JP3449004B2 - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

車両の動力伝達装置

Info

Publication number
JP3449004B2
JP3449004B2 JP32376594A JP32376594A JP3449004B2 JP 3449004 B2 JP3449004 B2 JP 3449004B2 JP 32376594 A JP32376594 A JP 32376594A JP 32376594 A JP32376594 A JP 32376594A JP 3449004 B2 JP3449004 B2 JP 3449004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power transmission
output
gear
unit
toroidal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32376594A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08159236A (ja
Inventor
和彦 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP32376594A priority Critical patent/JP3449004B2/ja
Publication of JPH08159236A publication Critical patent/JPH08159236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3449004B2 publication Critical patent/JP3449004B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H15/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members
    • F16H15/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by friction between rotary members without members having orbital motion
    • F16H15/04Gearings providing a continuous range of gear ratios
    • F16H15/06Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B
    • F16H15/32Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line
    • F16H15/36Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface
    • F16H15/38Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface with two members B having hollow toroid surfaces opposite to each other, the member or members A being adjustably mounted between the surfaces
    • F16H2015/383Gearings providing a continuous range of gear ratios in which a member A of uniform effective diameter mounted on a shaft may co-operate with different parts of a member B in which the member B has a curved friction surface formed as a surface of a body of revolution generated by a curve which is neither a circular arc centered on its axis of revolution nor a straight line with concave friction surface, e.g. a hollow toroid surface with two members B having hollow toroid surfaces opposite to each other, the member or members A being adjustably mounted between the surfaces with two or more sets of toroid gearings arranged in parallel

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両の動力伝達装置、
特にトロイダル型無段変速機が備えられた車両の動力伝
達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両などに搭載されるトロイダル型無段
変速機は、エンジン出力が入力される入力ディスクと、
該入力ディスクと同軸上に対向配置された出力ディスク
と、該出力ディスクと上記入力ディスクとの間に両ディ
スクに圧接した状態で傾動可能に配置されたパワーロー
ラとを有する一列もしくは複数列のトロイダル変速ユニ
ットを備え、該変速ユニットにおけるパワーローラを傾
動させて入、出力ディスクに対する接触位置を変化させ
ることにより、変速比を無段階に変化させるようにした
ものであるが、この種のトロイダル型無段変速機を、所
謂FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車の動
力伝達装置に適用することが考えられている。
【0003】例えば特開平4−300449号公報によ
れば、FF車の動力伝達装置の構成として、エンジン出
力軸と同軸の入力軸上に単一のトロイダル変速ユニット
を配置する一方、入力軸と平行に配置した出力軸上に遊
星歯車式の減速逆転切換機構を配置すると共に、エンジ
ン出力をトロイダル変速ユニットをバイパスさせて出力
軸側に伝達するギヤ列と、トロイダル変速ユニットを経
由したエンジン出力をアイドルギヤにより逆転させて出
力軸側に伝達するギヤ列とを入、出力軸間に介設して、
発進時や低速時などのように大きなトルクが必要とされ
る運転状態においては、トロイダル変速ユニットをバイ
パスして出力軸側に伝達されたエンジン出力を減速逆転
切換機構で減速して出力する第1の動力伝達経路を形成
し、また高速時のように大きなトルクを必要としない運
転状態においては、トロイダル変速ユニットを経由して
出力軸側に伝達されたエンジン出力をそのまま出力する
第2の動力伝達経路を形成する構成が示されている。こ
れによれば、トロイダル変速ユニットが1つしかないこ
とから、動力伝達装置の軸方向寸法が短縮されるという
利点がある反面、トロイダル変速ユニットに発生するス
ラスト力に起因してフリクションロスが大きくなるとい
う難点がある。
【0004】この問題に対しては、例えば特開平5−2
6321号公報には、エンジン出力軸と同軸に配置した
入力軸上に遊星歯車式の減速逆転切換機構を配置する一
方、入力軸と平行に配置した出力軸上に一対のトロイダ
ル変速ユニットを並設して、エンジン出力を減速逆転切
換機構を介してトロイダル変速ユニットに入力すると共
に、変速後のエンジン出力を出力するようにした構成が
示されている。これによれば、トロイダル変速ユニット
に発生するスラスト力が相殺方向に作用することから、
フリクションロスが軽減されることになって、動力伝達
効率が向上するという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後者の
公報記載の従来技術においては、エンジン出力が全ての
運転領域にわたってトロイダル変速ユニットを経由する
ようになっていることから、トロイダル変速ユニットが
全体的に大型化することになって軸方向寸法が大幅に長
くなり、FF車への搭載性が悪化することになる。
【0006】この発明は、2つのトロイダル変速ユニッ
トが並設されたトロイダル無段変速機を用いてFF車用
の動力伝達装置を構成する場合における上記の問題に対
処するもので、動力伝達装置の軸方向寸法を短縮するこ
とを主たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1発明という)は、互いに平行
に配置された入、出力軸の一方の軸上に2つのトロイダ
ル変速ユニットが並設された車両の動力伝達装置におい
て、上記トロイダル変速ユニットをバイパスする第1の
動力伝達経路と、トロイダル変速ユニットを経由する第
2の動力伝達経路とを設けると共に、上記トロイダル変
速ユニットを入力軸上に、第1、第2動力伝達経路を切
り換える摩擦要素と遊星歯車式の減速逆転切換機構とを
出力軸上にそれぞれ配置して、上記第1動力伝達経路
を、入、出力軸間に介設された第1ギヤ列及び上記減速
逆転切換機構を介して出力軸側に駆動力が伝達されるよ
うに構成すると共に、上記各トロイダル変速ユニットを
構成する出力ディスクを互いに隣接配置して、これらの
出力ディスクからアイドルギヤを有する第2ギヤ列及び
出力軸上の上記摩擦要素を介して出力軸側に駆動力が伝
達されるように上記第2動力伝達経路を構成し、かつ、
上記減速逆転切換機構を構成するプラネタリギヤユニッ
トをケースの内側に配置すると共に、動力伝達経路を切
り換える摩擦要素として3つの摩擦要素を設けて、その
うちの1つの摩擦要素を上記プラネタリギヤユニットの
一方の側に配置すると共に、該ギヤユニットの他方の側
に隔壁を設けて、該隔壁の両側に残りの摩擦要素を振り
分けて配置したことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に係る発明(以下、第2発
明という)は、互いに平行に配置された入、出力軸の一
方の軸上に2つのトロイダル変速ユニットが並設された
車両の動力伝達装置であって、上記トロイダル変速ユニ
ットをバイパスする第1の動力伝達経路と、トロイダル
変速ユニットを経由する第2の動力伝達経路とを設ける
と共に、上記トロイダル変速ユニットを入力軸上に、第
1、第2動力伝達経路を切り換える摩擦要素と遊星歯車
式の減速逆転切換機構とを出力軸上にそれぞれ配置し
て、上記第1動力伝達経路を、入、出力軸間に介設され
た第1ギヤ列及び上記減速逆転切換機構を介して出力軸
側に駆動力が伝達されるように構成すると共に、上記各
トロイダル変速ユニットを構成する出力ディスクを互い
に隣接配置して、これらの出力ディスクからアイドルギ
ヤを有する第2ギヤ列及び出力軸上の上記摩擦要素を介
して出力軸側に駆動力が伝達されるように上記第2動力
伝達経路を構成し、かつ上記減速逆転切換機構を構成す
るプラネタリギヤユニットとして2つのプラネタリギヤ
ユニットを備えると共に、これらのプラネタリギヤユニ
ットを第2ギヤ列の両側に振分配置したことを特徴とす
る。
【0009】
【0010】
【0011】
【作用】上記の構成によれば次のような作用が得られ
る。
【0012】すなわち、第1発明のいずれによっ
ても、トロイダル変速ユニットと遊星歯車式の減速逆転
切換機構とが別々の軸に配置されているので、2つのト
ロイダル変速ユニットを軸上に並置したとしても動力伝
達装置の軸方向寸法が短縮されることになる。
【0013】そして特に、トロイダル変速ユニットをバ
イパスする第1動力伝達経路と、トロイダル変速ユニッ
トを経由する第2動力伝達経路とが設けられているの
で、発進時や低速時のように大きなトルクが必要とされ
る運転状態にトロイダル変速ユニットをバイパスする第
1動力伝達経路を設定することが可能となり、これによ
ってトロイダル変速ユニットをコンパクトに構成するこ
とが可能となって、動力伝達装置の軸方向寸法がさらに
短縮されることになる。
【0014】また、第1動力伝達経路を使用する場合の
出力軸側の回転方向と第2動力伝達経路を使用する場合
の出力軸側の回転方向とを一致させるためのアイドルギ
ヤが、入力軸上に並置された2つのトロイダル変速ユニ
ットの中間部分に配置されることになるので、デッドス
ペースが有効に利用されることになって、動力伝達装置
の軸方向寸法がより一層短縮されることになる。
【0015】しかも、第1、第2動力伝達経路を切り換
えるための摩擦要素が出力軸上に配置されていることか
ら、エンジン出力が常にトロイダル変速ユニットに入力
されることになり、第1動力伝達経路から第2動力伝達
経路に切り換わる際にトロイダル変速ユニットに作用す
る駆動トルクの向きが逆転することがなく、過大なショ
ックの発生が防止されると共に、上記摩擦要素を締結し
たときにのみトロイダル変速ユニットと出力軸側との間
が動力伝達状態となることから、当該車両の牽引時に駆
動輪から入力された逆駆動力がトロイダル変速ユニット
に入力されることがなく、該変速ユニットの回転部が摩
耗したり、損傷することがない。
【0016】
【0017】そして、第発明によれば、速逆転切換
機構を構成するプラネタリギヤユニットがケースの内側
に配置されていると共に、動力伝達経路を切り換える3
つの摩擦要素のうちの1つの摩擦要素が上記プラネタリ
ギヤユニットの一方の側に、また残りの2つの摩擦要素
が上記ギヤユニットの他方の側に設けた隔壁の両側にそ
れぞれ配置されているので、これらの摩擦要素に対して
作動油をスムーズに供給することが可能となる。
【0018】さらに、第発明によれば、減速逆転切換
機構を構成する2つのプラネタリギヤユニットが、入力
軸上に並置された2つのトロイダル変速ユニットの中間
部分に位置するギヤ列の両側に振り分けられているの
、減速逆転切換機構を出力軸上に効率よくレイアウト
することが可能となって、動力伝達装置がコンパクトに
構成されることになる。
【0019】
【実施例】以下、FF車に適用した本発明の実施例を図
面に基づいて説明する。
【0020】図1〜図3に示すように、この実施例に係
る車両の動力伝達装置1は、横置に配置されたエンジン
2の出力軸2aに連結されたトルクコンバータ30と、
このトルクコンバータ30の出力が伝達されるトロイダ
ル型無段変速機(以下、無段変速機という)40と、遊
星歯車式の減速逆転切換機構50とを有する。
【0021】上記トルクコンバータ30は、エンジン出
力軸2aに連結されたケーシング31と一体のポンプ3
2と、このポンプ32に対向配置されて該ポンプ32に
より作動油を介して駆動されるタービン33と、該ター
ビン33と上記ポンプ32との間に介設されると共にト
ルクコンバータハウジング3にワンウェイクラッチ34
を介して支持されたステータ35と、上記タービン3
とケーシング31とを直結させるロックアップクラッチ
36とを有する。そして、上記タービン33の回転がタ
ービンシャフト37を介して無段変速機40側に出力さ
れるようになっている。
【0022】つまり、図2に示すように、上記タービン
シャフト37の反エンジン側端部には、同軸に配置され
た入力シャフト4のエンジン側端部が突入されていると
共に、この入力シャフト4上に上記無段変速機40を構
成する第1、第2トロイダル変速ユニット41,42が
直列に配置されている。これらのトロイダル変速ユニッ
ト41,42は、同様な構成とされており、上記入力シ
ャフト4と一体的に回転する入力ディスク43,43
と、これらの入力ディスク43,43に対向配置されて
タービンシャフト37(及び入力シャフト4)に対して
回転自在の出力ディスク44,44と、各出力ディスク
44,44と入力ディスク43,44との間に両ディス
ク43,44にそれぞれ接触した状態で回転及び傾動可
能に配置された各一対のパワーローラ45,45とを有
する。その場合に、上記各出力ディスク44,44は互
いに隣接して配置されている。
【0023】また、エンジン側に位置する第1トロイダ
ル変速ユニット41の入力ディスク43の側方には、タ
ービンシャフト37と一体回転するカムディスク46が
配置されている。このカムディスク46は、入力ディス
ク43に対して相対回転可能とされていると共に、スラ
スト軸受5を介して入力シャフト4の軸端側に支持され
ている。その場合に、カムディスク46のボス部がスラ
スト軸受5の反エンジン側側面に係合されている。そし
て、このカムディスク46と上記第1トロイダル変速ユ
ニット41の入力ディスク43との間に複数のローディ
ングカム47…47が介装されている。なお、このカム
ディスク46に第1動力伝達経路を形成する第1ドライ
ブギヤ71が一体的に設けられている。
【0024】一方、上記入力シャフト4の反エンジン側
端部には、第2トロイダル変速ユニット42の力ディ
スク4の背面側を受止する固定部材6が螺着されてい
ると共に、入力シャフト4のエンジン側端部に突設され
た円板状のストッパ部4aが上記スラスト軸受5のエン
ジン側側面に対接配置されている。また、上記出力ディ
スク44,44間には、これらと一体に第2動力伝達経
路を形成する第2ドライブギヤ72が設けられている。
【0025】このような構成により、トルクコンバータ
30の回転がタービンシャフト37及びローディングカ
ム47…47を介して第1トロイダル変速ユニット41
を構成する一方の入力ディスク43に入力されると共
に、該入力ディスク43の回転が入力シャフト4を介し
て第2トロイダル変速ユニット42を構成する他方の入
力ディスク43に入力される。そして、各パワーローラ
45,45の傾動角度に応じた所定の変速比(減速比)
で各入力ディスク43,43の回転が変速されて出力デ
ィスク44,44に伝達されることになる。また、トル
クコンバータ30から出力された駆動トルクが、タービ
ンシャフト37及びローディングカム47…47を介し
て第1トロイダル変速ユニット41を構成する一方の入
力ディスク43に伝達されることになる。その場合に、
上記ローディングカム47…47は、入力ディスク43
に入力される駆動トルクが大きくなるほど、各カム47
…47による入力ディスク43に対する押付力が増大す
るようになっている。ここで、反エンジン側に位置する
第2トロイダル変速ユニット42の入力ディスク43に
作用する図面上の左方向のスラスト荷重は、固定部材6
を介して入力シャフト4に伝達されると共に、該シャフ
ト4のエンジン側に設けたストッパ部4aを経て上記ス
ラスト軸受5に伝達されることになる。また、エンジン
側に位置する第1トロイダル変速ユニット41の入力デ
ィスク43に作用する図面上の右方向のスラスト荷重
は、ローディングカム47及びカムディスク46を経由
してスラスト軸受5に伝達されることになる。
【0026】なお、上記エンジン出力軸2aにはタービ
ンシャフト37及び入力シャフト4内を貫通するポンプ
シャフト7が連結されており、該シャフト7の反エンジ
ン側端部にオイルポンプ8が設けられている。
【0027】また、上記タービンシャフト37ないし入
力シャフト4の側方には出力シャフト9が平行に配置さ
れており、この出力シャフト9上に前述の減速逆転切換
機構50が配設されている。
【0028】この減速逆転切換機構50は、出力シャフ
ト9上に直列に配置された第1プラネタリギヤユニット
51及び第2プラネタリギヤユニット52を有する。エ
ンジン側に配置された第1プラネタリギヤユニット51
は、シングルピニオン式とされて、出力シャフト9に遊
嵌合された第1中空シャフト53の反エンジン側端部に
サンギヤ54が結合されていると共に、このサンギヤ5
4に噛合されたピニオン55を固定支持するキャリヤ5
6が油圧多板式のリバースブレーキ57を介して変速機
ケーシング10に連結されている。また、上記第1中空
シャフト53のエンジン側端部には、第1ギヤ列73を
構成する第1ドリブンギヤ74が設けられて、タービン
シャフト37と一体回転する上記第1ドライブギヤ71
に噛合されている。
【0029】一方、反エンジン側に配置された第2プラ
ネタリギヤユニット52は、シングルピニオン式とされ
て、上記第1中空シャフト53の反エンジン側において
出力シャフト9上に遊嵌合された第2中空シャフト58
のエンジン側端部にサンギヤ59が設けられている。こ
のサンギヤ59にピニオン60が噛合されていると共
に、該ピニオン60に噛合されたリングギヤ61がワン
ウェイクラッチ62を介して上記第1プラネタリギヤユ
ニット51のキャリヤ56に連結されている。また、上
記ピニオン60を固定支持するキャリヤ63のエンジン
側に、上記第1プラネタリギヤユニット51におけるピ
ニオン5に噛合するリングギヤ64が設けられてい
る。このキャリヤ63はエンジン側において出力シャフ
ト9に結合されていると共に、その反エンジン側が油圧
多板式の動力切換クラッチ65を介して第2ギヤ列75
を構成する第2ドリブンギヤ76に連結されている。こ
の第2ドリブンギヤ76にはアイドルギヤ77が噛合さ
れていると共に、該アイドルギヤ77が上記第2ドライ
ブギヤ72に噛合されている。
【0030】なお、上記第2中空シャフト58の反エン
ジン側端部には油圧多板式のフォワードブレーキ66が
設けられて、このフォワードブレーキ66が変速機ケー
シング10に設けられた隔壁11に連結されている。
【0031】つまり、図2に示すように、第2ドライブ
ギヤ72とアイドルギヤ77と第2ドリブンギヤ76と
で構成される第2ギヤ列75のエンジン側には第1、第
2プラネタリギヤユニット51,52が隣接して配置さ
れると共に、エンジン側に位置する第1プラネタリギヤ
ユニット51と変速機ケーシング10の側壁部10aと
の間にリバースブレーキ57が設けられている。この実
施例においては、上記変速機ケーシング10の側壁部1
0aにリバースブレーキ57の作動室に対する作動圧を
給排する第1油路12が設けられている。
【0032】一方、上記第2ギヤ列75の反エンジン側
にはフォワードブレーキ66と動力切換クラッチ65と
が配置されている。その場合に、変速機ケーシング10
内に設けられた隔壁11のエンジン側に動力切換クラッ
チ65が、また反エンジン側にフォワードブレーキ66
がそれぞれ配置されている。そして、フォワードブレー
キ66の作動室に対する作動圧を給排する第2油路13
と、動力切換クラッチ65の作動室に対する作動圧を給
排する第3油路14とが上記隔壁11に設けられてい
る。
【0033】さらに、上記出力シャフト9のエンジン側
端部に結合された出力ギヤ78と差動装置15に設けら
れたデファレンシャルギヤ79とが噛合されており、出
力シャフト9から出力されたエンジン出力が、上記出力
ギヤ78とデファレンシャルギヤ79とで構成されるフ
ァイナルギヤ列80を経由して差動装置15に伝達され
た後、該差動装置15に連結された左右のドライブシャ
フト16,17に伝達されるようになっている。
【0034】ここで、上記各クラッチやブレーキなどの
摩擦要素57,65,66及びワンウェイクラッチ61
の作動状態と走行モードとの関係を説明すると、次の表
1に示すように両者の関係が設定されている。
【0035】
【表1】 まず、前進時においては、低速前進モードと高速前進モ
ードとが切り換えられるようになっている。
【0036】つまり、発進時や低速走行時に使用される
低速前進モードにおいては、フォワードブレーキ66が
締結されると共に、ワンウェイクラッチ62がロック状
態となる。この状態では、動力切換クラッチ65が解放
されていることから、無段変速機40(第1、第2トロ
イダル変速ユニット41,42)をバイパスする第1動
力伝達経路が形成されることになって、トルクコンバー
タ30から出力されたエンジン出力は、タービンシャフ
ト37から第1ギヤ列73及び第1中空シャフト53を
経由して第1プラネタリギヤユニット51のサンギヤ5
4に伝達される。その場合に、上記第1ギヤ列73が、
第1ドライブギヤ71と第1ドリブンギヤ74とで構成
されていることから、タービンシャフト37の回転が反
転して第1中空シャフト53に伝達されることになる。
また、フォワードブレーキ66が締結されて第2プラネ
タリギヤユニット52のサンギヤ59が固定されると共
に、ワンウェイクラッチ62がロック状態となることか
ら、第1、第2プラネタリギヤユニット51,52が一
体となって作動し、第1中空シャフト53から第1プラ
ネタリギヤユニット51のサンギヤに伝達されたエンジ
ン出力は、該ギヤユニット51のピニオン5、キャリ
ヤ56、ワンウェイクラッチ62及び第2プラネタリギ
ヤユニット52のリングギヤ61を経てピニオン60に
伝達され、該ピニオン60を支持するキャリヤ63を経
て所定の減速比に減速されて出力シャフト9に伝達され
る。そして、出力シャフト9に伝達されたエンジン出力
は、ファイナルギヤ列80及び差動装置15を経て左右
のドライブシャフト16,17に伝達されることにな
る。
【0037】一方、中速走行時や高速走行時に使用され
る高速前進モードにおいては、上記低速前進モードの状
態からさらに動力切換クラッチ65が締結される。この
状態では、無段変速機40(第1、第2トロイダル変速
ユニット41,42)を経由する第2動力伝達経路が形
成されることになって、トルクコンバータ30から出力
されたエンジン出力は、タービンシャフト37(及び入
力シャフト4)から無段変速機40に入力されると共
に、変速後のエンジン出力が、第2ギヤ列75、動力切
換クラッチ65を経て第2プラネタリギヤユニット52
のキャリヤ63に伝達された後、該キャリヤ63と一体
の出力シャフト9に伝達されることになる。その場合
に、上記第2ギヤ列75が、第2ドライブギヤ72と第
2ドリブンギヤ76と両者に介設されたアイドルギヤ7
7とで構成されていることから、第1、第2トロイダル
変速ユニット41,42で反転したタービンシャフト3
7の回転がそのまま出力シャフト9側に伝達されること
になって、上記キャリヤ63ないし出力シャフト9は低
速前進モード時と同方向に回転することになる。
【0038】なお、この高速前進モードにおいては、上
記フォワードブレーキ66を解放するようにしてもよ
い。
【0039】一方、後退モードにおいてはリバースブレ
ーキ57が締結される。この状態では、動力切換クラッ
チ65が解放されていることから、無段変速機40をバ
イパスする第1動力伝達経路が形成されることになっ
て、低速前進モードと同様に、トルクコンバータ30の
出力回転は第1ギヤ列73及び第1中空シャフト53を
経由して第1プラネタリギヤユニット51のサンギヤ5
4に伝達される。この場合、リバースブレーキ57が締
結されて第1プラネタリギヤユニット51のキャリヤ5
6が固定されると共に、ワンウェイクラッチ62がフリ
ーとなって空転することから、第1プラネタリギヤユニ
ット51は、上記サンギヤ54からピニオン55を介し
てリングギヤ64に回転を伝達する差動操作を行わない
固定的なギヤ列として作動する。その結果、上記サンギ
ヤ54の回転が反転して出力シャフト9に伝達されるこ
とになって、該サンギヤ54とリングギヤ64との径の
比に対応する大きな減速比の後退速が得られることにな
る。
【0040】このような構成において、第1、第2トロ
イダル変速ユニット41,42と遊星歯車式の減速逆転
切換機構50とが別々の軸に配置されているので、動力
伝達装置1の軸方向寸法が短縮されることになる。
【0041】そして特に、第1、第2トロイダル変速ユ
ニット41,42をバイパスする第1動力伝達経路と、
第1、第2トロイダル変速ユニット41,42を経由す
る第2動力伝達経路とが設けられているので、発進時や
低速時のように大きなトルクが必要とされる運転状態に
上記トロイダル変速ユニット41,42をバイパスする
第1動力伝達経路を設定することが可能となり、これに
よって第1、第2トロイダル変速ユニット41,42を
コンパクトに構成することが可能となって、動力伝達装
置1の軸方向寸法がさらに短縮されることになる。
【0042】また、第1動力伝達経路を使用する場合の
出力シャフト9側の回転方向と第2動力伝達経路を使用
する場合の出力シャフト9側の回転方向とを一致させる
ためのアイドルギヤ77が、入力シャフト4上に並置さ
れた第1、第2トロイダル変速ユニット41,42の中
間部分に配置されることになるので、デッドスペースが
有効に利用されることになって、動力伝達装置1の軸方
向寸法がより一層短縮されることになる。
【0043】しかも、第1、第2動力伝達経路を切り換
える動力切換クラッチ65が出力シャフト9上に配置さ
れていることから、トルクコンバータ30から出力され
たエンジン出力が常に第1、第2トロイダル変速ユニッ
ト41,42に入力されることになり、駆動力の伝達
路が、無段変速機40をバイパスする第1動力伝達経路
から無段変速機40を経由する第2動力伝達経路に切り
換わる際に第1、第2トロイダル変速ユニット41,4
2に作用する駆動トルクの向きが逆転することがなく、
過大なショックの発生が防止されると共に、上記動力切
換クラッチ65を締結したときにのみ第1、第2トロイ
ダル変速ユニット41,42と出力シャフト9側との間
が動力伝達状態となることから、当該車両の牽引時に駆
動輪から入力された逆駆動力がトロイダル変速ユニット
41,42に入力されることがなく、該変速ユニット4
1,42の回転部が摩耗したり、損傷することがない。
【0044】そして、実施例のように、減速逆転切換機
構50を構成する第1、第2プラネタリギヤユニット5
2を、入力シャフト4上に並置された第1,第3トロイ
ダル変速ユニット41,42の中間部分に位置する第2
ギヤ列75のエンジン側に、またフォワードブレーキ6
6及び動力伝達クラッチ65を第2ギヤ列75の反エン
ジン側に振り分けて配置することにより、減速逆転切換
機構50を出力シャフト9上に効率よくレイアウトする
ことが可能となって、動力伝達装置1がコンパクトに構
成されることになる。
【0045】また、減速逆転切換機構50を構成する第
1、第2プラネタリギヤユニット51,52が変速機ケ
ーシング10の内側に配置されていると共に、リバース
ブレーキ57が上記プラネタリギヤユニット51,52
の一方の側に、また残るフォワードクラッチ66及び動
力切換クラッチ65が上記ギヤユニット51,52の他
方の側に設けた隔壁11の両側にそれぞれ配置されてい
るので、これらの摩擦要素57,65,66に対して作
動油をスムーズに供給することが可能となる。
【0046】次に、図4に基づいて減速逆転切換機構9
0の第2実施例を説明する。
【0047】すなわち、この第2実施例においては、減
速逆転切換機構90を構成するエンジン側の第1プラネ
タリギヤユニット91がシングルピニオン式とされて、
出力シャフト9上に遊嵌合された第1中空シャフト92
の中間部分にサンギヤ93が設けられていると共に、該
中空シャフト92のエンジン側端部に第1ギヤ列73を
構成する第1ドリブンギヤ74が設けられている。ま
た、上記サンギヤ93に噛合されたピニオン94を固定
支持するキャリヤ95がリバースブレーキ96に連結さ
れている。
【0048】一方、反エンジン側に位置する第2プラネ
タリギヤユニット97もシングルピニオン式とされて、
出力シャフト9上に遊嵌合された第2中空シャフト98
の反エンジン側端部にサンギヤ99が設けられていると
共に、該中空シャフト98のエンジン側端部がワンウェ
イクラッチ100を介して上記第1中空シャフト92に
連結されている。また、上記サンギヤ99にはピニオン
101が噛合されていると共に、該ピニオン101を固
定支持するキャリヤ102が出力シャフト9の反エンジ
ン側端部に結合されている。このキャリヤ102のエン
ジン側には上記第1プラネタリギヤユニット91におけ
るピニオン94に噛合するリングギヤ103が設けられ
ていると共に、該キャリヤ102の中間部分が油圧多板
式の動力切換クラッチ104を介して第2ギヤ列75を
構成する第2ドリブンギヤ76に連結されている。ま
た、第2プラネタリギヤユニット97における上記ピニ
オン101に噛合されたリングギヤ105が、油圧多板
式のフォワードブレーキ106に連結されている。
【0049】そして、この実施例においては、上記第2
ギヤ列75のエンジン側に第1プラネタリギヤユニット
91が、同じく第2ギヤ列75の反エンジン側に第2プ
ラネタリギヤユニット97が振分配置されている。
【0050】この実施例においても、減速逆転切換機構
を構成する各クラッチやブレーキなどの摩擦要素96,
104,106及びワンウェイクラッチ100の作動状
態と走行モードとの関係が、上記第1実施例と同様に前
述の表1に示すように設定されている。
【0051】すなわち、低速前進モードにおいては、フ
ォワードブレーキ106が締結されると共に、ワンウェ
イクラッチ100がロック状態となる。この状態では、
動力切換クラッチ104が解放されていることから、無
段変速機40をバイパスする第1動力伝達経路が形成さ
れることになって、トルクコンバータ30から出力され
たエンジン出力は、タービンシャフト37から第1ギヤ
列73を経て第1中空シャフト92に伝達される。ま
た、ワンウェイクラッチ100がロック状態となること
から、第1中空シャフト92に伝達されたエンジン出力
は、ワンウェイクラッチ100を介して第2中空シャフ
ト98に伝達されて、該中空シャフト98に設けられた
第2プラネタリギヤユニット97のサンギヤ99からピ
ニオン101及びキャリヤ102を経由して出力シャフ
ト9に伝達される。そして、出力シャフト9に伝達され
たエンジン出力は、ファイナルギヤ列80及び差動装置
15を経てドライブシャフト16,17に伝達されるこ
とになる。
【0052】一方、高速前進モードにおいては、上記低
速前進モードの状態からさらに動力切換クラッチ104
が締結される。この状態では、無段変速機40を経由す
る第2動力伝達経路が形成されることになって、トルク
コンバータ30から出力されたエンジン出力は、タービ
ンシャフト37(及び入力シャフト4)から無段変速機
40に入力されると共に、変速後のエンジン出力が、第
2ギヤ列75、動力切換クラッチ104を経て第2プラ
ネタリギヤユニット97のキャリヤ102に伝達された
後、該キャリヤ102と一体の出力シャフト9に伝達さ
れる。
【0053】そして、後退モードではリバースブレーキ
96が締結される。この状態では、動力切換クラッチ1
04が解放されていることから、低速前進モードと同様
に無段変速機40をバイパスする第1動力伝達経路が形
成されることになって、トルクコンバータ30の出力回
転は第1ギヤ列73を経て第1中空シャフト92に伝達
される。また、ワンウェイクラッチ100がフリーとな
って空転することから、第1中空シャフト92に伝達さ
れたエンジン出力は、第1プラネタリギヤユニット91
のサンギヤ93、ピニオン94を経てリングギヤ103
から出力される。リングギヤ103から出力されたエン
ジン出力は、第2プラネタリギヤユニット97のキャリ
ヤ102を経由して出力シャフト9に伝達される。
【0054】そして、この実施例においては、減速逆転
切換機構90を構成する第1、第2プラネタリギヤユニ
ット91,97が、入力シャフト4上に並置された第
1,第2トロイダル変速ユニット41,42の中間部分
に位置する第2ギヤ列75の両側に振り分けられている
ので、減速逆転切換機構90を出力シャフト9上に効率
よくレイアウトすることが可能となって、動力伝達装置
1がコンパクトに構成されることになる。
【0055】次に、図5に基づいて減速逆転切換機構1
10の第3実施例を説明する。
【0056】すなわち、この第3実施例においては、減
速逆転切換機構110を構成するエンジン側の第1プラ
ネタリギヤユニット111がダブルピニオン式とされ
て、出力シャフト9上に遊嵌合された中空シャフト11
2の中間部分にサンギヤ113が設けられていると共
に、該中空シャフト112のエンジン側端部に第1ギヤ
列73を構成する第1ドリブンギヤ74が設けられてい
る。また、インナピニオン114とアウタピニオン11
5とを固定支持するキャリヤ116がフォワードブレー
キ117に連結されている。
【0057】一方、反エンジン側に位置する第2プラネ
タリギヤユニット118もダブルピニオン式とされて、
上記中空シャフト112の反エンジン側端部にサンギヤ
119が設けられていると共に、インナピニオン120
とアウタピニオン121とを固定支持するキャリヤ12
2が出力シャフト9の反エンジン側端部に結合されてい
る。このキャリヤ122のエンジン側がワンウェイクラ
ッチ123を介して上記第1プラネタリギヤユニット1
11におけるリングギヤ124に連結されていると共
に、該キャリヤ122の中間部分が油圧多板式の動力切
換クラッチ125を介して第2ギヤ列75を構成する第
2ドリブンギヤ76に連結されている。また、第2プラ
ネタリギヤユニット118における上記アウタピニオン
121に噛合されたリングギヤ126が、油圧多板式の
リバースブレーキ127に連結されている。
【0058】そして、この実施例においても、上記第2
ギヤ列75のエンジン側に第1プラネタリギヤユニット
111が、同じく第2ギヤ列75の反エンジン側に第2
プラネタリギヤユニット118が振分配置されている。
【0059】この実施例においても、減速逆転切換機構
110を構成する各クラッチやブレーキなどの摩擦要素
117,125,127及びワンウェイクラッチ123
の作動状態と走行モードとの関係が、上記第1実施例と
同様に前述の表1に示すように設定されている。
【0060】すなわち、低速前進モードにおいては、フ
ォワードブレーキ117が締結されると共に、ワンウェ
イクラッチ123がロック状態となる。この状態では、
動力切換クラッチ125が解放されていることから、無
段変速機40をバイパスする第1動力伝達経路が形成さ
れることになって、トルクコンバータ30から出力され
たエンジン出力は、タービンシャフト37から第1ギヤ
列73を経由して中空シャフト112に伝達される。ま
た、ワンウェイクラッチ123がロック状態となること
から、中空シャフト112に伝達されたエンジン出力
は、第1プラネタリギヤユニット111のサンギヤ11
3、インナピニオン114及びアウタピニオン115を
経てリングギヤ124から出力される。リングギヤ12
4から出力されたエンジン出力は、第2プラネタリギヤ
ユニット118のキャリヤ122を経て出力シャフト9
に伝達される。そして、出力シャフト9に伝達されたエ
ンジン出力は、ファイナルギヤ列80及び差動装置15
を経てドライブシャフト16,17に伝達されることに
なる。
【0061】一方、高速前進モードにおいては、上記低
速前進モードの状態からさらに動力切換クラッチ125
が締結される。この状態では、無段変速機40を経由す
る第1動力伝達経路が形成されることになって、トルク
コンバータ30から出力されたエンジン出力は、タービ
ンシャフト37(及び入力シャフト4)から無段変速機
40に入力されると共に、変速後のエンジン出力が、第
2ギヤ列75、動力切換クラッチ125及び第2プラネ
タリギヤユニット118のキャリヤ122を経て出力シ
ャフト9に伝達されることになる。
【0062】一方、後退モードにおいてはリバースブレ
ーキ127が締結される。この状態では、動力切換クラ
ッチ125が解放されていることから、低速前進モード
と同様に無段変速機40をバイパスする第1動力伝達経
路が形成されることになって、トルクコンバータ30の
出力回転は第1ギヤ列73を経由して中空シャフト11
2に伝達される。その場合に、ワンウェイクラッチ12
3がフリーとなって空転することから、中空シャフト1
12に伝達されたエンジン出力は、第2プラネタリギヤ
ユニット118のサンギヤ119、インナピニオン12
0及びキャリヤ122を経て出力シャフト9に伝達され
ることになる。
【0063】そして、この実施例においても、減速逆転
切換機構110を構成する第1、第2プラネタリギヤユ
ニット111,118が、入力シャフト上に並置された
第1,第2トロイダル変速ユニット111,118の中
間部分に位置する第2ギヤ列75の両側に振り分けられ
ているので、減速逆転切換機構110を出力シャフト9
上に効率よくレイアウトすることが可能となって、動力
伝達装置1がコンパクトに構成されることになる。
【0064】次に、図6に基づいて減速逆転切換機構1
30の第4実施例を説明する。
【0065】すなわち、この第4実施例においては、減
速逆転切換機構130を構成するエンジン側の第1プラ
ネタリギヤユニット131がシングルピニオン式とされ
て、出力シャフト9上に遊嵌合された第1中空シャフト
132の反エンジン側端部にサンギヤ133が設けられ
ていると共に、該中空シャフト132のエンジン側端部
に第1ギヤ列73を構成する第1ドリブンギヤ74が設
けられている。また、上記サンギヤ133に噛合された
ピニオン134を固定支持するキャリヤ135がワンウ
ェイクラッチ136を介して出力シャフト9に連結され
ていると共に、上記ピニオン134に噛合されたリング
ギヤ137がフォワードブレーキ138に連結されてい
る。
【0066】一方、反エンジン側に位置する第2プラネ
タリギヤユニット139もシングルピニオン式とされ
て、出力シャフト9上に遊嵌合された第2中空シャフト
140の反エンジン側端部にサンギヤ141が設けられ
ていると共に、該中空シャフト140のエンジン側端部
が第1プラネタリギヤユニット131のリングギヤ13
7と共に上記フォワードブレーキ138に連結されてい
る。
【0067】また、第2中空シャフト140に設けられ
たサンギヤ141にはピニオン142が噛合されている
と共に、該ピニオン142を固定支持するキャリヤ14
3が出力シャフト9の反エンジン側端部に結合されてい
る。このキャリヤ143のエンジン側が油圧多板式の動
力切換クラッチ144を介して第2ギヤ列75を構成す
る第2ドリブンギヤ76に連結されている。また、第2
プラネタリギヤユニット139における上記ピニオン1
42に噛合されたリングギヤ15が、油圧多板式のリバ
ースブレーキ146に連結されている。
【0068】そして、この実施例においても、上記第2
ギヤ列75のエンジン側に第1プラネタリギヤユニット
131が、同じく第2ギヤ列75の反エンジン側に第2
プラネタリギヤユニット139が振分配置されている。
【0069】この実施例において、減速逆転切換機構
130を構成する各クラッチやブレーキなどの摩擦要素
138,144,146の作動状態と走行モードとの関
係が、上記第1実施例と同様に設定されている。
【0070】すなわち、低速前進モードにおいては、フ
ォワードブレーキ138が締結されると共に、ワンウェ
イクラッチ136がロック状態となる。この状態では、
動力切換クラッチ144が解放されていることから、無
段変速機40をバイパスする第1動力伝達経路が形成さ
れることになって、トルクコンバータ30から出力され
たエンジン出力は、タービンシャフト37から第1ギヤ
列73を経由して第1中空シャフト132に伝達され
る。また、ワンウェイクラッチ136がロック状態とな
ることから、第1中空シャフト132に伝達されたエン
ジン出力は、第1プラネタリギヤユニット131のサン
ギヤ133、ピニオン134、キャリヤ135及びワン
ウェイクラッチ136を経て出力シャフト9に伝達され
る。そして、出力シャフト9に伝達されたエンジン出力
は、ファイナルギヤ列80及び差動装置15を経てドラ
イブシャフト16,17に伝達されることになる。
【0071】一方、高速前進モードにおいては、上記低
速前進モードの状態からさらに動力切換クラッチ144
が締結される。この状態では、無段変速機40を経由す
る第2動力伝達経路が形成されることになって、トルク
コンバータ30から出力されたエンジン出力は、タービ
ンシャフト37(及び入力シャフト4)から無段変速機
40に入力されると共に、変速後のエンジン出力が、第
2ギヤ列75、動力切換クラッチ144及び第2プラネ
タリギヤユニット139のキャリヤ143を経て出力シ
ャフト9に伝達される。
【0072】そして、後退モードにおいてはリバースブ
レーキ146が締結される。この状態では、動力切換ク
ラッチ144が解放されていることから、低速前進モー
ドと同様に無段変速機40をバイパスする第1動力伝達
経路が形成されることになって、トルクコンバータ30
の出力回転は第1ギヤ列73を経由して第1中空シャフ
ト132に伝達される。その場合に、ワンウェイクラッ
チ136がロック状態なることから、第1中空シャフ
ト132に伝達されたエンジン出力は、第1プラネタリ
ギヤユニット131のサンギヤ133、ピニオン13
4、リングギヤ137及び第2プラネタリギヤユニット
139のキャリヤ143を経て出力シャフト9に伝達さ
れる。
【0073】また、この実施例においても、減速逆転切
換機構130を構成する第1、第2プラネタリギヤユニ
ット131,139が、入力シャフト4上に並置された
第1、第2トロイダル変速ユニット41,42の中間部
分に位置する第2ギヤ列75の両側に振り分けられてい
るので、減速逆転切換機構130を出力シャフト9上に
効率よくレイアウトすることが可能となって、動力伝達
装置1がコンパクトに構成されることになる。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、トロイダ
ル変速ユニットと遊星歯車式の減速逆転切換機構とが別
々の軸に配置されているので、2つのトロイダル変速ユ
ニットを軸上に並置したとしても動力伝達装置の軸方向
寸法が短縮されることになる。
【0075】そして特に、トロイダル変速ユニットをバ
イパスする第1動力伝達経路と、トロイダル変速ユニッ
トを経由する第2動力伝達経路とが設けられているの
で、発進時や低速時のように大きなトルクが必要とされ
る運転状態にトロイダル変速ユニットをバイパスする第
1動力伝達経路を設定することが可能となり、これによ
ってトロイダル変速ユニットをコンパクトに構成するこ
とが可能となって、動力伝達装置の軸方向寸法がさらに
短縮されることになる。
【0076】また、第1動力伝達経路を使用する場合の
出力軸側の回転方向と第2動力伝達経路を使用する場合
の出力軸側の回転方向とを一致させるためのアイドルギ
ヤが、入力軸上に並置された2つのトロイダル変速ユニ
ットの中間部分に配置されることになるので、デッドス
ペースが有効に利用されることになって、動力伝達装置
の軸方向寸法がより一層短縮されることになる。
【0077】しかも、第1、第2動力伝達経路を切り換
えるための摩擦要素が出力軸上に配置されていることか
ら、エンジン出力が常にトロイダル変速ユニットに入力
されることになり、第1動力伝達経路から第2動力伝達
経路に切り換わる際にトロイダル変速ユニットに作用す
る駆動トルクの向きが逆転することがなく、過大なショ
ックの発生が防止されると共に、上記摩擦要素を締結し
たときにのみトロイダル変速ユニットと出力軸側との間
が動力伝達状態となることから、当該車両の牽引時に駆
動輪から入力された逆駆動力がトロイダル変速ユニット
に入力されることがなく、該変速ユニットの回転部が摩
耗したり、損傷することがない。
【0078】
【0079】そして、第発明によれば、減速逆転切換
機構を構成するプラネタリギヤユニットがケースの内側
に配置されていると共に、動力伝達経路を切り換える3
つの摩擦要素のうちの1つの摩擦要素が上記プラネタリ
ギヤユニットの一方の側に、また残りの2つの摩擦要素
が上記ギヤユニットの他方の側に設けた隔壁の両側にそ
れぞれ配置されているので、これらの摩擦要素に対して
作動油をスムーズに供給することが可能となる。
【0080】さらに、第発明によれば、減速逆転切換
機構を構成する2つのプラネタリギヤユニットが、入力
軸上に並置された2つのトロイダル変速ユニットの中間
部分に位置するギヤ列の両側に振り分けられているの
、減速逆転切換機構を出力軸上に効率よくレイアウト
することが可能となって、動力伝達装置がコンパクトに
構成されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る動力伝達装置の骨子図である。
【図2】 動力伝達装置の要部断面図である。
【図3】 動力伝達装置を構成するギヤの配置図であ
る。
【図4】 減速逆転切換機構の第2実施例を示す骨子図
である。
【図5】 減速逆転切換機構の第3実施例を示す骨子図
である。
【図6】 減速逆転切換機構の第4実施例を示す骨子図
である。
【符号の説明】
1 動力伝達装置 4 入力シャフト 9 出力シャフト 10 変速機ケーシング 11 隔壁 37 タービンシャフト 40 トロイダル型無段変速機 41 第1トロイダル変速ユニット 42 第2トロイダル変速ユニット 44 出力ディスク 50 減速逆転切換機構 51 第1プラネタリギヤユニット 52 第2プラネタリギヤユニット 57 リバースブレーキ 65 動力切換クラッチ 66 フォワードブレーキ 73 第1ギヤ列 75 第2ギヤ列

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に配置された入、出力軸の一
    方の軸上に2つのトロイダル変速ユニットが並設された
    車両の動力伝達装置であって、上記トロイダル変速ユニ
    ットをバイパスする第1の動力伝達経路と、トロイダル
    変速ユニットを経由する第2の動力伝達経路とを設ける
    と共に、上記トロイダル変速ユニットを入力軸上に、第
    1、第2動力伝達経路を切り換える摩擦要素と遊星歯車
    式の減速逆転切換機構とを出力軸上にそれぞれ配置し
    て、上記第1動力伝達経路を、入、出力軸間に介設され
    た第1ギヤ列及び上記減速逆転切換機構を介して出力軸
    側に駆動力が伝達されるように構成すると共に、上記各
    トロイダル変速ユニットを構成する出力ディスクを互い
    に隣接配置して、これらの出力ディスクからアイドルギ
    ヤを有する第2ギヤ列及び出力軸上の上記摩擦要素を介
    して出力軸側に駆動力が伝達されるように上記第2動力
    伝達経路を構成し、かつ、上記減速逆転切換機構を構成
    するプラネタリギヤユニットをケースの内側に配置する
    と共に、動力伝達経路を切り換える摩擦要素として3つ
    の摩擦要素を設けて、そのうちの1つの摩擦要素を上記
    プラネタリギヤユニットの一方の側に配置すると共に、
    該ギヤユニットの他方の側に隔壁を設けて、該隔壁の両
    側に残りの摩擦要素を振り分けて配置したことを特徴と
    する車両の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 互いに平行に配置された入、出力軸の一
    方の軸上に2つのトロイダル変速ユニットが並設された
    車両の動力伝達装置であって、上記トロイダル変速ユニ
    ットをバイパスする第1の動力伝達経路と、トロイダル
    変速ユニットを経由する第2の動力伝達経路とを設ける
    と共に、上記トロイダル変速ユニットを入力軸上に、第
    1、第2動力伝達経路を切り換える摩擦要素と遊星歯車
    式の減速逆転切換機構とを出力軸上にそれぞれ配置し
    て、上記第1動力伝達経路を、入、出力軸間に介設され
    た第1ギヤ列及び上記減速逆転切換機構を介して出力軸
    側に駆動力が伝達されるように構成すると共に、上記各
    トロイダル変速ユニットを構成する出力ディスクを互い
    に隣接配置して、これらの出力ディスクからアイドルギ
    ヤを有する第2ギヤ列及び出力軸上の上記摩擦要素を介
    して出力軸側に駆動力が伝達されるように上記第2動力
    伝達経路を構成し、かつ、上記減速逆転切換機構を2つ
    のプラネタリギヤユニットで構成すると共に、これらの
    プラネタリギ ヤユニットを第2ギヤ列の両側に振分配置
    したことを特徴とする車両の動力伝達装置。
JP32376594A 1994-11-30 1994-11-30 車両の動力伝達装置 Expired - Fee Related JP3449004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32376594A JP3449004B2 (ja) 1994-11-30 1994-11-30 車両の動力伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32376594A JP3449004B2 (ja) 1994-11-30 1994-11-30 車両の動力伝達装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08159236A JPH08159236A (ja) 1996-06-21
JP3449004B2 true JP3449004B2 (ja) 2003-09-22

Family

ID=18158381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32376594A Expired - Fee Related JP3449004B2 (ja) 1994-11-30 1994-11-30 車両の動力伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3449004B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6203466B1 (en) 1999-07-27 2001-03-20 Nsk Ltd. Continuously variable transmission apparatus
KR101836512B1 (ko) * 2012-06-12 2018-04-19 현대자동차주식회사 차량의 자동화 수동변속기

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08159236A (ja) 1996-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4073497B2 (ja) 摩擦車式無段変速装置
JP4763044B2 (ja) 直結ギヤにおいて切り離し可能なカウンタシャフトを有するトランスミッション
JP2929592B2 (ja) トロイダル形無段変速装置
WO2010070873A1 (ja) 動力伝達装置
JP4740174B2 (ja) 変速伝動装置
JP3948167B2 (ja) ハイブリッド車両の動力伝達装置
JP2007186199A (ja) ハイブリッド車両の動力伝達装置
EP0333487A1 (en) Automatic transmission for vehicle having forward clutch and counter drive gear positioned between torque converter and gear mechanism
JPH10122336A (ja) 油圧−機械式変速装置
JP2011226527A (ja) 電動車両用変速ユニット
US4429593A (en) Full range hydromechanical transmission
JP4878137B2 (ja) 油圧−機械式変速装置
US4550629A (en) Continuously variable speed transmission for motor vehicles
JP3449004B2 (ja) 車両の動力伝達装置
JP4558728B2 (ja) 自動切換可能な自動車変速機
JPH11280867A (ja) 無段変速装置
JP2000055150A (ja) 変速機の前後進切換装置
JP3630131B2 (ja) 自動変速機の入力回転伝動機構
JP2008039010A (ja) 変速機
JPH08159229A (ja) トロイダル型無段変速機
JP5039647B2 (ja) 動力伝達装置
JP4516655B2 (ja) 発進クラッチ
JP4072530B2 (ja) パワースプリット型無段変速装置
JP4872514B2 (ja) 流体圧機械式動力伝達装置
JP4072531B2 (ja) パワースプリット型無段変速装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees