JP3451799B2 - 難燃性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリエステル樹脂組成物

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JP3451799B2
JP3451799B2 JP16037495A JP16037495A JP3451799B2 JP 3451799 B2 JP3451799 B2 JP 3451799B2 JP 16037495 A JP16037495 A JP 16037495A JP 16037495 A JP16037495 A JP 16037495A JP 3451799 B2 JP3451799 B2 JP 3451799B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル樹脂組成物
に関するものである。詳しくは難燃性、低発煙性、機械
的性質及び電気的性質にすぐれたポリエステル樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル樹脂は、自動車部品、家庭
電気用部品、事務用部品、工業用部品、繊維製品、建築
資材、雑貨類等に幅広く使用されているが、最近、上記
用途において機械的性質は勿論のこと、難燃性を有する
材料が要求されるようになってきた。難燃剤としては種
々の無機系難燃剤および有機系難燃剤が知られている
が、ポリエステル樹脂の難燃化には、ハロゲン系の有機
難燃剤と三酸化アンチモン等の無機化合物を難燃助剤と
して併用配合したものが広く用いられている。しかし、
従来公知の難燃性ポリエステルを電気、電子部品用材料
として用いた場合、高温または長期間の使用等において
は、難燃剤あるいはそれらの分解生成物が成形品の表面
にブリードアウトし、これらに起因する接点特性の著し
い低下や、絶縁性の著しい低下、外観の不良等がおこ
り、実使用時に大きな問題となっていた。これらの問題
を解決する手段として、エポキシ化合物やオキサゾリン
化合物を併用する方法が知られているが(特公平1−3
2259号公報、特公平1−60056号公報、特開平
2−58557号公報)、かかる化合物を用いることに
より発生ガス量は若干改善されるものの未だ十分でな
く、新たに成形滞留時間に増粘し流動性が不良になる等
の問題が生じている。
【0003】また一方で、難燃剤の熱分解によって発生
するハロゲン化水素等による成形加工時の金型の腐食
や、難燃剤の多量配合による機械的性質の低下は、難燃
性ポリエステル樹脂の用途を限定しており、さらには、
火災発生時に発生する多量の黒煙や有毒なハロゲン含有
ガスが、避難に支障をきたしたり、火災による人的、物
的被害を大きくするという欠点も有している。しかも最
近、ハロゲン化合物の熱分解生成物としてダイオキシン
発生の危険性を指摘する報告があり、ハロゲン化合物の
使用を抑制する方向に向かいつつある。ハロゲンを含有
しない難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム等の金属水酸化物、あるいは赤リン、リン酸
エステル等のリン系難燃剤が知られているが、難燃性、
物性、成形性等の面で問題が多く、ポリエステル樹脂に
おいては、未だハロゲン系難燃剤を凌駕するものは得ら
れていない。
【0004】また、難燃助剤として広く用いられている
三酸化アンチモン等の大量使用は廃棄上の大きな問題と
なっている。かかる現状から、ハロゲン系難燃剤を用い
たポリエステルの難燃性を向上させると共に、ハロゲン
系難燃剤やアンチモン化合物の使用量を最小限に抑える
技術が切望されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電気
・電子部品の接点特性の著しい低下や、絶縁性の著しい
低下を抑え、さらに成形加工時の腐食性ガスの発生や、
燃焼時の刺激性ガス、腐食性ガス、黒煙の発生を抑制
し、機械的性質及び電気的性質に優れた難燃性ポリエス
テル樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題を解
決するためになされたものであり、具体的にはポリエス
テル樹脂に特定の多価アルコールを含有させることによ
り、ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物等の無機系難
燃剤の使用量を最小限に抑えた難燃性ポリエステル樹脂
組成物を提供することが可能となったものである。その
要旨は、 (1)ハロゲンを含有していても良いポリエステル樹脂 100重量部、 (2)分子内に3以上の水酸基を有し、水酸基濃度が1.0×10-2 〜3.5×10-2当量/gである多価アルコール化合物 0.01〜5重量部、 (3)無機系難燃助剤 0〜20重量部、 (4)ハロゲン系難燃剤 0〜50重量部 からなるポリエステル樹脂組成物であり、かつ、該組成
物中のハロゲン含有量が0.1〜20重量%であること
を特徴とする難燃性ポリエステル樹脂組成物に存する。
以下、本発明につき詳細に説明する。
【0007】(1)ハロゲンを含有していても良いポリ
エステル樹脂 本発明のポリエステル樹脂組成物におけるハロゲンを
有していも良いポリエステル樹脂としては、少なくと
も1種のジカルボン酸成分と少なくとも1種のグリコー
ル成分の重縮合により得られる少なくとも固有粘度0.
40以上の熱可塑性ポリエステルである。ジカルボン酸
成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸等の下記一般式(VII)
【0008】
【化7】
【0009】(式中、R12は、下記構造式(VI)
【0010】
【化8】
【0011】から選ばれる)で示される化合物、P,
P′−ジフェニルジカルボン酸、P,P′−ジフェニル
エーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、ドデカン2酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸等の脂肪族ジカルボン酸、またはテレフタル酸ジ
エステル等のエステル類、塩化テレフタロイル等の酸塩
化物などのジカルボン酸の誘導体などを挙げることがで
きる。中でも、芳香族ジカルボン酸またはこれらのエス
テルが好ましく、更には式(VI)で表される芳香族ジカ
ルボン酸またはそのエステルが好適である。特に好まし
くは、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチル等のテ
レフタル酸ジエステルが挙げられる。これらは1種以上
使用しても良い。グリコール成分としては、下記一般式
(VIII)、
【0012】
【化9】
【0013】(式中、nは2〜30、好ましくは2〜1
0、特に好ましくは2〜4の整数)で表されるエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール等の直鎖状のアル
キレングリコール(以下、アルキレングリコール)、ネ
オペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノ
ールA、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシテ
トラメチレングリコール、ハロゲン含有芳香族ジオール
などのグリコール、またはこれらのグリシジルエーテル
等の誘導体を挙げることができる。中でも、直鎖状アル
キレングリコール、特には、エチレングリコール、1,
4−ブタンジオールが好適であり、また、ハロゲン含有
芳香族ジオールも好ましく使用される。ハロゲン含有芳
香族ジオールとは、芳香族環の水素原子が臭素、塩素等
のハロゲン原子で置換された構造を有するジオールであ
り、中でも下記一般式(IV)で表されるジオールが好適
である。
【0014】
【化10】
【0015】式(IV)中R7 、R8 はそれぞれ炭素数2
〜30、好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜4の
アルキレン基、XはBr、Cl等のハロゲン原子を表
し、lおよびmはそれぞれ1〜4の整数で好ましくは2
を表し、pおよびqはそれぞれ1〜20、好ましくは1
〜10、特に好適には1〜3の整数を表す。中でも下記
一般式(IX)で表される化合物が好ましい。
【0016】
【化11】
【0017】式(IX)中R13、R14は式(IV)の
7 、R8 と同様のアルキレン基を示し、pおよびqは
それぞれ1〜20、好ましくは1〜10、特に好適には
1〜3の整数を表す。
【0018】これらのグリコール成分は、同一のグリコ
ール成分を使用しても、数種の異なるグリコール成分を
併用しても良い。本発明に用いるハロゲンを含有してい
ても良いポリエステル樹脂は、これらの少なくとも1種
の2官能性ジカルボン酸成分と少なくとも1種のグリコ
ール成分の縮重合により得られるポリエステル樹脂の中
で、ポリアルキレンテレフタレート、または、ハロゲン
含有共重合ポリエステル、あるいはこれらの組成物が好
適に挙げられる。
【0019】ポリアルキレンテレフタレートとしてはジ
カルボン酸成分としてテレフタル酸又はその誘導体を用
いたポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、等が挙げられる。ハロゲン含有共重合ポリエ
ステルとしては、(A)芳香族ジカルボン酸またはその
誘導体、特に好適には上記一般式(VII)で示される芳香
族ジカルボン酸またはその誘導体、(B)上記一般式
(VIII)で示されるアルキレングリコールまたはその誘
導体、(C)上記一般式(IV)で表されるハロゲン含有
芳香族ジオールまたはその誘導体を共重合して得ること
ができる。これらのハロゲン含有共重合ポリエステル
は、好適には下記一般式(V)で表される。
【0020】
【化12】
【0021】(式中R7 、R8 、R10はそれぞれ炭素数
2〜30のアルキレン基、R9 、R11はそれぞれ下記構
造式(VI)
【0022】
【化13】
【0023】から選ばれる。また、Xはハロゲン原子を
示し、1およびmはそれぞれ1〜4の整数、pおよびq
はそれぞれ1〜20の整数、rおよびsはそれぞれ1以
上の整数を表す。)
【0024】該ハロゲン含有共重合ポリエステル中のハ
ロゲン含有量は通常1〜20重量%、好適には3〜15
重量%である。該ハロゲン含有共重合ポリエステルは、
単独または他のポリエステル、好ましくはポリアルキレ
ンテレフタレートとのブレンドとして本発明に適用する
ことができる。ブレンドの組成比は特に限定されるもの
ではなく、該ハロゲン含有共重合ポリエステル(以下、
該共重合体と表す)と他のポリエステルの和を100重
量部とすると、該共重合体100〜0重量部、他のポリ
エステル0〜100重量部の範囲で適宜選択できる。通
常、該共重合体90〜10重量部、他のポリエステル9
0〜10重量部、好ましくは該共重合体80〜20重量
部、他のポリエステル20〜80重量部、特に該共重合
体80〜40重量部、他のポリエステル20〜60重量
部が好ましい。
【0025】本発明のポリエステル樹脂には、オキシカ
ルボン酸等の共重合成分を使用しても良い。オキシカル
ボン酸の具体例としては、オキシ安息香酸、4−(2−
ヒドロキシエトキシ)安息香酸、またはこれらのエステ
ル形成性誘導体などを挙げることができる。
【0026】(2)多価アルコール 本発明における多価アルコール化合物は、分子内に3以
上の水酸基を有し、水酸基濃度が1.0×10-2〜3.
5×10-2当量/gである化合物である。具体的には、
多価アルコール化合物として、下記一般式(I)
【0027】
【化14】
【0028】で表されるα、β−ジオール構造を有する
化合物が好適に挙げられる。さらには、下記一般式(I
I)で表される化合物であることが好ましい。
【0029】
【化15】
【0030】式(II)中、R1 、R2 はそれぞれHまた
は炭素数3以下のアルキル基を示す。R3 は1以上の水
酸基を有する炭素数30以下の、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキ
シ基を示し、好ましくは水酸基で置換されたアルキル基
を示す。R4 はHまたは置換基を有していてもよい、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ
基又はアリールオキシ基を示し、置換基としては、水酸
基、エーテル基、エポキシ基、カルボキシル基、カルボ
ニル基、エステル基、アミノ基等が挙げられる。R4
Hまたは置換基を有するアルキル基であることが好まし
く、更には水酸基またはエポキシ基で置換されたアルキ
ル基が好適である。また、R3 およびHでないR4 は、
炭素数1〜30、好ましく炭素数1〜10、特に好まし
くは炭素1〜5である。またR3 とR4 は互いに結合
し、任意の位置に水酸基を有する環を形成していてもよ
い。
【0031】このような式(II)で示される化合物とし
ては、グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、
1,2,4−ブタントリオール、エリスリトール、リビ
トール、キシリトール、ズルシトール、ソルビトール等
の直鎖状多価アルコール、1,2,3−シクロヘキサン
トリオール、イノシトール等の環状多価アルコール、グ
ルコース、ガラクトース、マンノース、ガラツロン酸、
キシロース、グルコサミン、ガラクトサミン等の糖類な
どが挙げられ、中でも直鎖状多価アルコールが好まし
く、特には炭素数4以上の直鎖状多価アルコールが好適
に用いられる。また、多価アルコールとしては、下記一
般式(III)で表される構造を有する化合物も好適に用い
ることができる。
【0032】
【化16】
【0033】式中、R5 は1以上の水酸基を有する炭素
数30以下の、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、好ま
しくはアルキル基である。R6 は、Hまたは置換基を有
していてもよい炭素数30以下のアルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキ
シ基を示し、置換基としては、水酸基、エーテル基、エ
ポキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、エステル
基、アミノ基等が挙げられる。R6 はH、アルキル基ま
たは水酸基を有するアルキル基であることが好ましい。
【0034】このような式(III)で表される化合物とし
ては、1,1,2,2−テトラメチロールシクロヘキサ
ン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,1,2
−トリメチロールプロパン、1,1,1−トリメチロー
ルブタン、1,1,2−トリメチロールブタン、1,
1,1−トリメチロールペンタン、1,1,2−トリメ
チロールブタン、1,1,1−トリメチロールペンタ
ン、1,1,2−トリメチロールペンタン、1,2,2
−トリメチロールペンタン、トリメチロールペンタン、
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙
げられ、中でも1,1,1−トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが好ま
しく、特にペンタエリスリトールが好ましい。
【0035】さらには、多価アルコール化合物として
は、1,1,3,3−テトラヒドロキシプロピン、1,
1,5,5−テトラヒドロキシペンタン、2,2,6,
6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、
2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シク
ロヘキサノール等の下記一般式(X)
【0036】
【化17】
【0037】(式中、R15は水酸基を有する炭素数3
0以下の、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、アルキ
ル基が好ましい。また、R15は、炭素数1〜30、好
ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは炭素数1〜
10、特に好ましくは炭素数1〜5である。)で表され
る化合物なども使用することができる。本発明における
多価アルコール化合物の水酸基濃度とは、多価アルコー
ル化合物に含まれる水酸基の総数Nを多価アルコール化
合物の分子量Wで除した数値で、以下の式で表される。
【0038】
【数1】水酸基濃度=N/W (当量/g)
【0039】多価アルコール化合物中の水酸基濃度は、
1.0×10-2〜3.5×10-2当量/g、好ましくは
1.5×10-2〜3.5×10-2当量/gである。水酸
基濃度は上記範囲内において高いほど好ましいが、1.
0×10-2当量/gより少ないと難燃効果が十分発現で
きなくなる。多価アルコール化合物の添加量はハロゲン
を含有していても良いポリエステル樹脂100重量部に
対して0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜5重
量部、更に好ましくは0.1〜3重量部特に好ましくは
0.3〜2重量部である。添加量が0.01重量部未満
では十分な難燃性が得られず、5重量部より多いとポリ
マーの物性が低下する。
【0040】(3)無機系難燃助剤 本発明における無機系難燃助剤としては、三酸化アンチ
モン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、ハロゲン
化アンチモン、アンチモン酸ソーダ等のアンチモン化合
物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属
水酸化物、ほう酸亜鉛、ほう酸バリウム等のほう酸化合
物、二酸化錫、錫酸亜鉛等の錫化合物、酸化モリブデン
等のモリブデン化合物が挙げられるが、中でもアンチモ
ン化合物が好ましく、特には三酸化アンチモンが好まし
い。かかる難燃助剤の添加量はハロゲンを含有していて
も良いポリエステル樹脂100重量部に対して0〜20
重量部であり、好ましくは0〜10重量部、さらに好ま
しくは1〜10重量部である。該難燃剤の添加量が20
重量部より多いと物性が大幅に低下する。
【0041】(4)ハロゲン系難燃剤 本発明におけるハロゲン系難燃剤としては、フッ素、塩
素及び/又は臭素原子を有する有機難燃剤、またはこれ
らの成分を含む混合物または化合物を意味し、中でも臭
素系難燃剤が好ましい。臭素系難燃剤の具体例として
は、ヘキサブロモシクロヘキサン、ヘキサブロモシクロ
ドデカン等の脂環式臭素化合物、ヘキサブロモベンゼ
ン、ペンタブロモトルエン、ペンタブロモエチルベンゼ
ン、トリブロモスチレン等の芳香族臭素化合物、デカブ
ロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエー
テル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、等の臭素化ジ
フェニルエーテル類、トリブロモフェノール、ジブロモ
フェノール、テトラブロモビスフェノールA、ビス(ト
リブロモフェノキシ)エタン等の臭素化フェノール類ま
たはその誘導体、下記構造式(XI)で示されるテトラブ
ロモビスフェノールAエポキシ等の臭素化エポキシ類、
【0042】
【化18】
【0043】トリブロモジフェニルマレイミド、エチレ
ンビステトラブロモフタルイミド等のイミド化合物、下
記構造式(XII)、(XIII)で示されるテトラブロモビス
フェノールAカーボネートオリゴマー、臭素化エポキシ
オリゴマー等の含臭素化合物のオリゴマー、
【0044】
【化19】
【0045】臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレ
ンオキシド、ポリ(ペンタブロモベンジル)アクリレー
ト等の含臭素化合物のポリマーなどがあげられるが、中
でも芳香環を有するものが好ましい。また、ブリードア
ウトを抑えるためには、オリゴマー型、ポリマー型、ま
たはエポキシ基等の反応性の基を有する構造であること
がより好ましく、中でも、テトラブロモビスフェノール
Aカーボネートオリゴマー、臭素化エポキシオリゴマ
ー、ポリ(ペンタブロモベンジル)アクリレート、臭素
化エポキシ化合物が特に好ましい。ハロゲン系難燃剤の
添加量はポリエステル100重量部に対して1〜50重
量部であり、好ましくは3〜30重量部、とくに5〜2
0重量部が好ましい。ハロゲン系難燃剤の添加量が1重
量部より少ないと難燃性が不十分になり、50重量部よ
り多いとポリマーの物性が著しく低下したり、難燃剤又
はその分解物がブリードアウトしたりするので好ましく
ない。
【0046】組成物中のハロゲン含有量 本発明のポリエステル組成物は、 (1)ハロゲンを含有していても良いポリエステル樹脂 100重量部、 (2)分子内に3以上の水酸基を有し、水酸基濃度が1.0×10-2 〜3.5×10-2当量/gである多価アルコール化合物 0.01〜5重量部、 (3)無機系難燃助剤 0〜20重量部、 (4)ハロゲン系難燃剤 0〜50重量部 からなり、かつ、該組成物中のハロゲン含有量が0.1
〜20重量%である。
【0047】ポリエステル樹脂組成物中((1)〜
(4)の合計量)のハロゲン含有量は0.1〜20重量
%であることが必要であり、好ましくは1〜15重量
%、更に好ましくは2〜10重量%である。ハロゲン含
有量が0.1重量%未満では、難燃性が不十分になり、
20重量%を越えると、機械的物性が低下したり、接点
不良を引きおこしたりする。
【0048】本発明によれば特定の多価アルコール化合
物存在により、難燃性を大幅に向上させることができる
ので、組成物中のハロゲン含有量や、無機系難燃助剤の
添加量が大幅に低減され、その結果、成形品の難燃性を
低下させることなく機械的物性や接点特性を改良するこ
とができる。さらには人体に有害とされる三酸化アンチ
モン等の無機系難燃助剤を用いなくても、高い難燃性が
発現できるので軽量で、かつ、破断点伸度や、耐衝撃性
に優れ、環境に悪影響を及ぼさない成形品を得ることが
できる。
【0049】また、本発明によれば、ポリエステル樹脂
としてポリアルキレンテレフタレートを使用する場合
は、 (1)ポリアルキレンテレフタレート樹脂 100重量部、 (2)分子内に3以上の水酸基を有し、水酸基濃度が1.0×10-2 〜3.5×10-2当量/gである多価アルコール化合物 0.01〜5重量部、 (3)無機系難燃助剤 0〜20重量部、 (4)ハロゲン系難燃剤 1〜50重量部 からなり、かつ、該組成物中のハロゲン含有量が0.1
〜20重量%であるポリエステル樹脂組成物が優れた難
燃性を有する。また、ポリエステル樹脂として下記一般
式(V)
【0050】
【化20】
【0051】で表されるハロゲン含有共重合ポリエステ
ル樹脂を使用する場合には、 (1)上記一般式(V)で表される ハロゲン含有共重合ポリエステル樹脂 100重量部、 (2)分子内に3以上の水酸基を有し、水酸基濃度が1.0×10-2 〜3.5×10-2当量/gである多価アルコール化合物 0.01〜5重量部、 (3)無機系難燃助剤 0〜20重量部 からなり、かつ、該組成物中のハロゲン含有量が0.1
〜20重量%であるポリエステル樹脂組成物が優れた難
燃性を有する。該ハロゲン含有共重合ポリエステルを用
いると、ハロゲン系難燃剤を添加することなく優れた難
燃性が発現できるため、高い機械的物性が維持でき、さ
らにはハロゲン系難燃剤又はその分解生成物に由来する
ブリードアウトや接点不良も大幅に低減できる。
【0052】付加的成分 本発明の組成物には、ポリカーボネート、ABS樹脂、
ポリフェニレンエーテル等の他の熱可塑性重合物を含有
していても良く、ポリエステル60重量%以上と他の熱
可塑性重合物40重量%以下との混合物であれば本発明
に適用することができる。また、本発明の組成物は、他
の慣用の成分、例えば熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防腐剤、接着促進剤、
着色剤、結晶化促進剤、充填剤、ガラス繊維、炭素繊
維、発泡剤、滑剤、殺菌剤、可塑剤、離型剤、増粘剤、
防滴剤、衝撃性改良剤、発煙抑制剤などを含有していて
もよい。
【0053】組成物の製造法と加工法 本発明による組成物は公知の方法により得ることがで
き、例えばブレンダーやミキサーなどを用いてドライブ
レンドする方法、押出機を用いて溶融混合する方法など
が挙げられるが、通常スクリュー押出機を用い溶融混合
してストランドに押し出し、ペレット化するのがよい。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、射出成形、押出成
形、圧縮成形などの種々の成形法で容易に成形でき、難
燃性が高く機械的性質に優れているので利用価値が大き
い。特には、電気または電子部品、具体的にはリレー、
スイッチ、コイルボビン、コネクター用途などに好適に
利用できる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施
例に限定されるものではない。なお、実施例中「部」は
「重量部」を示す。 (1)燃焼性 アンダーライターズラボラトリーズ(Underwri
ter′s Laboratories Inc.)の
UL−94規格垂直燃焼試験、または限界酸素指数(L
OI:ASTM D−2863,JIS K7201)
を測定することにより評価した。 (2)ブリードアウトの状態 成形品を大気下120℃で1時間保持後、目視で調べ
た。 (3)ハロゲン含有量 ペレットを酸素フラスコで燃焼分解し、吸収液として
0.3%過酸化水素水10ミリリットルを用い、これを
100ミリリットルに定容した後、イオンクロマトグラ
フィーで求めた。
【0055】〔実施例1〜5〕固有粘度0.85のポリ
ブチレンテレフタレート(三菱化学(株)製、商品名ノ
バドゥール)とデカブロモジフェニルエーテル(DBD
PE)、エリスリトール(水酸基濃度3.27×10-2
当量/g)、三酸化アンチモンを表−1に示す割合でブ
レンドし、これを30mmのベントタイプ2軸押出機を
用いて250℃で混練してストランドに押し出し、ペレ
ット化した。このペレットを射出成形機(日本製鋼所
(株)製、J28SA型)と、UL94燃焼試験片用お
よび限界酸素指数用金型を用い、成形温度250℃、金
型温度85℃で成形を行った。評価結果を表−1に示
す。難燃性の非常に高いポリブチレンテレフタレート樹
脂組成物が得られていることがわかる。
【0056】〔実施例6〕実施例1においてDBDPE
の代わりに、下記構造式(XI)で表されるBr化エポキ
シを用いた以外は、実施例1と全く同様の方法により成
形物を得た。
【0057】
【化21】
【0058】〔実施例7〕実施例1においてDBDPE
の代わりに、下記構造式(XII)で表されるTBAカーボ
ネートオリゴマーのうち、n≒7のオリゴマーを用いた
以外は、実施例1と全く同様の方法により成形物を得
た。
【0059】
【化22】
【0060】〔実施例8〕実施例1においてDBDPE
の代わりにポリ(ペンタブロモベンジル)アクリレート
(PBBPA)を用いた以外は実施例1と全く同様の方
法により成形物を得た。
【0061】〔実施例9〕実施例8においてエリスリト
ールの代わりにソルビトール(水酸基濃度3.30×1
-2当量/g)を用いた以外は実施例8と全く同様の方
法により成形物を得た。
【0062】〔実施例10〕実施例8においてエリスリ
トールの代わりにペンタエリスリトール(水酸基濃度
1.23×10-2当量/g)を用いた以外は実施例8と
全く同様の方法により成形物を得た。
【0063】〔実施例11〕実施例8においてエリスリ
トールの代わりに1,1,1−トリメチロールプロパン
(水酸基濃度2.94×10-2当量/g)を用いた以外
は実施例8と全く同様の方法により成形物を得た。
【0064】〔実施例12〕実施例8において三酸化ア
ンチモンの量を1.0部に減らした以外は実施例8と全
く同様の方法により成形物を得た。
【0065】〔比較例1〕実施例1においてエリスリト
ールを用いない以外は、実施例1と同様の方法により成
形物を得た。
【0066】〔比較例2〕実施例5においてエリスリト
ールを用いず、かつ三酸化アンチモンの量を2.5部に
減らした以外は、実施例5と同様の方法により成形物を
得た。
【0067】〔比較例3〕実施例8においてエリスリト
ールを用いない以外は、実施例8と同様の方法により成
形物を得た。
【0068】〔比較例4〕実施例12においてエリスリ
トールを用いない以外は、実施例12と同様の方法によ
り成形物を得た。
【0069】〔比較例5〕実施例1においてエリスリト
ールを用いないこと、DBDPEを15部、三酸化アン
チモンを4.5部用いたこと以外は、実施例1と同様の
方法により成形物を得た。 実施例1〜12及び比較例1〜5の評価結果を表−1に
示した。比較例5のものはブリードアウトが見られた。
【0070】〔実施例13〕PBT50部と、下記構造
式(XIV)を有する臭素含有ジオールと1,4−ブタンジ
オール、テレフタル酸を臭素原子の含有量が6重量%に
なるように共重合させた共重合ポリエステル50部、P
BBPA6部、エリスリトール1部、三酸化アンチモン
2部を用い、実施例1と全く同様の方法により成形物を
得た。評価結果を表−2に示す。
【0071】
【化23】
【0072】〔実施例14〕実施例13においてPBT
を20部、実施例13に示す含臭素共重合ポリエステル
を80部、PBBPAを3部用いた以外は、実施例13
と全く同様の方法により成形物を得た。
【0073】〔実施例15〕実施例14において外部添
加型難燃剤であるPBBPAを用いなかった以外は、実
施例14と全く同様の方法により成形物を得た。
【0074】〔実施例16〕実施例14においてPBT
を20部、含臭素共重合ポリエステルを80部用いる代
わりに含臭素共重合ポリエステルを100部用いる以外
は実施例14と全く同様の方法により成形物を得た。
【0075】〔実施例17〕実施例16において外部添
加型難燃剤であるPBBPAを用いなかった以外は、実
施例16と全く同様の方法により成形物を得た。
【0076】〔実施例18〕実施例17においてエリス
リトールを1部の代わりに0.5部にした以外は、実施
例17と全く同様の方法により成形物を得た。
【0077】〔実施例19〕実施例17においてエリス
リトールを1部の代わりに0.05部にした以外は、実
施例17と全く同様の方法により成形物を得た。
【0078】〔実施例20〕実施例17においてエリス
リトールの代わりにソルビトールを用いた以外は、実施
例17と全く同様の方法により成形物を得た。
【0079】〔実施例21〕実施例17においてエリス
リトールの代わりにペンタエリスリトールを用いた以外
は、実施例17と全く同様の方法により成形物を得た。
【0080】〔実施例22〕実施例17においてエリス
リトールの代わりに1,1,1−トリメチロールプロパ
ンを用いた以外は、実施例17と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0081】〔比較例6〕実施例14においてエリスリ
トールを用いなかった以外は、実施例14と全く同様の
方法により成形物を得た。
【0082】〔比較例7〕実施例15においてエリスリ
トールを用いなかった以外は、実施例15と全く同様の
方法により成形物を得た。
【0083】〔比較例8〕実施例16においてエリスリ
トールを用いなかった以外は、実施例16と全く同様の
方法により成形物を得た。
【0084】〔比較例9〕実施例17においてエリスリ
トールを用いなかった以外は、実施例17と全く同様の
方法により成形物を得た。実施例13〜22及び比較例
6〜9の評価結果を表−2に示す。
【0085】〔実施例23〕実施例13において三酸化
アンチモンを全く用いなかった以外は、実施例13と全
く同様の方法により成形物を得た。評価結果を表−3に
示す。三酸化アンチモンを用いなくても高い難燃性を有
するポリエステル樹脂組成物が得られたことがわかる。
【0086】〔実施例24〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例14と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0087】〔実施例25〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例15と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0088】〔実施例26〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例16と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0089】〔実施例27〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例17と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0090】〔実施例28〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例18と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0091】〔実施例29〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例19と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0092】〔実施例30〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例20と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0093】〔実施例31〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例21と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0094】〔実施例32〕三酸化アンチモンを全く用
いなかった以外は、実施例22と全く同様の方法により
成形物を得た。
【0095】〔比較例10〕エリスリトールを用いなか
った以外は実施例24と全く同様の方法により成形物を
得た。
【0096】〔比較例11〕エリスリトールを用いなか
った以外は実施例25と全く同様の方法により成形物を
得た。
【0097】〔比較例12〕エリスリトールを用いなか
った以外は実施例26と全く同様の方法により成形物を
得た。
【0098】〔比較例13〕エリスリトールを用いなか
った以外は実施例27と全く同様の方法により成形物を
得た。
【0099】〔比較例14〕エリスリトールを用いなか
った以外は実施例33と全く同様の方法により成形物を
得た。 実施例23〜33及び比較例10〜14の結果を表−3
に示す。
【0100】
【表1】
【0101】
【表2】
【0102】
【表3】
【0103】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂組成物は、電
気・電子部品の接点特性の低下や、絶縁性の低下を抑
え、さらに成形加工時の腐食性ガスの発生や、燃焼時の
刺激性ガス、腐食性ガス、黒煙の発生を抑制でき、難燃
性、電気特性、低発煙性及び機械的性質に優れていると
いう利点を有する。又本発明の電気または電子部品は、
難燃性、電気特性、低発煙性及び機械的性質に優れ、電
気または電子製品の部品として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)ハロゲンを含有していても良いポリエステル樹脂 100重量部、 (2)下記一般式(II)で表され、分子内に3以上の水酸基を有し、水酸基濃度 が1.0×10-2〜3.5×10-2当量/gである多価アルコール化合物 0.01〜5重量部、【化1】 (式中、R 1 、R 2 はそれぞれHまたは炭素数3以下の
    アルキル基を示し、R 3 は1以上の水酸基を有する、ア
    ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ
    基又はアリールオキシ基を示し、R 4 はHまたは置換基
    を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、
    アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示
    し、またR 3 とR 4 は互いに結合し、任意の位置に水酸
    基を有する環を形成していてもよい。) (3)無機系難燃助剤 0〜20重量部、 (4)ハロゲン系難燃剤 0〜50重量部 からなるポリエステル樹脂組成物であり、かつ、該組成
    物のハロゲン含有量が0.1〜20重量%であることを
    特徴とする難燃性ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記一般式(II)で表される化合物が、エ
    リスリトール、ソルビトールから選ばれる化合物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリエステル
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (1)ハロゲンを含有していても良いポリエステル樹脂 100重量部、 (2)下記一般式(III) で表され、分子内に3以上の水酸基を有し、水酸基濃 度が1.0×10 -2 〜3.5×10 -2 当量/gである多価アルコール化合物 0.01〜5重量部、 【化2】 (式中、R 5 は1以上の水酸基を有する炭素数30以下
    の、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
    コキシ基又はアリールオキシ基を示し、R 6 はHまたは
    置換基を有していてもよい炭素数30以下の、アルキル
    基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基又は
    アリールオキシ基を示す。) (3)無機系難燃助剤 0〜20重量部、 (4)ハロゲン系難燃剤 0〜50重量部 からなるポリエステル樹脂組成物であり、かつ、該組成
    物のハロゲン含有量が0.1〜20重量%であることを
    特徴とする難燃性ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記一般式(III) で表される化合物が、
    ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、1,
    1,1−トリメチロールプロパンから選ばれる化合物で
    あることを特徴とする請求項に記載の難燃性ポリエス
    テル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ハロゲンを有していても良いポリエス
    テル樹脂が、(A)ポリアルキレンテレフタレート0〜
    100重量%、および(B)芳香族ジカルボン酸または
    その誘導体、アルキレングリコールまたはその誘導体、
    および下記一般式(IV)で表されるハロゲン含有芳香族ジ
    オールまたはその誘導体を共重合して得られるハロゲン
    含有共重合ポリエステル100〜0重量%からなるポリ
    エステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4
    いずれかに記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物。 【化3】 (式中R7 、R8 はそれぞれ炭素数2〜30のアルキレ
    ン基、Xはハロゲン原子、lおよびmはそれぞれ1〜4
    の整数、pおよびqはそれぞれ1〜20の整数を表
    す。)
  6. 【請求項6】 ハロゲンを有していても良いポリエス
    テル樹脂が、ポリアルキレンテレフタレートであること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の難燃性
    ポリエステル樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ハロゲンを有していても良いポリエス
    テル樹脂が、芳香族ジカルボン酸またはその誘導体、ア
    ルキレングリコールまたはその誘導体、および下記一般
    式(IV)で表されるハロゲン含有芳香族ジオールまたはそ
    の誘導体を共重合して得られるハロゲン含有共重合ポリ
    エステルであることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物。 【化4】 (式中R7 、R8 はそれぞれ炭素数2〜30のアルキレ
    ン基、Xはハロゲン原子、lおよびmはそれぞれ1〜4
    の整数、pおよびqはそれぞれ1〜20の整数を表
    す。)
  8. 【請求項8】 ハロゲンを有していても良いポリエス
    テル樹脂が、下記一般式(V) で表されるハロゲン含有共
    重合ポリエステルであることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物。 【化5】 (式中R7 、R8 、R10はそれぞれ炭素数2〜30のア
    ルキレン基、R9 、R11はそれぞれ下記構造式(VI) 【化6】 から選ばれる。また、Xはハロゲン原子を示し、lおよ
    びmはそれぞれ1〜4の整数、pおよびqはそれぞれ1
    〜20の整数、rおよびsはそれぞれ1以上の整数を表
    す。)
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の難燃
    性ポリエステル樹脂組成物を成形してなることを特徴と
    する電気または電子部品。
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