JP3455048B2 - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

Info

Publication number
JP3455048B2
JP3455048B2 JP01399597A JP1399597A JP3455048B2 JP 3455048 B2 JP3455048 B2 JP 3455048B2 JP 01399597 A JP01399597 A JP 01399597A JP 1399597 A JP1399597 A JP 1399597A JP 3455048 B2 JP3455048 B2 JP 3455048B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
dose
profile
resist
effective exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01399597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10214764A (ja
Inventor
貴司 上久保
隆幸 阿部
哲郎 中杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP01399597A priority Critical patent/JP3455048B2/ja
Publication of JPH10214764A publication Critical patent/JPH10214764A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3455048B2 publication Critical patent/JP3455048B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターン形成方法
に係わり、特にLSIや液晶ディスプレー等の半導体装
置の製造に使用されるマスクのパターンを形成するため
のパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の集積度の向上と共に回路
パターンの微細化が進んでいる。この種の微細パターン
の形成には、主として次の3通りの方法が用いられてい
る。第1の方法は、光による転写方法である。これは、
予めマスクと呼ばれる原盤を、電子ビーム描画装置或い
はレーザ描画装置等を用いて作成する。そして、光ステ
ッパと呼ばれる装置を用いて、原盤上のパターンをウェ
ハ上に転写する。この後、レジストを現像して得られた
レジストパターンをマスクとし、レジストの下部に存在
する層をエッチングしてパターン形成する。これを繰り
返し、所望パターンの半導体装置を製造する。
【0003】第2の方法は、電子ビーム描画装置によっ
て半導体ウェハ上のレジストを直接描画してパターンを
形成する方法である。第3の方法は、X線を利用するも
のである。これも第1の方法と同様に、予めマスクを電
子ビーム描画装置によって作成しておき、X線ステッパ
で転写しパターンをウェハ上に形成する。
【0004】これらの過程では、所望のパターンがその
まま均一な照射量で描画或いは転写されることはない。
第1の方法では、光近接効果を補正するために、所望パ
ターンを変形したパターンをマスク上に形成し、これを
転写する。第2の方法では、電子ビームによる近接効果
を補正するため、所望のパターンを変形し、その変形し
たパターンを描画する。或いは、場所によって照射量を
変えながら、所望のパターンを描画する。第3の方法で
は、X線の回折の影響を補正するため、やはり所望のパ
ターンを変形する。
【0005】さらには、上記第1及び第3の方法では、
マスクを作成する際に第2の方法と同様な処理がなされ
る。即ち、光ステッパ用のマスク或いはX線ステッパ用
のマスクは、電子ビームを用いて作る際に近接効果が生
じる。この近接効果を補正するために、変形したパター
ンを描画するか、場所によって照射量を変えながら描画
する。また、レーザ描画装置によってマスクを高精度に
描画する場合も同様に、光の回折の影響等を補正するた
め、変形したパターンを描画するか、場所によって照射
量を変えながら描画せざるを得ない。
【0006】このように、パターンを変形する場合、或
いは場所によって照射量を変える場合には、予め場所毎
の変形量や場所毎の照射量を決定しておく必要がある。
従来、これらを決定するには「しきい値のモデル」が利
用されている。つまり、「しきい値のモデル」を用い
て、パターンの内部の或いは端部の評価点における実効
的な露光エネルギーがどの場所でも(許容される誤差範
囲内で)同一になるように、変形量や照射量を決定して
いた。
【0007】このような方法は、最小線幅0.5μmの
パターンでは充分に有効であった。ところが、本発明者
らの実験で得られた知見では、最小線幅0.4μm程度
以下になると、実際に形成されるレジストの寸法の誤差
は許容範囲を越えることが分った。
【0008】これを、以下に説明する。簡単のため、上
記全てのケースの代表例として電子ビームによる直接描
画でこれを説明する。電子ビーム露光では、電子を一点
入射した場合、レジストが感光する量E(x)は次式で
表される。
【0009】
【数1】
【0010】ここで、第1項は電子ビームが入射時にレ
ジストを直接露光する寄与分(前方散乱)を表し、第2
項は基板で反射された電子ビームがレジストを露光する
寄与分(後方散乱)を表している。また、σfは前方散
乱の広がりを、σbは後方散乱の広がりを表している。
ηは電子ビームの前方散乱によるレジストの感光量と後
方散乱によるそれとの比である。加速電圧が50kV
で、基板がSi、レジストの膜厚が0.5μm程度の場
合には、σfはおよそ0.02μm、σbはおよそ10
μm程度であり、ηはおよそ0.8程度である。以下に
記す電子ビーム露光に関する具体例では、特に断らない
限りこれらの値を利用する。近接効果補正用の照射量の
決定には、パブコビッチ(Pavkovich)の公式
を利用した。これは、以下の式で表される。
【0011】
【数2】
【0012】ここで、D0は定数であり、1つのウェハ
(或いはマスク)を描画する際には全領域で同じ値が設
定される。パターンのサイズがσbより十分に小さく、
かつパターンが均一に分布する場合には、U(x)はパ
ターン密度と等価となる。さらにこの場合には、全ての
パターンの端部で、実効的照射量(電子ビームの前方散
乱によるレジストの感光量と後方散乱によるそれとの総
和)が一定になる。即ち、従来法のしきい値モデルの正
確な解になる。
【0013】本発明者らの実験では、ライン&スペース
パターンの中央部におけるパターンサイズを評価した。
最小線幅を0.2μmとした。パブコビッチの公式がし
きい値モデルの正確な解となる条件設定をした。この場
合、照射量Dは以下のようになる。
【0014】D=D0/(1/2+η×U(x) ) この公式に従って照射量を設定し、描画、現像した後の
レジスト寸法を測定した。その結果を、図1に示す。レ
ジストには、化学増幅型レジスト(SAL601:シプ
レイ社製)を用いた。
【0015】図1から、誤差が−40nmに及ぶことが
分る。これは、許容される寸法誤差7〜8%(この場合
±14〜17nm)を越えており、不十分である。この
ことから、パブコビッチの公式、ひいては従来のしきい
値のモデルが不十分であることが分る。即ち、従来のし
きい値のモデルでは十分な寸法精度が得られないのであ
る。
【0016】本発明者らは、この現象の原因をシミュレ
ーションと実験によって解析した。結論を先に述べる
と、レジストを現像することによる影響であることが分
った。即ち、上記従来の方法は、「パターンの寸法はエ
ネルギーのしきい値のみで決まり、レジストの現像特性
にはよらない」と言う暗黙の仮定があったが、最小寸法
が小さくなると、現像の影響が無視し得なくなり、この
仮定が不十分になるのである。
【0017】図2は、そのシミュレーション結果を示す
図である。図2(a)はしきい値のモデルで照射量を決
定し、その照射量で描画した後のレジストの形状をシミ
ュレーションしたものである。図より分るように、パタ
ーンの境界部での露光量がしきい値になってもパターン
寸法は所望の通りにはならない。次に、いくつもの照射
量で描画現像するシミュレーションを行った。図2
(b)は、「パターンが設計寸法通りに仕上がる時」の
現像のシミュレーションである。
【0018】図3は、シミュレーションで得られた、
「パターンが設計寸法通りに仕上がる時の照射量」とパ
ターン密度との関係を示している。また、図3の実線に
相当する実験も行い、その結果を図中の黒丸で記した。
図3から、シミュレーションの結果と実験の結果が良く
一致しているのが分る。さらに、従来のしきい値モデル
では、図中の破線に示すように、パターン密度の低い領
域で大きな誤差が生じているのが分る。
【0019】以上のことから、上に述べた結論、即ち
「従来方法で所望の精度が得られないのは、現像の影響
であること」、ひいては「高精度の寸法制御をするため
にはレジストの現像の効果を考慮しなければならな
い。」ということが分った。
【0020】上に述べた「現像工程をもシミュレーショ
ンする」ということ自体は、従来からなされているもの
である。ところが、実際のLSI等のパターン形成にあ
たって、現像のシミュレーションまで行いながら照射量
の決定(及び/又はパターンの場所毎の変形量の決定)
を行うことは、現実的には不可能である。何故なら、現
像シミュレーションに多大な計算時間が必要となり、L
SIの全領域で計算するには、数週間〜数箇月を要する
からである。
【0021】以上の議論は、電子ビームによる直接描画
に限ったことではない。電子ビームによって、光ステッ
パのマスクを作成する際にも問題となる。何故なら、マ
スク上のパターン寸法は直接描画時の4倍程度となる
が、例えばマスク上で0.8μmの寸法の場合、許容さ
れる寸法誤差は0.016μmとなり、やはり従来法で
は目標精度を達成することはできない。さらに、光ステ
ッパを用いたパターン転写やX線ステッパを用いたパタ
ーン転写でも同様に現像の影響が生じ、やはり従来法で
は目標精度を達成することはできない。一方、現像の工
程を考慮するには、そのシミュレーション時間が多大と
なり、実現不可能である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、実用可
能な時間で照射量を決定するため従来方法を用いると、
パターンが所望の精度内で形成できない問題があった。
また、現像の効果も取り入れて、照射量を決定しようと
すると、現像のシミュレーションに要する計算時間が膨
大となって、実用不可能となる問題があった。
【0023】本発明は、上記事情を考慮して成されたも
ので、その目的とするところは、高精度のパターン制御
性を実現すると共に、計算時間を実用レベルに抑えるこ
とのできるパターン形成方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
(構成)上記課題を解決するために本発明は、次のよう
な構成を採用している。 (1) エネルギービーム或いは電磁波を用い、所望のパタ
ーンとは異なる変形パターンを描画若しくは転写するこ
とによって、最終的に所望のパターンを形成するパター
ン形成方法において、所定の現像条件の下で所望の或い
は全てのパターンが許容誤差範囲内で所望の寸法で形成
される時の、パターン端部近傍における実効的な露光量
のプロファイルを求める工程と、所望の或いは全てのパ
ターンの端部近傍における露光量のプロファイルが前記
実効的な露光量のプロファイルを満たすように、前記変
形パターンを決定する工程とを含むことを特徴とする。 (2) エネルギービーム或いは電磁波を用い、所望のパタ
ーンの照射量を場所毎に変動させて描画することによっ
て、最終的に所望のパターンを形成するパターン形成方
法において、所定の現像条件の下で所望の或いは全ての
パターンが許容誤差範囲内で所望の寸法で形成される時
の、パターン端部近傍における実効的な露光量のプロフ
ァイルを求める工程と、所望の或いは全てのパターンの
端部近傍における露光量のプロファイルが前記実効的な
露光量のプロファイルを満たすように、前記場所毎の照
射量を決定する工程とを含むことを特徴とする。 (2) エネルギービーム或いは電磁波を用い、所望のパタ
ーンとは異なる変形パターンを描画若しくは転写すると
共に、所望のパターンの照射量を場所毎に変動させて描
画することによって、最終的に所望のパターンを形成す
るパターン形成方法において、所定の現像条件の下で所
望の或いは全てのパターンが許容誤差範囲内で所望の寸
法で形成される時の、パターン端部近傍における実効的
な露光量のプロファイルを求める工程と、所望の或いは
全てのパターンの端部近傍における露光量のプロファイ
ルが前記実効的な露光量のプロファイルを満たすよう
に、前記変形パターン及び場所毎の照射量を決定する工
程とを含むことを特徴とする。 (4) エネルギービーム或いは電磁波を用い、所望のパタ
ーンとは異なる変形パターンを描画若しくは転写するこ
とによって、最終的に所望のパターンを形成するパター
ン形成方法において、所定の現像条件の下で所望の或い
は全てのパターンが許容誤差範囲内で所望の寸法で形成
される時の、パターン端部近傍における実効的露光量の
プロファイルを特徴付ける2つ以上の物理量の関係を求
める工程と、所望の或いは全てのパターンの端部近傍に
おける実効的露光量のプロファイルを特徴付ける2つ以
上の物理量が前記関係を満たすように、前記変形パター
ンを決定する工程とを含むことを特徴とする。 (5) エネルギービーム或いは電磁波を用い、所望のパタ
ーンの照射量を場所毎に変動させて描画することによっ
て、最終的に所望のパターンを形成するパターン形成方
法において、所定の現像条件の下で所望の或いは全ての
パターンが許容誤差範囲内で所望の寸法で形成される時
の、パターン端部近傍における実効的露光量のプロファ
イルを特徴付ける2つ以上の物理量の関係を求める工程
と、所望の或いは全てのパターンの端部近傍における実
効的露光量のプロファイルを特徴付ける2つ以上の物理
量が前記関係を満たすように、前記場所毎の照射量を決
定する工程とを含むことを特徴とする。 (6) エネルギービーム或いは電磁波を用い、所望のパタ
ーンとは異なる変形パターンを描画若しくは転写すると
共に、所望のパターンの照射量を場所毎に変動させて描
画することによって、最終的に所望のパターンを形成す
るパターン形成方法において、所定の現像条件の下で所
望の或いは全てのパターンが許容誤差範囲内で所望の寸
法で形成される時の、パターン端部近傍における実効的
露光量のプロファイルを特徴付ける2つ以上の物理量の
関係を求める工程と、所望の或いは全てのパターンの端
部近傍における実効的露光量のプロファイルを特徴付け
る2つ以上の物理量が前記関係を満たすように、前記変
形パターン及び場所毎の照射量を決定する工程とを含む
ことを特徴とする。
【0025】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は次のものがあげられる。 (a) パターン端部近傍における実効的露光プロファイル
を特徴付ける2つ以上の物理量が、パターン端部近傍に
設定された2箇所以上の評価点における実効的露光量の
値、又はパターン端部近傍に設定された1箇所以上の評
価点における実効的露光量の値と実効的露光量の傾きで
あること。 (b) 電磁波が光或いはX線であり、エネルギービームが
電子ビーム或いはイオンビームであること。 (c) 電磁波を用いる場合に、パターン端部近傍における
実効的な露光量のプロファイルが試料面上の光強度プロ
ファイルであること。 (d) エネルギービームとして電子ビームを用いる方法で
あって、パターン端部近傍における実効的露光プロファ
イルを特徴付ける2つ以上の物理量が、照射量或いは電
子ビームの前方散乱によるレジストの感光量、電子ビー
ムの後方散乱によるレジストの感光量、及び電子ビーム
の前方散乱と後方散乱によるレジストの感光量、の内の
2つ以上であること。 (作用)本発明の根本は、“レジストの現像特性は「所
望寸法が得られる時の、パターン端部近傍の実効的感光
量のプロファイル」の中に取り込まれる”と言う新しい
視点(以下、視点Aと略記する)にある。また、この
「パターン端部近傍の実効的感光量のプロファイル」
は、「パターンエッジ近傍の2種の評価点での実効的感
光量」等の簡便な量でほぼ正確に表されるという点にあ
る。これらの理由は、後に説明する。
【0026】上記の視点Aのため、実際の最適照射量
(及び/又は最適変形量)の計算方法は、以下の手順で
済むことになる。即ち、(1)所定の描画(或いは転
写)条件と現像等のプロセス条件の元で得られる「パタ
ーン寸法」と「パターン端部近傍の実効的感光量のプロ
ファイル」の関係を求める。(2)最適照射量(及び/
又は最適変形量)の計算は、全てのパターンで(或いは
高い精度が要求される所定のパターンで)(1)の関係
が常に満たされるように行う。
【0027】このような処理方式によると、上に見たよ
うに現像シミュレーションをパターン全体にわたって行
う必要はなくなる。そのため、高速な処理と高精度な補
正とが両立することになる。ちなみに、(1)の関係
は、1つのウェハ或いはマスクを作製する度に求める必
要はない。この関係は、レジストの種類,現像条件,ス
テッパの条件等が同一であれば同じであるから、繰り返
し利用できる。実際のLSI等の製造工程では、これら
の条件を度々変更することはあり得ないので、数種類
(多くとも数10種類の)ケースでこの関係を求めてお
けば十分であり、以後ライブラリーとして繰り返し利用
することが可能である。
【0028】以下、上記視点Aが正しいことを電子ビー
ム露光を例に説明する。図4に、レジストの現像工程の
シミュレーションと共に、実効的露光量(電子の前方散
乱によるレジストの感光量と後方散乱によるそれとの総
和)のプロファイルを示した。(a)が露光量であり、
(b)がレジスト膜厚である。上で述べたように、現像
のシミュレーションは実験を良く再現しているので、特
に断らない限り、以下は全てシミュレーションによる議
論である。
【0029】まず、ライン&スペースパターンについ
て、パターン寸法が所望通りになる時の実効露光量プロ
ファイルを求めた。実効露光量を特徴付ける量として
は、照射量とパラメータUを用いた。なお、パラメータ
Uは、後方散乱によるレジストの感光量を規格化した量
である。パラメータUと照射量Dとの全ての関係を求め
るために、ライン幅とスペース幅の比率を各種に変えて
シミュレーションを行った。ここで、ライン&スペース
の最小線幅は0.2μmとし、ライン&スペースは無限
に広がっているとして計算処理した。対応する実験条件
は、ライン&スペース全体のサイズを90μm(30σ
b×3程度)程度とし、その中央部分のライン(あるい
はスペース)の寸法を計ることに相当する。
【0030】図5は、このようにして求めた、照射量D
とパラメータUとの関係である。これが、少なくともラ
イン&スペースパターン中央部の「寸法が所望通りにな
る時の実効露光量プロファイル」に相当する。なお、図
5の(a)は化学増幅型レジスト(SAL601:シプ
レイ社製)を用いた場合、(b)はポジレジスト(ZE
P7000:日本ゼオン社製)を用いた場合である。
【0031】この関係がライン&スペース以外の他のパ
ターンについても成立するか否かを調べれば、上記視点
Aの正答性が判断できる。代表例として、ライン&スペ
ースの端部における(1)の関係を、シミュレーション
にて求めた。その結果を図5の中に黒丸印で記した。図
に見るように、どの点もライン&スペースでの(1)の
関係を満たしている。しかも、シミュレーションした2
種類のレジストのどちらでも(1)の関係は満たされて
いることが分る。これらの結果は、上記視点Aの正当性
を示すものである。
【0032】実際、(1)の関係が同一である2種類の
パターンで、レジストの現像工程を時間を追ってシミュ
レーションしたのが図6である。(a)は形成すべきパ
ターン、(b)は露光量のプロファイル、(c)は現像
シミュレーションによるレジスト膜厚である。この図か
らも上記視点Aの正当性が理解できる。また、上記シミ
ュレーションに対応する実験も行い、同じ現象が確認で
きた。
【0033】この理由は、定性的には以下のように説明
できる。上で述べたように、従来のしきい値モデルは不
十分ではあるもののかなり良い精度を与えている。この
事実が意味することは、パターンの寸法は、0次の近似
では、パターン端部での実効的照射量の値で決定される
ということである。即ち、パターン端部での実効的照射
量の値だけでなく、端部近傍でのプロファイルまでを制
御すれば、より高精度の寸法制御を実現できるのであ
る。
【0034】さらに突き詰めると、このような現象の根
本的理由は、レジストの高いコントラストにある。実際
に利用されるレジストのコントラストは、上に述べたし
きい値のモデルが(少なくとも0次近似の範囲で)成立
する程度には高いのである。逆に言えば、その程度のコ
ントラストを有するレジストのみが実用化されているの
である。これが、パターン端部近傍の実効感光量のプロ
ファイルだけで、ほぼレジスト寸法が決定される原因に
なっている。
【0035】ここで、パターン端部近傍の実効照射量の
プロファイルが、照射量DとパラメータUとの組み合わ
せで表現できることを説明する。照射量Dは前方散乱に
よるレジストの感光量と比例する。また、パラメータU
は後方散乱によるレジストの感光量を規格化したもので
ある。多くの場合、前方散乱の広がりσfや電子ビーム
の広がりσbは、パターンの最小線幅よりも充分小さく
調整される。前者はレジストの膜厚を調整し、後者は電
子ビームの電流密度を小さくするなどによって調整され
る。
【0036】このとき、パターン端部近傍の実効照射量
の分布は図7の実線のようになる。点線は、σfとσb
を零としたときの実効照射量分布である。点線と実線の
違いは、σfとσbだけの影響である(これらが零でな
い値を持つことに起因している)。よって、σfとσb
が一定の値であれば、パターン端部近傍の実効照射量の
分布は、前方散乱によるレジストの感光量(ひいては照
射量)と後方散乱によるレジストの感光量(ひいてはパ
ラメータU)とで決まることになる。
【0037】本発明方法は、予め所定の描画現像条件で
最適なパターン端部近傍の実効照射量の分布を求めてお
き、各種半導体パターンをこの所定の条件にて描画現像
を行う。この描画現像条件を設定することは、実効的に
上記σfとσbを一定として扱うことに相当する。よっ
て、本発明方法を利用する範囲内では、パターン端部で
の実効照射量分布は「照射量DとパラメータUとの関
係」に等しい。
【0038】上記の「パターン寸法が正しく得られるた
めのパターン近傍での実効露光量のプロファイル」は、
描画条件,転写条件,レジスト,現像条件等などによっ
て決まる。その意味で、図の最適関係はレジストの現像
特性を取り込んでいることになる。
【0039】このエッジ近傍のプロファイルを特徴付け
る量は上述の例である必要はない。図8(a)(b)に
示すように、様々な方法がある。例えば、2つ以上の評
価点での実効露光量の組み合わせでも良いし、評価点で
の実効露光量と評価点での実効露光量の傾きとで記述し
ても良い。また、電子ビーム露光の近接効果補正等のた
めには、評価点での実効露光量と、照射量D(前方散乱
によるレジストの感光量)、パラメータU(前方散乱に
よるレジストの感光量)、の内の2つ以上を組み合わせ
ても良い。さらには、同様に評価の簡単な他の量を用い
ても良いし、以上のような量を各種組み合わせても良
い。どのような手段を用いても、実効的にパターン端部
近傍の実効的照射量のプロファイルが実質的にほぼ決ま
るのであれば、それで十分である。
【0040】上の議論から分るように、目標精度が得ら
れるエッジ近傍での実効露光量のプロファイルの条件を
実験から求めておき、次に全てのパターン、或いは形成
精度が厳しい等の一部特定パターンにおいて、その代表
点近傍でこの条件が満たされるように、パターンの照射
量(及び/又は変形量)を決めれば、現像の効果も含め
た形でレジストのプロファイルが精密に制御できること
になる。これは、現像の効果を積極的には計算していな
いが、実効的にその効果が取り入れられていることにな
る。
【0041】光,X線等の電磁波を用いて転写する場合
も、基本的には同じである。電子ビームの場合と同じよ
うに、レジストの現像特性は所望の寸法が得られる時の
パターンエッジ近傍の実効的露光量のプロファイルの中
に取り込むことができる。即ち、まず各種の代表的パタ
ーン(例えば、ライン&スペースやコンタクトホール)
を用いて、所望のパターンが(所定の誤差内に抑えられ
る範囲で)所望の寸法に形成される時の実効的露光量の
プロファイルを求めておき、この関係が満たされるよう
に、マスク上のパターンサイズを決定すれば良い。その
ような手段によって、作製されたマスク上のパターン形
状は、実効的に、使用するレジストの特性(現像,特性
等)や、その使用環境,使用条件を取り込んだものとな
る。これによって、積極的にレジストの現像シミュレー
ションを行う必要がなくなり、高速で高精度のパターン
形成が可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図示の実施
形態によって説明する。 (実施形態1)本実施形態では、電子ビーム直接露光法
によりパターンを形成する場合を説明する。パターンと
しては、半導体の素子分離層を形成した。酸化後の素子
分離パターンの最小線幅は0.35μmである。
【0043】図9は、この実施形態で使用した電子ビー
ム描画装置の概略図である。図中の10は試料室であ
り、この試料室10内には、ターゲット(試料)11を
載置した試料台12が配置されている。20は電子光学
鏡筒であり、この電子光学鏡筒20は、電子銃21,レ
ンズ系22a〜22e,偏向系23〜26,アパーチャ
マスク27a〜27c等から構成されている。また、3
1は試料台駆動回路部、32はレーザ測長系、33は偏
向制御回路部、34はブランキング制御回路部、35は
可変成形ビーム寸法制御回路部、36はバッファメモリ
及び制御装置、37は制御計算機、38はデータ変換用
計算機、39はCADシステム、40は照射量データ選
択回路、41は照射量データ用メモリ、42は近接効果
補正用アルゴリズムを示している。
【0044】この装置は、偏向系24とアパーチャマス
ク27b,27cにより可変成形ビームを発生可能とな
っている。また、各ショットの照射時間を50nsec
から2500nsecまで、10nsec単位で調整す
ることができる。この照射時間を調整することによっ
て、ショット毎の(ひいては場所毎の)照射量を変化し
ながら描画することが可能である。このショット毎の照
射量(照射時間)は電子ビーム露光用のデータの中に記
述されており、その数値は予め計算機によって算出され
る。この算出方法は、以下で詳述する。最大ショットサ
イズは1×1μmである。
【0045】上記装置を用いた素子分離パターン形成の
概略を説明する。まず初めに、0.25μmのパターン
が寸法通りになるときのパターン端部近傍での実効的照
射量のプロファイルを求めた。この0.25μmと酸化
後の素子分離パターンの最小サイズ0.35μmとの違
いは、レジスト形成後のプロセス変換差を考慮したもの
である。実験条件は、後にパターンを形成する際の条件
と全く同じとした。例えば、試料はSiウェハの最上層
にSiN膜が一面に形成されたものであり、その上には
レジストが塗布されている。レジストには、ネガ型の化
学増幅型レジスト(SAL)を用いた。また、レジスト
の露光後のベーキングの条件や、電子ビーム描画装置の
電流密度等なども実際のパターン形成時と同じにした。
この実験の詳細は、後に詳述する。
【0046】この実験の後、場所に応じた照射量を求
め、上述の電子ビーム描画装置を用いてパターンを描画
し、レジストを現像した。この工程も後に詳述する。次
に、形成されたレジストをマスクとして、SiNのドラ
イエッチングを行って、SiNのパターニングを行っ
た。これを、炉で酸化して素子分離層の形成を行った。
できあがりのレジストパターンの形成精度は±0.02
nm、酸化後の最終的な素子分離パターンのできあがり
は±0.05μmとなり、十分なパターン形成精度が得
られた。
【0047】ここで、まず、「0.25μmのパターン
が寸法通りになるときの、パターン端部近傍での実効的
照射量のプロファイル」を求める工程を説明する。電子
ビーム描画装置には上述のものを用いた。最小線幅は
0.15μmとした。この例では、パターンの端部での
実効照射量プロファイルを記述する量として、パターン
端部での照射量とそこでの後方散乱による実効照射量と
の組み合わせを選んだ。使用したパターンは、最小線幅
0.15μmのライン&スペースである。ライン&スペ
ース全体のサイズは90μmとし、中央部に存在するラ
イン(又はスペース)の現像後の寸法を断面SEM(電
子顕微鏡)で測定した。ライン幅とスペース幅の比率を
20種とした。これは、パラメータUの情報を20種類
用意することに相当する。これらのパターンを20〜3
0種類の照射量にて描画し、現像した。
【0048】このように作製した試料を2種類用意し
た。第1の試料は、そのままレジストの寸法測定に利用
した。第2の試料は、SiNのエッチング,酸化の工程
を通した後、最終的にできあがったSiO2 パターンの
寸法測定に利用した。以下では簡単のため、前者のレジ
ストでの測定結果を利用する方法のみを述べる。
【0049】まず、できあがったSiO2 パターンにつ
いて、ライン&スペースの中央部のライン(及びスペー
ス)の寸法を断面SEMにて測定した。一方、前記
(1)の関係を用いて、パラータUを求めた。図10
は、このようにして得られた「所望寸法0.25μmが
得られる時の、照射量とパラメータUとの関係である。
黒丸印が測定データ、そこに付随させた線が誤差±0.
02μmとなる範囲である。ここで、実験で得られた値
が所望の寸法(或いはそれから±0.02μm)と一致
しない時は、内挿によって値を得た。
【0050】図中パラメータUが1/2より大きいとこ
ろはスペース(レジストが残らない部分)の幅、図中パ
ラメータUが1/2より小さいところはライン(レジス
トが残る部分)の幅に対応する。実線は寸法が0.25
μmちょうどになるときの条件を示しており、2つの点
線で囲まれた領域は寸法が誤差±0.02μmで形成さ
れるときの条件を示している。一点鎖線は、参考に示し
たもので、従来の方式によって照射量の求めた時の照射
量DとパラメータUの関係を示している。図から見るよ
うに、従来方式では精度が不十分であることが分る。
【0051】このような測定は、上にも述べたように、
ウェハを作製する度に行う必要はない。この関係は、レ
ジストの種類,現像条件,電子ビーム露光装置の描画条
件等が同一であれば、繰り返しこの結果を利用できるか
らである。
【0052】こうして求められた照射量Dとパラメータ
Uとの関係は、上で述べたように現像の効果、即ちレジ
ストの特性が繰り込まれており、高精度なレジスト寸法
の制御性を保証する。
【0053】次に、この関係から、場所に応じた最適照
射量の計算を行う方法を述べる。まず、理解しやすさの
ため全体の構造を記す。ここでの実施形態では、パター
ン端部近傍の実効照射量のプロファイルは、パターン端
部での実効照射量の値そのもの、及びパターン端部での
後方散乱電子による実効照射量の2つによって表され
る。ここで、注意すべきことは、この実施形態では、以
下で述べるように代表図形法を用いるので、パターン端
部におけるそれらの値は積極的には現れてこない。しか
し、実効的に、パターン端部のそれらの値を考慮してい
る。以下、これを説明する。
【0054】代表図形法を用いる場合、最適照射量は後
方散乱よりも充分小さな領域毎に計算される。この領域
の内部に存在する全てのパターンは、同一の照射量で露
光される。また、この領域の内部では後方散乱による実
効照射量はほぼ均一である。図11は、この状況を模式
的に表している。即ち、各小領域毎に、その設定点で照
射量DとパラメータUとが図10の関係を満たしていれ
ば、領域内部に存在する全てのパターンの端部で照射量
DとパラメータUの関係が満たされることになり、目標
の高精度なパターン形成が実現される。
【0055】計算速度を大幅に向上させるために、代表
図形法を補助手段として用いる。また、計算の主アルゴ
リズムは、繰り返し計算(iteration)法であ
る。第0近似として、パブコビッチの公式を用いる。こ
の結果は、図12中の一点鎖線に示したように精度不足
であり、これを補うため、照射量DとパラメータUの関
係が図中斜線に入るまで繰り返し計算をする。図中の黒
丸印及び矢印は、(D,U)の関係が繰り返し計算の結
果によって変化する様子を模式的に表している。この繰
り返し計算の具体的様式は以下で述べるのでここでは省
略するが、その際、後方散乱量を見積もる必要がある。
この見積もりの際に代表図形法を利用して、計算を高速
化する。以下、これを詳細に述べる。
【0056】まず、次のテーブルを用意しておく。元の
図形から要素図形と参照用図形を計算する。参照用図形
の算出は、次のように行う。元の図形を10×10μm
の領域毎に図形を分割し、各領域毎に図形の面積の合計
と重心とを求める。その結果から、元の図形を新たな一
つの図形(代表図形)として各領域毎に設定する。この
代表図形を利用して、次の量を計算する。この量は後方
散乱電子による実効照射量をηで割った量であり、後方
散乱量を計る目安である。また、パターンが後方散乱の
広がりσbよりも充分小さい時は、ほぼパターン密度と
同じになる。
【0057】
【数3】
【0058】ここで、xは小領域の中心の座標を示して
おり、x′は代表図形の辺の座標を示している。また、
和Σは小領域から3σの距離内にある代表図形について
和をとることを示している。ここから、第1近似の最適
照射量D1(x)を次のように求める。
【0059】D1(x) =1/(a+η×U(x) ) ここで、a(例えば1/2)のファクタによって、パタ
ーンエッジの端部で実効照射量の値を目標値に一致させ
る。このように、第1近似の照射量を全ての小領域につ
いて計算する。
【0060】次に、この最適照射量でパターンが描画さ
れた時の、後方散乱による実効照射量を以下の手順で計
算する。これは概略、積分計算用の新たな代表図形の算
出→新たな代表図形を用いて後方散乱による実効照射量
を計算、と言う手順をとる。以下、これを詳述する。
【0061】まず、参照用の代表図形を小領域毎に区分
し、各小領域毎にD1(x)の重みを付けて、中領域毎
に面積と重心を求める。即ち、 S=ΣD1(x)×Si Jx=(ΣD1(x) ×Si×x)/S Jy=(ΣD1(y) ×Si×y)/S 但し、i:小領域の番号である。
【0062】次に、このS及びJを持つ代表図形を各中
領域毎に設定する。例えば、次のような正方形を設定す
る。 中心x = Jx 中心y = Jy 寸法 = sqrt(S) この新たな代表図形を用いると、後方散乱による実効照
射量は、
【0063】
【数4】 と表される。
【0064】このU1はD1(x)で照射した時のもの
であり、U0(x)は、全てのパターンを均一の照射量
D0で照射したときのものであることに注意すべきであ
る。このときのD1(x)の値とU1(x)の値を図1
3に示す。(あ)点はゼロ次の照射量D0、(い)点は
1次の照射量D1に対応する。これで1次の計算は終了
である。図に見るように、パラメータUと照射量Dの関
係は精度が満たされる範囲(斜線部分)に抑えられてい
ない。よって、次の2次の計算に入る。
【0065】(い)点の1次の照射量D1を通る直線を
考える。この直線と最適関係の曲線との交点からU2を
求める。具体的には、U2は4次の方程式となり η3 U24 +η2 (3a−ηU1)U23 +3aη(a
+ηU1)U22+(a2 −3a2 ηU1+η2 D1)
U2+aηD1−a3 U1−η=0 となる。これは数値計算等により解ける。これから、2
次まで考慮した照射量として、 D2=1/(a+ηU2) を選ぶ。
【0066】これで、2次までの計算は終了する。この
とき、D2は図13の破線内の許容誤差内に抑え込まれ
た。小領域は、以後の高次の計算では、照射量の変更は
しない。但し、後方散乱による実効的照射量は計算し、
許容誤差内に納まるか否かを監視する。もし、納まらな
い場合には1次の計算の時に説明した方法によって、新
たな照射量を算出高次の計算を行い、この後、3次の計
算に入る。3次の照射量は上記でD0,D1を、それぞ
れ、D1,D2と読み変えて、計算をすれば良い。この
ような手順を準に繰り返すことによって、全ての小領域
で、パラメータU,照射量Dの関係が補正誤差内に抑え
られれば、計算が終了である。
【0067】この計算手順を実際に、0.5μmルール
のゲートアレイのAlパーソナライゼイション層に適用
した結果を述べる。このデバイスのサイズは、1.5c
m×1.5cmである。図14が最適関係である。計算
は50MIPS×4CPUの計算機を用いた。繰り返し
は、4回で全ての小領域で最適関係を満たすようになっ
た。
【0068】計算時間は、1回の繰り返しに要した計算
時間は平均約5分であり、全部の計算に20分を要し
た。従来の方法では、計算時間は約5分程度であり、こ
の実施形態では、4倍の計算時間の20分を必要とし
た。これは、充分実用に耐えるものである。一方、積極
的にレジストの現像シミュレーションまでを行っていれ
ば、この計算時間は数週間から数カ月に及ぶ。従って、
本実施形態方法による計算時間の短縮の効果は極めて大
きい。
【0069】このように作成した最適照射量を各小領域
内部の図形に設定し、レジストパターンを形成した。全
てのパターン寸法を計測することは不可能なので、ラン
ダムに選んだ100箇所を測定したところ、目標寸法か
らの誤差は全て、±10nm以内に抑えられていること
が確認された。
【0070】(実施形態2)第1の実施形態では、電子
ビームによる直接描画に本発明を適用したが、本発明は
マスク描画にも適用可能である。図15は、パラメータ
U,照射量Dの最適関係を示したものである。レジスト
にはポジレジスト(ZEP)を使用した。また、描画し
たパターンは第1の実施形態で述べたゲートアレーのパ
ーソナライゼイション層を4倍にしたものである。マス
ク上の最小線幅は2.0μm、マスク上のチップサイズ
は6cm×6cmである。後方散乱係数は0.8、後方
散乱の広がりは8μmであった。使用した装置はほぼ図
9の装置と同じであるが、照射量データの展開機能が設
けられている。
【0071】圧縮されたデータは図16のようになって
いる。即ち、パターンデータを格納する場所とは独立し
た場所に照射量のデータが格納される。パターンデータ
は、1図形について16バイト、1つの照射量データに
ついては1バイトで定義されている。この照射量データ
の設定単位は、1.5μm×1.5μm毎の領域毎にメ
ッシュ上に定義される。上記ゲートアレーのパターンで
は、チップサイズ内の小領域の数は(6cm/1.5μ
m)2 =1.6×109 となる。パターンデータは、元
の図形のまま定義されている。即ち、ショット分解され
ず、また照射量補正のための図形分割もされない。
【0072】このように、近接効果補正のために図形が
分割されないたために、近接効果に付随したデータ量の
増加は照射量のデータ分だけである。これは、上記領域
の数に1バイトをかけた量となり、1.6Gバイトであ
る。これに対するパターンデータの量は25.6Gバイ
トである。図9の中の照射量データ選択回路40は、こ
のように記述されたデータからショット毎の照射量を選
択し、ショットのデータと照射量のデータとを次の回路
に送る機能を有している。
【0073】具体的には、次のような処理を行う。ま
ず、照射量データ選択回路40は入力されたパターンを
ショットに分割する。次に、各ショットの中心を計算
し、この中心がどこの小領域に属するかを計算する。こ
れらの計算は、不動小数点の足し算,かけ算,及び整数
への変換などで実行される。小領域が特定できた後、そ
の小領域が対応する照射量を、照射量データから読み込
み、これをショットの位置,形状サイズなどと共に次の
回路に送る。パターンは予め、所定の設計寸法から一律
に0.15μm縮小しておいた。これは、Crマスクの
エッチング時の変換差分を予め、取り込んでおいたもの
である。
【0074】照射量の計算は、第1の実施形態と同じ方
法を用いた。第1の実施形態と異なる点は、後方散乱の
サイズが8μmになるため、小領域サイズを1.5μm
とする点、後方散乱量ηを0.8とする点である。対応
して、繰り返し計算も6回と増えた。補正計算に要した
時間は5時間であった。描画用のデータは、パターン用
のデータが25.6Gバイト、照射量用のデータが1.
6Gバイトであった。描画時間は約2時間であった。
【0075】上記計算時間は描画時間の約4倍だが、実
用には何等支障はない。上記計算機を高々4台使うだけ
で、実効的に1つのマスク用の補正計算時間は描画時間
と同程度になり、補正計算が電子ビーム露光システム全
体のスピードのボトルネックとなることはないからであ
る。このように作成した描画用データでマスクにパター
ンを生成し、その中の100箇所のパターンを電子顕微
鏡によって測定したところ、寸法誤差は±10nmに抑
えられていることが確認できた。
【0076】(変形例)なお、本発明は上述した実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で、種々変形して実施することができる。
【0077】第2の実施形態で説明した方法が他のマス
ク材料でも適用できることは、勿論のことである。例え
ば、位相シフトマスクにも適用可能である。レベンソン
型の位相シフトマスクでは、第1の実施形態のようにし
てCr上にレジストのパターンを形成、これをマスクと
してCrパターンを形成した後、レーザ描画装置などで
位相シフトパターンを作成すれば良い。また、ハーフト
ーンマスクの作成にも使用できる。ガラス上にSiNの
膜が形成されたハーフトーンマスクは、第2の実施形態
よりも容易である。SiNはCrよりもむしろ直接描画
に近い。対応して、後方散乱量は0.8、後方散乱の広
がりは10μmで利用できた。
【0078】また、最適関係も図15とほぼ同じであっ
た。このため、最適照射量の計算の手順、繰り返し計算
の回数も第1の実施形態と同一になった。但し、計算時
間については、チップサイズの違い(長さで4倍、面積
で16倍)に対応して、4時間となった。マスクの描画
にあたっては、SiNが導電性がないため、それを補足
するために、レジストの上にSDPを塗布し、これを用
いた。これにパターンを描画し、形成したレジスト寸法
を評価したところ、誤差±10nmを得た。
【0079】さらに、本方法は電子ビーム露光法を使用
した1:1のX線マスクの作成にも適用できる。図17
はX線マスクの構造を示しており、図中の71はSiウ
ェハ、72はメンブレン、73は吸収体パターン、74
はガラス枠である。この場合も電子による近接効果が発
生し、それを補正する必要がある。このときの後方散乱
の広がりは3μm、後方散乱量は1.3であった。これ
に対応して、小領域サイズは0.6μmとした。
【0080】これまでの実施形態と同様に、ゲートアレ
ー(マスク上1.5cm×1.5cm)のパーソナライ
ゼイション層(最小線幅0.2μm)に適用したとこ
ろ、上記Crマスクの時と同様に、繰り返し数は6回で
パラメータU,照射量Dの関係が満たされた。また、こ
のときの計算時間は約6時間であった。作成したデータ
を用いて、第1の実施形態に記述した装置を用いてレジ
ストパターンの描画を行った。ここで、最小ショットサ
イズは0.8μm×0.8μmとした。これは、空間電
荷効果等の低減を計るためである。この最大ショットサ
イズのこの値のために、描画時間は約2時間となった。
形成されたレジストのパターン寸法を100点測定した
ところ、目標寸法からの誤差は±10nmに抑えられて
いることが確認された。
【0081】ここでは1:1のX線マスクの適用例を示
したが、これが4:1等の縮小転写用X線マスクへも利
用できることは明白である。計算時間は面積に比例する
ので、上記ゲートアレーの4倍体マスクに適用すると、
計算時間は6時間×16=96時間、即ち約4日とな
る。
【0082】この4日の値は、描画時間に比べて長い
が、レジストの現像シミュレーションを積極的に実行す
ることに比べれば充分短い。50MIPS×4CPUの
計算機を用いたが、この数年の間には、150MIPS
×4CPU程度の計算機も開発されると予想される。そ
のような計算機を使用すれば、上記計算時間は13時間
程度となる。さらに、その計算機を6台程度整備すれ
ば、1層当たり2時間程度となり、描画時間と計算時間
は同程度となって、充分に実用に耐えると考えられる。
【0083】また、実施形態ではレジストの現像効果を
加味して場所に応じた最適な照射量を求めたが、この代
わりに、実際に形成するパターンとは異なる変形パター
ンを形成してもよい。さらに、パターンの変形と照射量
の変更とを組み合わせてもよい。また、直接描画による
マスク作成に限るものではなく、マスクを用いたパター
ン転写に適用することも可能である。その他、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが
できる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明方法によれ
ば、レジストの現像効果等を実質的に取り入れて、最適
なパターン変形や最適な照射量の決定を行うことが可能
となる。これによって、従来法(しきい値モデル)では
不可能だった高い精度のパターン形成を実現することが
可能とする。しかも、レジスト全体での現像をシミュレ
ーション計算する必要がないため、高速に処理すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の方法で近接効果補正を行った時の寸法リ
ニアリティを示す図。
【図2】従来方法によるシミュレーション結果を示す
図。
【図3】パターンが設計寸法通りに仕上がる時の照射量
とパターン密度との関係を示す図。
【図4】実効的露光量でのレジストの現像シミュレーシ
ョン過程を示す図。
【図5】シミュレーションから求めたパターンが設計通
りに仕上がる時の照射量を示す図。
【図6】視点Aを表すレジストの現像シミュレーション
の過程を示す図。
【図7】パターン端部近傍の実効照射量の分布を示す
図。
【図8】実効照射量のエッジ近傍のプロファイルを特徴
付ける方法を示す図。
【図9】実施形態で使用した電子ビーム描画装置の概略
構成を示す図。
【図10】素子分離層でのパターンが寸法通りに仕上が
る時の照射量とパターン密度の関係を示す図。
【図11】パターン密度及び中央部での実効照射量を示
す図。
【図12】パブコビッチの公式を用いた場合の誤差を示
す図。
【図13】繰り返し法を用いて照射量補正を行う場合を
示す図
【図14】直接描画時のパターンが寸法通りに仕上がる
時の照射量とパターン密度の関係を示す図。
【図15】マスク描画時のパターンが寸法通りに仕上が
る時の照射量とパターン密度の関係を示す図。
【図16】実施形態で用いる電子線描画装置のデータ構
造の概略図。
【図17】Xマスクの断面図。
【符号の説明】
10…試料室 11…ターゲット(試料) 12…試料台 20…電子光学鏡筒 21…電子銃21 22a〜22e…レンズ系 23〜26…偏向系 27a〜27c…アパーチャマスク 31…試料台駆動回路部 32…レーザ測長系 33…偏向制御回路部 34…ブランキング制御回路部 35…可変成形ビーム寸法制御回路部 36…バッファメモリ及び制御装置 37…制御計算機 38…データ変換用計算機 39…CADシステム 40…照射量データ選択回路 41…照射量データ用メモリ 42…近接効果補正用アルゴリズム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−64499(JP,A) 特開 平1−181422(JP,A) 特開 平8−227837(JP,A) 特開 平8−82915(JP,A) 特開 平8−227842(JP,A) 特開 昭58−43516(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エネルギービーム或いは電磁波を用い、所
    望のパターンとは異なる変形パターンを描画若しくは転
    写すること、所望のパターンの照射量を場所毎に変動さ
    せて描画すること、又はこれらの組合わせによって、最
    終的に所望のパターンを形成するパターン形成方法にお
    いて、 所定の現像条件の下で所望の或いは全てのパターンが許
    容誤差範囲内で所望の寸法で形成される時の、パターン
    端部近傍における実効的な露光量のプロファイルを求め
    る工程と、 所望の或いは全てのパターンの端部近傍における露光量
    のプロファイルが前記実効的な露光量のプロファイルを
    満たすように、前記変形パターン及び場所毎の照射量の
    少なくとも一方を決定する工程とを含むことを特徴とす
    るパターン形成方法。
  2. 【請求項2】エネルギービーム或いは電磁波を用い、所
    望のパターンとは異なる変形パターンを描画若しくは転
    写すること、所望のパターンの照射量を場所毎に変動さ
    せて描画すること、又はこれらの組合わせによって、最
    終的に所望のパターンを形成するパターン形成方法にお
    いて、 所定の現像条件の下で所望の或いは全てのパターンが許
    容誤差範囲内で所望の寸法で形成される時の、パターン
    端部近傍における実効的露光量のプロファイルを特徴付
    ける2つ以上の物理量の関係を求める工程と、 所望の或いは全てのパターンの端部近傍における実効的
    露光量のプロファイルを特徴付ける2つ以上の物理量が
    前記関係を満たすように、前記変形パターン及び場所毎
    の照射量の少なくとも一方を決定する工程とを含むこと
    を特徴とするパターン形成方法。
  3. 【請求項3】前記電磁波を用いる場合に、パターン端部
    近傍における実効的な露光量のプロファイルとして、試
    料面上の光強度プロファイルを用いることを特徴とする
    請求項1記載のパターン形成方法。
  4. 【請求項4】パターン端部近傍における実効的な露光量
    のプロファイルを特徴付ける2つ以上の物理量として、
    パターン端部近傍に設定された2箇所以上の評価点にお
    ける実効的露光量の値、又はパターン端部近傍に設定さ
    れた1箇所以上の評価点における実効的露光量の値と実
    効的露光量の傾きを用いることを特徴とする請求項2記
    載のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】前記エネルギービームとして電子ビームを
    用いる場合に、パターン端部近傍における実効的な露光
    量のプロファイルを特徴付ける2つ以上の物理量とし
    て、以下の3種 (1) 照射量或いは電子ビームの前方散乱によるレジスト
    の感光量 (2) 電子ビームの後方散乱によるレジストの感光量 (3) 電子ビームの前方散乱と後方散乱によるレジストの
    感光量 の内から2つ以上を選択して用いることを特徴とする請
    求項2記載のパターン形成方法。
JP01399597A 1997-01-28 1997-01-28 パターン形成方法 Expired - Fee Related JP3455048B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01399597A JP3455048B2 (ja) 1997-01-28 1997-01-28 パターン形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01399597A JP3455048B2 (ja) 1997-01-28 1997-01-28 パターン形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10214764A JPH10214764A (ja) 1998-08-11
JP3455048B2 true JP3455048B2 (ja) 2003-10-06

Family

ID=11848823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01399597A Expired - Fee Related JP3455048B2 (ja) 1997-01-28 1997-01-28 パターン形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3455048B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010098275A (ja) * 2008-09-18 2010-04-30 Nuflare Technology Inc 描画方法及び描画装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002006471A (ja) * 2000-06-19 2002-01-09 Dainippon Printing Co Ltd 微細加工のシミュレーション方法
JP4522547B2 (ja) * 2000-06-21 2010-08-11 大日本印刷株式会社 微細加工のシミュレーション方法
JP5123059B2 (ja) * 2008-06-09 2013-01-16 株式会社東芝 半導体装置の製造方法
JP5888006B2 (ja) * 2012-03-02 2016-03-16 大日本印刷株式会社 電子線照射量決定方法
JP5894856B2 (ja) * 2012-05-22 2016-03-30 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP2015185800A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム描画装置、情報処理装置、パターン検査装置及び荷電粒子ビーム描画方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010098275A (ja) * 2008-09-18 2010-04-30 Nuflare Technology Inc 描画方法及び描画装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10214764A (ja) 1998-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101671322B1 (ko) 가변 성형 빔 리소그래피를 이용하여 레티클을 설계 및 제조하기 위한 방법
JP5970052B2 (ja) 可変整形ビームリソグラフィを用いたレチクルの光近接効果補正、設計、および製造のための方法
TWI605306B (zh) 使用帶電粒子束微影術之用於形成圖案之方法
KR100935073B1 (ko) 반도체 장치의 제조 방법 및 노광용 마스크에의 패턴 형성방법
KR100878970B1 (ko) 하전 입자빔 묘화 장치
TWI605302B (zh) 使用帶電粒子束微影術之用於臨界尺寸一致性之方法
TWI394197B (zh) 用於在電子束微影系統中控制鄰近效應校正的方法
TWI506672B (zh) 用於在表面碎化及形成圓形圖案與用於製造半導體裝置之方法
KR20140078686A (ko) 광 리소그래피를 이용하여 제조되는 기판 상의 이미지의 최적화를 위한 방법 및 시스템
JP2007150243A (ja) 荷電粒子ビーム照射量演算方法、荷電粒子ビーム描画方法、プログラム及び荷電粒子ビーム描画装置
JP2006019732A (ja) かぶり効果を減少させるための方法
JP2005099765A (ja) プロセス近接効果の予測モデルの作成方法、工程の管理方法、半導体装置の製造方法、フォトマスクの製造方法およびプログラム
JP3466900B2 (ja) 電子ビーム描画装置及び電子ビーム描画方法
JPH04155337A (ja) フォトマスクの製造方法
JP2000098584A (ja) マスクパタ―ン補正方法及びマスクパタ―ン補正プログラムを記録した記録媒体
JP3455048B2 (ja) パターン形成方法
KR100459697B1 (ko) 가변적인 후방 산란 계수를 이용하는 전자빔 노광 방법 및이를 기록한 컴퓨터로 읽을 수 있는 기록 매체
JP2000187314A (ja) マスク描画データ作成方法
WO2012035892A1 (ja) 描画方法及び描画装置
JPH1126360A (ja) マスクパターンの作成方法およびマスクパターン作成装置並びにマスク作成装置
US6473162B1 (en) Method of computing defocus amount in lithography and lithographic process using the method
JP3595166B2 (ja) マスクパターン設計方法
JP2001326165A (ja) 照射エネルギーの計算方法、近接効果計算方法、マスク又はレチクルパターンの設計方法、荷電粒子線露光装置及び半導体デバイスの製造方法
TW202046017A (zh) 帶電粒子束描繪方法及帶電粒子束描繪裝置
JPH10270332A (ja) 電子ビーム描画方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080725

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130725

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees