JP3447662B2 - バナナ熟成加工室の循環ファン制御方法 - Google Patents

バナナ熟成加工室の循環ファン制御方法

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JP3447662B2
JP3447662B2 JP2000128901A JP2000128901A JP3447662B2 JP 3447662 B2 JP3447662 B2 JP 3447662B2 JP 2000128901 A JP2000128901 A JP 2000128901A JP 2000128901 A JP2000128901 A JP 2000128901A JP 3447662 B2 JP3447662 B2 JP 3447662B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバナナ熟成加工室の
循環ファン制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バナナの箱には取手以外に通気穴
が多数穿設されているため、バナナ熟成加工室にはバナ
ナが詰め込まれた箱のまま積み上げられたり或いはパレ
ット積みされたものを配置させていた。この箱の配置は
通気が良好になるように四方へ空間を開けて積み上げる
レンガ積みと呼ばれる方法であり、又、均等な熟成を得
るために空気を強制循環させる強制通風方式が行われて
いた。この場合、バナナ熟成加工室の冷却器側から他方
の端へと空気が流れる時に、その空気は箱の上と周りを
通過するが、冷えていた空気はこの間に、熟成したバナ
ナが発する熱によって暖まってしまう。この結果、バナ
ナ熟成加工室の前列と後列では、1.6℃以上の果肉温度
の差を生じるのが一般であり、空間が多くあって場所を
取るため、作業効率が悪く且つ各バナナ熟度のバラツキ
も生じていた。
【0003】このため近年においては、空間を開けずに
積み上げられるパレタイズ積みで且つ差圧式と呼ばれる
方式が主流になりつつある。これは空気の圧力差を応用
したシステムであり、バナナ熟成加工室中の全ての箱内
部を均等に風が通り抜けるため、差圧加工室の前列と後
列の果肉温度を比べると、全体に1℃より少し高い温度
収まるのが普通である。この結果、均質な熟成仕上が
りが毎回可能となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記差圧
方式に於いては、空気の流れが一定方向のため、バナナ
の果肉温度に1℃より少し高い差が生じてしまい、果肉
温度をコントロールすることが難しい等の問題点があっ
た。
【0005】本発明はバナナ熟成加工中に、箱中のバナ
ナ位置における果肉温度差を修正し、バナナ全体の熟成
度を均一化するバナナ熟成加工室の循環ファン制御方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明方法は上記問題点
を消去するために成されたものであり、つまり、バナナ
熟成加工室のバナナ熟成中に於いて、箱中にあるバナナ
の通気方向における入口側と出口側の両側付近の果肉温
度差によって、室内に設けた循環ファンの吹出し方向を
自動制御させるバナナ熟成加工室の循環ファン制御方法
と成す。この時、入口側バナナの果肉A温度が出口側バ
ナナの果肉B温度より高い場合には、その果肉温度差が
+0.1℃〜1.0℃の範囲の上限設定値以上となった時点
で、果肉A温度が果肉B温度より低い場合には、その果
肉温度差が−0.1℃〜−1.0℃の範囲の下限設定値以下に
なった時点で、循環ファンを逆転させて吹出し方向が反
転される循環ファン制御方法とすると良い。
【0007】別発明の方法として、バナナ熟成加工室の
バナナ熟成中に於いて、箱中にあるバナナの通気方向に
おける入口側と出口側の両側付近の果肉平均温度と室温
度設定値との差によって、室内に設けた循環ファンの風
量を自動制御させるバナナ熟成加工室の循環ファン制御
方法と成す。この時、室温度設定値と果肉平均温度の差
が0.2℃〜1.0℃の範囲の設定値以下となった時点で循環
ファンの風量が減少される循環ファン制御方法とすると
良い。又、この風量の減少方法として周波数を60ヘル
ツから40ヘルツに切換える方法としても良い。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態を示す図
であり、図中の番号について説明する。(1)はバナナ
熟成加工室であり、(2)はバナナ熟成加工室(1)の
上方に設けると共に積み上げられた箱詰めのバナナ
(8)の上部を被覆させるための室仕切板である。
(3)は正逆転可能な循環ファンであり、該循環ファン
(3)は図示しない制御部によって自動制御される。
尚、前記循環ファン(3)の位置は図中に於いては中央
であるが、この位置に限定されるものではない。(4)
は室仕切板(2)の上方の天井に設置されたクーラー及
びヒーターであり、該クーラー及びヒーター(4)と室
仕切板(2)の間には通気路を設け、該通気路の中間に
は循環ファン(3)が取付けられている。(5)は通気
方向における入口側バナナ(8)の果肉A温度(Ta)を
検知するための温度センサーAであり、(6)は出口側
バナナ(8)の果肉B温度(Tb)を検知する温度センサ
ーBであり、(7)は室温度検知用の温度センサーであ
る。
【0009】次に本発明のバナナ熟成加工室(1)の循
環ファン制御方法について説明する。予めバナナ熟成加
工室(1)の温度,湿度,CO2発生累積値などの熟成最
適加工スケジュールを設定しておく。又、積み込まれた
箱中にあるバナナ(8)の通気方向における入口側バナ
ナ(8)に温度センサーA(5)を刺し込むと共に出口
側バナナ(8)に温度センサーB(6)を刺し込み、且
つ温度センサー(7)をバナナ熟成加工室(1)の平均
的な温度が得られる適宜位置に配置しておく。更に温度
センサーA(5),温度センサーB(6),温度センサ
ー(7)からの検知データーは図示しない制御装置に出
力され、制御装置の演算部に於いては、予め果肉A温度
(Ta)と果肉B温度(Tb)の果肉平均温度(Tc)を演算
する工程、室温度設定値(T1)が果肉平均温度(Tc)よ
りも低いか高いかを判断する工程、果肉A温度(Ta)と
果肉B温度(Tb)の差を演算する工程、その値が予め入
力された設定値以下であるか否かを判断する工程、室温
度設定値(T1)と果肉平均温度(Tc)の差を演算する工
程、その演算値が予め入力された上限設定値以上又は下
限設定値以下であるか否かを判断する工程などを行う。
又、図示しない制御部に於いては循環ファン(3)に正
逆転の指令や循環ファン(3)の風量調整の指令を出
す。この時、循環ファン(3)の風量の調整を行う際
に、周波数を60ヘルツと40ヘルツの切換えを行う場
合は、インバーターに指令を出すようにさせると良い。
【0010】先ず始めにバナナ熟成加工室(1)の室温
度設定値(T1)を図4に示すようにセットしてバナナ熟
成を行う。この時、果肉A温度(Ta)と果肉B温度(T
b)の果肉温度差が一定間隔の時間でチェックされる。
又、果肉平均温度(Tc)が室温度設定値(T1)よりも低
い場合は、図4の区間であり、果肉平均温度(Tc)が
室温度設定値(T1)よりも高い場合は、図4の区間で
ある。次に吹出し方向の自動制御方法を図2に基づいて
詳細に説明する。先ず始めに室温度設定値(T1)と果肉
平均温度(Tc)のどちらが高い温度か比較する。この
時、果肉平均温度(Tc)が室温度設定値(T1)よりも低
い場合、つまり図4の区間に於いては、果肉A温度
(Ta)から果肉B温度(Tb)を差引いた値が、上限設定
値以上になると、循環ファン(3)を逆転させて吹出し
方向が切換えられるのである。この上限設定値としては
+0.1℃〜1.0℃の範囲が良く、特には+0.2℃が好まし
い。尚、上限設定値が+0.1℃以下になると、循環ファ
ン(3)の正逆転の切換えが頻繁になり過ぎて消費電力
が増加すると共に装置全体に負荷が掛り過ぎて故障の原
因になり易く、保守上に問題を生じるものとなり、また
上限設定値が1.0℃以上になると、従来の差圧方式の品
質よりも劣化する恐れが生じる。
【0011】その後、果肉B温度(Tb)が果肉A温度
(Ta)よりも高くなり、且つ果肉A温度(Ta)から果肉
B温度(Tb)を差引いた値が、下限設定値以下になる
と、循環ファン(3)を正転させて始めの吹出し方向に
戻るのである。この正逆転の切換えは、室温度設定値
(T1)が変化する際に、室温度変化に対応して切換えが
自動的に行われるのである。尚、下限設定値としては−
0.1℃〜−1.0℃の範囲が良く、特には−0.2℃が好まし
い。
【0012】次に果肉平均温度(Tc)が室温度設定値
(T1)よりも高い場合、つまり図4の区間に於いて
は、果肉A温度(Ta)から果肉B温度(Tb)を差引いた
値が、下限設定値以下になると、循環ファン(3)を逆
転させて吹出し方向を切換える。その後、果肉A温度
(Ta)が果肉B温度(Tb)よりも高くなり、且つ前記差
引いた値が上限設定値以上になると、循環ファン(3)
を正転させて吹出し方向が始めの状態に戻されるのであ
る。
【0013】図3は別発明の実施形態を示す図であり、
これについて説明する。予め図4に示すようにバナナ熟
成加工室(1)の室温度設定値(T1)をセットしてバナ
ナ熟成を行う。先ず始めに果肉平均温度(Tc)が室温度
設定値(T1)よりも低いか高いかを各温度センサー
(5),(6),(7)の出力データーに基づいて図示し
ない演算部と制御部で判断する。先ず果肉平均温度(T
c)が室温度設定値(T1)よりも低い場合は、室温度設
定値(T1)から果肉平均温度(Tc)を差引いた値が設定
値以下になると、周波数が60ヘルツから40ヘルツに
切換えられて循環ファン(3)の風量が減少する。そし
て前記差引いた値が設定値以上になると、周波数が60
ヘルツに戻されて循環ファン(3)の風量も元に戻され
るのである。前記設定値としては0.2℃〜1.0℃の範囲が
良く、特には0.5℃が好ましい。尚、設定値が0.2℃以下
になると、循環ファン(3)の切換えがなかなか行え
ず、省エネルギー化が難しくなり、また設定値1.0℃以
上になると、バナナ熟成のコントロールがしにくくな
る。
【0014】次に果肉平均温度(Tc)が室温度設定値
(T1)よりも高くなった場合、果肉平均温度(Tc)から
室温度設定値(T1)を差引いた値が設定値以下になる
と、上記同様に周波数が40ヘルツに切換えられて循環
ファン(3)の風量を減少させる。そして果肉平均温度
(Tc)と室温度設定値(T1)との差が設定値以上になる
と、周波数が60ヘルツに切換えられて元の風量に戻さ
れるのである。このように室温度設定値(T1)と果肉平
均温度(Tc)の差が設定値以下になると、循環ファン
(3)の風量を減少させて省エネルギー化が行われるの
である。尚、風量の減少方法としては上記の方法に限定
されるものではなく、例えば循環ファン(3)に強風と
弱風のスイッチを設けておき、その切換えで対応させる
方法としても良い。又、前記循環ファン(3)の風量を
減少させる際、60ヘルツ,50ヘルツ,40ヘルツと
3段階に切換え出来る方法としても良い。
【0015】
【実施例1】本発明方法の具体例について説明する。予
めバナナ熟成加工室(1)の室温度と時間を図4に示す
ようにセットしておく。又、上限設定値を+0.2℃、下
限設定値を−0.2℃にセットしておく。先ず始めに、図
5に示すように室温度設定値(T1)を18℃に変更した
時の循環ファン(3)の吹出し方向を制御する方法につ
いて詳細に説明すると、図中の一点鎖線の果肉A温度
(Ta)と点線の果肉B温度(Tb)は直ぐに暖まらないた
め、室温度設定値(T1)と大差を生じる。これは図中の
時間軸における21時間近辺であり、果肉A温度(Ta)
が果肉B温度(Tb)よりも高くなる。その果肉温度差が
上限設定値+0.2℃以上に達したと制御装置で判断する
と、循環ファン(3)に指令が出されて停止し、即座に
逆転されて吹出し方向が切換えられる。すると温風の当
り具合が出口側のバナナ(8)に於いては、以前とは逆
に入口側よりも先に当るため、果肉B温度(Tb)が果肉
A温度(Ta)に接近し、更に果肉B温度(Tb)は果肉A
温度(Ta)よりも高くなる。そして果肉A温度(Ta)か
ら果肉B温度(Tb)を差引いた値が、下限設定値である
−0.2℃以下になると、制御部から循環ファン(3)に
指令が出され、循環ファン(3)を停止させて直ぐに正
転になり、吹出し方向が元に戻されるのである。その
後、果肉A温度(Ta)が果肉B温度(Tb)に近付き、更
に果肉B温度(Tb)よりも高くなって上限設定値+0.2
℃以上に達すると、循環ファン(3)が逆転されて吹出
し方向を反転して上記の工程を繰返しながら図4に示す
果肉A温度(Ta)及び果肉B温度(Tb)が20℃に達す
るまで約45時間を掛けるのである。
【0016】20℃に前記果肉温度が達した後は時間を
掛けて13℃まで下げる。これは図4における区間に
当り、果肉平均温度(Tc)が室温度設定値(T1)よりも
高い場合である。この場合の循環ファン(3)が制御さ
れる方法について図6を参照して詳細に説明する。室温
度設定値(T1)を18℃に変更すると、果肉A温度(T
a)と果肉B温度(Tb)は直ぐに冷えないため、室温度
設定値(T1)よりも高温状態で大差を生じる。この時、
循環ファン(3)が逆転されているため、果肉B温度
(Tb)が果肉A温度(Ta)よりも冷えて温度が下がり、
果肉A温度(Ta)から果肉B温度(Tb)を差引いた値が
上限設定値+0.2℃以上に達したと制御装置で判断する
と、循環ファン(3)に指令が出されて停止し、即座に
正転されて吹出し方向が元に戻される。すると冷風が入
口側のバナナ(8)へ先に当るため、果肉A温度(Ta)
が果肉B温度(Tb)に接近し、更に果肉A温度(Ta)は
果肉B温度(Tb)よりも低くなる。そして果肉A温度
(Ta)から果肉B温度(Tb)を差引いた値が、下限設定
値である−0.2℃以下になると、制御部から循環ファン
(3)に指令が出され、循環ファン(3)を停止させて
直ぐに逆転になり、吹出し方向が反転されるのである。
その後、果肉B温度(Tb)が果肉A温度(Ta)に近付
き、更に果肉A温度(Ta)よりも低くなって上限設定値
+0.2℃以上に達すると、循環ファン(3)が正転され
て吹出し方向を元に戻して上記の工程を繰返しながら図
4に示す室温度設定値(T1)が13℃に達するまで始め
から約110時間を掛けて熟成が行われるのである。
【0017】
【実施例2】別発明方法の具体例について説明する。予
めバナナ熟成加工室(1)の室温度と時間を図4に示す
ようにセットしておく。又、設定値を0.5℃にセットし
ておく。先ず図7に示すように室温度設定値(T1)を1
8℃に変更した時の循環ファン(3)の風量調整方法に
ついて詳細に説明すると、実施例1と同様にバナナ
(8)の果肉は直ぐに暖まらないため、室温度設定値
(T1)と大差を生じる。この間は循環ファン(3)の風
量を最大にして暖める。又、この果肉平均温度(Tc)は
室温度設定値(T1)よりも低く、且つその差が設定値0.
5℃以下になると、図示しない制御装置から循環ファン
(3)に指令が出されて、周波数が60ヘルツから40
ヘルツに切換えられ、循環ファン(3)の風量が減少す
る。そして前記差引いた値が設定値以上になると、周波
数が60ヘルツに戻されて循環ファン(3)の風量が元
に戻されるのである。このように室温度設定値(T1)が
20℃に達するまでに2℃〜4℃ずつ上げられ、室温度
設定値(T1)が変化する毎に、循環ファン(3)の風量
も変化して対応させ、室温度設定値(T1)と果肉平均温
度(Tc)との差が小さくなると、循環ファン(3)の回
転速度を下げて省エネルギー化させて行くのである。
【0018】20℃に果肉平均温度(Tc)が達した後
は、時間を掛けて13℃までゆっくりと下げる。この
時、果肉平均温度(Tc)が室温度設定値(T1)よりも高
くなり、果肉平均温度(Tc)から室温度設定値(T1)を
差引いた値が設定値以下になると、上記同様に周波数が
40ヘルツに切換えられて循環ファン(3)の風量を減
少させる(図8参照)。そして果肉平均温度(Tc)から
室温度設定値(T1)との差が設定値0.5℃以上になる
と、周波数が60ヘルツに切換えられるのである。この
ように室温度設定値(T1)が13℃に達するまでに1℃
ずつ下げられ、室温度設定値(T1)が変化する毎に、循
環ファン(3)の風量も変化して対応すると共に省エネ
ルギー化させて行くのである。
【0019】実施例1及び実施例2によって得られたバ
ナナ(8)の熟成度を確認したところ、バナナ熟成加工
室(1)全体に均一な温度,湿度,果肉温度などを安定
させる風の流れを生じさせて品質が保たれながら、加工
スピードをコントロールし、正確に要求されるカラー度
と均一な熟度に仕上げられることが確認できた。従っ
て、商品価値のより高いバナナ(8)に仕上げることが
可能となったのである。
【0020】
【発明の効果】本発明はこのように構成させたことによ
り、下記に記載する効果を有する。
【0021】請求項1のようにバナナ熟成加工室(1)
のバナナ熟成中に於いて、箱中にあるバナナ(8)の通
気方向における入口側と出口側の両側付近の果肉温度差
によって、室内に設けた循環ファン(3)の吹出し方向
を自動制御するだけの簡単な方法であり、空気の流れを
変化させることにより、バナナ熟成加工室(1)全体に
均一な温度,湿度,果肉温度などを安定させる風の流れ
を生じさせて、バナナ(8)の果肉温度差が0.5℃前後
以内に維持されながら、加工スピードをコントロール
し、要求される正確なカラー度と均一な熟度に仕上げる
ことができ、商品価値のより高いバナナ(8)に仕上げ
ることが可能となった。更に本発明には循環ファン
(3)の機能として吹出し方向が変る機能だけあれば良
いため、風量調整機能のない構造の簡単なものが使用で
き、設備費が安価になると共に故障の少ないものとな
る。尚、本発明方法はバナナ(8)以外の青果物の生
育,成熟,保管管理,栽培管理或いは生鮮食料品の冷蔵
や保管管理等に応用したものとしても良い。
【0022】請求項2のように果肉温度差が、通気方向
における入口側バナナ(8)の果肉A温度(Ta)と出口
側バナナ(8)の果肉B温度(Tb)とから求められ、更
に前記果肉A温度(Ta)と果肉B温度(Tb)の果肉平均
温度(Tc)が室温度設定値(T1)よりも低い場合には、
果肉A温度(Ta)から果肉B温度(Tb)を差引いた値が
上限設定値以上となった時点で循環ファン(3)を逆転
させて吹出し方向が反転されると共に、差引いた値が下
限設定値以下になった時点で循環ファン(3)を正転さ
せて吹出し方向が元に戻され、果肉平均温度(Tc)が室
温度設定値(T1)よりも高い場合には、果肉A温度(T
a)から果肉B温度(Tb)を差引いた値が下限設定値以
下になった時点で循環ファン(3)が逆転へ切換えられ
ると共に、差引いた値が上限設定値以上となった時点で
循環ファン(3)が正転へ切換えられる制御方法とする
ことにより、請求項1と同様な効果が得られる。またバ
ナナ熟成加工室(1)に於いて、室温度はバナナ(8)
の呼吸熱等により変動するが、室温度設定値(T1)が基
準となるので、セットが容易となり、且つ全体のバナナ
(8)の果肉温度差を極力小さくすることが出来るた
め、熟度を均一にコントロールすることが容易となる。
【0023】請求項3に示すように上限設定値を+0.1
℃〜1.0℃で、下限設定値を−0.1℃〜−1.0℃とするこ
とにより、バナナ(8)の果肉温度差が1℃以内に維持
することが可能であるので、従来の差圧方式と同等の品
質が確保出来ると共に設定値を0.2℃とすることによっ
て更にバナナ(8)の果肉温度差が小さくなり、従来の
ものよりも正確なカラー度と均一な熟度に仕上げること
が可能なものとなるのである。
【0024】請求項4に示すようにバナナ熟成加工室
(1)のバナナ熟成中に於いて、箱中にあるバナナ
(8)の通気方向における入口側と出口側の両側付近
果肉平均温度(Tc)と、室温度設定値(T1)との差によ
って、室内に設けた循環ファン(3)の風量を自動制御
することにより、空気の流れる風量が変化されるため、
バナナ熟成加工室(1)全体に均一な温度,湿度,果肉
温度などを安定させる風の流れが生じて、バナナ(8)
の果肉温度差が1℃以内に維持されながら、加工スピー
ドをコントロールし、要求される正確なカラー度と均一
な熟度に仕上げることが出来るものとなるため、商品価
値のより高いバナナ(8)に仕上げることが可能となっ
た。尚、本発明方法はバナナ(8)以外の青果物の生
育,成熟,保管管理,栽培管理或いは生鮮食料品の冷蔵
や保管管理等に応用したものとしても良い。
【0025】請求項5のように果肉平均温度(Tc)が、
通気方向における入口側バナナ(8)の果肉A温度(T
a)と出口側バナナ(8)の果肉B温度(Tb)とから求
められ、更に果肉平均温度(Tc)が室温度設定値(T1)
よりも低い場合には、室温度設定値(T1)から果肉平均
温度(Tc)を差引いた値が設定値以下となった時点で循
環ファン(3)の風量が減少され、且つ果肉平均温度
(Tc)が室温度設定値(T1)よりも高い場合には、果肉
平均温度(Tc)から室温度設定値(T1)を差引いた値が
設定値以下となった時点で循環ファン(3)の風量が減
少される風量調整を行うことによって、請求項4と同様
な効果が得られる。またバナナ熟成加工室(1)に於い
て、細かな変動を生じない室温度設定値(T1)が基準と
なるのでセットが容易となり、且つ全体のバナナ(8)
の果肉平均温度(Tc)が室温度設定値(T1)と比較して
調整されるので、予め設定した熟成最適加工スケジュー
ルに外れることなく追従しながら行われるものとなり、
従来より緻密な調整が可能となると共にバナナ熟成加工
室(1)が均一状態に安定している時には風量を減少す
ることにより、節電することが出来る。
【0026】請求項6のように循環ファン(3)の風量
の減少方法として周波数を60ヘルツから40ヘルツに
切換えて減少される制御方法とすることにより、インバ
ーターを取付けるだけの簡単な装置と作業だけで可能と
なるため、手間が掛らず且つコストダウンも容易とな
る。また循環ファン(3)の機能に風量調整機能のない
簡単な構造のものが使用出来るため、設備費が安価で済
む。
【0027】請求項7に示すように設定値を0.2℃〜1.0
℃とすることにより、バナナ(8)の果肉温度差が1℃
以内に維持することが可能となり、従来の差圧方式と同
等以上の品質が確保出来ると共に設定値を0.5℃とする
ことによって更にバナナ(8)の果肉温度差が小さくな
り、従来のものよりも正確なカラー度と均一な熟度に仕
上げることが可能なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す説明図である。
【図2】本実施形態の吹出し方向による制御方法を示す
フローチャートである。
【図3】別発明の実施形態の風量調整による制御方法を
示すフローチャートである。
【図4】バナナ熟成中に於ける室温度設定値と果肉平均
温度を示すグラフである。
【図5】本発明の実施形態の室温度設定値が上昇中に於
ける循環ファンの吹出し方向による制御方法を示すグラ
フである。
【図6】本発明の実施形態の室温度設定値が下降中に於
ける循環ファンの吹出し方向による制御方法を示すグラ
フである。
【図7】別発明の実施形態の室温度設定値が上昇中に於
ける循環ファンの風量調整による制御方法を示すグラフ
である。
【図8】別発明の実施形態の室温度設定値が下降中に於
ける循環ファンの風量調整による制御方法を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 バナナ熟成加工室 3 循環ファン 8 バナナ Ta 果肉A温度 Tb 果肉B温度 Tc 果肉平均温度 T1 室温度設定値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 7/00 - 9/34

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バナナ熟成加工室(1)のバナナ熟成中
    に於いて、箱中にあるバナナ(8)の通気方向における
    入口側と出口側の両側付近の果肉温度差によって、室内
    に設けた循環ファン(3)の吹出し方向を自動制御させ
    たことを特徴とするバナナ熟成加工室の循環ファン制御
    方法。
  2. 【請求項2】 前記果肉温度差が、通気方向における入
    口側バナナ(8)の果肉A温度(Ta)と出口側バナナ
    (8)の果肉B温度(Tb)とから求められ、更に前記果
    肉A温度(Ta)と前記果肉B温度(Tb)の果肉平均温度
    (Tc)が室温度設定値(T1)よりも低い場合には、果肉
    A温度(Ta)から果肉B温度(Tb)を差引いた値が上限
    設定値以上となった時点で前記循環ファン(3)を逆転
    させて吹出し方向が反転されると共に前記差引いた値が
    下限設定値以下になった時点で前記循環ファン(3)を
    正転させて吹出し方向が元に戻され、前記果肉平均温度
    (Tc)が室温度設定値(T1)よりも高い場合には、果肉
    A温度(Ta)から果肉B温度(Tb)を差引いた値が下限
    設定値以下になった時点で前記循環ファン(3)が逆転
    へ切換えられると共に前記差引いた値が上限設定値以上
    となった時点で前記循環ファン(3)が正転へ切換えら
    れる請求項1記載のバナナ熟成加工室の循環ファン制御
    方法。
  3. 【請求項3】 前記上限設定値が+0.1℃〜1.0℃であ
    り、該下限設定値が−0.1℃〜−1.0℃である請求項2記
    載のバナナ熟成加工室の循環ファン制御方法。
  4. 【請求項4】 バナナ熟成加工室(1)のバナナ熟成中
    に於いて、箱中にあるバナナ(8)の通気方向における
    入口側と出口側の両側付近の果肉平均温度(Tc)と、室
    温度設定値(T1)との差によって、室内に設けた循環フ
    ァン(3)の風量を自動制御させたことを特徴とするバ
    ナナ熟成加工室の循環ファン制御方法。
  5. 【請求項5】 前記果肉平均温度(Tc)が、通気方向に
    おける入口側バナナ(8)の果肉A温度(Ta)と出口側
    バナナ(8)の果肉B温度(Tb)とから求められ、更に
    前記果肉平均温度(Tc)が室温度設定値(T1)よりも低
    い場合には、室温度設定値(T1)から果肉平均温度(T
    c)を差引いた値が設定値以下となった時点で前記循環
    ファン(3)の風量が減少され、且つ前記果肉平均温度
    (Tc)が室温度設定値(T1)よりも高い場合には、果肉
    平均温度(Tc)から室温度設定値(T1)を差引いた値が
    設定値以下となった時点で前記循環ファン(3)の風量
    が減少される請求項4記載のバナナ熟成加工室の循環フ
    ァン制御方法。
  6. 【請求項6】 前記循環ファン(3)の風量の減少方法
    が、周波数を60ヘルツから40ヘルツに切換えて減少
    される請求項5記載のバナナ熟成加工室の循環ファン制
    御方法。
  7. 【請求項7】 前記設定値が0.2℃〜1.0℃である請求項
    5記載のバナナ熟成加工室の循環ファン制御方法。
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