JP3448950B2 - 乳化剤組成物及び乳化方法 - Google Patents

乳化剤組成物及び乳化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はショ糖脂肪酸エステルを
酸性水溶液中に安定に分散させることのできる乳化剤組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ショ糖脂肪酸エステルは、ショ糖と脂肪
酸の比率、および、脂肪酸の種類を変えることにより、
様々なHLB、物性を備えた乳化剤となり、食品乳化剤
としてのみならず、化粧品、医薬品、洗浄剤等の分野で
幅広く使用されている。特に長期の保存安定性が要求さ
れる缶入り飲料においては、原料から混入する耐熱芽胞
菌の生育を抑制する目的で、静菌剤としてショ糖脂肪酸
エステルが添加されている。このような缶入り飲料の代
表としては、缶コーヒー、缶紅茶などが挙げられるが、
一般にコーヒー、紅茶等の抽出液そのものは弱酸性、す
なわちpHは4.5〜5.5付近である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような弱
酸性の抽出液をそのまま用いて缶入り飲料を製造する
と、通常、同飲料に添加される乳成分のタンパク質が変
性、凝集等を起こし商品価値が低下する。この問題を解
決するために、通常、抽出液に炭酸水素ナトリウムを添
加して、弱酸性から中性付近へpHを調整して飲料の製
造に供されている。また、ショ糖脂肪酸エステルもこの
弱酸性のpH領域では分散性が悪く、沈澱するため、抽
出液のpH調整は飲料の製造上、不可欠の操作になって
いる。しかし、このpH調整は飲料本来の風味を低下さ
せるという問題がある。
【0004】このような問題に対し、特開昭59−95
847、特開昭63−105640、特開平3−266
939などでは、pH調整を行わないコーヒー飲料に対
して、ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加し、耐熱芽
胞菌を抑制することを提案している。ポリグリセリン脂
肪酸エステルは、酸性溶液中での分散性はショ糖脂肪酸
エステルに比較して高いが、その抗菌性はショ糖脂肪酸
エステルに比較すると著しく低く、保存中におけるコー
ヒー飲料の変敗を十分に抑制するのは困難である。従っ
て本発明はショ糖脂肪酸エステルを酸性水溶液中に安定
に分散させる方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ショ糖
脂肪酸エステルと特定の組成のポリグリセリン脂肪酸エ
ステル組成物とを併用することにより、静菌作用の大き
いショ糖脂肪酸エステルを酸性水溶液中に安定に分散さ
せることができる。本発明について更に詳細に説明する
に、ショ糖には1分子中に8個の水酸基があるので、シ
ョ糖脂肪酸エステルにはショ糖1分子に脂肪酸が1分子
結合したモノエステルから脂肪酸が8分子結合したオク
タエステルまで種々のエステル化度のものが存在する。
市販のショ糖脂肪酸エステルは通常はいくつかのエステ
ル化度のものの混合物である。そして脂肪酸の種類およ
びエステル化度により、ショ糖脂肪酸エステルの物性は
さまざまに変化する。
【0006】本発明で用いるショ糖脂肪酸エステルは、
炭素数10〜24の脂肪酸を構成脂肪酸とし、全エステ
ルに占めるモノエステルが50重量%以上であるショ糖
脂肪酸エステルである。すなわち脂肪酸は飽和でも不飽
和でもよく、通常はカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エラ
イジン酸、エルカ酸、ベヘニン酸等から選ばれ、単独で
も2種以上の混合物でも差し支えない。すなわち天然の
油脂から得られる脂肪酸をそのまま用いることができ、
またはそれから特定の脂肪酸を濃縮して用いることもで
きる。長期保存食品への抗菌性の付与という点からは、
パルミチン酸含量が60%モル以上のエステルが特に望
ましい。
【0007】なお、ショ糖脂肪酸エステルのモノエステ
ル含量は、有機溶媒系のGPCカラム、例えばTHFを
溶離液として使用する東ソー社製G2500HXLなど
を用いて、RIを検出器として用いて分析することによ
り求めることが出来る。本発明では、このショ糖脂肪酸
エステルをポリグリセリン脂肪酸エステル組成物を用い
て酸性水溶液中に分散させる。
【0008】ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物は、
アルカリ触媒の存在下にポリグリセリンに脂肪酸を反応
させて製造され、脂肪酸導入率、すなわちポリグリセリ
ンの全水酸基のうち脂肪酸でエステル化されたものの割
合が異なる種々のポリグリセリン脂肪酸エステル分子と
未反応ポリグリセリン分子との混合物として得られる。
一般に脂肪酸導入率の小さいポリグリセリン脂肪酸エス
テルほど大量の未反応ポリグリセリンを同伴している。
ポリグリセリン組成物から未反応ポリグリセリンを除去
するのは困難なので、通常は未反応ポリグリセリンを除
去することなく市販され、種々の用途に供されている。
本発明では、ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物とし
てこのような市販品をそのまま用いることができる。も
ちろん所望ならば反応で得られたポリグリセリン組成物
から未反応ポリグリセリンの一部を除去してポリグリセ
リン脂肪酸エステル組成物の界面活性作用の主体である
ポリグリセリン脂肪酸エステルの比率を高めたものを用
いてもよい。未反応ポリグリセリンの除去法としては特
開平5−65350が知られているが、他に特願平4−
201366や特願平5−18924なども提案されて
いる。
【0009】本発明で用いるポリグリセリン脂肪酸エス
テル組成物は、平均重合度4以上のポリグリセリンと炭
素数10〜24の脂肪酸との反応生成物である。ポリグ
リセリンの平均重合度が4より小さいと、これから誘導
されるポリグリセリン脂肪酸エステルの親水性が不十分
となり、ショ糖脂肪酸エステルを分散させる作用が弱く
なる。ポリグリセリンの平均重合度の好ましい範囲は6
〜12である。ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物中
の未反応ポリグリセリンは、10〜90重量%である。
未反応ポリグリセリンはショ糖脂肪酸エステルを分散さ
せる界面活性作用はないが、ハイドロトロープ剤として
の機能を有しているので、少くとも10重量%は含有し
ていることが必要である。しかしその量が多いほど、単
位量のポリグリセリン脂肪酸エステル組成物が分散させ
得るショ糖脂肪酸エステル量は減少する。従って未反応
ポリグリセリンの含有率は90重量%以下であるべきで
ある。
【0010】本発明においてショ糖脂肪酸エステルを分
散させる作用の主体をなすポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを構成する脂肪酸としては、炭素数10〜24の飽和
又は不飽和の脂肪酸があげられる。通常はカプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ベヘニン酸
等が用いられる。脂肪酸は1種類のみを用いてもよく、
また2種以上を併用してもよい。すなわち天然の油脂か
ら得られる脂肪酸をそのまま、ないしはこれから特定の
脂肪酸だけを濃縮したものを用いることができる。
【0011】ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸導
入率は15〜30%の範囲になければならない。脂肪酸
導入率が30%を越えると、疎水性が強くなり、ショ糖
脂肪酸エステルを分散させる作用が弱くなる。また、脂
肪酸導入率が15%を下廻るものは製造が困難である。
何故ならばポリグリセリンに対する脂肪酸の仕込比率を
著しく小さくして反応を行なわなければならず、その結
果、反応生成物中には大量の未反応ポリグリセリンが残
存するので、反応生成物からポリグリセリンの一部を除
去しなければならないからである。
【0012】ポリグリセリン脂肪酸エステルがショ糖脂
肪酸エステルを分散させる作用の強さは、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステルの脂肪酸の平均炭素数及び脂肪酸導入
率によっても異なる。例えばショ糖脂肪酸エステル1重
量部を分散させるには、上述のポリグリセリン脂肪酸エ
ステルと未反応ポリグリセリンとからなるポリグリセリ
ン脂肪酸エステル組成物の場合には、少くとも2重量部
を用いる必要がある。しかし、上述の範囲内でも、脂肪
酸の平均炭素数が15〜19で且つ脂肪酸導入率が15
〜26%のポリグリセリン脂肪酸エステルと未反応ポリ
グリセリンとからなるポリグリセリン脂肪酸エステル組
成物の場合には、0.5重量部で1重量部のショ糖脂肪
酸エステルを分散させることができる。更に、脂肪酸の
平均炭素数が16.8〜18.8で且つ脂肪酸導入率が
18〜25%のポリグリセリン脂肪酸エステルと未反応
ポリグリセリンとからなるポリグリセリン脂肪酸エステ
ル組成物の場合には、0.1重量部で1重量部のショ糖
脂肪酸エステルを分散させることができる。ポリグリセ
リン脂肪酸エステル組成物を上述の下限量より多く用い
ることは、ショ糖脂肪酸エステルの分散の点からは何ら
問題はない。しかし、あまりにも多量のポリグリセリン
脂肪酸エステル組成物を用いることは、経済的に不利な
ので、一般にはその使用量はショ糖脂肪酸エステルの5
重量倍に止めるべきである。
【0013】また、ショ糖脂肪酸エステルを添加する飲
料の風味を重視する見地からは、一般的にはポリグリセ
リン脂肪酸エステル組成物の使用量はできるだけ少量に
止めるのが好ましい。従って、上述の脂肪酸の平均炭素
数が15〜19で且つ脂肪酸導入率が15〜26%のポ
リグリセリン脂肪酸エステル組成物の場合には、ショ糖
脂肪酸エステル1重量部に対し2.5重量部以下の使用
に止めるのが好ましい。また、分散力の極めて強い、脂
肪酸の平均炭素数16.8〜18.8、且つ脂肪酸導入
率18〜25%のポリグリセリン脂肪酸エステル組成物
の場合には、ショ糖脂肪酸エステル1重量部に対し0.
5重量部以下の使用に止めるのが好ましい。
【0014】本発明によれば、ショ糖脂肪酸エステルを
pH3.5〜6の酸性水溶液に分散させることができ
る。もちろんpH6以上の水溶液にも分散させることが
できるが、このような中性の水溶液の場合にはショ糖脂
肪酸エステル単独でも分散が可能であり、あえて本発明
方法による必要はない。また、pH3.5よりも酸性の
強い水溶液の場合には、ショ糖脂肪酸エステルが変質し
てしまい、本来の機能を発現しなくなる。
【0015】酸性水溶液の酸としては、有機酸でも無機
酸でもよく、通常用いられる酢酸、クエン酸、コハク
酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸な
どの有機酸や、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸などの無機酸の
いずれでもよい。酸性水溶液へのショ糖脂肪酸エステル
の添加量は、対象とする水溶液の種類、目的により適宜
決定すればよい。例えばコーヒー飲料や紅茶、ウーロン
茶等の茶飲料に添加する場合には50〜3000pp
m、特に100〜1000ppmとなるように添加すれ
ばよい。また大量の澱粉質を含む飲料の場合には、ショ
糖脂肪酸エステルの効果が発現し難いので500〜30
00ppm程度を添加するのが好ましい。添加方法は任
意であり、ショ糖脂肪酸エステルとポリグリセリン脂肪
酸エステル組成物とを、それぞれ水溶液として別々に添
加してもよく、また両者を混合したものを水に溶解して
添加してもよい。
【0016】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、ポリグリセリン脂
肪酸エステル組成物中のポリグリセリンの含有率及びポ
リグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸導入率及び構成脂
肪酸の組成は、次のようにして測定することができる。
【0017】ポリグリセリンの含有率:特願平5−30
2893「ポリグリセリンの定量方法」に従って定量す
る。すなわちポリグリセリン脂肪酸エステル組成物を親
水性有機溶媒に溶解した溶液を、逆相系吸着剤を充填し
たカラムに導入してポリグリセリン脂肪酸エステルを該
吸着剤に吸着させ、ポリグリセリンは通過させることに
よりポリグリセリン脂肪酸エステルを含まないポリグリ
セリン溶液を得、次いでこの溶液をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーにより分析してポリグリセリンを
定量する。標準手法としては、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル組成物をテトラヒドロフラン/メタノール=6/
4(V/V)溶液に0.1〜0.5wt%濃度となるよ
うに溶解する。逆相系カラムとゲルパーミエーションカ
ラムとを直列に接続し、且つ出口に検出器として示差屈
折計を設置した分析装置に上記で調製した溶液を注入
し、引続きメタノール/水=3/7(V/V)溶液を
0.7ml/minで流して展開する。カラムとして
は、例えば逆相系にYMC−AM312(YMC製)、
ゲルパーミエーションにAsahipak GS310
HQを用いるが、他のカラムであっても差し支えない。
【0018】脂肪酸導入率:ポリグリセリン組成物につ
いて、その水酸基価(OHV(1))、ケン化価(S
V)及び酸価(AV)を、基準油脂分析試験法(日本油
化学協会制定)により測定する。また、ポリグリセリン
組成物を完全にケン化してポリグリセリンとしたものに
ついて、その水酸基価(OHV(2))を測定する。脂
肪酸導入率は、エステル化された水酸基を含む試料中の
全水酸基数から遊離のポリグリセリンの水酸基数を差引
いたもので、エステル化された水酸基数を除したもので
あるので、次式で算出される。
【0019】
【数1】
【0020】(POG:ポリグリセリン脂肪酸エステル
中の遊離ポリグリセリンの重量%) 実施例1〜5及び比較例1〜2 平均重合度10のポリグリセリン758g(1モル)
に、ステアリン酸285g(1モル)及び水酸化ナトリ
ウム1gを添加し、窒素気流下、200℃で4時間反応
させ、淡黄色の付着性の大きい半固体状のポリグリセリ
ン脂肪酸エステル組成物990gを得た。このものの未
反応ポリグリセリン含有率は56重量%であった。ま
た、そのポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸導入率
は21%であった。
【0021】ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガ
ーエステル P−1670;リョートーは三菱化成社の
登録商標。なお、このものの構成脂肪酸はパルミチン酸
が約80重量%であり、モノエステル含量は約80重量
%である)と、上記で得たポリグリセリン脂肪酸エステ
ル組成物とを混合して、ショ糖脂肪酸エステルが500
ppmとなるように酢酸水溶液に添加し、25℃で7日
間保存した。7日後の液の性状を表1に示す。
【0022】
【表1】 ○:沈澱なし。均一分散 △:沈澱僅かに生じる ×:沈澱多量に生じる
【0023】実施例6〜9及び比較例3〜4 平均重合度6のポリグリセリン462g(1モル)に、
パルミチン酸257g(1モル)及び水酸化ナトリウム
1gを添加し、窒素気流下、200℃で4時間反応さ
せ、淡黄色で付着性の大きい半固体状のポリグリセリン
脂肪酸エステル組成物680gを得た。このものの未反
応ポリグリセリン含有率は34重量%であり、またポリ
グリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸導入率は18%であ
った。このポリグリセリン脂肪酸エステル組成物とショ
糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステル P−
1670)とを用いて、実施例1と同様の保存試験を行
なった。結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】実施例10〜13及び比較例5〜6 平均重合度10のポリグリセリン758g(1モル)
に、ラウリン酸200g(1モル)及び水酸化ナトリウ
ム1gを添加し、窒素気流下、200℃で4時間反応さ
せ、淡黄色の粘稠な半固体状のポリグリセリン脂肪酸エ
ステル組成物920gを得た。このものの未反応ポリグ
リセリン含有率は54重量%であり、ポリグリセリン脂
肪酸エステルの脂肪酸導入率は20%であった。
【0026】このポリグリセリン脂肪酸エステル組成物
とショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステル
P−1670)とを用いて、実施例1と同様の保存試
験を行なった。但し、ショ糖脂肪酸エステルの添加量は
250ppmとした。結果を表3に示す。
【0027】
【表3】
【0028】比較例7〜9 平均重合度10のポリグリセリン758g(1モル)
に、ステアリン酸855g(3モル)及び水酸化ナトリ
ウム2gを添加し、窒素気流下、200℃で4時間反応
させ、淡黄色の固体であるポリグリセリン脂肪酸エステ
ル組成物1500gを得た。このものの未反応ポリグリ
セリン含有率は12重量%であり、ポリグリセリン脂肪
酸エステルの脂肪酸導入率は32%であった。このポリ
グリセリン脂肪酸エステル組成物とショ糖脂肪酸エステ
ル(リョートーシュガーエステル P−1670)とを
用いて、実施例1と同様の保存試験を行なった。結果を
表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、従来、ショ糖脂肪酸エ
ステルが使用不能とされていた弱酸性食料にショ糖脂肪
酸エステルを添加して、その保存性を向上させることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 69/33 A23L 2/00 P (56)参考文献 特開 平2−48034(JP,A) 特開 平4−320667(JP,A) 特開 昭62−248451(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01F 17/00 - 17/56

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数10〜24の脂肪酸とショ糖との
    エステルであってモノエステルの含有率が50重量%以
    上であるショ糖脂肪酸エステルが、pH3.5〜6の酸
    性水溶液中に分散している溶液を調製するに際し、ショ
    糖脂肪酸エステル1重量部に対し、下記のポリグリセリ
    ン脂肪酸エステル組成物を2重量部以上用いて、ショ糖
    脂肪酸エステルを酸性水溶液中に分散させることを特徴
    とする方法。 ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物; 平均重合度4以上のポリグリセリン、及びこのポリグリ
    セリンと炭素数10〜24の脂肪酸とのエステルであっ
    て、脂肪酸の導入率が15〜30%であるポリグリセリ
    ン脂肪酸エステルの混合物であって、ポリグリセリンの
    含有率が10〜90重量%である。
  2. 【請求項2】 炭素数10〜24の脂肪酸とショ糖との
    エステルであってモノエステルの含有率が50重量%以
    上であるショ糖脂肪酸エステルが、pH3.5〜6の酸
    性水溶液中に分散している溶液を調製するに際し、ショ
    糖脂肪酸エステル1重量部に対し、下記のポリグリセリ
    ン脂肪酸エステル組成物を0.5重量部以上用いて、シ
    ョ糖脂肪酸エステルを酸性水溶液中に分散させることを
    特徴とする方法。 ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物; 平均重合度4以上のポリグリセリン、及びこのポリグリ
    セリンと炭素数10〜24の脂肪酸とのエステルであっ
    て、脂肪酸の平均炭素数が15〜19であり、かつ脂肪
    酸の導入率が15〜26%であるポリグリセリン脂肪酸
    エステルの混合物であって、ポリグリセリンの含有率が
    10〜90重量%である。
  3. 【請求項3】 炭素数10〜24の脂肪酸とショ糖との
    エステルであってモノエステルの含有率が50重量%以
    上であるショ糖脂肪酸エステルが、pH3.5〜6の酸
    性水溶液中に分散している溶液を調製するに際し、ショ
    糖脂肪酸エステル1重量部に対し、下記のポリグリセリ
    ン脂肪酸エステル組成物を0.1重量部以上用いて、シ
    ョ糖脂肪酸エステルを酸性水溶液中に分散させることを
    特徴とする方法。 ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物; 平均重合度4以上のポリグリセリン、及びこのポリグリ
    セリンと炭素数10〜24の脂肪酸とのエステルであっ
    て、脂肪酸の平均炭素数が16.8〜18.8であり、
    かつ脂肪酸の導入率が18〜25%であるポリグリセリ
    ン脂肪酸エステルの混合物であって、ポリグリセリンの
    含有率が10〜90重量%である。
  4. 【請求項4】 ショ糖脂肪酸エステル1重量部に対し、
    ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物5重量部以下を用
    いることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 ショ糖脂肪酸エステル1重量部に対し、
    ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物2.5重量部以下
    を用いることを特徴とする請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 ショ糖脂肪酸エステル1重量部に対し、
    ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物0.5重量部以下
    を用いることを特徴とする請求項3記載の方法。
  7. 【請求項7】 ショ糖脂肪酸エステルが、構成脂肪酸の
    60モル%以上がパルミチン酸であることを特徴とする
    請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 ポリグリセリンが平均重合度6〜12の
    ものであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれ
    かに記載の方法。
  9. 【請求項9】 酸性水溶液がコーヒー飲料又は茶飲料で
    あり、かつショ糖脂肪酸エステルを100〜1000p
    pmとなるようにこれに分散させることを特徴とする請
    求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項9で調製された、ショ糖脂肪酸
    エステルが100〜1000ppm分散しているコーヒ
    ー飲料または茶飲料が、加熱殺菌されて密封容器に収容
    されている密封容器入り飲料。
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