JP3454366B2 - オーバーロックミシンの上ルーパー装置 - Google Patents
オーバーロックミシンの上ルーパー装置Info
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- JP3454366B2 JP3454366B2 JP19651593A JP19651593A JP3454366B2 JP 3454366 B2 JP3454366 B2 JP 3454366B2 JP 19651593 A JP19651593 A JP 19651593A JP 19651593 A JP19651593 A JP 19651593A JP 3454366 B2 JP3454366 B2 JP 3454366B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミシン針及び下ルーパ
ーと協動して一針三本糸縁かがり縫いと一針二本糸縁か
がり縫いとを選択的に行うオーバーロックミシンの上ル
ーパー装置に関する。 【0002】 【従来の技術】実公平1−35739号公報には、上記
オーバーロックミシンにおいて、上ルーパー軸に、一針
三本糸縁かがり縫い用の上ルーパーを締着し、この上ル
ーパーとは別に、一針二本糸縁かがり縫い用のアタッチ
メントルーパーを備え、一針二本糸縁かがり縫い時に
は、上記アタッチメントルーパーを上ルーパーに装着さ
せて使用するオーバーロックミシンの上ルーパー装置が
開示されている。 【0003】具体的に、上ルーパーは、一針三本糸縁か
がり縫い時に第1下糸が挿通される糸通孔を先端側の糸
操作部に有し、かつ、下ルーパーからの第2下糸が掛止
される糸掛部を上記糸操作部と基部との境界部上縁に有
している。アタッチメントルーパーは、一端部分に、一
針二本糸縁かがり縫い時、上記糸通孔に係入する突起及
び上縁に突出して下ルーパからの下糸が掛止される糸掛
部を有し、他端部に上ルーパーの基部を挟持するように
嵌合される断面コ字状の嵌合部及び上記基部の側面に弾
性的な凹凸の係合によりアタッチメントルーパーを上ル
ーパーに位置決めする係止部を備えている。 【0004】従って、アタッチメントルーパーの上ルー
パーへの装着は、アタッチメントルーパーの嵌合部を指
で把持して上ルーパーの基部に嵌合する。この時、基部
の側面に係止部を弾性的な凹凸で係合させる。この係合
が確実、正確に行われたか否かは作業者の感覚で判断す
る。また、突起が一旦、上ルーパーから離れるようにア
タッチメントルーパーの先端部分を撓ませて、同突起を
上ルーパーの糸通孔に係入する。非装着状態へは、アタ
ッチメントルーパーの先端部分を撓ませて上ルーパーの
糸通孔からアタッチメントルーパーの突起を外し、嵌合
部を把持して上ルーパーの基部から引き抜く。 【0005】 【発明か解決しようとする課題】しかしながら、アタッ
チメントルーパーの上ルーパーへの装着時、基部と嵌合
部の嵌合は、基部の側面と係止部との弾性的な凹凸によ
る係合であり、このような係合は、断面コ字状の嵌合部
の弾性力が大きかったり、嵌合部を基部に嵌合するとき
の摩擦力が大きい場合等には、凹凸が係合したか否かを
作業者の感覚により判断することが難しい。そして、こ
の係合による位置決めがなされないと、突起と糸通孔と
の位置も合わなくなり、装着作業に労力と時間を要する
ことになる。 【0006】また、アタッチメントルーパー及び上ルー
パーの先端部分は、ほぼ同一形状の長尺板状の部分が大
部分で、アタッチメントルーパーの先端部分を撓ませる
ためには、両指でアタッチメントルーパーを摘んで撓ま
せる作業となり、極めて作業性が悪い。更に、基部の側
面と係止部との弾性的な凹凸による係合は、アタッチメ
ントルーパーの着脱を繰り返すと凹凸が摩耗して緩みを
生じ、位置決め機能を果たさなくなり、装着姿勢の安定
性が損なわれる。 【0007】そこで、本発明は、簡単な作業で、確実に
アタッチメントルーパーと上ルーパーとを位置決め状態
で装着でき、取り外しも容易であり、常に安定した装着
姿勢を確保するようにしたオーバーロックミシンの上ル
ーパー装置の提供を目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上ルーパー軸
に締着された基部と、該基部から針棒の軌跡線と交差方
向に延び一針三本糸縁かがり縫い時に第1下糸が挿通さ
れる糸通孔及び下ルーパーからの第2下糸が掛止される
糸掛部を有した糸操作部からなる上ルーパーを備え、更
に、一針二本糸縁かがり縫い時に前記糸通孔に係入され
る突起を有するとともに、前記糸操作部より上縁に突出
して下ルーパからの下糸が掛止される糸掛部及び指押し
用の操作片を有した弾性部と、該弾性部と連設され前記
基部に嵌合して該嵌合状態で該基部の側面に当接する端
面を有した凹状の嵌合部と、該嵌合部の一端より延在し
て前記基部の下面に当接する係合片とを有し、前記上ル
ーパーに着脱可能であるアタッチメントルーパーからな
る。 【0009】 【作用】本発明の上ルーパー装置において、上ルーパー
への装着状態におけるアタッチメントルーパーは、基部
に嵌合する凹状の嵌合部が、その嵌合状態で上記基部の
側面及び下面にそれぞれ当接する端面及び係合片とをも
つ。この嵌合状態では、上ルーパーの基部を、凹状の嵌
合部と、該嵌合部の端面及び係合片の三方から包囲した
形態で常に安定した装着姿勢が得られる。すなわち、ア
タッチメントルーパーは、嵌合部の端面と基部の側面と
の当接により、基部の一方軸方向に関する変位が規制さ
れ、凹状の嵌合部と係合片とで基部の揺動方向に関する
変位が規制される。 【0010】また、上ルーパーにアタッチメントルーパ
ーを装着する場合は、上ルーパーに対しアタッチメント
ルーパーをやや斜めの姿勢で嵌合部を基部に嵌合させ、
その後、嵌合部の端面が基部の側面に当接し、同嵌合部
の係合片が基部の下面に係合するまで、嵌合部を中心に
して、上ルーパーの糸操作部に弾性部が重なる方向にア
タッチメントルーパーを回動させるように、弾性部側の
操作片を指で押圧すればよい。嵌合部の端面と基部の側
面並びに嵌合部の係合片と基部の下面との係合が確認さ
れた時は、位置決めがなされたことであり、この時、突
起は糸通孔に確実に係入する。係入しない場合は、操作
片により弾性部を撓ませて係入させる。非装着状態へ
は、一旦、操作片を指等で押圧して弾性部を撓ませて突
起と糸通孔の係入を解き、次に装着解時と逆の方向に操
作してアタッチメントルーパーを回動させればよい。 【0011】 【発明の効果】よって、本発明によれば、上ルーパー軸
に締着される上ルーパーに対し、上ルーパの基部に嵌合
する凹状の嵌合部が、その嵌合状態で上記基部の側面に
当接する端面と、同基部の下面に当接する係合片とをも
つアタッチメントルーパーを設けたので、嵌合部を基部
に一部嵌合させた後、嵌合部の端面が基部の側面に当接
し、同嵌合部の係合片が基部の下面に当接するまで、嵌
合部を中心にアタッチメントルーパーを回動させれば、
アタッチメントルーパーを上ルーパーに装着でき、正常
な装着状態が否かも容易に判断でき、突起と糸通孔との
位置関係も保証されてこれらの係入も容易となり、アタ
ッチメントルーパーの上ルーパーへの装着作業に要する
労力が軽減されるとともに短時間の装着が可能となる。 【0012】また、本発明の上ルーパーの基部を、凹状
の嵌合部と、該嵌合部の端面及び係合片の三方から包囲
した形態によれば、アタッチメントルーパーは、基部の
一方軸方向に関する変位及び基部の揺動方向に関する変
位が規制され、着脱を繰り返しても緩みを生じる部分が
なく、常に安定した装着姿勢を保つことができる。 【0013】 【実施例】以下、本発明に係るオーバーロックミシンの
上ルーパー装置の一実施例を図1〜図7に基づいて詳細
に説明する。本実施例のオーバーロックミシンの上ルー
パー装置は、従来と同様に、上ルーパー軸1に、一針三
本糸縁かがり縫い用の上ルーパー2を締着し、この上ル
ーパー2とは別に、一針二本糸縁かがり縫い用のアタッ
チメントルーパー8を備えるものである。 【0014】ところで、上ルーパー2は、基部5と、該
基部5から針棒の軌跡線(図示略)と交差方向に延びる
糸操作部2aとを主に構成され、糸操作部2aには板厚
方向の糸通孔3及び上縁の基部5との段差による糸掛部
4が形成され、基部5は、該基部5の一部であり、上ル
ーパー軸1に直交するように締着されたフランジ部6を
もつ。フランジ部6は、図4に示すように、更に延びて
上ルーパー軸1に挿入固着される取付軸6aを有してい
る。 【0015】アタッチメントルーパー8は、上記糸通孔
3に係入される突起7を有するとともに、上記糸操作部
2aより上縁に突出して下ルーパからの下糸a(図7)
が掛止される糸掛部9及び該糸掛部9の後方で直角に延
びた指押し用の操作片10からなる弾性部11と、該弾
性部11と連設された凹状(断面コ字形)の嵌合部12
と、該嵌合部12の一方の片の下端側より延び上記基部
5の下面5bに係合する係合片13と、該嵌合部12の
他方の片に形成された把持用片14とからなる。嵌合部
12は、一方の片の後方端面12aが、上記基部5に嵌
合された状態で上記フランジ部6の側面5a(図3)に
当接するようになっている。 【0016】このような構成の上ルーパー装置は、オー
バーロックミシンを一針三本糸縁かがり縫いに用いる場
合には、図6に示すように、一針二本糸縁かがり縫い用
のアタッチメントルーパー8を上ルーパー2より取外
し、上ルーパー2の糸通孔3に第1下糸bを挿通し、上
ルーパー2の糸掛部4に下ルーパーからの第2下糸aを
掛けて、針軸と協動させる。また、一針二本糸縁かがり
縫いに用いる場合には、図7に示すように、アタッチメ
ントルーパー8を上ルーパー2に装着し、糸掛部9に下
ルーパーからの下糸aを掛けて、針軸と協動させる。 【0017】上ルーパー2にアタッチメントルーパー8
を装着する場合は、図1に示すように、上ルーパー2に
対しアタッチメントルーパーをやや斜めの姿勢に保持し
(この場合、把持用片14を用いる)、基部5が嵌合部
12に挿入されるように、そのまま斜めに移動して嵌合
部12に基部5を嵌合させる。基部5が嵌合部12に嵌
合されると、嵌合部12の若干の弾性力と摩擦作用によ
って嵌合操作に抵抗が生じるが、そのまま嵌合量を深く
していくと、嵌合部12の後方端面12aがフランジ6
の側面5aに当接する。この時、図5に示すように、続
けて操作片10を一指で下方向に押圧し、糸操作部2a
に弾性部11が重なるようにアタッチメントルーパー8
を回動させる。この回動操作は、図4に示すように、係
合片13が基部5の下面5bに当接するまで行う。かく
して、上ルーパー2にアタッチメントルーパー8が位置
決めされる。上記位置決めの後、突起7が糸通孔3に係
入していない場合は、操作片10により弾性部11を一
旦撓ませ、そのまま操作片10への力を抜けば、突起7
は糸通孔3に確実に係入する。非装着状態へは、上記と
逆の方向に操作片10によりアタッチメントルーパー8
を回動させればよい。 【0018】従って、本実施例によれば、嵌合部12の
端面12aと基部5の側面5aとの当接及び係合片13
と基部5の下面5bの当接により、上ルーパー2に対す
るアタッチメントルーパー8の正常な装着状態を確実に
判断でき、アタッチメントルーパーの上ルーパーへの装
着作業を極めて簡潔に行うことができる。また、本上ル
ーパー装置において、アタッチメントルーパー8は、装
着状態で基部5の側面5a及び下面5bにそれぞれ端面
12a及び係合片13がそれぞれ当接することにより、
基部5の一方軸方向に関する移動が規制され、凹状の嵌
合部12と係合片13とで基部5の揺動方向に関する移
動が規制されて、着脱を繰り返しても緩みを生じる部分
がなく、常に安定した装着姿勢を保つことができる。
ーと協動して一針三本糸縁かがり縫いと一針二本糸縁か
がり縫いとを選択的に行うオーバーロックミシンの上ル
ーパー装置に関する。 【0002】 【従来の技術】実公平1−35739号公報には、上記
オーバーロックミシンにおいて、上ルーパー軸に、一針
三本糸縁かがり縫い用の上ルーパーを締着し、この上ル
ーパーとは別に、一針二本糸縁かがり縫い用のアタッチ
メントルーパーを備え、一針二本糸縁かがり縫い時に
は、上記アタッチメントルーパーを上ルーパーに装着さ
せて使用するオーバーロックミシンの上ルーパー装置が
開示されている。 【0003】具体的に、上ルーパーは、一針三本糸縁か
がり縫い時に第1下糸が挿通される糸通孔を先端側の糸
操作部に有し、かつ、下ルーパーからの第2下糸が掛止
される糸掛部を上記糸操作部と基部との境界部上縁に有
している。アタッチメントルーパーは、一端部分に、一
針二本糸縁かがり縫い時、上記糸通孔に係入する突起及
び上縁に突出して下ルーパからの下糸が掛止される糸掛
部を有し、他端部に上ルーパーの基部を挟持するように
嵌合される断面コ字状の嵌合部及び上記基部の側面に弾
性的な凹凸の係合によりアタッチメントルーパーを上ル
ーパーに位置決めする係止部を備えている。 【0004】従って、アタッチメントルーパーの上ルー
パーへの装着は、アタッチメントルーパーの嵌合部を指
で把持して上ルーパーの基部に嵌合する。この時、基部
の側面に係止部を弾性的な凹凸で係合させる。この係合
が確実、正確に行われたか否かは作業者の感覚で判断す
る。また、突起が一旦、上ルーパーから離れるようにア
タッチメントルーパーの先端部分を撓ませて、同突起を
上ルーパーの糸通孔に係入する。非装着状態へは、アタ
ッチメントルーパーの先端部分を撓ませて上ルーパーの
糸通孔からアタッチメントルーパーの突起を外し、嵌合
部を把持して上ルーパーの基部から引き抜く。 【0005】 【発明か解決しようとする課題】しかしながら、アタッ
チメントルーパーの上ルーパーへの装着時、基部と嵌合
部の嵌合は、基部の側面と係止部との弾性的な凹凸によ
る係合であり、このような係合は、断面コ字状の嵌合部
の弾性力が大きかったり、嵌合部を基部に嵌合するとき
の摩擦力が大きい場合等には、凹凸が係合したか否かを
作業者の感覚により判断することが難しい。そして、こ
の係合による位置決めがなされないと、突起と糸通孔と
の位置も合わなくなり、装着作業に労力と時間を要する
ことになる。 【0006】また、アタッチメントルーパー及び上ルー
パーの先端部分は、ほぼ同一形状の長尺板状の部分が大
部分で、アタッチメントルーパーの先端部分を撓ませる
ためには、両指でアタッチメントルーパーを摘んで撓ま
せる作業となり、極めて作業性が悪い。更に、基部の側
面と係止部との弾性的な凹凸による係合は、アタッチメ
ントルーパーの着脱を繰り返すと凹凸が摩耗して緩みを
生じ、位置決め機能を果たさなくなり、装着姿勢の安定
性が損なわれる。 【0007】そこで、本発明は、簡単な作業で、確実に
アタッチメントルーパーと上ルーパーとを位置決め状態
で装着でき、取り外しも容易であり、常に安定した装着
姿勢を確保するようにしたオーバーロックミシンの上ル
ーパー装置の提供を目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上ルーパー軸
に締着された基部と、該基部から針棒の軌跡線と交差方
向に延び一針三本糸縁かがり縫い時に第1下糸が挿通さ
れる糸通孔及び下ルーパーからの第2下糸が掛止される
糸掛部を有した糸操作部からなる上ルーパーを備え、更
に、一針二本糸縁かがり縫い時に前記糸通孔に係入され
る突起を有するとともに、前記糸操作部より上縁に突出
して下ルーパからの下糸が掛止される糸掛部及び指押し
用の操作片を有した弾性部と、該弾性部と連設され前記
基部に嵌合して該嵌合状態で該基部の側面に当接する端
面を有した凹状の嵌合部と、該嵌合部の一端より延在し
て前記基部の下面に当接する係合片とを有し、前記上ル
ーパーに着脱可能であるアタッチメントルーパーからな
る。 【0009】 【作用】本発明の上ルーパー装置において、上ルーパー
への装着状態におけるアタッチメントルーパーは、基部
に嵌合する凹状の嵌合部が、その嵌合状態で上記基部の
側面及び下面にそれぞれ当接する端面及び係合片とをも
つ。この嵌合状態では、上ルーパーの基部を、凹状の嵌
合部と、該嵌合部の端面及び係合片の三方から包囲した
形態で常に安定した装着姿勢が得られる。すなわち、ア
タッチメントルーパーは、嵌合部の端面と基部の側面と
の当接により、基部の一方軸方向に関する変位が規制さ
れ、凹状の嵌合部と係合片とで基部の揺動方向に関する
変位が規制される。 【0010】また、上ルーパーにアタッチメントルーパ
ーを装着する場合は、上ルーパーに対しアタッチメント
ルーパーをやや斜めの姿勢で嵌合部を基部に嵌合させ、
その後、嵌合部の端面が基部の側面に当接し、同嵌合部
の係合片が基部の下面に係合するまで、嵌合部を中心に
して、上ルーパーの糸操作部に弾性部が重なる方向にア
タッチメントルーパーを回動させるように、弾性部側の
操作片を指で押圧すればよい。嵌合部の端面と基部の側
面並びに嵌合部の係合片と基部の下面との係合が確認さ
れた時は、位置決めがなされたことであり、この時、突
起は糸通孔に確実に係入する。係入しない場合は、操作
片により弾性部を撓ませて係入させる。非装着状態へ
は、一旦、操作片を指等で押圧して弾性部を撓ませて突
起と糸通孔の係入を解き、次に装着解時と逆の方向に操
作してアタッチメントルーパーを回動させればよい。 【0011】 【発明の効果】よって、本発明によれば、上ルーパー軸
に締着される上ルーパーに対し、上ルーパの基部に嵌合
する凹状の嵌合部が、その嵌合状態で上記基部の側面に
当接する端面と、同基部の下面に当接する係合片とをも
つアタッチメントルーパーを設けたので、嵌合部を基部
に一部嵌合させた後、嵌合部の端面が基部の側面に当接
し、同嵌合部の係合片が基部の下面に当接するまで、嵌
合部を中心にアタッチメントルーパーを回動させれば、
アタッチメントルーパーを上ルーパーに装着でき、正常
な装着状態が否かも容易に判断でき、突起と糸通孔との
位置関係も保証されてこれらの係入も容易となり、アタ
ッチメントルーパーの上ルーパーへの装着作業に要する
労力が軽減されるとともに短時間の装着が可能となる。 【0012】また、本発明の上ルーパーの基部を、凹状
の嵌合部と、該嵌合部の端面及び係合片の三方から包囲
した形態によれば、アタッチメントルーパーは、基部の
一方軸方向に関する変位及び基部の揺動方向に関する変
位が規制され、着脱を繰り返しても緩みを生じる部分が
なく、常に安定した装着姿勢を保つことができる。 【0013】 【実施例】以下、本発明に係るオーバーロックミシンの
上ルーパー装置の一実施例を図1〜図7に基づいて詳細
に説明する。本実施例のオーバーロックミシンの上ルー
パー装置は、従来と同様に、上ルーパー軸1に、一針三
本糸縁かがり縫い用の上ルーパー2を締着し、この上ル
ーパー2とは別に、一針二本糸縁かがり縫い用のアタッ
チメントルーパー8を備えるものである。 【0014】ところで、上ルーパー2は、基部5と、該
基部5から針棒の軌跡線(図示略)と交差方向に延びる
糸操作部2aとを主に構成され、糸操作部2aには板厚
方向の糸通孔3及び上縁の基部5との段差による糸掛部
4が形成され、基部5は、該基部5の一部であり、上ル
ーパー軸1に直交するように締着されたフランジ部6を
もつ。フランジ部6は、図4に示すように、更に延びて
上ルーパー軸1に挿入固着される取付軸6aを有してい
る。 【0015】アタッチメントルーパー8は、上記糸通孔
3に係入される突起7を有するとともに、上記糸操作部
2aより上縁に突出して下ルーパからの下糸a(図7)
が掛止される糸掛部9及び該糸掛部9の後方で直角に延
びた指押し用の操作片10からなる弾性部11と、該弾
性部11と連設された凹状(断面コ字形)の嵌合部12
と、該嵌合部12の一方の片の下端側より延び上記基部
5の下面5bに係合する係合片13と、該嵌合部12の
他方の片に形成された把持用片14とからなる。嵌合部
12は、一方の片の後方端面12aが、上記基部5に嵌
合された状態で上記フランジ部6の側面5a(図3)に
当接するようになっている。 【0016】このような構成の上ルーパー装置は、オー
バーロックミシンを一針三本糸縁かがり縫いに用いる場
合には、図6に示すように、一針二本糸縁かがり縫い用
のアタッチメントルーパー8を上ルーパー2より取外
し、上ルーパー2の糸通孔3に第1下糸bを挿通し、上
ルーパー2の糸掛部4に下ルーパーからの第2下糸aを
掛けて、針軸と協動させる。また、一針二本糸縁かがり
縫いに用いる場合には、図7に示すように、アタッチメ
ントルーパー8を上ルーパー2に装着し、糸掛部9に下
ルーパーからの下糸aを掛けて、針軸と協動させる。 【0017】上ルーパー2にアタッチメントルーパー8
を装着する場合は、図1に示すように、上ルーパー2に
対しアタッチメントルーパーをやや斜めの姿勢に保持し
(この場合、把持用片14を用いる)、基部5が嵌合部
12に挿入されるように、そのまま斜めに移動して嵌合
部12に基部5を嵌合させる。基部5が嵌合部12に嵌
合されると、嵌合部12の若干の弾性力と摩擦作用によ
って嵌合操作に抵抗が生じるが、そのまま嵌合量を深く
していくと、嵌合部12の後方端面12aがフランジ6
の側面5aに当接する。この時、図5に示すように、続
けて操作片10を一指で下方向に押圧し、糸操作部2a
に弾性部11が重なるようにアタッチメントルーパー8
を回動させる。この回動操作は、図4に示すように、係
合片13が基部5の下面5bに当接するまで行う。かく
して、上ルーパー2にアタッチメントルーパー8が位置
決めされる。上記位置決めの後、突起7が糸通孔3に係
入していない場合は、操作片10により弾性部11を一
旦撓ませ、そのまま操作片10への力を抜けば、突起7
は糸通孔3に確実に係入する。非装着状態へは、上記と
逆の方向に操作片10によりアタッチメントルーパー8
を回動させればよい。 【0018】従って、本実施例によれば、嵌合部12の
端面12aと基部5の側面5aとの当接及び係合片13
と基部5の下面5bの当接により、上ルーパー2に対す
るアタッチメントルーパー8の正常な装着状態を確実に
判断でき、アタッチメントルーパーの上ルーパーへの装
着作業を極めて簡潔に行うことができる。また、本上ル
ーパー装置において、アタッチメントルーパー8は、装
着状態で基部5の側面5a及び下面5bにそれぞれ端面
12a及び係合片13がそれぞれ当接することにより、
基部5の一方軸方向に関する移動が規制され、凹状の嵌
合部12と係合片13とで基部5の揺動方向に関する移
動が規制されて、着脱を繰り返しても緩みを生じる部分
がなく、常に安定した装着姿勢を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるオーバーロックミシ
ンの上ルーパー装置を示す斜視図。 【図2】本発明によるアタッチメントルーパーの突起を
上ルーパーの糸通孔に係入する前の状態を示す斜視図。 【図3】本発明の上ルーパーを示す斜視図。 【図4】本発明の上ルーパーの締着構造を示す断面図。 【図5】本発明のアタッチメントルーパーの着脱方法を
説明する斜視図。 【図6】本発明の一針三本糸縁かがり縫い時の使用態様
を示す斜視図。 【図7】本発明の一針二本糸縁かがり縫い時の使用態様
を示す斜視図。 【符号の説明】 1…上ルーパー軸、2…上ルーパー、3…糸通孔、4…
糸掛部、5…基部、5a…側面、5b…下面、6…フラ
ンジ部、7…突起、8…アタッチメントルーパー、9…
糸掛部、10…操作片、11…弾性部、12…嵌合部、
12a…端面、13…係合片。
ンの上ルーパー装置を示す斜視図。 【図2】本発明によるアタッチメントルーパーの突起を
上ルーパーの糸通孔に係入する前の状態を示す斜視図。 【図3】本発明の上ルーパーを示す斜視図。 【図4】本発明の上ルーパーの締着構造を示す断面図。 【図5】本発明のアタッチメントルーパーの着脱方法を
説明する斜視図。 【図6】本発明の一針三本糸縁かがり縫い時の使用態様
を示す斜視図。 【図7】本発明の一針二本糸縁かがり縫い時の使用態様
を示す斜視図。 【符号の説明】 1…上ルーパー軸、2…上ルーパー、3…糸通孔、4…
糸掛部、5…基部、5a…側面、5b…下面、6…フラ
ンジ部、7…突起、8…アタッチメントルーパー、9…
糸掛部、10…操作片、11…弾性部、12…嵌合部、
12a…端面、13…係合片。
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−129079(JP,A)
実開 昭57−15386(JP,U)
実開 平4−112385(JP,U)
実公 平1−35739(JP,Y2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
D05B 57/06
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】上ルーパー軸に締着された基部と、該基部
から針棒の軌跡線と交差方向に延び一針三本糸縁かがり
縫い時に第1下糸が挿通される糸通孔及び下ルーパーか
らの第2下糸が掛止される糸掛部を有した糸操作部から
なる上ルーパーと、 一針二本糸縁かがり縫い時に前記糸通孔に係入される突
起を有するとともに、前記糸操作部より上縁に突出して
下ルーパからの下糸が掛止される糸掛部及び指押し用の
操作片を有した弾性部と、該弾性部と連設され前記基部
に嵌合して該嵌合状態で該基部の側面に当接する端面を
有した凹状の嵌合部と、該嵌合部の一端より延在して前
記基部の下面に当接する係合片とからなり、前記上ルー
パーに着脱可能であるアタッチメントルーパーと、 からなるオーバーロックミシンの上ルーパー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19651593A JP3454366B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | オーバーロックミシンの上ルーパー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19651593A JP3454366B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | オーバーロックミシンの上ルーパー装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0747187A JPH0747187A (ja) | 1995-02-21 |
JP3454366B2 true JP3454366B2 (ja) | 2003-10-06 |
Family
ID=16359030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19651593A Expired - Fee Related JP3454366B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | オーバーロックミシンの上ルーパー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3454366B2 (ja) |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP19651593A patent/JP3454366B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0747187A (ja) | 1995-02-21 |
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