JP3455307B2 - 蒸気または温水による加熱装置 - Google Patents
蒸気または温水による加熱装置Info
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Description
プ等の吸引手段で吸引しながら被加熱物を加熱処理する
ための蒸気または温水による加熱装置に関する。化学や
食品や医療品工程などにおいては、製品品質を維持する
ために被加熱物を100度C程度の比較的低温で加熱し
なければならない用途が多々あり、この様な場合での加
熱に保有熱量の多い低圧の蒸気を用いて加熱することが
行なわれていた。 【0002】 【従来技術】従来の低温蒸気加熱の例としては、例えば
特公平5−81298号公報に示されているものがあ
る。これは、熱交換器に蒸気供給管と真空ポンプを接続
し、熱交換器の外壁に接してもしくは微少な隙間を介し
て多孔質状部材を設けたものであり、熱交換器へ供給さ
れる加熱蒸気が多孔質状部材により妨げられ供給熱量が
押えられることにより被加熱物の熱損傷を防止すること
ができるものである。 【0003】 【本発明が解決しようとする課題】上記従来技術の場
合、多孔質状部材により供給蒸気量が制限されるのであ
るがなお供給蒸気が過度となり被加熱物を熱損傷させて
しまう問題があった。これは被加熱物量の変動や、加熱
蒸気の圧力や温度の変動により生じるものである。すな
わち、蒸気の保有する熱量が比較的多いために被加熱物
が熱損傷を生じやすいのである。 【0004】従って本発明の技術的課題は、被加熱物が
熱損傷を生じやすい場合は保有熱量の比較的少ない温水
により加熱することができると共に、熱損傷を生じる恐
れが無く且つ加熱ムラを生じることなく加熱処理する必
要がある場合は、保有熱量の多い蒸気で加熱することが
できる蒸気または温水による加熱装置を得ることであ
る。 【0005】 【課題を解決する為の手段】上記の課題を解決する為に
講じた本発明の技術的手段は、熱交換器の入口側に加熱
流体供給管を接続し、熱交換器の出口側に吸引手段を接
続して、熱交換器で加熱流体により被加熱物を加熱する
ものにおいて、加熱流体供給管に蒸気管と温水管を弁手
段を介して接続して、当該温水管に温水熱交換器を接続
し、当該温水熱交換器に蒸気管を接続すると共に、温水
熱交換器内を減圧状態に維持する吸引手段と連通したも
のである。 【0006】 【作用】加熱流体供給管に蒸気管と温水管を弁手段を介
して接続したことにより、弁手段を操作し蒸気と温水を
それぞれ必要な場合に切り替えて供給することができ、
温水の場合は被加熱物の熱損傷を防止し蒸気の場合は大
きな熱量でもって加熱ムラ無く被加熱物を加熱すること
ができる。 【0007】温水管を温水熱交換器と接続し、温水熱交
換器に蒸気管と吸引手段を連通したことにより、温水熱
交換器内では減圧され大気圧以下の状態で蒸気が熱交換
されて温水を発生することができ、100度Cを下回る
温水を必要に応じて多量に発生させることができる。従
って、この比較的低温且つ多量の温水で被加熱物を加熱
することができる。 【0008】 【実施例】上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説
明する(図1参照)。本実施例においては熱交換器とし
て反応釜1を用いた例を示し、反応釜1の入口側に接続
した加熱流体供給管2と、出口側に接続した吸引手段と
しての組み合わせポンプ3とで蒸気または温水による加
熱装置を構成する。 【0009】反応釜1の外周にジャケット部4を取り付
け、その上端に加熱流体供給口5を設けて加熱流体供給
管2を接続する。加熱流体供給管2には弁手段としての
バルブ6,8と圧力調整弁7とを介して蒸気管9に接続
すると共に、バルブ10を介して温水管11に接続す
る。温水管11は更に温水熱交換器12とバルブ13を
介して冷水管14と接続する。温水熱交換器12には蒸
気管9を分岐して冷水加熱の蒸気管15を接続し、その
下端部はバルブ33と管路34を介して以下に説明する
組み合わせポンプ3のエゼクタ―20部と接続すると共
に、同じく下端部にスチ―ムトラップ16を取り付け
る。また加熱流体供給管2中に管内流体温度を検出する
温度センサ―18を取り付ける。 【0010】ジャケット部4の下部に管路19を介して
組み合わせポンプ3のエゼクタ―20を接続する。管路
19とエゼクタ―20の間にはスチ―ムトラップ21と
バルブ22を並列に配置する。組み合わせポンプ3は、
エゼクタ―20とタンク23と循環ポンプ24、及び、
それぞれを連通する循環路25とで構成する。タンク2
3の上部には冷却水制御弁26を介して冷却水供給管2
7を連通する。循環路25から分岐路28を設けてタン
ク23内の余剰流体排出通路とする。この場合図示はし
ていないがタンク23内の液位や流体温度を検出するた
めの液面計や温度計を取り付けておくことが好ましい。 【0011】冷却水供給管27を分岐してジャケット部
4の一方の流体供給口29と接続する。また、組み合わ
せポンプ3の循環路25の一部も分岐して管路30を介
してジャケット部4の加熱流体供給口5と接続する。 【0012】次に作用を説明する。反応釜1を蒸気で加
熱する場合は、組み合わせポンプ3の循環ポンプ24を
駆動すると共に、バルブ6,8を開弁しバルブ10,3
1,32を閉弁して、圧力調整弁7から所定の圧力すな
わち温度の蒸気を加熱流体供給口5を介してジャケット
部4へ供給する。供給された蒸気は反応釜1内の被加熱
物に熱を奪われ凝縮してドレンとなる。ドレンはスチ―
ムトラップ21またはバルブ22を経てエゼクタ―20
に吸引される。吸引されたドレンはタンク23に至り、
循環ポンプ24に吸引されて循環路25を循環する。エ
ゼクタ―20部では循環する流体の温度に応じた飽和圧
力まで圧力が低下してジャケット部4で発生したドレン
を吸引する。タンク23内の流体温度は図示しない温度
計での検出値に応じて冷却水制御弁26を制御すること
により所望の温度とすることができ、エゼクタ―20で
の吸引力を調節することができる。 【0013】反応釜1を蒸気で加熱するには熱量が多す
ぎて被加熱物が熱損傷を生じる恐れがある場合は、バル
ブ8を閉弁しバルブ10,13,31を開弁して、冷水
管14からの冷水を所望の温度に加熱し加熱流体供給管
2からジャケット部4へ温水を供給することにより、熱
損傷を生じることなく反応釜1を加熱することができ
る。この場合、温水熱交換器12内は組み合わせポンプ
3のエゼクタ―20により大気圧以下の減圧状態に維持
されており、バルブ31から供給された蒸気は温水熱交
換器12内で100度C以下の温度となっている。従っ
て、冷水管14からの冷水も100度C以下の温水とな
ってジャケット部4へ供給される。反応釜1を加熱した
温水はバルブ22を経てエゼクタ―20に吸引される。
温水の温度は温度センサ―18で検出してバルブ13,
31、あるいは圧力調整弁7の開度を制御することによ
り任意に調節することができる。 【0014】本実施例においては、循環路25から分岐
した管路30を介して循環流体をジャケット部4へ供給
して、反応釜1を更に低温で加熱あるいは冷却すること
ができる。また、冷却水供給管27から流体供給口29
をへてジャケット部4に冷却水を供給することにより、
反応釜1を冷却することができる。この場合、組み合わ
せポンプ3の吸引力を高めてジャケット部4内をも大気
圧以下の真空状態とすることにより、反応釜1を大気圧
以下の圧力すなわち100度C以下の温度の蒸気でもっ
て加熱することもできる。 【0015】 【発明の効果】上記のように本発明によれば、加熱流体
供給管に蒸気管と温水管を接続したことにより、比較的
保有熱量の少ない温水で加熱することにより被加熱物の
熱損傷を防止することができ、また、保有熱量の大きな
蒸気でもって加熱することにより被加熱物の加熱ムラ無
く短時間で加熱することができる。 【0016】また本発明によれば、温水熱交換器で10
0度C以下の蒸気でもって100度C以下の温水を多量
に発生させることができ、被加熱物を効率良く温水加熱
することができる。
図である。 【符号の説明】 1 反応釜 2 加熱流体供給管 3 組み合わせポンプ 4 ジャケット部 7 圧力調整弁 9 蒸気管 11 温水管 12 温水熱交換器 14 冷水管 20 エゼクタ― 23 タンク 24 循環ポンプ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 熱交換器の入口側に加熱流体供給管を接
続し、熱交換器の出口側に吸引手段を接続して、熱交換
器で加熱流体により被加熱物を加熱するものにおいて、
加熱流体供給管に蒸気管と温水管を弁手段を介して接続
して、当該温水管を温水熱交換器と接続し、当該温水熱
交換器に蒸気管を接続すると共に、温水熱交換器内を減
圧状態に維持する吸引手段と連通したことを特徴とする
蒸気または温水による加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27575794A JP3455307B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 蒸気または温水による加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27575794A JP3455307B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 蒸気または温水による加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08112525A JPH08112525A (ja) | 1996-05-07 |
JP3455307B2 true JP3455307B2 (ja) | 2003-10-14 |
Family
ID=17559975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27575794A Expired - Fee Related JP3455307B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 蒸気または温水による加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3455307B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5047426B2 (ja) * | 2001-04-13 | 2012-10-10 | 株式会社テイエルブイ | 蒸気加熱装置 |
JP5047425B2 (ja) * | 2001-04-13 | 2012-10-10 | 株式会社テイエルブイ | 蒸気加熱装置 |
-
1994
- 1994-10-14 JP JP27575794A patent/JP3455307B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08112525A (ja) | 1996-05-07 |
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