JP2000137080A - 放射線画像検出装置 - Google Patents

放射線画像検出装置

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JP2000137080A
JP2000137080A JP24193799A JP24193799A JP2000137080A JP 2000137080 A JP2000137080 A JP 2000137080A JP 24193799 A JP24193799 A JP 24193799A JP 24193799 A JP24193799 A JP 24193799A JP 2000137080 A JP2000137080 A JP 2000137080A
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Satoru Arakawa
哲 荒川
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接変換方式の放射線固体検出器を使用した
放射線画像検出装置において、折返しノイズを減少さ
せ、高画質な画像が得られるようにする。 【解決手段】 直接変換方式の放射線固体検出器33の
放射線導電体31側に画像情報を担持する放射線が照射
されると可視光を発する蛍光体36を設ける。蛍光体3
6としては、電荷収集電極32aの電極ピッチで規定さ
れるナイキスト周波数以上の成分による折返しノイズ
が、ナイキスト周波数の1/2の周波数において本来の
ノイズパワーの30%以下となるように、電荷に変換さ
れた画像情報のナイキスト周波数以上の高周波成分を減
衰させるものを使用する。放射線導電体31としては、
可視光および放射線の何れの照射を受けても電荷を発生
するものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線画像検出装置
に関し、より詳細には、放射線を電荷に変換して検出す
る複数の固体検出素子を2次元状に配列してなる2次元
画像検出手段を備えた放射線画像検出装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より医療診断を目的とする放射線撮
影の医療用放射線撮影において、放射線写真フイルム
や、蓄積性蛍光体シートを利用した放射線画像情報読取
装置が知られている。
【0003】また今日では、放射線を検出して電気信号
に変換する放射線固体検出器(半導体を主要部とするも
の)を使用した放射線画像検出装置が提案されている。
放射線固体検出器としては、種々のタイプのものが提案
されているが、代表的なものとしては、絶縁基板上に夫
々が画素に対応する複数個の光電変換素子を2次元状に
形成した2次元画像検出手段と、この2次元画像検出手
段上に形成された画像情報を担持する放射線が照射され
ると画像情報を担持する可視光に変換する蛍光体(シン
チレータ)を積層して成るもの(以下、「光変換方式」
の放射線固体検出器という)や、絶縁基板上に夫々が画
素に対応する複数個の電荷収集電極を2次元状に形成し
た2次元画像検出手段と、この2次元画像検出手段上に
形成された画像情報を担持する放射線が照射されると前
記画像情報を担持する電荷を発生する放射線導電体とを
積層して成るもの(以下、「直接変換方式」の放射線固
体検出器という)がある。
【0004】光変換方式の放射線固体検出器としては、
例えば特開昭59-211263 号、特開平2-164067号、PCT
国際公開番号WO92/06501号、Signal,noise,and read
outconsiderations in the development of amorphous
silicon photodiode arraysfor radiotherapy and diag
nostic x-ray imaging,L.E.Antonuk et.al ,Universi
ty of Michigan,R.A.Street Xerox,PARC,SPIE Vol.1
443 Medical Imaging V;Image Physics(1991) ,p.108-
119 等が提案されている。
【0005】この光変換方式の放射線固体検出器におい
ては、光電変換素子が検出電荷を蓄積する機能も有して
おり、光電変換された電荷が画像情報を担持する潜像電
荷となって該光電変換素子内に蓄積される。
【0006】一方、直接変換方式の放射線固体検出器と
しては、例えば、(i) 放射線の透過方向の厚さが通常の
ものより10倍程度厚く設定された放射線固体検出器(MA
TERIAL PARAMETERS IN THICK HYDROGENATED AMORPHOUS
SILICON RADIATION DETECTORS,Lawrence Berkeley Labo
ratory.University of California,Berkeley.CA 94720
Xerox Parc.Palo Alto.CA 94304)、あるいは(ii)放射線
の透過方向に、金属板を介して2つ以上積層された放射
線固体検出器(Metal/Amorphous Silicon Multilayer Ra
diation Detectors,IEE TRANSACTIONS ON NUCLEAR SCIE
NCE.VOL.36.NO.2.APRIL 1989) 、あるいは(iii) CdT
e等を使用した放射線固体検出器(特開平1-216290号)
等が提案されている。
【0007】この直接変換方式の放射線固体検出器にお
いては、各電荷収集電極毎にコンデンサが接続されお
り、各電荷収集電極により収集された電荷が画像情報を
担持する潜像電荷となってコンデンサに蓄積される。
【0008】また、本出願人は、直接変換方式の放射線
固体検出器を改良した放射線固体検出器(以下、「改良
型直接変換方式」の放射線固体検出器という)を提案し
ている(特願平9-222114号,同10-215378号)。
【0009】この改良型直接変換方式の放射線固体検出
器は、記録用の放射線に対して透過性を有する第1の導
電体層、該第1の導電体層を透過した記録用の放射線の
照射を受けることにより導電性を呈する記録用光導電
層、第1の導電体層に帯電される電荷と同極性の電荷に
対しては略絶縁体として作用し、かつ、第1の導電体層
に帯電される電荷と逆極性の電荷に対しては略導電体と
して作用する電荷輸送層、読取用の電磁波の照射を受け
ることにより導電性を呈する読取用光導電層、読取用の
電磁波に対して透過性を有する第2の導電体層を、この
順に積層して成るものであって、記録用光導電層が放射
線の照射を受けることにより発生した電荷を、記録用光
導電層と電荷輸送層との界面に画像情報を担持する潜像
電荷として蓄積するものである。なお、記録用光導電層
は記録用の放射線の照射を受けることにより導電性を呈
するものであるので、記録用放射線導電層というべきと
ころであるが、放射線導電層は「X-Ray Photoconducto
r」というように広義の光導電層に含まれるので、ここ
では記録用光導電層と称している。
【0010】なお、この改良型直接変換方式の放射線固
体検出器において潜像電荷を読み出す方式としては、第
2の導電体層(読取電極)を平板状のものとし、この読
取電極側にレーザ等のスポット状の読取光を走査して潜
像電荷を検出する方式と、読取電極をクシ歯状のもの
(読取用ストライプ状電極)とし、ストライプ状電極の
長手方向と略直角な方向に延びたライン光源を該ストラ
イプ状電極の長手方向に走査して潜像電荷を検出する方
式がある。また、ストライプ状電極の長手方向と略直角
な方向にクシ歯状の第3の電極(記録用ストライプ状電
極)を設けるようにした方式もある。
【0011】各種方式の放射線固体検出器の後段側に
は、固体検出素子に蓄積されている画像情報を担持する
潜像電荷を検出する検出回路が接続されており、該検出
回路により、固体検出素子に蓄積されている画像情報を
担持する潜像電荷が画像信号に変換され、所定の画像処
理が成された後に外部に出力され、CRT等の再生手段
により可視情報等として再生される。
【0012】ここで、「固体検出素子」とは、上記光変
換方式の放射線固体検出器の光電変換素子およびスイッ
チング素子から成るもの、直接変換方式の放射線固体検
出器の電荷収集電極,コンデンサおよびスイッチング素
子から成るもの、並びに改良型直接変換方式の放射線固
体検出器の電荷輸送層,読取用光導電層および第2の導
電体層から成るものを、纏めて総称したものである。上
記改良型直接変換方式の放射線固体検出器の場合、電荷
輸送層、読取用光導電層および第2の導電体層は一体的
なものであって複数個の互いに分離した固体検出素子を
形成するものではない。しかしながら、スポット状の読
取光が照射された部分、ライン光源とクシ歯状の電極で
ある読取用ストライプ状電極との交差点に対応する部
分、あるいはクシ歯状の電極である記録用ストライプ状
電極とクシ歯状の電極である読取用ストライプ状電極と
の交差点に対応する部分は、いずれも互いに分離した固
体検出素子と同様に機能する。従って、本明細書におい
ては、上述の各部分はいずれも1つの固体検出素子であ
るとして取り扱い、かつ改良型直接変換方式の放射線固
体検出器は複数個のそれらの固体検出素子が2次元方向
に配列された2次元画像検出手段を備えているものとし
て取り扱う。
【0013】ところで、上記光変換方式の放射線固体検
出器は、蛍光体内に入射した放射線を一旦可視光に変換
して、この可視光をフォトダイオード等の光センサで検
出して得た電荷を潜像電荷として蓄積するものである。
したがって、この方式の放射線固体検出器は、放射線画
像情報を可視光に変換する過程での光の分散により画像
情報中の高周波成分(高鮮鋭度成分)が自然に減衰し、
結果的に暈けた画像が得られるという性質を有してい
る。
【0014】一方、直接変換方式または改良型直接変換
方式の放射線固体検出器は、放射線導電体および記録用
光導電層内に放射線が入射すると、該放射線を吸収して
電子(負電荷)とホール(正電荷)の電荷対を発生する
ものである。この放射線固体検出器に放射線画像情報を
記録する際には、放射線導電体および記録用光導電層に
所定の直流電界を印加しながら画像情報を担持する放射
線を照射し、放射線導電体および記録用光導電層内で放
射線を吸収して発生した電荷を前記直流電界によって電
荷収集電極または記録用光導電層と電荷輸送層との界面
に集めて潜像電荷とする。したがって、直接変換方式ま
たは改良型直接変換方式の放射線固体検出器は、光変換
方式の放射線固体検出器とは異なり、電荷の発生および
収集の過程では、電荷が分散するということがなく、画
素に対応する固体検出素子の夫々により潜像電荷を個別
に検出すれば、固体検出素子の配列ピッチで決まるナイ
キスト周波数までは画像情報を忠実に再現できるので、
高鮮鋭度成分が再現された非常にボケの少ない画像を得
ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】放射線画像情報には、
一般に前記ナイキスト周波数以上の高周波情報まで含ま
れている。このナイキスト周波数以上の高周波情報をも
含む放射線画像情報を担持する放射線を上記直接変換方
式または改良型直接変換方式の放射線固体検出器に入射
すると、ナイキスト周波数以上の高周波情報を担持する
信号が、該ナイキスト周波数を境に低周波側に折り返す
いわゆる折返しノイズ(エイリアジングノイズ)として
検出されるので、画像信号のノイズを増加させてしまう
という問題がある。
【0016】この折返しノイズは、上述のようにナイキ
スト周波数以下の低周波側に現れるものであり、このノ
イズを正常の画像信号と峻別することは難しく、画像信
号からこの折返しノイズを除去することが困難であり、
折返しノイズを含んだ画像信号に基づいて画像処理を施
し画像再生すると、非常に画質の悪い画像が出力されて
しまう。
【0017】これに対して、光変換方式の放射線固体検
出器の場合には、上述のように放射線画像情報を可視光
に変換する過程での光の分散により画像情報中の高周波
成分が減衰するため、ナイキスト周波数以上の高周波情
報を担持する信号も減衰するので、折返しノイズによる
画質の劣化という問題は直接変換方式および改良型直接
変換方式の放射線固体検出器に比べて少ない。
【0018】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、直接変換方式および改良型直接変換方式の放射線
固体検出器を使用しても、折返しノイズの少ない高画質
な画像を得ることができる放射線画像検出装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明による放射線画像
検出装置は、画像情報を担持する放射線を電荷に変換す
る変換手段と、変換された電荷を検出する、夫々が画素
に対応する複数個の固体検出素子を2次元状に配列して
成る2次元画像検出手段とを有して成る放射線固体検出
器を備えた放射線画像検出装置であって、電荷に変換さ
れた画像情報の内の固体検出素子の配列ピッチで規定さ
れるナイキスト周波数以上の成分による折返しノイズ
が、ナイキスト周波数の1/2の周波数において本来の
ノイズパワーの30%以下となるように、電荷に変換さ
れた画像情報のナイキスト周波数以上の高周波成分を減
衰させる高周波成分減衰手段を備えたことを特徴とする
ものである。
【0020】ここで「画像情報を担持する放射線を電荷
に変換する変換手段」とは、上記改良型直接変換方式の
固体検出器を使用する場合には記録用光導電層であり、
直接変換方式の固体検出器を使用する場合には放射線導
電体である。
【0021】「固体検出素子の配列ピッチ」とは、前述
の記載において定義した「個体検出素子」の配列ピッチ
を意味する。より具体的には、例えば、上記直接変換方
式の放射線固体検出器を使用するものの場合には電荷収
集電極の各電極間のピッチ(間隔)が配列ピッチに相当
し、改良型直接変換方式の放射線固体検出器を使用する
ものの場合には、スポット状の読取光が照射された部分
のピッチ、読取用ストライプ状電極におけるクシ歯のピ
ッチおよび記録用ストライプ状電極におけるクシ歯のピ
ッチがそれぞれ配列ピッチに相当する。なお、固体検出
素子は2次元状に配列されており、従って配列ピッチは
2方向について存在する。そして、通常はその2方向の
配列ピッチは同一とされるが、異なる場合も考えられ、
異なる場合には、双方の配列ピッチに関して上述の高周
波成分減衰を行っても良いし、いずれか一方の配列ピッ
チに関してのみ上述の高周波成分減衰を行っても良い。
【0022】「本来のノイズパワー」とは、本発明を実
施しなかった場合における、折返しノイズのパワーを意
味する。例えば、上記高周波成分減衰手段が蛍光体であ
る場合は、該蛍光体を設けなかった場合の折返しノイズ
のパワーを意味する。
【0023】この高周波成分減衰手段は、電荷に変換さ
れた画像情報のナイキスト周波数以上の高周波成分を減
衰させるものであって、2次元画像検出手段により検出
された画像信号中の前記ナイキスト周波数以上の高周波
成分による折返しノイズが、ナイキスト周波数の1/2
の周波数において本来のノイズパワーの30%以下とな
るように減衰させるものであればどのようなものであっ
てもよく、物質の物理的,化学的,光学的,電気的,磁
気的等のいかなる性質を利用するものであっても良い。
例えば、物理的,化学的性質を利用するものであれば、
記録用光導電層および放射線導電体の材質や厚みを調整
することにより実現するものであっても良いし、光学的
性質を利用するものであれば放射線を一旦光に変換する
ことにより実現するものであっても良い。また電気的性
質を利用するものであれば、記録用光導電層および放射
線導電体に印加する電界を制御することにより実現する
ものであっても良いし、磁気的性質を利用するものであ
れば、記録用光導電層および放射線導電体に磁界を印加
することにより実現するものであっても良い。また、そ
の減衰の程度を調整するには、固体検出素子の配列ピッ
チや変換手段の厚さおよび材質との関係を考慮して、蛍
光体の材質や厚さを調整すれば良い。
【0024】本発明による放射線画像検出装置の高周波
成分減衰手段は、画像情報を担持する放射線が照射され
ると可視光を発する蛍光体を放射線固体検出器の変換手
段側に配設したものであり、変換手段は、蛍光体から発
せられた可視光の照射を受けることにより電荷を発生す
るものであることることが望ましい。
【0025】また、この蛍光体は着脱自在なもの、或い
は厚さおよび/または材質を変更可能なものであればよ
り望ましい。
【0026】
【発明の効果】本発明による放射線画像検出装置によれ
ば、固体検出素子の配列ピッチで規定されるナイキスト
周波数以上の成分による折返しノイズがナイキスト周波
数の1/2の周波数において本来のノイズパワーの30
%以下となるように、電荷に変換された画像情報のナイ
キスト周波数以上の高周波成分を減衰させるようにした
ので、ナイキスト周波数以上の高周波成分を減衰させた
分だけ、画像信号に含まれる折返しノイズが減少し、折
返しノイズの少ない高画質な画像を得ることができる。
【0027】また、画像情報を担持する放射線が照射さ
れると可視光を発する蛍光体を2次元画像検出手段の変
換手段側に配設し、変換手段が可視光によっても電荷を
発生するものとすれば、放射線画像情報を可視光に変換
する過程での光の分散により該画像情報中の高周波成分
を減衰させることができるから、容易にナイキスト周波
数以上の高周波成分を減衰させることができ、当該装置
を簡易な構成で実現することができる。
【0028】さらに、蛍光体を着脱自在なものとすれ
ば、例えば高周波情報をより忠実に再現することの方が
折返しノイズを除去することよりも重要である場合に
は、蛍光体を取り外すことによりその要求に対応するこ
とができる等、出力画像の要求画質に応じて蛍光体を自
由に着脱することができる。
【0029】さらにまた、蛍光体を厚さおよび/または
材質を変更可能なものとすれば、きめ細かに蛍光体の厚
さや材質を変更することにより、折返しノイズと高周波
情報の再現性のバランスを取りつつ、出力画像の要求画
質にきめ細かに応じることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の実施
の形態による直接変換方式の放射線画像検出装置の構成
を示す概略断面図である。
【0031】図1に示すように、この放射線画像検出装
置30は、直接変換方式の放射線固体検出器33の放射
線導電体31側に、画像情報を担持する放射線が照射さ
れると可視光を発する蛍光体36を設けたものである。
【0032】直接変換方式の放射線固体検出器33は、
不図示の絶縁基板上に2次元画像読取装置32を形成す
るとともに、画像情報を担持する放射線が照射されると
画像情報を担持する電荷を発生する放射線導電体31を
2次元画像読取装置32上に設けたものである。
【0033】放射線固体検出器33を成す2次元画像読
取装置32は、例えば厚さ3mm の石英ガラスからなる絶
縁基板上に所定のピッチでマトリックス状に配列された
夫々が画素に対応する複数個の電荷収集電極32a,各
電荷収集電極32aで収集された信号電荷を潜像電荷と
して夫々蓄積するコンデンサ32bおよび該コンデンサ
32bに蓄積された潜像電荷を不図示の検出回路側へ転
送するTFT等のスイッチング素子32cから成る。放
射線導電体31の上面側には第1の電極34が、スイッ
チング素子32cと絶縁基板36との間には第2の電極
35が設けられている。
【0034】蛍光体36は高周波成分減衰手段の一態様
であり、該蛍光体36としては、例えばGd22S:T
bを主成分とする厚さが約100μmのものを使用し、
該蛍光体36を第1の電極34上に密着或いは近接させ
て設けると良い。なお、蛍光体36としては、Gd22
S:Tbの他に、CsI:TlやBFX:Eu(XはC
l,Br,I等またはこれらの混合物である)等を使用
することも可能である。
【0035】第1の電極34は、蛍光体36から発せら
れる可視光が放射線導電体31に入射するように透明電
極であることが望ましい。
【0036】放射線導電体31は、画像情報を担持する
放射線を電荷に変換する変換手段の一態様であって、画
像情報を担持する放射線だけでなく、蛍光体から発せら
れた可視光の照射を受けることによっても電荷を発生す
るものである。具体的には、アモルファスセレンa−S
eを主成分とする厚さが約400μmのものを2次元画
像読取装置32上に蒸着によって形成する。なお、放射
線導電体31としては、a−Seの他に、PbI2 やH
gI2 等を使用することも可能である。
【0037】以下上記構成の放射線画像検出装置30の
作用について説明する。
【0038】放射線画像検出装置30の蛍光体36側に
画像情報を担持する放射線を照射すると、蛍光体36内
で放射線の一部が可視光に変換され、変換された可視光
と残りの放射線とが第1の電極34を透過し、放射線導
電体31に入射する。放射線の一部が可視光に変換され
る際には光の分散という現象が生じるので、その一部の
放射線が担持する画像情報の内の高周波成分が減衰す
る。
【0039】放射線導電体31としては、可視光および
放射線の何れの照射を受けても電荷を発生するものを使
用しているので、可視光と放射線が放射線導電体31に
入射すると、可視光と残りの放射線とが担持する画像情
報に応じた電荷が放射線導電体31内に発生するが、上
述のように、放射線の一部が可視光に変換される際には
画像情報の内の高周波成分が減衰するので、発生した電
荷が担持する画像情報としては、高周波成分が減衰した
ものとなる。
【0040】ここで、電荷収集電極32a,コンデンサ
32bおよびスイッチング素子32cから成る固体検出
素子の配列ピッチ、すなわち電荷収集電極32aの電極
ピッチで規定されるナイキスト周波数以上の成分による
折返しノイズが、ナイキスト周波数の1/2の周波数に
おいて、本発明を実施しなかった場合の折返しノイズの
パワーの30%以下となるように、電荷に変換された画
像情報のナイキスト周波数以上の高周波成分を減衰させ
るようにすれば、画像信号に含まれる折返しノイズがそ
の分だけ減少し、折返しノイズの少ない高画質な画像を
得ることができる。このようにナイキスト周波数以上の
高周波成分を減衰させるためには、電極ピッチや放射線
導電体31の厚さおよび材質との関係を考慮して、蛍光
体36の材質や厚さを調整すれば良く、例えば本例のよ
うに、放射線導電体31がアモルファスセレンa−Se
を主成分とする厚さが約400μmのものであって、蛍
光体36がGd22S:Tbを主成分とする厚さが約1
00μmのものである場合には、電極ピッチが200μ
mである場合にナイキスト周波数の1/2の周波数であ
る1.25サイクル/mmの所で、折返しノイズが本来
のノイズパワーの20%以下とすることができる。
【0041】なお、蛍光体36としてGd22S:Tb
を主成分とするものを使用した場合には、a−Seでは
十分吸収できない高エネルギ成分の放射線を蛍光体36
で可視光に変換することにより、高エネルギ成分が担持
する画像情報を再現することも可能となるので、a−S
eを使用した放射線導電体31のみでは再現が不可能で
あった高エネルギ成分の放射線が担持する画像情報をも
再現させることが可能となる。
【0042】ところで、このように放射線導電体31の
前面に蛍光体36を設けて、前記ナイキスト周波数以上
の高周波成分を減衰させる場合、ナイキスト周波数以上
の高周波成分だけでなく、それ以下の高周波成分も若干
減衰してしまう。このため、放射線導電体31の前面に
蛍光体36を設けるという方法により、折返しノイズの
少ない高画質な画像を得ようとすると、画像の高周波情
報も失われてしまう場合がある。一方、放射線画像検出
装置30の使用目的によっては、出力画像に折返しノイ
ズが含まれていても、高周波情報を忠実に再現すること
の方が望ましい場合がある。このように高周波情報を忠
実に再現する必要がある場合には、蛍光体36を当該放
射線画像検出装置30から取り外すことが望ましい。
【0043】そのために、放射線画像検出装置30は、
出力画像の要求画質に応じて蛍光体36を自由に着脱す
ることができるものとしておくことが望ましい。
【0044】また、蛍光体36の厚さや材質を変更可能
なものとすれば、きめ細かに蛍光体の厚さや材質を変更
することにより、折返しノイズと高周波情報の再現性の
バランスを取りつつ、出力画像の要求画質にきめ細かに
応じることもできる。蛍光体36の厚さや材質を変更可
能なものとするには、例えば厚さや材質の異なる2種類
の蛍光体を切り替えるようにしたり、放射線導電体31
の前面に1つの蛍光体を固定設置するとともに、もう1
つ(或いは2以上)の蛍光体を抜入するようにする等、
種々の方法を用いることができる。もう1つの蛍光体を
抜入するという方法を用いた場合には、前記1つの蛍光
体と厚さが同じであっても、合計の厚さが異なることに
なるのでそれでも良い。
【0045】上記説明は、高周波成分減衰手段として蛍
光体36を使用し、放射線導電体31の前面に該蛍光体
36を設けることにより、高周波成分を減衰させるもの
について説明したが、本発明は必ずしもこのようなもの
に限るものではない。すなわち、高周波成分減衰手段
は、電荷に変換された画像情報のナイキスト周波数以上
の高周波成分を減衰させるものであって、2次元画像検
出手段により検出された画像信号中の前記ナイキスト周
波数以上の高周波成分による折返しノイズが、ナイキス
ト周波数の1/2の周波数において本来のノイズパワー
の30%以下となるように減衰させるものであればどの
ようなものであってもよく、物質の物理的,化学的,光
学的,電気的,磁気的等のいかなる性質を利用するもの
であっても良い。例えば、物理的,化学的性質を利用す
るものであれば、記録用光導電層および放射線導電体の
材質や厚みを調整することにより実現するものであって
も良いし、光学的性質を利用するものであれば放射線を
一旦光に変換することにより実現するものであっても良
い。また電気的性質を利用するものであれば、記録用光
導電層および放射線導電体に印加する電界を制御するこ
とにより実現するものであっても良いし、磁気的性質を
利用するものであれば、記録用光導電層および放射線導
電体に磁界を印加することにより実現するものであって
も良い。
【0046】また上記説明は、直接変換方式の放射線固
体検出器を使用した直接変換方式の放射線画像検出装置
について説明したものであるが、本発明による放射線画
像検出装置は、必ずしも直接変換方式のものに限るもの
ではない。すなわち、上記改良型直接変換方式の放射線
固体検出器を使用した改良型直接変換方式の放射線画像
検出装置にも同様に適用することが可能である。この改
良型直接変換方式の放射線固体検出器を使用した場合に
は、上記説明における固体検出素子の配列ピッチは、読
取用ストライプ状電極および記録用ストライプ状電極何
れについても、各クシ歯のピッチである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による直接変換方式の放射線画像検出装
置の構成を示す概略断面図
【符号の説明】
30 直接変換方式の放射線画像検出装置 31 放射線導電体 32 2次元画像読取装置 33 放射線固体検出器 34 第1の電極 35 第2の電極 36 蛍光体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報を担持する放射線を電荷に変換
    する変換手段と、変換された電荷を検出する、夫々が画
    素に対応する複数個の固体検出素子を2次元状に配列し
    て成る2次元画像検出手段とを有して成る放射線固体検
    出器を備えた放射線画像検出装置において、 前記電荷に変換された前記画像情報の内、前記固体検出
    素子の配列ピッチで規定されるナイキスト周波数以上の
    成分による折返しノイズが、前記ナイキスト周波数の1
    /2の周波数において本来のノイズパワーの30%以下
    となるように、前記電荷に変換された前記画像情報の前
    記ナイキスト周波数以上の高周波成分を減衰させる高周
    波成分減衰手段を備えたことを特徴とする放射線画像検
    出装置。
  2. 【請求項2】 前記高周波成分減衰手段が、前記画像情
    報を担持する放射線が照射されると可視光を発する蛍光
    体を前記放射線固体検出器の前記変換手段側に配設した
    ものであり、 前記変換手段が、前記蛍光体から発せられた可視光の照
    射を受けることにより電荷を発生するものであることを
    特徴とする請求項1記載の放射線画像検出装置。
  3. 【請求項3】 前記蛍光体が着脱自在なものであること
    を特徴とする請求項2記載の放射線画像検出装置。
  4. 【請求項4】 前記蛍光体が、厚さおよび/または材質
    を変更可能なものであることを特徴とする請求項2記載
    の放射線画像検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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