JP3445832B2 - 伝動ベルト用ブロックの製造方法および製造用金型 - Google Patents

伝動ベルト用ブロックの製造方法および製造用金型

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の無段変
速機などに使われる伝動ベルト用ブロックの製造方法と
製造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の動力伝達系に使われる無段変速
機用のベルト、いわゆるCVTベルトは、図4に示され
たベルト1のように一対のプーリ2,3間に巻掛けら
れ、ベルト1とプーリ2,3との接触半径r1 ,r2 を
変速比に応じて変化させるようにしている。この種の伝
動用ベルト1は、複数枚のバンド要素を厚み方向に積層
した無端状のキャリアバンド4と、このキャリアバンド
4の長さ方向に重ねて配置された多数の金属製ブロック
5(一部のみ図示)とからなり、これらブロック5を介
して動力の伝達が行われるようになっている。
【0003】図5,6にブロック5の一例を示す。この
ブロック5は、プーリ2,3のV形溝の斜面に接する左
右一対の側面11を有するブロック本体部12と、ブロ
ック本体部12から延出する首部13と、首部13に連
なる頭部14とを一体に備えており、左右対称形であ
る。
【0004】ブロック本体部12には左右一対のバンド
掛り部15が設けられており、バンド掛り部15にキャ
リアバンド4が摺動可能に接するようになっている。こ
のブロック5は、キャリアバンド4に対してその長さ方
向に滑ることができる。
【0005】図6に示されるように、バンド掛り部15
はキャリアバンド4の幅方向の移動を抑制するために、
正面から見て曲率半径Rの円弧をえがく幅方向円弧面1
5aとなっている。しかもこのバンド掛り部15は、図
7に示すように側面方向から見て曲率半径rの円弧をえ
がく厚み方向円弧面15bとなっている。この厚み方向
円弧面15bの曲率半径rは、ブロック5がプーリ2上
を通る際のベルト最小回転半径r1 に応じた寸法として
あり、rとr1 は例えば30mmである。
【0006】また、頭部14の厚み方向一面側に凸部1
7が設けられているとともに、他面側には凸部17と対
応した位置に円形の凹部18が設けられており、隣り合
うブロック5同志で凸部17と凹部18が互いに嵌合す
るようになっている。
【0007】首部13の両側は、図8に示すように厚み
方向に丸みをもたせた形状(厚み方向円弧面20)とな
っている。頭部14の下面側も、厚み方向に丸みをもた
せた形状(厚み方向円弧面21)となっている。
【0008】またブロック本体部12の下半部には、水
平方向のテーパ開始ラインLを境に下側の厚みが漸減す
るテーパ部25が設けられている。図7に示されるよう
に、テーパ部25は片側のみが傾斜した片面勾配となっ
ており、このようなテーパ部25を設けたことにより、
ブロック5がプーリ2,3上を走行する際に、ベルト最
小半径r1 に応じてブロック5が前後方向に傾くことが
できる。
【0009】このような伝動用ブロックの製造方法とし
て、特開昭63−199943号公報や特開平2−14
6334号公報に記載されているように、板状の金属材
料をプレスによって所定形状に打抜いたのち、厚み方向
円弧面を成形するために、特殊な研磨装置やサンドリボ
ン等の研磨用治具を用いて曲面加工を行うようにしてい
る。また従来は、テーパ部25を成形するために、研削
等の機械加工も行われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術のように
研磨装置を用いる加工方法では、研磨用工具の摩耗が激
しく、加工コストが高くつく。しかも加工に要する時間
が長くかかり、大量のブロックを能率良く生産すること
ができない。しかも材料歩留まりが悪く、低コスト化を
妨げる要因となっている。
【0011】また、上記先行技術(特開平2−1463
34号公報)には、プレス・ツールによってブロックの
角を潰して円弧面を丸めることも提案されているが、小
さなプレス・ツールをブロックの角に押し当てなければ
ならないため、プレス・ツールの摩耗や変形が激しいば
かりでなく、ブロックの角の所定位置に正確にプレス・
ツールを当てる必要があるため、プレス・ツールとブロ
ックとの位置関係を正確に規制することに困難を伴う。
【0012】従って本発明の目的は、研磨・研削等の機
械加工によらず簡単な工程によって所望の円弧面の加工
を行うことができ、しかも材料歩留まりを向上させるこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を果たすため
に開発された本発明方法は、板状の金属材料をプレス装
置によって打抜くことにより所定形状のブロック半成品
を得る打抜き工程と、上記ブロック半成品をダイに収容
しかつパンチによってブロック半成品を厚み方向に加圧
する据え込み鍛造工程とを具備し、上記打抜き工程によ
って打抜かれるブロック半成品は、このブロック半成品
を上記ダイに収容した時に厚み方向円弧面を形成すべき
箇所とダイの内面との間にクリアランスが確保されるよ
うな形状・寸法に打抜いておき、かつ上記幅方向円弧面
を形成すべき箇所をこの幅方向円弧面よりも大きな曲率
半径の円弧状に打抜いておくことにより上記円弧状の打
抜き箇所とダイの内面との間にクリアランスを確保し、
上記据え込み鍛造工程において上記ブロック半成品を厚
み方向に加圧することによって上記クリアランス内にブ
ロック半成品の材料の一部を円弧状に膨出させることに
より上記厚み方向円弧面を形成しかつ上記据え込み鍛造
工程において上記幅方向円弧面を形成すべき箇所とダイ
との間のクリアランス内にブロック半成品の材料の一部
を正面から見て円弧状に膨出させることにより所定の曲
率半径の幅方向円弧面を形成することを特徴とする伝動
ベルト用ブロックの製造方法である。
【0014】本発明の金型は、所定形状に打抜かれたブ
ロック半成品を収容するダイと、このダイに収容された
ブロック半成品を厚み方向に加圧することによって据え
込み鍛造を行うパンチとを具備し、上記ダイは、上記ブ
ロック半成品を収容した状態において、上記厚み方向円
弧面を形成すべき箇所とダイの内面との間に、このブロ
ック半成品が上記パンチによって厚み方向に加圧された
時にブロック半成品の材料の一部が円弧状に膨出するこ
とを許容するクリアランスを設けかつ上記幅方向円弧面
を形成すべき箇所とダイとの間に、正面から見て材料の
一部が円弧状に膨らむことを許容するクリアランスを確
保できる形状としたことを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1に記載された本発明方法では、打抜き
工程において、金属材料を打抜くことによって所定形状
のブロック半成品を得る。この打抜き工程によって打抜
かれるブロック半成品は、このブロック半成品をダイに
収容した時に厚み方向円弧面を形成すべき箇所とダイの
内面との間に所定のクリアランスが確保されるような形
状・寸法に打抜いておく。
【0016】据え込み鍛造工程は、ナックルプレス等の
鍛造プレスを用いて冷間で行われ、上記ブロック半成品
がダイとパンチとの間で厚み方向に加圧され、上記クリ
アランス内にブロック半成品の材料の一部が円弧状に膨
出することにより、厚み方向円弧面が形成される。この
ような据え込み鍛造によれば、バンド掛り部以外に、ブ
ロック首部の両側面や頭部の下面のようにキャリアバン
ドと接する可能性のある箇所に丸みをつける加工を同時
に行うことが可能である。
【0017】請求項2に記載した発明では、ブロック下
半部のテーパ部を成形する場合に、上述の据え込み鍛造
において厚み方向円弧面と同時にテーパ部が成形され
る。そして請求項3に記載した発明では、バンド掛り部
のように正面からみて円弧状の部分(幅方向円弧面)を
有するブロックにおいて、厚み方向円弧面やテーパ部の
成形と同時に幅方向円弧面が成形される。
【0018】このように本発明では、ブロック最終輪郭
形状を据え込み鍛造によって得るものである。本発明に
使用されるブロック半成品は、据え込み鍛造後に板厚が
減少することに伴って正面から見た面積が広がるから、
その分だけブロック半成品が小さなサイズで間に合う。
しかも研削等のような材料の除去を伴う加工を行わずに
すむため、材料歩留まりが向上する。なお、必要に応じ
て仕上げ研磨等の機械加工を行ってもよい。
【0019】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。伝動ベルト用ブロック5は、前述した
ようにキャリアバンド4の長さ方向に多数個重ねた状態
で使用される。このブロック5の素材は、例えばS70
C(米国自動車規格・SAE1075相当材)などのよ
うに、焼入れ・焼戻し等の熱処理により所定の硬さに調
質可能な高炭素鋼(例えばC:0.75%)を用いると
よい。また、添加元素としてSi,Mg,Crなどが含
まれていてもよい。キャリアバンド4は従来と同様の薄
い無端帯状の鋼製のバンド要素を厚み方向に複数枚積層
したものである。
【0020】ブロック5の形状は前述した通りであり、
左右一対の斜状の側面11を有するブロック本体部12
と、首部13と、頭部14などを一体に備えており、ブ
ロック本体部12に左右一対のバンド掛り部15が設け
られている。このバンド掛り部15は、図6に示される
ように正面から見て曲率半径Rをえがく幅方向円弧面1
5aであり、かつ、図7に示されるように側面方向から
見て曲率半径rの厚み方向円弧面15bとなっている。
曲率半径Rの一例は150mm、rの一例は30mmであ
る。
【0021】図8に示されるように、首部13の両側面
もそれぞれ厚み方向に丸みをもたせた形状(厚み方向円
弧面20)となっている。頭部14の下面側も、厚み方
向に丸みをもたせた形状(厚み方向円弧面21)となっ
ている。また、ブロック本体部12の下半部に片面勾配
のテーパ部25が設けられている。
【0022】次に、上記ブロック5の製造方法について
説明する。このブロック5は、板状の金属材料(ブラン
ク)を打抜くことによって所定形状のブロック半成品5
a(図1に示す)を得る打抜き工程と、このブロック半
成品5aを金型30によって厚み方向に加圧する据え込
み鍛造工程とを経て、所定形状に成形される。上記打抜
き工程は、必要に応じて、荒打抜きから最終打抜きまで
複数段階に別けて次第にブロック半成品5aの最終形状
に仕上げるようにしてもよい。
【0023】また、上記打抜き工程が終了したのち、必
要に応じてこのブロック半成品5aを所定厚さに整える
ための仕上げプレスが実施されてもよいし、あるいは、
打抜き後のバリ取りを兼ねた仕上げ研磨を行ってもよ
い。但し、打抜き工程終了後の切り口が荒れたままの状
態(破断面のまま)で据え込み鍛造工程に送られると最
終製品の精度に悪影響を及ぼすので、最終的な打抜きは
高精度な剪断面が得られる精密打抜きによるものとす
る。
【0024】図1,2は、据え込み鍛造工程で使用され
る金型30を示している。この金型30は、所定形状に
打抜かれたブロック半成品5aを収容するダイ31と、
ダイ31に収容されたブロック半成品5aを厚み方向に
加圧することによって冷間で据え込み鍛造を行うパンチ
32とを具備している。
【0025】ダイ31は、ブロック半成品5aを収容し
た状態において、前述の厚み方向円弧面15b,20,
21を形成すべき箇所15b′,20′,21′とダイ
31の内面との間に、それぞれクリアランスC1 ,C2
,C3 が設けられている。このクリアランスC1 ,C2
,C3 は、据え込み鍛造においてブロック半成品5a
をパンチ32によって厚み方向に加圧した時にブロック
半成品5aの材料の一部が各クリアランス内に円弧状に
膨出することを許容する寸法としてある。
【0026】言い換えると、打抜き工程によって打抜か
れるブロック半成品5aの形状・寸法は、このブロック
半成品5aがダイ31に収容された時に上記箇所15
b′,20′,21′とダイ31の内面との間に所定の
クリアランスC1 ,C2 ,C3が確保されるような値に
設定される。ブロック5が前述の高炭素鋼からなり、厚
さが1.8mmから2.2mmの範囲にある場合に、少なく
ともクリアランスC1 は0.15mmを中心値として0.
14mm〜0.16mmの範囲に設定するとよい。
【0027】そして上記ブロック半成品5aを、据え込
み鍛造工程において、パンチ32によって厚み方向に加
圧することにより、鍛造前の厚さT1 から鍛造後の厚さ
T2まで冷間鍛造を行う。この据え込み鍛造により、ク
リアランスC1 ,C2 ,C3内にブロック半成品5aの
材料の一部が円弧状に膨出するため、厚み方向円弧面1
5b,20,21が形成される。
【0028】本発明者らが行った研究によると、ナック
ルプレス等のように比較的遅い加工速度の鍛造プレスを
用いてブロック半成品5aの冷間鍛造を行う場合は、静
的な加圧によって材料の周囲が厚み方向に円弧状に膨ら
むようになり、前述の円弧面15b,20,21の最終
輪郭形状が得られることが判った。また板厚2.2mmの
ブロック5に、曲率半径r=30mmの厚み方向円弧面1
5bを形成するためには、0.18mmの据え込みしろΔ
T(ΔT=T1 −T2 )を与えればよいというデータが
得られている。
【0029】テーパ部25の加工は以下に述べるように
して行われる。すなわちこのテーパ部25を成形するた
めに、ブロック半成品5aをダイ31に収容した状態に
おいて、ブロック半成品5aの下端面40とダイ31の
内面との間に、ブロック半成品5aの厚さを据え込みし
ろΔTだけ減少させた時の材料変形を許容するためのテ
ーパ部形成用クリアランスC4 を設けておく。また、パ
ンチ32の端面にはテ−パ部25に応じた勾配の成形面
42を設けておく。
【0030】そして前述の据え込み鍛造工程において、
パンチ32によってブロック半成品5aを厚み方向に加
圧することにより、パンチ32とダイ31との間でブロ
ック半成品5aの据え込み鍛造を行い、厚み方向円弧面
15b,20,21の成形を行うと同時に、パンチ32
の成形面42をブロック半成品5aに押付けることによ
り、成形面42に応じた勾配のテ−パ部25を成形する
とともに、上記クリアランスC4 にブロック半成品5a
の材料を充満させることにより、テーパ部25の最終輪
郭形状を得る。なお、ダイ31に収容されたブロック半
成品5aは、クリアランスC1 ,C2 ,C3 ,C4 以外
の部位45,46等においてダイ31の内面に接するか
ら、ダイ31に対するブロック半成品5aの位置決めを
なすことができる。
【0031】また、ブロック5の幅方向円弧面15aの
加工は、以下に述べるようにして行われる。まず、前述
の打抜き工程において、幅方向円弧面15aを形成すべ
き箇所15a′を、この円弧面15aの曲率半径Rより
も大きな曲率半径R′となるように円弧状に打抜く。そ
してこのブロック半成品5aは、ダイ31に収容された
状態において、上記円弧状の打抜き箇所15a′とダイ
31の内面との間に、正面から見て材料の一部が円弧状
に膨らむことを許容するクリアランスC1 を確保できる
形状・寸法に打抜いておく。
【0032】そして前述の据え込み鍛造において、パン
チ32によってブロック半成品5aを厚み方向に加圧す
ることにより、クリアランスC1 内にブロック半成品5
aの材料の一部を正面から見て更に円弧状に膨出させ
る。従ってダイ31側にも曲率半径Rの円弧面31aを
設けておく。こうすることにより、上記箇所15a′の
曲率半径R′よりも小さな曲率半径Rの幅方向円弧面1
5aが得られる。
【0033】本発明者らが行った実験において、好結果
が得られた加工条件の一例は、ブロック半成品5aの鍛
造前の厚さT1 =2.38mm,鍛造後の厚さT2 =2.
20mm,据え込みしろΔT=0.18mm,クリアランス
C1 =0.15mm,鍛造前の打抜き箇所15a′がほぼ
直線(R′>R),鍛造後の幅方向円弧面15aの曲率
半径R=150mm,厚み方向円弧面15bの曲率半径r
=30mmであった。
【0034】上記ブロック5は、据え込み鍛造後に実施
される焼入れ・焼戻し等の熱処理を経て所望の硬度に調
質される。なお、熱処理以外に、浸炭・窒化等の適宜の
表面改質手段によって耐摩耗性の向上と高硬度化を図る
ようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、伝動ベルト用ブロック
において、バンド掛り部のようにキャリアバンドと接す
る箇所の厚み方向円弧面を加工する場合に、研削等の機
械加工によらず実質的に塑性加工のみによって最終輪郭
形状を得ることができる。またバンド掛り部の幅方向円
弧面の最終輪郭形状も上記据え込み鍛造によって同時に
成形することができる。このため研削による場合のよう
な工具の摩耗の問題を生じることがなく、多数のブロッ
クを能率良く製造できるとともに、必要に応じて行われ
る仕上げ加工以外は実質的に材料を除去せずにすむため
材料歩留まりがきわめて高く、コストの低減に寄与でき
る。
【0036】請求項2のようにブロック下部のテーパ部
を上記据え込み鍛造によって同時に成形する場合には、
テーパ部の成形に当って従来のような材料の状態での異
形断面加工やプレスによる別途の潰し加工も実質的に不
要となり、しかもこのテーパ部が鍛造される時に材料が
広がる分だけブロック半成品のサイズが小さくてすむこ
とから、材料歩留まりが更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるブロック半成品とブロ
ック製造用金型の一部を断面で示す平面図。
【図2】図1中のII-II 線に沿う金型の一部とブロック
半成品の断面図。
【図3】図2に示された金型による据え込み鍛造後の状
態を示す断面図。
【図4】伝動ベルトとプーリを概念的に示す側面図。
【図5】伝動ベルト用ブロックの斜視図。
【図6】伝動ベルト用ブロックの正面図。
【図7】図6中のa−a線に沿う断面図。
【図8】図6中のb−b線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…伝動ベルト 4…キャリアバ
ンド 5…ブロック 5a…ブロック
半成品 15…バンド掛り部 15a…幅方向
円弧面 15b…厚み方向円弧面 20,21…厚
み方向円弧面 25…テーパ部 30…金型 31…ダイ 32…パンチ 42…成形面 C1 ,C2 ,C
3 …クリアランス C4 …テーパ部形成用クリアランス

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリアバンドの長さ方向に重ねて保持さ
    れかつ上記キャリアバンドと接する箇所に厚み方向円弧
    面を有しかつバンド掛り部が正面からみて円弧状に湾曲
    した幅方向円弧面となっている伝動ベルト用ブロックの
    製造方法であって、 金属材料を打抜くことにより所定形状のブロック半成品
    を得る打抜き工程と、 上記ブロック半成品をダイに収容しかつパンチによって
    上記ブロック半成品を厚み方向に加圧する据え込み鍛造
    工程とを具備し、 上記打抜き工程によって打抜かれるブロック半成品は、
    このブロック半成品を上記ダイに収容した時に上記厚み
    方向円弧面を形成すべき箇所とダイの内面との間にクリ
    アランスが確保されるような形状・寸法に打抜いてお
    き、かつ上記幅方向円弧面を形成すべき箇所をこの幅方
    向円弧面よりも大きな曲率半径の円弧状に打抜いておく
    ことにより上記円弧状の打抜き箇所とダイの内面との間
    にクリアランスを確保し、 上記据え込み鍛造工程において上記ブロック半成品を厚
    み方向に加圧することによって上記クリアランス内にブ
    ロック半成品の材料の一部を円弧状に膨出させることに
    より上記厚み方向円弧面を形成しかつ上記据え込み鍛造
    工程において上記幅方向円弧面を形成すべき箇所とダイ
    との間のクリアランス内にブロック半成品の材料の一部
    を正面から見て円弧状に膨出させることにより所定の曲
    率半径の幅方向円弧面を形成することを特徴とする伝動
    ベルト用ブロックの製造方法。
  2. 【請求項2】上記ブロックはその下半部に厚みが下端に
    向って漸減するテーパ部を有し、このテーパ部を形成す
    るために、上記ブロック半成品を上記ダイに収容した状
    態においてこのブロック半成品の下端面とダイの内面と
    の間にテーパ部形成用クリアランスを設けておき、かつ
    上記パンチには上記テ−パ部に応じた勾配の成形面を設
    けておき、上記据え込み鍛造工程において上記パンチに
    よって上記ブロック半成品を厚み方向に加圧することに
    より上記成形面の勾配に応じたテ−パ部を成形するとと
    もに、上記テーパ部形成用クリアランスにブロック半成
    品の材料を充満させることを特徴とする請求項1に記載
    の伝動ベルト用ブロックの製造方法。
  3. 【請求項3】キャリアバンドの長さ方向に重ねて保持さ
    れかつ上記キャリアバンドと接する箇所に厚み方向円弧
    面を有しかつバンド掛り部が正面からみて円弧状に湾曲
    した幅方向円弧面となっている伝動ベルト用ブロックの
    製造用金型であって、 所定形状に打抜かれたブロック半成品を収容するダイ
    と、このダイに収容されたブロック半成品を厚み方向に
    加圧することによって据え込み鍛造を行うパンチとを具
    備し、 上記ダイは、上記ブロック半成品を収容した状態におい
    て、上記厚み方向円弧面を形成すべき箇所とダイの内面
    との間に、このブロック半成品が上記パンチによって厚
    み方向に加圧された時にブロック半成品の材料の一部が
    円弧状に膨出することを許容するクリアランスを設け
    つ上記幅方向円弧面を形成すべき箇所とダイとの間に、
    正面から見て材料の一部が円弧状に膨らむことを許容す
    るクリアランスを確保できる形状としたことを特徴とす
    る伝動ベルト用ブロックの製造用金型。
  4. 【請求項4】上記ダイに収容されたブロック半成品の上
    記クリアランス以外の部位を上記ダイの内面に接触させ
    ることにより、上記ダイに対するブロック半成品の位置
    決めをなすことを特徴とする請求項3に記載の金型。
  5. 【請求項5】上記ブロックが炭素鋼からなりかつその厚
    さが1.8mmから2.2mmの範囲にある場合に、上記ク
    リアランスを0.14mm〜0.16mmの範囲としたこと
    を特徴とする請求項3に記載の金型。
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