JP3433560B2 - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル樹脂組成
物に関するものである。詳しくは、難燃性、低発煙性、
流動性、耐加水分解性および機械的性質に優れたポリエ
ステル樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、自動車部品、電気・電子部品、家
庭電器用部品、事務用部品、工業用部品、繊維製品、建
築資材、雑貨類等の広い分野に、ポリエステル樹脂が幅
広く使用されているが、上記用途において機械的性質は
勿論のこと、難燃性を有する材料が要求されるようにな
ってきた。
【0003】樹脂の難燃剤としては、無機系難燃剤およ
び有機系難燃剤など種々のものが知られており、ポリエ
ステル樹脂を難燃化する目的では、従来、ハロゲン系の
有機難燃剤が多く用いられてきた。しかし、ハロゲン系
有機難燃剤によって難燃化したポリエステル樹脂は、成
形時の熱分解によって発生するハロゲン化水素等で、成
形金型等の成形装置を腐食させたりするので、成形装置
の保安上の問題がある他、燃焼時に多量の黒煙や有毒な
ハロゲン含有ガスを発生するので、安全上の問題もあ
る。しかも最近では、ハロゲン化合物の熱分解生成物の
中にダイオキシンが含まれているとの報告があり、環境
保護の観点から、ハロゲン系有機難燃剤を含むハロゲン
化合物の使用が制約される方向にある。
【0004】このため、ハロゲン系有機難燃剤に代え
て、ハロゲン成分を含まない非ハロゲン難燃剤を使用す
る動きが、急速に普及しつつある。非ハロゲン難燃剤と
しては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の
含水無機化合物が知られているが、これら非ハロゲン難
燃剤によって樹脂を難燃化するには、樹脂に対して相当
多量添加する必要があり、得られる成形品の機械的性質
が著しく低下するのは避けられない。また、これら含水
無機化合物とは別に、特公昭58−5939号公報や特
公昭60−33850号公報に提案されているように、
トリアジン環を有する窒素化合物を添加する例も提案さ
れているが、これら提案の方法では、難燃性が十分では
ないばかりでなく、製品の靱性を著しく低下させたり、
難燃剤の金型への付着(プレートアウト)や、製品表面
へのブリードアウトが生ずる、などの多くの欠点があ
る。
【0005】一方、特公昭51−19858号公報、特
公昭51−39271号公報、特表平6−504563
公報等に提案されているように、リン酸エステル系難燃
剤を添加する方法もあるが、これら提案の方法は、いず
れも難燃性が不十分であるばかりでなく、樹脂組成物の
結晶性も大幅に低下させ、成形性を著しく悪化させると
いう欠点がある。これらの欠点を解決するために、シア
ヌル酸メラミンとリン酸エステル系難燃剤とを組合わせ
る方法も提案されている。例えば、特開平3−2816
52号公報では、リン酸エステルとしてトリフェニルフ
ォスフェートを用いる方法が開示されているが、トリフ
ェニルフォスフェートは成形時のプレートアウトが激し
いばかりでなく、成形後に製品の表面にもブリードアウ
トし、外観不良や接点不良の原因となっている。
【0006】また、特開平5−70671号公報では、
リン酸エステルとして、レゾルシノールビス(ジフェニ
ルフォスフェート)または、レゾルシノールビス(ジ−
p−エチルフェニルフォスフェート)を用いる方法が提
示されているが、これらの化合物は耐加水分解性が悪
く、製品の耐久性を低下させる原因となっている。他に
も、特開平6−157880号公報では、リン酸エステ
ルとして、ビスフェノールAビス(ジフェニルフォスフ
ェート)または、ビスフェノールSビス(ジフェニルフ
ォスフェート)を用いる方法が開示されているが、これ
らのリン酸エステルは、常温で液体であるため操作性に
劣るばかりでなく、成形後に製品の表面にブリードアウ
トするという欠点がある。さらに、これら提案の方法で
は、強化充填剤を30重量部以上添加することが必須と
されており、これらの充填剤は、製品の靱性や破断伸び
を低下させ、同時に、難燃性も低下させるという欠点が
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、次の
諸点にある。 1.非ハロゲン系難燃剤によって難燃化されたポリエス
テル樹脂組成物を提供すること 2.成形加工時の腐食性ガスの発生が少ないばかりでな
く、燃焼時の刺激性ガス、腐食性ガス、黒煙の発生を飛
躍的に少なくされた難燃化されたポリエステル樹脂組成
物を提供すること 3.機械的性質、耐加水分解性に優れた製品が得られる
難燃性ポリエステル樹脂組成物を提供すること
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、ポリエステル樹脂100
重量部に、次の各成分が配合されてなり、かつ、成分
(A)と成分(B)との合計量が15重量部以下にされ
てなるポリエステル樹脂組成物を特徴とする。 成分(A):一般式[I] で表される化合物…0.1〜10重量部
【化2】 (式[I] において、R1 〜R8 は炭素数6以下のアルキ
ル基を示し、nは1〜10の整数を示す。) 成分(B):シアヌル酸メラミン …0.1〜10重量部 成分(C):強化充填剤 …0〜10重量部
【0009】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明においてポリエステル樹脂とは、1種の2官能性カル
ボン酸成分と、少なくとも1種のグリコール成分、また
はオキシカルボン酸の重縮合により得られる熱可塑性ポ
リエステルを意味する。
【0010】熱可塑性ポリエステル製造に使用される2
官能性カルボン酸成分の具体例としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
2,7−ナフタレンジカルボン酸、P,P’−ジフェニ
ルジカルボン酸、P,P’−ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン2酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸またはこれらのエステル形成性誘導体などが挙げら
ることができ、中でも芳香族ジカルボン酸、またはこれ
らのエステル形成性誘導体が好ましく、特にはテレフタ
ル酸またはテレフタル酸ジエステルが好ましい。
【0011】グリコール成分の具体例としては、一般
式、HO(CH2n OH、(nは2〜20の整数)で
表されるα,ω−アルキレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ポ
リオキシエチレングリコール、ポリオキシテトラメチレ
ングリコール、またはこれらのエステル形成性誘導体等
を挙げることができる。中でも、エチレングリコール、
1、4−ブタンジオール等のα,ω−アルキレングリコ
ールが好ましく、特に、1、4ブタンジオールが好まし
い。オキシカルボン酸の具体例としては、オキシ安息香
酸、4−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、または
これらのエステル形成性誘導体などを挙げることができ
る。
【0012】熱可塑性ポリエステルは、ポリエステルを
形成する全酸成分、または全ジオール成分の70mol
%以上が単一成分であれば、共重合体であってもよい。
熱可塑性ポリエステルの固有粘度は、0.40以上のも
のが好ましい。さらに、熱可塑性ポリエステルは、上記
のようなポリエステル60重量%以上の量を含み、他の
熱可塑性重合物40重量%以下の量を含む混合物であっ
てもよい。
【0013】本発明に係るポリエステル樹脂組成物(以
下単に樹脂組成物と言うことがある)の調製用に使用さ
れる成分(A)は、前記一般式[I] で表されるリン酸エ
ステル化合物で、樹脂組成物に難燃性を付与する。式
[I] において、R1 〜R8 は炭素数6以下のアルキル基
を示す。アルキル基の中では炭素数3以下のアルキル基
が好ましく、特に好ましいのはメチル基である。また、
式[I] においてnは1〜10の整数であり、好ましくは
3以下、中でも1が好ましい。
【0014】成分(A)の配合量は、ポリエステル樹脂
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であ
る。成分(A)の配合量が0.1重量部未満であると難
燃性が不十分になり、10重量部を越えると破断点伸度
や耐加水分解性が低下する。本発明に係る樹脂組成物の
調製用に使用される成分(B)は、シアヌル酸メラミン
である。このシアヌル酸メラミンは、樹脂組成物に難燃
性を付与する。
【0015】成分(B)のシアヌル酸メラミンは、シア
ヌル酸とメラミンの等モル反応物であって、例えば、シ
アヌル酸の水溶液とメラミンの水溶液とを混合し、90
〜100℃の温度で攪拌下で反応させ、生成した沈澱を
濾過することによって得ることができる。シアヌル酸メ
ラミンは、そのアミノ基または水酸基のうちのいくつか
が、他の置換基で置換されていてもよい。
【0016】成分(B)(シアヌル酸メラミン)の配合
量は、ポリエステル樹脂100重量部に対して0.1〜
10重量部の範囲である。0.1重量部未満であると難
燃性が不十分になり、10重量部を越えると靱性や延性
を低下させたり、ブリードアウトやプレートアウトを引
き起こしたりする。
【0017】ポリエステル樹脂に対する成分(A)と成
分(B)の配合量は、本発明者らの実験によれば、成分
(A)と成分(B)の配合量は、一方が少ない場合は上
記の通りであるが、ほぼ同等に配合する場合は、ポリエ
ステル樹脂100重量部に対して、成分(A)と成分
(B)の合計量を、15重量部以下にする必要があるこ
とが分った。両成分の配合量が15重量部を越えると、
樹脂組成物から得られる製品の機械的性質が低下するの
で、好ましくない。なお、両成分の配合量の好ましい範
囲は、2〜12重量部である。両成分のを配合する場合
の成分(A)と成分(B)の配合比率は、特に限定され
るものではないが、通常、1:10から10:1、中で
も5:10から10:5が好ましい。
【0018】本発明に係る樹脂組成物の調製用に使用さ
れる成分(C)は、強化充填剤とは繊維状や粒状、また
は粉状の有機物、無機物であり、製品を強化したり、増
量したりする。繊維状の強化充填剤の例としては、ガラ
ス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維、炭
素繊維、アラミド繊維等が挙げられる。また粒状または
粉状の強化充填剤の例としては、ワラストナイト、セリ
サイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイト、ア
スベスト、タルク、アルミナシリケート等の珪酸塩、ア
ルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の金属酸化物、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸
塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩、その
他、ガラスビーズ、ガラスフレーク、窒化ホウ素、炭化
珪素等が挙げられる。
【0019】これら、成分(C)の強化充填剤は、単独
でも2種以上の混合物でもよく、必要に応じて、シラン
系またはチタン系のカップリング剤等によって、予備処
理したものであってもよい。
【0020】これら成分(C)の強化充填剤のポリエス
テル樹脂に対する配合量は、ポリエステル100重量部
に対して10重量部以下とする。10重量部を越える
と、樹脂組成物の延性や流動性が低下するばかりでな
く、難燃性も著しく低下するので好ましくない。好まし
い配合量は0〜3重量部であり、とりわけ好ましいのは
0〜2重量部の範囲である。
【0021】本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、
アンチモン化合物や含酸素化合物等の助難燃剤を特に添
加しなくとも、目的とする優れた難燃性を発揮する。本
発明に係るポリエステル樹脂組成物には、上記3成分の
ほかに、本発明の目的を阻害しない他の樹脂添加剤を、
本発明の目的を阻害しない量で配合することができる。
他の樹脂添加剤としては、熱安定剤、光安定剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、防腐剤、接着促進
剤、着色剤、結晶化促進剤、発泡剤、滑剤、殺菌剤、可
塑剤、離型剤、増粘剤、防滴剤、衝撃性改良剤、発煙抑
制剤などを挙げることができる。
【0022】本発明に係るポリエステル樹脂組成物を調
製するには、各成分を所定量秤量し、公知の混合手段に
より混合すればよい。混合手段としては、例えば、ブレ
ンダーやミキサーなどを用いてドライブレンドする方
法、押出機を用いて溶融混合する方法などが挙げられ
る。通常は、スクリュー押出機によって溶融混合し、ス
トランド状に押し出し、ペレット化する方法によるのが
よい。
【0023】本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、
射出成形法、押出成形法、圧縮成形法、中空成形法、な
どの種々の成形法で容易に目的の製品を製造することが
でき、得られる製品は難燃性、機械的性質に優れてい
る。また、本発明に係る樹脂組成物から得られる製品
は、長期間使用している時に、昇華物や分解生成物が生
じないので、例えば、コネクター、リレー、スイッチ、
センサ、アクチュエータ、マイクロアクチュエータ、マ
イクロセンサ、コイルボビンなどの電気・電子部品の用
途に好適に使用される。
【0024】
【発明の効果】本発明は、次のような特別に有利な効果
を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、難燃性に
優れ、ハロゲン化合物を含まないので、成形加工時の腐
食性ガスの発生が少なく、燃焼時の刺激性ガス、腐食性
ガス、黒煙の発生が飛躍的に少ない。 2.本発明に係るポリエステル樹脂組成物からは、機械
的性質、耐加水分解性に優れた製品が得られる。 3.本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、製品の成
形時や、製品を長期間使用している時に、昇華物や分解
生成物が生じないので、電気・電子部品の接点特性の低
下もなく、この用途に好適である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
記載例に限定されるものではない。なお、実施例中
「部」は「重量部」を意味する。また、以下の記載例で
樹脂組成物の諸性質は、以下の方法で評価した。
【0026】(1) 破断点伸度(%):ASTM D−6
38に準拠して測定した。 (2) 強度保持率(%):試験片を120℃の水蒸気に2
4時間暴露した後、ASTM D−638に準拠して引
張試験を行い、次式、即ち、強度保持率(%)={(水
蒸気暴露後の引張強度)/(水蒸気暴露前の引張強
度)}×100、に基づき引張強度の保持率を測定し評
価した。この強度保持率が高いほど、耐加水分解性に優
れていると言える。 (3) 限界酸素指数(LOI):ASTM D−2863
に準拠して測定した。 (4) 燃焼性試験(UL−94):アンダーライターズラ
ボラトリーズ(Underwriter's Laboratories Inc.)のU
L−94規格垂直燃焼試験によった。
【0027】(5) Tc(ポリエステル樹脂組成物の凝固
点):デュポン社製DSC(TA−2000)を用い
て、窒素雰囲気下、サンプル約10mgを16℃/分で
260℃まで昇温、その状態で5分間保持した後、降温
速度16℃/分で30℃まで降温して測定した。この温
度が高いほど、組成物の結晶性、結晶化速度などに影響
し、Tcが高いほど結晶性、成形性、離型性などに優
れ、ハイサイクル成形が可能で、得られた成形品は、変
形しにくい。 (6) プレートアウトの有無:連続して30個の製品を成
形したあと、難燃剤の金型表面への付着状態を目視観察
した。
【0028】[実施例1〜5]ポリブチレンテレフタレ
ート{三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、
商品名ノバドゥール、固有粘度=0.95}100部
に、下記式[II]で表されるリン酸エステル化合物と、シ
アヌル酸メラミンとを、表−1に示した割合でブレンド
した。このブレンド物を、30mmφのベント型二軸押
出機を用いて、シリンダー温度を250℃として混練
し、ストランドに押出しペレット化した。
【0029】このペレットから、射出成形機{日本製鋼
所(株)製、J28SA型}を用いて、シリンダー温度
250℃、金型温度85℃として、UL94燃焼試験片
と限界酸素指数試験片とを成形した。得られたペレッ
ト、試験片などにつき、上記(1) 〜(6) の評価試験を行
った。結果を、表−1に示す。
【0030】
【化3】
【0031】[実施例6]実施例2に記載の例におい
て、ポリブチレンテレフタレートをポリエチレンテレフ
タレート{三菱化学(株)製、固有粘度=0.65}に
代え、さらに強化充填剤としてのタルク{林化成(株)
製、商品名:ミクロンホワイト}を1部加えてブレンド
した。得られたブレンド物を、同例におけると同様の手
順でペレット化した。このペレットから、シリンダー温
度280℃、金型温度115℃として、UL94燃焼試
験片と限界酸素指数試験片とを成形した。得られたペレ
ット、試験片などにつき、上記(1) 〜(6) の評価試験を
行った。結果を、表−1に示す。
【0032】[比較例1]実施例1に記載の例におい
て、リン酸エステルとシアヌル酸メラミンを配合しなか
った他は、同例におけると同様の手順でペレット化し、
試験片を成形した。得られたペレット、試験片などにつ
き、上記(1) 〜(6) の評価試験を行った。結果を、表−
1に示す。
【0033】[比較例2]実施例1に記載の例におい
て、[I]式で表されるリン酸エステルとシアヌル酸メラ
ミンの配合量を表−1に記載した量に代えた他は、同例
におけると同様の手順でペレット化し、試験片を成形し
た。得られたペレット、試験片などにつき、上記(1) 〜
(6) の評価試験を行った。結果を、表−1に示す。
【0034】[比較例3]実施例2に記載の例におい
て、シアヌル酸メラミンを配合しなかった他は、同例に
おけると同様の手順でペレット化し、試験片を成形し
た。得られたペレット、試験片などにつき、上記(1) 〜
(6) の評価試験を行った。結果を、表−1に示す。
【0035】[比較例4]実施例2に記載の例におい
て、[I]式で表されるリン酸エステルに代えて、下記構
造式[II]で示されるリン酸エステルを配合した他は、同
例における同様の手順でペレット化し、試験片を成形し
た。得られたペレット、試験片などにつき、上記(1) 〜
(6) の評価試験を行った。結果を、表−1に示す。
【0036】
【化4】
【0037】[比較例5]実施例2に記載の例におい
て、さらに強化充填剤としてのタルク{林化成(株)
製、商品名:ミクロンホワイト}を30部加えてブレン
ドし、同例における同様の手順でペレット化し、試験片
を成形した。得られたペレット、試験片などにつき、上
記(1) 〜(6) の評価試験を行った。結果を、表−1に示
す。
【0038】[比較例6]実施例3に記載の例におい
て、[I]式で表されるリン酸エステルを配合しなかった
他は、同例における同様の手順でペレット化し、試験片
を成形した。得られたペレット、試験片などにつき、上
記(1) 〜(6) の評価試験を行った。結果を、表−1に示
す。
【0039】
【表1】
【0040】表−1より、次のことが明らかである。 (1) 本発明に係るポリエステル樹脂組成物は、ハロゲン
化合物を含まないが、難燃性に優れており、製品は機械
的性質、耐加水分解性に優れている(実施例1〜実施例
6参照)。 (2) これに対して、成分(A)と成分(B)とが請求項
1の範囲内にでも、配合量が請求項1の範囲外である組
成物は、機械的性質が著しく低下し、プレートアウトが
発生する(比較例2参照)。 (3) また、成分(A)のみを配合し、成分(B)を配合
しない組成物は、限界酸素指数(LOI) が低く、かつ、T
cも低下する(比較例3参照)。成分(A)を配合せ
ず、成分(B)を配合のみを配合した組成物は、破断点
伸度(%) が低く、難燃性も悪い(比較例6参照)。 (4) 成分(A)に代えて式[III] で表されるリン酸エス
テルを配合した組成物は、強度保持率(5) が極端に低い
(比較例4参照)。 (5) 成分(A)と成分(B)とが請求項1の範囲内にで
も、成分(C)が請求項1の範囲外である組成物は、機
械的性質が著しく低く、難燃性も悪い(比較例5参
照)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−233311(JP,A) 特開 平7−300562(JP,A) 特開 平6−9887(JP,A) 特開 平5−70671(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル樹脂100重量部に、次の
    各成分が配合されてなり、かつ、成分(A)と成分
    (B)との合計量が15重量部以下にされてなることを
    特徴とするポリエステル樹脂組成物。 成分(A):一般式[I] で表される化合物…0.1〜10重量部 【化1】 (式[I] において、R1 〜R8 は炭素数6以下のアルキ
    ル基を示し、nは1〜10の整数を示す。) 成分(B):シアヌル酸メラミン …0.1〜10重量部 成分(C):強化充填剤 …0〜10重量部
  2. 【請求項2】 ポリエステル樹脂がポリブチレンテレフ
    タレートである、請求項1に記載のポリエステル樹脂組
    成物。
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