JP3450578B2 - 廃プラスチック処理方法及び処理装置 - Google Patents

廃プラスチック処理方法及び処理装置

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JP3450578B2
JP3450578B2 JP07562896A JP7562896A JP3450578B2 JP 3450578 B2 JP3450578 B2 JP 3450578B2 JP 07562896 A JP07562896 A JP 07562896A JP 7562896 A JP7562896 A JP 7562896A JP 3450578 B2 JP3450578 B2 JP 3450578B2
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃プラスチックの
サーマルリサイクルまたはケミカルリサイクルを目的と
した廃プラスチック処理方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃棄物として処理が必要なプラス
チック量が年々増加の一途をたどり、リサイクル技術の
早期確立が求められている。従来、プラスチックを熱分
解して燃料油に変換する技術は提唱されていたが、対象
とするプラスチックは、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレンに代表されるポリオレフィンに限られ
ていた。この技術開発はオイルショックを契機として一
時盛んになったが、その後の石油価格の低下に伴い中断
していた。また、埋め立て処理場の確保が容易な期間に
あっては積極的にリサイクルを促進する必要性も低く、
処理コストからもそのまま埋め立てられているプラスチ
ックが多かった。さらに、プラスチックは原料が石油で
あることから構成される物質の発熱量は木材や紙などと
比べると大きくなるため、ゴミ焼却場での熱利用に活用
されそのまま燃焼されている場合も多い。しかし、その
後の地球環境中に放出される温室効果の主要物質とされ
ている二酸化炭素発生量の抑制、有害物質の放出による
大気汚染の防止などの対策が国内のみならず国外からも
強く求められていることや、限り有る地球資源の活用と
いう観点から廃棄物の活用技術の開発が不可欠になって
いることから、再び廃プラスチックのリサイクルが脚光
を浴びている。プラスチックの油状物質・化学原料への
変換またはサーマルーリサイクルをポリオレフィン以外
の熱可塑性樹脂に拡大するためにはポリ塩化ビニルなど
の加熱時に有害ガスを発生する物質の処理またはリサイ
クルが避けられない。ゴミ焼却の場合にも、ポリ塩化ビ
ニルの混入量が大きくなると塩化水素の濃度も増大する
ため、燃焼処理装置の耐食性を考慮することが必要であ
る。処理量が増せば増すほど耐食性を高めた装置に要す
るコストはかさむ傾向にあり、ポリ塩化ビニルを分別す
るシステムが付加されているシステムもある。しかし、
この場合も分別処理に対するコストは逃れることはでき
ない。
【0003】ポリ塩化ビニルは可塑剤を含有する軟質の
ポリ塩化ビニルと、可塑剤を含有しない硬質のポリ塩化
ビニルに大別される。一般に可塑剤はプラスチックやゴ
ムに添加して、分子間力を弱めガラス転移温度を低下さ
せる物質であり、プラスチックやゴムの流動特性、柔軟
性、伸展性、弾性、接着性、加工性などを持たせること
に応用されている。さらに可塑剤は使用目的により一次
可塑剤と二次可塑剤に分類され、前者の内訳はDOPが
そのほとんどを占めている。
【0004】ポリ塩化ビニルに用いられている可塑剤の
およそ90%がDOPで占められている。可塑剤を含有
するポリ塩化ビニルを常温から加熱していくと250℃
から400℃付近で塩化水素以外にポリ塩化ビニール中
に含有していた可塑剤とこれの分解物が生成・ 揮発して
くる。特に、その中の無水フタル酸はガス化した後に流
路に当たる配管類で冷却されると配管を閉塞させるため
熱分解時には他の有機成分との分離が望まれていた。
【0005】また、可塑剤の分解生成物と塩化水素を多
量に共存させ高温状態に保っておくと有機塩素化合物を
生成する機会を与えてしまう。加えて、分離回収された
可塑剤をPVCの可塑剤としてリサイクルできたなら、
クローズされたリサイクルシステムが可能になってく
る。そのような多数にわたる背景から可塑剤と塩化水素
を分離回収して、それをリサイクルすることが望まれて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、可塑剤等の廃プラスチックに
含有されている可塑剤の分離と、廃プラスチックを加熱
して廃プラスチックからハロゲン化物を分離することを
可能しとした可塑剤含有のハロゲン系廃プラスチックを
リサイクルする廃プラスチック処理方法及び処理装置の
提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、プラスチック用添加剤含有のハ
ロゲン系廃プラスチックを脱ハロゲン反応が起こらない
温度以上で且つ前記添加剤が分解する温度以下の第1の
温度で加熱処理して前記添加剤を揮発させ前記廃プラス
チックと分離する第1の加熱工程と、前記第1の温度よ
りも高い第2の温度で前記廃プラスチックを加熱して前
記廃プラスチックからハロゲン化物を分離する第2の加
熱工程とを具備することを特徴とする廃プラスチック処
理方法を提供するものである。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、前記第2の加熱工程の後、前記廃プラスチッ
クを加熱処理して油を回収する工程とを具備することを
特徴とする廃プラスチック処理方法を提供するものであ
る。
【0009】更に、請求項3の発明は、請求項1の発明
において、前記ハロゲン系廃プラスチックがポリ塩化ビ
ニルであり、前記添加剤がDOPである際、前記第1の
加熱工程を1kg/cm2G未満の圧力下でかつ前記第1
の温度を200℃以上400℃以下で行うことを特徴と
する廃プラスチックの処理方法を提供するものである。
200℃よりも高い温度では、DOPを回収するのに極
めて時間を要し現実的ではなく、また400℃より高く
なると塩素ガスを中心とした塩素系化合物の発生量が多
くなり、また油の発生量も多くなるため好ましくない。
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】この発明は、可塑剤を含有する例
えばポリ塩化ビニルを連続的に加熱処理する工程におい
て、ガス等の媒体をプラスチック中へ流し可塑剤を揮発
させプラスチックと分離を終えた後に、加熱温度を上昇
させながら脱塩化水素反応を次に開始する方法で、可塑
剤が分解する温度よりも低い温度領域で可塑剤の分離を
効率よく行うので例えばポリ塩化ビニール中に含有して
いた可塑剤をリサイクルする事が可能で、また流体を廃
プラスチックに流すことで均等に熱を与える事ができ、
また可塑剤の発生と塩化水素の発生を分離する事により
有機塩素化合物の発生を抑制することができ、無害な燃
料材や、高品質の油の生成や、リサイクル資源としての
運用が行えることを特徴とする方法である。
【0013】ハロゲン系廃プラスチックとしては、上述
したようにポリ塩化ビニルを代表にあげることができる
が、その他にポリ塩化ビニリデンをあげことができる。
このうちポリ塩化ビニルを代表にすると、添加剤として
は例えば可塑剤を多量に含有している。可塑剤以外の添
加剤としては、金属石鹸系の安定剤を挙げることができ
る。可塑剤のうち、フタル酸系の可塑剤としてDOP、
DBP、DHP、DIDPが代表例として挙げられる。
また、フタル酸系以外の可塑剤としては、脂肪酸系、リ
ン酸系、アジピン酸系、ポリエステル系、エポキシ系に
分けられる。これらの中で塩化ビニルとの相溶性に優れ
ており塩化ビニルに配合されている量が多いのはDOP
である。近年DINPヘの転換も進んめられているが、
その比率は30%程度と見積もられている。以下は、良
く使用されている添加剤のDOPを例に取り説明する。
【0014】DOPの沸点は390℃である。単純にD
OP含有ポリ塩化ビニールからDOPを分離しようとす
ると390℃以上の温度で乾留する必要が望ましい。も
ちろん、200℃程度でも沸点以下ではあるが、蒸発さ
せて回収することができる。しかし、この温度以下でポ
リ塩化ビニールは脱塩化水素反応によりポリエンに変化
し塩化水素を発生する。DOP及びこれの熱分解生成物
と塩化水素が接触すると有害な有機塩素化合物が少量だ
が生成されるので、単純に乾留するのは避けるべきであ
る。脱塩化水素反応が起こる温度より低温でDOPの除
去すればDOP等と塩化水素は接触しないので有害物の
生成の少ない処理方法が行える。
【0015】これを実現するために、ポリ塩化ビニール
からのDOPの揮発効果を利用した。ポリ塩化ビニール
を概略200℃から300℃に加熱し揮発が活発に起こ
るようにし、また周りの雰囲気が滞留していたのではD
OPは蒸気圧分しか揮発しないので雰囲気を流動させ
る、または、ポリ塩化ビニールからDOPの溶出効果を
利用し、ポリ塩化ビニールは溶かさずDOPは溶かす液
体で廃プラスチックと液体を直接接触させ廃プラスチッ
クからDOPを溶出させた。
【0016】また、実際の装置では経済効率を考慮し揮
発を誘発する雰囲気自体でポリ塩化ビニールの加熱も行
った。ガスパージによる加熱のためにヒータによる内壁
からの加熱と比べポリ塩化ビニールの温度分布が均一に
なりDOPを揮発させるための温度コントロール精度が
向上した。ポリ塩化ビニールの加熱を反応槽の外壁に設
置したヒータで行うと、壁付近と中心部で温度差が生じ
中心部でDOPの揮発を行っていても温度の高い壁付近
で脱塩化水素反応が起き、塩化水素とDOP等が接触し
副反応物の有機塩素化合物が生成するが、ガスをパージ
することでこの問題も回避できる。更に、実際の装置で
はこの揮発をエクストルーダ内で行ないコンパクト化を
計ったが、この場合には、溶融したポリ塩化ビニールと
加熱のためのパージ雰囲気がエクストルーダの撹拌作用
により混ざり、撹拌のトルクを減少させる事にも成功
し、駆動装置の規模縮小化を図ることができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。本発明の実施例を図面を参照して説明する。ただ
し、以下に示す実施例は、本発明を具体化するための技
術思想を説明する目的で例示したものであり、本発明は
下記の構造だけに限定するものではない。
【0018】(実施例1)図1はエクストルーダ周辺
を、また図2及び図3はエクストルーダ1内の回転部の
斜視図、及び断面図を示したものである。1は、原料廃
プラスチックとなる可塑剤を有するポリ塩化ビニールを
加熱分解して燃料油を回収する装置において、原料廃プ
ラスチックを熱分解槽に供給するためのエクストルーダ
で、原料廃プラスチックは2から3の方向に押し出す様
になっている。エクストルーダ1はプラスチック溶融部
と添加剤脱離部4と脱塩化水素反応部5から構成され、
この添加剤除去部4で廃プラスチック中に含まれている
可塑剤等の添加剤を取り除くことができ、また脱塩化水
素反応部5で廃プラスチックに含まれているポリ塩化ビ
ニールを化学反応によりポリエンに代えて塩化水素を生
成できる様になっている。ここでは、パージガス入り口
6から窒素ガスがエクストルーダ1の添加剤除去部4に
流れ込み、パージガス出口7から排出される様になって
いる。ここで、パージガスとしては、窒素ガス以外に、
アルゴン等の不活性ガスでも使用することができる。こ
の間でポリ塩化ビニールとパージガスは直接接触して、
ポリ塩化ビニールに中に含まれている添加剤がパージガ
ス中に移動する。窒素ガスはコンプレッサー8でやや加
圧され熱交換器9により予熱されたあと加熱炉10で所
定の温度に本加熱され、添加剤除去部4に投入される。
パージガス出口7-1、7-2からでる窒素ガスは流量調整
弁11-1、11-2で流量制御される。その後、窒素ガス
は熱交換器9で予冷された後、冷却器12で本冷却され
パージガス中に含まれている添加剤を凝縮し、添加剤を
タンク13に貯蔵する。窒素ガスは加熱と冷却を繰り返
し、循環させる。以上が概略的な構成である。ポリ塩化
ビニールからの揮発を完了させるために可塑剤除去部4
の長さを十分とり、またパージガスの流量を十分確保す
る必要がある。廃プラスチックの温度が加熱部4で希望
する温度に達し、全ての可塑剤が除去されるために気液
接触の機会が十分ありまたパージガスの流量が十分確保
させている必要がある。ここでは、長さを80cm、流
量を5L/minとした。
【0019】廃プラスチックが溶融しているために工夫
を怠ってただパージガス出口7-1、7-2に配管を接続し
ただけでは溶融したプラスチックが配管14-1、14-2
に漏れだしてしまう。エクストルーダのスクリュー16
のピッチを図2、3に示す通りにプラスチック溶融部で
は小さく、可塑剤除去部4では大きく、脱塩化水素部5
で再び小さくし、スクリュー17のパージガス出口に相
当する位置に漏れ防止板15を設けた。溶融したプラス
チックはらせん状の板に押されて右に押されていくが、
図3に示すように可塑剤除去部4でスクリュー17のピ
ッチが大きくなっているために、溶融した廃プラスチッ
クがある部分とパージガスが存在する部分に分かれる。
パージガスの部分が丁度パージガス出口7にきたときだ
け漏れ防止板15が無くパージガス出口7-1、7-2とつ
ながった状態になるような機構を備えれば、溶融した廃
プラスチックが配管14に漏れ出すことなくパージガス
をエクストルーダの外へ出すことができる。
【0020】パージガスは熱交換器9で予冷され冷却器
12で本冷却される。DOPが熱分解していなければD
OPの融点が−55度なので冷却器12の温度は−55
以上あるほうが良い。そうしなければ霜取りをする必要
がある。本実施例では冷却器12の温度を−5度に設定
した。DOPが熱分解した場合は無水フタル酸が生成さ
れるため、まず、無水フタル酸の分離を行いその後、D
OP、DOPの分解物の回収を行う事が望ましい。
【0021】16は廃プラスチックを溶融させるための
ヒータで、本実施例では250度に設定したが、種々プ
ラスチックの融点以上の150度以上に設定されること
が望ましい。
【0022】本実施例では可塑剤除去部4の温度は27
0度に設定した。温度が高いほど可塑剤の揮発速度は速
まるので温度は高い方が良いが、温度が高すぎるとポリ
塩化ビニールの脱塩化水素反応が始まるので、設定温度
は150度から350の範囲が望ましい。
【0023】ここでは図示しないが、ポリ塩化ビニール
を脱塩化水素反応させるための加熱ヒータを設けた。温
度設定を350℃にしてある。温度が高すぎるとポリ塩
化ビニール自体あるいは一緒にまざっていた他のプラス
チックの熱分解、炭化が始まるので400度以下が望ま
しく、温度が低すぎると脱塩化水素反応の反応速度が遅
すぎるため250度以上が望ましい。発生した塩化水素
ガスはエクストルーダの先で気液分離により分離し回収
した。
【0024】上記装置を使用した廃プラスチックの油化
装置の全体構成を図4に示す。20はエクストルーダ
で、21は熱分解炉で、22は熱分解炉用熱媒体循環用
配管、23は加熱炉、24は凝縮器、25は排ガス処理
器で、26は生成油回収用タンクである。
【0025】以上の装置を使用してポリプロピレンが5
0%、ポリ塩化ビニールが50%含まれている廃プラス
チックを、エクストルーダが上記に示した本発明の措置
であるものと、ただ搬送する機能しかものない従来型も
のとで比較実験を行った。結果を表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】以上の表1から、油の回収率には変化は見
られなかったが、本発明のエクストルーダに油中の有機
塩素化合物濃度下げる効果がある事が分かる。本発明の
油はエクストルーダで回収されたDOP17% とプラスチ
ック油化生成油41.4% の合計値でそれぞれ分離して回収
できた。また本発明のガス回収物にはエクストルーダで
回収された塩化水素19.1% とプラスチック熱分解生成物
の中の室温でも液化しない低分子の有機物ガス7.5%の合
計値でそれぞれ分離して回収できた。分析の結果、本発
明のプラスチック生成油41.4% の内ポリプロピレン系の
油は40% でポリ塩化ビニール系油の芳香族油は1.4%であ
った。従来法ではDOPとプラスチック熱分解生成物と
の分離は行えなかったが、本発明ではこれを分離して回
収できリサイクルに回すことが可能となった。
【0028】また、ヒータ加熱に比べ、敏速かつ均一に
加熱でき前処理の処理時間等の装置性能が向上した。
【0029】(実施例2)実施例2の説明を以下の図5
に示す構成の装置でおこなう。廃プラスチック投入用の
ホッパ101と、可塑剤を溶剤と接触させ除去するため
の可塑剤除去槽102と、溶剤を環流させるための環流
釜103と環流管104と、溶剤を乾燥させるための乾
燥炉105と可塑剤除去槽102と乾燥炉105の間の
プラスチックの搬送を行うための第1エクストルーダ1
06と、乾燥炉から蒸発してきた溶剤を再び可塑剤除去
槽102へ返すための返却管107とプラスチックを油
化する熱分解炉108と、乾燥炉105と熱分解炉のプ
ラスチックの搬送とポリ塩化ビニールの脱塩化反応を行
う反応室を兼ねた第2エクストルーダ109と、熱分解
槽108から発生した熱分解され低分子化した油蒸気の
凝縮器110と凝縮器で液化された油の貯蔵タンク11
1からなる。
【0030】廃プラスチックは事前に破砕機により粒径
0.5mmに粉砕し、これをホッパー101に投入し
た。ホッパ101と可塑剤除去槽102との間のバルブ
120は可塑剤除去槽102から溶剤蒸気が系外にでて
散逸しないようプラスチックを可塑剤除去槽へ投入する
とき以外は閉じておく。
【0031】可塑剤除去槽で使用する溶剤は可塑剤は良
く溶かすが、ポリ塩化ビニールはあまり溶かさないn−
ヘキサン、n−ヘプタン、エチルエーテル、ヘキサノー
ル等のものが好ましく、本実施例ではn−ヘキサンを使
用した。溶剤は環流釜103と可塑剤除去槽102の間
を循環しており、一部可塑剤除去槽102と環流釜10
3の間の3方弁121により廃溶剤タンク122に送ら
れる。この液はDOPと溶剤に精製され溶剤は再び溶剤
注入タンク123に仕込まれ可塑剤除去槽102に注入
される。
【0032】乾燥炉で溶剤を揮発させるが、弁124を
閉じて、弁125を開けて蒸発した溶剤を可塑剤除去槽
102にかえす。第二エクストルーダ109の温度設定
はあまり温度が高すぎるとプラスチックの熱分解反応が
開始されるので400度以下のほうが望ましく、また、
温度が低すぎると脱塩化水素反応が遅くなるので200
度以上が望ましく、本実施例では350度で運転を行っ
た。
【0033】熱分解槽の設定温度は350度から600
度が望ましいが、本実施例では450度で運転を行っ
た。以上の装置を使用してポリプロピレンが50%、ポ
リ塩化ビニールが50%含まれている廃プラスチック
を、熱分解槽108以前の工程が上記に示した本発明の
措置であるものと、ただ搬送する機能しかものない従来
型ものとで比較実験を行った。結果を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】以上の表2から、油の回収率には変化は見
られなかったが、本発明のエクストルーダに油中の有機
塩素化合物濃度下げる効果がある事が分かる。本発明の
油は可塑剤除去槽102で分離したDOP17% とプラス
チック油化生成油41.4% の合計値でそれぞれ分離して回
収できた。また本発明のガス回収物には第二エクストル
ーダ109で回収された塩化水素19.1% とプラスチック
熱分解生成物の中の室温でも液化しない低分子の有機物
ガス7.5%の合計値でそれぞれ分離して回収できた。分析
の結果、本発明のプラスチック生成油41.4% の内ポリプ
ロピレン系の油は40% でポリ塩化ビニール系油の芳香族
油は1.4%であった。従来法ではDOPとプラスチック熱
分解生成物との分離は行えなかったが、本発明ではこれ
を分離して回収できリサイクルに回すことが可能となっ
た。
【0036】(実施例3)この実施例では、実施例1の
装置を使用した。先ず、流体を高級アルコール系溶媒
(1、8ーOctadiol)にし、加熱炉10の設定
温度を260℃にし、冷却器12の温度を30℃に変更
したことを除いては実施例1と同じ条件で廃プラスチッ
クの油化を行った。熱媒体を高級アルコール系溶媒に変
更したことにより、エクストルーダのトルクが増した。
本実施例で使用した溶媒は室温では固体であるが260
℃では液体である。冷却器12ではDOPは固化しない
が、溶媒は固化し両成分のこの物理的な差を利用し両者
の分離をおこなった。液体状態で熱媒体を循環させるた
めに分離した後の溶媒は100℃に温めた。気体の熱媒
体を使用したときと違いエクストルーダで溶融し脱塩化
水素したプラスチックを熱分解槽に送り込んだものの中
に溶媒が若干混ざり込んだ。結果は、実施例1と同様
に、DOPを分離回収することができた。これを表3に
示す。
【0037】
【表3】
【0038】この表3から明らかなように、本発明のエ
クストルーダに油中の有機塩素化合物濃度下げる効果が
あった。本発明の油66.2% の内訳はエクストルーダで回
収されたDOP17% とプラスチック油化生成油41.4% と
エクストルーダで使った熱媒体の混入分7.8%の合計値で
DOPは分離して回収できた。また本発明のガス回収物
にはエクストルーダで回収された塩化水素19.1% とプラ
スチック熱分解生成物の中の室温でも液化しない低分子
の有機物ガス7.5%の合計値でそれぞれ分離して回収でき
た。分析の結果、本発明のプラスチック生成油41.4% の
内ポリプロピレン系の油は40% でポリ塩化ビニール系油
の芳香族油は1.4%であった。従来法ではDOPとプラス
チック熱分解生成物との分離は行えなかった。
【0039】熱媒体を溶媒に変えた本実施例の実験で得
られたプラスチック熱分解生成物油では、DOP等の可
塑剤以外に安定剤、着色剤等の添加剤も油化する前に除
去する事ができ、油中に含まれる重金属成分の減少化に
も効果がみられた。
【0040】溶媒としては、溶融したポリ塩化ビニール
と混ざらず、沸点が約300℃程度以上で、ポリ塩化ビ
ニール中の添加剤を溶かし込む物であれば本実施例で例
示した溶媒に限らない。
【0041】
【発明の効果】廃プラスチックに含有される可塑剤、油
を分離回収することを可能とした廃プラスチック処理方
法及び処理装置を提供することができる。特に、本発明
の油化方法で添加剤の入ったポリ塩化ビニールが混入し
た廃プラスチックを処理する場合には、有機塩素化合物
等の有害物がほぼ含まれない良質の油を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を説明する図。
【図2】本発明の実施例1の主要部の斜視図。
【図3】本発明の実施例1の主要部の断面図。
【図4】本発明の実施例1の全体構成を示す図。
【図5】本発明の実施例2の構成を示す図
【符号の説明】
1 エクストルーダ 2、3 原料廃プラスチックの押し出し方向 4 添加剤脱離部 5 脱塩化水素反応部 6 パージガス入り口 7ー1、7ー2 パージガス出口 8 コンプレッサー 9 熱交換器 10 加熱炉 11ー1、11ー2 流量調整弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−206058(JP,A) 特開 平7−233374(JP,A) 特開 昭51−36287(JP,A) 特開 平7−9448(JP,A) 特開 平7−18114(JP,A) 特開 昭53−142476(JP,A) 特開 昭50−16778(JP,A) 特開 平6−316695(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10G 1/10 B09B 3/00 C08J 11/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック用添加剤含有のハロゲン系廃
    プラスチックを脱ハロゲン反応が起こらない温度以上で
    且つ前記添加剤が分解する温度以下の第1の温度で加熱
    処理して前記添加剤を揮発させ前記廃プラスチックと分
    離する第1の加熱工程と、前記第1の温度よりも高い第
    2の温度で前記廃プラスチックを加熱して前記廃プラス
    チックからハロゲン化物を分離する第2の加熱工程とを
    具備することを特徴とする廃プラスチック処理方法。
  2. 【請求項2】前記第2の加熱工程の後、前記廃プラスチ
    ックを加熱処理して油を回収する工程とを具備すること
    を特徴とする請求項1に記載の廃プラスチック処理方
    法。
  3. 【請求項3】前記ハロゲン系廃プラスチックがポリ塩化
    ビニルであり、前記添加剤がDOPである際、前記第1
    の加熱工程を1kg/cm2G未満の圧力下でかつ前記第
    1の温度を200℃以上400℃以下で行うことを特徴
    とする請求項1に記載の廃プラスチック処理方法。
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