JP3446722B2 - 延伸ベルトコンベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法 - Google Patents

延伸ベルトコンベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法

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JP3446722B2 JP2000177429A JP2000177429A JP3446722B2 JP 3446722 B2 JP3446722 B2 JP 3446722B2 JP 2000177429 A JP2000177429 A JP 2000177429A JP 2000177429 A JP2000177429 A JP 2000177429A JP 3446722 B2 JP3446722 B2 JP 3446722B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は延伸ベルトコンベ
ヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、トンネルの掘削工事においては施
工の高速化,自動化が進んでおり、これに伴って掘削し
た土砂の排出方法が重要な問題となって来ている。
【0003】長さの短いトンネルの場合、掘削装置にて
掘削した土砂をトラックにてトンネル外に排出すること
が可能である。しかしながら長さが例えば3000mを
超えるような長いトンネルの場合、このような方式での
土砂の排出は環境対策等多くの問題がある。そこで特に
このような長いトンネルの工事の場合、延伸ベルトコン
ベヤ装置にて土砂を連続的に排出する方法が採用されて
いる。
【0004】図6はこの延伸ベルトコンベヤ装置を用い
た土砂の排出方式を具体的に表したものである。同図に
おいて200はトンネル掘削装置(TBM:トンネルボ
ーリングマシン)で、202はTBMベルトコンベヤで
ある。204は延伸ベルトコンベヤ装置で、この延伸ベ
ルトコンベヤ装置204はバックアップデッキ206の
部分でTBMベルトコンベヤ202と機能的に連結され
ている。
【0005】延伸ベルトコンベヤ装置204は、中間部
にストレージカセット208を有しており、その内部に
コンベヤベルトが所定長さストックされている。図中2
10はそのストック部を表している。
【0006】この延伸ベルトコンベヤ装置204の場
合、トンネル掘削装置200がトンネル内を掘り進んで
行くと、(II)に示しているようにストレージカセット
208内のストック部210からコンベヤベルトが取り
出され、これによってコンベヤベルトが延長されて行
く。そしてストック部210の長さがある一定長さまで
短くなったところで、(III)に示しているように新た
に補給ベルト212が継ぎ足され、ストック部210の
長さが再び元の長さに戻される(IV)。
【0007】例えば、ストレージカセット208内のス
トック部210の長さは450mとされており、そして
ストック部210が漸次取り出されることによってその
残りの長さが150m程度となったところで、新たに長
さ300mの補給ベルト212が継ぎ足され、再び当初
の450mまで長さが回復せしめられる。
【0008】この延伸ベルトコンベヤ装置204を用い
た土砂の排出方式の場合、長いトンネルであっても土砂
を連続的にトンネル外に排出することができ、トンネル
工事の高速化,自動化に対して良く対応することができ
る。
【0009】ところでこの延伸ベルトコンベヤ装置20
4の場合、新規の補給ベルト212の足増しを定期的且
つ頻繁に行わなければならず、しかもその際のベルト接
合作業を山岳地帯等交通不便の地にて行わなければなら
ず、加えてそのベルト接合作業は技術的に極めて難しい
作業であるといった問題がある。
【0010】図7は従来一般のコンベヤベルトの接合方
法を示したもので、以下先ずこの接合方法について説明
する。同図において214は補強芯体層で、216,2
18はこれを被覆する状態で加硫接着により積層された
上カバーゴム,下カバーゴムである。ここで補強芯体層
214は複数の芯体帆布(ここでは4層の芯体帆布)2
14a,214b,214c,214dを積層して構成
してある。
【0011】かかる構成のコンベヤベルトを接合するに
際しては、先ず(I)に示しているようにベルトを切除
して同図に示すような段差状(ここでは階段状)の接合
面を形成する。また互いに接合すべき相手側についても
同様にして対応した形状の段差形状(ここでは階段形
状)の接合面を形成し、その後接着剤塗布を行ってそれ
ら各接合面をつなぎ用ゴム220を介して合わせ、加硫
接着してベルト接合を行う。
【0012】このベルト接合に際して、上記の段差状の
接合面の形成は具体的には以下のようにして行う。即
ち、カットナイフを用いて先ず上カバーゴム216だけ
にベルト幅方向に切目を入れるとともに別の位置におい
て第1の芯体帆布214aまで切目を入れ、そしてそれ
ら切目の間の部分をベルト幅方向端末を起点として引き
剥がしながらめくって第1の芯体帆布214aを一部露
出させる。
【0013】更にまた他の別の位置において第2の芯体
帆布214bまで切目を入れ、その切目の間の部分を同
様にして剥離させ、第2の芯体帆布214bを一部露出
させる。以下同様にして第3の芯体帆布214c,第4
の芯体帆布214dを次々と部分的に露出させて行き、
階段状の接合面を形成する。
【0014】上記のようにして切目を入れる作業の際、
具体的には例えば第1の芯体帆布214aを露出させる
際にはその下層の第2の芯体帆布214bを傷付けては
ならず、更にまた第2の芯体帆布214bを露出させる
際にはその下層の第3の芯体帆布214cを傷付けては
ならず、その際に下層の芯体帆布を傷付けてしまうとベ
ルト接合後において、その損傷箇所でベルト破断を起こ
してしまう恐れを生ずる。
【0015】また上記切目を入れた後においてベルトの
一部を剥離する作業を行うに際しても、剥離開始部即ち
先端部を手鉤等で起し、そこを起点として徐々に引き剥
がして行くが、その手鉤等で先端を起こす際にも他の部
分の損傷を誘発してはならず、正確に剥離作業を行わな
ければならない。このような作業は困難を極める作業で
あり、高度に熟練した技術を有するプロの作業員でなけ
ればできない作業とされていた。
【0016】またベルトの一部を剥離した後において、
芯体帆布214a〜214dの残面上に引きちぎられて
残ったゴムによる凹凸を除くべくバフ掛け作業を行う
が、そのバフ掛け作業の際にも芯体帆布214a〜21
4dを傷付けてはならず、この作業も熟練を要する極め
て困難な作業であった。
【0017】このように上記の作業によるベルト接合は
熟練者でなければ行うことのできない難しい作業である
だけでなく、長時間を要する作業であった。特に上記延
伸ベルトコンベヤ装置204のコンベヤベルトの場合、
上記の作業をトンネル内の限られたスペースで行わなけ
ればならないのに加えて、作業場所そのものが山岳地帯
等交通不便の地にある場合が多く、従ってベルト接合の
際にその都度プロの作業員を呼び寄せるといったことは
日程その他の都合で必ずしも簡単ではない。
【0018】しかしながら延伸ベルトコンベヤ装置の場
合、上記のようにベルト接合作業を頻繁且つ定期的に行
わなければならず、その接合が円滑に行われないとなる
とトンネルの掘削工事そのものにも支障を来してしま
う。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の延伸ベルトコン
ベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法はこのよう
な課題を解決するために案出されたものである。而して
請求項1の接合方法は、補給ベルトが継ぎ足される延伸
ベルトコンベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法
であって、先端に通し孔を有するループ部を備えたワイ
ヤ連結部を、互いに接合すべき第1及び第2のコンベヤ
ベルトに固設し、それら第1及び第2のコンベヤベルト
のそれぞれのワイヤ連結部のループ部を各通し孔が一致
するように互いに位置合せして該通し孔に連結芯材を挿
通し、各ワイヤ連結部を連結して一対のコンベヤベルト
の接合を行うようにし、前記第1のコンベヤベルトには
ベルト端末より長手方向に所定距離離れた接合予定箇所
の断面中間部に、ベルト長手方向所定距離範囲に亘って
剥離層を予め埋設しておくとともに、該剥離層全体若し
くは該剥離層とベルト本体側との界面の部分を樹脂シー
構成し、該樹脂シートを加熱により軟化ないし溶
融することで該剥離層を剥離除去するようにしベルト
接合に際して既設の前記第1のコンベヤベルトのベルト
端末部分の全体を所定長手方向長に亘り切除した上で該
剥離層を剥離除去し、しかる後前記ワイヤ連結部を
剥離層の剥離後除去によって上カバーゴムと下カバーゴ
ムとの間に生ぜしめた断面中間部の空所部に挿入して
込固定し、補給用の相手側の前記第2のコンベヤベルト
のワイヤ連結部との連結を行ってベルト接合を行うこと
を特徴とする。
【0020】請求項2の接合方法は、請求項1におい
て、前記ワイヤ連結部のワイヤには予め接合用のゴムを
加硫接着しておき、該接合用のゴムを前記剥離層の剥離
後の断面中間部に埋め込んで接着し固定を行うことを特
徴とする。
【0021】請求項3の接合方法は、請求項1,2の何
れかにおいて、前記連結後において前記ワイヤ連結部に
おけるベルト外部に露出した部分を保護ゴムにて埋込状
態に被覆することを特徴とする。
【0022】請求項の接合方法は、請求項1〜の何
れかにおいて、前記ワイヤ連結部がベルト幅方向に並ん
だ複数の縦ワイヤを有しており、各縦ワイヤの先端部に
前記ループ部が整列状態で配列してあることを特徴とす
る。
【0023】請求項の接合方法は、請求項におい
て、前記ワイヤ連結部における前記縦ワイヤは、ベルト
内部においてベルト長手方向に所定間隔で並べて配置さ
れた複数の横ワイヤにて互いに連結され、それら縦ワイ
ヤ及び横ワイヤが全体として網状に組織されていること
を特徴とする。
【0024】請求項の接合方法は、請求項におい
て、前記縦ワイヤは撚り線から成っており、前記横ワイ
ヤが該撚り線をベルト幅方向に突き抜ける状態で該縦ワ
イヤに通してあることを特徴とする。
【0025】
【作用及び発明の効果】上記のように本発明の接合方法
は、コンベヤベルトのベルト端末より長手方向に所定距
離離れた接合予定箇所の断面中間部に剥離層を予め埋設
しておき、ベルト接合に際してベルト端末部分を切除し
た上でその剥離層を剥離除去し、そこにワイヤ連結部を
埋込固定して、そのワイヤ連結部を相手側のコンベヤベ
ルトのワイヤ連結部と連結しベルト接合を行うもので、
この接合方法によれば、図7に示す従来のベルト接合方
法のように、ベルト接合に際し芯体帆布を1枚ずつ露出
させるためにカットナイフにてベルトに正確に切目を入
れる作業や、切目を入れた後においてベルトの一部を剥
離させる作業を不要化することができ、従って高度に熟
練した作業者でなくても簡単に且つ短時間でベルト接合
を行えるようになる。
【0026】また連結部をワイヤにて構成しているた
め、そのワイヤ連結部を埋設した部分においてもベルト
の屈曲性が良好であり、そのワイヤ連結部を埋設した部
分がプーリ形状に良好に追従変形してプーリを円滑に通
過することができるとともに、ワイヤ連結部が屈曲を繰
り返したとしても良好な耐疲労破断特性が得られる利点
もある。
【0027】本発明は、剥離層全体若しくは剥離層とベ
ルト本体側との界面の部分を樹脂シートにて構成し、そ
の樹脂シートを加熱により軟化ないし溶融させること
で、剥離層を剥離除去するもので、このようにすれば予
め埋設してある剥離層を簡単に剥離除去することがで
き、ひいてはベルト接合を容易に行うことができるよう
になる。
【0028】本発明においては、上記ワイヤ連結部のワ
イヤに予め接合用のゴムを加硫接着しておき、ベルト接
合に際してその接合用のゴムを上記剥離層の剥離後の断
面中間部に埋め込んで接着し、ワイヤ連結部の固定を行
うようになすことができる(請求項2)。このようにす
れば、ワイヤ連結部を簡単に且つ強固にベルトに固定状
態となすことができる。
【0029】本発明においてはまた、連結後においてワ
イヤ連結部の外部に露出した部分を保護ゴムにて埋込状
態に被覆しておくことができる(請求項3)。このよう
にすれば連続したベルト搬送面を形成することができ、
外部に露出したワイヤ連結部の隙間を通じて搬送物が落
下するといった不都合を生じない利点が得られる。
【0030】本発明においては、上記ワイヤ連結部をベ
ルト幅方向に並んだ複数の縦ワイヤを有する構成とな
し、その縦ワイヤのそれぞれの先端部のループ部を整列
状態で配列しておくことができる(請求項)。このよ
うにすれば、ベルト幅方向に並んだ複数のループ部にお
いて一対のベルトを長手方向に連結固定でき、ベルト幅
全幅に亘って均等な接合強度を付与することができる。
【0031】この場合において各縦ワイヤは、ベルト内
部においてベルト長手方向に所定間隔で並べて配置した
複数の横ワイヤにて互いに連結し、それら縦ワイヤ及び
横ワイヤが全体として網状の組織をなすようにすること
ができる(請求項)。このようにした場合、縦ワイヤ
に対して引抜き力が作用した場合にも、その縦ワイヤの
抜けを良好に防止することができる。即ちワイヤ連結部
全体の耐引抜き力を効果的に高めることができる。
【0032】尚、複数の縦ワイヤをベルト内部において
棒材で横方向に連結するといったことも可能であるが、
この場合ベルト幅方向の屈曲性が損なわれてしまう。し
かるにこの請求項では、複数の横ワイヤにて各縦ワイ
ヤを連結しているため、ベルト幅方向の良好な屈曲性も
確保できる利点がある。
【0033】請求項は上記縦ワイヤを撚り線にて構成
し、そしてその撚り線をベルト幅方向に突き抜けるよう
にして横ワイヤを縦ワイヤに通したもので、この場合縦
ワイヤと横ワイヤとを簡単に連結することができるとと
もに、その連結強度を高強度となすことができる。
【0034】本発明は延伸ベルトコンベヤ装置、即ちス
トレージカセットに所定長さのストック部を収めておい
て、そのストック部に収めてあるコンベヤベルトを順次
引き出すことによってその長さを延長することのできる
延伸ベルトコンベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合
に適用するものである
【0035】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1は同一のコンベヤベルトの両端末部又は
別々のコンベヤベルトを互いに接合した状態で示してい
る。同図において10,10は同一のコンベヤベルト又
は互いに異なるコンベヤベルト(以下ベルトとする)
で、12はベルト10の補強芯体層、14,16は補強
芯体層12を被覆する状態で積層された上カバーゴム,
下カバーゴムである。補強芯体層12は芯体帆布18を
複数積層して構成してある。
【0036】20はベルト10の端末部に予め埋設して
あるワイヤ連結部(第1のワイヤ連結部)である。この
ワイヤ連結部20はベルト10の断面中間部、詳しくは
芯体帆布18と18との間の部分において、ベルト幅方
向に所定ピッチで並べられた複数の縦ワイヤ(ここでは
スチールワイヤ)22を有している。
【0037】ここで縦ワイヤ22は、図3(I)に示し
ているように先端にループ部24を有しており、そのル
ープ部24をベルト長手方向外部に部分的に露出させる
状態で、そのほぼ全体がベルト10内部に加硫接着によ
り埋設されている。ここで各ループ部24はベルト幅方
向に1列をなしており、それぞれの内側に通し孔26を
有している。尚これら縦ワイヤ22は撚り線から成って
いる。
【0038】ベルト10の端末部にはまた、複数の横ワ
イヤ28がベルト長手方向に所定ピッチで並んだ状態で
芯体帆布18と18との間の位置に加硫接着により埋設
されている。そしてこれら複数の横ワイヤ28と上記複
数の縦ワイヤ22とが交差部分において互いに連結され
ており、それら縦ワイヤ22と横ワイヤ28とによって
ワイヤ連結部20が網状組織とされている。
【0039】尚縦ワイヤ22は、ベルト幅方向に隣接す
るもの同士がU字状のターン部30でつながっている。
即ち隣接する2本の縦ワイヤ22が、両端にループ部2
4を有する1本のワイヤを中間部でU字状に曲げて構成
してある。
【0040】また一方上記複数の横ワイヤ28は、ベル
ト長手方向に隣接するもの同士がターン部30でつなが
っている。即ち複数の横ワイヤ28は、1本の長いワイ
ヤをベルト幅方向の一端部と他端部とで交互にU字状に
曲げることによって構成してある。
【0041】本例において、各横ワイヤ28は撚り線か
ら成っており、同じく撚り線から成る縦ワイヤ22をベ
ルト幅方向に突き抜けている。これによってそれら縦ワ
イヤ22と横ワイヤ28とが互いに連結状態とされてい
る(図1(B)参照)。
【0042】図1に示しているように、ベルト10と1
0との各端末部のワイヤ連結部20は、それぞれのルー
プ部24が位置合せされてベルト幅方向に1列をなして
おり、そしてそれらループ部24の内側に形成される通
し孔26に金属製の連結芯材(この例では棒状)32が
挿通され、その連結芯材32を介してそれぞれのワイヤ
連結部20がベルト長手方向に連結されている。更にま
たそれらワイヤ連結部20の露出部分が保護ゴム34に
よって被覆されている。ここで保護ゴム34は、ベルト
10と10との各端末の間の隙間に未加硫ゴムを詰め、
これを常温加硫したものである。
【0043】図3に上記ワイヤ連結部20による具体的
なベルト接合方法が示してある。以下その接合方法を具
体的に説明する。先ず(I)に示しているようにループ
部24を外部に露出させた状態で、ワイヤ連結部20を
埋設してあるベルト10の端末部を対向させ、更に(II)
(ア)に示しているように各ワイヤ連結部20,20の各
ループ部24をベルト幅方向に1列をなすように位置合
せする。
【0044】その後(III)に示しているように各ルー
プ部24内側の通し孔26に連結芯材32を挿通して、
各ワイヤ連結部20を連結芯材32を介して連結し、そ
の後(IV)に示しているようにベルト端末間の隙間に未
加硫の保護ゴム34を充填し、その後これを加硫接着
(常温での自然加硫接着)する。ここにおいて一対のベ
ルト端末部が互いに接合された状態となる。尚、連結芯
材32の表面はループ部24及び連結芯材32の摩耗防
止のために表面をゴム又は樹脂被覆しておくことができ
る。
【0045】このように一対のベルト端末部を互いに接
合することによって、エンドレスの延伸ベルトコンベヤ
装置用のベルトを構成することができる。この延伸ベル
トコンベヤ装置用のベルトの場合、前述したようにトン
ネルの掘削の進行に伴ってストック部の長さが一定まで
短くなると、新たな補給用のベルト(第2のコンベヤベ
ルト)10を継ぎ足して既設のベルト(第1のコンベヤ
ベルト)10に足増しする。
【0046】そのためこの例では、図1に示しているよ
うにベルト端末より長手方向に所定距離離れた接合予定
箇所Sにおいて、その断面中間部に剥離層36がベルト
長手方向所定距離範囲に亘って埋設してある。ここで剥
離層36はその全体が熱可塑性の樹脂シートから成って
おり、加熱により(例えば100〜200℃の加熱によ
り)軟化ないし溶融してベルト本体側から剥離する。
【0047】但し剥離層36全体を例えば熱可塑性の樹
脂シートで構成することなく、剥離層36とベルト本体
側との界面部分を部分的にそのような熱可塑性の樹脂シ
ートで構成しておき、同部分を加熱により軟化ないし溶
融させて、剥離層36をベルト本体側から剥離させるよ
うになすこともできる。
【0048】図2は予定接合箇所Sにおいて補給用のベ
ルト(第2のコンベヤベルト)10を接合する際に用い
るワイヤ連結部(第2のワイヤ連結部)40を示してい
る。同図に示すワイヤ連結部40は、基本的に図1に示
すワイヤ連結部20と同様の構成である。但しこのワイ
ヤ連結部40には予め接合用ゴム38が加硫接着により
一体的に固着してある。
【0049】図4及び図5は既設のベルト(第1のコン
ベヤベルト)10と補給用のベルト(第2のコンベヤベ
ルト)10との接合を行う際の手順を具体的に表してい
る。先ず図4(I)に示しているように、既設のベルト
10をCの位置で切断し、端末部を分離する。そして
(II)に示しているように加熱により剥離層36を軟化
ないし溶融させ、これをベルト本体側から剥離除去す
る。
【0050】その上で剥離層36を取り除いた部分をバ
フ掛けするとともに、同じくワイヤ連結部40の接合用
ゴム38の表面をバフ掛けして表面を荒らした状態と
し、その後(III)に示しているようにワイヤ連結部4
0を剥離層36の位置していた部分に挿入して、(IV)
に示しているようにワイヤ連結部40の接合用ゴム38
とベルト本体側の接触面を接着する。ここにおいてワイ
ヤ連結部40がベルト10に埋込状態に固着された状態
となる。
【0051】そこで図5(V)に示しているように、既
設のベルト10の端末と補給用のベルト10の端末とを
対向させるとともに、(VI)に示しているように補給用
のベルト10に予め埋設してあるワイヤ連結部20の各
ループ部24と、接合予定箇所Sに埋込状に固着したワ
イヤ連結部40の各ループ部24との内側の通し孔26
を互いに一致するように位置合せし、その後図3に示す
手順と同様の手順で図5中(VII),(VIII)に従い、
既設のベルト10と補給用のベルト10とを接合作業す
ることができる。
【0052】尚この例ではワイヤ連結部20とワイヤ連
結部40とで同様の構成のものを用いているが、ワイヤ
連結部20とワイヤ連結部40とでその構成を異ならせ
ることも勿論可能である。
【0053】本例のベルト接合方法によれば、図7に示
す従来のベルト接合方法のようにベルト接合に際し芯体
帆布214a〜214dを1枚ずつ露出させるためにカ
ットナイフにてベルトに正確に切目を入れる作業や、切
目を入れた後においてベルトの一部を剥離させる作業を
不要化することができ、従って高度に熟練した作業者で
なくても簡単に且つ短時間でベルト接合を行えるように
なる。
【0054】またワイヤ連結部20,40は屈曲性が良
好であり、従ってそれらワイヤ連結部20,40を埋設
した部分がプーリ形状に良好に追従変形してプーリを円
滑に通過できるとともに、ワイヤ連結部20,40が屈
曲を繰り返したとしても良好な耐疲労破断特性が得られ
る。
【0055】また本例では、樹脂シートを加熱により軟
化ないし溶融させることで剥離層36を剥離除去でき、
従って予め埋設してある剥離層36を簡単に剥離除去す
ることができ、ひいてはベルト接合を容易に行うことが
できる。
【0056】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば本発明におけるワイヤ連結
部40を上例以外の他の様々な形態で構成することが可
能であるなど、その主旨を逸脱しない範囲において種々
変更を加えた態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベルトの接合方法を実施するに適した
ベルトの一例を示す図である。
【図2】本発明の一実施例方法に用いるワイヤ連結部の
構成を示す図である。
【図3】図1のベルト端末部の接合の手順を説明する説
明図である。
【図4】本発明の一実施例の接合方法の手順を説明する
説明図である。
【図5】図4に続く手順の説明図である。
【図6】延伸ベルトコンベヤ装置の説明図である。
【図7】従来のベルトの接合方法の説明図である。
【符号の説明】
10 コンベヤベルト 20 ワイヤ連結部(第1のワイヤ連結部) 22 縦ワイヤ 24 ループ部 26 通し孔 28 横ワイヤ 32 連結芯材 34 保護ゴム 36 剥離層 38 接合用ゴム 40 ワイヤ連結部(第2のワイヤ連結部) S 接合予定箇所

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補給ベルトが継ぎ足される延伸ベルトコ
    ンベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法であっ
    て、 先端に通し孔を有するループ部を備えたワイヤ連結部
    を、互いに接合すべき第1及び第2のコンベヤベルトに
    固設し、それら第1及び第2のコンベヤベルトのそれぞ
    れのワイヤ連結部のループ部を各通し孔が一致するよう
    に互いに位置合せして該通し孔に連結芯材を挿通し、各
    ワイヤ連結部を連結して一対のコンベヤベルトの接合を
    行うようにし、 前記第1のコンベヤベルトにはベルト端末より長手方向
    に所定距離離れた接合予定箇所の断面中間部に、ベルト
    長手方向所定距離範囲に亘って剥離層を予め埋設して
    くとともに、該剥離層全体若しくは該剥離層とベルト本
    体側との界面の部分を樹脂シート構成し、該樹脂シ
    ートを加熱により軟化ないし溶融することで該剥離層を
    剥離除去するようにしベルト接合に際して既設の前記
    第1のコンベヤベルトのベルト端末部分の全体を所定長
    手方向長に亘り切除した上で該剥離層を剥離除去し、し
    かる後前記ワイヤ連結部を該剥離層の剥離後除去によ
    って上カバーゴムと下カバーゴムとの間に生ぜしめた
    面中間部の空所部に挿入して埋込固定し、補給用の相手
    側の前記第2のコンベヤベルトのワイヤ連結部との連結
    を行ってベルト接合を行うことを特徴とする延伸ベルト
    コンベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ワイヤ連結部の
    ワイヤには予め接合用のゴムを加硫接着しておき、該接
    合用のゴムを前記剥離層の剥離後の断面中間部に埋め込
    んで接着し固定を行うことを特徴とする延伸ベルトコン
    ベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記連
    結後において前記ワイヤ連結部におけるベルト外部に露
    出した部分を保護ゴムにて埋込状態に被覆することを特
    徴とする延伸ベルトコンベヤ装置におけるコンベヤベル
    トの接合方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜の何れかにおいて、前記ワ
    イヤ連結部がベルト幅方向に並んだ複数の縦ワイヤを有
    しており、各縦ワイヤの先端部に前記ループ部が整列状
    態で配列してあることを特徴とする延伸ベルトコンベヤ
    装置におけるコンベヤベルトの接合方法。
  5. 【請求項5】 請求項において、前記ワイヤ連結部に
    おける前記縦ワイヤは、ベルト内部においてベルト長手
    方向に所定間隔で並べて配置された複数の横ワイヤにて
    互いに連結され、それら縦ワイヤ及び横ワイヤが全体と
    して網状に組織されていることを特徴とする延伸ベルト
    コンベヤ装置におけるコンベヤベルトの接合方法。
  6. 【請求項6】 請求項において、前記縦ワイヤは撚り
    線から成っており、前記横ワイヤが該撚り線をベルト幅
    方向に突き抜ける状態で該縦ワイヤに通してあることを
    特徴とする延伸ベルトコンベヤ装置におけるコンベヤベ
    ルトの接合方法。
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