JP3453671B2 - 水底トンネルの構築方法 - Google Patents
水底トンネルの構築方法Info
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Description
方法に関するものである。
構築する方法としては、連結した函体群を曳航して所定
の場所に沈設して行う沈埋工法やシ−ルド工法等が採用
されている。本発明はこれらの方法とは別の函体群を順
次連結させて水底面上を押し出して行う押出し工法のう
ちの一つの構築方法を提供し、産業の発展に貢献するこ
とを課題とする。
の手段として、本発明は請求項1として、既設トンネル
の水中に位置する端部と、水中函体群の端部とを両者の
バルクヘッドに設けた止水構造を介して貫通した引き寄
せ索により連結し、この引き寄せ索を介して水中函体群
を既設トンネル側に引き寄せて、既設トンネルの水中に
位置する端部と、水中函体群の端部とを連結することを
特徴とした、水底トンネルの構築方法を提供する。
載の水底トンネルの構築方法において、水中函体群の既
設トンネルとの連結端部のバルクヘッドに貫通管を配設
し、この貫通管内の函体奥側寄りには、引き寄せ索の周
面に接触する内径を有する引き寄せ索用Oリングを装備
し、水中側寄りには、引き寄せ索より小径のリ−ド索の
周面に接触する内径を有するリ−ド索用Oリングを装備
し、引き寄せ索用Oリングとリ−ド索用Oリングとの間
には止水バルブを装備して構成し、リ−ド索を水中側か
ら貫通管内に挿入し、リ−ド索がリ−ド索用Oリングを
通過した後に止水バルブを開放し、リ−ド索をさらに函
体内部に挿入して函体内の引き寄せ索と連結した後、リ
−ド索を引き戻して引き寄せ索を函体内から水中に引き
出し、この引き出した引き寄せ索を既設トンネルの水中
に位置する端部に連結することを特徴とした、水底トン
ネルの構築方法を提供する。
2に記載の水底トンネルの構築方法において、既設トン
ネルの水中に位置する端部のバルクヘッドに貫通管を配
設し、この貫通管内の水中側寄りには、引き寄せ索の周
面に接触する内径を有する引き寄せ索用Oリングを装備
し、既設トンネル奥側寄りには、引き寄せ索より小径の
リード索の周面に接触する内径を有するリード索用Oリ
ングを装備し、引き寄せ索用Oリングとリード索用Oリ
ングとの間には止水バルブを装備して構成し、リード索
を既設トンネル内から貫通管内に挿入し、リード索がリ
ード索用Oリングを通過した後に止水バルブを開放し、
リード索をさらに水中側に押し出して水中の引き寄せ索
と連結した後、リード索を引き戻して引き寄せ索を既設
トンネル内に引き込み、この引き込んだ引き寄せ索を既
設トンネル内の引き寄せ装置に装着することを特徴とし
た、水底トンネルの構築方法を提供する。
3のいずれかに記載の水底トンネルの構築方法におい
て、引き寄せ索には、その外周を不透水性被覆膜でシ−
ルして内部に液体を封入したものを用いることを特徴と
した、水底トンネルの構築方法を提供する。
記載の水底トンネルの構築方法において、引き寄せ索に
は、封入された液体の流出を防止する遮水部を、既設ト
ンネル内に設置した引き寄せ装置と引き寄せ索用Oリン
グとの間に常に位置する間隔で設けたものを用いること
を特徴とした、水底トンネルの構築方法を提供する。以
下、図を参照しながら本発明の実施の形態について説明
する。
は以下の手順で行われる。
るために、陸側に溝100 を掘削する。溝100 の掘削計画
線の縁部に沿って土留鋼矢板を打設した後に、二重締め
切り110 を構築する。そして、土留鋼矢板の内側を掘削
して、二重締め切り110 まで溝100 を掘削する。
を溝100 内に沿って構築し、後述の水中函体群との連結
端部には、バルクヘッド210 やゴムガスケットなどの水
圧接合装置を取り付けて閉塞する。なお、既設トンネル
は本実施の形態のように陸部に構築する場合だけでな
く、水中トンネルの場合もある。
部に引き寄せ装置300を設置する。この引き寄せ装置300
としては、センタ−ホ−ルジャッキやウインチなどを
用いる。
埋戻し(埋戻し120 )、二重締切り110 を撤去して注水
する。
し、その溝100 内に所定の間隔をおいて支承130 を設置
する。この支承130 は、水中函体群を引き寄せる際に、
函体底面の摺動摩擦を低減すると共に、水中函体群を固
定設置する際の基礎となる。
で鉄骨コンクリ−ト造の台を支持し、その台の表面に鉄
板等を張付けて構成するとよい。
製作ヤ−ドにて、鉄筋コンクリート構造又は鋼殻方式の
合成構造等の函体をドライな状態で製作し、これを連結
したものである。
トンネル200 と同様に、バルクヘッド510 などの水圧接
合装置を取り付けて閉塞する。そして、既設トンネル20
0 の対岸より連結しながら水底を押し出したり、曳航し
て沈設したりして、所定の引き寄せ開始位置まで移動さ
せる。
との連結端部間を引き寄せ索400 で連結する。引き寄せ
索400 は、鋼線の外周を不透水性被覆膜でシ−ルして内
部に液体を封入したものを用いるとよい。後述のリ−ド
索700 も同様な構造に作製してもよい。
結端部間を引き寄せ索400 で連結すると、両者のバルク
ヘッド210 、510 に引き寄せ索400 を貫通させることに
なるため、その貫通部の止水構造が問題となる。
造を採用する。具体的には、水中函体群500 のバルクヘ
ッド510 に貫通管600 を配設する。この貫通管600 内の
函体奥側寄りには、引き寄せ索400 の周面に接触する内
径を有する引き寄せ索用Oリング610 を装備すると共
に、水中側寄りには、引き寄せ索400 より小径のリ−ド
索700 の周面に接触する内径を有するリ−ド索用Oリン
グ620 を装備する。また、引き寄せ索用Oリング610 と
リ−ド索用Oリング620 との間には止水バルブ630 を装
備して構成する。なお、リ−ド索用Oリング620 は、貫
通管600 に着脱可能なOリング取付管621 の内部に取り
付けておく。
200 側にも同様な止水構造を設ける。すなわち、既設ト
ンネル200 のバルクヘッド210 に貫通管800 を配設し、
この貫通管800 内の水中側寄りに、引き寄せ索400 の周
面に接触する内径を有する引き寄せ索用Oリング810 を
装備し、既設トンネル200 奥側寄りには、引き寄せ索40
0 より小径のリ−ド索700 の周面に接触する内径を有す
るリ−ド索用Oリング820 を、貫通管800 に着脱自在な
取付管821 内に装備し、引き寄せ索用Oリング810 とリ
−ド索用Oリング820 との間には止水バルブ830 を装備
して構成する。
させる方法は以下のように行う。
うに、引き寄せ索400 よりも小径の鋼線からなるリ−ド
索700 を、水中側から貫通管600 内に挿入し、リ−ド索
700がリ−ド索用Oリング620 を通過した後に止水バル
ブ630 を開放する。
0 をさらに函体内部に挿入し、函体内の引き寄せ索400
と連結具410 などにより連結した後、リ−ド索700 を引
き戻して引き寄せ索400 を函体内から水中側に引っ張
る。
620 に接近したら、Oリング取付管621 を撤去し、引き
寄せ索400 を水中に引き出す。この時点では、引き寄せ
索用Oリング610 が引き寄せ索400 の周面に密着するた
め、十分な止水効果が得られる。特に引き寄せ索400 の
外周は不透水性被覆膜でシ−ルして内部に液体が封入さ
れているため周面に凹凸がなく、引き寄せ索用Oリング
610 との密着性が高まり、確実な止水効果を得ることが
できる。
寄せ索400 を既設トンネル200 側まで引き寄せ、既設ト
ンネル200 のバルクヘッド210 に設けた止水構造に貫通
させる。
を既設トンネル200 内から貫通管800 内に挿入し、リ−
ド索700 がリ−ド索用Oリングを820 通過した後に止水
バルブ830 を開放し、図11に示すように、リ−ド索70
0 をさらに水中側に押し出して水中の引き寄せ索400 と
連結具410 により連結する。
を引き戻して引き寄せ索400 を既設トンネル200 内に引
き込み、図12〜14に示すように、連結具410 がリ−
ド索用Oリング820 に接近したら、Oリング取付管821
を撤去し、引き寄せ索400 を既設トンネル200 内にさら
に引き込む。この時点では、引き寄せ索用Oリング810
が引き寄せ索400 の周面に密着しているため、十分な止
水効果が得られる。
せ索400 は、図3に示すように、センタ−ホ−ルジャッ
キなどの引き寄せ装置300 に装着される。このとき、引
き寄せ索400 は、先端の止水処理部を除去し、被覆膜を
剥がして鋼線を露出させて引き寄せ装置300 に装着する
必要がある。
内に液体が封入されているため、被覆膜を鋼線から容易
に剥がすことができる利点がある。
に封入された液体が流出してしまい、引き寄せ索用Oリ
ング810 と引き寄せ索400 の周面との間に隙間が発生
し、既設トンネル200 内に外部の水が侵入するおそれが
ある。
れた液体の流出を防止する遮水部を、既設トンネル200
内に設置した引き寄せ装置300 と引き寄せ索用Oリング
810との間に常に位置する間隔で設けた。
入された液体が流出する範囲は引き寄せ索用Oリング81
0 よりも引き寄せ装置300 側だけである。従って、引き
寄せ索用Oリング810 と引き寄せ索400 周面との間に隙
間が発生することがなく、既設トンネル200 内に外部の
水が侵入するのを防止できる。
を引き寄せ索400 で連結した後、引き寄せ装置300 を作
動させて引き寄せ索400 を既設トンネル200 内に引き込
む。これによって、水中函体群500 が水底に掘削した溝
100 に沿って既設トンネル200 側に引き寄せられる。
設トンネル200 に連結する。先ず、ゴムガスケットを取
り付けておいた両者の連結端面同士を引き寄せ装置300
により引き寄せて密着させ、外水と遮断する(一次止
水)。
た水を排除して、外水圧で水中函体群500 を既設トンネ
ル200 側に押し付ける。こうして接合部の水密性を確保
した後、両バルクヘッド510 、210 を撤去して、内部か
ら恒久的な継手施工を行う(二次止水)。
を注入して固定し、図4に示すように、護岸140 及び埋
戻し150 を構築して水底トンネルの施工を終了する。
次のような効果を得ることができる。 <イ>沈埋工法やシ−ルド工法などの従来工法とは別の
新しい水底トンネルの構築方法を提供し、産業の発展に
貢献することができる。
せ索を貫通させる部分の止水が問題となるが、上記のよ
うな貫通管やOリング、止水バルブを用い、リ−ド索に
より牽引することによって、トンネル内に水を侵入させ
ることなく施工が行える。
被覆膜でシ−ルして内部に液体を封入したものを用いる
ことによって、引き寄せ索を形成する鋼線周面の凹凸を
なくし、Oリングとの密着性を高め、確実な止水効果を
得ることができる。また、液体を封入することによっ
て、鋼線から被覆膜を剥がす際の除去が容易に行える。
寄せ装置に設置する場合、その先端の止水部を除去して
鋼線を露出する必要があるが、そのとき被覆膜内に封入
された液体が流出してしまい、Oリングと引き寄せ索周
面との間に隙間が発生し、既設トンネル内に外部の水が
侵入するおそれがある。
液体の流出を防止する遮水部を、既設トンネル内に設置
した引き寄せ装置と引き寄せ索用Oリングとの間に常に
位置する間隔で設けた。そのため、先端の止水部を除去
しても、封入された液体が流出する範囲はOリングのよ
りも引き寄せ装置側だけである。従って、Oリングと引
き寄せ索周面との間に隙間が発生することがなく、既設
トンネル内に外部の水が侵入するのを防止できる。
の説明図
の説明図
の説明図
の説明図
の説明図
工程の説明図
工程の説明図
工程の説明図
工程の説明図
工程の説明図
Claims (5)
- 【請求項1】既設トンネルの水中に位置する端部と、水
中函体群の端部とを両者のバルクヘッドに設けた止水構
造を介して貫通した引き寄せ索により連結し、 この引き寄せ索を介して水中函体群を既設トンネル側に
引き寄せて、 既設トンネルの水中に位置する端部と、水中函体群の端
部とを連結することを特徴とした、水底トンネルの構築
方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の水底トンネルの構築方
法において、水中函体群の既設トンネルとの連結端部の
バルクヘッドに貫通管を配設し、この貫通管内の函体奥
側寄りには、引き寄せ索の周面に接触する内径を有する
引き寄せ索用Oリングを装備し、水中側寄りには、引き
寄せ索より小径のリ−ド索の周面に接触する内径を有す
るリ−ド索用Oリングを装備し、引き寄せ索用Oリング
とリ−ド索用Oリングとの間には止水バルブを装備して
構成し、リ−ド索を水中側から貫通管内に挿入し、リ−
ド索がリ−ド索用Oリングを通過した後に止水バルブを
開放し、リ−ド索をさらに函体内部に挿入して函体内の
引き寄せ索と連結した後、リ−ド索を引き戻して引き寄
せ索を函体内から水中に引き出し、この引き出した引き
寄せ索を既設トンネルの水中に位置する端部に連結する
ことを特徴とした、水底トンネルの構築方法。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載の水底トンネルの構
築方法において、 既設トンネルの水中に位置する端部のバルクヘッドに貫
通管を配設し、 この貫通管内の水中側寄りには、引き寄せ索の周面に接
触する内径を有する引き寄せ索用Oリングを装備し、既
設トンネル奥側寄りには、引き寄せ索より小径のリード
索の周面に接触する内径を有するリード索用Oリングを
装備し、引き寄せ索用Oリングとリード索用Oリングと
の間には止水バルブを装備して構成し、 リード索を既設トンネル内から貫通管内に挿入し、 リード索がリード索用Oリングを通過した後に止水バル
ブを開放し、 リード索をさらに水中側に押し出して水中の引き寄せ索
と連結した後、リード索を引き戻して引き寄せ索を既設
トンネル内に引き込み、 この引き込んだ引き寄せ索を既設トンネル内の引き寄せ
装置に装着することを特徴とした、水底トンネルの構築
方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の水底
トンネルの構築方法において、引き寄せ索には、その外
周を不透水性被覆膜でシ−ルして内部に液体を封入した
ものを用いることを特徴とした、水底トンネルの構築方
法。 - 【請求項5】 請求項4に記載の水底トンネルの構築方
法において、引き寄せ索には、封入された液体の流出を
防止する遮水部を、既設トンネル内に設置した引き寄せ
装置と引き寄せ索用Oリングとの間に常に位置する間隔
で設けたものを用いることを特徴とした、水底トンネル
の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21122998A JP3453671B2 (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 水底トンネルの構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21122998A JP3453671B2 (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 水底トンネルの構築方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000045307A JP2000045307A (ja) | 2000-02-15 |
JP3453671B2 true JP3453671B2 (ja) | 2003-10-06 |
Family
ID=16602432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21122998A Expired - Fee Related JP3453671B2 (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | 水底トンネルの構築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3453671B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7471596B2 (ja) | 2020-08-06 | 2024-04-22 | アスザック株式会社 | 護岸用コンクリートブロックの敷設方法 |
CN112942428A (zh) * | 2021-04-22 | 2021-06-11 | 中铁隧道勘测设计院有限公司 | 一种预应力沉管隧道管节建造方法 |
-
1998
- 1998-07-27 JP JP21122998A patent/JP3453671B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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