JP3455059B2 - 摺動部材の製造方法 - Google Patents

摺動部材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性樹脂と繊
維状フィラーとの樹脂複合体からなる耐摩耗性、耐熱性
に優れた摺動部材の製造方法に関するものであり、具体
的には、プーリー、ワッシャ、軸受、あるいはプリンタ
やファクシミリなど画像形成装置の分離爪、磁気テープ
などのテープ状体を案内するテープガイド等に好適なも
のである。 【0002】 【従来の技術】従来、軸受やテープガイド、あるいはプ
リンタやファクシミリなど画像形成装置の分離爪などの
摺動部材として金属が多く使用されていたが、軽量化、
生産性等の要求により樹脂への代替えが検討されてい
る。このような摺動部材に使用する樹脂には、耐熱性の
外に強度、寸法安定性、耐薬品性等が要求されることが
多く、異常発熱時の形状安定性の点から熱硬化樹脂が使
用されており、その中でも特に成形性に優れ、比較的安
価に入手可能なフェノール系樹脂が多用されている。 【0003】また、このような樹脂からなる摺動部材を
製造する場合、所定形状の金型内に樹脂スラリーを注入
して加熱硬化させる射出成形法が一般的に使用されてい
る。さらに、樹脂に繊維状フィラーを配合することで、
樹脂単体よりも強度、耐熱性、耐摩耗性を高めた樹脂複
合体からなる摺動部材も提案されており、例えば、繊維
状フィラーとしてアスベスト繊維を用いたものがあっ
た。 【0004】また、耐熱性とともに高速高負荷荷重下で
の使用が要求される摺動部材には、アルミナなどのセラ
ミックスからなる摺動部材も使用されていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、樹脂単体か
らなる摺動部材では、耐熱性がそれほど高くないために
摺動に伴って発生する熱により変形したり、強度が大き
く低下するといった課題があった。 【0006】また、アスベスト繊維を配合した樹脂複合
体からなる摺動部材では、近年、アスベストの発ガン性
が注目され、法規制がますます厳しくなっていくなか、
作業環境等の問題により使用が規制され、アスベストフ
リ−の耐熱性に優れた樹脂複合体からなる摺動部材が望
まれていた。 【0007】また、樹脂に繊維状フィラーを配合するこ
とで、強度、耐熱性、耐摩耗性を向上できることが知ら
れているが、繊維状フィラーの糸長が長すぎると樹脂と
フィラーを均一に混合分散させることができず、摺動部
材の強度、耐熱性、耐摩耗性を高めることができなかっ
た。 【0008】さらに、従来からの射出成形法による製造
方法では繊維状フィラーの配合量を高めるのに限界があ
った。即ち、フィラーを多量に配合すると樹脂の流れ性
が低下し、成形性が悪くなると同時に、金型の摩耗を引
き起こすといった課題があった。しかも、射出成形法で
は、樹脂スラリーの他に硬化剤が添加されているのであ
るが、樹脂の加熱硬化時に硬化剤からガスが発生するた
めにガス抜きが必要となり、さらには硬化剤のヘキサメ
チレンテトラミンの熱分解に伴って発生するアンモニア
ガス等の腐食性ガスにより金型が腐食するといった課題
があった。 【0009】その上、射出成形法では装置のランニング
コストが高く、安価に製造することができなかった。 【0010】一方、セラミックス製の摺動部材は、セラ
ミックスの比重が樹脂に比べて大きく、製造コストも高
いことから、安価で軽量化が要求される摺動部材には使
用できないといった課題があった。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく、種々検討を行った結果、熱硬化性樹脂
に、セラミック繊維、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維
等の繊維状フィラーを配合するとともに、上記繊維状フ
ィラーの最大糸長を規定することにより、樹脂とフィラ
ーの分散性を高め、高速高負荷荷重下での摺動において
も優れた耐摩耗性と耐熱性を有する摺動部材が得られる
ことを見出したものである。 【0012】また、従来からの射出成型法に代えて粉末
加圧成形法を用いて製造することにより、繊維状フィラ
ーの配合量の多い摺動部材も製造できることを見出した
ものである。 【0013】 【0014】本発明は、70〜30容量%の熱硬化性樹
脂と、糸長が200μm以下の繊維状フィラーを30〜
70容量%の範囲で添加混合し、常温で粉末加圧成型し
た後に、金型から離型し、加熱硬化させて樹脂複合体か
らなる摺動部材を製造したことを特徴とするものであ
る。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。 【0016】本発明の製造方法により製造される摺動部
材は、熱硬化性樹脂と繊維状フィラーの樹脂複合体から
なり、上記熱硬化性樹脂の配合量を70〜30容量%と
するとともに、繊維状フィラーの配合量を30〜70容
量%としてある。 【0017】ここで、熱硬化性樹脂の配合量を70〜3
0容量%、繊維状フィラーの配合量を30〜70容量%
としたのは、樹脂の配合量が70容量%(繊維状フィラ
ーの配合量が30容量%未満)より多くなると加熱硬化
時の変形が大きく、高い保形性(寸法精度)が得られな
くなるとともに、荷重たわみ温度が低くなるために耐熱
性が低下するからであり、逆に、樹脂の配合量が30容
量%未満(繊維状フィラーの配合量が70容量%より多
く)では粉末加圧成形した後の形状を保持することが難
しいからである。 【0018】このような摺動部材を構成する樹脂複合体
に用いる熱硬化性樹脂としては、エポキシ系、フェノー
ル系、メラニン系、ポリエステル系等の樹脂を使用する
ことができ、これらの中でも耐熱性、寸法安定性、耐薬
品性等の観点からフェノール系樹脂が最適である。 【0019】一方、繊維状フィラーとしては、セラミッ
ク繊維、炭素繊維、ガラス繊維、有機繊維を使用するこ
とができ、これらを前述した配合量で添加すれば摺動部
材の強度、耐熱性、寸法安定性、耐薬品性を高めること
ができる。なお、セラミック繊維としては、具体的にA
2 3 、SiO2 、SiC、AlN、Si3 4 、Z
rO2 等を用いることが可能である。 【0020】さらに、摺動部材において、繊維状フィラ
ーの最大糸長を200μm以下とすることが重要であ
る。 【0021】即ち、繊維状フィラーの最大糸長が200
μmより長くなると、樹脂との混合時における分散性が
悪いために、樹脂複合体の内部及び表層部において繊維
状フィラーの疎な部分と密な部分ができ、繊維状フィラ
ーを配合したことによる強度、耐熱性、耐摩耗性を高め
ることができず、また、粉末加圧成形した後の離型時に
欠けが発生し易いからである。ただし、最大糸長が5μ
mより短くなると、繊維状フィラーを配合したことによ
る保強効果が得られなくなるため、繊維状フィラーの最
大糸長は5〜200μm、好ましくは5〜150μmと
することが良い。 【0022】なお、繊維状フィラーの糸長とは、前後、
左右、上下の寸法を測定した時に最も長い部分の長さの
ことであるが、摺動部材から測定する場合、繊維状フィ
ラーは樹脂複合体中ランダムな方向に存在しているた
め、本発明では、繊維状フィラーの最大糸長を測定する
場合、便宜的に、摺動部材の任意の表面又は断面の5箇
所を、金属顕微鏡又は電子顕微鏡(SEM)で拡大して
画像解析装置により分析した繊維状フィラーの中で最も
長い繊維状フィラーの長さを最大糸長とする。 【0023】また、配合量の測定手段としては、摺動部
材の任意の表面又は断面を金属顕微鏡又は電子顕微鏡
(SEM)で拡大して画像解析装置により樹脂部分と繊
維状フィラー部分を区別し、測定した全面積における樹
脂部分の面積の割合を樹脂の容量比、繊維状フィラー部
分の面積の割合を繊維状フィラーの容量比とする。 【0024】また、繊維状フィラーの表面状態や形状に
よっては、混合時の分散性が悪くなる恐れがあるため、
このような時には繊維状フィラーの表面にカップリング
剤を被覆することで分散性を高めることができる。 【0025】さらに、樹脂複合体を構成する熱硬化性樹
脂と繊維状フィラー以外に補強材として、例えば、クレ
ー、タルク、マイカ、カオリン、珪砂、炭酸カルシウ
ム、アルミナ、シリカ、グラファイト等を適宜配合して
もなんら差し支えない。また、必要に応じて、公知の硬
化剤、硬化助剤、滑剤、可塑剤、分散剤、着色剤、離型
剤等その他公知の添加剤を、実用上問題無い程度であれ
ば加えることも可能である。 【0026】一方、本発明の摺動部材を製造するには、
まず、熱硬化樹脂に繊維状フィラーを配合するのである
が、この配合方法には特に制限は無く、公知の方法を用
いれば良い。例えば、熱硬化樹脂に繊維状フィラーをミ
キサーで混合し、ブラベンダーで混練した後、粉砕した
り、あるいは繊維状フィラーを配合した熱硬化樹脂を加
熱ロールで溶融混練後、粉砕する方法等がある。また、
必要に応じて、所定の粒度となるように造粒しても良
い。ただし、熱硬化樹脂と繊維状フィラーの配合は、7
0〜30容量%の熱硬化樹脂に対し、糸長が200μm
以下の繊維状フィラーを30〜70容量%の範囲で添加
すれば良い。このように糸長が200μm以下の繊維状
フィラーを用いるとにより、保強効果を得るのに必要な
繊維状フィラー同士の絡み合いを維持しながら樹脂との
分散性を高めることができるため、均一に分散させるこ
とができるとともに、繊維状フィラーのかさ高さを小さ
くすることで金型中への充填バラツキを少なくすること
ができ、加熱硬化後の樹脂複合体の寸法安定性、強度、
耐熱性、耐摩耗性を高めることができる。 【0027】また、この他に前述したような補強材や添
加剤を適当な割合で配合しても良い。 【0028】次に、それぞれの割合で配合したものを金
型に充填し、常温にて1〜3ton/cm2 の圧力で粉
末加圧成形した後、成形体を金型から離型し、しかるの
ち、80〜250℃の温度で加熱硬化させることによ
り、熱硬化樹脂と繊維状フィラーの樹脂複合体からなる
摺動部材を得ることができる。 【0029】ここで、加熱硬化時の温度を80〜250
℃としたのは、80℃未満であると樹脂の硬化が不充分
となるからであり、逆に、250℃より高くなると樹脂
が炭化されるからである。 【0030】なお、製造工程において金属元素等が極微
量混入する恐れがあるが、微量であれば、何ら問題はな
い。 【0031】このように、本発明の摺動部材は、熱硬化
性樹脂と繊維状フィラーの樹脂複合体からなり、繊維状
フィラーの最大糸長を200μm以下とし、粉末加圧成
形法により製造することで、従来の射出成形法では困難
であった繊維状フィラーの配合量を70容量%にまで多
量に配合することができ、高速高負荷荷重下においても
優れた耐摩耗性を有するとともに、荷重たわみ温度(耐
熱性)が200〜300℃と優れた耐熱性を有する安価
な摺動部材を得ることができる。 【0032】その為、本発明の摺動部材を用いれば、プ
ーリー、ワッシャ、軸受、あるいはプリンタやファクシ
ミリなど画像形成装置の分離爪、磁気テープなどのテー
プ状体を案内するテープガイドを含む摺動部材として好
適に使用することができる。 (実施例1)フェノールノボラック樹脂と炭素繊維の配
合量、及び炭素繊維の最大糸長を変化させた樹脂複合体
からなる試料片を用意し、耐熱性及び耐摩耗性について
実験を行った。 【0033】本実験では、フェノールノボラック樹脂と
炭素繊維を表1に示す配合量となるようにそれぞれ秤
量、混合し、次いで、この配合物を金型中に充填し、常
温で1ton/cm2 程度のプレス圧にて粉末加圧成形
した後、150℃程度の温度で加熱硬化させることによ
り試料片を作製した。 【0034】次に、得られた試験片について、JIS
K 7207により荷重たわみ温度を測定し、200℃
以上のたわみ温度を有するものを耐熱性に優れたものと
し、ボールオンディスク試験機を用いた耐摩耗試験にお
けるディスクの摩耗がゼロでかつ試験片の摩耗量が10
-2mm3 /kg/km未満のものを耐摩耗性に優れたも
のとした。 【0035】そして、耐熱性及び耐摩耗性の両方を満足
したものを優れたものとして評価した。 【0036】なお、耐摩耗試験の条件は、ディスク材質
としてアルミナセラミックスを使用し、ディスクを5m
/secの速度で回転させた状態で、該ディスクに1k
gの荷重でボール状に形成した試験片(直径:約20m
m)を押圧し、15分間摺動させた後の試験片及びディ
スクの摩耗量を測定した。 【0037】それぞれの結果は表1に示す通りである。 【0038】 【表1】 【0039】この結果、試料No.3は、フェノールノ
ボラック樹脂の配合量が70容量%より多いために、樹
脂への分散性及び加熱硬化後の保形性(寸法精度)が悪
く、試料片をボール状に形成することができず、耐摩耗
試験を行うことができなかった。しかも、樹脂の割合が
多すぎるために荷重たわみ温度が200℃未満と低かっ
た。 【0040】また、試料No.1,2は、炭素繊維の最
大糸長が200μmより長いために樹脂への分散性が悪
く、成形後の離型時に欠けが発生したために試料片をボ
ール状に成形することができず、耐摩耗試験を行うこと
ができなかった。ただし、試料No.1,2は樹脂の配
合量が30容量%以上であるために200℃の荷重たわ
み温度を有し、耐熱性には優れていた。 【0041】これに対し、試料No.4〜7は、フェノ
ールノボラック樹脂の配合量が70〜30容量%、炭素
繊維の配合量が30〜70容量%の範囲にあるため、2
00℃以上の荷重たわみ温度を有していた。特に、炭素
繊維の配合量を60〜70容量%としたものは、さらに
耐熱性を高めることができ、優れていた。 【0042】また、炭素繊維の最大糸長が200μm以
下であることから、炭素繊維と樹脂とを均一に分散させ
ることができ、金型への充填バラツキも少なくすること
ができた。その為、熱処理後の保形性も高く、試料片を
ボール状に形成することができた。 【0043】そこで、この試料片の耐摩耗試験を行った
ところ、ディスクの摩耗は見られず、試料片の摩耗も1
-2mm3 /kg/km未満と少なく、優れた耐摩耗性
を有していた。 【0044】(実施例2)フェノールノボラック樹脂と
ガラス繊維の配合量、及びガラス繊維の最大糸長を変化
させた樹脂複合体からなる試料片を用意し、耐熱性及び
耐摩耗性について実験した。 【0045】本実験では、フェノールノボラック樹脂と
ガラス繊維を表2に示す配合量となるようにそれぞれ秤
量、混合し、次いで、この配合物を金型中に充填し、常
温にて1ton/cm2 程度のプレス圧で粉末加圧成形
した後、150℃程度の温度で加熱硬化させることによ
り試料片を作製し、実施例1と同様の条件にて評価し
た。 【0046】それぞれの結果は表2に示す通りである。 【0047】 【表2】 【0048】この結果、試料No.10は、フェノール
ノボラック樹脂の配合量が70容量%より多いために、
ガラス繊維の分散性が悪く、熱処理後の保形性も悪かっ
た。その為、試験片をボール状に形成することができ
ず、耐摩耗試験を行うことができなかった。しかも、樹
脂の配合量が多すぎるために荷重たわみ温度は200℃
程度と耐熱性も低かった。 【0049】また、試料No.8,9は、ガラス繊維の
配合量が50容量%以上であるために200℃以上の荷
重たわみ温度を有し、耐熱性の点では優れていたもの
の、ガラス繊維の平均糸長が200μmより長いために
樹脂への分散性が悪く、加熱硬化後の試料片にはガラス
繊維の偏りが見られた。ただし、繊維状フィラーとして
ガラス繊維を使用したことから、熱処理後の保形性は良
好であった。 【0050】そこで、試料No.8,9の耐摩耗試験を
行ったところ、試験片の摩耗量は10-2mm3 /kg/
km未満であったものの、ディスクが大きく摩耗し、相
手部材を大きく摩耗させることが判った。 【0051】これに対し、試料No.11〜14は、フ
ェノールノボラック樹脂の配合量が70〜30容量%、
ガラス繊維の配合量が30〜70容量%の範囲にあるた
め、200℃以上の荷重たわみ温度を有していた。特
に、ガラス繊維の配合量を60〜70容量%としたもの
は、さらに耐熱性を高めることができ、優れていた。 【0052】また、ガラス繊維の最大糸長が200μm
以下であることから、ガラス繊維と樹脂とを均一に分散
させることができ、金型への充填バラツキを少なくする
ことができた。その為、熱処理後の保形性も高く、試料
片をボール状に形成することができた。 【0053】そこで、この試料片の耐摩耗試験を行った
ところ、ディスクの摩耗は見られず、試料片の摩耗も1
-2mm3 /kg/km未満と少なく、優れた耐摩耗性
を有していた。 【0054】 【発明の効果】以上のように、本発明の摺動部材によれ
ば、セラミック繊維、炭素繊維、ガラス繊維及び有機繊
維の少なくとも1種からなる最大糸長が200μm以下
である繊維状フィラーを30〜70容量%と、70〜3
0容量%の熱硬化性樹脂とからなる樹脂複合体により形
成したことから、軽量で、優れた耐摩耗性と耐熱性を有
する摺動部材とすることができる。 【0055】また、本発明は、繊維状フィラーと、最大
糸長が200μm以下の繊維状フィラーを上記範囲で配
合し、粉末加圧成形法により成形した後、加熱硬化させ
て製造するようにしたことから、従来の射出成形法では
困難であった繊維状フィラ−の配合量を70容量%にま
で高めることができ、荷重たわみ温度(耐熱性)が20
0℃以上と優れた耐熱性と、高速高負荷荷重下において
自他共に摩耗の少ない摺動部材を安価に製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/00 - 5/24 C08L 1/00 - 101/14 F16C 17/00 - 17/26 F16C 33/00 - 33/28

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】熱硬化性樹脂を70〜30容量%と、糸長
    が200μm以下の繊維状フィラーを30〜70容量%
    の範囲で添加混合し、常温で粉末加圧成形した後、金型
    から離型し、加熱硬化させて形成したことを特徴とする
    摺動部材の製造方法。
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