JP3444112B2 - 画像信号処理装置 - Google Patents

画像信号処理装置

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JP3444112B2
JP3444112B2 JP28710496A JP28710496A JP3444112B2 JP 3444112 B2 JP3444112 B2 JP 3444112B2 JP 28710496 A JP28710496 A JP 28710496A JP 28710496 A JP28710496 A JP 28710496A JP 3444112 B2 JP3444112 B2 JP 3444112B2
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益義 黒川
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  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Television Systems (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画素数変換処理や
走査線変換等の画像信号処理を行う画像信号処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年になって、半導体技術、半導体の処
理スピード性能の向上により、映像信号のディジタル信
号処理が行われるようになってきた。また、最近では画
像表示装置も従来のブラウン管に代わり、LCD(Liqu
id Crystal Display:液晶ディスプレイ)表示装置やプ
ラズマディスプレイ装置等に代表される固定画素表示装
置が広く普及しつつある。
【0003】また、最近は、いわゆるNTSC(Nationa
l Television System Committee)信号、PAL(Phase A
lternation by Line)信号などの標準テレビジョン放送
方式のみならず、HDTV(High Definition Televisio
n)信号や、VGA(Video Graphics Array)信号、SVG
A(Super VGA)信号、XVGA(extended VGA)信号など
様々なフォーマットの信号を表示できることが求められ
ている。
【0004】これら様々なフォーマットでは、それぞれ
扱う画素数がまちまちである。このようなそれぞれ画素
数が異なる各種のフォーマットの映像信号を表示する場
合、上記ブラウン管等のアナログ表示デバイスであれ
ば、1走査線時間当たりの画素数に応じて電子ビームの
偏向速度を変えてやれば済む。
【0005】しかし、上記固定画素表示装置において
は、扱える画素数が固定しているため、上述のブラウン
管の場合のような従来のアナログ技術は使えない。その
ため、これら様々なフォーマットの信号を上述のような
固定画素表示装置に対して表示させるためには、ディジ
タル信号処理による任意の画素数変換、或いは走査線数
変換が不可欠である。
【0006】上述の画素数変換処理について、以下にそ
の概要を説明する。
【0007】画素数変換処理とは、1走査線期間におい
て入力画素数に対して出力画素数を所望の画素数に増減
する処理であり、例えば入出力のサンプリング周波数が
同じであるとした場合に、画素数を増加させたならば入
力画像の拡大処理(拡大画素数変換処理)となり、逆に
画素数を減少させたならば入力画像の処理(縮小画素数
変換処理)となる。別の言い方として、画素数ではな
く、入出力の画素と画素のサンプリングという点でとら
えれば、元々あるサンプリング点のデータから、元々の
サンプリング位置とは異なる点のデータを作り出すこと
になり、この異なる点のデータを、入力された画素デー
タから補間により補間画素を生成することに相当する。
【0008】この補間方法には様々な方法があり、ここ
ではその一例として後述するキュービック補間関数を用
いた補間法について説明する。
【0009】先ず、例えば入力画素2個に対して出力画
素3個を作り出すような2:3拡大画素数変換の原理に
ついて説明する。
【0010】図11には上記2:3拡大画素数変換の原
理を説明するための図を示す。なお、この図11では、
各入力画素の値をそれぞれRi-1,Ri,Ri+1,Ri+2
i+3,・・・とし、各出力画素の値をそれぞれQj,Q
j+1,Qj+2,Qj+3,・・・として表している。また、
図11の中のP1,P2,P3,P1,・・・は、入力画素
と出力画素の位相のずれ(位相情報)を表している。
【0011】ここで、上記2:3拡大画素数変換におい
ては、この図11のように入力画素2個に対して出力画
素3個を作り出すようにしており、入力画素と出力画素
の関係は、出力画素の値がその近傍の入力画素から計算
されるという関係になっている。上記出力画素を生成す
るための上記近傍範囲としてどのくらいまでの範囲を使
用するか、或いは入力画素から補間により出力画素を計
算する際の各係数の値としてどのような係数値を使用す
るかなどにより、様々な補間法が存在するが、以下の説
明では、上記近傍範囲として4点(4画素)分の範囲か
ら補間するキュービック補間を例に挙げている。
【0012】上記キュービック補間にて使用されるキュ
ービック補間関数Cub(x)を図12に示し、その関数
式を式(1)に示す。ただし、式(1)に示されるキュ
ービック補間関数の横軸は原画像をディジタル信号にサ
ンプリングする際のサンプリング間隔で正規化されてい
るものとする。
【0013】 Cub(x)=|x|3−2|x|2+1 (|x|≦1の時) Cub(x)=−|x|3+5|x|2−8|x|+4 (1<|x|≦2の時) Cub(x)=0 (2<|x|の時) ・・・(1) 拡大画素数変換の場合、各出力画素の補間値は、入力画
素のサンプリング値とキュービック関数との畳み込み演
算で表され、出力画素の補間値は次式(2)のように表
すことができる。 Qj=Cub(x11)*Ri-1+Cub(x12)*Ri+Cub(x13)*Ri+1+Cub(x14)*Ri+2 Qj+1=Cub(x21)*Ri-1+Cub(x22)*Ri+Cub(x23)*Ri+1+Cub(x24)*Ri+2 Qj+2=Cub(x31)*Ri+Cub(x32)*Ri+2+Cub(x33)*Ri+2+Cub(x34)*Ri+3 ・・・(2) この式(2)の各係数Cub(x)は前記キュービック補
間関数から計算される値であり、これは、求めるべき出
力画素が入力画素に対して、どれだけずれているかを示
す位相から計算される。例えば、図11に示す2:3の
拡大画素数変換の場合、上記Qjの出力画素の位相はそ
の近傍の入力画素(例えばRiの入力画素)の位相と一
致しているのでその位相情報P1はゼロとなり、同様に
上記Qj+1の出力画素の位相はその近傍の入力画素(例
えばRiの入力画素)の位相から2/3ずれているので
その位相情報P2は2/3となり、上記Qj+2の出力画素
の位相はその近傍の入力画素(例えばRi+1の入力画
素)の位相から1/3ずれているのでその位相情報P3
は1/3となるので、上記式(2)は式(3)のように
書き換えることができる。
【0014】 Qj=Cub(-1)*Ri-1+Cub(0)*Ri+Cub(1)*Ri+1+Cub(2)*Ri+2 Qj+1=Cub(-5/3)*Ri-1+Cub(-2/3)*Ri+Cub(1/3)*Ri+1+Cub(4/3)*Ri+2 Qj+2=Cub(-4/3)*Ri+Cub(-1/3)*Ri+1+Cub(2/3)*Ri+2+Cub(5/3)*Ri+3 ・・・(3) 上記Cub(x)及び入力画素の各値Ri-1、Ri、Ri+1
i+2はそれぞれ既知の値であるので、この式(3)か
ら各出力画素の補間データが計算できる。例えば、上記
jの出力画素に限って言えば、前記式(1)より、C
ub(-1)=0、Cub(0)=1、Cub(1)=0、Cub
(2)=0なので、 Qj=0*Ri-1+1*Ri+0*Ri+1+0*Ri+2=Ri ・・・(4) となり、入力画素の値そのものとなる。
【0015】以上、2:3拡大画素数変換の場合を例に
とって説明したが、任意の拡大比率でも同様であり、出
力画素の位相さえわかれば、その位相によって式(1)
からキュービック関数の各係数を求め、補間画素近傍の
入力画素4点と畳み込み演算を行えばよい。
【0016】次に、例えば入力画素3個に対して出力画
素2個を作り出すような3:2縮小画素数変換の原理に
ついて説明する。
【0017】図13には上記3:2縮小画素数変換の原
理を説明するための図を示す。なお、この図13におい
ても前記図11と同様に、各入力画素の値をそれぞれR
i-1,Ri,Ri+1,Ri+2,Ri+3,・・・とし、各出力
画素の値をそれぞれQj,Qj+1,Qj+2,・・・として
表している。また、図13の中のP1,P2,P1,・・
・も、入力画素と出力画素の位相のずれ(位相情報)を
表している。
【0018】ここで、上記3:2縮小画素数変換におい
ても、前記拡大画素数変換同様に入力画素と出力画素の
関係は、出力画素の値がその近傍の入力画素から計算さ
れるという関係になっている。この3:2縮小画素数変
換でも、上述同様に出力画素(補間画素)をその近傍の
入力画素4点から補間により計算するキュービック補間
を例に挙げて説明する。
【0019】すなわちこの図13の縮小画素数変換の場
合、各出力画素の補間値(例えばQj、Qj+1)の補間式
は、以下の式(5)のようになる。
【0020】 Qj=Cub(x11)*Ri-1+Cub(x12)*Ri+Cub(x13)*Ri+1+Cub(x14)*Ri+2 Qj+1=Cub(x21)*Ri+Cub(x22)*Ri+1+Cub(x23)*Ri+2+Cub(x24)*Ri+3 ・・・(5) 当該縮小画素変換においても、上記式(5)の各係数C
ub(x)は前記キュービック関数から計算される値であ
り、これは、求めるべき出力画素が入力画素に対し、ど
れだけずれているかを示す位相から計算される。上記図
13に示す3:2縮小画素数変換の場合、上記Qjの出
力画素の位相はその近傍の入力画素(例えばRiの入力
画素)の位相と一致しているのでその位相情報P1はゼ
ロとなり、同様に上記Qj+1の出力画素の位相はその近
傍の入力画素(例えばRi+1の入力画素)の位相から1
/2ずれているのでその位相情報P2は1/2となるの
で、上記式(5)は式(6)のように書き換えることが
できる。
【0021】 Qj=Cub(-1)*Ri-1+Cub(0)*Ri+Cub(1)*Ri+1+Cub(2)*Ri+2 Qj+1=Cub(-3/2)*Ri+Cub(-1/2)*Ri+1+Cub(1/2)*Ri+2+Cub(3/2)*Ri+3 ・・・(6) 上記Cub(x)及び入力画素の各値Ri-1、Ri、Ri+1
i+2、・・・はそれぞれ既知の値であるので、この式
(6)から各出力画素の補間データが計算できる。例え
ば、上記Qjの出力画素に限って言えば、前記式(1)
より、Cub(-1)=0、Cub(0)=1、Cub(1)=
0、Cub(2)=0なので、 Qj=0*Ri-1+1*Ri+0*Ri+1+0*Ri+2=Ri ・・・(7) となり、入力画素の値そのものとなる。
【0022】以上、3:2縮小画素数変換の場合を例に
とって説明したが、任意の縮小比率でも同様であり、出
力画素の位相さえわかれば、その位相によって前記式
(1)からキュービック関数の各係数を求め、補間画素
近傍の入力4点と畳み込み演算を行えばよい。
【0023】従来は、上述したような画素数変換を、例
えば図14に示すようなハードワイアードな構成で実現
している。
【0024】この図14に示す構成において、直列接続
されたレジスタ101〜104は、それぞれ供給された
データを1サンプル分づつ遅延するものであり、したが
って、これらレジスタにより4段のシフトレジスタが構
成されている。これらレジスタ101〜104では、入
力シフトコントロール信号IEが“H”レベルのとき
に、入力端子100から供給された入力画素データを順
次遅延させて、それぞれ1サンプリングシフトした画像
データを出力する。一方、これらレジスタ101〜10
4において、入力シフトコントロール信号IEが“L”
レベルの場合にはシフトせず前の値を保持する。上記各
レジスタ101〜104にてそれぞれシフトされて得ら
れた各画像データは、それぞれ対応する乗算器111〜
114に送られる。
【0025】また、キュービック係数発生器105は、
画素毎にキュービック係数C1〜C4を発生し、これらキ
ュービック係数C1〜C4をそれぞれ対応する乗算器11
1〜114に対して乗算係数として供給する。したがっ
て、これら乗算器111〜114では、上記キュービッ
ク係数発生器105で発生したキュービック係数と、上
記各シフトレジスタ101〜104にてそれぞれシフト
された入力画素データとをかけ算する。この乗算器11
1〜114の乗算結果は、加算器107により加算さ
れ、FIFO(先入れ先出し)メモリ108に入力され
る。
【0026】当該FIFOメモリ108は、縮小画素数
変換処理の場合に画素データを飛び飛びに出力するため
に設けられているものであり、当該縮小画素数変換の場
合にコントローラ106から供給されるスキップコント
ロール信号SCに基づいて飛び飛びに画素データをスキ
ップして、出力端子109に出力する。なお、FIFO
メモリ108は、拡大画素数変換処理の場合には単なる
FIFOメモリとして用い、単なるディレイ素子でしか
ない。
【0027】コントローラ106は、拡大或いは縮小画
素数変換を行う際の変換比率に基づいて、出力ポートメ
モリである上記FIFOメモリ108のスキップコント
ロール信号SC及びシフトレジスタ101〜104の入
力シフトコントロール信号IEの生成、さらにキュービ
ック係数発生器105のためのタイミングコントロール
を行うものである。
【0028】図15は上記図14のハードウェア構成に
おける2:3拡大画素数変換処理時の画素配置とキュー
ビック係数C1,C2,C3,C4との関係を示しており、
当該2:3拡大画素数変換処理を行う場合にはこの図1
5に示すように、上記入力シフトコントロール信号IE
によって3画素分入力画素データをシフトし、1画素前
の画素データをシフトしないという操作を繰り返す。図
14の各乗算器111〜114への入力データD1
2,D3,D4は、この図15の乗算器入力D1,D2
3,D4のようになり、式(8)に示すように、これら
乗算器入力とキュービック係数C1,C2,C3,C4との
畳み込み演算を行うことで所望の結果が得られる。
【0029】 Q=C1*D1+C2*D2+C3*D3+C4*D4 ・・・(8) なお、ここでは簡単のため、2:3拡大画素数変換の例
を示したが、任意の拡大比率の場合は、タイミング制御
が異なるだけで原理は同じであるので、それらの説明に
ついては割愛する。
【0030】また、図16には上記図14のハードウェ
ア構成における3:2縮小画素数変換処理時の画素配置
とキュービック係数C1,C2,C3,C4との関係を示し
ている。なお、図中Skipはスキップされる出力画素
を示している。当該縮小画素数変換処理の場合には、前
記拡大画素数変換の時と異なり、上記入力シフトコント
ロール信号IEは常時“L”レベルとなされ、入力画素
データは各レジスタ101〜104にそのまま入ってく
るため、各乗算器111〜114の入力データD1〜D4
は図16の乗算器入力D1〜D4のようになり、これとキ
ュービック係数C1〜C4の畳み込み演算の式(8)を行
うことで所望の結果が得られる。ただし、当該3:2縮
小画素数変換の場合には、出力される3画素に対して、
入力の1画素が不要になるので、当該不要な画素は前記
FIFOメモリ108に対する書き込みをコントロール
することによってスキップする。このための制御信号が
図16に示すような出力画素のスキップコントロール信
号SCとなる。すなわち、このスキップコントロール信
号SCは、”H”レベルのときスキップし、”L”レベ
ルのときスキップしない、というようにFIFOメモリ
108を制御するための信号である。
【0031】なお、ここでは簡単のため、3:2縮小画
素数変換の例を示したが任意の縮小比率の場合、そのタ
イミング制御が異なるだけで原理は同じであるのでここ
ではそれらについての説明は割愛する。
【0032】このように、画素数変換或いは走査線数変
換は、従来より上述したようないわゆるASIC(Appli
cation Specific Integrated Circuit:特定用途向けI
C)等の高速積和回路を用いて実現されている。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
様々なフォーマットに対応するため、さらには近年のよ
うに各種の新たなフォーマットが提案されてくる状況で
は、上記ASICの場合、その回路規模の点、或いは設
計後のビット精度の変更、上記新たなフォーマットの仕
様の追加等のフレクシビリティに弱いため、市場のマー
ケットニーズに合わせて製品化することが困難となって
いる。すなわち、ASICで画素数変換等を実現するに
は、どうしても自由度の少ない、ある固定された変換比
率となるか、或いは多くても数種類程度の変換比率を切
り替えて使用するというような方式に限定せざるを得な
い。また、上記ASICにおいては、一度回路を作成し
た後は、ビット精度を変更することが容易ではなく、さ
らに前記VGA,SVGA,或いはXVGA、HDTV
等の様々な信号フォーマットのみならず、今後出てくる
であろう新たなフォーマットも含めた各種のフォーマッ
トに全て対応させることは事実上不可能である。
【0034】そこで、本発明はこのような状況に鑑みて
なされたものであり、任意比率の画素数変換や走査線数
変換のためのディジタル信号処理を実現可能にし、さら
には、1走査線上で水平位置により変換比率が異なった
画素数変換や高品位テレビジョン等にも柔軟に対応でき
るようにすると共に、設計後のビット精度の変更、或い
は新たなフォーマットの仕様の追加等にも柔軟に対応で
きる画像信号処理装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明は、ディジタル化
された2次元画像の1次元方向の各画素に対応して配置
すると共に1次元方向の各画素データが時系列に順次入
力する複数の要素プロセッサと、各要素プロセッサを共
通に制御するための制御手段とを備える画像信号処理装
置であって、各要素プロセッサは、画素データを一時的
に保存する一時保存手段と、入力画素データを格納して
一時保存手段に転送する入力画素データ格納手段と、画
素の属性を表す画素属性情報を格納する画素属性情報格
納手段と、画素データをスキップさせる画素スキップ情
報を格納する画素スキップ情報格納手段と、画素属性情
報に基づいて入力画素データ又は近傍の要素プロセッサ
の画素データを用いた所定の演算を行う算術演算手段
と、一時保存手段から取り出された入力画素データ或い
は演算後の画素データを格納して出力する出力画素デー
タ格納手段とを有してなることにより、上述した課題を
解決する。
【0036】ここで、本発明の画像信号処理装置におい
て、例えば画素数を拡大する場合には、画素スキップ情
報に基づいて入力画素データ格納手段が入力画素データ
を離散的に格納し、出力画素データ格納手段が一時記憶
手段からの画素データを連続的に格納する。逆に画素数
を縮小する場合には、画素スキップ情報に基づいて入力
画素データ格納手段が入力画素データを連続的に格納
し、出力画素データ格納手段が一時記憶手段からの画素
データを離散的に格納する。また、本発明装置では、デ
ータを出力するためのレートを、データ入力のレートと
は独立に制御ことで、サンプリング周波数変換をも行
う。画素属性情報は、各要素プロセッサ内部で生成する
こともできるが、要素プロセッサの外部に設けた画素属
性情報生成手段にて生成することもできる。さらに、要
素プロセッサの外部には画素属性情報生成手段と共に、
画素スキップ情報を生成する画素スキップ情報生成手段
をも設けることができ、この場合、画素スキップ情報及
び上記画素属性情報と、入力画素データとを切り換えて
各要素プロセッサに入力するための入力切換手段や、こ
の入力切換手段を所定のタイミングで切換制御する切換
制御手段を設けることもできる。このような要素プロセ
ッサの外部に設ける画素スキップ情報生成手段及び画素
属性情報生成手段は、順序演算、例えばモジュロ演算,
四則演算,論理演算等を行う構成にて実現できる。ま
た、所定のタイミングとしては、ブランキング期間の任
意の1走査線時間に、画素スキップ情報及び画素属性情
報を各要素プロセッサに切り換え入力するための切換タ
イミングを挙げることができる。
【0037】すなわち、本発明によれば、任意比率の画
素数変換処理をSIMD制御のリニアアレイ型多並列プ
ロセッサを使い、ソフトウェア処理だけで実現可能とし
ている。また、画素スキップ情報生成手段と画素属性情
報生成手段とを備え、これら情報を所定のタイミングで
入力画素データと切り換えて各要素プロセッサに供給す
ることで、余分なプログラムエリアとワーキングメモリ
エリアを消費することなく、画素数変換や1走査線上で
水平位置により変換比率が異なった画素数変換等を可能
にしている。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。
【0039】本発明実施例の画像信号処理装置では、前
述したハードウェア構成による画素数変換或いは走査線
数変換のためのディジタル信号処理の問題点を打破する
ため、前記ASICのようなハードワイアード構成では
なく、DSP(digital signal processor)を用いたソフ
トウェアプログラムにて、当該ディジタル信号処理を実
現するようにしている。
【0040】このように、ディジタル信号処理をソフト
ウェアプログラムにて行うことにより、仕様変更にも柔
軟に対応でき、ソフトウェアプログラムを書き換えるだ
けで様々な異なる信号処理を切り替えて実行することを
可能にしている。また、仕様の変更に対しても、ハード
ウェアは一切変更する必要がないので、いわゆるTAT
(Time-Axis Trnsform System)期間を従来に比べかなり
短縮することが可能となる。
【0041】前述した例えば画素数変換処理をソフトウ
ェアプログラムにて実現するためのDSPとして、例え
ばいわゆるリニアアレイ型多並列プロセッサの基本的内
部構成及び基本動作を、以下に説明する。
【0042】上記リニアアレイ型多並列プロセッサと
は、例えば図1に示すように、入力画素の1画素に相当
する要素プロセッサ40を一次元に1走査線分並べ、こ
れら1走査線毎に並列処理することを特徴とするもので
ある。
【0043】この図1において、入力端子30に供給さ
れた時系列の入力画素データであるシリアル入力データ
SIDは、各要素プロセッサ40の入力レジスタ41に
入力された後、データを一時的に保存するためのローカ
ルメモリ43に転送される。また、上記ローカルメモリ
43のメモリアドレスを発生するメモリアドレスジェネ
レータ31とインストラクションジェネレータ32は、
全ての要素プロセッサ40に対して共通な制御、すなわ
ちいわゆるSIMD(Single Instruction Multiple Dat
a Stream)制御を行う。
【0044】このように、リニアアレイ型多並列プロセ
ッサの特徴でもあるが、一旦DSP内部に取り込まれた
データは、1走査線分に相当する全ての要素プロセッサ
40について同じ処理が施される。具体的に言うと、各
要素プロセッサ40のローカルメモリ43に転送された
データは、それぞれ演算処理部44との間で前記補間に
必要な演算が施された後、出力レジスタ42に送り込ま
れ、最終的にこれら各要素プロセッサ40の各出力レジ
スタ42から出力されることで、当該DSPからは1走
査線分の補間画素データが出力画素データ(シリアル出
力データSOD)として取り出されることになる。
【0045】また、各要素プロセッサ40の一つ一つ
は、上述したように1走査線の各画素に対応しており、
各要素プロセッサ40はそれぞれ左右近傍の他の要素プ
ロセッサ40のローカルメモリ43内のデータにアクセ
ス可能な構造になっている。このような構造を有するこ
とで、当該DSPでは、各要素プロセッサ40のローカ
ルメモリ43に書き込まれた全体で1走査線分の画素デ
ータに対して、その左右近傍のデータをロードでき、こ
れらデータをそれぞれの演算処理部44との間で送受し
て演算することにより、いわゆる水平方向のFIRフィ
ルタ(非巡回型フィルタ)を実現できるようになってい
る。
【0046】また、当該DSPでは、全体として1走査
線分の画素データを各要素プロセッサ40のローカルメ
モリ43に離散的に記憶でき、したがって、例えば入力
時に要素プロセッサ40の1個おきに画素データを記憶
することも可能である。同様に、当該DSPでは、各要
素プロセッサ40の各ローカルメモリ43に記憶した全
体として1走査線分に相当する画素データを、離散的に
出力することも可能である。
【0047】ここで、上述したようなSIMD制御がな
されるリニアアレイ型多並列プロセッサにおいて、例え
ば変換比率が2倍以上或いは1/2倍以下等の任意の変
換比率の画素数変換処理を簡易に実現する手法を、図2
以降の各図を用いて説明する。なお、この図2の構成
は、基本的には図1と同様にSIMD制御されるもので
あるが、簡略化のために図2には主要部のみを示してい
る。
【0048】この図2に示す本発明実施例のリニアアレ
イ型多並列プロセッサ1の各要素プロセッサ10は、前
記同様の入力レジスタ11及び出力レジスタ13と、後
述する入力スキップレジスタ12及び出力スキップレジ
スタ14と、ワーキングエリアを有するローカルメモリ
15と、当該ローカルメモリ15又は近傍の別の要素プ
ロセッサ10のローカルメモリ15との間でデータの送
受を行って必要な演算(フィルタ演算)を行う演算処理
部16とを主要構成要素として有してなるものである。
それぞれの各要素プロセッサ10は入力画素の1画素に
相当し、これら各要素プロセッサ10が一次元的に1走
査線分並べられており、当該リニアアレイ型多並列プロ
セッサ1では当該1走査線毎の各要素プロセッサ10を
並列処理する。
【0049】この図2に示すプロセッサ1の内部構成
は、前述した図1と略々同じであるため、ここではそれ
ぞれの機能についての説明は割愛するが、当該図2の構
成は、前記図1の構成に対し、入力スキップレジスタ1
2と出力スキップレジスタ14の2つを明示している。
以下にこれらの入力スキップレジスタ12及び出力スキ
ップレジスタ14の動作について、他の構成要素と絡め
て説明する。
【0050】この図2に示すリニアアレイ型多並列プロ
セッサ1において、各要素プロセッサ10では、入力さ
れた1走査線分の入力画素データを離散的或いは連続的
に格納でき、また、1走査線分に相当する画素データを
離散的或いは連続的に出力することを可能にしている。
【0051】ここで、当該リニアアレイ型多並列プロセ
ッサ1の各要素プロセッサ10において、上記離散的す
なわち飛び飛びに画素データを入力或いは出力させるた
めには、例えば”1”でスキップ、”0”でスキップし
ないというような意味を持たせた画素スキップ情報を、
各要素プロセッサ10の入力或いは出力側に割り当てれ
ば良い。本実施例のプロセッサ1においては、このよう
な1ビットからなる画素スキップ情報を上記各要素プロ
セッサ10の入力と出力側に割り当てるために、各要素
プロセッサ10に対して上記1ビットの画素スキップ情
報を格納する格納手段として、入力側に上記入力スキッ
プレジスタ12を設け、出力側に上記出力スキップレジ
スタ14を設けるようにしている。これら入力スキップ
レジスタ12,出力スキップレジスタ14に対して、上
記画素スキップ情報を予め格納しておけば、後述するよ
うに各要素プロセッサ10における入力時または出力時
に、画素をスキップするかスキップしないかを設定する
ことができる。すなわち、各要素プロセッサ10では、
入力スキップレジスタ12,出力スキップレジスタ14
に格納された画素スキップ情報を参照することで、入力
された画素データ或いは出力する画素データをスキップ
するかスキップしないかを決定することができる。
【0052】より具体的に説明すると、上記入力スキッ
プレジスタ12に格納された画素スキップ情報は拡大画
素数変換処理時に画素データをスキップするための情報
であり、当該拡大画素数変換の際に、各要素プロセッサ
10の入力レジスタ11では、供給された入力画素デー
タを上記画素スキップ情報に基づいて離散的に格納し、
当該格納した入力画素データをローカルメモリ15に転
送する。すなわち例えば、上記入力レジスタ11は画素
スキップ情報が例えば”0”のときは入力画素データを
格納し、画素スキップ情報が例えば”1”のときは入力
画素データを格納しない(スキップする、或いは後述す
るように値が特定されないダミーデータを格納する)。
なお、当該拡大画素数変換時の出力スキップレジスタ1
4に格納される画素スキップ情報は全て”0”となり、
したがって出力レジスタ13は画素データをそのまま出
力、すなわち連続的に出力する。
【0053】一方、上記出力スキップレジスタ14に格
納された画素スキップ情報は縮小画素数変換処理時に画
素データをスキップするための情報であり、当該縮小画
素数変換の際に、各要素プロセッサ10の出力レジスタ
13では、上記ローカルメモリ15上から読み出された
画素データを、当該画素スキップ情報に基づいて離散的
に格納して出力する。すなわち例えば、上記出力レジス
タ13は画素スキップ情報が例えば”0”のときは画素
データを格納し、画素スキップ情報が例えば”1”のと
きは画素データを格納しない(スキップする)。なお、
当該縮小画素数変換時の入力スキップレジスタ12に格
納される画素スキップ情報は全て”0”となり、したが
ってこの場合の入力レジスタ11は入力画素データをそ
のまま、すなわち連続的にローカルメモリ15に転送す
る。
【0054】また、本実施例のリニアアレイ型多並列プ
ロセッサ1の各要素プロセッサ10においては、ローカ
ルメモリ15にワーキングエリアとしての領域を設けて
おり、このワーキングエリアを使用して、例えば演算処
理部16との間でデータの送受を行うことで後述するよ
うな画素の属性を表す位相情報番号の生成やキュービッ
ク係数の選択を行い、当該生成した位相情報番号を上記
当該ローカルメモリ15内に格納する。以下、この位相
情報番号が格納されるローカルメモリ15内の領域を位
相情報番号格納レジスタと呼び、キュービック係数が格
納されるローカルメモリ15内の領域をキュービック係
数格納レジスタと呼ぶことにする。
【0055】各要素プロセッサ10は、上述したように
その一つ一つが1走査線の各画素に対応しており、各要
素プロセッサ10ではそれぞれ左右近傍の要素プロセッ
サ10のローカルメモリ15に格納しているデータをア
クセス可能な構造になっている。この機構により、当該
リニアアレイ型多並列プロセッサ1においては、全要素
プロセッサ10が同時にその左右近傍の他の要素プロセ
ッサ10のローカルメモリ15に格納されている画素デ
ータや位相情報番号,キュービック係数等をロードで
き、したがって、各要素プロセッサ10の演算処理部1
6ではこれらデータを使用して例えばFIRフィルタ演
算を実現できる。
【0056】上記演算処理部16でのフィルタ演算によ
り生成された補間画素データは、再びローカルメモリ1
5内に格納される。
【0057】ただし、リニアアレイ型多並列プロセッサ
の特徴でもあるSIMD制御により、1走査線分に相当
する全ての要素プロセッサ10では、同じ処理が行われ
る。すなわち、図2では図示を省略しているが、上記演
算処理部16の命令コードを生成する前記インストラク
ションジェネレータ32と、ローカルメモリ15のアド
レスデータを生成するメモリアドレスジェネレータ31
は、全ての要素プロセッサ10に対して共通な制御を行
う。なお、上記左右近傍の他の要素プロセッサ10への
アクセスも、上記SIMD制御より全要素プロセッサ1
0共通動作であり、同時に各要素プロセッサ10毎に異
なるアクセスはできない。
【0058】上記ローカルメモリ15に格納された上記
画素データは、出力レジスタ13に送り込まれ、最終的
に出力レジスタ13からシリアル出力データSODとし
て1走査線分のデータが出力されることになる。
【0059】縮小画素数変換の場合には、出力スキップ
レジスタ14に格納されている画素スキップ情報に基づ
いて、上記ローカルメモリ15から読み出された画素デ
ータが出力レジスタ13に離散的に格納され、この格納
された画素データが出力レジスタ13から出力されるこ
とになる。
【0060】次に、前述したキュービック補間関数を使
った画素数変換を、上記図2に示したリニアアレイ型多
並列プロセッサ1にて実現する方法について説明する。
なお、画素数変換では、画素数の拡大と縮小の他に等倍
(すなわち1:1)変換もあるが、これは拡大、縮小の
境界条件であり、どちらかに含めることができるので、
ここでは等倍変換については拡大に含めることにする。
【0061】先ず、拡大画素数変換の例から説明する。
【0062】ここでは、具体的な変換比率として2:3
拡大画素数変換を例に挙げ、図3を用いて詳細に説明す
る。任意の比率でも基本的には考え方は同じである。画
素数変換は、補間画素近傍の4点の入力画素データとキ
ュービック補間関数の畳み込み演算であることは先に述
べたので、ここではSIMD制御下でどのように畳み込
み演算を行うかについて示す。なお、図3には、ローカ
ルメモリ15の位相情報格納レジスタに格納される前記
位相情報番号と、入力スキップレジスタ12及び出力ス
キップレジスタ14にそれぞれ格納される画素スキップ
情報と、上記ローカルメモリ15内に格納される各画素
データとの関係を示している。また、この図3の例で
は、一つの要素プロセッサ10が当該図3の縦方向の1
列と対応している。また、図中Y及びQはそれぞれ画素
データを示し、dIN,dL1,dC,dR1,dR2はローカ
ルメモリ15上にそれぞれ別々に画素データを格納する
格納領域(レジスタ)を示しており、レジスタdL1,d
C,dR1,dR2には上記位相情報番号に応じた近傍4点
の画素データが格納されることになる。なお、レジスタ
INは入力画素データが格納される。
【0063】上記2:3拡大画素数変換では、出力画素
数が入力画素数に対して3/2倍になされるため、デー
タ入力時には2画素おきに1画素の割合でダミーデータ
Mを入れて、入力の段階でトータルの画素数を出力の画
素数と等しくすることを行う。図3には入力される画素
データの2画素おきに1画素のダミーデータMが挿入さ
れた様子を示している。上記ダミーデータMは、入力時
に予め画素数を増やし、SIMD制御に適したデータ配
列にするためのもので、実際の畳み込み演算ではこのダ
ミーデータMは使われない。したがって、このダミーデ
ータMの値は何であっても構わない。このダミーデータ
Mを挿入するかしないか、言い換えれば入力画素データ
のスキップを行うか否かの設定は、1ビットあれば充分
である。すなわち例えば、”1”でダミーデータMを入
れる(入力画素データはスキップする)、”0”でダミ
ーデータMを入れない(入力画素データはスキップしな
い)ことにすればよい。このようなダミーデータMを入
れるか否かを示す情報が前記画素スキップ情報である。
上記2:3拡大画素数変換を実現するには、前記入力ス
キップレジスタ12に対して図3のような2ビットおき
に”1”が入る周期信号(画素スキップ情報)を与えて
格納しておけば良い。
【0064】また、2:3拡大画素数変換では、補間演
算で用いるキュービック係数も3画素周期のパターンに
なる。各キュービック係数そのものは、変換比率さえわ
かれば前記キュービック係数の計算式(1)から求めら
れ、当該求めたキュービック係数は例えばプログラミン
グ時にローカルメモリ15上に格納(前記キュービック
係数格納レジスタに格納)しておくようにする。2:3
拡大画素数変換では、上記キュービック係数が(4パタ
ーン×3)個となる。ただし、このキュービック係数
は、水平方向でみた場合、どの要素プロセッサ10のロ
ーカルメモリ15内でも同じ値となるので、例えば画素
毎にフィルタ係数が異なったいわゆるポリフェーズフィ
ルタリングを行うような場合には、画素毎(すなわち要
素プロセッサ10毎)に係数セットが切り替わるように
並べ換えを行わなければならない。この方法については
後述する。また、この2:3拡大画素数変換例の場合、
係数セットの種類としては3種類である。
【0065】次に、畳み込み演算であるが、この2:3
拡大画素数変換の場合は3通りの演算を繰り返し行えば
良く、各入力画素に対しては予めそれぞれどの位相の画
素データを用いて計算すべきかを決めておかなければな
らない。この情報が前記位相情報番号PEである。本実
施例のSIMD制御リニアアレイ型多並列プロセッサ1
における拡大画素数変換では、初めに全要素プロセッサ
10に対して上記キュービック補間の位相点を示す位相
情報番号PEを割り付けるようにする。
【0066】上記2:3画素数変換(入力画素数を3/
2倍にする)の場合、前述したようにFIRフィルタの
位相数は3であり、上記位相情報番号PEは例えば1,
2,3,1,2,3,・・・という周期パターンとな
る。実際にSIMD制御のリニアアレイ型多並列プロセ
ッサ1にて補間フィルタ計算を行う場合は、この周期パ
ターンを1走査線分予め保持している必要がある。本実
施例のリニアアレイ型多並列プロセッサ1では、上記位
相情報番号PEの周期パターンを、例えば映像信号のブ
ランキング区間等の間に計算し、各要素プロセッサ10
のローカルメモリ15内に割り当てられた位相情報格納
レジスタに格納しておく。
【0067】図4には、この位相情報番号PEの周期パ
ターンを、当該リニアアレイ型多並列プロセッサ1内で
計算する場合のフローチャートを示す。なお、この図4
において、図中のPEは前述したような1ライン分の位
相情報番号であり、上記1,2,3,1,2,3,・・
・となる位相情報番号PEは、ローカルメモリ15の位
相情報格納レジスタに格納される。
【0068】ここで、図4のフローチャートの処理の前
提条件として、1ライン分の画素データは、先に述べた
SIMD制御されることと、1ラインの中のいずれの画
素に対しても、当該画素の左右近傍の画素の値を参照す
ることができ、さらに1ラインの両端の画素の値は常に
ゼロであるとする。
【0069】上記位相情報番号PEの計算手順を示す図
4のフローチャートにおいて、ステップST1では、上
記2ビットで表されることになる位相情報番号PEの値
をゼロに初期化する。具体的には、ローカルメモリ15
上で上記位相情報番号PEが格納されることになる位相
情報格納レジスタの値をクリアする。
【0070】次のステップST2では、全ての要素プロ
セッサ10において、各要素プロセッサ10では、それ
ぞれの要素プロセッサ10のすぐ左の要素プロセッサ1
0のローカルメモリ15の位相情報格納レジスタに格納
されている値(すなわちすぐ左の画素に対応する位相情
報番号PEの値)に1を足した値を、自己のローカルメ
モリ15の位相情報格納レジスタに格納する。
【0071】次のステップST3では、上記ステップS
T2にて求めた位相情報番号PEの値が、もしも3を越
えていなければステップST2に戻り、越えていれば次
のステップST4において自己のローカルメモリ15の
位相情報格納レジスタに格納されている位相情報番号P
Eの値から3を引く。
【0072】その後、ステップST5では、上記ステッ
プST1からステップST4までの操作が、1ラインの
画素数に対応して全て終了したか否かの判定を行い、終
了していないときにはステップST1に、終了したとき
には処理を終える。
【0073】なお、この図4に示した位相情報番号付け
処理は、例えば電源投入時やブランキング期間等の映像
信号のない期間に計算される。
【0074】次に、上述のようにして求められた位相情
報番号に基づいて、キュービック係数を選択する処理の
説明を行う。この説明でも2:3拡大画素数変換を例に
挙げている。
【0075】ここで、当該キュービック係数の選択の前
に、必要とされる変換比率から、出力する各画素の位相
の3種類と、それに対応するキュービック係数とを、外
部の例えばCPU(中央処理装置)等で予め計算してお
く。このように予め計算されたキュービック係数は、例
えばプログラミング時に各要素プロセッサ10のローカ
ルメモリ15のキュービック係数格納レジスタに格納さ
れる。なお、このプログラミング時にローカルメモリ1
5上のキュービック係数格納レジスタに格納されるキュ
ービック係数は、全ての要素プロセッサ10において同
じ値であり、上記畳み込み演算を行うためには、各位相
情報番号に基づいて各要素プロセッサ10毎に(すなわ
ち各画素毎に)これらの係数セットを並べ換える必要が
ある。
【0076】以下に、各要素プロセッサ10のローカル
メモリ15においてキュービック係数を上記位相番号情
報に基づいて並べ換えて格納する手順を、図5のフロー
チャートを用いて説明する。
【0077】先ず、ステップST11ではローカルメモ
リ15上にキュービック係数C1〜C4を格納するレジス
タ(キュービック係数格納レジスタ)を確保する。
【0078】次のステップST12では、ローカルメモ
リ15上のキュービック係数格納レジスタに位相情報番
号PE=1の係数セットをセットする。
【0079】ステップST13では、当該要素プロセッ
サ10のローカルメモリ15が前記位相情報番号格納レ
ジスタに格納している位相情報番号PEの値が、2とな
っているか否かの判断を行い、当該位相情報番号PEの
値が2となっているならばステップST14にて当該キ
ュービック係数格納レジスタに位相情報番号PE=2の
係数セットをセットし、位相情報番号PEの値が2とな
っていないのならば前の係数セットのままにする。
【0080】次に、ステップST15では、当該要素プ
ロセッサ10のローカルメモリ15が格納している位相
情報番号PEの値が3となっているか否かの判断を行
い、位相情報番号PEの値が3となっているならばステ
ップST16にて当該キュービック係数格納レジスタに
位相情報番号PE=3の係数セットをセットし、位相情
報番号PEの値が3となっていないのならば前の係数セ
ットのままにする。
【0081】次に、上述の位相情報番号に従って畳み込
み演算するための前記4つの近傍画素データをローカル
メモリ15にロードする処理の流れを、図6のフローチ
ャートを用いて説明する。この図6のフローチャートで
も前記2:3拡大画素数変換の場合を例に挙げている。
【0082】この図6のフローチャートにおいて、ステ
ップST21では各要素プロセッサ10のローカルメモ
リ15上に上記レジスタdL1,dC,dR1,dR2を確保
する。
【0083】次のステップST22では、レジスタdL1
にレジスタdINの画素データすなわち入力画素の2つの
左隣の画素データ(2つ左隣の要素プロセッサ10の入
力画素データ)を格納する。
【0084】次のステップST23では、このときの位
相情報番号PEが2か否かを判定し、位相情報番号PE
が2ならばステップST24に、2でないならばステッ
プST26に進む。
【0085】ステップST23にて位相情報番号PEが
2であると判定されて進むステップST24では、レジ
スタdL1にレジスタdINの画素データすなわち入力画素
の3つの左隣の画素データ(3つ左隣の要素プロセッサ
10の入力画素データ)を格納する。その後、ステップ
ST25では、レジスタdCにレジスタdINの画素デー
タ(入力画素データ)を格納し、ステップST26に進
む。
【0086】上記ステップST26では、そのときの位
相情報番号PEが3か否かを判定し、位相情報番号PE
が3ならばステップST27に、3でないならばステッ
プST29に進む。
【0087】ステップST26にて位相情報番号PEが
3であると判定されて進むステップST27では、レジ
スタdCにレジスタdINの画素データすなわち入力画素
の1つの左隣の画素データ(1つ左隣の要素プロセッサ
10の入力画素データ)を格納する。その後、ステップ
ST28では、レジスタdR1にレジスタdINの画素デー
タの1つ右隣の画素データ(1つ右隣の要素プロセッサ
10の入力画素データ)を格納し、ステップST29に
進む。
【0088】上記ステップST29では、そのときの位
相情報番号PEが1か否かを判定し、位相情報番号PE
が1ならばステップST30に、1でないならばステッ
プST32に進む。
【0089】ステップST29にて位相情報番号PEが
1であると判定されて進むステップST30では、レジ
スタdR1にレジスタdINの画素データすなわち入力画素
データを格納する。その後、ステップST31では、レ
ジスタdR2にレジスタdINの画素データの3つ右隣の画
素データ(3つ右隣の要素プロセッサ10の入力画素デ
ータ)を格納し、ステップST32に進む。
【0090】上記ステップST32では、そのときの位
相情報番号PEが2か又は3であるか否かを判定し、位
相情報番号PEが2又は3であるならばステップST3
3に進む。
【0091】ステップST32にて位相情報番号PEが
2又は3であると判定されて進むステップST33で
は、レジスタdR1にレジスタdINの画素データすなわち
入力画素の2つ右隣の画素データ(2つ右隣の要素プロ
セッサ10の入力画素データ)を格納する。
【0092】その後は処理を終了する。
【0093】以上の操作により、ローカルメモリ15上
にはキュービック係数と4つの近傍画像データが得られ
るので、これらを用いて前記式(8)に示した畳み込み
演算を行うことで、補間画素データが求められることに
なる。上述のようなローカルメモリ15上のデータ分布
が前記図3に示されている。
【0094】次に、縮小画素数変換の場合を説明する。
【0095】ここでは、ここでは、具体的な変換比率と
して、3:2縮小画素数変換の場合について説明する。
なお、この縮小画素数変換の場合も上記3:2に限ら
ず、任意の変換比率であっても基本的な考え方は同じで
ある。
【0096】この縮小画素数変換の場合は、入力時に画
素データはそのまま入力され、画素データを出力すると
きに、前記出力スキップレジスタ14に格納された画素
スキップ情報に基づいて、ローカルメモリ15から読み
出された画素データが離散的に(飛び飛びに)出力レジ
スタ13に格納されて出力されるところが、前記拡大画
素数変換と異なるだけであり、基本的な手順は前記拡大
画素数変換の場合と同じである。
【0097】上記3:2縮小画素数変換の場合は、出力
画素数が入力画素数の2/3倍になるため、データ入力
時には入力画素データをそのまま入力し、出力の際に3
画素につき、2画素の割合でスキップして出力する。す
なわち、3画素に1画素の割合で出力画素をスキップす
ればよく、これは本実施例のリニアアレイ型多並列プロ
セッサ1において1ビットの出力スキップレジスタ14
を設け、これに図7に示すような周期信号(画素スキッ
プ情報)を与えれば実現可能である。なお、図7は前記
図3と同様に表しており、図7の図中Gsがスキップさ
れた出力画素データを表している。上記画素スキップ情
報は、”1”で出力画素データをスキップし、”0”で
出力画素データをスキップしないものとなる。
【0098】また、この3:2縮小画素数変換の場合、
補間演算に用いるキュービック係数は2画素周期のパタ
ーンになるが、SIMD制御のリニアアレイ型プロセッ
サ1で処理するために3つに1つのダミー位相mを入れ
る。このため、実際には3画素周期になる。すなわち例
えば、ダミー位相mを3番目の位相(位相情報番号PE
=3)とすると、この3番目のダミー位相mは実際スキ
ップされて出力されないので、キュービック係数は何で
もよく、ここでは入力スキップレジスタ12の当該3番
目の位相に対する画素スキップ情報をゼロとしている。
各キュービック係数そのものは変換比率さえわかれば前
記キュービック係数の計算式(1)から求めることがで
きるので、例えば外部CPU等で計算して、プログラミ
ング時にローカルメモリ15上のキュービック係数格納
レジスタに格納しておけばよい。当該3:2縮小画素数
変換では、上記キュービック係数が(4パターン×3)
個となる。ただし、このキュービック係数は、水平方向
でみた場合、どの要素プロセッサ10のローカルメモリ
15内でも同じ値となるので、例えば画素毎にフィルタ
係数が異なったいわゆるポリフェーズフィルタリングを
行うような場合には、画素毎(すなわち要素プロセッサ
10毎)に係数セットが切り替わるように並べ換えを行
わなければならない。この方法については後述する。ま
た、この3:2縮小画素数変換例の場合、係数セットの
種類としては3種類である。
【0099】次に、畳み込み演算であるが、この3:2
縮小画素数変換の場合は3通りの演算を繰り返し行えば
良く、各入力画素に対しては予めそれぞれどの位相の画
素データを用いて計算すべきかを決めておかなければな
らない。この情報が前記位相情報番号PEである。本実
施例のSIMD制御リニアアレイ型多並列プロセッサに
おける縮小画素数変換でも、初めに全要素プロセッサ1
0にこの位相情報番号PEを割り付ける。上記リニアア
レイ型多並列プロセッサにおいて縮小画素数変換処理を
行う際にも、キュービック補間の位相点を示す位相情報
番号PEが必要となるが、これは前記拡大画素数変換の
場合と全く同じ前記図4のフローチャートの手順にて求
めることができる。当該縮小画素数変換の場合も、上記
位相情報番号はローカルメモリ15の位相情報番号レジ
スタに格納される。
【0100】次に、前記図4と同様にして求めた位相情
報番号に基づいて、キュービック係数を選択するが、こ
の縮小画素数変換の場合も、当該キュービック係数の選
択の前に、必要とされる変換比率から、出力する各画素
の位相の3種類と、それに対応するキュービック係数を
外部の例えばCPU(中央処理装置)等で予め計算して
おく。当該予め計算されたキュービック係数は、例えば
プログラミング時に各要素プロセッサ10のローカルメ
モリ15のキュービック係数格納レジスタに格納され
る。なお、当該縮小画素数変換の場合も、上記プログラ
ミング時にローカルメモリ15に格納されるキュービッ
ク係数は、全ての要素プロセッサ10において同じ値で
あり、上記畳み込み演算を行うためには、各位相情報番
号に基づいて各要素プロセッサ10毎に(すなわち各画
素毎に)これらの係数セットを並べ換える必要がある。
この並べ換えて格納する手順も、前記拡大画素数変換と
同じ前記図5のフローチャートにて実現される。
【0101】次に、当該3:2縮小画素数変換におい
て、前記位相情報番号に従って畳み込み演算するための
前記4つの近傍画素データをローカルメモリ15にロー
ドする処理の流れを、図8のフローチャートを用いて説
明する。なお、図8において、dIN,dL1,dC
R1,dR2は前述同様のローカルメモリ15上のレジス
タである。
【0102】図8において、ステップST41では、各
要素プロセッサ10のローカルメモリ15上に上記レジ
スタdL1,dC,dR1,dR2を確保する。
【0103】次のステップST42では、レジスタdL1
にレジスタdINの画素データすなわち入力画素の1つの
左隣の画素データ(1つ左隣の要素プロセッサ10の入
力画素データ)を格納する。
【0104】次のステップST43ではレジスタdC
レジスタdINの画素データを格納し、ステップST44
ではレジスタdR1にレジスタdINの画素データの1つ右
隣の画素データ(1つ右隣の要素プロセッサ10の入力
画素データ)を格納する。
【0105】ステップST45ではレジスタdR2にレジ
スタdINの画素データの3つ右隣の画素データ(3つ右
隣の要素プロセッサ10の入力画素データ)を格納す
る。
【0106】その後は処理を終了する。
【0107】以上の操作により、ローカルメモリ15上
にはキュービック係数と4つの近傍画像データが得られ
るので、これらを用いて前記式(8)に示した畳み込み
演算を行うことで、補間画素データが求められる。ロー
カルメモリ15から読み出された補間画素データは、出
力スキップレジスタ14の画素スキップ情報に従って飛
び飛びに出力レジスタ13に格納されて出力されること
になる。上述のようなローカルメモリ15上のデータ分
布が前記図3と同様に表す図7に示されている。
【0108】なお、上述した本発明の第1の実施例のリ
ニアアレイ型多並列プロセッサにおいて、データを出力
するためのレートを、入力と出力とで独立に制御すれ
ば、画素数変換のみならずサンプリング周波数変換処理
も可能となる。画素数変換処理とサンプリング周波数変
換処理とは原理的には同じ技術である。また、映像信号
の水平方向のサンプリング点を増減するのが画素数変換
であるが、これを垂直方向に眺めれば走査線数変換とな
り、各画素を走査線と置き換えることで、同じ考え方を
適用することができる。このことは、後述する第2の実
施例においても同じである。
【0109】上述したように本発明の第1の実施例によ
れば、例えばNTSC信号やVGA信号などの異なる映
像信号フォーマット間での相互フォーマット変換、すな
わち任意の画素数変換処理或いは映像信号の任意倍率へ
の拡大,縮小処理、異なる標本周波数(サンプリング周
波数)への映像信号標本周波数変換処理を、SIMD制
御のリニアアレイ型多並列プロセッサを用いて、ソフト
ウェア処理だけで実現可能としている。また、このよう
にシステムをソフトウェア化することで、従来のASI
C等のハードウェア構成では困難であった任意比率の画
素数変換は勿論のこと、設計後のビット精度の変更、或
いは新たなフォーマットの仕様の追加等にも柔軟に対応
できる。さらに、ハードウェアは変更する必要がなく、
TAT期間を従来に比べてかなり短縮することができる
ので、市場のマーケットニーズに合わせた製品化が可能
となる。
【0110】ところで、本発明の第1の実施例では、リ
ニアアレイ型多並列プロセッサ内部において、前記位相
情報番号の生成やキュービック係数の並べ換えを例えば
ブランキング期間内で行う例を挙げているが、この第1
の実施例の場合、処理によっては以下のようなことが生
ずる場合がある。
【0111】(A)例えばフィールド毎に画素数を変え
るような場合、前記位相情報番号付けのような一連の画
素属性情報番号付作業(以下、ナインバリングと呼ぶ)
は必ずブランキング期間内で終了していなければなら
ず、高品位TV等の画素数が多く且つブランキング期間
が短いような場合には、ナンバリングが終了しないこと
が起こり得る。
【0112】(B)ナンバリング操作のために余分にロ
ーカルメモリの容量(例えば前記ワーキングエリア)が
必要となり、また当該ナンバリング操作のためのプログ
ラムを格納するためのプログラムメモリエリアも必要と
なり、プロセッサの実際の信号処理に割り振られるメモ
リを圧迫してしまうことになる。これらメモリサイズが
チップコストに直に反映され、コストアップにつながる
ことがある。
【0113】(C)SIMD制御のため規則的なパター
ン、つまり拡大あるいは縮小の比率が1走査線中どこで
も一定なものは作りやすいが、場所により比率が異なる
ような場合には、上記ナンバリングはできない。
【0114】このような場合の対処法が、本発明の第2
の実施例であり、以下に当該第2の実施例の構成及び動
作の説明を行う。
【0115】図9には本発明の第2の実施例の概略構成
を示す。なお、この図2の構成は基本的には図1と同様
にSIMD制御されるものであるが、簡略化のために図
9には主要部のみを示している。
【0116】この図9に示すリニアアレイ型多並列プロ
セッサ51は、前述同様に一画素毎に対応した要素プロ
セッサ60を一次元的に1走査線分並べ、これら1走査
線毎に並列処理を行うようにしている。各要素プロセッ
サ60は、入力レジスタ61と出力レジスタ62と、ロ
ーカルメモリ63と、演算処理部65等を有している。
また、この図9に示すリニアアレイ型多並列プロセッサ
51は、外部付加回路として、ナンバリング回路54と
入力手段55とシステム同期回路56とセレクタ53と
を備えている。
【0117】この図9において、入力端子52には前記
時系列の入力画素データであるシリアル入力データSI
Dが供給される。このシリアル入力データSIDはセレ
クタ53の被切換端子A側に送られる。当該セレクタ5
3の被切換端子B側はナンバリング回路54の出力デー
タが供給されるようになされている。
【0118】上記ナンバリング回路54は、前記位相情
報番号と画素スキップ情報を生成して出力するものであ
る。当該ナンバリング回路54は、具体的には図10に
示すような4ビットカウンタ70と論理積(AND)回
路71とを有してなるいわゆる順序回路であるが、論理
積(AND),論理和(OR)等の論理演算とカウンタ
と組み合わせたモジュロ回路等から構成されるものであ
る。このナンバリング回路54は、入力手段55からの
パラメータに基づいて上記位相情報番号と画素スキップ
情報を生成して出力する。
【0119】上記入力手段55はパラメータ設定入力用
に設けられており、当該入力手段55にて設定されるパ
ラメータとしては、例えばカウンタの初期値やサイクル
幅の設定、リピート数の設定などがある。
【0120】また、システム同期回路56は、システム
同期用タイミング信号を生成する。このタイミング信号
は、水平同期パルス,垂直同期パルス等の同期信号であ
る。上記セレクタ53は、システム同期回路56からの
タイミング信号に応じて、ブランキング期間の任意の1
走査線時間に上記被切換端子Aから被切換端子Bに切り
換えられるものである。したがって、当該セレクタ53
からは、上記タイミング信号に応じて、上記入力端子5
2からの入力画素データか、又はナンバリング回路54
が生成した位相情報番号及び画素スキップ情報の何れか
が、出力されることになる。当該セレクタ53から出力
された入力画素データ、或いは位相情報番号及び画素ス
キップ情報は、リニアアレイ型多並列プロセッサ51の
各要素プロセッサ60に入力される。すなわち、入力画
素データと、上記位相情報番号及び画素スキップ情報と
は、別のタイミングで各要素プロセッサ60に供給され
ることになる。
【0121】上記位相情報番号及び画素スキップ情報
は、上記各要素プロセッサ60の入力レジスタ61を介
してローカルメモリ63に転送されて格納される。すな
わち、第2の実施例のプロセッサ51では、位相情報番
号と画素スキップ情報の両方をローカルメモリ63に記
憶し、上記画素スキップ情報を格納するための前記入力
スキップレジスタや出力スキップレジスタを備えていな
い。なお、画素スキップ情報は前述したようにデータ量
の少ないものであるため、ローカルメモリ63の容量を
大きく消費してしまうことはない。
【0122】上記ローカルメモリ63に格納された画素
スキップ情報は、前述したように拡大画素数変換時に、
前記入力レジスタ61に供給された入力画素データを離
散的に格納させて上記ローカルメモリ63上へ転送する
ため、及び出力レジスタ62に供給されたローカルメモ
リ63からの画素データを連続的に格納して出力させる
ための情報であり、一方、縮小画素数変換処理時に、入
力レジスタ61に狭義希有された入力画素データを連続
的に格納させて上記ローカルメモリ63へ転送するた
め、及び上記ローカルメモリ63上から読み出された画
素データを離散的に出力レジスタ62へ格納させて出力
するための情報である。また、上記ローカルメモリ63
に格納された位相情報番号も前述同様である。
【0123】以下に、上述したような構成を有する第2
の実施例のリニアアレイ型多並列プロセッサ51におけ
る画素数変換処理を説明する。ここでは、簡単のため固
定比率の拡大画素数変換について説明する。
【0124】例えば前記2:3拡大画素数変換の場合、
図10のナンバリング回路54では、水平同期信号をト
リガとし、4ビットカウンタ70にて1,2,3,1,
2,3,・・・という値を出力する。この4ビットカウ
ンタ70から出力される値は、前記位相情報番号であ
る。また、2:3拡大操作であるので、入力画素3個に
対し、1つの割合で入力画素のスキップ操作が必要であ
り、この画素スキップ情報はナンバリング回路54の論
理積回路71により、上記位相情報番号と同時に生成さ
れて出力される。
【0125】このとき、上記タイミング信号によって、
ブランキング期間の任意の1走査線時間に上記セレクタ
53を被切換端子B側に切り換えることで、上記ナンバ
リング回路54からの位相情報番号と画素スキップ情報
からなるナンバリングデータが、当該リニアアレイ型多
並列プロセッサ51の要素プロセッサ60の入力レジス
タ61に送られ、さらにこれらナンバリングデータは当
該要素プロセッサ60内部のローカルメモリ63に転送
される。
【0126】その後、上記セレクタ53は再び被切換端
子A側に切り換えられる。これにより、各要素プロセッ
サ60には通常の画像データが入力されることになる。
要素プロセッサ60のローカルメモリ63内に蓄えられ
たナンバリングデータは、前記同様の位相情報番号,画
素スキップ情報として、当該リニアアレイ型多並列プロ
セッサ51によるFIRフィルタの係数セットの選択等
に用いられる。
【0127】なお、この第2の実施例においては、拡大
画素数変換の場合のみ説明したが、前記縮小画素数変換
の場合も基本的には同様である。すなわち、当該縮小画
素数変換の場合には、入力時に入力画素データはそのま
ま入力され、出力時に離散的に補間画素データが出力さ
れるところが異なるだけで、基本的な手順は拡大と同じ
である。
【0128】また、第2の実施例では、回路構成を簡単
にするためにロジック回路にてナンバリング操作等を行
っているが、勿論、CPU等の演算手段にて実現するよ
うにしても構わない。
【0129】さらに、ここでは水平方向の画素数変換に
しか言及していないが、垂直方向に見れば走査線数変換
となり、同じことが適応できる。
【0130】上述したように本発明の第2の実施例のリ
ニアアレイ型多並列プロセッサ51によれば、前記第1
の実施例同様に、任意比率の画素数変換処理をSIMD
制御のリニアアレイ型多並列プロセッサを使い、ソフト
ウェア処理だけで実現可能とし、システムをソフトウェ
ア化することで、従来のASIC等のハードウェア構成
では困難であった任意比率の画素数変換は勿論のこと、
設計後のビット精度の変更、或いは新たなフォーマット
の仕様の追加等にも柔軟に対応可能となっている。さら
に、ハードウェアは変更する必要がなく、TAT期間を
従来に比べてかなり短縮することができるので、市場の
マーケットニーズに合わせた製品化が可能となる。
【0131】また、本発明の第2の実施例のリニアアレ
イ型多並列プロセッサ51においては、簡単なセレクタ
53とナンバリング用のハードウェア回路等を外部に備
え、上記タイミング信号に応じてセレクタ53を切り換
え制御して、映像区間の始まる前で且つ1走査線期間の
間に上記ナンバリング回路54からの位相情報番号と画
素スキップ情報を各要素プロセッサ60内部に流し込
み、これら位相情報番号と画素スキップ情報に基づいて
画素数変換を行うことで、余分なプログラムエリアとワ
ーキングメモリエリアを消費することなく、画素数変換
が可能となる。また、1走査線上で水平位置により変換
比率が異なった画素数変換や高品位テレビジョン等にも
柔軟に対応できる。すなわち、当該第2の実施例におい
ては、フィールド毎に画素数を変えるような画素数変換
処理における画素属性情報番号生成(ナンバリング)を
当該プロセッサ51外部の僅かな追加回路(ロジック回
路)にて行うようにしているため、高品位TV等の画素
数が多く且つブランキング期間が短い場合ものであって
も前記ナンバリングが行え、ナンバリング操作のために
余分なローカルメモリ、プログラムメモリエリアが不要
となるので、チップのコストアップを抑えることがで
き、SIMD制御のため規則的なパターン、つまり拡大
或いは縮小の比率が1ライン中どこでも一定でなく、場
所により比率が異なるような場合でもナンバリングが可
能となる。したがって、画素数が多い高品位テレビジョ
ンの画素数変換や走査線の水平位置によって拡大,縮小
の倍率が変化するような画素数変換等も実現可能であ
る。
【0132】
【発明の効果】本発明においては、SIMD制御のリニ
アアレイ型多並列プロセッサを使い、ソフトウェア処理
だけで、任意比率の画素数変換や走査線数変換のための
ディジタル信号処理を実現可能となっている。また、本
発明においては、画素スキップ情報生成手段と画素属性
情報生成手段とを備え、これら情報を所定のタイミング
で入力画素データと切り換えて各要素プロセッサに供給
することで、余分なプログラムエリアとワーキングメモ
リエリアを消費することなく、画素数変換や1走査線上
で水平位置により変換比率が異なった画素数変換等が可
能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】リニアアレイ型多並列プロセッサの基本構成を
示すブロック回路図である。
【図2】第1の実施例のリニアアレイ型多並列プロセッ
サの概略構成を示すブロック回路図である。
【図3】実施例の2:3拡大画素数変換の動作説明に用
いる図である。
【図4】位相情報番号付けの手順を示すフローチャート
である。
【図5】キュービック係数を位相情報番号により並べ換
える手順を示すフローチャートである。
【図6】2:3拡大画素数変換時の近傍画素データのロ
ード手順を示すフローチャートである。
【図7】実施例の3:2縮小画素数変換の動作説明に用
いる図である。
【図8】3:2縮小画素数変換時の近傍画素データのロ
ード手順を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施例のリニアアレイ型多並列プロセッ
サの概略構成を示すブロック回路図である。
【図10】2:3拡大画素数変換時のナンバリング回路
の概略構成を示すブロック回路図である。
【図11】2:3拡大画素数変換の原理説明に用いる図
である。
【図12】キュービック関数の説明に用いる図である。
【図13】3:2縮小画素数変換の原理説明に用いる図
である。
【図14】従来の画素数変換装置のハードウェア構成を
示すブロック回路図である。
【図15】従来のハードウェア構成による画素数変換装
置における2:3拡大画素数変換の動作説明に用いる図
である。
【図16】従来のハードウェア構成による画素数変換装
置における3:2縮小画素数変換の動作説明に用いる図
である。
【符号の説明】
1,51 リニアアレイ型多並列プロセッサ、 10,
60 要素プロセッサ、 11,61 入力レジスタ、
12 入力スキップレジスタ、 13,62出力レジ
スタ、 14 出力スキップレジスタ、 15,63
ローカルメモリ、 16,64 演算処理部、 53
セレクタ、 54 ナンバリング回路、 55 入力手
段、 56 システム同期回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G09G 5/391 G09G 5/36 520C H04N 7/01 (72)発明者 岩瀬 清一郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−292862(JP,A) 特開 平5−225323(JP,A) 特開 平1−155393(JP,A) 特開 昭59−100975(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 3/00 - 3/38 G09G 5/00 - 5/42 H04N 7/00 - 7/088 G06T 3/40

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル化された2次元画像の1次元
    方向の各画素に対応して配置すると共に上記1次元方向
    の各画素データが時系列に順次入力する複数の要素プロ
    セッサと、各要素プロセッサを共通に制御するための制
    御手段とを備える画像信号処理装置であって、 上記各要素プロセッサは、画素データを一時的に保存す
    る一時保存手段と、入力画素データを格納して上記一時
    保存手段に転送する入力画素データ格納手段と、画素の
    属性を表す画素属性情報を格納する画素属性情報格納手
    段と、画素データをスキップさせる画素スキップ情報を
    格納する画素スキップ情報格納手段と、上記画素属性情
    報に基づいて上記入力画素データ又は近傍の要素プロセ
    ッサの画素データを用いた所定の演算を行い得られた画
    素データを上記一時保存手段に保存する算術演算手段
    と、上記一時保存手段から取り出された画素データを格
    納して出力する出力画素データ格納手段とを有してなる
    ことを特徴とする画像信号処理装置。
  2. 【請求項2】 上記各要素プロセッサの入力画素データ
    格納手段は、上記画素スキップ情報格納手段が格納する
    画素スキップ情報に基づいて、上記入力画素データを離
    散的或いは連続的に格納することを特徴とする請求項1
    記載の画像信号処理装置。
  3. 【請求項3】 上記各要素プロセッサの出力画素データ
    格納手段は、上記画素スキップ情報格納手段が格納する
    画素スキップ情報に基づいて、上記一時記憶手段からの
    画素データを離散的或いは連続的に格納することを特徴
    とする請求項1記載の画像信号処理装置。
  4. 【請求項4】 上記制御手段は、上記出力画素データ格
    納手段から出力する画素データのレートを、上記入力画
    素データ格納手段に入力する画素データのレートとは独
    立に制御することを特徴とする請求項1記載の画像信号
    処理装置。
  5. 【請求項5】 上記各要素プロセッサは、上記画素属性
    情報を生成する画素属性情報生成手段を備えることを特
    徴とする請求項1記載の画像信号処理装置。
  6. 【請求項6】 上記画素スキップ情報を生成する画素ス
    キップ情報生成手段と、 上記画素属性情報を生成する画素属性情報生成手段と、 上記入力画素データと、上記画素スキップ情報及び上記
    画素属性情報とを、切り換えて上記各要素プロセッサに
    入力するための入力切換手段と、 上記入力切換手段を所定のタイミングで切換制御する切
    換制御手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の
    画像信号処理装置。
  7. 【請求項7】 上記画素スキップ情報生成手段及び上記
    画素属性情報生成手段は順序演算回路からなることを特
    徴とする請求項6記載の画像信号処理装置。
  8. 【請求項8】 上記切換制御手段は、ブランキング期間
    の任意の1走査線時間に、上記入力切換手段が上記画素
    スキップ情報及び上記画素属性情報を上記各要素プロセ
    ッサに切り換え入力するための切換タイミング信号を生
    成することを特徴とする請求項6記載の画像信号処理装
    置。
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