JP2822239B2 - 非石綿系摩擦材及びその製造方法 - Google Patents

非石綿系摩擦材及びその製造方法

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貞治 高木
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両や産業機械等のブレーキパッド、ブレ
ーキライニング、クラッチフェーシング等として使用さ
れる非石綿系の摩擦材及びその製造方法に関するもので
あり、更に詳しくは、各構成成分が均一に混合され、し
かも強度及び摩擦特性に優れた非石綿系の摩擦材に関す
るものである。
(従来の技術) 従来、車両や産業機械等のブレーキパッド等に使用さ
れる摩擦材としては、石綿を主成分としたものが多く用
いられていたが、1つには石綿の粉塵の人体への有害性
が指摘された結果、その使用が規制されつつあり、そし
てもう1つには車両の高性能化に伴う要求から、石綿系
のものよりも高性能で、且つ、石綿を使用しない摩擦材
への要求が高まっている。
そこで、従来より石綿を使用しない摩擦材について多
くの提案がなされているが、それらの多くは、基材とし
て有機繊維であるアラミド繊維や、ガラス繊維に代表さ
れる無機繊維或は金属繊維を用いている。
(発明が解決しようとする課題) 然しながら、上記のアラミド繊維やガラス繊維、金属
繊維を用いた従来の摩擦材には種々の問題点がある。
即ち、製造上では、石綿は均一なフィブリル構造をも
つものであるから、ドライミックス法による製造工程に
おいても簡単に均一混合されるが、アラミド繊維、ガラ
ス繊維或は金属繊維は、それらのもつ形状から、混合機
とその混合条件、更には使用する繊維の組合せ及び添加
量を厳密に選ばないと、均一に混合されないという問題
がある。
更に、性能上では、アラミド繊維を用いた摩擦材に
は、連続的にブレーキを使用すると摩擦材の表面温度が
上昇し、アラミド繊維が熱分解して強度及び摩擦係数を
低下するとういう問題があり、又、ガラス繊維を用いた
摩擦材には、高温時にガラス繊維が脱落して摩耗量が増
大するという問題がある。一方、ステール繊維や銅繊維
等の金属繊維を用いた摩擦材には、高温時の耐摩耗性や
耐フェード性等には優れているものの、重量が重かった
り、熱伝導率が高くなるために高温時に発火するという
問題がある。加えるに、上記のガラス繊維や金属繊維を
用いた摩擦材には、ローターやドラム等の相手材を損傷
したり削ってしまうおよれがあるという難点もある。
又、上記の他にも種々の摩擦材があるが、400℃以上
の高温での耐摩耗性等の高温特性が充分でなかったり、
摩擦挙動の安定しないものが多い。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上述のような従来の非石綿系摩擦材の問題
点を解決し、各構成成分が均一に混合され、通常使用温
度はもちろのこと、400℃以上の高温においても優れた
耐摩耗性を示すと共に、安定した摩擦性能を具え、且
つ、強度の高い非石綿系摩擦材及びその製造方法を提供
することを目的としてなされたものである。
上記目的達成することのできる本発明の非石綿系摩擦
材は、石綿以外の補強繊維と結合剤及び摩擦調整剤を含
む非石綿系摩擦材において、前記補強繊維成分の少なく
とも一部としてポリカルボジイミドパルプを含むことを
特徴とするものであり、又、その製造方法は、石綿以外
の補強繊維と結合剤及び摩擦調整剤等の混合物を成形す
る非石綿系摩擦材の製造方法において、前記補強繊維成
分の少なくとも一部としてポリカルボジイミドパルプを
使用し、ドライミックス法により成形することを特徴と
するものである。
即ち、本発明の発明者らは、非石綿系摩擦材の製造上
の問題を解決し、且つ、高温時においても優れた耐摩耗
性を示すと共に、安定した摩擦性能を具え、且つ、強度
の高い、優れた摩擦材を提供することを目的として鋭意
研究の結果、ポリカルボジイミドパルプを補強繊維成分
の一部として使用するという着想を得、更に研究を進め
た結果、本発明を完成させたものである。
次に、本発明を詳細に説明する。
本発明において使用する補強繊維としては、アラミド
繊維、アクリル繊維、フェノール繊維、PVA繊維等の有
機繊維、又は、ガラス繊維、セラミック繊維、炭素繊維
等の無機繊維或はスチール繊維、銅繊維、青銅繊維等の
金属繊維等を例示することができ、本発明においてはこ
れらの補強繊維のうちの1種もしくは2種以上を適宜選
択して使用する。
又、結合剤としては、例えば、フェノール樹脂、メラ
ニン樹脂やそれらの変性樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリ
イミド樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂が用いられ、摩
擦調整剤としては、例えば、カシューダスト、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、黒鉛、金属
粉等が用いられる。
而して、本発明の摩擦材においては、上記補強繊維成
分の少なくとも一部として、ポリカルボジイミドパルプ
が用いられている点に特徴があり、その量は、好ましく
は、摩擦材の全量に対して0.5〜50体積%である。この
ポリカルボジイミドパルプの量が0.5体積%より少ない
場合は、その効果を期待することが難しく、又、50体積
%以上では、均一な混合および成形が困難となりやす
い。
尚、上記ポリカルボジイミドパルプとは、所定の方法
で得た親水性ポリカルボジイミドポリマーを、所定の方
法でパルプ化したもので、具体的には、親水性ポリカル
ボジイミドポリマーを、当該親水性ポリカルボジイミド
ポリマーに対する貧溶媒、例えば水中に、剪断力をかけ
ながら移行させることにより製造することができるもの
であり、熱硬化性、水に対する均一分散性及び耐熱性を
具えている点に特徴がある。
更に具体的に上記ポリカルボジイミドパルプの製造方
法について説明すれば、先ず、有機ジイソシアネートと
アルキルイミノジオールとを反応させて該有機ジイソシ
アネートに三級アミンを導入する。この反応において原
料化合物となる有機ジイソシアネートには、例えば、式 (式中、R1は低級アルキル基又は低級アリコキシ基で表
わす。) 又は、式 (式中、R2及びR3は水素原子、低級アルキル基又はアル
コキシ基を、Xは酸素原子又はメチレン基を夫々表わ
す。) で表わされるものがあり、アルキルイミノジオールとし
ては、式 R−N−(R′−OH) (式中、Rは低級アルキル基を、R′はアルキレン、ポ
リアルキレン又はオキシルキレンを夫々表わす。) で表わされるものがある。
次いで、得られた三級アミンを有する有機ジイソシア
ネートを、四級化剤で扱い、前記三級アミンを四級アン
モニウム塩に変換し、更に、カルボジイミド化触媒の存
在下にポリカルボジイミド化することにより、前記親水
性ポリカルボジイミドポリマーを得ることができ、最後
に、水等の貧溶媒中に撹拌等することによって剪断力を
与えながら移行させることにより、前記ポリカルボジイ
ミドパルプを得ることができるのである。
一方、本発明の非石綿系摩擦材の製造方法は、上記説
明した石綿以外の補強繊維とフェノール樹脂等の結合剤
及び硫酸バリウム等の摩擦調整剤等の混合物を成形する
非石綿系摩擦材の製造方法において、前記補強繊維成分
の少なくとも一部として上記説明したポリカルボジイミ
ドパルプを使用し、ドライミックス法により成形するこ
とを特徴とするが、ここでいうドライミックス法は、上
記各構成成分を例えばミキサーを使用して、溶媒等を使
用せずに混合し、その後に成形する方法を意味する。
尚、ポリカルボジイミドパルプの量は、既に説明した
ように、好ましくは、摩擦材の全量に対して0.5〜50体
積%である。
(実施例) 次に本発明の実施例について説明する。
ポリカルボジイミドパルプと他の成分を表−1に示す
割合で、ミキサーを用いてドライミックスし、混合機内
8ケ所から混合品をサンプリングしてかさ密度を測定
し、その後、金型中において温度155℃、圧力200kg/cm2
で8分間圧縮成型し、更に、200℃で5時間熱処理し、
実施例A〜Dの摩擦材を得た。
一方、石綿、アラミド繊維、銅繊維と他の成分を表−
2に示す割合で混合し、上記と同様に成形して、表−2
に示す比較例の摩擦材a〜dを得た(両表中の数字は体
積%を表わす)。
上記の本発明の実施例A〜D及び比較例a〜dの摩擦
材について、JASO C406「乗用車ブレーキ装置ダイナモ
メータ試験方法」に規定された摩擦性能試験方法によ
り、摩擦試験を行なった。又、試験後の摩擦材からサン
プルを切り出し、JASO C444−78「ブレーキライニン
グ、パッドの物理的性質試験方法」に規定された剪断試
験を行なった。
更に、実施例及び比較例の成形品の外観と、かさ密度
測定値の標準偏差や、摩擦性能試験におけるフェード試
験中の摩擦材についての、表面温度が100℃、400℃及び
450℃のときの摩擦係数及び試験後の摩擦材の摩耗量及
び剪断試験の結果を表−3、4に示す。
(発明の効果) ポリカルボジイミドパルプを補強繊維成分中に含有さ
せた本発明の非石綿系摩擦材は、以上のようであるか
ら、車両や産業機械等のブレーキパッド、ブレーキライ
ニング、クラッチフェーシング、等として使用される非
石綿系の摩擦材として好適であり、又、本発明の非石綿
系摩擦材の製造方法は、簡便であり、しかも成分の均一
混合を可能とするものであるから、共に極めて優れてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−62814(JP,A) 特開 平3−109480(JP,A) 特開 平3−176137(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/14 F16D 69/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石綿以外の補強繊維と結合剤及び摩擦調整
    剤を含む非石綿系摩擦材において、前記補強繊維成分の
    少なくとも一部としてポリカルボジイミドパルプを含む
    ことを特徴とする非石綿系摩擦材。
  2. 【請求項2】ポリカルボジイミドパルプの量が、摩擦材
    の全量に対して0.5〜50体積%であることを特徴とする
    請求項1に記載の非石綿系摩擦材。
  3. 【請求項3】石綿以外の補強繊維と結合剤及び摩擦調整
    剤等の混合物を成形する非石綿系摩擦材の製造方法にお
    いて、前記補強繊維成分の少なくとも一部としてポリカ
    ルボジイミドパルプを使用し、ドライミックス法により
    成形することを特徴とする非石綿系摩擦材の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリカルボジイミドパルプの量が、摩擦材
    の全量に対して0.5〜50体積%であることを特徴とする
    請求項3に記載の非石綿系摩擦材の製造方法。
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