JP3449087B2 - 電子機器部品用錫めっき鋼板 - Google Patents
電子機器部品用錫めっき鋼板Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器部品用と
して好適な錫めっき鋼板、特に現状の錫めっきラインに
おいて製造可能な安価な電子機器部品用錫めっき鋼板に
関する。 【0002】 【従来の技術】錫めっき鋼板は、表面光沢、半田性に優
れており、その特性を生かして、従来から、缶用材料、
器物等の用途に広く使用されている。 【0003】通常、錫めっき鋼板は、表面粗度が調整さ
れた鋼板上に、電気めっきによる錫めっきを施した後、
引続き溶融錫処理により錫の融点以上の温度に加熱して
錫めっき層を溶融して光沢表面とした後、クロメート処
理を施して製造され、その皮膜構成は、鋼板との界面に
溶融錫処理により生成したSn−Fe合金層と純錫層と
からなる錫めっき層とその上に形成されたクロメート層
とからなる。 【0004】半田性は、純錫量と関係があり、純錫量が
少ないと半田性が低下するので、通常、純錫量を出来る
だけ多く確保するために、Sn−Fe合金層量を少なく
するようにして製造されている。また、半田性は鋼板の
表面粗度とも関係し、表面粗度が大きいと半田性が低下
する。表面粗度が小さいことは、光沢の面からも有利で
ある。従って、一般的に、錫めっき鋼板は、ある程度表
面粗度を小さくまたSn−Fe合金層量を少なくするよ
うにして製造されている。 【0005】電子機器部品は優れた表面光沢、半田性が
要求されるので、錫めっき鋼板の備える特性を活かすこ
とができる好適な用途である。 【0006】しかし、錫めっき鋼板には、錫めっき層か
らホイスカーが発生し、成長するという現象がある。ホ
イスカーは、錫めっき層の表面に形成された針状の単結
晶であり、その大きさは直径数μm、長さが最大数十m
mになることもある。したがって、錫めっき鋼板が電子
機器部品に使用された場合、このようなホイスカーによ
り回路間または端子間が電気的に短絡してしまい、電子
機器を破壊してしまうという危険性がある。 【0007】錫は低融点金属であるため、比較的低温に
おいて錫原子が移動して再結晶しやすいため、錫めっき
層からホイスカーが発生するのではないかと考えられて
いるが、その発生原因については必ずしもはっきりした
ことが判っていないのが現状である。 【0008】錫めっき層からのホイスカーの発生を防止
するために、以下に示す技術が提案されている。 (1)Metal Finishing,73〔3〕,
27〜31頁(1975)には、錫めっき後、錫の酸化
を防ぐために不活性雰囲気中で、錫の融点を下回る19
1〜218℃程度の温度で4時間の熱処理を行い、めっ
き応力を緩和することによってホイスカーの発生を防止
する方法が記載されている。 (2)また、特開昭51−143533号公報には、無
光沢錫めっきやニッケルめっきを行った後、光沢錫めっ
きを行う方法が記載され、特開昭59−31886号公
報には、通常の錫めっきを施した後に鉛薄膜を形成する
方法が記載されている。 (3)特公平6−33466号公報、特公平6−998
37号公報、特公平7−9074号公報等には、錫めっ
き層を挟んでニッケル、亜鉛等他の金属めっき層を形成
した後、加熱処理によってこれらのめっき層を合金化す
る方法が記載されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法による場合、以下の問題がある。 【0010】(1)に記載される方法による場合、熱処
理時間が長く、また不活性雰囲気中で行う必要があるた
め、通常の錫めっきライン内では処理を行うことができ
ず、このめっきラインとは別に専用の熱処理設備が必要
となる。 【0011】(2)や(3)に記載される方法による場
合、異なる成分組成のめっき浴によるめっきを行う必要
があるので、各めっき浴成分の調整、管理が煩雑である
ことに加えて、得られためっき層の耐食性や半田性が錫
めっき層だけの場合より低下する恐れがある。また、通
常、錫めっきラインで製造される錫めっき鋼板の多くが
缶用材料として使用されているが、錫めっきラインで、
錫めっきと前記した鉛や亜鉛等の金属めっきを同時に行
う場合、これらの金属イオンが錫めっき液や錫めっき後
に施されるクロメート処理液等に混入し、これらの処理
液により処理された錫めっき鋼板が缶用材料として使用
された場合、食品衛生上の問題が発生する恐れがある。
これは重大な問題であると考えられるので、この問題の
発生を確実に防止するには、缶用材料に向けられる錫め
っき鋼板を製造する錫めっきラインとは別に、鉛や亜鉛
等の金属めっきを行なうためのめっきラインが必要とな
る。 【0012】従って、前記の(1)〜(3)に記載され
る錫めっき鋼板のホイスカーの防止方法は、かなりのコ
スト上昇を伴うという問題がある。 【0013】また、前記の方法により製造される錫めっ
き鋼板の耐ホイスカー性は必ずしも満足すべき水準には
ないので、一部のより優れた耐ホイスカー性が要求され
る部品については、部品に加工後、錫めっきあるいは鉛
−錫めっきが施されている。 【0014】本発明は前記した事情に鑑みてなされたも
のであり、現状の錫めっきラインにおいて製造可能な電
子機器部品用途に好適な耐ホイスカー性、表面光沢およ
び半田性に優れる安価な錫めっき鋼板を提供することを
目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明に係る電子機器部
品用錫めっき鋼板の特徴とする構成は以下のとおりであ
る。 【0016】鋼板上に溶融錫処理により形成したSn−
Fe合金層と純錫層とを有する錫めっき層、最上層にク
ロメート皮膜層を有する表面処理鋼板において、鋼板の
表面粗度RaをRa (μm)、錫めっき量をWT (g/
m2 )、合金錫量をWA (g/m2 )、錫の密度をd
(g/cm3 )とした場合、Ra 、WT 、WA 、dが、
Ra ≧0.25μm、0.5≧WT /Ra d≧0.2及
び0.50≧WA /WT≧0.20の関係式を満足す
る。 【0017】次に本発明の作用について、発明に至った
経緯とともに説明する。ホイスカーは錫の単結晶であ
る。ホイスカーの成長は純錫がホイスカーの発生点に供
給され続けると言うことである。このように考えるとホ
イスカーの発生点への純錫の供給を絶つことによりホイ
スカーの成長が防止できると考えた。 【0018】本発明者等は、様々の実験を行った結果、
調質圧延においてワークロールにより所定の鋼板表面粗
度に調整するために鋼板表面に形成された凹凸とホイス
カーの発生状況とが関係しており、鋼板表面の凸部を覆
う純錫量が多い場合に、ホイスカーが発生しやすいこと
を知見した。 【0019】更に検討を続けた結果、鋼板表面粗度を大
きくし、且つ鋼板表面粗度の大きさに応じて錫めっき量
の上限を規定するとともに、錫めっき層の合金化度を従
来より高めることにより、耐ホイスカー性が大幅に向上
することが確認できた。この点について以下に説明す
る。 【0020】板厚0.22mm、圧延方向と直角方向
(C方向)の鋼板表面粗度Ra(Ra)が0.2〜0.
6μmの鋼板を用いて、フェロスタン浴で、錫めっき量
(WT)が0.2〜1.5g/m2 の錫めっきを行い、
次いで抵抗加熱による溶融錫処理により合金錫量
(WA )を0.05〜1.0g/m2 の範囲に調整した
Sn−Fe合金層を形成した後、その上に金属クロム換
算でCr付着量が4〜8mg/m2 のクロメート層を形
成した錫めっき鋼板を製造した。この錫めっき鋼板につ
いて、ホイスカー発生状況を調査した。 【0021】耐ホイスカー性は、供試材の対象面を内側
にして90度曲げ加工を行った後、60℃、98%RH
の雰囲気中で6〜12カ月経時させ、経時後の外観を走
査型電子顕微鏡で観察して、ホイスカー発生の有無をチ
ェックし、ホイスカーの無いものを○、ホイスカー発生
が認められたものを×とした。 【0022】その結果、鋼板表面粗度Ra が0.25μ
m未満の場合は、錫めっき量、合金錫量に関わらずホイ
スカーが発生し、また鋼板表面粗度Ra が0.25μm
以上の場合は、錫めっき層厚さと鋼板表面粗度の比、錫
めっき層の合金化度(WA /WT )が特定の範囲にある
場合にホイスカーが発生しないことがわかった。この点
について図1により説明する。 【0023】図1において、横軸はWT /Ra dで、錫
めっき層の厚さWT /dと鋼板表面粗度Ra の比を表
し、縦軸はWA /WT で錫めっき層の合金化度を表す。
なお、錫の密度dを7.3g/cm3 として計算した。
0.5≧WT /Ra dかつWA/WT ≧0.20を満足
する範囲では、ホイスカーが発生していない。 【0024】上記の範囲で、ホイスカーが発生しなかっ
た理由は次のように考えられる。鋼板の表面粗度を大き
くし、且つ鋼板表面粗度の大きさに応じて錫めっき量の
上限を規定するとともに、錫めっき層の合金化度を従来
より高めることにより、鋼板表面の凹部に純錫が集ま
り、凸部における純錫量の低減が図られ、その結果、ホ
イスカー発生の原因となる鋼板表面の凸部の錫めっき層
からの純錫の補給が起こらなかったことによると考えら
れる。 【0025】WT /Ra dが0.5を超えた場合にホイ
スカーが発生した理由は、鋼板表面の凹凸の高さの差に
対して錫めっき層の厚さが大きくなったため、鋼板表面
の凸部での錫めっき層の純錫残存量が大きくなり、ここ
からホイスカーへの純錫供給が絶たれなかったためと思
われる。 【0026】合金化度WA /WT が0.20未満の場合
にホイスカーが発生した理由は、錫めっき層表面の純錫
残存量が増加し、鋼板表面の凸部における錫めっき層の
純錫残存量も大きくなり、ホイスカーへの純錫供給が絶
たれなかったためと思われる。 【0027】鋼板表面粗度Ra が、0.25μm未満で
は、鋼板表面の凹部への純錫の集まり方が少なくなり、
鋼板表面の凸部における錫めっき層の純錫残存量が増加
して、ホイスカーへの純錫供給が絶たれなかったためと
思われる。 【0028】また、前記した錫めっき鋼板について、半
田性、表面光沢を併せて調査したところ、WT /Ra d
が0.2未満では表面光沢が低下し、また、合金化度W
A /WT が0.50を超えた場合、表面光沢が低下し半
田性不良となった。 【0029】なお、半田性は、JIS−C0050に規
定のフラックス入りのH63A半田を使用し、供試材に
ついて240時間の耐湿加速試験を行った後、約230
℃の温度に保持し、その上に半田を乗せ、約20秒後の
半田の広がり直径を測定して、広がり直径が規定数値未
満のものは、半田性不良と評価した。また、表面光沢は
鋼板表面の目視観察により評価した。 【0030】図1の図中に示した斜線の領域は、耐ホイ
スカー性、半田性、表面光沢がともに優れる範囲であ
る。 【0031】以下に、本発明の限定理由について説明す
る。表面粗度Raは、0.25μm以上にする必要があ
る。この値が0.25μm未満になると耐ホイスカー性
が低下する。 【0032】WT /Ra dは、0.2以上、0.5以下
にする必要がある(但し、dは7.3g/cm3 )。こ
の値が0.5を超えると耐ホイスカー性が低下し、0.
2未満になると光沢が低下する。 【0033】合金化度WA /WT は、0.20以上、
0.50以下にする必要がある。この値が0.20未満
では耐ホイスカー性が低下し、0.50を超えると半田
性と光沢が低下する。 【0034】一般に、電気錫めっきされたままの錫の付
着状況は、鋼板表面の凸部で多く、凹部で少ないと考え
られる。本発明の錫めっき鋼板は、鋼板表面粗度が大き
いことに加えて、錫めっき後の溶錫処理を従来より強化
したことにより、溶けた錫の鋼板表面の凸部から凹部へ
の移動が促進され、鋼板表面の凸部における錫めっき層
の純錫量の低下をもたらしていると考えられる。 【0035】なお、錫めっき層表面に経時による酸化膜
が形成されることによる半田性の低下を防ぐために、錫
めっき層の上にクロメート層を設ける必要がある。 【0036】本発明の錫めっき鋼板は、従来半田性、表
面光沢が低下するとして製造されていなかったものであ
り、優れた半田性、表面光沢、耐ホイスカー性を兼ね備
えた電子機器用部品用途に好適な新規な構成の錫めっき
鋼板である。 【0037】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。 【0038】錫めっき量がWT (g/m2 )の錫めっき
鋼板を製造する場合を例に挙げて説明する。錫めっき原
板用の鋼板は、常法によって熱間圧延、酸洗、冷間圧
延、連続焼鈍等の焼鈍、調質圧延を経て製造するに際
し、調質圧延工程において使用するワークロールの表面
粗度を適宜選定し、鋼板表面粗度Ra を0.25μm以
上で且つ0.5≧WT /Ra d≧0.2即ち2WT /d
≦Ra ≦5WT /dを満足する範囲にする。 【0039】前記によって所定範囲の表面粗度に仕上げ
られた鋼板を用いて、錫めっきラインで常法により脱
脂、酸洗を施した後、WT (g/m2 )のめっき量の錫
めっきを行う。引続き溶融錫処理により、錫めっきされ
た鋼板を錫の融点以上の温度に加熱して錫めっき層を溶
融した後冷却して、光沢表面にするとともに、鋼板との
界面にSn−Fe合金層を形成する。その際、加熱条件
を適宜調整することにより、錫めっき層の合金化度WA
/WT を0.20以上、0.50以下にする。次いで、
クロメート処理を行い錫めっき層の上にクロメート層を
形成して本発明の錫めっき鋼板を得る。 【0040】錫めっきは、フェロスタン浴、ハロゲン
浴、ホウフッ化浴等の常用される方法による陰極電解処
理により、鋼板の両面に所要付着量の錫めっきを施すこ
とができる。錫めっき後の溶融錫処理における加熱方法
は抵抗加熱、誘導加熱等常用される方法によることがで
きる。 【0041】また、錫めっき層に経時による酸化膜が形
成されることによる半田性の低下を防ぐために、錫めっ
き層の最上層にクロメート層を設ける。クロメート層
は、錫めっきラインにおいて錫めっき鋼板の処理として
常用されている水和酸化物を主体とする酸化クロム層
で、その付着量は金属クロム換算で3〜30mg/m2
の範囲にあることが好ましい。 【0042】クロメート層の形成は常法によることがが
できる。例えば、Cr+6イオンを含有するクロム酸、ク
ロム酸塩、重クロム酸塩およびこれらにSO4-2イオ
ン、フッ化物を含有する水溶液を用いて、浸漬処理ある
いは陰極電解処理による方法を例示できるが、この方法
に限定されるものではない。 【0043】 【実施例】本発明例、比較例につき、以下に説明する。
常法によって冷間圧延、連続焼鈍、および調質圧延を行
って、表面粗度の異なる板厚0.22mmの低炭素冷延
鋼板を準備した。この鋼板を、錫めっきラインに装入
し、通常の脱脂、酸洗を施した後、通常のフェロスタン
浴で、異なる錫めっき量の錫めっきを行い、次いで抵抗
加熱により錫めっきされた鋼板を錫の融点以上の異なる
条件で加熱後冷却して、鋼板との界面に合金層量の異な
るSn−Fe合金層を形成した。次いで、陰極電解処理
によりクロムめっきを行い錫めっき層の上にクロメート
層を形成した。 【0044】得られた錫めっき鋼板について、耐ホイス
カー性、半田性、表面外観を調査した。調査に供した錫
めっき鋼板の内容および調査結果を表1に示す。なお、
表1において、錫めっき量WT =純錫量WS +合金錫量
WA 、表面粗さRa はC方向粗さである。 【0045】 【表1】 【0046】なお、耐ホイスカー性、半田性、表面外観
は、下記に従い評価した。 (1)耐ホイスカー性テスト 供試材の対象面を内側にして90度曲げ加工を行った後
に、60℃、98%RHの雰囲気中で6〜12カ月経時
させ、経時後の外観を走査型電子顕微鏡にて観察し、ホ
イスカー発生の無いものを○、ホイスカーの発生が認め
られたものを×とした。 (2)半田性テスト JIS−C0050に規定のフラックス入りのH63A
半田を使用し、供試材について240時間の耐湿加速試
験を行った後、230〜250℃の規定された温度に保
持し、その上に規定量の半田を乗せ、規定時間後(約2
0秒)の半田の広がり直径を測定した。評価は広がり直
径が規定数値以上のものを○、規定数値未満のものを×
とした。 (3)表面外観 鋼板表面を目視観察し、光沢が良好なものを○、光沢が
劣るものを×とした。 【0047】本発明例は、いずれも耐ホイスカー性、半
田性、表面外観が優れる。一方、表面粗度が本発明の範
囲を下回る比較例No.1、WT /Ra dが本発明範囲
を上回る比較例No.3、合金化度WA /WT が本発明
範囲を下回る比較例No.5は何れも耐ホイスカー性が
劣る。また、WT /Ra dが本発明範囲を下回る比較例
No.2は表面外観が劣り、WT /Ra dが本発明範囲
を超える比較例No.4は半田性、表面外観が劣る。 【0048】 【発明の効果】以上述べたように本発明の錫めっき鋼板
は、耐ホイスカー性、表面光沢および半田性が優れ、電
子機器部品用錫めっき鋼板として好適である。この錫め
っき鋼板は、現状の錫めっきラインで製造できるので、
安価である。
して好適な錫めっき鋼板、特に現状の錫めっきラインに
おいて製造可能な安価な電子機器部品用錫めっき鋼板に
関する。 【0002】 【従来の技術】錫めっき鋼板は、表面光沢、半田性に優
れており、その特性を生かして、従来から、缶用材料、
器物等の用途に広く使用されている。 【0003】通常、錫めっき鋼板は、表面粗度が調整さ
れた鋼板上に、電気めっきによる錫めっきを施した後、
引続き溶融錫処理により錫の融点以上の温度に加熱して
錫めっき層を溶融して光沢表面とした後、クロメート処
理を施して製造され、その皮膜構成は、鋼板との界面に
溶融錫処理により生成したSn−Fe合金層と純錫層と
からなる錫めっき層とその上に形成されたクロメート層
とからなる。 【0004】半田性は、純錫量と関係があり、純錫量が
少ないと半田性が低下するので、通常、純錫量を出来る
だけ多く確保するために、Sn−Fe合金層量を少なく
するようにして製造されている。また、半田性は鋼板の
表面粗度とも関係し、表面粗度が大きいと半田性が低下
する。表面粗度が小さいことは、光沢の面からも有利で
ある。従って、一般的に、錫めっき鋼板は、ある程度表
面粗度を小さくまたSn−Fe合金層量を少なくするよ
うにして製造されている。 【0005】電子機器部品は優れた表面光沢、半田性が
要求されるので、錫めっき鋼板の備える特性を活かすこ
とができる好適な用途である。 【0006】しかし、錫めっき鋼板には、錫めっき層か
らホイスカーが発生し、成長するという現象がある。ホ
イスカーは、錫めっき層の表面に形成された針状の単結
晶であり、その大きさは直径数μm、長さが最大数十m
mになることもある。したがって、錫めっき鋼板が電子
機器部品に使用された場合、このようなホイスカーによ
り回路間または端子間が電気的に短絡してしまい、電子
機器を破壊してしまうという危険性がある。 【0007】錫は低融点金属であるため、比較的低温に
おいて錫原子が移動して再結晶しやすいため、錫めっき
層からホイスカーが発生するのではないかと考えられて
いるが、その発生原因については必ずしもはっきりした
ことが判っていないのが現状である。 【0008】錫めっき層からのホイスカーの発生を防止
するために、以下に示す技術が提案されている。 (1)Metal Finishing,73〔3〕,
27〜31頁(1975)には、錫めっき後、錫の酸化
を防ぐために不活性雰囲気中で、錫の融点を下回る19
1〜218℃程度の温度で4時間の熱処理を行い、めっ
き応力を緩和することによってホイスカーの発生を防止
する方法が記載されている。 (2)また、特開昭51−143533号公報には、無
光沢錫めっきやニッケルめっきを行った後、光沢錫めっ
きを行う方法が記載され、特開昭59−31886号公
報には、通常の錫めっきを施した後に鉛薄膜を形成する
方法が記載されている。 (3)特公平6−33466号公報、特公平6−998
37号公報、特公平7−9074号公報等には、錫めっ
き層を挟んでニッケル、亜鉛等他の金属めっき層を形成
した後、加熱処理によってこれらのめっき層を合金化す
る方法が記載されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法による場合、以下の問題がある。 【0010】(1)に記載される方法による場合、熱処
理時間が長く、また不活性雰囲気中で行う必要があるた
め、通常の錫めっきライン内では処理を行うことができ
ず、このめっきラインとは別に専用の熱処理設備が必要
となる。 【0011】(2)や(3)に記載される方法による場
合、異なる成分組成のめっき浴によるめっきを行う必要
があるので、各めっき浴成分の調整、管理が煩雑である
ことに加えて、得られためっき層の耐食性や半田性が錫
めっき層だけの場合より低下する恐れがある。また、通
常、錫めっきラインで製造される錫めっき鋼板の多くが
缶用材料として使用されているが、錫めっきラインで、
錫めっきと前記した鉛や亜鉛等の金属めっきを同時に行
う場合、これらの金属イオンが錫めっき液や錫めっき後
に施されるクロメート処理液等に混入し、これらの処理
液により処理された錫めっき鋼板が缶用材料として使用
された場合、食品衛生上の問題が発生する恐れがある。
これは重大な問題であると考えられるので、この問題の
発生を確実に防止するには、缶用材料に向けられる錫め
っき鋼板を製造する錫めっきラインとは別に、鉛や亜鉛
等の金属めっきを行なうためのめっきラインが必要とな
る。 【0012】従って、前記の(1)〜(3)に記載され
る錫めっき鋼板のホイスカーの防止方法は、かなりのコ
スト上昇を伴うという問題がある。 【0013】また、前記の方法により製造される錫めっ
き鋼板の耐ホイスカー性は必ずしも満足すべき水準には
ないので、一部のより優れた耐ホイスカー性が要求され
る部品については、部品に加工後、錫めっきあるいは鉛
−錫めっきが施されている。 【0014】本発明は前記した事情に鑑みてなされたも
のであり、現状の錫めっきラインにおいて製造可能な電
子機器部品用途に好適な耐ホイスカー性、表面光沢およ
び半田性に優れる安価な錫めっき鋼板を提供することを
目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明に係る電子機器部
品用錫めっき鋼板の特徴とする構成は以下のとおりであ
る。 【0016】鋼板上に溶融錫処理により形成したSn−
Fe合金層と純錫層とを有する錫めっき層、最上層にク
ロメート皮膜層を有する表面処理鋼板において、鋼板の
表面粗度RaをRa (μm)、錫めっき量をWT (g/
m2 )、合金錫量をWA (g/m2 )、錫の密度をd
(g/cm3 )とした場合、Ra 、WT 、WA 、dが、
Ra ≧0.25μm、0.5≧WT /Ra d≧0.2及
び0.50≧WA /WT≧0.20の関係式を満足す
る。 【0017】次に本発明の作用について、発明に至った
経緯とともに説明する。ホイスカーは錫の単結晶であ
る。ホイスカーの成長は純錫がホイスカーの発生点に供
給され続けると言うことである。このように考えるとホ
イスカーの発生点への純錫の供給を絶つことによりホイ
スカーの成長が防止できると考えた。 【0018】本発明者等は、様々の実験を行った結果、
調質圧延においてワークロールにより所定の鋼板表面粗
度に調整するために鋼板表面に形成された凹凸とホイス
カーの発生状況とが関係しており、鋼板表面の凸部を覆
う純錫量が多い場合に、ホイスカーが発生しやすいこと
を知見した。 【0019】更に検討を続けた結果、鋼板表面粗度を大
きくし、且つ鋼板表面粗度の大きさに応じて錫めっき量
の上限を規定するとともに、錫めっき層の合金化度を従
来より高めることにより、耐ホイスカー性が大幅に向上
することが確認できた。この点について以下に説明す
る。 【0020】板厚0.22mm、圧延方向と直角方向
(C方向)の鋼板表面粗度Ra(Ra)が0.2〜0.
6μmの鋼板を用いて、フェロスタン浴で、錫めっき量
(WT)が0.2〜1.5g/m2 の錫めっきを行い、
次いで抵抗加熱による溶融錫処理により合金錫量
(WA )を0.05〜1.0g/m2 の範囲に調整した
Sn−Fe合金層を形成した後、その上に金属クロム換
算でCr付着量が4〜8mg/m2 のクロメート層を形
成した錫めっき鋼板を製造した。この錫めっき鋼板につ
いて、ホイスカー発生状況を調査した。 【0021】耐ホイスカー性は、供試材の対象面を内側
にして90度曲げ加工を行った後、60℃、98%RH
の雰囲気中で6〜12カ月経時させ、経時後の外観を走
査型電子顕微鏡で観察して、ホイスカー発生の有無をチ
ェックし、ホイスカーの無いものを○、ホイスカー発生
が認められたものを×とした。 【0022】その結果、鋼板表面粗度Ra が0.25μ
m未満の場合は、錫めっき量、合金錫量に関わらずホイ
スカーが発生し、また鋼板表面粗度Ra が0.25μm
以上の場合は、錫めっき層厚さと鋼板表面粗度の比、錫
めっき層の合金化度(WA /WT )が特定の範囲にある
場合にホイスカーが発生しないことがわかった。この点
について図1により説明する。 【0023】図1において、横軸はWT /Ra dで、錫
めっき層の厚さWT /dと鋼板表面粗度Ra の比を表
し、縦軸はWA /WT で錫めっき層の合金化度を表す。
なお、錫の密度dを7.3g/cm3 として計算した。
0.5≧WT /Ra dかつWA/WT ≧0.20を満足
する範囲では、ホイスカーが発生していない。 【0024】上記の範囲で、ホイスカーが発生しなかっ
た理由は次のように考えられる。鋼板の表面粗度を大き
くし、且つ鋼板表面粗度の大きさに応じて錫めっき量の
上限を規定するとともに、錫めっき層の合金化度を従来
より高めることにより、鋼板表面の凹部に純錫が集ま
り、凸部における純錫量の低減が図られ、その結果、ホ
イスカー発生の原因となる鋼板表面の凸部の錫めっき層
からの純錫の補給が起こらなかったことによると考えら
れる。 【0025】WT /Ra dが0.5を超えた場合にホイ
スカーが発生した理由は、鋼板表面の凹凸の高さの差に
対して錫めっき層の厚さが大きくなったため、鋼板表面
の凸部での錫めっき層の純錫残存量が大きくなり、ここ
からホイスカーへの純錫供給が絶たれなかったためと思
われる。 【0026】合金化度WA /WT が0.20未満の場合
にホイスカーが発生した理由は、錫めっき層表面の純錫
残存量が増加し、鋼板表面の凸部における錫めっき層の
純錫残存量も大きくなり、ホイスカーへの純錫供給が絶
たれなかったためと思われる。 【0027】鋼板表面粗度Ra が、0.25μm未満で
は、鋼板表面の凹部への純錫の集まり方が少なくなり、
鋼板表面の凸部における錫めっき層の純錫残存量が増加
して、ホイスカーへの純錫供給が絶たれなかったためと
思われる。 【0028】また、前記した錫めっき鋼板について、半
田性、表面光沢を併せて調査したところ、WT /Ra d
が0.2未満では表面光沢が低下し、また、合金化度W
A /WT が0.50を超えた場合、表面光沢が低下し半
田性不良となった。 【0029】なお、半田性は、JIS−C0050に規
定のフラックス入りのH63A半田を使用し、供試材に
ついて240時間の耐湿加速試験を行った後、約230
℃の温度に保持し、その上に半田を乗せ、約20秒後の
半田の広がり直径を測定して、広がり直径が規定数値未
満のものは、半田性不良と評価した。また、表面光沢は
鋼板表面の目視観察により評価した。 【0030】図1の図中に示した斜線の領域は、耐ホイ
スカー性、半田性、表面光沢がともに優れる範囲であ
る。 【0031】以下に、本発明の限定理由について説明す
る。表面粗度Raは、0.25μm以上にする必要があ
る。この値が0.25μm未満になると耐ホイスカー性
が低下する。 【0032】WT /Ra dは、0.2以上、0.5以下
にする必要がある(但し、dは7.3g/cm3 )。こ
の値が0.5を超えると耐ホイスカー性が低下し、0.
2未満になると光沢が低下する。 【0033】合金化度WA /WT は、0.20以上、
0.50以下にする必要がある。この値が0.20未満
では耐ホイスカー性が低下し、0.50を超えると半田
性と光沢が低下する。 【0034】一般に、電気錫めっきされたままの錫の付
着状況は、鋼板表面の凸部で多く、凹部で少ないと考え
られる。本発明の錫めっき鋼板は、鋼板表面粗度が大き
いことに加えて、錫めっき後の溶錫処理を従来より強化
したことにより、溶けた錫の鋼板表面の凸部から凹部へ
の移動が促進され、鋼板表面の凸部における錫めっき層
の純錫量の低下をもたらしていると考えられる。 【0035】なお、錫めっき層表面に経時による酸化膜
が形成されることによる半田性の低下を防ぐために、錫
めっき層の上にクロメート層を設ける必要がある。 【0036】本発明の錫めっき鋼板は、従来半田性、表
面光沢が低下するとして製造されていなかったものであ
り、優れた半田性、表面光沢、耐ホイスカー性を兼ね備
えた電子機器用部品用途に好適な新規な構成の錫めっき
鋼板である。 【0037】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。 【0038】錫めっき量がWT (g/m2 )の錫めっき
鋼板を製造する場合を例に挙げて説明する。錫めっき原
板用の鋼板は、常法によって熱間圧延、酸洗、冷間圧
延、連続焼鈍等の焼鈍、調質圧延を経て製造するに際
し、調質圧延工程において使用するワークロールの表面
粗度を適宜選定し、鋼板表面粗度Ra を0.25μm以
上で且つ0.5≧WT /Ra d≧0.2即ち2WT /d
≦Ra ≦5WT /dを満足する範囲にする。 【0039】前記によって所定範囲の表面粗度に仕上げ
られた鋼板を用いて、錫めっきラインで常法により脱
脂、酸洗を施した後、WT (g/m2 )のめっき量の錫
めっきを行う。引続き溶融錫処理により、錫めっきされ
た鋼板を錫の融点以上の温度に加熱して錫めっき層を溶
融した後冷却して、光沢表面にするとともに、鋼板との
界面にSn−Fe合金層を形成する。その際、加熱条件
を適宜調整することにより、錫めっき層の合金化度WA
/WT を0.20以上、0.50以下にする。次いで、
クロメート処理を行い錫めっき層の上にクロメート層を
形成して本発明の錫めっき鋼板を得る。 【0040】錫めっきは、フェロスタン浴、ハロゲン
浴、ホウフッ化浴等の常用される方法による陰極電解処
理により、鋼板の両面に所要付着量の錫めっきを施すこ
とができる。錫めっき後の溶融錫処理における加熱方法
は抵抗加熱、誘導加熱等常用される方法によることがで
きる。 【0041】また、錫めっき層に経時による酸化膜が形
成されることによる半田性の低下を防ぐために、錫めっ
き層の最上層にクロメート層を設ける。クロメート層
は、錫めっきラインにおいて錫めっき鋼板の処理として
常用されている水和酸化物を主体とする酸化クロム層
で、その付着量は金属クロム換算で3〜30mg/m2
の範囲にあることが好ましい。 【0042】クロメート層の形成は常法によることがが
できる。例えば、Cr+6イオンを含有するクロム酸、ク
ロム酸塩、重クロム酸塩およびこれらにSO4-2イオ
ン、フッ化物を含有する水溶液を用いて、浸漬処理ある
いは陰極電解処理による方法を例示できるが、この方法
に限定されるものではない。 【0043】 【実施例】本発明例、比較例につき、以下に説明する。
常法によって冷間圧延、連続焼鈍、および調質圧延を行
って、表面粗度の異なる板厚0.22mmの低炭素冷延
鋼板を準備した。この鋼板を、錫めっきラインに装入
し、通常の脱脂、酸洗を施した後、通常のフェロスタン
浴で、異なる錫めっき量の錫めっきを行い、次いで抵抗
加熱により錫めっきされた鋼板を錫の融点以上の異なる
条件で加熱後冷却して、鋼板との界面に合金層量の異な
るSn−Fe合金層を形成した。次いで、陰極電解処理
によりクロムめっきを行い錫めっき層の上にクロメート
層を形成した。 【0044】得られた錫めっき鋼板について、耐ホイス
カー性、半田性、表面外観を調査した。調査に供した錫
めっき鋼板の内容および調査結果を表1に示す。なお、
表1において、錫めっき量WT =純錫量WS +合金錫量
WA 、表面粗さRa はC方向粗さである。 【0045】 【表1】 【0046】なお、耐ホイスカー性、半田性、表面外観
は、下記に従い評価した。 (1)耐ホイスカー性テスト 供試材の対象面を内側にして90度曲げ加工を行った後
に、60℃、98%RHの雰囲気中で6〜12カ月経時
させ、経時後の外観を走査型電子顕微鏡にて観察し、ホ
イスカー発生の無いものを○、ホイスカーの発生が認め
られたものを×とした。 (2)半田性テスト JIS−C0050に規定のフラックス入りのH63A
半田を使用し、供試材について240時間の耐湿加速試
験を行った後、230〜250℃の規定された温度に保
持し、その上に規定量の半田を乗せ、規定時間後(約2
0秒)の半田の広がり直径を測定した。評価は広がり直
径が規定数値以上のものを○、規定数値未満のものを×
とした。 (3)表面外観 鋼板表面を目視観察し、光沢が良好なものを○、光沢が
劣るものを×とした。 【0047】本発明例は、いずれも耐ホイスカー性、半
田性、表面外観が優れる。一方、表面粗度が本発明の範
囲を下回る比較例No.1、WT /Ra dが本発明範囲
を上回る比較例No.3、合金化度WA /WT が本発明
範囲を下回る比較例No.5は何れも耐ホイスカー性が
劣る。また、WT /Ra dが本発明範囲を下回る比較例
No.2は表面外観が劣り、WT /Ra dが本発明範囲
を超える比較例No.4は半田性、表面外観が劣る。 【0048】 【発明の効果】以上述べたように本発明の錫めっき鋼板
は、耐ホイスカー性、表面光沢および半田性が優れ、電
子機器部品用錫めっき鋼板として好適である。この錫め
っき鋼板は、現状の錫めっきラインで製造できるので、
安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】錫めっき量、合金化度、表面粗さとホイスカー
発生状況との関係を示す図。
発生状況との関係を示す図。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭57−126992(JP,A)
特開 昭54−35136(JP,A)
特開 平4−34159(JP,A)
特開 平3−31497(JP,A)
特公 平6−99837(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C25D 5/26
C25D 5/50
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 鋼板上に溶融錫処理により形成したSn
−Fe合金層と純錫層とを有する錫めっき層、最上層に
クロメート層を有する錫めっき鋼板において、鋼板表面
粗度RaをRa (μm)、錫めっき量をWT (g/
m2 )、合金錫量をWA (g/m2 )、錫の密度をd
(g/cm3 )とした場合、Ra 、WT 、W A 、dが、
Ra ≧0.25μm、0.5≧WT /Ra d≧0.2及
び0.50≧WA /WT ≧0.20の関係を満足するこ
とを特徴とする電子機器部品用錫めっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00777696A JP3449087B2 (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 電子機器部品用錫めっき鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00777696A JP3449087B2 (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 電子機器部品用錫めっき鋼板 |
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---|---|
JPH09195086A JPH09195086A (ja) | 1997-07-29 |
JP3449087B2 true JP3449087B2 (ja) | 2003-09-22 |
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JP00777696A Expired - Fee Related JP3449087B2 (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 電子機器部品用錫めっき鋼板 |
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ES2583372T3 (es) * | 2012-03-30 | 2016-09-20 | Tata Steel Ijmuiden Bv | Sustrato recubierto para aplicaciones de empaquetado y un método para producir dicho sustrato recubierto |
DE102021125696A1 (de) * | 2021-10-04 | 2023-04-06 | Thyssenkrupp Rasselstein Gmbh | Verfahren zur Passivierung der Oberfläche eines Weißblechs und Elektrolysesystem zur Durchführung des Verfahrens |
-
1996
- 1996-01-19 JP JP00777696A patent/JP3449087B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09195086A (ja) | 1997-07-29 |
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