JP3450911B2 - 酵素電極用組成物 - Google Patents

酵素電極用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体試料中に含まれる
特定成分を迅速かつ容易に定量することができる酵素セ
ンサーに関し、さらに詳しくは測定範囲が広く、寿命の
長い酵素電極用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】酵素の高い基質特異性を利用して種々の
物質の存在量を測定する酵素センサーが知られており、
例えばグルコースの定量分析に有用なセンサーが実用化
されている。例えばグルコースオキシダーゼ等の酸化酵
素を利用したセンサーの場合、第一世代のセンサーで
は、過酸化水素の生成量または酸素の消費量を測定する
ことによって、被測定物質を定量していた。しかしなが
ら、この方式では、電流応答が測定系中での酸素分圧に
依存するため、正確な測定ができないことがあった。
【0003】このような欠点を解消するために、第二世
代のセンサーでは、基質と酸素間の電極反応を容易に検
出可能にすべく、メディエータを測定系に存在させた。
例えば、人工メディエータを電極表面に薄膜状に塗布
し、さらにその上を半透明膜で被膜する方法が提案され
た(EP−7863681)。また、難水溶性のメディ
エータを電極中に含有させたり(Agric. Biol. Chem.,
52, 1557(1988))、水溶性のメディエータを電極に予め
含有させた後、その電極表面にイオン性高分子と酵素と
からなる組成物の薄膜を設けることで、電解液中にメデ
ィエータが溶出しないようにする方法(Agric. Biol. C
hem., 52, 3187(1988))などが提案された。さらに酵素
とフェロセンをパラフィンなどに混ぜてペースト状にし
たものを電極に擦り込む方法が提案された(Talania, V
ol.38, No.1, 107-110(1991))。
【0004】しかしながら、このような酵素センサーに
用いられる電極、とりわけメディエータを存在させた酵
素電極の調製は一般に繁雑である。従って、安定した精
度を得るためには、その製造過程において電極の品質管
理に細心の注意が払われなければならなかった。また、
これらの酵素センサーではメディエータが電極から漏出
することがあり、電極としての寿命が十分でないばかり
でなく、生体内での計測ができないという問題が指摘さ
れていた。
【0005】そこで、かかる問題を解決すべく、特開平
2-298855号公報に記載の発明が提案された。この発明に
よる酵素センサーは、共有結合によって高分子鎖(シロ
キサンポリマー)に担持させたメディエータを使用して
おり、応答速度には優れているものの、測定範囲が狭
く、例えばグルコース濃度が100mM程度では測定が困
難であり、また感度も低かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、測定範囲が広くかつ感度が高く、また寿命の長い酵
素センサーとして用いられる酵素電極用組成物を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、メディエータ自体を高分子とす
れば、当該メディエータが被測定物質に漏出することな
く、安定した性能の電極を得ることができることを見出
すとともに、特にラジカル重合によって得られる高分子
メディエータを使用すれば、測定範囲が非常に広く、な
おかつ感度の高い酵素センサーとすることができること
を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、酵
素と、メディエータと、導電成分と、バインダーとを含
んでなる酵素電極用組成物であって、前記メディエータ
が高分子であることを特徴とする酵素電極用組成物であ
る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
酵素電極用組成物は、酵素と、メディエータと、導電成
分と、バインダーとを含んでなる。以下、各成分につい
て説明する。
【0009】〔1〕酵素 本発明で使用することのできる酵素は、被測定物質に対
して基質特異性を有するものであればいかなるものでも
よく、例えば、オキシダーゼや、デヒドロゲナーゼ等が
挙げられる。オキシダーゼの好ましい例としては、グル
コースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、ピル
ビン酸オキシダーゼ、D−またはL−アミノ酸オキシダ
ーゼ、アミンオキシダーゼ、コレステロールオキシダー
ゼおよびコリンオキシダーゼからなる群から選択される
ものが挙げられる。また、デヒドロゲナーゼの好ましい
例としては、アルコールデヒドロゲナーゼ、グルタミン
酸デヒドロゲナーゼ、コレステロールデヒドロゲナー
ゼ、アルデヒドデヒドロゲナーゼ、グルコースデヒドロ
ゲナーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、ソルビトー
ルデヒドロゲナーゼおよびグリセロールデヒドロゲナー
ゼからなる群から選択されるものが挙げられる。
【0010】〔2〕メディエータ 本発明で使用するメディエータは、高分子のものであ
り、その分子量は1×10 3〜1×106が好ましく、特に1
×104〜1×105が好ましい。好ましい高分子メディエー
タとしては、ラジカル重合可能なレドックス活性モノマ
ーの単独重合体や、レドックス活性モノマーと他のラジ
カル重合モノマーとの共重合体等が挙げられる。
【0011】好ましいレドックス活性モノマーとして
は、フェロセン、フェロセン誘導体、p−ベンゾキノ
ン、フェナジンメトサルファート、2,6−ジクロロフ
ェノールインドフェノール、ピロロキノリンキノン(P
QQ)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)、ニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NAD
P)を構造中に含むビニルモノマーなどが挙げられる。
特にフェロセンまたはその誘導体が好ましい。好ましい
フェロセン誘導体としては、例えばビニルフェロセン、
フェロセニルメチルアクリレート、フェロセニルメチル
メタクリレートおよびこれらビニルモノマー中のフェロ
セニル基が、1,1’−ジメチルフェロセニル基、アセ
チルフェロセニル基、ヒドロキシエチルフェロセニル
基、1,1’−ビス(ヒドロキシメチル)フェロセニル
基、モノカルボキシフェロセニル基、1,1’−ジカル
ボキシフェロセニル基、クロロフェロセニル基、メチル
トリメチルアミノフェロセニル基であるものなどが挙げ
られる。
【0012】上記他のラジカル重合モノマーとしては、
例えばエチレン誘導体、酢酸ビニル誘導体、アクリル酸
誘導体、メタクリル酸誘導体、アクリロニトリル誘導
体、イソプレン誘導体、ブタジエン誘導体、スチレン誘
導体、イソブチレン誘導体、α−メチルスチレン誘導
体、塩化ビニル誘導体および塩化ビニリデン誘導体など
が挙げられる。好ましいメタクリル酸誘導体としては、
例えばメタクリル酸メトキシナノエチレンオキシド、メ
タクリル酸ドデシルなどが挙げられる。特に好ましいメ
ディエータとしては、下記式(1)または式(2)で表
される重合体が挙げられる。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】上記式(1)および(2)において、置換
基Rとしては、水素、水酸基、カルボキシル基、アミノ
基、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基など
の一般的な置換基が挙げられる。置換基R1 は、水素ま
たはメチル基である。置換基R2 としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、tert-ブチル基、ドデシル基およびステア
リル基等のアルキル基や、2−ヒドロキシエチル基およ
び2−ヒドロキシプロピル基等のヒドロキシアルキル
基、あるいはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシエチル
基、エトキシジエチレンオキシド基、メトキシトリエチ
レンオキシド基、メトキシナノエチレンオキシド基、メ
トキシジプロピレンオキシド基、ポリエチレンオキシド
基、ポリプロピレンオキシド基およびフェノキシポリエ
チレンオキシド基などのエーテル結合を有する基等が挙
げられる。
【0016】上記式(1)に示される共重合体を製造す
るには、レドックス活性モノマーとしてのビニルフェロ
センと、他のラジカル重合モノマーとして、例えば、メ
タクリル酸メトキシナノエチレンオキシドを原料とし
て、各々が1:99〜99:1のモル比となるように、ベン
ゼン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼ
ン等の溶液中、適当な重合開始剤を使用して重合させれ
ばよい。重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニト
リル(AIBN)、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパ
ーオキサイド、過硫酸アンモン等が挙げられる。重合温
度は、30〜150℃程度とすればよい。当該重合が終了す
るまでには、1時間〜1週間程度かかる。このようにし
て得られた共重合体は、常法によって精製するのが好ま
しい。精製方法としては、例えば共重合体をベンゼン、
トルエン、エチルベンゼン等の溶液に溶解し、ジエチル
エーテル、メタノール等を用いて再沈殿させる方法など
がある。
【0017】一方、上記式(2)に示される共重合体を
製造するには、レドックス活性モノマーとしてのフェロ
セニルメチルメタクリレートと、他のラジカル重合モノ
マーとして、例えば、メタクリル酸メトキシナノエチレ
ンオキシドを原料として、各々が1:99〜99:1のモル
比となるようにし、上記式(1)に示される共重合体と
同様して重合させればよい。なお、上記式(1)または
(2)に示される共重合体からなるメディエータとの組
み合わせにおいて好ましい酵素は、グルコースオキシダ
ーゼである。
【0018】〔3〕導電成分 導電成分としては、導電性を有するものであれば、いか
なるものをも使用することができる。例えば、白金、
銀、ニッケル、酸化錫等の金属や、炭素(カーボン)、
あるいは導電性高分子等が挙げられ、それらは微粒子で
あるのが好ましい。特に成形が容易で表面積が大きいこ
とから、カーボンが好ましい。
【0019】〔4〕バインダー バインダーとしては、以上説明した酵素、メディエータ
および導電成分を基材に担持し、電極とすることができ
るものであれば、いかなるものをも使用することができ
る。例えば、一般的に使用される樹脂が挙げられる。具
体的には、ポリアクリル酸アルキルエステル、ポリメタ
クリル酸アルキルエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビ
ニルピロリドン単独またはこれらの共重合体や、ポリエ
チレングリコール、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタール、ニトロセルロース、セルロ
ースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピ
ルセルロース等の常温で固体である樹脂や、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、流動パラフ
ィン、シリコンオイル等の常温で液体である樹脂等が挙
げられる。
【0020】〔5〕その他の成分 本発明による酵素電極用組成物には、適当な添加剤が添
加されてもよい。例えば、pH緩衝剤(例えば、クエン
酸−クエン酸ナトリウム緩衝剤)、界面活性剤(例え
ば、ノニオン系界面活性剤)または担体(フィラー)
(例えば、結晶性セルロース)などが挙げられる。
【0021】〔6〕配合比 本発明の酵素電極用組成物における各々の成分の配合比
(重量比)は、メディエータ、酵素および導電成分の順
に大きくなるのが好ましい。特に好ましくは、メディエ
ータ1〜33重量%、酵素2〜34重量%および導電成分35
〜97重量%であり、これらの合計100重量%に対して、
バインダーが5〜1000重量%であるのが好ましい。
【0022】本発明の酵素電極用組成物は、これらの成
分を適当な混合手段、例えば、アジテーター、ホモミク
サー、三本ロールなどで混合して製造することができ
る。
【0023】本発明による酵素電極用組成物は、それを
基材に担持させることによって酵素固定化電極とするこ
とができる。すなわち、組成物を基材に適用して、その
バインダー成分を蒸発させて除くことによって、組成物
を基材に担持させる。組成物の基材への適用方法は特に
限定されないが、印刷技術を応用することができる。例
えば、スクリーン印刷法、ロールコーティング法、ディ
スペンサー法などの手法によって、組成物を基材に適用
することができる。スクリーン印刷は、種々のパターン
を比較的容易に印刷できる方法であることから特に好ま
しいといえる。
【0024】図1は、酵素固定化電極の好ましい態様を
示したものである。この酵素固定化電極は、ガラス等の
絶縁体からなる円筒状の電極ホルダー1と、電極ホルダ
ー1内に設けられた集電体2および酵素電極用組成物3
と、集電体2に接続された引込線4とからなる。
【0025】このような酵素固定化電極は、目的とする
基質の存在量を測定するためのセンサー用電極として利
用することができる。酵素固定化電極は、固定化された
酵素を介して検体試料中の基質の存在量に依存して、所
定の電位に保持したときの電流値を変化させる。従っ
て、その電流値の変化を基質の濃度が既知の系で予め標
準化しておき、その結果に基づいて基質濃度が未知の試
料の基質濃度を測定することができる。具体的には、酵
素固定化電極と、対向電極と、参照電極とを用いた系に
よって、基質濃度と酵素固定化電極の電流値の変化とを
測定すればよい。
【0026】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0027】実施例1 〔メディエータ(ビニルフェロセン/メタクリル酸メト
キシナノエチレンオキシド共重合体)の調製〕ビニルフ
ェロセン(VFc)とメタクリル酸メトキシナノエチレ
ンオキシド(MEO9 )とを、表1に示す混合比で、ア
ゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を開始剤とし
て、ベンゼン溶液中、65℃でラジカル重合を行なった。
重合終了後、共重合体をベンゼンに溶解し、ジエチルエ
ーテルを用いて再沈殿を行ない、精製した。得られた共
重合体の組成比を、UVスペクトルにおけるフェロセニ
ル基の特性吸収波長での吸光度によって決定した。結果
を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】実施例2 〔酵素電極用組成物の調製〕グルコースオキシダーゼ10
mgと、実施例1で得られたメディエータ(サンプルNo.
1〜4)と、カーボンペースト(グラファイト粉末:流
動パラフィン=2:1)50mgとをメノウ乳鉢で十分に混
合した。なお、メディエータの混合量は、共重合体中の
フェロセンサイトのモル数がグルコースオキシダーゼに
対して50倍となるように調整した。
【0030】実施例3 〔検量線の作成〕実施例2で得られた各々の酵素電極用
組成物を、図1に示すように電極ホルダー1内、集電体
2の下に充填した。この酵素固定化電極と、白金からな
る対向電極と、飽和カロメルからなる参照電極とを用い
たセルにおいて、酵素固定化電極の電位を参照電極に対
して+0.5Vに保持し、pH6.0のリン酸緩衝液中で濃度を
変化させたグルコース(0〜20mM)に対する電流密度を
測定した。グルコース濃度と電流密度との関係を図2の
グラフに示す。
【0031】実施例4 〔メディエータ(ビニルフェロセン/メタクリル酸ドデ
シル共重合体)の調整〕ビニルフェロセン(VFc)と
メタクリル酸ドデシル(MD)とを、表2に示す混合比
で、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を開始剤
として、ベンゼン溶液中、65℃でラジカル重合を行っ
た。重合終了後、共重合体をベンゼンに溶解し、ジエチ
ルエーテルを用いて再沈殿を行い、精製した。得られた
共重合体の組成比を、UVスペクトルにおけるフェロセ
ニル基の特性吸収波長での吸光度によって決定した。結
果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】実施例5 〔酵素電極用組成物の調製〕グルコースオキシダーゼ5
mgと、実施例4で得られたメディエータ(サンプルN
o.5〜8)3mgと、カーボンペースト(グラファイ
ト粉末:流動パラフィン=2:1)50mgとをメノウ
鉢で十分に混合した。なお、メディエータの混合量は、
共重合体中のフェロセンサイトのモル数がグルコースオ
キシダーゼに対して50倍となるように調製した。
【0034】実施例6 〔検量線の作成〕実施例5で得られた各々の酵素電極用
組成物を、図1に示すように電極ホルダー1内、集電体
2の下に充填した。この酵素固定化電極と、白金からな
る対向電極と、飽和カロメルからなる参照電極とを用い
たセルにおいて、酵素固定化電極の電位を参照電極に対
して+0.5Vに保持し、pH6.0のリン酸緩衝液中
で濃度を変化させたグルコース(0〜20mM)に対す
る電流密度を測定した。グルコース濃度と電流密度との
関係を図3のグラフに示す。
【0035】比較例1 メディエータとしてフェロセンモノマーを使用する以
外、実施例3と同様にしてグルコース濃度−電流密度の
関係を調べた。結果を図2のグラフに示す。図2のグラ
フから明らかなように、本発明の酵素電極用組成物を用
いれば、幅広い濃度のグルコースに対する測定が可能で
ある。また、得られる応答電流の量が従来(例えば、シ
ロキサンポリマーにメディエータを担持させたものを使
用した酵素センサー)の5倍以上と大きく、非常に感度
が高いため、基質の定量を正確に行なうことができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、測定範囲が広くかつ感
度が高く、また寿命の長い酵素センサーとして用いられ
る酵素電極用組成物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の酵素電極用組成物を使用した酵素電
極を示す断面図である。
【図2】 グルコース濃度と電流密度との関係を示すグ
ラフである。
【図3】 グルコース濃度と電流密度との関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1・・・電極ホルダー 2・・・集電体 3・・・酵素電極用組成物 4・・・引込線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/327 JICSTファイル(JOIS)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酵素と、メディエータと、導電成分と、
    バインダーとを含んでなる酵素電極用組成物において、
    前記メディエータがフェロセン誘導体からなるレドック
    ス活性モノマーとアクリレート誘導体またはメタクリレ
    ート誘導体からなるラジカル重合モノマーとの共重合体
    であることを特徴とする酵素電極用組成物。
  2. 【請求項2】 メディエータが、下記式(1)または式
    (2)で表されることを特徴とする、請求項1記載の酵
    素電極用組成物。 【化1】 【化2】 (ここで、Rは一般的な置換基、R1 は水素またはメチ
    ル基、R2 はアルキル基、ヒドロキシアルキル基または
    エーテル結合を有する基を表す。)
  3. 【請求項3】 酵素が、オキシダーゼまたはデヒドロゲ
    ナーゼである、請求項1記載の酵素電極用組成物。
  4. 【請求項4】 オキシダーゼが、グルコースオキシダー
    ゼ、ガラクトースオキシダーゼ、ピルビン酸オキシダー
    ゼ、D−またはL−アミノ酸オキシダーゼ、アミンオキ
    シダーゼ、コレステロールオキシダーゼおよびコリンオ
    キシダーゼからなる群から選択される、請求項3記載の
    酵素電極用組成物。
  5. 【請求項5】 デヒドロゲナーゼが、アルコールデヒド
    ロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、コレステ
    ロールデヒドロゲナーゼ、アルデヒドデヒドロゲナー
    ゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、フルクトースデヒド
    ロゲナーゼ、ソルビトールデヒドロゲナーゼおよびグリ
    セロールデヒドロゲナーゼからなる群から選択される、
    請求項3記載の酵素電極用組成物。
  6. 【請求項6】 導電成分が、導電性を有する金属の微粒
    子、炭素の微粒子および導電性高分子の微粒子からなる
    群から選択される、請求項1記載の酵素電極用組成物。
  7. 【請求項7】 メディエータ、酵素および導電成分の重
    量組成比が、メディエータ、酵素および導電成分の順に
    大きくなることを特徴とする、請求項1記載の酵素電極
    用組成物。
  8. 【請求項8】 酵素がグルコースオキシダーゼである、
    請求項1記載の酵素電極用組成物。
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