JP3447223B2 - 放射線画像撮影装置 - Google Patents

放射線画像撮影装置

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JP3447223B2
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  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線画像撮影方法
および放射線画像撮影装置に関し、より詳細には、散乱
放射線による画像品質劣化の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、医療診断を目的とする放射線
撮影の医療用放射線撮影、物質の被破壊検査等を目的と
する工業用放射線撮影等の種々の分野における放射線撮
影において、増感紙と放射線写真フイルムとを組合せた
いわゆる放射線写真法が利用されている。この方法によ
れば、被写体を透過したX線等の放射線が増感紙に入射
すると,増感紙に含まれる蛍光体はこの放射線のエネル
ギーを吸収して蛍光(瞬時発光)を発する。この発光に
より、増感紙に密着させるように重ね合わされた放射線
写真フイルムが感光し、放射線写真フイルム上には放射
線画像が形成される。このようにして放射線画像は直接
に放射線フイルム上に可視化された画像として得ること
ができる。
【0003】また本出願人は、放射線画像情報が蓄積記
録された蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光を照
射し、このシートに蓄積記録された前記放射線画像情報
に応じて輝尽発光する輝尽発光光を検出して、放射線画
像情報を読み取る放射線画像情報読取装置(CR装置;
コンピューテッド・ラジオグラフィ)をすでに提案され
ている(特開昭55-12429号,同56-11395号,特開昭62-1
8536号等)。このCR装置により読み取られた画像(画
像データ)は、可視画像として、CRTに表示され或い
はLP(レーザープリンター)によりフイルムに出力さ
れる等して、医療現場において、病巣や傷害の有無、そ
の内容の把握などの診断に利用されている。
【0004】しかしながら、放射線写真フィルムを用い
て放射線画像を得るためには、上述した放射線画像を直
接可視化する際に、撮影に用いる放射線写真フイルムと
増感紙との感度領域を一致させて撮影を行う必要があ
り、またフィルムの現像処理工程を必要とするため、手
間と時間がかかるという問題がある。
【0005】また、放射線写真フイルムや蓄積性蛍光体
シートを用いて光電的に放射線画像を読み取る装置にお
いては、放射線画像に画像処理をおこなって目的に応じ
た濃度およびコントラストを有するように調整したり、
放射線画像を一旦電気信号に変換しなければならず、そ
のための画像読取装置を用いて読取り走査を行う必要が
あり、放射線画像を得るための操作が煩雑なものとな
り、放射線画像を得るまでの時間がかかるものとなって
いる。
【0006】そこで、従来の装置における上記のような
問題点を解決するために、放射線を検出して電気信号に
変換する半導体(放射線固体検出器)を使用した装置が
提案されている。放射線固体検出器としては、種々のタ
イプのものが提案されているが、代表的なものとして
は、絶縁基板上に夫々が画素に対応する複数個の光電変
換素子を2次元状に形成した2次元画像読取装置と、こ
の2次元画像読取装置上に形成された画像情報を担持す
る放射線が照射されると画像情報を担持する可視光に変
換する蛍光体層(シンチレータ)を積層して成るもの
(以下、「光変換方式」の放射線固体検出器という)、
絶縁基板上に夫々が画素に対応する複数個の電荷収集電
極を2次元状に形成した2次元画像読取装置と、この2
次元画像読取装置上に形成された画像情報を担持する放
射線が照射されると前記画像情報を担持する電荷を発生
する放射線導電体とを積層して成るもの(以下、「直接
変換方式」の放射線固体検出器という)がある。
【0007】光変換方式の放射線固体検出器としては、
例えば特開昭59-211263 号、特開平2-164067号、PCT
国際公開番号WO92/06501号、Signal,noise,and read
outconsiderations in the development of amorphous
silicon photodiode arraysfor radiotherapy and diag
nostic x-ray imaging,L.E.Antonuk et.al ,Universi
ty of Michigan,R.A.Street Xerox,PARC,SPIE Vol.1
443 Medical Imaging V;Image Physics(1991) ,p.108-
119 等が提案されている。
【0008】一方、直接変換方式の放射線固体検出器と
しては、例えば、(i) 放射線の透過方向の厚さが通常の
ものより10倍程度厚く設定された放射線固体検出器(MA
TERIAL PARAMETERS IN THICK HYDROGENATED AMORPHOUS
SILICON RADIATION DETECTORS,Lawrence Berkeley Labo
ratory.University of California,Berkeley.CA 94720
Xerox Parc.Palo Alto.CA 94304)、あるいは(ii)放射線
の透過方向に、金属板を介して2つ以上積層された放射
線固体検出器(Metal/Amorphous Silicon Multilayer Ra
diation Detectors,IEE TRANSACTIONS ON NUCLEAR SCIE
NCE.VOL.36.NO.2.APRIL 1989) 、あるいは(iii) CdT
e等を使用した放射線固体検出器(特開平1-216290号)
等が提案されている。
【0009】また、本出願人は、直接変換方式の放射線
固体検出器を改良した放射線固体検出器(以下、「改良
型直接変換方式」の放射線固体検出器という)を提案し
ている(特願平9-222114号)。
【0010】この改良型直接変換方式の放射線固体検出
器は、記録用の放射線に対して透過性を有する第1の導
電体層、該第1の導電体層を透過した記録用の放射線の
照射を受けることにより光導電性を呈する記録用光導電
層、第1の導電体層に帯電される電荷と同極性の電荷に
対しては略絶縁体として作用し、かつ、該電荷と逆極性
の電荷に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、
読取用の電磁波の照射を受けることにより光導電性を呈
する読取用光導電層、読取用の電磁波に対して透過性を
有する第2の導電体層を、この順に積層して成るもので
あって、記録用光導電層と電荷輸送層との界面に、画像
情報を担持する潜像電荷を蓄積するものである。
【0011】なお、この改良型直接変換方式の放射線固
体検出器において潜像電荷を読み出す方式としては、第
2の導電体層(読取電極)を平板状のものとし、この読
取電極側にレーザ等のスポット状の読取光を走査して潜
像電荷を検出する方式と、読取電極をクシ歯状のもの
(ストライプ状電極)とし、ストライプ状電極の長手方
向と略直角な方向に延びたライン光源を該ストライプ状
電極の長手方向に走査して潜像電荷を検出する方式があ
る。
【0012】上記各種方式の放射線固体検出器から出力
された画像信号は、放射線固体検出器に設けられたアン
プにより増幅されて出力され、所定の画像処理がなされ
た後にCRT等の再生手段により再生される。このよう
な放射線固体検出器を用いることにより、被写体の放射
線画像を煩雑な操作を行うことなく直ちに再生すること
ができ、直ちにリアルタイムで放射線画像を得ることが
でき、上述した放射線写真フィルム等を使用した装置の
欠点を解消することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記各種方
式の放射線固体検出器を使用した放射線画像撮影装置に
おいて、放射線固体検出器により放射線画像を読み取る
場合、放射線源から発せられた放射線を被写体に照射し
て、被写体を透過した放射線すなわち被写体の画像情報
を担持する放射線を放射線固体検出器により検出する。
【0014】しかしながら、放射線は被写体内であらゆ
る方向に散乱されるので、この散乱放射線による信号が
本来の画像情報を担持する画像信号に混ざり込み、十分
なS/Nが得られない或いは解像度が劣化する等の画像
品質が劣化するという問題を有する。
【0015】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、散乱放射線による画像品質劣化を改善することが
できる、放射線固体検出器を使用した放射線画像撮影方
法および放射線画像撮影装置を提供することを目的とす
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の放射
線画像撮影方法は、被写体の一方側に放射線を発する放
射線源を配し、被写体の他方側に画像情報を担持する潜
像電荷をストライプ状電極により読み出す2次元画像読
取装置を配して、被写体の放射線画像を撮影する放射線
画像撮影方法であって、2次元画像読取装置と被写体と
の間に、特定方向からの放射線のみを2次元画像読取装
置へ導出するグリッド板を配して撮影を行うことを特徴
とする。
【0017】本発明による第1の放射線画像撮影装置
は、上記第1の放射線画像撮影方法を実現する、上述の
改良型直接変換方式の放射線固体検出器を備えた放射線
画像撮影装置(以下、「改良型直接変換方式の放射線画
像撮影装置」という)であって、放射線を発する放射線
源と、画像情報を担持する潜像電荷をストライプ状電極
により読み出す2次元画像読取装置と、該2次元画像読
取装置と放射線源との間に配置された特定方向からの放
射線のみを2次元画像読取装置へ導出するグリッド板と
を備えてなることを特徴とするものである。
【0018】この第1の放射線画像撮影装置は、2次元
画像読取装置が、ストライプ状電極が所定のピッチで該
ストライプ状電極の長手方向に対して略直角な方向に配
列されたものであり、グリッド板が、放射線を吸収する
物質(放射線吸収物質)と放射線を透過する物質(放射
線透過物質)とが交互に所定のグリッドピッチで前記略
直角な方向に配列されたもの、すなわちストライプ状電
極とグリッド板の放射線吸収物質とが平行に配列された
ものであり、ストライプ状電極のピッチの空間周波数f
Cが、グリッドピッチの空間周波数fGの2倍以上であ
ることが望ましい。
【0019】ここで、「ストライプ状電極のピッチの空
間周波数fC」とは、ストライプ状電極のピッチをPC
としたとき、fC=1/PCで表されるものをいう。ま
た「グリッドピッチの空間周波数fG」とは、グリッド
ピッチをPGとしたとき、fG=1/PGで表されるも
のをいう(後述する他の変換方式の放射線固体検出器か
ら成る2次元画像読取装置を備えた放射線画像撮影装置
においても同様である。) また、この第1の放射線画像撮影装置は、2次元画像読
取装置が、ストライプ状電極が所定のピッチで該ストラ
イプ状電極の長手方向に対して略直角な方向に配列され
たものであり、グリッド板が、放射線吸収物質と放射線
透過物質とが交互に所定のグリッドピッチで長手方向に
配列されたもの、すなわちストライプ状電極とグリッド
板の放射線吸収物質とが直交するように配列されたもの
であり、長手方向に走査して潜像電荷を読み出す際のサ
ンプリングピッチの空間周波数fSが、グリッドピッチ
の空間周波数fGの2倍以上であることが望ましい。
【0020】ここで「サンプリングピッチの空間周波数
fS」とは、サンプリングピッチをPSとしたとき、f
S=1/PSで表されるものをいう。
【0021】また、本発明による第1の放射線画像撮影
装置は、2次元画像読取装置が、ストライプ状電極が所
定のピッチで該ストライプ状電極の長手方向に対して略
直角な方向に配列されたものであり、グリッド板が、放
射線吸収物質と放射線透過物質とが交互に所定のグリッ
ドピッチで略直角な方向に配列されたもの、すなわちス
トライプ状電極とグリッド板の放射線吸収物質とが平行
に配列されたものであり、ストライプ状電極のピッチの
空間周波数fCと、グリッドピッチの空間周波数fGと
の差が1(サイクル/mm)以上のものであってもよ
い。
【0022】また、本発明による第1の放射線画像撮影
装置は、2次元画像読取装置が、ストライプ状電極が所
定のピッチで該ストライプ状電極の長手方向に対して略
直角な方向に配列されたものであり、グリッド板が、放
射線吸収物質と放射線透過物質とが交互に所定のグリッ
ドピッチで前記長手方向に配列されたもの、すなわちス
トライプ状電極とグリッド板の放射線吸収物質とが直交
するように配列されたものであり、長手方向に走査して
潜像電荷を読み出す際のサンプリングピッチの空間周波
数fSと、グリッドピッチの空間周波数fGとの差が1
(サイクル/mm)以上のものであってもよい。
【0023】本発明による第2の放射線画像撮影方法
は、被写体の一方側に放射線を発する放射線源を配し、
被写体の他方側に、絶縁基板上に夫々が画素に対応する
複数個の電荷収集電極を2次元状に形成した2次元画像
読取装置および2次元画像読取装置上に形成された画像
情報を担持する放射線が照射されると画像情報を担持す
る電荷を発生する放射線導電体を配して、被写体の放射
線画像を撮影する放射線画像撮影方法であって、放射線
導電体と被写体との間に、特定方向からの放射線のみを
放射線導電体へ導出するグリッド板を配して撮影を行う
ことを特徴とする。
【0024】本発明による第2の放射線画像撮影装置
は、上記第2の放射線画像撮影方法を実現する、上述の
直接変換方式の放射線固体検出器を備えた放射線画像撮
影装置(以下、「直接変換方式の放射線画像撮影装置」
という)であって、放射線を発する放射線源と、絶縁基
板上に夫々が画素に対応する複数個の電荷収集電極を2
次元状に形成した2次元画像読取装置と、2次元画像読
取装置上に形成された画像情報を担持する放射線が照射
されると画像情報を担持する電荷を発生する放射線導電
体と、該放射線導電体と放射線源との間に配置された特
定方向からの放射線のみを放射線導電体へ導出するグリ
ッド板とを備えてなることを特徴とするものである。
【0025】この第2の放射線画像撮影装置は、2次元
画像読取装置が、電荷収集電極が所定のピッチでX方向
およびY方向に配列されたものであり、グリッド板が、
放射線吸収物質と放射線透過物質とが交互に所定のグリ
ッドピッチでX方向およびY方向の少なくともどちらか
一方向に配列されたものであり、電荷収集電極のグリッ
ドの配列方向の空間周波数fDが、グリッドピッチの空
間周波数fGの2倍以上であることが望ましい。
【0026】ここで「グリッドの配列方向」とは、放射
線吸収物質と放射線透過物質とが交互に配列される方向
をいう。また、「電荷収集電極のグリッドの配列方向の
空間周波数fD」とは、電荷収集電極のグリッドピッチ
方向のピッチをPDとしたとき、fD=1/PDで表さ
れるものをいう。
【0027】また、この第2の放射線画像撮影装置は、
2次元画像読取装置が、電荷収集電極が所定のピッチで
X方向およびY方向に配列されたものであり、グリッド
板が、放射線吸収物質と放射線透過物質とが交互に所定
のグリッドピッチでX方向およびY方向の少なくともど
ちらか一方向に配列されたものであり、電荷収集電極の
グリッドの配列方向の空間周波数fDと、グリッドピッ
チの空間周波数fGとの差が1サイクル/mm以上であ
るものであってもよい。
【0028】本発明による第3の放射線画像撮影装置
は、上述の光変換方式の放射線固体検出器を備えた放射
線画像撮影装置(以下、「光変換方式の放射線画像撮影
装置」という)であって、放射線を発する放射線源と、
絶縁基板上に夫々が画素に対応する複数個の光電変換素
子を2次元状に形成した2次元画像読取装置と、2次元
画像読取装置上に形成された画像情報を担持する放射線
が照射されると前記画像情報を担持する可視光に変換す
る蛍光体と、蛍光体と放射線源との間に配置された特定
方向からの放射線のみを蛍光体へ導出するグリッド板と
を備えてなる放射線画像撮影装置において、2次元画像
読取装置が、光電変換素子が所定のピッチでX方向およ
びY方向に配列されたものであり、グリッド板が、放射
線吸収物質と放射線透過物質とが交互に所定のグリッド
ピッチでX方向およびY方向の少なくともどちらか一方
向に配列されたものであり、光電変換素子のグリッドの
配列方向の空間周波数fPが、グリッドピッチの空間周
波数fGの2倍以上であることを特徴とするものであ
る。
【0029】ここで「光電変換素子のグリッドの配列方
向の空間周波数fP」とは、光電変換素子のグリッドピ
ッチ方向のピッチをPPとしたとき、fP=1/PPで
表されるものをいう。
【0030】また、発明による第4の放射線画像撮影装
置は、上記同様、放射線を発する放射線源と、絶縁基板
上に夫々が画素に対応する複数個の光電変換素子を2次
元状に形成した2次元画像読取装置と、2次元画像読取
装置上に形成された画像情報を担持する放射線が照射さ
れると前記画像情報を担持する可視光に変換する蛍光体
と、蛍光体と放射線源との間に配置された特定方向から
の放射線のみを蛍光体へ導出するグリッド板とを備えて
なる光変換方式の放射線画像撮影装置であって、2次元
画像読取装置が、光電変換素子が所定のピッチでX方向
およびY方向に配列されたものであり、グリッド板が、
放射線吸収物質と放射線透過物質とが交互に所定のグリ
ッドピッチでX方向およびY方向の少なくともどちらか
一方向に配列されたものであり、光電変換素子のグリッ
ドの配列方向の空間周波数fPと、グリッドピッチの空
間周波数fGとの差が1(サイクル/mm)以上である
ことを特徴とするものである。
【0031】上記第3および第4の放射線画像撮影装置
の光電変換素子は、下部電極としての第1の金属薄膜
層、エレクトロンおよびホールの通過を阻止するアモル
ファスチッカシリコン絶縁層(a−SiNX )、水素化
アモルファスシリコン光電変換層(a−Si:H)、ホ
ールキャリアの注入を阻止するN型の注入阻止層または
エレクトロンキャリアの注入を阻止するP型の注入阻止
層、上部電極としての透明電極層または注入阻止層上の
一部に配列した第2の金属薄膜層が、絶縁基板側からこ
の順に積層されてなることが望ましい。
【0032】上記第1〜第4の放射線画像撮影装置の何
れにおいても、2次元画像読取装置により読み取られた
画像信号の内、グリッドピッチの空間周波数fGを担持
する信号成分SGを減衰させる第1の画像処理手段を備
えたものであることが望ましい。
【0033】また、上記第1〜第4の放射線画像撮影装
置のうち、センサの空間周波数f0がグリッドピッチの
空間周波数fGの2倍以上であるもの以外の装置にあっ
ては、2次元画像読取装置により読み取られた画像信号
の内、グリッドにより生じるモアレ周波数を担持する信
号成分SMを減衰させる第2の画像処理手段を備えたも
のであることが望ましい。
【0034】ここで「センサの空間周波数f0」とは、
改良型直接変換方式の放射線固体検出器の場合にはスト
ライプ状電極のピッチの空間周波数fC或いはサンプリ
ングピッチの空間周波数fSであり、直接変換方式の放
射線固体検出器の場合には電荷収集電極のグリッドピッ
チ方向の空間周波数fDであり、光変換方式の放射線固
体検出器の場合には光電変換素子のグリッドの配列方向
の空間周波数fPである。
【0035】また「グリッドにより生じるモアレ周波
数」とは、グリッドピッチPGとセンサピッチP0とが
異なる場合に、均一な放射線が照射されたとしても、空
間的な位相の違いから、画像上に周期的な濃淡を引き起
こすモアレ現象における、濃淡の繰返し周波数であっ
て、改良型直接変換方式の放射線画像撮影装置の場合に
はストライプ状電極のピッチの空間周波数fC或いは長
手方向に走査して潜像電荷を読み出す際のサンプリング
ピッチの空間周波数fSとグリッドピッチの空間周波数
fGとの差であり、直接変換方式の放射線画像撮影装置
の場合には電荷収集電極のグリッドの配列方向の空間周
波数fDとグリッドピッチの空間周波数fGとの差であ
り、光変換方式の放射線画像撮影装置の場合には光電変
換素子のグリッドの配列方向の空間周波数fPとグリッ
ドピッチの空間周波数fGとの差である。なお、「セン
サピッチP0」とは、改良型直接変換方式の放射線固体
検出器の場合にはストライプ状電極のピッチPC或いは
サンプリングピッチPSであり、直接変換方式の放射線
固体検出器の場合には電荷収集電極のグリッドピッチ方
向のピッチPDであり、光変換方式の放射線固体検出器
の場合には光電変換素子のグリッドピッチ方向のピッチ
PPである。
【0036】さらに、2次元画像読取装置により読み取
られた画像信号をデジタル化するA/D変換器をさらに
備えたものとし、該デジタル化された画像信号に基づい
て、第1の画像処理手段がグリッドピッチの空間周波数
fGを担持する信号成分SGを減衰させるもの、或いは
第2の画像処理手段がグリッドにより生じるモアレ周波
数を担持する信号成分SMを減衰させるものであればよ
り望ましい。
【0037】
【発明の効果】本発明による改良型直接変換方式の放射
線画像撮影方法および放射線画像撮影装置によれば、2
次元画像読取装置と放射線源との間に特定方向からの放
射線のみを2次元画像読取装置へ導出するグリッド板を
備えるようにしたので、被写体内で散乱された放射線が
グリッド板の放射線吸収物質で吸収されるから、散乱放
射線による画像品質の劣化という問題を解消することが
できる。
【0038】本発明による直接変換方式の放射線画像撮
影方法および放射線画像撮影装置によれば、放射線導電
体と放射線源との間に特定方向からの放射線のみを放射
線導電体へ導出するグリッド板を備えるようにしたの
で、上記同様に、散乱放射線による画像品質の劣化とい
う問題を解消することができる。
【0039】本発明による何れの放射線画像撮影装置に
おいても、センサの空間周波数f0がグリッドピッチの
空間周波数fGの2倍以上となるようにすれば、いわゆ
るサンプリング定理にしたがい、モアレ現象による画像
の濃淡が視認されなくなる。
【0040】また、2次元画像読取装置により読み取ら
れた画像信号の内、グリッドピッチの空間周波数fGを
担持する信号成分SGを減衰させれば、画像上に現れる
グリッド板を視覚上目立たなくすることができる。
【0041】また、本発明による何れの放射線画像撮影
装置においても、上記のようにセンサの空間周波数f0
がグリッドピッチの空間周波数fGの2倍以上となるよ
うにできない場合であっても、モアレ周波数が1(サイ
クル/mm)以上となるようにすれば、画像上に周期的
に現れる濃淡の数を少なくすることにより、その濃淡を
視覚上目立たなくすることができる。
【0042】また、センサの空間周波数がグリッドピッ
チの空間周波数fGの2倍以上であるもの以外の装置に
あっては、2次元画像読取装置により読み取られた画像
信号の内、グリッドにより生じるモアレ周波数を担持す
る信号成分SMを減衰させれば、画像上に現れるモアレ
を視覚上目立たなくすることができる。また、画像情報
に含まれる1(サイクル/mm)以下の重要な成分を失
うこともない。
【0043】また光変換方式の放射線画像撮影装置の光
電変換素子を、下部電極としての第1の金属薄膜層、エ
レクトロンおよびホールの通過を阻止するアモルファス
チッカシリコン絶縁層(a−SiNX )、水素化アモル
ファスシリコン光電変換層(a−Si:H)、ホールキ
ャリアの注入を阻止するN型の注入阻止層またはエレク
トロンキャリアの注入を阻止するP型の注入阻止層、上
部電極としての透明電極層または注入阻止層上の一部に
配列した第2の金属薄膜層が、絶縁基板側からこの順に
積層されてなるものとすれば、既存のCVD装置やスパ
ッタ装置等の薄膜作成装置を容易に用いることができ、
簡易な工程で且つその工程数も少なく,さらに高歩留ま
り率で且つ安価に、大面積で高性能の2次元画像読取装
置を生産することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0045】最初に、改良型直接変換方式の放射線画像
撮影方法および放射線画像撮影装置について図1を参照
して説明する。
【0046】図1(A)は本発明の実施の形態による改
良型直接変換方式の放射線画像撮影装置の構成を示す図
である。図1(A)に示すように、この改良型直接変換
方式の放射線画像撮影装置1は、放射線を発する放射線
源8と、2次元画像読取装置の一態様である改良型直接
変換方式の放射線固体検出器10と、2次元画像読取装
置と放射線源との間に配置された特定方向からの放射線
のみを2次元画像読取装置へ導出するグリッド板16と
から構成されている。
【0047】改良型直接変換方式の放射線固体検出器1
0は、記録用の放射線に対して透過性を有する第1の導
電体層11、該第1の導電体層を透過した記録用の放射
線の照射を受けることにより光導電性を呈する記録用光
導電層12、第1の導電体層に帯電される電荷と同極性
の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該電荷
と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する電荷
輸送層13、読取用の電磁波の照射を受けることにより
光導電性を呈する読取用光導電層14、読取用の電磁波
に対して透過性を有する第2の導電体層15を、この順
に積層してなるものである。
【0048】図1(B)は、放射線固体検出器10を第
2の導電体層15側から見た平面図であり、第2の導電
体層15は、図中斜線で示すように、クシ歯状に形成さ
れたストライプ状電極15aとなっており、所定のピッ
チPC(mm)で該ストライプ状電極15の長手方向に
対して略直角な方向に配列されている。
【0049】図1(C)は、放射線固体検出器10をグ
リッド板16側から見た平面図であり、グリッド板16
は、放射線吸収物質16a(例えば鉛等)と放射線透過
物質16b(例えばアルミニウム等)とが交互に所定の
グリッドピッチPG(mm)で前記略直角な方向に配列
されたもの、すなわちストライプ状電極15aとグリッ
ド板16の放射線吸収物質16aとが平行に配列された
ものである。放射線透過物質16bがストライプ状電極
15aと平行に配列されているのは勿論である。
【0050】この放射線画像撮影装置1において、放射
線固体検出器10に放射線画像情報を記録して読み出す
に際しては、最初に第1の導電体層11と第2の導電体
層15のストライプ状電極15aとの間に直流電圧を印
加し両導電体層を帯電させる。第1の導電体層11側の
面を放射線源8に向くように配置し、この第1の導電体
層11に被写体9を透過した放射線を照射し、該第1の
導電体層11を透過した放射線を記録用光導電層12に
入射させる。すると記録用光導電層12内に電子(負電
荷)とホール(正電荷)の電荷対が生じ、その内の一方
の電荷が、記録用光導電層12と電荷輸送層13との界
面に放射線画像情報を担持する潜像電荷として蓄積され
る。次にストライプ状電極15a側から読取用の電磁波
(ライン状)を該ストライプ状電極15aの長手方向に
走査すると、読取用光導電層14内に電子(負電荷)と
ホール(正電荷)の電荷対が生じ、その内の潜像電荷の
極性と逆極性の電荷(輸送極性電荷)が電荷輸送層13
内を記録用光導電層12側に移動する。輸送極性電荷が
記録用光導電層と電荷輸送層との界面に達すると、蓄積
されている潜像電荷と輸送極性電荷との間で電荷再結合
が行われ、潜像電荷に応じた電流が流れる。この電荷再
結合により生じる電流を不図示の信号処理回路で検出す
ることにより、画像信号が得られる。各ストライプ状電
極15aから読み出される信号は、いわゆる主走査方向
の信号であり、読取用の電磁波(ライン状)を該ストラ
イプ状電極15aの長手方向に走査することは、副走査
することに対応する。
【0051】ところで、放射線源8から発せられる放射
線は、被写体(例えば人体等)9に照射され、該被写体
9内の物質により応じて吸収,散乱,透過が起こり、被
写体9を透過した放射線がグリッド板16の方向に向か
う。グリッド板16は、散乱放射線による画像品質の劣
化を防止するために設けられたものであり、特定方向
(本例ではグリッド板16の断面方向)の放射線のみが
放射線透過物質16bを通過し、被写体9内で散乱され
た放射線は放射線吸収物質16aで吸収される。したが
って、散乱放射線による信号が本来の画像情報を担持す
る画像信号に混ざり込み、十分なS/Nが得られない或
いは解像度が劣化する等の画像品質が劣化するという問
題が解消される。
【0052】ここで、ストライプ状電極15aのピッチ
の空間周波数fC=1/PC(サイクル/mm)が、グ
リッドピッチの空間周波数fG=1/PG(サイクル/
mm)の2倍以上となるように設定すれば、周知のサン
プリング定理から推測されるように、画像上に周期的な
濃淡(視認可能な)を引き起こすモアレ現象が原理的に
発生しない。一方、この場合、グリッド板16そのもの
の信号成分が読み出されることになり、表示画像上に
は、グリッド16を表す濃淡画像が被写体画像に重畳さ
れて表示され、被写体画像が見にくくなる。
【0053】そこで、グリッド板16そのものの信号成
分を除去すべく、2次元画像読取装置(本例では放射線
固体検出器10)により読み取られた画像信号の内、グ
リッドピッチの空間周波数fGを担持する信号成分SG
を減衰させれば、画像上に現れるグリッドを視覚上目立
たなくすることができる。
【0054】図2は、このようにグリッド板16そのも
のの信号成分を除去する画像処理手段70を備えた放射
線画像撮影装置7を説明する図である。
【0055】この放射線画像撮影装置7は、図2(A)
にそのブロック図を示すように、上記放射線画像撮影装
置1に、さらに画像処理手段70を接続した構成となっ
ている。画像処理手段70は、放射線固体検出器10か
らのアナログの出力信号をデジタル化するA/D変換器
71,デジタル化された信号を記憶するフレームメモリ
72,フレームメモリ72からの信号の内、グリッドピ
ッチの空間周波数fGを担持する信号成分SGを減衰さ
せるデジタルフィルタ73,デジタルフィルタ73の出
力信号を記憶するフレームメモリ74から成っている。
【0056】この放射線画像撮影装置7においては、フ
レームメモリ72に放射線固体検出器10の出力信号を
記憶する。この出力信号には、グリッド板16そのもの
の信号成分が含まれており、該信号に基づいて画像表示
させると、図2(B)のcに示すように、グリッド板1
6を表す主走査方向に濃淡を示す縦縞の画像aが被写体
画像bに重畳されて表示される。
【0057】デジタルフィルタ73は、このグリッド板
16を表す濃淡画像aを担持する画像信号、すなわちグ
リッドピッチの空間周波数fGを担持する信号成分SG
を減衰させるものである。デジタルフィルタ73の振幅
特性の例を図2(C)に示す。このようにデジタルフィ
ルタ73によりグリッドピッチの空間周波数fGを担持
する信号成分SGを減衰させれば、その出力信号には、
図2(b)のbに示ように、略被写体画像を担持する信
号のみが含まれることになる。この信号をフレームメモ
リ74に記憶し、診断等の必要なときに該信号を読み出
せばよい。
【0058】なお、本例ではグリッドピッチの空間周波
数fGを担持する信号成分SGを減衰させる手段として
デジタルフィルタ73を使用したが、これに限らずアナ
ログフィルタであってもよいのは勿論である。すなわ
ち、上記例では、グリッド板16は、いわゆる主走査方
向に配列されたものとなるから、グリッドピッチの空間
周波数fGを担持する信号成分SGを減衰させる簡単な
トラップ(バンドエリミネーションフィルタ)とすれば
よい。
【0059】また、グリッドピッチの空間周波数fGが
上記の関係を満たすようにできない場合であっても、ス
トライプ状電極15aのピッチの空間周波数fC=1/
PC(サイクル/mm)と、グリッドピッチの空間周波
数fG=1/PG(サイクル/mm)との差、すなわち
モアレ周波数が1(サイクル/mm)以上となるように
すれば、画像上に周期的に現れる濃淡の数を少なくする
ことにより、その濃淡を視覚上目立たなくすることがで
きる。
【0060】この場合、2次元画像読取装置(本例では
放射線固体検出器10)により読み取られた画像信号の
内、グリッド板16により生じるモアレ周波数を担持す
る信号成分SMを減衰させれば、画像上に現れるモアレ
を視覚上殆ど目立たなくすることができる。また、1
(サイクル/mm)以下の重要な成分を失うこともな
い。
【0061】そのためには、例えば、図2における画像
処理手段70のデジタルフィルタ73が、該グリッド板
16により生じるモアレ周波数を担持する信号成分SM
を減衰させるものとすればよい。図2(D)は、そのた
めのデジタルフィルタ73の振幅特性の例を示したもの
である。
【0062】次に、グリッド板26を、放射線吸収物質
26aと放射線透過物質26bとが交互にストライプ状
電極15aの長手方向に配列された改良型直接変換方式
の放射線画像撮影装置2について、図3を参照して説明
する。
【0063】図3(A)はこの放射線画像撮影装置2の
構成を示す図である。図3(A)に示すように、この放
射線画像撮影装置2の構成は、上述の放射線画像撮影装
置1のグリッド板16の配列方向を変更しただけで、そ
の基本構成において変わるところはない。
【0064】図3(B)は、放射線固体検出器10を第
2の導電体層15側から見た平面図であり、第2の導電
体層15は、クシ歯状に形成されたストライプ状電極1
5aとなっており、所定のピッチPC(mm)で該スト
ライプ状電極15の長手方向に対して略直角な方向に配
列されている。
【0065】図3(C)は、放射線固体検出器10をグ
リッド板26側から見た平面図であり、グリッド板26
は、放射線吸収物質26aと放射線透過物質26bとが
交互に所定のグリッドピッチPG(mm)でストライプ
状電極15aの長手方向に配置されたもの、すなわちス
トライプ状電極15aとグリッド板26の放射線吸収物
質26aとが直交するように配列されたものである。な
お、放射線透過物質26bもストライプ状電極15aと
直交するように配列されているのは勿論である。
【0066】この放射線画像撮影装置2において、放射
線検出器10に放射線画像情報を記録して読み出す方法
は、上述の放射線画像撮影装置1と同様である。
【0067】この放射線画像撮影装置2においても、グ
リッド板26が設けられているので、散乱放射線による
画像品質の劣化という問題が解消される。
【0068】ここで、ストライプ状電極15aの長手方
向に走査して潜像電荷を読み出す際のサンプリングピッ
チの空間周波数fS=1/PS(サイクル/mm)が、
グリッドピッチの空間周波数fG=1/PG(サイクル
/mm)の2倍以上となるように設定すれば、周知のサ
ンプリング定理から推測されるように、画像上に周期的
な濃淡(視認可能な)を引き起こすモアレ現象が原理的
に発生しない。
【0069】また、グリッドピッチの空間周波数fGが
上記の関係を満たすようにできない場合であっても、ス
トライプ状電極15aの長手方向に走査して潜像電荷を
読み出す際のサンプリングピッチの空間周波数fS=1
/PS(サイクル/mm)と、グリッドピッチの空間周
波数fG=1/PG(サイクル/mm)との差、すなわ
ちモアレ周波数が1(サイクル/mm)以上となるよう
にすれば、画像上に周期的に現れる濃淡の数を少なくす
ることにより、その濃淡を視覚上目立たなくすることが
できる。
【0070】なお、本例においても、上記図2に示した
ように、放射線固体検出器10により読み取られた画像
信号の内、グリッドピッチの空間周波数fGを担持する
信号成分SGを減衰させたり、或いはグリッド板26に
より生じるモアレ周波数を担持する信号成分SMを減衰
させる画像処理手段を備えた装置とし、画像上に現れる
グリッド板や、周期的に現れるモアレによる濃淡を、視
覚上目立たなくすることができるのは勿論である。
【0071】また、上述の放射線画像撮影装置1および
2においては、グリッド板の放射線吸収物質と放射線透
過物質の配列方向が、夫々1方向だけのものについて説
明したが、本発明はいずれか1方向だけに限るものでは
ない。すなわち、本発明による改良型直接変換方式の放
射線画像撮影装置は、2次元画像を読み取るものである
から、図4に示すように、2次元領域に亘り放射線吸収
物質と放射線透過物質とを配列させた市松模様状のグリ
ッド板17を使用し、その放射線吸収物質17aと放射
線透過物質17bとが交互にストライプ状電極15aの
長手方向および該長手方向に対して略直角な方向に配列
されたものとすれば、ストライプ状電極15aの長手方
向および該長手方向に対して略直角な方向の何れについ
ても、本発明の効果が得られるのは勿論である。
【0072】さらに、上記説明では、放射線固体検出器
10が、記録用の放射線に対して透過性を有する第1の
導電体層11、該第1の導電体層を透過した記録用の放
射線の照射を受けることにより光導電性を呈する記録用
光導電層12、第1の導電体層に帯電される電荷と同極
性の電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ、該電
荷と逆極性の電荷に対しては略導電体として作用する電
荷輸送層13、読取用の電磁波の照射を受けることによ
り光導電性を呈する読取用光導電層14、読取用の電磁
波に対して透過性を有する第2の導電体層15を、この
順に積層してなるものであるが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、画像情報を担持する潜像電荷をスト
ライプ状電極により読み出すものであれば、何れのもの
にも適用することができる。
【0073】また、上述の放射線画像撮影装置1および
2においては、第2の導電体層15がストライプ状電極
15aであるものについて説明したが、第2の導電体層
15を平板状のものとし、この平板状の第2の導電体層
15側にレーザ等のスポット状の読取光を走査して静電
電荷を読み出す方式のものにも適用することが可能であ
る。この場合、読取光を走査して潜像電荷を読み出す際
のサンプリングピッチの空間周波数fSが、グリッドピ
ッチの空間周波数fGの2倍以上となるように設定すれ
ば、画像上に周期的な濃淡(視認可能な)を引き起こす
モアレ現象を発生させずに済み、またサンプリングピッ
チの空間周波数fSとグリッドピッチの空間周波数fG
との差、すなわちモアレ周波数が1(サイクル/mm)
以上となるようにすれば、画像上に周期的に現れる濃淡
の数を少なくすることにより、その濃淡を視覚上目立た
なくすることができる。ここで、サンプリングピッチの
空間周波数fSは主走査方向または副走査方向の何れで
もよいし、その両方向であってもよい。
【0074】次に、直接変換方式の放射線画像撮影方法
および放射線画像撮影装置について図5を参照して説明
する。
【0075】図5はこの放射線画像撮影装置3の構成
を、放射線固体検出器30を模式化して示した図であ
る。図5に示すように、この直接変換方式の放射線画像
撮影装置3は、放射線を発する放射線源8と、直接変換
方式の放射線固体検出器30と、放射線固体検出器30
を成す放射線導電体31と放射線源8との間に配置され
た特定方向からの放射線のみを該放射線導電体31へ導
出するグリッド板36とから構成されている。
【0076】放射線固体検出器30を成す2次元画像読
取装置32は、例えば厚さ3mm の石英ガラスからなる絶
縁基板(不図示)に所定のピッチPD(mm)でX方向
およびY方向にマトリックス状に配列された夫々が画素
に対応する複数個の電荷収集電極33,各電荷収集電極
33で収集された信号電荷を潜像電荷として夫々蓄積す
るコンデンサ34,該コンデンサ34に蓄積された潜像
電荷を信号処理回路側へ転送するTFT等のスイッチン
グ素子35,およびスイッチング素子35と接続され互
いに直交するようにマトリックス状にパターン形成され
た複数の信号線と走査線(何れも不図示)とから構成さ
れたものである。
【0077】放射線導電体31の上面側には第1の電極
37が、スイッチング素子35の底面側には第2の電極
38が設けられている。
【0078】グリッド板36は、放射線吸収物質36a
と放射線透過物質36bとが交互に所定のグリッドピッ
チPG(mm)でX方向およびY方向の少なくともどち
らか一方向に配置されたものである(図では特定の1方
向のみを示している)。
【0079】この放射線画像撮影装置3において、放射
線固体検出器30に放射線画像情報を記録して読み出す
に際しては、最初に第1の電極37と第2の電極38と
の間に直流電圧を印加し両電極を帯電させる。放射線導
電体31側の面が放射線源8側となるように配置し、こ
の放射線導電体31に被写体9を透過した放射線を照射
する。すると放射線導電体31内に電子(負電荷)とホ
ール(正電荷)の電荷対が生じ、その内の一方の電荷
が、電荷収集電極33で収集され、放射線画像情報を担
持する潜像電荷としてコンデンサ34に蓄積される。こ
の潜像電荷は、電荷収集電極33に対応して設けられた
スイッチング素子35により不図示の信号処理回路側へ
転送され、画像信号として出力される。
【0080】この放射線画像撮影装置3においても、グ
リッド板36が設けられているので、上述の改良型直接
変換方式の放射線画像撮影装置1および2と同様に、散
乱放射線による画像品質の劣化という問題が解消され
る。
【0081】ここで、電荷収集電極のグリッドの配列方
向の空間周波数fD=1/PD(サイクル/mm)が、
グリッドピッチの空間周波数fG=1/PG(サイクル
/mm)の2倍以上となるように設定すれば、上述の改
良型直接変換方式の放射線画像撮影装置1および2と同
様に、画像上に周期的な濃淡(視認可能な)を引き起こ
すモアレ現象が原理的に発生しない。
【0082】また、グリッドピッチの空間周波数fGが
上記の関係を満たすようにできない場合であっても、電
荷収集電極のグリッドの配列方向の空間周波数fD=1
/PD(サイクル/mm)と、グリッドピッチの空間周
波数fG=1/PG(サイクル/mm)との差、すなわ
ちモアレ周波数が1(サイクル/mm)以上となるよう
にすれば、画像上に周期的に現れる濃淡の数を少なくす
ることにより、その濃淡を視覚上目立たなくすることが
できる。
【0083】なお、本例においても、上記図2に示した
ように、2次元画像読取装置32により読み取られた画
像信号の内、グリッドピッチの空間周波数fGを担持す
る信号成分SGを減衰させたり、或いはグリッド板36
により生じるモアレ周波数を担持する信号成分SMを減
衰させる画像処理手段を備えた装置とし、画像上に現れ
るグリッド板36や、周期的に現れるモアレによる濃淡
を、視覚上殆ど目立たなくすることができるのは勿論で
ある。
【0084】なお、図5に示す放射線画像撮影装置3に
おいては、放射線固体検出器30の特定の断面を示すと
ともに、グリッド板の放射線吸収物質と放射線透過物質
の配列方向がX方向或いはY方向のいずれか1方向につ
いて示したものであるが、本発明はいずれか1方向だけ
に限るものではない。すなわち、本発明による直接変換
方式の放射線画像撮影装置は、2次元画像を読み取るも
のであるから、上述の図4に示すように、2次元領域に
亘り放射線吸収物質と放射線透過物質とを配列させた市
松模様状のグリッド板17を使用し、その放射線吸収物
質17aと放射線透過物質17bとが交互にX方向およ
びY方向に配列されたものとすれば、このX方向および
Y方向について、本発明の効果が得られるのは勿論であ
る。
【0085】次に、光変換方式の放射線画像撮影装置に
ついて図6を参照して説明する。
【0086】図6はこの放射線画像撮影装置4の構成
を、放射線固体検出器40を模式化して示した図であ
る。図6に示すように、この光変換方式の放射線画像撮
影装置4は、放射線を発する放射線源8と、光変換方式
の放射線固体検出器40と、放射線固体検出器40を成
す蛍光体(シンチレータ)41と放射線源8との間に配
置された特定方向からの放射線のみをシンチレータ41
へ導出するグリッド板46とから構成されている。
【0087】この光変換方式の放射線固体検出器40を
成す2次元画像読取装置42は、例えば厚さ3mm の石英
ガラスからなる絶縁基板(不図示)にアモルファス半導
体膜を挟んで透明導電膜と導電膜とからなる所定のピッ
チPD(mm)でX方向およびY方向にマトリックス状
に配された夫々が画素に対応する複数個の光電変換素子
44,該光電変換素子44で光電変換された信号電荷を
不図示の信号処理回路側へ転送するTFT等のスイッチ
ング素子45,およびスイッチング素子45と接続され
互いに直交するようにマトリックス状にパターン形成さ
れた複数の信号線と走査線(何れも不図示)とから構成
されたものである。各光電変換素子44は、誘電体で形
成されており、該光電変換素子44は容量素子としても
機能する。すなわち、光電変換素子44で光電変換され
た信号電荷が光電変換素子44内に潜像電荷として蓄積
される。
【0088】グリッド板46は、放射線吸収物質46a
と放射線透過物質46bとが交互に所定のグリッドピッ
チPG(mm)でX方向およびY方向の少なくともどち
らか一方向に配置されたものである(図では特定の1方
向のみを示している)。
【0089】この放射線画像撮影装置4において、放射
線固体検出器40に放射線画像情報を記録して読み出す
に際しては、先ずシンチレータ41側が放射線源8側と
なるように配置し、シンチレータ41に被写体9を透過
した放射線を照射する。すると放射線がシンチレータ4
1に直接入射して可視光に変換され、光電変換素子44
により光電変換されて放射線画像情報を担持する潜像電
荷が蓄積される。この潜像電荷は光電変換素子44に対
応して設けられたスイッチング素子45により不図示の
信号処理回路側へ転送され、画像信号として出力され
る。
【0090】この放射線画像撮影装置4においても、グ
リッド板46が設けられているので、上述の改良型直接
変換方式或いは直接変換方式の放射線画像撮影装置1〜
3と同様に、散乱放射線による画像品質の劣化という問
題が解消される。
【0091】また、グリッド板46の配列の仕方は、上
述の直接変換方式の放射線画像撮影装置3と同様でよ
く、光電変換素子44のグリッドの配列方向の空間周波
数fP=1/PP(サイクル/mm)と、グリッドピッ
チの空間周波数fG=1/PG(サイクル/mm)との
関係を放射線画像撮影装置3と同様にすれば、上述の直
接変換方式の放射線画像撮影装置3においてグリッド板
36を配列した場合における効果と同様の効果を、この
放射線画像撮影装置4においても得ることができる。さ
らに、上記図2に示したように、2次元画像読取装置4
2により読み取られた画像信号の内、グリッドピッチの
空間周波数fGを担持する信号成分SGを減衰させた
り、或いはグリッド板46により生じるモアレ周波数を
担持する信号成分SMを減衰させる画像処理手段を備え
た装置とし、画像上に現れるグリッド板や、周期的に現
れるモアレによる濃淡を、視覚上殆ど目立たなくするこ
とができるのは勿論である。
【0092】図7は光変換方式の放射線固体検出器40
を成す2次元画像読取装置42を具体的に示したもので
あって、4画素分の光電変換素子およびスイッチング素
子を表した上面図である。図中斜線を付した部分53が
シンチレータ41からの蛍光を受光する受光面である。
この2次元画像読取装置52は、光電変換素子54,光
電変換素子54で光電変換された信号電荷を信号処理回
路側へ転送するスイッチング素子55,該スイッチング
素子55を制御する走査線56,信号処理回路へ結線さ
れる信号線57,光電変換素子54にバイアスを与える
電源ライン58,および光電変換素子54とスイッチン
グ素子55を接続するためのコンタクトホール59から
成る。
【0093】図8は、図7内A−Bで切断した断面図で
ある。この図8を参照して、2次元画像読取装置52の
形成方法について説明する。
【0094】先ず、絶縁基板60上にスパッタ法や抵抗
加熱法によりクロムCrを第1の金属薄膜層61を約5
00オングストローム蒸着し、フォトリソグラフィによ
りパターニングし、不必要な領域をエッチングにより除
去する。この第1の金属薄膜層61は光電変換素子54
の下部電極およびスイッチング素子55のゲート電極と
なる。
【0095】次いで、CVD法により同一真空内で、エ
レクトロンおよびホールの通過を阻止するアモルファス
チッカシリコン絶縁層(a−SiNX )62,水素化ア
モルファスシリコン光電変換層(a−Si:H)63,
ホールキャリアの注入を阻止するN型の注入阻止層(N
+層)64を、夫々略2000,5000,500オン
グストロームずつ順次積層させる。これらの各層は光電
変換素子54の絶縁層/光電変換半導体層/ホール注入
阻止層となり、またスイッチング素子55のゲート絶縁
膜/半導体層/オーミックコンタクト層となる。さら
に、これら各層は第1の金属薄膜層61と第2の金属薄
膜層65とのクロス部分(図7中の51で示す部分)の
絶縁層としても利用される。
【0096】各層を積層した後、コンタクトホール59
となる領域をRIEまたはCDE等でドライエッチング
し、その後、第2の金属薄膜層65としてのアルミニウ
ムAlをスパッタ法や抵抗加熱法で、略10000オン
グストローム積層させる。さらにフォトリソグラフィに
よりパターニングし不必要な領域をエッチングにより除
去する。
【0097】第2の金属薄膜層65は、光電変換素子5
4の上部電極,スイッチング素子55のソース,ドレイ
ン電極,その他の配線類(走査線56,信号線57およ
び電源ライン58)となる。また、第2の金属薄膜層6
5の製膜と同時にコンタクトホール59部で第1および
第2の金属薄膜層が接続される。
【0098】さらに、スイッチング素子55のチャネル
部を形成するために、ソース電極,ドレイン電極間の一
部をRIE法でエッチングし、その後、不必要なa−S
iNX 層,a−Si:H層,N+層をRIE法でエッチ
ングし、各素子が分離される。これにより、光電変換素
子54,スイッチング素子55,走査線56,信号線5
7および電源ライン58が形成される。
【0099】なお、図8では2画素分のみを図示してい
るが、多数の画素が同時に絶縁基板60上に形成される
のは勿論である。最後に、耐湿性向上の目的で、各素子
や配線類をSiNX のパッシベーション膜(保護膜)6
6で被覆する。
【0100】このように、光電変換素子54,スイッチ
ング素子55,配線類を、同時に積層された共通の第1
の金属薄膜層61,a−SiNX 層62,a−Si:H
層63,N+層64および第2の金属薄膜層65をエッ
チング処理するのみで形成することができる。このと
き、光電変換素子54内には注入阻止層(N+層)64
が1箇所しかなく,かつ同一真空内で形成することがで
きる。
【0101】したがって、既存のCVD装置やスパッタ
装置等の薄膜作成装置を容易に用いることができ、簡易
な工程で且つその工程数も少なく,さらに高歩留まり率
で且つ安価に、大面積で高性能の光変換方式の2次元画
像読取装置を生産することができる。
【0102】なお、上記の説明において、ホールと電子
を逆にして構成することも可能である。例えば、注入阻
止層はp層でもよく、この場合電圧や電界の印加を逆に
し,他の構成部分を構成すれば同様の動作をするものを
製造することができる。さらに、光電変換半導体層は光
が入射して電子,ホール対を発生する光電変換機能を有
していればよい。層構成も1層ではなく多層で構成して
もよい。
【0103】同様に、スイッチング素子においても、ゲ
ート電極,ゲート絶縁膜,チャネル形成が可能な半導体
層,オーミックコンタクト層,主電極があればよい。例
えば、オーミックコンタクト層はp層でもよく、この場
合ゲート電極の制御の電圧を逆にしてホールをキャリア
として使用するものとすればよい。
【0104】このように、本発明による放射線画像撮影
方法および放射線画像撮影装置によれば、放射線固体検
出装置と放射線源との間に特定方向からの放射線のみを
放射線固体検出装置へ導出するグリッド板を備えるよう
にしたので、被写体内で散乱された放射線がグリッド板
の放射線吸収物質で吸収され、散乱放射線による画像品
質の劣化という問題を解消することができる。
【0105】また、センサの空間周波数f0がグリッド
ピッチの空間周波数fGの2倍以上となるようにすれ
ば、いわゆるサンプリング定理にしたがい、モアレ現象
による画像の濃淡が視認されなくなる。さらに、センサ
の空間周波数f0がグリッドピッチの空間周波数fGの
2倍以上となるようにできない場合であっても、モアレ
周波数が1(サイクル/mm)以上となるようにすれ
ば、画像上に周期的に現れる濃淡の数を少なくすること
により、その濃淡を視覚上目立たなくすることができ
る。
【0106】また、センサの空間周波数がグリッドピッ
チの空間周波数fGの2倍以上であるもの以外の装置に
あっては、2次元画像読取装置により読み取られた画像
信号の内、グリッドにより生じるモアレ周波数を担持す
る信号成分SMを減衰させれば、画像上に現れるモアレ
を視覚上目立たなくすることができる。また、1(サイ
クル/mm)以下の重要な成分を失うこともない。
【0107】また、2次元画像読取装置により読み取ら
れた画像信号の内、グリッドピッチの空間周波数fGを
担持する信号成分SGを減衰させれば、画像上に現れる
グリッドを視覚上目立たなくすることができる。
【0108】また、既存のCVD装置やスパッタ装置等
の薄膜作成装置を用いて、簡易な工程で且つその工程数
も少なく,さらに高歩留まり率で且つ安価に、大面積で
高性能の光変換方式の2次元画像読取装置を生産するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による改良型直接変換方式の放射線画像
撮影装置の構成を示す図(A),放射線固体検出器を第
2の導電体層側から見た平面図(B),放射線固体検出
器をグリッド板側から見た平面図(C)
【図2】画像処理手段を備えた放射線画像撮影装置を説
明する図;装置の構成を示すブロック図(A),2次元
画像読取装置の出力信号が担持する画像を説明する図
(B),グリッドピッチの空間周波数を担持する信号成
分を減衰させるフィルタの特性例を示す図(C),グリ
ッド板により生じるモアレ周波数を担持する信号成分を
減衰させるフィルタの特性例を示す図(D)
【図3】グリッド板の配列方向を変えた態様の改良型直
接変換方式の放射線画像撮影装置の構成を示す図
(A),放射線固体検出器を第2の導電体層側から見た
平面図(B),放射線固体検出器をグリッド板側から見
た平面図(C)
【図4】グリッド板を市松模様状にした態様を示す図
【図5】本発明による直接変換方式の放射線画像撮影装
置の構成を示す図
【図6】本発明による光変換方式の放射線画像撮影装置
の構成を示す図
【図7】光変換方式の放射線固体検出器を成す2次元画
像読取装置を具体的に示した図
【図8】光変換方式の放射線固体検出器を成す2次元画
像読取装置の断面図(図7内A−B断面)
【符号の説明】
1,2,3,4 放射線画像撮影装置 8 放射線源 9 被写体 10 改良型直接変換方式の放射線固体検出器 15a ストライプ状電極 16,17,26,36,46 グリッド板 16a,17a,26a,36a,46a 放射線吸収物質 16b,17b,26b,36b,46b 放射線透過物質 30 直接変換方式の放射線固体検出器 31 放射線導電体 32 2次元画像読取装置 33 電荷収集電極 34 コンデンサ 35 スイッチング素子 40 光変換方式の放射線固体検出器 41 蛍光体(シンチレータ) 42 2次元画像読取装置 44 光電変換素子 45 スイッチング素子 52 2次元画像読取装置 53 受光面 54 光電変換素子 55 スイッチング素子 56 走査線 57 信号線 58 電源ライン 59 コンタクトホール 60 絶縁基板 61 第1の金属薄膜層 62 アモルファスチッカシリコン絶縁層(a−SiN
X ) 63 水素化アモルファスシリコン光電変換層(a−S
i:H) 64 ホールキャリアの注入を阻止するN型の注入阻止
層(N+層) 65 第2の金属薄膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−258079(JP,A) 特開 平9−75332(JP,A) 特開 平9−70401(JP,A) 特開 平10−208016(JP,A) 特開 平9−98970(JP,A) 特開 平9−160149(JP,A) 特開 平1−194769(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 6/00 A61B 6/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線を発する放射線源と、画像情報を
    担持する潜像電荷をストライプ状電極により読み出す2
    次元画像読取装置と、該2次元画像読取装置と前記放射
    線源との間に配置された特定方向からの放射線のみを前
    記2次元画像読取装置へ導出するグリッド板とを備えて
    なり、 前記2次元画像読取装置が、前記ストライプ状電極が所
    定のピッチで該ストライプ状電極の長手方向に対して略
    直角な方向に配列されたものであり、 前記グリッド板が、放射線を吸収する物質と放射線を透
    過する物質とが交互に所定のグリッドピッチで前記略直
    角な方向に配列されたものであり、 前記ストライプ状電極のピッチの空間周波数と、前記グ
    リッドピッチの空間周波数との差が1サイクル/mm以
    上であり、かつ前記ストライプ状電極のピッチの空間周
    波数が前記グリッドピッチの空間周波数の2倍よりも小
    さいことを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2. 【請求項2】 放射線を発する放射線源と、画像情報を
    担持する潜像電荷をストライプ状電極により読み出す2
    次元画像読取装置と、該2次元画像読取装置と前記放射
    線源との間に配置された特定方向からの放射線のみを前
    記2次元画像読取装置へ導出するグリッド板とを備えて
    なり、 前記2次元画像読取装置が、前記ストライプ状電極が所
    定のピッチで該ストライプ状電極の長手方向に対して略
    直角な方向に配列されたものであり、 前記グリッド板が、放射線を吸収する物質と放射線を透
    過する物質とが交互に所定のグリッドピッチで前記長手
    方向に配列されたものであり、 前記長手方向に走査して前記潜像電荷を読み出す際のサ
    ンプリングピッチの空間周波数と、前記グリッドピッチ
    の空間周波数との差が1サイクル/mm以上であり、か
    つ前記長手方向に走査して前記潜像電荷を読み出す際の
    サンプリングピッチの空間周波数が前記グリッドピッチ
    の空間周波数の2倍よりも小さいことを特徴とする放射
    線画像撮影装置。
  3. 【請求項3】 放射線を発する放射線源と、絶縁基板上
    に夫々が画素に対応する複数個の電荷収集電極を2次元
    状に形成した2次元画像読取装置と、前記2次元画像読
    取装置上に形成された画像情報を担持する放射線が照射
    されると前記画像情報を担持する電荷を発生する放射線
    導電体と、該放射線導電体と前記放射線源との間に配置
    された特定方向からの放射線のみを前記放射線導電体へ
    導出するグリッド板とを備えてなり、 前記2次元画像読取装置が、前記電荷収集電極が所定の
    ピッチでX方向およびY方向に配列されたものであり、 前記グリッド板が、放射線を吸収する物質と放射線を透
    過する物質とが交互に所定のグリッドピッチで前記X方
    向およびY方向の少なくともどちらか一方向に配列され
    たものであり、 前記電荷収集電極の前記グリッドの配列方向の空間周波
    数と、前記グリッドピッチの空間周波数との差が1サイ
    クル/mm以上であり、かつ前記電荷収集電極の前記グ
    リッドの配列方向の空間周波数が前記グリッドピッチの
    空間周波数の2倍よりも小さいことを特徴とする放射線
    画像撮影装置。
  4. 【請求項4】 放射線を発する放射線源と、絶縁基板状
    に夫々が画素に対応する複数個の光電変換素子を2次元
    状に形成した2次元画像読取装置と、前記2次元画像読
    取装置上に形成された画像情報を担持する放射線が照射
    されると前記画像情報を担持する可視光に変換する蛍光
    体と、前記蛍光体と放射線源との間に配置された特定方
    向からの放射線のみを前記蛍光体へ導出するグリッド板
    とを備えてなる放射線画像撮影装置において、 前記2次元画像読取装置が、前記光電変換素子が所定の
    ピッチでX方向およびY方向に配列されたものであり、 前記グリッド板が、放射線を吸収する物質と放射線を透
    過する物質とが交互に所定のグリッドピッチで前記X方
    向およびY方向の少なくともどちらか一方向に配列され
    たものであり、 前記光電変換素子の前記グリッドの配列方向の空間周波
    数と、前記グリッドピッチの空間周波数との差が1サイ
    クル/mm以上であり、かつ前記光電変換素子の前記グ
    リッドの配列方向の空間周波数が前記グリッドピッチの
    空間周波数の2倍よりも小さいことを特徴とする放射線
    画像撮影装置。
  5. 【請求項5】 前記光電変換素子が、下部電極としての
    第1の金属薄膜層、エレクトロンおよびホールの通過を
    阻止するアモルファスチッカシリコン絶縁層(a−Si
    )、水素化アモルファスシリコン光電変換層(a
    −Si:H)、ホールキャリアの注入を阻止するN型の
    注入阻止層またはエレクトロンキャリアの注入を阻止す
    るP型の注入阻止層、上部電極としての透明電極層また
    は前記注入阻止層上の一部に配列した第2の金属薄膜層
    が、前記絶縁基板側からこの順に積層されてなることを
    特徴とする請求項記載の放射線画像撮影装置。
  6. 【請求項6】 前記2次元画像読取装置により読み取ら
    れた画像信号の内、グリッドピッチの空間周波数を担持
    する信号成分を減衰させる第1の画像処理手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の放
    射線画像撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記2次元画像読取装置により読み取ら
    れた画像信号の内、グリッドにより生じるモアレ周波数
    を担持する信号成分を減衰させる第2の画像処理手段を
    備えたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載
    の放射線画像撮影装置。
  8. 【請求項8】 前記2次元画像読取装置により読み取ら
    れた画像信号をデジタル化するA/D変換器をさらに備
    えたものであり、前記画像処理手段手段が、該デジタル
    化された画像信号に基づいて、前記信号成分を減衰させ
    るものであることを特徴とする請求項または記載の
    放射線画像撮影装置。
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