JP3444209B2 - クレーンの安全装置 - Google Patents

クレーンの安全装置

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JP3444209B2
JP3444209B2 JP31957598A JP31957598A JP3444209B2 JP 3444209 B2 JP3444209 B2 JP 3444209B2 JP 31957598 A JP31957598 A JP 31957598A JP 31957598 A JP31957598 A JP 31957598A JP 3444209 B2 JP3444209 B2 JP 3444209B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,ブームの少なくと
も一部分を着脱可能なクレーンの安全装置に係り,詳し
くは,上記ブームの着脱を含む所定の異常状態を検知し
て所定の動作を制限するように働く自動停止手段を具備
するクレーンの安全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的なクレーンには,巻き上げワイヤ
の過巻きを防止するために過巻防止装置が搭載されてい
る。この過巻防止装置は,図9に示すように,巻き上げ
ワイヤ先端に吊り下げられたフック51が,ブーム52
の先端部近傍に設置された過巻リミットスイッチ53で
検出された時,図示しない巻き上げウインチを自動停止
させるように構成されている。また,上記のような過巻
防止装置には,フェールセーフの観点から,通常,配線
に断線が生じた場合にも例えば上記巻き上げウインチを
自動停止させる自動停止装置が接続されている。
【0003】ところで,ブームを継ぎ足したり,或いは
切り離すことによってブーム長さを変えることが可能な
クレーンにおいては,ブームの着脱作業時には上記過巻
防止装置の配線の一部を一時的に切り離すことになるた
め,そのままでは上記自動停止装置が働いてブームの着
脱作業に支障をきたすことになる。そこで,このような
ブームの着脱が可能なクレーンにおいては,上記自動停
止装置を一時的に解除することができる組立・分解モー
ド選択スイッチを設けたり,或いは分断された配線を一
時的に短絡させるキャップやコネクタを用いるなどし
て,ブームの着脱作業時にはユーザの意思で上記自動停
止装置を一時的に解除できるようにしていた。また,こ
の場合の安全性を確保するため,上記のような方法で上
記自動停止装置が一時的に解除されている間は,例えば
コントローラの表示画面を全て消したり,特殊な表示を
させたり,或いは外部表示灯等の状態表示灯を点灯/点
滅させるなどの方法でユーザに注意を促し,人為的ミス
を防止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記組立・分解モード
選択スイッチや短絡キャップ等を用いて自動停止装置を
一時的に解除する場合に,上述のような方法でユーザに
注意を促すことは安全性を高める上で有効な方法であ
る。しかしながら,これらの方法はユーザへの依存度が
高いため,確認忘れや見落とし,故意作業などがあった
場合には十分に効果が発揮されない可能性があることも
確かである。
【0005】例えば,クレーン作業中に自動停止が働い
ても,これを無視してユーザがもう少しだけ動かしたい
と思えば上記組立・分解モード選択スイッチを押して自
動停止状態を解除して作業を続けることが可能であり
(故意作業),また上記短絡キャップを付けたまま忘れ
たような場合でも,上記状態表示灯に球切れなどの異常
があったり,或いはユーザが上記状態表示灯を見落とし
たりすればそのまま作業が続けられ,事故を引き起こす
可能性がある。
【0006】このように,上記のような従来の方法で
は,ブームの着脱作業のために設けた組立・分解モード
選択スイッチ等の自動停止解除手段が抜け穴となり,人
為的ミス等によって上記自動停止装置が本来の機能を果
たせない可能性があった。本発明は上記事情に鑑みてな
されたものであり,人為的なミス等があったとしても,
安全性を確保するために必要最小限の範囲では上記自動
停止装置を正常に動作させることが可能なクレーンの安
全装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,ブームの少なくとも一部分が着脱可能なク
レーンの安全装置において, 上記ブームの着脱に伴う配
線の分断を含む異常状態を検知して該クレーンの所定の
動作を制限するように働く自動停止手段と,所定の作業
中における上記ブームの仰角或いはブームの起伏駆動部
の負荷のとりうる範囲を,上記ブームの着脱作業中であ
ることの判断基準範囲として予め記憶する判断基準範囲
記憶手段と,上記ブームの仰角或いはブームの起伏駆動
部の負荷を検出する状態量検出手段と,上記状態量検出
手段で検出された上記ブームの仰角或いはブームの起伏
駆動部の負荷が上記判断基準範囲記憶手段に記憶された
判断基準範囲内にある場合にのみ上記自動停止手段を解
除する自動停止解除手段を具備してなることを特徴とす
るクレーンの安全装置として構成されている。
【0008】上記所定の状態量が上記ブームの仰角及び
起伏駆動部の負荷を含む場合には,例えば上記ブームが
取り付けられていない場合,若しくは上記ブームの仰角
を検出する検出手段が動作していない場合に,上記自動
停止解除手段において上記ブームの起伏駆動部の負荷を
用いて上記自動停止手段の解除を判断するようにすれ
ば,例えば上記ブームの仰角を検出する角度検出手段が
ブームと共に取り外されたり,或いは配線を接続し忘れ
ていたような場合でも正常な動作が保証される。
【0009】また,取り付けられた上記ブームの種類
(例えばクレーンアタッチメントやタワーアタッチメン
ト)を設定するブーム種類設定手段を具備し,上記判断
基準範囲記憶手段に,上記ブームの種類に応じてブーム
の仰角に関する上記判断基準範囲を複数記憶させると共
に,上記自動停止解除手段において,上記ブーム種類設
定手段で設定されたブーム種類に応じた判断基準範囲を
用いて上記自動停止手段の解除を判断するようにすれ
ば,ブームの種類によって判断基準が異なるような場合
でも適切な判断が可能である。
【0010】更に,上記ブームの着脱作業を行う際にセ
ットする着脱作業開始スイッチを具備し,上記着脱作業
開始スイッチがON状態であることを条件として上記自
動停止解除手段を作動させるようにすれば,ユーザにブ
ームの着脱作業に入る(即ち自動停止装置を解除する)
ことを意識付けできることにより安全性が向上する。ま
た,自動判断による誤動作を防止する意味でも効果は大
きい。
【0011】更に,上記自動停止解除手段が,状態量検
出手段で検出された上記状態量が上記判断基準範囲記憶
手段に記憶された判断基準範囲内にある状態が一定時間
継続した場合に上記自動停止手段を解除するようにすれ
ば,検出信号のふらつきや誤動作による切り換えが防止
でき,制御の安定性が向上する。
【0012】本発明によれば,例えばブームの少なくと
も一部分を着脱可能なクレーンのブーム着脱作業を行う
場合に,例えばブーム仰角や起伏駆動部の負荷等の所定
の状態量が予め設定されたブーム着脱作業の判断基準範
囲内にある場合にのみ,即ち実際に着脱作業中であるこ
とが明確な場合にのみ,自動停止手段が解除される。従
って,判断基準範囲内にあった上記状態量がその範囲を
外れれば,即ち通常の作業モードに移行すれば,自動的
に上記自動停止手段の解除は無効となり,通常どおり自
動停止手段が動作可能な状態となる。これにより,故意
操作や短絡キャップの外し忘れなどによる事故を確実に
防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して,本発明
の実施の形態及び実施例につき説明し,本発明の理解に
供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を
具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定す
る性格のものではない。
【0014】ここに,図1は本発明の実施の形態に係る
クレーンの安全装置A1の概略構成を示すブロック図,
図2は上記安全装置A1における自動停止解除部4によ
る処理手順の一例を示すフローチャート,図3は上記安
全装置A1を適用可能なクレーン20のブームを全て外
した状態を示す側面図,図4は上記クレーン20にクレ
ーンアタッチメントを取り付ける際の着脱作業姿勢の一
例を示す側面図,図5は上記クレーン20にタワーアタ
ッチメントを取り付ける際の着脱作業手順を示す説明
図,図6はクレーンアタッチメントを取り付けたクレー
ン20の作業姿勢の一例を示す図,図7はタワーアタッ
チメントを取り付けたクレーン20の作業姿勢の一例を
示す図,図8は上記安全装置A1において保持型の組立
・分解モードスイッチを用いた場合の自動停止解除部4
による処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0015】まず,図6,図7を用いて,本実施の形態
に係る安全装置A1(図1)を適用可能なクレーン20
の概略構成を説明する。図6に示すように,クレーン2
0は,ラチス構造のブーム21を具備しており,ブーム
起伏ロープ22を本体23内に設置された図示しないブ
ーム起伏駆動用ウインチによって巻き上げ/送り出しす
ることにより上記ブーム21を起伏駆動させるように構
成されている。
【0016】 また,上記ブーム21の先端部からは巻き
上げロープ24が垂下されており,その下端部にはフッ
ク25が吊り下げられている。上記フック25は,上記
巻き上げロープ24を上記本体23内に設置された図示
しない巻き上げウインチによって巻き上げ/送り出しす
ることにより昇降駆動される。
【0017】 また,上記ブーム21の先端部近傍には,
上記フック25が所定の位置まで上昇した時にONされ
る過巻リミットスイッチ26が取り付けられている。更
に上記クレーン20には,上記リミットスイッチ26に
よって上記フック25が検出された時に上記巻き上げウ
インチを自動停止させるように構成された過巻防止装置
(不図示)が搭載されている。
【0018】また,上記ブーム21は継ぎ足しや切り離
しが可能であり,これによって作業対象に応じて適切な
ブーム長さに調整することが可能となっている。尚,上
記ブーム21には,上記過巻リミットスイッチ26と上
記過巻防止装置とを接続する配線が配設されており,上
記ブーム21の着脱作業を行う場合には一時的に上記配
線を分断する必要がある。
【0019】また,上記クレーン20においては,取り
付けるブーム21(以下,ブーム全体をアタッチメント
と称する)の種類によって次の2つの作業形態を選択す
ることができる。図6に示すようにブーム全体を一体的
に起伏させるようにしたアタッチメント形態をクレーン
アタッチメントといい,図7に示すように第1ブーム
(タワーブーム)21aをほぼ垂直に立ち上げた状態
で,その上端に取り付けられた第2ブーム(タワージ
ブ)21bのみを起伏させるようにしたアタッチメント
形態をタワーアタッチメントという。
【0020】続いて,図1を用いて,本実施の形態に係
る安全装置A1の概略構成について説明する。上記安全
装置A1は,異常検出部1,自動停止制御部2,自動停
止用電磁弁等3,自動停止解除部4,ブーム角度検出器
5,ブーム起伏ロープ張力検出器6,アタッチメント種
類設定部7,及び組立・分解モード選択スイッチ8によ
り構成されている。尚,上記異常検出部1,自動停止制
御部2,及び自動停止用電磁弁等3が,自動停止手段の
一例である。
【0021】上記異常検出部1では,例えば上述した過
巻防止装置の配線の断線などの異常状態が検出され,検
出信号が自動停止制御部2に出力される。上記自動停止
制御部2では,上記異常検出部1からの検出信号を受け
ると,クレーン各部(例えば巻き上げウインチ,ブーム
起伏駆動用ウインチ等)の自動停止用電磁弁等3を動作
させて上記各部の動作を自動的に停止させる。従って,
上記クレーン20のブーム着脱作業によって上記過巻リ
ミットスイッチ26と上記過巻防止装置とを接続する配
線が一時的に分断されると,このままでは上記自動停止
制御部2によって各部の動作が自動停止されてしまい,
上記ブーム着脱作業に支障をきたしてしまう。そこで,
自動停止解除部4(自動停止解除手段)は,クレーン2
0が実際に上記ブーム着脱作業中にある場合にのみ上記
自動停止制御部の動作(自動停止動作)を解除するよう
に構成されている(処理内容は後述する)。
【0022】また,上記自動停止解除部4には,従来か
ら用いられている組立・分解モード選択スイッチ8(着
脱作業開始スイッチの一例)の他,ブームの仰角を検出
するブーム角度検出器5,ブーム起伏ロープに作用する
張力(ブームの起伏駆動部の負荷の一例)を検出するブ
ーム起伏ロープ張力検出器6,及び取り付けられるアタ
ッチメントの種類(クレーンアタッチメント若しくはタ
ワーアタッチメント)を設定するアタッチメント種類設
定部7(ブーム種類設定手段の一例)が接続されてい
る。
【0023】上記自動停止解除部4には,予め,ブーム
着脱作業中であるか否かの判断基準として,ブーム仰角
の基準値θ0と,ブーム起伏ロープ張力の基準値T0と
が設定されている。上記ブーム仰角の基準値θ0として
は,上記アタッチメントの種類に応じて,タワーアタッ
チメントの場合の基準値θ01とクレーンアタッチメン
トの場合の基準値θ02の2つの値が設定されている。
【0024】ここで,上記アタッチメントの種類によっ
て異なるブーム仰角の基準値が設定されている理由につ
いて簡単に説明する。クレーンアタッチメントの場合の
アタッチメントの着脱作業時の姿勢は,例えば図4に示
すように,ブームを最も下まで降ろした状態となる。こ
れに対して,タワーアタッチメントの場合,アタッチメ
ントの取り付けは一般に次のような手順で行われる。即
ち,まずタワージブ21bを地面に横たえた状態で組み
立てておく。そして,その位置よりも本体を多少旋回さ
せた位置で,タワーブーム21aを上記クレーンアタッ
チメントの場合と同様の方法で取り付けた後,図5
(a)に示すように上記タワーブーム21aを少し持ち
上げた状態(例えば仰角20°程度)で本体を旋回さ
せ,上記タワーブーム21aを上記タワージブ21bの
真上で降ろし(図5(b)),上記タワーブーム21a
の先端部21aaと上記タワージブ21bの端部21b
aとを接続する。このように,タワーアタッチメントの
場合,タワーブーム21aを取り付けた状態で旋回動作
を行う必要があり,このときのタワーブームの仰角は例
えば20°となる。従って,タワーアタッチメントの場
合には,組立・分解モードを判断するための上記基準値
θ0として例えば25°以下という設定を行う必要があ
る。これに対し,クレーンアタッチメントの場合には,
上記20°という仰角は作業範囲に含まれる場合があ
り,上記基準値θ0として25°以下という設定を行う
ことはできない。このようなことから,アタッチメント
の種類に応じて異なる基準値を設定する必要が生じる。
【0025】尚,上記ブーム角度検出器5は,例えば図
6,図7に示すようにブーム21の本体23への取り付
け側端部近傍に設置される。また,上記ブーム起伏ロー
プ張力検出器6は,例えば図6,図7に示すような位置
に設置される。
【0026】続いて,図2に示すフローチャートに従っ
て,上記自動停止解除部4の処理手順を説明する。尚,
ここでは上記組立・分解モード選択スイッチ8は跳ね返
り式のスイッチであり,ON状態が機械的に保持されな
いものとして説明する。
【0027】まず,組立・分解モード(自動停止の解除
状態)であるか作業モード(自動停止可能状態)である
かの状態値を保持するフラグが参照される(ステップS
1)。上記フラグは初期値がOFF(作業モードを表
す)に設定されている。上記フラグがOFFであれば,
組立・分解モード選択スイッチ8がONとなるまでステ
ップS1→S2→S11→S1…が繰り返される。上記
ステップS1において上記フラグがONであるか,或い
は上記ステップS2において組立・分解モード選択スイ
ッチ8がONであると判断されると,続いて上記ブーム
角度検出器5が接続されているか否かが判断される(ス
テップS3)。
【0028】ここでブーム角度検出器5が接続されてい
ないと判断される場合としては,図3に示すように全て
のブームがブーム角度検出器5と共に取り外されている
場合や,上記ブーム角度検出器5の配線が繋ぎ忘れられ
ているような場合である。このような場合には,角度検
出器5からの検出値に基づく判断が行えないため,ブー
ム起伏ロープ張力検出器6の検出値Tに基づいて組立・
分解モード(自動停止解除)への切り換え(若しくは継
続)の可否が判断される。即ち,ブーム起伏ロープ張力
検出器6の検出値Tが読み込まれ(ステップS8),そ
の検出値Tが予め設定されている基準値T0以下であれ
ば,組立組立・分解モード(自動停止解除)への切り換
え(若しくは継続)が行われ(ステップS9→S1
0),上記検出値Tが予め設定されている基準値T0を
越えていれば,作業モード(自動停止可能)への切り換
え(若しくは継続)が行われる(ステップS9→S1
1)。尚,上記ステップS10では上記フラグはONに
設定され,上記ステップS11では上記フラグはOFF
に設定される。
【0029】また,上記ステップS3において,ブーム
角度検出器5が接続されていると判断された場合には,
以下のように角度検出器5からの検出値に基づいて組立
・分解モード(自動停止解除)への切り換え(若しくは
継続)の可否が判断される。まず,ブーム角度検出器5
の検出値θが読み込まれ(ステップS4),続いて上記
アタッチメント種類設定部7の設定値に基づいて取り付
けられるアタッチメントがクレーンアタッチメントであ
るかタワーアタッチメントであるかが判断される(ステ
ップS5)。ここで,タワーアタッチメントであると判
断された場合には上記検出値θがタワーアタッチメント
に対応する基準値θ1と比較され(ステップS6),ク
レーンアタッチメントであると判断された場合には上記
検出値θがクレーンアタッチメントに対応する基準値θ
2と比較される(ステップS7)。そして,上記ステッ
プS6(若しくはS7)において上記検出値θが上記基
準値θ1(もしくはθ2)以下であれば,組立組立・分
解モード(自動停止解除)への切り換え(若しくは継
続)が行われ(ステップS10),上記検出値θが上記
基準値θ1(もしくはθ2)を越えていれば,作業モー
ド(自動停止可能)への切り換え(若しくは継続)が行
われる(ステップS11)。
【0030】以上の処理では,組立・分解モード選択ス
イッチ8がユーザによってONにされていたとしても,
上記ブーム角度若しくは上記ブーム起伏ロープ張力が所
定の基準値の範囲を外れれば,作業モードへ移行されて
上記自動停止制御部2による自動停止処理が可能な状態
となるため,故意操作や短絡キャップの外し忘れなどに
よる事故を確実に防止することができる。また,組立・
分解モード選択スイッチ8がユーザによってONにされ
ない限り組立・分解モードに移行することはないため,
ユーザに組立・分解モードに入ることを意識付けできる
ことにより安全性が向上する。また,自動判断による誤
動作を防止する意味でも効果は大きい。
【0031】上記実施の形態では,上記組立・分解モー
ド選択スイッチ8がユーザによってONにされない限り
組立・分解モードに移行しないような構成としたが,上
記組立・分解モード選択スイッチ8を搭載せずに全て自
動判断のみにより制御するようにしてもよい。但し,こ
の場合には多少なりとも安全性が低下することに注意し
なければならない。
【0032】上記実施の形態では,上記組立・分解モー
ド選択スイッチ8を,ON状態が機械的に保持されない
跳ね返り式のスイッチとして説明したが,上記スイッチ
8として保持式のスイッチを用いてもよいことは言うま
でもない。この場合には,図2に示したフローチャート
におけるフラグの設定を省略することができ,処理フロ
ーは例えば図8に示すようになる。即ち,組立・分解モ
ードであることの設定はスイッチ8自体で保持されるた
め,フラグの設定や判断(図2におけるステップS1,
S10,S11)は必要なく,それに変わって作業モー
ドへの移行時に上記スイッチ8を解除するための解除信
号が出力される(図8のステップS11′)。この方法
の利点は,スイッチ8の入力を最優先して常時監視でき
ることである。上記実施の形態に係る方法では,一旦組
立・分解モードに入るとその状態がフラグによって保持
され,スイッチ8の入力は監視されないが,本実施例に
係る方法では,スイッチ8の状態が常にその時のモード
の状態に対応する。これにより,スイッチ8の入力を最
優先として条件に加えることが可能となり,安全性,信
頼性の更なる向上が期待できる。
【0033】また,上記ステップS9,S6,S7にお
いては,その条件が一定時間継続した場合にのみ組立・
分解モードに切り換えるように判断することが望まし
い。これにより,ブーム角度検出器5やブーム起伏ロー
プ張力検出器6の信号のふらつきや誤動作による切り換
えが防止でき,制御の安定性が向上する。
【0034】尚,以上説明した例では,上記ブーム仰角
とブーム起伏ロープ張力を用いて判断を行ったが,これ
に限られるものではない,例えばブームを全て取り外す
ことのないクレーンの場合にはブーム仰角のみを判断材
料としてもよいし,逆に起伏ロープ張力のみを判断材料
とすることも可能である。また,他の判断材料を用いる
ことも可能である。例えば,ブームの起伏駆動にシリン
ダを用いているような場合には,上記ブーム起伏ロープ
張力に代えて起伏シリンダ圧を判断材料として用いるこ
とができる。
【0035】更に,上記の例ではブームの着脱により過
巻防止装置の配線が分断される場合について述べたが,
その他の装置,例えば過負荷防止装置の配線などの場合
も同様であることは言うまでもない。また,ブームの着
脱作業時における自動停止の解除に限らず,その他の作
業によってやむなく自動停止を解除する必要が有る場合
の制御にも同様に適用可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明は,ブームの
少なくとも一部分が着脱可能なクレーンの安全装置にお
いて, 上記ブームの着脱に伴う配線の分断を含む異常状
態を検知して該クレーンの所定の動作を制限するように
働く自動停止手段と, 所定の作業中における上記ブーム
の仰角或いはブームの起伏駆動部の負荷のとりうる範囲
を,上記ブームの着脱作業中であることの判断基準範囲
として予め記憶する判断基準範囲記憶手段と,上記ブー
ムの仰角或いはブームの起伏駆動部の負荷を検出する状
態量検出手段と,上記状態量検出手段で検出された上記
ブームの仰角或いはブームの起伏駆動部の負荷が上記判
断基準範囲記憶手段に記憶された判断基準範囲内にある
場合にのみ上記自動停止手段を解除する自動停止解除手
段を具備してなることを特徴とするクレーンの安全装置
として構成されているため,実際に着脱作業中であるこ
とが明確な場合にのみ,自動停止手段が解除される。従
って,判断基準範囲内にあった上記状態量がその範囲を
外れれば,即ち通常の作業モードに移行すれば,自動的
に上記自動停止手段の解除は無効となり,通常どおり自
動停止手段が動作可能な状態となる。これにより,故意
操作や短絡キャップの外し忘れなどによる事故を確実に
防止することができる。
【0037】上記発明は,例えば上記クレーンがブーム
の少なくとも一部分を着脱可能であり,上記所定の異常
状態が上記ブームの着脱に伴う配線の分断を含み,上記
所定の作業が上記ブームの着脱作業である場合等に最適
である。
【0038】この場合,上記所定の状態量が上記ブーム
の仰角或いは起伏駆動部の負荷である場合には,例えば
上記ブームが取り付けられていない場合,若しくは上記
ブームの仰角を検出する検出手段が動作していない場合
に,上記自動停止解除手段において上記ブームの起伏駆
動部の負荷を用いて上記自動停止手段の解除を判断する
ようにすれば,例えば上記ブームの仰角を検出する角度
検出手段がブームと共に取り外されたり,或いは配線を
接続し忘れていたような場合でも正常な動作が保証され
る。
【0039】また,取り付けられた上記ブームの種類
(例えばクレーンアタッチメントやタワーアタッチメン
ト)を設定するブーム種類設定手段を具備し,上記判断
基準範囲記憶手段に,上記ブームの種類に応じてブーム
の仰角に関する上記判断基準範囲を複数記憶させると共
に,上記自動停止解除手段において,上記ブーム種類設
定手段で設定されたブーム種類に応じた判断基準範囲を
用いて上記自動停止手段の解除を判断するようにすれ
ば,ブームの種類によって判断基準が異なるような場合
でも適切な判断が可能である。
【0040】更に,上記ブームの着脱作業を行う際にセ
ットする着脱作業開始スイッチを具備し,上記着脱作業
開始スイッチがON状態であることを条件として上記自
動停止解除手段を作動させるようにすれば,ユーザにブ
ームの着脱作業に入る(即ち自動停止装置を解除する)
ことを意識付けできることにより安全性が向上する。ま
た,自動判断による誤動作を防止する意味でも効果は大
きい。
【0041】更に,上記自動停止解除手段が,状態量検
出手段で検出された上記状態量が上記判断基準範囲記憶
手段に記憶された判断基準範囲内にある状態が一定時間
継続した場合に上記自動停止手段を解除するようにすれ
ば,検出信号のふらつきや誤動作による切り換えが防止
でき,制御の安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るクレーンの安全装
置A1の概略構成を示すブロック図。
【図2】 上記安全装置A1における自動停止解除部4
による処理手順の一例を示すフローチャート。
【図3】 上記安全装置A1を適用可能なクレーン20
のブームを全て外した状態を示す側面図。
【図4】 上記クレーン20にクレーンアタッチメント
を取り付ける際の着脱作業姿勢の一例を示す側面図。
【図5】 上記クレーン20にタワーアタッチメントを
取り付ける際の着脱作業手順を示す説明図。
【図6】 クレーンアタッチメントを取り付けたクレー
ン20の作業姿勢の一例を示す図。
【図7】 タワーアタッチメントを取り付けたクレーン
20の作業姿勢の一例を示す図。
【図8】 上記安全装置A1において保持型の組立・分
解モードスイッチを用いた場合の自動停止解除部4によ
る処理手順の一例を示すフローチャート。
【図9】 過巻防止装置に用いられる過巻リミットスイ
ッチ53の説明図。
【符号の説明】
1…異常検出部 2…自動停止制御部 3…自動停止用電磁弁等 4…自動停止解除部 5…ブーム角度検出器 6…ブーム起伏ロープ張力検出器 7…アタッチメント種類設定部 8…組立・分解モード選択スイッチ 20…クレーン 21…ブーム 21a…タワーブーム 21b…タワージブ 26…過巻リミットスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 15/00 B66C 23/88

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブームの少なくとも一部分が着脱可能な
    クレーンの安全装置において, 上記ブームの着脱に伴う配線の分断を含む 異常状態を検
    知して該クレーンの所定の動作を制限するように働く自
    動停止手段と, 所定の作業中における上記ブームの仰角或いはブームの
    起伏駆動部の負荷のとりうる範囲を,上記ブームの着脱
    作業中であることの判断基準範囲として予め記憶する判
    断基準範囲記憶手段と, 上記ブームの仰角或いはブームの起伏駆動部の負荷を検
    出する状態量検出手段と, 上記状態量検出手段で検出された上記ブームの仰角或い
    はブームの起伏駆動部の負荷が上記判断基準範囲記憶手
    段に記憶された判断基準範囲内にある場合にのみ上記自
    動停止手段を解除する自動停止解除手段を具備してなる
    ことを特徴とするクレーンの安全装置
  2. 【請求項2】 上記所定の状態量が上記ブームの仰角及
    び起伏駆動部の負荷を含み, 上記ブームが取り付けられていない場合,若しくは上記
    ブームの仰角を検出する検出手段が動作していない場合
    に,上記自動停止解除手段において上記ブームの起伏駆
    動部の負荷を用いて上記自動停止手段の解除を判断する
    請求項記載のクレーンの安全装置。
  3. 【請求項3】 取り付けられた上記ブームの種類を設定
    するブーム種類設定手段を具備し, 上記判断基準範囲記憶手段に,上記ブームの種類に応じ
    てブームの仰角に関する上記判断基準範囲を複数記憶さ
    せると共に, 上記自動停止解除手段において,上記ブーム種類設定手
    段で設定されたブーム種類に応じた判断基準範囲を用い
    て上記自動停止手段の解除を判断する請求項又は2の
    いずれかに記載のクレーンの安全装置。
  4. 【請求項4】 上記ブームの種類が,クレーンアタッチ
    メント及び/若しくはタワーアタッチメントを含む請求
    記載のクレーンの安全装置。
  5. 【請求項5】 上記ブームの着脱作業を行う際にセット
    する着脱作業開始スイッチを具備し, 上記着脱作業開始スイッチがON状態であることを条件
    として上記自動停止解除手段を作動させる請求項1〜4
    のいずれかに記載のクレーンの安全装置。
  6. 【請求項6】 上記自動停止解除手段が,状態量検出手
    段で検出された上記状態量が上記判断基準範囲記憶手段
    に記憶された判断基準範囲内にある状態が一定時間継続
    した場合に上記自動停止手段を解除する請求項1〜5
    いずれかに記載のクレーンの安全装置。
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