JP3445668B2 - 通信システム - Google Patents

通信システム

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JP3445668B2
JP3445668B2 JP25134694A JP25134694A JP3445668B2 JP 3445668 B2 JP3445668 B2 JP 3445668B2 JP 25134694 A JP25134694 A JP 25134694A JP 25134694 A JP25134694 A JP 25134694A JP 3445668 B2 JP3445668 B2 JP 3445668B2
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節朗 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、状態信号およびデータ
の送受信を行う通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば各種産業機器の制御の
主力コントローラ(以下、ホストという)としてプログ
ラマブル・ロジックコントローラ(以下、PLCとい
う)、パソコン、およびシングルボードコンピュータ
(以下、SBCという)などを用い、これらのコントロ
ーラによって自動化に欠かせない各種アクチュエータの
制御や各種センサ等の集中制御を行うものが多く用いら
れていおり、この分野において通信システムを取り入れ
ることが多くなっている。
【0003】特に近年はホストの一例として知られるP
LCによる入出力制御点数が膨大に増えPLCを一か所
において集中制御することは配線工事費の増加、スペー
ス、および断線などによるメンテナンス時間が大きな問
題となるため、PLCと各種制御端末装置との間の並列
信号のやりとりを、直列信号に変換する通信システムに
よって行い、少ない配線によって多数の端末装置との接
続を行なうことにより、少ない設備投資で高性能かつ多
様化する自動制御を行って、同一設備の配置・配線替え
により対応させている。
【0004】図6は、その代表的な例を示すブロック図
である。この図において、10はシステム全体のホスト
として例えばPLCを収納する制御盤、20,30はそ
れぞれ離れた位置に配置されるリモート盤である。11
は前記制御盤10内に収納され、例えば256点の入出
力端子(出力128点、入力128点)を有するPL
C、12はこのPLC11の出力端子に接続されてこの
並列信号を直列信号に変換する伝送ユニット(つまり、
通信機能を持っているノードである。)、13は逆に直
列信号を並列信号に変換してPLCの入力端子に接続す
る受信ユニット(ノード)、4は前記直列信号を転送す
る通信線、21は前記直列信号を並列信号に変換して出
力端子22に出力し、バルブ、ソレノイド、ランプなど
の制御機器を駆動する出力用スレーブノード、23,3
1,33はセンサやスイッチ等から入力端子24,3
2,34に入力された並列信号を直列信号に変換する入
力用スレーブノードである。
【0005】また、前記各ノード12,13,21,2
3,31,33にはそれぞれ、例えば0〜5番のノード
アドレスが予め付けられており、前記伝送ユニット12
(ノード番号0番のノード)内にのみトークン制御回路
が設けられ、これがマスタノードとなるように構成され
ている。したがって、この伝送ユニット12は、自局を
含めて0〜5番の各ノード12,13,21,23,3
1,33全てに順番にトークン信号を与えて通信線4の
使用権を与え、このマスタノード12から発せられたト
ークン信号にしたがって、各スレーブノード13,2
1,23,31,33との通信を行えるように制御し、
PLC11の出力を伝送ユニット12および通信線4を
介して出力用スレーブノード21の出力端子22に出力
し、各入力用スレーブノード23,31,33の入力端
子24,32,34を伝送ユニット13を介してPLC
11の入力端子に入力できるように制御している。
【0006】つまり、前記制御盤10に配置されたPL
C11の出力を、離れた位置にある各リモート盤20内
に配置された出力端子22に出力でき、また、入力端子
24,32,34に入力された入力を、PLC11の入
力端子に入力できると共に、この制御盤10とリモート
盤20およびリモート盤20とリモート盤30との間の
配線は通信線4によって行われるので、これをシンプル
かつ低コストに行える。
【0007】また、前記制御盤10内に配置されたPL
C11によって離れた位置にあるリモート盤20,30
の多数の制御対象を集中的に制御でき、このPLC11
によって前記リモート盤20,30において発生した故
障を判断することができるように構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
通信システムでは、ホスト(上記従来例ではPLC)を
用いてシステム全体を制御するようにしているため、例
えばリモート盤20,30間の通信線4の断線や短絡等
のトラブルが生じた場合、PLC11はその状態を検知
し、その事実を表示及びステータス情報という形で知ら
されるのであるが、通信線4の切断後には、縮退機能動
作することもすべてマスタノードである伝送ユニット1
2に接続されたPLC11側からの指令によってのみ動
作することになる。
【0009】つまり、リモート盤30以下のスレーブノ
ード31,33は完全に切り離され、何の制御も行われ
ることなく、その機能は完全に停止してしまうことにな
る。そして、その結果システム全体が停止せざるを得な
くなることが多かった。さらに、前記事故が制御盤10
とリモート盤20の間で発生した場合には、PLC11
による制御すら全くできなくなりシステム全体が完全に
停止していた。
【0010】このために、従来より、前記通信線4を2
対用意して、この2対の通信線4による通信の比較によ
って故障事故発生時における制御を確実に行なう二重化
された通信システムが実用化されている。
【0011】ところが、このような装置を用いて二重化
を行なうには2組の通信線が必要となり、通信システム
が複雑になると共に、ホストとして用いられるPLC1
1に事故が生じた場合にはシステム全体を停止させざる
を得なかった。
【0012】また、上述のようにPLC11などをホス
トとして用い全システムを制御する場合にはプログラム
等による遅延時間があり、高速に動作する入出力装置
(例えばロータリーエンコーダやステッピングモ−タな
ど)の入出力処理をこのようなホストとの通信による接
続によって集中制御することは不可能となり、制御対象
に制約が多いという問題もあった。
【0013】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであって、残存機能を活用することにより、事
故発生時にはマスタノードに接続されている健全な通信
線内のみならず、切断されてマスタノードが不在となっ
た通信線内のみでも相互の通信ユニットを可能な限り動
作しつづけることにより装置全体の縮退機能動作を可能
とする通信システムを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、一つの通信線に接続される複数のノードの全てに
動制御装置に接続可能である並列信号の入力端子と、出
力端子と、トークン制御部を設けると共に、各ノード
毎にそれぞれ異なり入力端子に入力されたデータと共に
通信線に送信される自局ノードアドレスと、出力端子に
出力する信号の送り元局ノードアドレスとを設定し、全
ノードが積極的にトークン信号を発信し、前記トークン
制御部のトークン信号にノードアドレスに対応した優先
順序信号を付加して、これらのノードのうちの一つをト
ークン開始の早い順でかつ優先順序信号の高い順に択一
的に選択してマスタノードとし、その他のノードをスレ
ーブノードとすると共に、この選択されたマスタノード
によって順番に指定されるマスタノードまたはスレーブ
ノードの送信データを他のマスタノードまたはスレーブ
ノードが受信可能とすることにより、通信線に接続され
るスレーブノード間においても独立した通信および制御
を可能としたことを特徴とする通信システムである。
【0015】また、第2の発明は、前記通信線が切断さ
れた場合に、マスタノードが存在しない側の通信線内に
おける各ノードが積極的にトークン信号を発信し、前記
ノードのうちの一つをトークン開始の早い順でかつ優先
順序信号の高い順に択一的に選択してマスタノードと
し、このマスタノードと同じ通信線に接続されるノード
間においても独立した通信および制御を可能とすること
を特徴とする。
【0016】そして、第3の発明は、一つの通信線に接
続されるノードと他の一つの通信線に接続されるノード
とが前記入出力端子を介して連結され、これら複数の通
信線同士を連鎖的に連結することによって、全体的に連
結された情報網を形成することを特徴とする。
【0017】
【作用】上記の特徴構成によれば、一つの通信線に接続
される複数のノードの全てにトークン制御部を設けると
共に、それぞれ異なるノードアドレスを設定し、全ノー
ドが積極的にトークン信号を発信し、前記トークン制御
部のトークン信号にノードアドレスに対応した優先順序
信号を付加して、これらのノードのうちの一つをトーク
ン開始の早い順でかつ優先順序信号の高い順に択一的に
選択してマスタノードとしているので、ホスト側となる
一つのノードだけでなく全てのノード(例えば端末ユニ
ット)がマスタノードになりうるため、ホスト側の故障
が生じてもシステム全体が停止することがなくなる。
【0018】また、適宜選択されたマスタノードによっ
て順番に指定されるマスタノードまたはスレーブノード
の送信データを他のマスタノードまたはスレーブノード
が受信可能とすることにより、通信線に接続されるスレ
ーブノード間においても独立した通信および制御を可能
としたので、スレーブノード間の通信によって一つの完
結した制御系を形成でき、固定されたマスタノードに接
続されるホストによる集中的な制御を必要としなくな
り、分散処理をすることによって動作速度の向上および
信頼性の向上をなしとげると共に、ホストの負担を小さ
くできる。
【0019】さらに、前記通信線が切断された場合に、
マスタノードが存在しない側の通信線内における各ノー
ドが積極的にトークン信号を発信し、前記ノードのうち
の一つをトークン開始の早い順でかつ優先順序信号の高
い順に択一的に選択してマスタノードとし、このマスタ
ノードと同じ通信線に接続されるノード間においても独
立した通信および制御を可能としているので、事故発生
時においても、ホスト側に接続された健全な通信線内の
みならず、マスタノード不在となった通信線内において
も新たなマスタノードを選択することによりノード間相
互の通信を可能なかぎり行なうことができ、事故発生後
も可能な限り残存する機能を活用する縮退機能動作をす
ることができる。
【0020】加えて、一つの通信線に接続されるノード
と他の通信線に接続されるノードとが入出力端子を介し
て連結され、これら複数の通信線同士を連鎖的に連結す
ることによって、全体的に連結された情報網を形成する
ことによって、前記情報網の一部をなす通信線が切断さ
れた場合においても、前記入出力端子による通信線間の
接続によって間接的に通信可能となり、一つの通信線に
故障が生じたとしても他の通信線を有効に活用してシス
テム全体を縮退機能動作させることができる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例に係る通信シス
テムを構成するノードの構成の概略を示すブロック図で
ある。
【0022】図1において、5はこの通信線4に接続さ
れる例えば4ビットの入出力端子を設けたノード、50
はこのノード5に各別に付けられた自局ノードアドレス
の設定部、51はこのノード5が受信する送り元局ノー
ドアドレスの設定部、52は前記通信線4に送信される
直列信号を並列信号に変換して、トークンの解読および
データ受信をおこなう受信ブロック、53はこの受信ブ
ロックに接続される4ビットの出力端子、54は4ビッ
トの入力端子、55はこの入力端子54に入力された並
列信号を直列信号に変換するデータ送信ブロック、56
はトークン制御部、59はこのトークン制御部56のト
ークン信号の出力信号57またはデータ送信ブロック5
5の出力信号58を選択的に通信線に出力する選択回路
である。
【0023】図2は、前記トークン制御部56の構成を
より詳細に示すブロック図である。同図において、60
は基本となる周期でトークン信号を生成するトークン発
呼ブロック、61は前記自局ノードアドレス設定部50
に設定されるノードアドレスに基づいて前記基本となる
トークン信号に優先順位信号を付加する自局トークン発
呼回路、62は通信線に伝送される他局からのトークン
信号を受信するトークン受信回路、63は前記自局トー
クン発呼回路61とトークン受信回路62の出力とを比
較して優先順位を判定する優先順位判定回路、64はこ
の優先順位判定回路63によって自局が優先されること
が判定されたときにのみ前記トークン発呼信号を出力す
るAND回路である。したがって、前記トークン発呼回
路61、トークン受信回路62、優先順位判定回路63
がトークン信号の自動調停回路を形成している。
【0024】前記自局ノードアドレス設定部50に設定
される値は、それぞれのノード5に別々に付けられる通
し番号であって、通常は通信線5に接続する順に0から
1ずつ加えながら付けられ、同じ通信線4内に接続され
るノード5の自局ノードアドレスが重なることがないよ
うに付けられている。
【0025】そして、このノード5は自局ノードアドレ
ス設定部50に設定されたノードアドレスがマスタノー
ドから発呼された場合にのみ入力端子54に入力される
並列信号を直列信号に変換して通信線4に出力すること
ができる。
【0026】前記送り元局ノードアドレス設定部51に
設定される値は、このノード5が入力する他のノードの
自局ノードアドレスが設定されており、この送り元局ノ
ードアドレス設定部51に設定されているノードアドレ
スがマスタノードから発呼された時にのみ、設定された
他のノードの入力データが前記データ受信ブロック52
によって受信され、並列変換された出力信号が前記出力
端子53に出力される。
【0027】以下、図1および図2を用いて、本実施例
の通信システムを起動した時の動作を説明する。先ず始
めに、通信システムを起動させた時には、通信線4にト
ークン信号を送信するノードがないので、この通信線4
に接続されるそれぞれのノード5が、その前記トークン
制御部56においてトークン発呼ブロック60が積極的
にトークン信号を送信し始める。そして、基本的には最
初にトークン信号を送信し始めたノード5がマスターノ
ードとなる。
【0028】ところが、複数のノード5が同時にトーク
ン信号を発信しはじめた場合には、前記トークン受信回
路62に他のノードからのトークン信号が入力されるこ
とになる。このような場合には、前記自局トークン発呼
回路61により形成される優先順位信号を付加したトー
クン信号と、前記トークン受信回路62に入力されたト
ークン信号とが比較される。
【0029】つまり、前記自局トークン発呼回路61に
おいては自局ノードアドレス設定部50に設定される値
にしたがって、基本となるトークン信号の周期を、自局
ノードアドレスの大きさ分だけ延ばすようにして優先順
位信号を付加している。したがって、このトークン信号
の優先順位はトークン信号の周期によって決められるこ
とになり、前記優先順位判定回路63では、前記自局ト
ークン発呼回路61により形成されるトークン信号と、
前記トークン受信回路62に入力されたトークン信号の
周期を比較し、この周期が短い方が優先される。
【0030】したがって、前記トークン受信回路62よ
り入力されるトークン信号の周期が自局トークン発呼回
路61により形成されるトークン信号の周期より短い場
合には、そのノード5ではトークン信号の送信を行わな
いようにし、同じ通信線4に接続されるノード5のうち
の一つだけが自動的に選択されて、これが以後マスタノ
ードとなり、その他のノードがスレーブノードとなるよ
うにしている。
【0031】図3は、前記トークン信号による通信方法
の概略を示す概念図である。同図において、横軸は時間
を表わしており、57a,57bは前記トークン制御部
56の出力信号57を分解して示すものであり、57a
はトークン信号の発呼サイクル、57bは発呼されるノ
ードアドレスのデータを示している。
【0032】したがって、このトークン信号の発呼サイ
クルは、0〜t1 の時間を周期として繰り返されてお
り、その前半の0〜t0 ,t1 〜t2 ,t3 〜t4 の時
間には、マスタノードが、発呼する対象のノードアドレ
スを信号線4に送信し、後半のt0 〜t1 ,t2
3 ,t4 〜t5 の時間には、このノードアドレスと一
致する自局ノードアドレスを所有するそれぞれのノード
5が、その入力端子54に入力されたデータおよび自局
ノードアドレスを通信線4に送信する。つまり、この発
呼サイクルを繰り返すことにより、マスタノードを含め
0から順番にノードアドレスを割り振られている各ノー
ド5を全て発呼できる。このため、この発呼サイクル
は、通信線4に接続可能なノード5の数だけ繰り返され
ることになる。(例えば、ノードアドレスを6ビットに
設定すると、64個のノード5を接続可能となり、この
とき発呼サイクルは64回繰り返される。)
【0033】55a,55b,55cは、各ノード5か
ら通信線4に応答出力されるデータを示しており、各ノ
ード5の自局ノードアドレス設定部50に設定されてい
るノードアドレスおよびその入力端子54に入力された
データをそれぞれ送信している。
【0034】例えば、前記発呼サイクルを68μsに設
定した場合において、ノードアドレスを6ビットとする
と、同じ通信線4内に64個のノード5が接続可能とな
り、このとき発呼サイクルは64回繰り返され、全ノー
ド5を4.35msに一度は発呼することができる。し
たがって、この通信システムによる通信によれば5ms
程度の変化に十分対応することが可能となり、高速な入
出力を必要とする場合にも対応することができる。
【0035】なお、このノードアドレスの上限を小さく
することにより、前記通信速度は更に向上させることも
可能であり、逆にそれほどの速度が必要でない場合には
ノードアドレスの上限を上げることにより、より複雑な
装置においてもこの通信システムを利用可能であり、こ
れを適宜設定可能であることは言うまでもない。
【0036】図4は、前記ノードを7台接続した場合の
通信状態を示す概略図である。同図において、A0 〜G
0 は前記通信線4に接続される各ノードであり、そのそ
れぞれは、自局ノードアドレス設定部A50〜G50が備え
られ、順に0〜6の自局ノードアドレスが設定されると
共に、送り元局ノードアドレス設定部A51〜G51が備え
られ、それぞれ4,3,4,0,0,6,3が設定され
ている。
【0037】以下に、図1〜図4を参照して、上記通信
システムを起動させた場合を考えると、まず最初に、各
ノードA0 〜G0 は積極的に、トークン信号を発信する
ことになる。つまりほぼ一斉に全ノードA0 〜G0 がト
ークン信号を発信しようとするのであるが、上記各ノー
ドA0 〜G0 の自局ノードアドレス設定部A50〜G50
は、それぞれ0〜6番の自局ノードアドレスが設定され
ているため、前記トークン制御部56の機能によって、
最も優先順位の高い0番のノードアドレスを付与された
ノードA0 がマスタノードとして選択され、その他のノ
ードB0 〜G0は、スレーブノードとなる。
【0038】こうしてこの通信システムではノードA0
がマスタノードとなって、トークン信号を発信し、この
トークン信号を各ノードA0 〜G0 (マスタノードA0
を含む)が受信することによって、発呼されたノード
は、その入力端子に入力されたデータを自局ノードアド
レスと共に通信線4に送信することができる。一方、そ
の他の全ノードは、この時に送信されるデータおよびノ
ードアドレスを自由に受信でき、このノードアドレスが
それぞれの送り元局ノードアドレス設定部に設定されて
いるアドレスと一致するとき、これを受信ブロック52
が判断して並列信号に変換し、これを出力端子53に出
力する。
【0039】したがって、上記通信システムにおいて
は、ノードA0 の入力端子に入力された4ビットデータ
はノードD0 ,E0 の出力端子に出力され、同様に、ノ
ードG0 の入力データはノードF0 に出力され、ノード
0 の入力データはノードB0とノードG0 に出力さ
れ、ノードE0 の入力データはノードA0 とノードC0
に出力されるように構成されている。
【0040】ここで、例えば通信線4上の一点Pで通信
線が何らかの事故によって切断されるなどして通信不能
となった場合には、前述のノードA0 〜D0 のグループ
内において、ノードA0 およびノードC0 が、ノードE
0 と通信できなくなり、ノードA0 およびノードC0
出力端子にノードE0 の入力端子に入力されたデータが
届かなくなる。ところがノードB0 およびノードD0
おいては事故発生前と何ら変わることなく通信すること
ができ、これらのノードB0 ,D0 間に接続された制御
系において独立した通信および制御を行っている場合、
この通信および制御を何ら問題なく続けることができ、
縮退機能動作ができる。
【0041】また、上記事故によって切断されマスタノ
ードA0 が不在となったスレーブノードE0 〜G0 側に
おいては、以前のマスタノードA0 からトークン信号が
届かなくなってしまう。このとき、各ノードE0 〜G0
は一定時間が経過してもトークン信号が届かなくなった
ことを感知して積極的に自らトークン信号を発信し始
め、以後、起動時と同様にマスタノードを優先順位にし
たがって選択し、その他をスレーブノードとする。この
例では、ノードE0 の自局ノードアドレス設定部E50
ノードアドレスに最も若い番号が付けられているので、
このノードE0 が新しいマスタノードとなり、その他が
スレーブノードとなる。
【0042】このように、たとえ通信線4が切断された
としても、同一の通信線4内に接続される各ノード5の
中から必ず1つが自らマスタノードとなるため、いかな
る場合においても、通信システムが完全に停止してしま
うことがなく、それぞれの通信線に接続されるグループ
内において縮退機能動作をすることができる。つまり、
この通信システムにおいては全てのノード5が破壊して
しまう以外に通信システムが完全に停止してしまうこと
はあり得ない。
【0043】つまり、前記ノード5の間において独立し
た通信および制御を行うように構成することにより、高
性能PLCなどの高価なホスト側コンピュータを用いて
全ての制御をホストに集中する必要もなくなり、例えば
ホスト側ではシステムの状態信号を監視するように構成
することによって、ホスト側の負担を軽減することも可
能となる。
【0044】さらには、小さなシステムでは前記ノード
5の間において独立した通信および制御によって制御を
完結することによって、ホストをなくすこともできる。
【0045】なお、上述の実施例では、説明を簡単にす
るために、4ビットの入出力端子をそなえた最大64個
のノード5を接続可能な自動制御装置を例に挙げている
が、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、L
AN(Local AreaNetworks)やWA
N(Wide Area Networks)などの通
信システムにも適用できることは言うまでもない。
【0046】図5は、本発明の他の実施例のブロック図
である。同図において、41〜44はそれぞれ独立した
通信線、A1 〜Z1 、A2 〜Z2 、A3 〜Z3 、A4
4はそれぞれの通信線41〜44に接続されるノー
ド、A11,Z11,A12,Z12,A13,Z13,A14,Z14
はそれぞれのノードの入出力端子であり、それぞれが図
示するように接続され、全体としてこれら4つの通信線
41〜44を連鎖的に連結することによって、全体的に
連結された情報網を形成している。
【0047】そしてこの通信システムにおいてはノード
1 およびノードC1 が一つの独立した通信によって完
結された制御グループGを形成して一固体動作をしてお
り、その状態信号がノードA1 に入力されている。
【0048】このとき、たとえば通信線41上の一点P
41において通信線41に故障が生じ、ノードA1 〜C1
とノードZ1 との通信が不能となったとすると、前記制
御グループGの状態信号が入出力端子A11を介してI/
Oによって入出力端子A14に入力され、そのデータが通
信線44、43、42を介して入出力端子A12に反映さ
れ、これと入出力端子Z11との接続によって間接的にノ
ードZ1 に状態信号が伝達される。
【0049】したがって、上記のように複数の通信線4
1〜44同士を連鎖的に連結して、全体的に連結された
情報網を形成することによって、この情報網内のある一
点において通信不能となった場合においても、通信シス
テム全体として縮退機能動作を可能とし、システムの信
頼性を大幅に向上させることが極めて容易になし遂げら
れる。
【0050】なお、前記入出力端子による通信線41〜
44間の接続に用いるノードの数は限定されるものでは
なく、多くのノードを他の通信線41〜44と接続して
もよく、この接続を多くすればするほどシステムの信頼
性を向上させることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の通信シス
テムによれば、一つの通信線に接続される複数のノード
の全てにトークン制御部を設けると共に、それぞれ異な
るノードアドレスを設定し、全ノードが積極的にトーク
ン信号を発信し、前記トークン制御部のトークン信号に
ノードアドレスに対応した優先順序信号を付加して、こ
れらのノードのうちの一つをトークン開始の早い順でか
つ優先順序信号の高い順に択一的に選択してマスタノー
ドとしているので、ホスト側となる一つのノードだけで
なく全てのノードがマスタノードになりうるため、ホス
ト側の故障が生じてもシステム全体が停止することがな
くなる。
【0052】また、適宜選択されたマスタノードによっ
て指定されるノードの送信データを他のノードが受信可
能とすることにより、通信線に接続されるスレーブノー
ド間においても独立した通信および制御を可能としたの
で、スレーブノード間の通信によって一つの完結した制
御系を形成でき、固定されたマスタノードに接続される
ホストによる集中的な制御を必要としなくなり、分散処
理をすることによって動作速度の向上および信頼性の向
上をなしとげると共に、ホストの負担を小さくできる。
【0053】さらに、前記通信線が切断された場合に、
マスタノードが存在しない側の通信線内における各ノー
ドが積極的にトークン信号を発信し、前記ノードのうち
の一つをトークン開始の早い順でかつ優先順序信号の高
い順に択一的に選択してマスタノードとし、このマスタ
ノードと同じ通信線に接続されるノード間においても独
立した通信および制御を可能としているので、事故発生
時においても、ホスト側に接続された健全な通信線内の
みならず、マスタノード不在となった通信線内において
も新たなマスタノードを選択することによりノード間相
互の通信を可能なかぎり行なうことができ、事故発生後
も可能な限り残存する機能を活用する縮退機能動作をす
ることができる。
【0054】加えて、一つの通信線に接続されるノード
と他の通信線に接続されるノードとが入出力端子を介し
て連結され、これら複数の通信線同士を連鎖的に連結す
ることによって、全体的に連結された情報網を形成する
ことによって、前記情報網の一部をなす通信線が切断さ
れた場合においても、前記入出力端子による通信線間の
接続によって間接的に通信可能となり、一つの通信線に
故障が生じたとしても他の通信線を有効に活用してシス
テム全体を縮退機能動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るノードの一例を示すブロ
ック図である。
【図2】前記ノード内のトークン制御部の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】前記ノードによる通信状態を示す図である。
【図4】前記ノードを通信線に接続した状態を示すブロ
ック図である。
【図5】前記ノードを別の通信線に接続されたノードと
接続した状態を示すブロック図である。
【図6】従来の通信システムを示すブロック図である。
【符号の説明】
4、41〜44…通信線、5,A0 〜G0 ,A1
1 ,A2 〜Z2 ,A3 〜Z3 ,A4 〜Z4 …ノード、
53…出力端子、54…入力端子、56…トークン制御
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−236544(JP,A) 特開 平3−228446(JP,A) 特開 平3−228447(JP,A) 特開 昭58−111454(JP,A) 特開 昭63−136857(JP,A) 実開 平7−16445(JP,U) 特公 昭63−3494(JP,B1) 特公 昭63−48215(JP,B1) 特公 平7−105808(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/403

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの通信線に接続される複数のノード
    の全てに自動制御装置に接続可能である並列信号の入力
    端子と、出力端子と、トークン制御部を設けると共
    に、各ノード毎にそれぞれ異なり入力端子に入力された
    データと共に通信線に送信される自局ノードアドレス
    と、出力端子に出力する信号の送り元局ノードアドレス
    を設定し、全ノードが積極的にトークン信号を発信
    し、前記トークン制御部のトークン信号にノードアドレ
    スに対応した優先順序信号を付加して、これらのノード
    のうちの一つをトークン開始の早い順でかつ優先順序信
    号の高い順に択一的に選択してマスタノードとし、その
    他のノードをスレーブノードとすると共に、この選択さ
    れたマスタノードによって順番に指定されるマスタノー
    ドまたはスレーブノードの送信データを他のマスタノー
    ドまたはスレーブノードが受信可能とすることにより、
    通信線に接続されるスレーブノード間においても独立し
    た通信および制御を可能としたことを特徴とする通信シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記通信線が切断された場合に、マスタ
    ノードが存在しない側の通信線内における各ノードが積
    極的にトークン信号を発信し、前記ノードのうちの一つ
    をトークン開始の早い順でかつ優先順序信号の高い順に
    択一的に選択してマスタノードとし、このマスタノード
    と同じ通信線に接続されるノードの間においても独立し
    た通信および制御を可能とすることを特徴とする請求項
    1に記載の通信システム。
  3. 【請求項3】 一つの通信線に接続されるノードと他の
    一つの通信線に接続されるノードとが前記入出力端子を
    介して連結され、これら複数の通信線同士を連鎖的に連
    結することによって、全体的に連結された情報網を形成
    することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
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