮後、ヘキサンより結晶
化し、ヘキサンで洗浄し、標記化合物を得た。収量1.05
g(収率65.2%)。 k)Boc−L-Leu−DL-βHOMeVal−OH Boc−L-Leu−DL-βHOMeVal−OBzl(43.5mg、96.5μmo
l)のメタノール(40ml)溶液に、パラジウム−黒(40m
g)を加え、室温で水素ガスを50分間吹き込んだ。触媒
を濾去後、減圧濃縮し、標記化合物を得た。収量30.6mg
(収率87.9%)。 l)Boc−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−OPac Boc−L-Leu−DL-βHOMeVal−OH(744mg、2.15mmo
l)、2(R)−ヒドロキシ−3(R)−メチルペンタ
ン酸フェナシルエステル(D-Hmp−OPac)(589mg、2.36
mmol)、4−ピロリジノピリジン(95.6mg、0.65mmol)
をTHF(4.3ml)に溶解し、氷冷下、DCC(487mg、2.36mm
ol)を加え、氷冷下、1時間攪拌後、徐々に室温に戻し
て18時間攪拌した。減圧濃縮後、酢酸エチルを加え、不
溶物をろ去した後、10%クエン酸水溶液、飽和食塩水、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄
した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を
中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
80g、トルエン−酢酸エチル5:1により溶出)で精製し、
Boc−L-Leu−DL-βHOMeVal−D-Hmp−OPacを得た(収量
1.00g、収率78.8%)。更に、中圧シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル200g、トルエン−酢酸エ
チル15:1、10:1により溶出)で、ジアステレオマーを分
離し、標記化合物を得た。収量357mg(収率56.2%:Boc
L-Leu−DL-βHOMeVal−OH中のL−L体を基準にし
た)。 m)Boc−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−OH Boc−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−OPac(220mg、0.3
7mmol)を90%酢酸水溶液(18.5ml)に溶解し、氷冷
下、超音波攪拌しながら亜鉛末(3.60g、55.5mmol)を
加え、氷冷下、7.5時間超音波攪拌した。不溶物をろ去
後、減圧濃縮した。これに10%クエン酸水溶液を加えた
後、酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を中
圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10
g、クロロホルム−メタノール−酢酸50:1:0.5により溶
出)で精製し、標記化合物を得た。収量133mg(収率73.
7%)。 n)HCl・H−L-MeVal−OPac Boc−L-MeVal−OH(4.94g、21.4mmol)のアセトン(5
0ml)溶液に、氷冷下、トリエチルアミン(3.30ml、23.
8mmol)、臭化フェナシル(4.77g、24.0mmol)を加え、
氷冷下、1時間攪拌後、更に、室温で2時間攪拌した。
減圧濃縮後、酢酸エチルを加え、水、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネ
シウムで乾燥後、減圧濃縮した。これに5.5N塩化水素/
ジオキサン溶液(77.8ml、0.428mmol)を加え、室温に3
0分間放置した。減圧濃縮後、エーテルより結晶化し、
集めた結晶をエーテルで洗浄し、標記化合物を得た。収
量6.08g(収率99.3%)。 o)Boc−L-aIle−L-MeVal−OPac HCl・H−L-MeVal−OPac(1.12g、4.18mmol)を塩化
メチレン(10ml)に溶解し、氷冷下、Boc−L-aIle−OH
(1.06g、4.59mmol)、PyBroP(2.57g、5.49mmol)、DI
EA(2.65ml、15.2mmol)を加え、氷冷下、30分間攪拌
し、更に、室温で17時間攪拌した。減圧濃縮後、酢酸エ
チルを加え、飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水、
10%クエン酸水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を中圧シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル80g、クロ
ロホルムにより溶出)で精製し、標記化合物を得た。収
量764mg(収率36.0%)。 p)Boc−L-aIle−L-MeVal−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−OPac(657mg、1.42mmol)を9
0%酢酸水溶液(70ml)に溶解し、氷冷下、超音波攪拌
しながら亜鉛末(4.64g、71.0mmol)を加え、氷冷下、
7.5時間超音波攪拌した。不溶物をろ去後、減圧濃縮
後、酢酸エチルを加え、10%クエン酸水溶液、飽和食塩
水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮し、残渣をヘキサンより結晶化し、ヘキサンで洗浄
し、標記化合物を得た。収量325mg(収率66.5%)。 q)Boc−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−L-MeVal−L-Phe
D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−OH(60.0mg、0.12
3mmol)の塩化メチレン(400μl)溶液に、氷冷下、HC
l・H−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac(114m
g、0.184mmol)、PyBroP(74.6mg、0.16mmol)を加え、
更にDIEA(86.0μl、0.491mmol)を加え、氷冷下、2
時間攪拌し、更に室温で13時間攪拌した。減圧濃縮後、
酢酸エチルを加え、10%クエン酸水溶液、飽和食塩水、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄
した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、残渣を
中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
20g、トルエン−酢酸エチル2:1、3:2により溶出)で精
製し、標記化合物を得た。収量97.4mg(収率75.5%)。 r)HCl・H−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−L-MeVal−
L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−L-MeVal−L-Phe−
D-MeAla−L-Pro−OPac(85mg、81.0μmol)に氷冷下、
トリフルオロ酢酸(500μl,6.48mmol)を加え、氷冷
下、30分間放置した。減圧濃縮後、エーテルを加え、氷
冷下、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(41μl、162μm
ol)を加え、室温に30分間放置した。析出した結晶をエ
ーテルで洗浄し、標記化合物を得た。収量59.2mg(収率
74.2%)。 s)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−OH(29.0mg、83.7μmol)、H
Cl・H−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−L-MeVal−L-Phe
D-MeAla−L-Pro−OPac(55.0mg、55.8μmol)をDMF
(200μl)に溶解し、氷冷下、HOOBt(11.0mg、67.0μ
mol)を加え、更に水溶性カルボジイミド(12.9μl、7
2.5μmol)を加え、氷冷下、2時間攪拌した。室温で17
時間攪拌後、酢酸エチルを加え、10%クエン酸水溶液、
飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮し、残渣を調製用シリカゲル薄層クロマトグラフィー
(ベンゼン−アセトン3:1で展開、酢酸エチルで抽出)
で精製し、標記化合物を得た。収量60.6mg(収率85.1
%)。 t)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OPac(50.0mg、3
9.2μmol)を90%酢酸水溶液(2.0ml)に溶解し、氷冷
下、亜鉛末(513mg、7.84mmol)を加え、氷冷下、1時
間超音波攪拌した。不溶物をろ去後、減圧濃縮後、10%
クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出物
を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮し、標記化合物を得た。収量48.3mg。 u)HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OH(48.3mg、39.2
μmol)に氷冷下、トリフルオロ酢酸(604μl、7.84mm
ol)を加え、氷冷下、30分間放置した。減圧濃縮後、エ
ーテルを加え、氷冷下、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液
(29.5μl、118μmol)を加え、氷冷下、30分間放置し
た。析出した結晶をエーテルで洗浄し、標記化合物を得
た。収量33.3mg(収率78.8%)。 v)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro)(化合物
1) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Phe−D-MeAla−L-Pro−OH(23.0mg、2
1.3μmol)、DIEA(7.4μl、42.6μmol)を塩化メチレ
ン(11ml)に溶解し、これをPyBroP(49.4mg、106μmo
l)、DIEA(18.6μl、106μmol)の塩化メチレン(11m
l)溶液に室温で4時間かけて滴下し、更に室温で20時
間攪拌した。減圧濃縮後、酢酸エチルを加え、10%クエ
ン酸水溶液、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾
燥後、減圧濃縮し、残渣を調製用シリカゲル薄層クロマ
トグラフィー(クロロホルム−メタノール19:1展開、抽
出)で精製し、標記化合物を得た。収量12.1mg(収率5
5.5%)。 標記化合物の理化学的性質を以下に示した。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.62、7.95、7.67(計
3H、NH)、7.35〜7.11(計5H、芳香族H)、5.79、5.44
〜5.22、4.97、4.88、4.73〜4.56、4.30、4.04、3.44
(計10H)、3.33、3.32、3.20、2.85(計12H、NCH3)、
1.09〜0.71(CH3)ほか。 実施例2 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Phe−D-MeVal−L-Pro)(化合物2)の合
成。 a)H−L-Phe−L-MePhe−L-Pro−L-aIle−L-MeVal−L-
Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−L-MeVal−OH(HFによるオー
レオバシジンAの開環) オーレオバシジンA(6.0g、5.45mmol)にドライアイ
ス−メタノール浴冷却下、無水フッ化水素(200ml)を
導入後、室温で1.5時間攪拌した。減圧下、フッ化水素
を留去した後、残渣をジオキサンで凍結乾燥した。これ
を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Soken Pack
C−18 60×500mm、50〜100%アセトニトリル/0.05%a
q.TFAで溶出)で精製し、標記化合物を得た。収量1.81g
(収率29.7%)。 b)Z−L-Phe−L-MePhe−L-Pro−L-aIle−L-MeVal−L-
Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−L-MeVal−OH(Zはベンジル
オキシカルボニル基を表す) H−L-Phe−L-MePhe−L-Pro−L-aIle−L-MeVal−L-Le
u−L-βHOMeVal−D-Hmp−L-MeVal−OH(200mg、0.179mm
ol)のDMF(3.6ml)懸濁液に氷冷下、トリエチルアミン
(50.2μl、0.358mmol)、ベンジルオキシカルボニル
スクシンイミド(53.5mg、0.215mmol)を加え、氷冷
下、1.5時間攪拌した。減圧濃縮後、酢酸エチルを加
え、不溶物をろ去した後、10%クエン酸水溶液、飽和食
塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮
し、残渣を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール−酢酸100:2:2により溶
出)で精製し、標記化合物を得た。収量183mg(収率81.
5%)。 c)HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−OH Z−L-Phe−L-MePhe−L-Pro−L-aIle−L-MeVal−L-Le
u−L-βHOMeVal−D-Hmp−L-MeVal−OH(100mg、79.8mmo
l)(Zはベンジルオキシカルボニル基を表す)のエタ
ノール(10ml)溶液を50mMカリウム−リン酸緩衝液(pH
7.0、89ml)加えた。30℃、10分間静置した後、プロリ
ルエンドペプチダーゼ(生化学工業社製)(600unit)
を溶解した50mMカリウム−リン酸緩衝液(pH7.0、1.2m
l)加え、72時間攪拌した後、不溶物を遠心(7000r.p.
m.、10分)して除去し、上清を減圧濃縮した。残渣を高
速液体クロマトグラフィー(カラム:YMC C−18ODS、3
0〜90%アセトニトリル/0.05%aq.TFAで溶出)で精製
し、標記化合物を得た。収量59.1mg(収率100%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−OH HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−OH(57.7mg、81.0μmol)のジオキサン
/水(2:1)溶液にトリエチルアミン(14.6μl、105μ
mol)、ジ−t−ブチル−ジカーボナート(24.0μl、1
05μmol)を加え、室温で3.5時間攪拌した。減圧濃縮
後、酢酸エチルを加え、10%クエン酸水溶液、飽和食塩
水で順次洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮し、残渣を調製用シリカゲル薄層クロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール−酢酸100:1:2展開、クロ
ロホルム−メタノール10:1抽出)で精製し、標記化合物
を得た。収量51.2mg(収率77.8%)。 e)Boc−D-MeVal−OH Boc−D-Val−OH(2.0g、9.21mmol)、60%水素化ナト
リウム(1.1g、27.6mmol)、ヨウ化メチル(4.56ml、7
3.6mmol)を用い、実施例1のa)と同様にして標記化
合物を得た。収量1.54g(収率72.5%)。 f)Boc−D-MeVal−L-Pro−OPac Boc−D-MeVal−OH(300mg、1.30mmol)、HCl・H−L-
Pro−OPac(291mg、1.08mmol)、PyBroP(606mg、1.30m
mol)、DIEA(753μl、4.32mmol)を用い、実施例1の
b)と同様にして標記化合物を得た。収量372mg(収率7
7.2%)。 g)HCl・H−D-MeVal−L-Pro−OPac Boc−D-MeVal−L-Pro−OPac(350mg、0.784mmol)、
4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(5.88ml)を用い、実施
例1のc)と同様にして標記化合物を得た。収量292mg
(収率97.3%)。 h)Boc−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OPac Boc−L-Phe−OH(180mg、0.679mmol)、HCl・H−D-M
eVal−L-Pro−OPac(200mg、0.522mmol)、PyBroP(317
mg、0.679mmol)、DIEA(364μl、2.09mmol)を用い、
実施例1のd)と同様にして標記化合物を得た。収量28
1mg(収率90.7%)。 i)HCl・H−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OPac Boc−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OPac(190mg、0.320mm
ol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(4.2ml)を用
い、実施例1のe)と同様にして標記化合物を得た。収
量169mg(収率99.4%)。 j)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
−MeVal−OH(35.0mg、43.1μmol)、HCl・H−L-Phe−
D-MeVal−L-Pro−OPac(34.2mg、64.6μmol)、HOOBt
(8.7mg、64.6μmol)、水溶性カルボジイミド(11.4μ
l、64.6μmol)を用い、実施例1のs)と同様にして
標記化合物を得た。収量34.6mg(収率62.3%)。 k)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OPac(31.0mg、2
4.1μmol)、90%酢酸水溶液(1.2ml)、亜鉛末(313m
g、4.82mmol)を用い、実施例1のt)と同様にして標
記化合物を得た。収量30.0mg。 l)HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OH(30.0mg、25.7
μmol)、トリフルオロ酢酸(396μl、5.14mmol)、4.
0N塩化水素/ジオキサン溶液(12.9μl、51.4μmol)
を用い、実施例1のu)と同様にして標記化合物を得
た。収量19.6mg(収率73.6%)。 m)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Phe−D-MeVal−L-Pro)(化合物
2) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Phe−D-MeVal−L-Pro−OH(15.0mg、1
3.6μmol)、DIEA(4.7μl、27.2μmol)の塩化メチレ
ン(6.8ml)溶液、PyBroP(31.7mg、67.9μmol)、DIEA
(11.8μl、67.9μmol)の塩化メチレン(6.8ml)溶液
を用い、実施例1のv)と同様にして標記化合物を得
た。収量5.0mg(収率35.0%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.78、8.10、7.48(計
3H、NH)、7.35〜7.09(計5H、芳香族H)、5.78、5.3
9、5.20、4.98〜4.94、4.80、4.53、4.37〜4.31、4.1
3、3.45(計10H)、3.33、3.22、2.78(計12H、NC
H3)、1.11〜0.70(CH3)ほか。 実施例3 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro)(化合物3)の合
成。 a)Boc−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Cha−OH(137mg、0.507mmol)、HCl・H−D-M
eAla−L-Pro−OPac(150mg、0.423mmol)、PyBroP(236
mg、0.507mmol)、DIEA(258μl、1.48mmol)を用い、
実施例1のd)と同様にして標記化合物を得た。収量19
8mg(収率82.1%)。 b)HCl・H−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OPac(180mg、0.315mm
ol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(3.15ml)を用
い、実施例1のe)と同様にして標記化合物を得た。収
量148mg(収率93.1%)。 c)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(35.0mg、43.1μmol)、HCl・H−L-Cha
D-MeAla−L-Pro−OPac(32.8mg、64.6μmol)、HOOBt
(8.7mg、64.6μmol)、水溶性カルボジイミド(11.4μ
l、64.6μmol)を用い、実施例1のs)と同様にして
標記化合物を得た。収量48.6mg(収率89.2%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OPac(45.4mg、3
5.8μmol)、90%酢酸水溶液(1.6ml)、亜鉛末(466m
g、7.16mmol)を用い、実施例1のt)と同様にして標
記化合物を得た。収量46.0mg。 e)HCl・H−L-aIle−L-Meval−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OH(42.5mg、37.0
μmol)、トリフルオロ酢酸(570μl、7.40mmol)、4.
0N塩化水素/ジオキサン溶液(18.5μ)、74.0μmol)
を用い、実施例1のu)と同様にして標記化合物を得
た。収量31.7mg(収率90.3%)。 f)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeAla−L-Pro)(化合物
3) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OH(25.0mg、2
1.1μmol)、DIEA(7.3μl、42.2μmol)の塩化メチレ
ン(10.6ml)溶液、PyBroP(49.2mg、105.5μmol)、DI
EA(18.4μl、105.5μmol)の塩化メチレン(10.6ml)
溶液を用い、実施例1のv)と同様にして標記化合物を
得た。収量6.8mg(収率28.6%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.62、8.55、7.92、7.
87、7.75(計3H、NH)、5.82、5.44〜5.20、5.02〜4.8
6、4.67、4.56、4.20、4.03、3.37(計10H)、3.29、3.
28、3.27、3.25、3.24(計12H、NCH3)、1.03〜0.76(C
H3)ほか。 実施例4 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro)(化合物4)の
合成。 a)Boc−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-pFPhe−OH(100mg、0.353mmol)、HCl・H−
D-MeAla−L-Pro−OPac(105mg、0.294mmol)、PyBroP
(165mg、0.353mmol)、DIEA(179μl、1.03mmol)を
用い、実施例1のd)と同様にして標記化合物を得た。
収量153mg(収率89.2%)。 b)HCl・H−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OPac(140mg、0.240
mmol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(2.4ml)を用
い、実施例1のe)と同様にして標記化合物を得た。収
量120mg(収率96.8%)。 c)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(35.0mg、43.1μmol)、HCl・H−L-pFP
he−D-MeAla−L-Pro−OPac(33.6mg、64.6μmol)、HOO
Bt(8.7mg、64.6μmol)、水溶性カルボジイミド(11.4
μl、64.6μmol)を用い、実施例1のs)と同様にし
て標記化合物を得た。収量48.8mg(収率88.7%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OPac(45.3mg、
35.4μmol)、90%酢酸水溶液(1.7ml)、亜鉛末(920m
g、14.1mmol)を用い、実施例1のt)と同様にして標
記化合物を得た。収量47.2mg。 e)HCl・H−L-aIle−L-Meval−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OH(44.0mg、3
7.9μmol)、トリフルオロ酢酸(584μl、7.58mmo
l)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(18.9μl、75.8
μmol)を用い、実施例1のu)と同様にして標記化合
物を得た。収量34.9mg(収率96.1%)。 f)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro)(化合物
4) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-pFPhe−D-MeAla−L-Pro−OH(28.0m
g、25.5μmol)、DIEA(8.9μl、51.1μmol)の塩化メ
チレン(12.8ml)溶液、PyBroP(59.4mg、128μmol)、
DIEA(22.2μl、128μmol)の塩化メチレン(12.8ml)
溶液を用い、実施例1のv)と同様にして標記化合物を
得た。収量7.94mg(収率29.8%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.65、7.98、7.66(計
3H、NH)、7.09〜7.05(計4H、芳香族H)、5.84、5.3
1、5.19、4.97、4.88、4.73〜4.57、4.17、4.04、3.44
(計10H)、3.33、3.32、3.19、2.94(計12H、NCH3)、
1.07〜0.73(CH3)ほか。 実施例5 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Leu−D-MeAla−L-Pro)(化合物5)の合
成。 a)Boc−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Leu−OH・H2O(91.4mg、0.367mmol)、HCl・
H−D-MeAla−L-Pro−OPac(100mg、0.282mmol)、PyBr
oP(171mg、0.367mmol)、DIEA(197μl、1.13mmol)
を用い、実施例1のd)と同様にして標記化合物を得
た。収量124mg(収率82.7%)。 b)HCl・H−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OPac(100mg、0.188mm
ol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(1.88ml)を用
い、実施例1のe)と同様にして標記化合物を得た。収
量80.4mg(収率91.4%)。 c)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(40.0mg、42.9μmol)、HCl・H−L-Leu
D-MeAla−L-Pro−OPac(34.6mg、73.8μmol)、HOOBt
(12.0mg、73.8μmol)、水溶性カルボジイミド(13.1
μl、73.8μmol)を用い、実施例1のs)と同様にし
て標記化合物を得た。収量33.5mg(収率55.5%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OPac(30.0mg、2
4.4μmol)、90%酢酸水溶液(1.5ml)、亜鉛末(350m
g、4.88mmol)を用い、実施例1のt)と同様にして標
記化合物を得た。収量25.1mg。 e)HCl・H−L-aIle−L-Meval−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OH(25.0mg、22.5
μmol)、トリフルオロ酢酸(347μl、4.50mmol)、4.
0N塩化水素/ジオキサン溶液(8.5μl、33.8μmol)を
用い、実施例1のu)と同様にして標記化合物を得た。
収量21.2mg(収率93.2%)。 f)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Leu−D-MeAla−L-Pro)(化合物
5) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Leu−D-MeAla−L-Pro−OH(19.0mg、1
8.2μmol)、DIEA(6.3μl、36.4μmol)の塩化メチレ
ン(9.1ml)溶液、PyBroP(42.4mg、90.9μmol)、DIEA
(15.8μl、90.9μmol)の塩化メチレン(9.1ml)溶液
を用い、実施例1のv)と同様にして標記化合物を得
た。収量7.1mg(収率39.4%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.60、8.53、7.88、7.
76、7.69(計3H、NH)、5.77、5.22、4.98〜4.80、4.6
7、4.56、4.00(計11H)、3.38、3.31、3.29、3.25、3.
24、3.10(計12H、NCH3)、1.16〜0.76(CH3)ほか。 実施例6 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−L-MePhe−L-Pro)(化合物6)の合
成。 a)Boc−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OPac Boc−L-Cha−OH(109mg、0.404mmol)、HCl・H−L-M
ePhe−L-Pro−OPac(150mg、0.336mmol)、PyBroP(188
mg、0.404mmol)、DIEA(205μl、1.18mmol)を用い、
実施例1のd)と同様にして標記化合物を得た。収量20
1mg(収率90.3%)。 b)HCl・H−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OPac Boc−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OPac(180mg、0.272mm
ol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(2.72ml)を用
い、実施例1のe)と同様にして標記化合物を得た。収
量103mg(収率63.2%)。 c)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(40.0mg、49.2μmol)、HCl・H−L-Cha
L-MePhe−L-Pro−OPac(44.2mg、73.8μmol)、HOOBt
(9.9mg、73.8μmol)、水溶性カルボジイミド(13.0μ
l、73.8μmol)を用い、実施例1のs)と同様にして
標記化合物を得た。収量45.9mg(収率68.8%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OPac(42.0mg、3
1.0μmol)、90%酢酸水溶液(2.0ml)、亜鉛末(402m
g、6.19mmol)を用い、実施例1のt)と同様にして標
記化合物を得た。収量46.1mg。 e)HCl・H−L-aIle−L-Meval−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OH(46.0mg、37.1
μmol)、トリフルオロ酢酸(570μl、7.42mmol)、4.
0N塩化水素/ジオキサン溶液(14.0μl、55.7μmol)
を用い、実施例1のu)と同様にして標記化合物を得
た。収量43.5mg(収率100%)。 f)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−L-MePhe−L-Pro)(化合物
6) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Cha−L-MePhe−L-Pro−OH(25.0mg、2
1.3μmol)、DIEA(7.4μl、42.5μmol)の塩化メチレ
ン(10.5ml)溶液、PyBroP(49.7mg、106.5μmol)、DI
EA(18.5μl、106.5μmol)の塩化メチレン(10.5ml)
溶液を用い、実施例1のv)と同様にして標記化合物を
得た。収量5.7mg(収率23.9%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.68,7.95,7.88、7.62
(計3H、NH)、7.32〜7.29、7.17〜7.15(計5H、芳香族
H)、5.79、5.72、5.34、5.25〜4.81、4.51、4.23、3.
98、3.38(計11H)、3.29、3.27、3.25、3.20、3.16、
3.13(計12H、NCH3)、1.08〜0.80(CH3)ほか。 実施例7 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro)(化合物
7)の合成。 a)Boc−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Ser(Bzl)−OH(106mg、0.360mmol)、HCl・
H−D-MeAla−L-Pro−OPac(106mg、0.300mmol)、PyBr
oP(209mg、0.450mmol)、DIEA(209μl、1.20mmol)
を用い、実施例1のd)と同様にして標記化合物を得
た。収量163mg(収率91.4%)。 b)HCl・H−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac(150mg、
0.252mmol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(2.52m
l)を用い、実施例1のe)と同様にして標記化合物を
得た。収量128mg(収率95.4%)。 c)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(50.0mg、61.5μmol)、HCl・H−L-Ser
(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac(49.0mg、92.2μmo
l)、HOOBt(12.5mg、92.2μmol)、水溶性カルボジイ
ミド(16.3μl、92.2μmol)を用い、実施例1のs)
と同様にして標記化合物を得た。収量61.2mg(収率77.1
%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac(50.
0mg、38.7μmol)、90%酢酸水溶液(2.0ml)、亜鉛末
(503mg、7.74mmol)を用い、実施例1のt)と同様に
して標記化合物を得た。収量45.0mg。 e)HCl・H−L-aIle−L-Meval−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OH(43.0m
g、36.7μmol)、トリフルオロ酢酸(560μl、7.34mmo
l)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(13.7μl、55.1
μmol)を用い、実施例1のu)と同様にして標記化合
物を得た。収量34.0mg(収率82.8%)。 f)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro)(化
合物7) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Ser(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OH(3
0.0mg、27.1μmol)、DIEA(9.4μl、54.1μmol)の塩
化メチレン(13.5ml)溶液、PyBroP(62.9mg、135.3μm
ol)、DIEA(23.5μl、135μmol)の塩化メチレン(1
3.5ml)溶液を用い、実施例1のv)と同様にして標記
化合物を得た。収量12.9mg(収率45.2%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.47、7.86、7.76(計
3H、NH)、7.32、7.30(計5H、芳香族H)、5.78、5.46
〜5.40、5.21、5.06、4.93、4.72〜4.48、4.18、4.05〜
3.94、3.65、3.46、3.38(計15H)、3.29、3.27、3.2
4、3.23(計12H、NCH3)、1.40〜1.26、0.99〜0.77(CH
3)ほか。 実施例8 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro)(化合物8)の合
成。 a)Boc−L-Cha−D-MeVal−L-Pro−OPac Boc−L-Cha−OH(74.0mg、0.272mmol)、HCl・H−D-
MeVal−L-Pro−OPac(80.0mg、0.209mmol)、PyBroP(1
27mg、0.272mmol)、DIEA(146μl、0.836mmol)を用
い、実施例1のd)と同様にして標記化合物を得た。収
量107mg(収率85.6%)。 b)HCl・H−L-Cha−D-MeVal−L-Pro−OPac Boc−L-Cha−D-MeAla−L-Pro−OPac(100mg、0.167mm
ol)、トリフルオロ酢酸(515μl、6.68mmol)、4.0N
塩化水素/ジオキサン溶液(125μl、0.501mmol)を用
い、実施例1のu)と同様にして標記化合物を得た。収
量75.1mg(収率84.4%)。 c)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(20.0mg、24.6μmol)、HCl・H−L-Cha
D-MeVal−L-Pro−OPac(19.8mg、37.0μmol)、HOOBt
(6.2mg、37.0μmol)、水溶性カルボジイミド(6.6μ
l、37.0μmol)を用い、実施例1のs)と同様にして
標記化合物を得た。収量21.6mg(収率67.9%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro−OPac(36.2mg、2
7.9μmol)、90%酢酸水溶液(1.4ml)、亜鉛末(366m
g、5.60mmol)を用い、実施例1のt)と同様にして標
記化合物を得た。収量40.7mg。 e)HCl・H−L-aIle−L-Meval−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro−OH(37.7mg、32.1
μmol)、トリフルオロ酢酸(494μl、6.41mmol)、4.
0N塩化水素/ジオキサン溶液(12.0μl、48.1μmol)
を用い、実施例1のu)と同様にして標記化合物を得
た。収量24.8mg(収率86.4%)。 f)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro)(化合物
8) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeVal−L-Pro−OH(20.0mg、1
8.0μmol)、DIEA(6.3μl、36.0μmol)の塩化メチレ
ン(9.0ml)溶液、PyBroP(42.0mg、89.9μmol)、DIEA
(15.7μl、89.9μmol)の塩化メチレン(9.0ml)溶液
を用い、実施例1のv)と同様にして標記化合物を得
た。収量3.9mg(収率20.5%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.70、8.02、7.57(計
3H、NH)、5.80、5.44、5.29〜5.06、4.99〜4.80、4.4
9、4.31、4.25、4.09、3.38(計11H)、3.29、3.28、3.
27、3.25、3.08(計12H、NCH3)、1.06〜0.76(CH3)ほ
か。 実施例9 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeSer−L-Pro)(化合物9)の合
成。 a)Boc−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OPac Boc−L-Cha−OH(99.6mg、0.365mmol)、HCl・H−D-
MeSer(Bzl)−L-Pro−OPac(140mg、0.304mmol)、PyB
roP(142mg、0.456mmol)、DIEA(212μl、1.22mmol)
を用い、実施例1のd)と同様にして標記化合物を得
た。収量166mg(収率80.5%)。 b)HCl・H−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OPac Boc−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OPac(160mg、
0.235mmol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(2.94m
l)を用い、実施例1のe)と同様にして標記化合物を
得た。収量132mg(収率91.0%)。 c)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(60.0mg、73.8μmol)、HCl・H−L-Cha
D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OPac(67.7mg、0.110mmo
l)、HOOBt(18.1mg、0.110mmol)、水溶性カルボジイ
ミド(19.5μl、0.110mmol)を用い、実施例1のs)
と同様にして標記化合物を得た。収量81.9mg(収率80.7
%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OPac(143
mg、0.104mmol)、90%酢酸水溶液(5.0ml)、亜鉛末
(1.35g、20.8mmol)を用い、実施例1のt)と同様に
して標記化合物を得た。収量123mg。 e)HCl・H−L-aIle−L-Meval−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OH(70.0m
g、55.7μmol)、トリフルオロ酢酸(855μl、11.1mmo
l)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(27.8μl、0.111
mmol)を用い、実施例1のu)と同様にして標記化合物
を得た。収量51.9mg(収率78.0%)。 f)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro−OH(4
8.0mg、40.2μmol)、DIEA(14.0μl、80.5μmol)の
塩化メチレン(20.1ml)溶液、PyBroP(93.7mg、0.201m
mol)、DIEA(35.0μl、0.201mmol)の塩化メチレン
(20.1ml)溶液を用い、実施例1のv)と同様にして標
記化合物を得た。収量15.7mg(収率34.3%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.55、7.90、7.68(計
3H、NH)、7.32〜7.26(計5H、芳香族H)、5.81、5.4
3、5.42、5.27〜5.19、5.02〜4.81、4.68、4.55、4.2
1、3.99、3.88、3.37(計13H)、3.30、3.29、3.26、3.
25、3.23、3.08(計12H、NCH3)、1.03〜0.76(CH3)ほ
か。 g)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Cha−D-MeSer−L-Pro)(化合物
9) シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-H
mp−L-MeVal−L-Cha−D-MeSer(Bzl)−L-Pro)(11.6m
g、10.2μmol)のメタノール溶液(1.5ml)にパラジウ
ム−黒(15mg)を加え、室温で水素ガスを2時間、30℃
で1時間吹き込んだ。触媒を濾去後、減圧濃縮し、残渣
を調製用シリカゲル薄層クロマトグラフィー(クロロホ
ルム−メタノール19:1により展開、抽出)で精製し、標
記化合物を得た。収量8.6mg(収率80.5%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.63、8.56、7.90、7.
76(計3H、NH)、5.81、5.42、5.28、5.21、4.98、4.9
0、4.70〜4.56、4.21、4.10〜4.03、3.37(計13H)、3.
39、3.29、3.26、3.25、3.23(計12H、NCH3)、1.02〜
0.76(CH3)ほか。 実施例10 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro)(化合物1
0)の合成。 a)Boc−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Tyr(Bzl)−OH(680mg、1.83mmol)、HCl・
H−D-MeAla−L-Pro−OPac(500mg、1.48mmol)、PyBro
P(853mg、1.83mmol)、DIEA(981μl、5.63mmol)を
用い、実施例1のd)と同様にして標記化合物を得た。
収量827mg(収率87.4%)。 b)HCl・H−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac(428mg、
0.636mmol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(6.36m
l)を用い、実施例1のe)と同様にして標記化合物を
得た。収量355mg(収率91.6%)。 c)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(100mg、0.123mmol)、HCl・H−L-Tyr
(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac(112mg、0.184mol)、
HOOBt(30.1mg、0.184mmol)、水溶性カルボジイミド
(32.7μl、0.184mmol)を用い、実施例1のs)と同
様にして標記化合物を得た。収量125mg(収率74.3
%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp−
L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OPac(85.0m
g、62.1μmol)、90%酢酸水溶液(3.0ml)、亜鉛末(8
08mg、12.4mmol)を用い、実施例1のt)と同様にして
標記化合物を得た。収量77.6mg。 e)HCl・H−L-aIle−L-Meval−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OH(77.6m
g、62.1μmol)、トリフルオロ酢酸(220μl、2.84mmo
l)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(23.3μl、93.2
μmol)を用い、実施例1のu)と同様にして標記化合
物を得た。収量70.8mg(収率96.1%)。 f)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro)(化
合物10) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro−OH(7
0.8mg、59.7μmol)、DIEA(20.8μl、0.119mmol)の
塩化メチレン(30.0ml)溶液、PyBroP(139mg、0.298mm
ol)、DIEA(52.0μl、0、298mmol)の塩化メチレン
(30.0ml)溶液を用い、実施例1のv)と同様にして標
記化合物を得た。収量28.0mg(収率41.5%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.65、8.02、7.72(計
3H、NH)、7.53〜7.29、7.03(計9H、芳香族H)、5.8
3、5.32、5.20〜4.91、4.69〜4.57、4.25、4.04、3.43
(計13H)、3.32、3.20、2.97、2.94(計12H、NCH3)、
1.08〜0.74(CH3)ほか。 実施例11 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Tyr(Me)−D-MeAla−L-Pro)(化合物1
1)の合成。 a)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Tyr−D-MeAla−L-Pro) シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-H
mp−L-MeVal−L-Tyr(Bzl)−D-MeAla−L-Pro)(28.0m
g、24.7μmol)のメタノール溶液(30ml)にパラジウム
−黒(15mg)を加え、室温で水素ガスを4時間吹き込ん
だ。触媒を濾去後、減圧濃縮し、残渣を調製用シリカゲ
ル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール
19:1により展開、抽出)で精製し、標記化合物を得た。
収量18.2mg(収率90.6%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.52、7.89、7.56(計
3H、NH)、6.86(計4H、芳香族H)、5.75、5.40、5.2
1、5.02、4.79、4.75、4.66、4.54、4.31、4.06、3.53
(計11H)、3.37、3.32、3.23、2.73(計12H、NCH3)、
1.07〜0.69(CH3)ほか。 b)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Tyr(Me)−D-MeAla−L-Pro)(化
合物11) シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-H
mp−L-MeVal−L-Tyr−D-MeAla−L-Pro)(3.0mg、2.88
μmol)のメタノール−アセトニトリル(1:9)(100μ
l)溶液に、DIEA(0.7μl、4.04μmol)、トリメチル
シリルジアゾメタン(4.9μl、43.2μmol)を加え、室
温で8時間攪拌し、減圧濃縮し、残渣を調製用シリカゲ
ル薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール
19:1により展開、抽出)で精製し、標記化合物を得た。
収量2.1mg(収率69.1%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.65、8.04、7.74(計
3H、NH)、7.04、6.90(計4H、芳香族H)、5.83、5.3
1、5.18、4.94、4.67、4.60、4.23、4.04、3.47、3.41
(計13H)、3.82(3H、OCH3)、3.32、3.31、3.20、2.9
9(計12H、NCH3)、1.07〜0.75(CH3)ほか。 実施例12 シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-Pr
o)(化合物12)の合成 a)Boc−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−OH Boc−L-Tyr−OH(500mg、2.29mmol)のDMF溶液(4.6m
l)に、氷冷下、60%水素化ナトリウム(229mg、5.73mm
ol)を加え、氷冷下、1時間攪拌した後、臭化シクロヘ
キシルメチル(317μl、3.44mmol)を加え、氷冷下、
5時間攪拌した。減圧濃縮後、10%クエン酸水溶液でpH
4に調整、酢酸エチルで抽出した。これを飽和食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、標記
化合物を得た。収量269mg(収率37.3%)。 b)Boc−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-Pro−
OPac Boc−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−OH(138mg、0.366mm
ol)、HCl・H−D-MeAla−L-Pro−OPac(100mg、0.282m
mol)、PyBrop(171mg、0.366mmol)、DIEA(197μl、
1.13mmol)を用い、実施例1のd)と同様にして標記化
合物を得た。収量136mg(収率71.2%)。 c)HCl・H−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-P
ro−OPac Boc−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-Pro−OP
ac(136mg、0.198mmol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶
液(1.98ml)を用い、実施例のe)と同様にして標記化
合物を得た。収量111mg(収率90.0%)。 d)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-Pr
o−OPac Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−OH(30.0mg、36.9μmol)、HCl・H−L-Tyr
C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-Pro−OPac(33.9mg、
55.3μmol)、HOOBt(9.0mg、55.3μmol)、水溶性カル
ボジイミド(9.8μl、55.3μmol)を用い、実施例1の
s)と同様にして標記化合物を得た。収量46.2mg(収率
91.2%)。 e)Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hm
p−L-MeVal−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-Pr
o−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-Pro
−OPac(43.3mg、31.5μmol)、90%酢酸水溶液(1.0m
l)、亜鉛末(410mg、6.31mmol)を用い、実施例1の
t)と同様にして標記化合物を得た。収量37.4mg。 f)HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−
L-Pro−OH Boc−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-Hmp
L-MeVal−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-Pro
−OH(37.4mg、29.8μmol)、トリフルオロ酢酸(92.0
μl、1.19mmol)、4.0N塩化水素/ジオキサン溶液(1
1.2μl、44.7μmol)を用い、実施例1のu)と同様に
して標記化合物を得た。収量28.7mg(収率80.8%)。 g)シクロ(L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−
D-Hmp−L-MeVal−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−
L-Pro)(化合物12) HCl・H−L-aIle−L-MeVal−L-Leu−L-βHOMeVal−D-
Hmp−L-MeVal−L-Tyr(C-C6H11−CH2−)−D-MeAla−L-
Pro−OH(25.0mg、20.9μmol)、DIEA(7.3μl、41.9
μmol)の塩化メチレン(10.5ml)溶液、PyBroP(46.8m
g、0.105mmol)、DIEA(18.3μl、0.105mmol)の塩化
メチレン(10.5ml)溶液を用い、実施例1のv)と同様
にして標記化合物を得た。収量12.5mg(収率52.3%)。 標記化合物の理化学的性質を示す。 1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ8.70、8.07、7.78(計
3H、NH)、7.05、6.85(計4H、芳香族H)、5.85、5.3
0、5.18、4.96、4.68、4.64、4.58、4.27、4.04、3.7
7、3.42(計13H)、3.32、3.18、3.02(計12H、NC
H3)、1.07〜0.75(CH3)ほか。 得られた化合物1〜12の元素分析値、FABMS、アミノ
酸分析の結果及び生物学的性質は次のとおりである。 (1)元素分析値、FABMS、アミノ酸分析の結果 化合物1〜12の元素分析値、FABMS、アミノ酸分析の
結果を表2に示した。アミノ酸分析は、日本電子社製JC
L−300を用いて、ニンヒドリン反応により検出した。(2)生物学的性質 化合物1〜12の真菌類に対する最少生育阻止濃度(MI
C、μg/ml)を表3及び表4に示した。測定は、サブロ
ーデキストロース寒天培地(グルコース2W/V%、ポリペ
プトン1W/V%、寒天1.5W/V%)を用いた寒天平板希釈法
(30℃、2日間培養)により行い、MICを求めた。対照
としてオーレオバシジンA(AbA)を用いた。 化合物1〜5、10〜12は、1.56〜25μg/mlの濃度でア
スペルギルスに対して活性を示した。化合物3、5〜
9、12は、クリプトコッカスに対し、0.10〜0.39μg/ml
の濃度で活性を示した。特に、化合物3、12は、アスペ
ルギルスに対して、それぞれ、3.12μg/ml、1.56μg/ml
の濃度で活性を示し、更にクリプトコッカスに対しても
強い活性を示し、オーレオバシジンAよりも強い活性を
示した。 また、化合物1〜12を各々100mg/kgずつICR系マウス
に腹腔内投与したが、何ら毒性を示さなかった。 以上のような生物学的性質から、本発明の化合物は、
クリプトコッカス症、アスペルギルス症等の各種真菌感
染症の治療剤として有用であることが判った。 産業上の利用可能性 本発明の化合物は、カンジダばかりでなく、クリプト
コッカス及びアスペルギルスの少なくとも1種に対して
も優れた活性を示し、広いスペクトルの抗真菌剤として
有用性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−220199(JP,A) 特開 平5−39204(JP,A) 特開 平3−44398(JP,A) J Antibiotics,1993年 9月,46(9),1347−1354 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 11/02 A61K 38/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】一般式(1): (式中、AlがCH3CH2CH(CH3)−であり、 Blが(CH32CH−であり、 C1が(CH32CHCH2−、シクロヘキシルメチル基、ベン
    ジルオキシメチル基、ベンジル基、パラフルオロベンジ
    ル基、ベンジルオキシベンジル基、メトキシベンジル基
    又はシクロヘキシルメチルオキシベンジル基であり、 D1がCH3−、(CH32CH−、ヒドロキシメチル基又はベ
    ンジル基であり(ただし、D1が(CH32CH−のときC1
    ベンジル基又はシクロヘキシルメチル基であり、D1がヒ
    ドロキシメチル基又はベンジル基のときC1はシクロヘキ
    シルメチル基である)、 E1が−(CH2−であり、 F1がCH3CH2CH(CH3)−であり、 G1が(CH32CH−であり、 H1が(CH32CHCH2−であり、 I1が(CH32C(OH)−である) で表されるオーレオバシジン類。
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