JP3444038B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP3444038B2
JP3444038B2 JP21088195A JP21088195A JP3444038B2 JP 3444038 B2 JP3444038 B2 JP 3444038B2 JP 21088195 A JP21088195 A JP 21088195A JP 21088195 A JP21088195 A JP 21088195A JP 3444038 B2 JP3444038 B2 JP 3444038B2
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耕 石川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録再生に用いら
れるテープカセットに関し、特にテープ走行経路に設け
られる固定ガイドピンの周辺の構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、図14及び図15を参照して従来
のテープカセットの一例を説明する。
【0003】ここに例示するテープカセットは、いわゆ
るオーディオ用コンパクトカセットで、図において1は
そのカセット匣体を示しており、このカセット匣体1は
スチレン系樹脂材により略対称形状に成形された上シェ
ル(カバーハーフ)2と下シェル(ベースハーフ)3と
を組み合わせ、これを超音波溶着によって固着して構成
される。
【0004】そしてこのカセット匣体1の内部には、テ
ープ(磁気テープ)11が巻かれる左右一対のハブ12
が回転可能に収納されている。このハブ12に巻かれる
テープ11は、その両端末部が夫々クランパー12aに
よってハブ12に止着されている。
【0005】カセット匣体1の前方面には、テープ11
が露出する開口部13が設けられており、即ち一方側の
ハブ12から導出されたテープ11がこの開口部13を
通って他方側のハブ12に巻き取られる如くテープ走行
経路が形成されている。
【0006】カセット匣体1の内部において下シェル3
の内面側には、開口部13の左右両側に位置して対称的
に軸柱16が立設されており、この軸柱16に回転ガイ
ドローラー17が回転可能に枢支されている。さらに下
シェル3の内面側には、回転ガイドローラー17とハブ
12との間に位置される円柱状の固定ガイドピン18が
左右対称に立設されており、ハブ12から導出されたテ
ープ11はこれら固定ガイドピン18及び回転ガイドロ
ーラー17で案内されることによって所定のテープ走行
経路に沿って走行するようになっている。
【0007】さらに上シェル2と下シェル3の内面側に
は、固定ガイドピン18の近傍においてテープの幅方向
規制用のガイドリブ19と20が上下に対向するように
突設されており、図15に示すように、このガイドリブ
19と20でテープ11の上下のエッジ部を規制するこ
とにより、テープ11はその幅方向の変動(ブレ)が抑
えられて均一の巻姿でハブ12に巻かれるようになって
いる。
【0008】テープ11が露出される開口部13の中央
部分は、カセットテープレコーダーの磁気ヘッドが挿入
されるヘッド挿入部13aとなされており、このヘッド
挿入部13aの奥には、挿入された磁気ヘッドにテープ
11を圧着させるためのフェルト製の圧着パッド23を
中央部に取り付けたリーフスプリング24、及びハブ1
2に巻かれているテープ11と磁気ヘッドとの間を磁気
的に遮断するための金属製のシールド板25が組み込ま
れている。
【0009】以上の如く構成されるテープカセットにお
いて、テープ走行時には、固定ガイドピン18に対する
テープ11の巻き付け角がテープの摺動抵抗に大きな影
響を及ぼす。即ち、固定ガイドピン18に対するテープ
11の巻き付き角が大きいと、テープの摺動抵抗も大き
く、巻き付き角が小さいとテープの摺動抵抗も小さくな
る。
【0010】テープの摺動抵抗が大きいと、テープを走
行させるための駆動モーターに対する負荷となり、モー
ター駆動電流が増加するため、特に携帯用の小型カセッ
トプレーヤーでは電池寿命の低下につながるので、テー
プの駆動抵抗を小さくするために、固定ガイドピン18
に対するテープ11の巻き付き角は小さい方が望まし
い。
【0011】そこで最近では、図16に示すように、固
定ガイドピン18をさらに内側に設置することにより、
固定ガイドピン18に対するテープ11の巻き付き角を
小さくするようにしたテープカセットが考案されてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに固定ガイドピン18を内側に設置すると、カセット
匣体1の側壁と固定ガイドピン18との間の間隔が大と
なるため、テープカセットを持ち運ぶときなどに大きな
振動が加わると、この振動によって弛んだテープがカセ
ット匣体1の側壁と固定ガイドピン18との間に侵入す
ることがある。
【0013】即ち、図17に示すように、テープが大き
く弛むと、ハブに巻かれていて弛んだテープ11aがカ
セット匣体1の側壁1aと固定ガイドピン18との間に
ループ状に侵入し、この状態でテープが走行されると、
ループ状に侵入したテープ11aがテープ11と回転ガ
イドローラー17との間に巻き込まれてしまい、その結
果テープカセットはテープ走行不能に陥ることがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために本発明は、上シェルと下シェルとを組み合わせて
構成されるカセット匣体の内部に、テープが巻かれる一
対のハブが回転可能に収納され、この一対のハブ間のテ
ープ走行経路にはテープを案内する固定ガイドピンが設
けられてなるテープカセットにおいて、固定ガイドピン
の近傍に、ハブに巻かれていて弛んだテープがカセット
匣体の側壁と固定ガイドピンとの間に侵入して巻き込ま
れることを防止するための巻き込み防止部を設けてなる
ものである。これによってテープの巻き込みの発生が効
果的に抑えられるので、テープが走行不能に陥ることは
なく、信頼性が向上する。そしてさらに本発明では、固
定ガイドピンを上シェルと下シェルの何れか一方側に設
け、この固定ガイドピンが設けられていない側のシェル
に巻き込み防止部を設けることにより、テープを組み込
むときの作業性に悪影響を与えない構造とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図13を参照して本
発明の実施の形態を説明する。
【0016】ここに例示するテープカセットは、前述し
た従来例と同じく、いわゆるオーディオ用コンパクトカ
セットで、図において1は本例のテープカセットのカセ
ット匣体を示しており、このカセット匣体1はスチレン
系樹脂材により略対称形状に成形された上シェル(カバ
ーハーフ)2と下シェル(ベースハーフ)3とを組み合
わせ、これを超音波溶着によって固着して構成される。
【0017】図4Aに示すように、上シェル2の内面側
の四隅部には凹孔4が設けられ、これに対応して下シェ
ル3の内面側の四隅部には同図Bに示す如く凸柱5が設
けられている。また上シェル2の内面側の中央部におい
ても凹孔7が設けられ、これに対応して下シェル3の内
面側の中央部においても凸柱8が設けられている。
【0018】そして上シェル2と下シェル3とを組み合
わせるときには、凹孔4,7に凸柱5,8が挿入嵌合さ
れることによって両シェル2と3の位置合わせが行なわ
れると共に、この嵌合部において両シェル2と3が超音
波によって熱溶着される構造となっている。
【0019】両シェル2,3には夫々左右二箇所にハブ
駆動軸挿入孔9,10が形成されており、このハブ駆動
軸挿入孔9,10に対応してカセット匣体1の内部に
は、テープ(磁気テープ)11が巻かれる左右一対のハ
ブ12が回転可能に収納されている。このハブ12に巻
かれるテープ11は、その両端末部が夫々クランパー1
2aによってハブ12に止着されている。
【0020】カセット匣体1の前方面には、テープ11
が露出する開口部13が設けられており、即ち一方側の
ハブ12から導出されたテープ11がこの開口部13を
通って他方側のハブ12に巻き取られる如くテープ走行
経路が形成されている。
【0021】尚、この開口部13を構成するカセット匣
体1の前方部分は、両シェル2,3の一部を夫々カセッ
ト厚み方向に膨出させた台形状の膨出部14,15とな
されており、この膨出部14,15に対応する両シェル
2,3の内面側は、夫々膨出部14,15の膨出形状に
倣って凹んだ凹状部14a,15aとなっている。
【0022】カセット匣体1の内部において下シェル3
の内面側には、開口部13の左右両側に位置して対称的
に軸柱16が立設されており、この軸柱16に回転ガイ
ドローラー17が回転可能に枢支されている。さらに下
シェル3の内面側には、回転ガイドローラー17とハブ
12との間に位置される円柱状の固定ガイドピン18が
左右対称に立設されており、ハブ12から導出されたテ
ープ11はこれら固定ガイドピン18及び回転ガイドロ
ーラー17で案内されることによって所定のテープ走行
経路に沿って走行するようになっている。
【0023】ここで固定ガイドピン18は図3に示すよ
うに、ハブ12に巻かれるテープ11の実用上の最大巻
径(IEC規格によるハブ径の規定(直径21mm以
上)等とMIAJ規格に規定されたテープの厚みや長
さ、及びカセット匣体内のスペースを考慮して求められ
るテープ巻径の実用上の最大値で、直径約53mm)1
1Aと回転ガイドローラー17の周面(テープガイド
面)とに接する共通外接線aよりもカセットの内側で、
かつこの共通外接線aと接する位置に設けられている。
これによって本例のテープカセットでは、固定ガイドピ
ン18に対するテープ11の巻き付き角を最小限とし、
より少ない摺動抵抗でテープ11が走行されるようにし
てある。
【0024】さらに上シェル2と下シェル3の内面側に
は、テープの幅方向規制用のガイドリブ19と20が上
下に対向して突設されている。このガイドリブ19と2
0は、固定ガイドピン18と回転ガイドローラー17と
の間で、かつ固定ガイドピン18の近傍に位置するよう
に左右対称に設けられており、図12に示すように、こ
のガイドリブ19と20でテープ11の上下のエッジ部
を規制することにより、テープ11はその幅方向の変動
(ブレ)が抑えられて均一の巻姿でハブ12に巻かれる
ようになっている。
【0025】さらにカセット匣体1の内部においては、
図2に示すように、上シェル2とハブ12との間、及び
下シェル3とハブ12との間に、テープの走行性の安定
と巻き乱れの防止を目的として、PET等の薄い滑性シ
ート材によりなるライナーシート21,22がハブ12
を上下から挟むように配されている(図1ではこのライ
ナーシート21,22の図示を省略してある)。
【0026】テープ11が露出される開口部13の中央
部分は、カセットテープレコーダーの磁気ヘッドが挿入
されるヘッド挿入部13aとなされており、このヘッド
挿入部13aの奥には、挿入された磁気ヘッドにテープ
11を圧着させるためのフェルト製の圧着パッド23を
中央部に取り付けたリーフスプリング24、及びハブ1
2に巻かれているテープ11と磁気ヘッドとの間を磁気
的に遮断するための金属製のシールド板25が組み込ま
れている。
【0027】以上の如く構成される本例のテープカセッ
トにおいて、カセット匣体1の中央部の凹孔7と凸柱8
の嵌合部の構造をさらに詳細に説明する。
【0028】図5に示すように、上シェル2の内面側に
は、円筒形をした受け部6が設けられ、これに対応して
下シェル3の内面側には、受け部6の凹孔7の内径と略
等しい外径寸法を有する凸柱8が設けられている。尚、
この受け部6と凸柱8は、夫々上シェル2と下シェル3
の内面側の凹状部14aと15aに設けられている。
【0029】そして上シェル2と下シェル3とを組み合
わせるときには、図7に示す如く、上シェル2側の受け
部6の凹孔7に、下シェル3側の凸柱8が密嵌状に挿入
嵌合されることにより、両シェル2と3が正確に組み合
わされる。
【0030】テープカセットの組み立ては、先ずテープ
11及びその他の各部品を全て下シェル3に組み込み、
その後に上シェル2を下シェル3に被せて組み合わせる
ようにして行なわれるが、本例のテープカセットにおい
ては、この組み立て時に上シェル2の受け部6と下シェ
ル3との間にテープ11が挟み込まれることを防止する
ための挟み込み防止突起27が凸柱8の周囲に複数設け
られている。
【0031】本例ではこの挟み込み防止突起27は凸柱
8の周面に連続して形成されており、カセット匣体の中
心部に対応する一箇所と、左右のハブ12に夫々対応す
る二箇所の計三箇所に設けられている。これら三箇所の
挟み込み防止突起27の間隔は30°〜75°程度が望
ましく、本例では図6に示すように60°の間隔で三箇
所の挟み込み防止突起27を設けてある。
【0032】またこの挟み込み防止突起27は、図7に
示すように、上シェル2と下シェル3とを組み合わせた
ときに受け部6に干渉することがなく、かつ凹状部15
aを除く下シェル3の内面からの突出量bが少なくとも
1mm以上ある高さ寸法に形成することが必要である。
【0033】さらにこの挟み込み防止突起27の凸柱8
からの突出量は、受け部6の外径と等しいか、それより
大であることが必要であり、本例においては図6に示す
如く、受け部6の外径より僅かに突出する突出量で挟み
込み防止突起27を形成してある。
【0034】このように本例のテープカセットでは、凸
柱8の周囲に挟み込み防止突起27を設けたことによ
り、テープカセットの組み立て工程において上シェル2
を下シェル3に被せる前に、ハブ12に巻かれているテ
ープ11に弛みが生じても、この弛んだテープは挟み込
み防止突起27があるために凸柱8まで張り出してくる
ことはない。
【0035】従って、上シェル2を下シェル3に被せて
組み合わせるときに、上シェル2の受け部6と下シェル
3との間にテープ11が挟み込まれてしまうことはな
い。
【0036】尚、本例では挟み込み防止突起27は凸柱
8に連続して形成されているが、凸柱8とは独立したピ
ン形状あるいは壁形状としてもよい。また挟み込み防止
突起27は三箇所に限ることなく、二箇所あるいは四箇
所以上に設けてもよい。
【0037】図8〜図10には、本例のテープカセット
における固定ガイドピン18の形状が示されている。
【0038】この固定ガイドピン18は下シェル3に一
体に突出形成されるものであるが、その形状は図8に拡
大して示す如く、基部(根元部)と先端部の断面形状が
異なる変形円柱形状に形成されている。
【0039】図9Aは固定ガイドピン18の基部の断面
形状を示し、同図Bは先端部の断面形状を示しており、
これによって明らかな如く固定ガイドピン18は、長円
形(小判形)の断面形状の基部から真円形の断面形状の
先端部に向かって漸時小径となるような円柱形状を呈し
ている。
【0040】この場合、固定ガイドピン18はテープの
摺接する面18aが下シェル3に対し垂直となるように
形成されており、即ちテープの摺接する面18aを傾斜
面としないことにより、テープ走行時の走行性を損なう
ことのない形状としてある。
【0041】図10は下シェル成形用の金型において固
定ガイドピンを成形する部分の断面構造を示しており、
図において101は固定側金型、102は可動側金型
で、この固定側金型101と可動側金型102の間に形
成される成形空間(キャビティ)に樹脂材を射出充填す
ることにより、下シェル3と一体に固定ガイドピン18
が成形される。
【0042】この成形において、金型内に射出充填され
た樹脂は、冷却固化過程において収縮を伴ない、本例の
場合下シェル3はその中心部に向って寸法が縮む如く収
縮が生じ、このため樹脂が金型に対して固着する方向の
力が作用する。
【0043】ここで固定ガイドピン18は、テープの摺
接する面18aを除く殆どの面が金型に固着する力の方
向に対して傾斜する傾斜面となされているため、その傾
斜面が離型時のいわゆる抜き勾配として作用するにな
る。
【0044】従って、成形された下シェル3を金型から
取り出すときの離型性が良好であり、このため特に金型
内に固定ガイドピン用の突き出しピンを設けることなく
簡単に下シェル3を金型から取り出すことができる。
【0045】図11〜図13には、本例のテープカセッ
トにおける固定ガイドピン18の近傍部の構造が示され
ている。
【0046】即ち本例のテープカセットにおいては、ハ
ブに巻かれていて弛んだテープがカセット匣体1の側壁
1aと固定ガイドピン18との間に侵入して巻き込まれ
ることを防止するための巻き込み防止壁28が、固定ガ
イドピン18の近傍で、かつテープ走行経路の外側に位
置するように設けられている。
【0047】この巻き込み防止壁28は、固定ガイドピ
ン18が設けられていない側のシェル即ち本例では上シ
ェル2の内面側に側壁から延設して突出形成されてお
り、上シェル2と下シェル3とを組み合わせた状態で、
固定ガイドピン18に対し通常のテープ走行に支障のな
い程度の間隔をおいて対応される構造となっている。
【0048】本例においてはこの巻き込み防止壁28の
形成位置はテープの幅方向規制用のガイドリブ19の位
置と一致しており、即ちガイドリブ19に連続して巻き
込み防止壁28が突出形成されている。
【0049】この巻き込み防止壁28は、テープ11の
幅の少なくとも2分の1以上をカバーする高さ寸法に形
成することが必要であり、本例ではテープ11の略全幅
をカバーし、上シェル2と下シェル3を組み合わせた状
態で下シェル3のガイドリブ20との間に僅かの隙間が
残る高さ寸法に形成してある。
【0050】また巻き込み防止壁28の先端部には、テ
ープ11と対応する内側の角部に面取り状の傾斜面28
aが形成されている。これは上シェル2を下シェル3に
被せるときにテープ11にダメージを与えないようにす
るためのもので、その傾斜角度は巻き込み防止壁28の
テープ対向面に対し30°程度となっている。
【0051】さらに巻き込み防止壁28の先端部には、
外側の角部においても面取り状の傾斜面28bが形成さ
れている。この傾斜面は、上シェル2を下シェル3に被
せるときのガイドとなる面である。
【0052】以上のように本例のテープカセットでは、
カセット匣体1の側壁1aと固定ガイドピン18との間
に巻き込み防止壁28を設けたことにより、図13に示
す如くテープに弛みが生じたときには、巻き込み防止壁
28によってテープ11が規制されるため、ハブに巻か
れていて弛んだテープ11aがカセット匣体1の側壁1
aと固定ガイドピン18との間に侵入して巻き込まれる
ことはない。
【0053】また本例においては、固定ガイドピン18
が設けられていない側のシェル即ち上シェル2側に巻き
込み防止壁28を設けたことにより、テープ11を組み
込むときの作業性に悪影響を及ぼすことはない。即ち、
通常テープカセットの組み立てにおいては、テープ11
は固定ガイドピン18が設けられている下シェル3に組
み付けられるので、上シェル2側に巻き込み防止壁28
が設けられていることにより、この巻き込み防止壁28
が邪魔となることなくテープ11を下シェル3に組み込
むことができる。
【0054】また本例では上シェル2の内面側に設けら
れているガイドリブ19に連続して巻き込み防止壁28
を形成してあるので、その成形性は良好である。即ち、
巻き込み防止壁28は上シェル2の本体部より大きく突
出した構造物であるため、成形後に金型から取り出すと
きに離型しにくい、また成形時に樹脂を充分に充填しに
くいなどの成形性に対する弊害を生じるおそれがある
が、本例の巻き込み防止壁28はガイドリブ19と連続
して形成されているためにその形状は段階的な突出形状
となるので、上記のような成形性に対する弊害が生じに
くく、良好な成形性が得られる。
【0055】さらに巻き込み防止壁28の先端角部には
面取り状の傾斜面28aが形成されていることにより、
テープカセットの組み立てにおいて上シェル2を下シェ
ル3に被せるときにテープ11にダメージを与えること
はない。即ち、上シェル2を下シェル3に被せるときに
テープ11が多少弛んでいても、傾斜面28aでテープ
11を逃がすことができるので、巻き込み防止壁28と
下シェル3との間でテープ11を挟み込んでしまうこと
はなく、従ってテープ11にダメージを与えることはな
い。
【0056】尚、本例では巻き込み防止部として巻き込
み防止壁28を示したが、これをピン状の突起に置き換
えてもよい。
【0057】以上に示した実施例では、オーディオ用コ
ンパクトカセットについて説明したが、本発明はこのオ
ーディオ用コンパクトカセットに限るものではないこと
は勿論である。
【0058】
【発明の効果】本発明では、固定ガイドピンの近傍に巻
き込み防止部を設けたことにより、弛んだテープの巻き
込みを効果的に防止することができるので、テープが走
行不能に陥ることはなく、信頼性の高いテープカセット
を提供することができる。そして特に本発明では、固定
ガイドピンが設けられていない側のシェルに巻き込み防
止部を設けたことにより、テープを組み込むときの作業
性に悪影響を与えない効果がある。さらに本発明では、
テープの幅方向規制用のガイドリブと連続して巻き込み
防止部を形成したことにより、その成形性を良好とする
ことができる。さらに本発明では、巻き込み防止部のテ
ープと対応する先端角部に面取り状の傾斜面を設けたこ
とにより、テープカセットの組み立て時にテープにダメ
ージを与えることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のテープカセットの上シェルを切断して
示す平面図である。
【図2】同、分解斜視図である。
【図3】固定ガイドピンの位置の説明図である。
【図4】(A)は上シェルの内面側、(B)は下シェル
の内面側から見た平面図である。
【図5】(Aは)上シェル側の受け部、(B)は下シェ
ル側の凸柱の部分を示す斜視図である。
【図6】挟み込み防止突起の説明図である。
【図7】上シェル側の凹孔と下シェル側の凸柱の嵌合部
の断面図で、(A)は上シェルと下シェルとが組み合わ
される前の状態、(B)は組み合わせた状態である。
【図8】下シェルの固定ガイドピンの部分を拡大して示
す斜視図である。
【図9】固定ガイドピンの断面形状を示す図で、(A)
は基部、(B)は先端部の断面である。
【図10】下シェルの成形用金型の断面図である。
【図11】上シェルの巻き込み防止壁の部分を拡大して
示す斜視図である。
【図12】巻き込み防止壁の部分の断面図である。
【図13】巻き込み防止壁の効果の説明図である。
【図14】従来例のテープカセットの上シェルを切断し
て示す平面図である。
【図15】固定ガイドピンの部分の断面図である。
【図16】他の従来例のテープカセットの上シェルを切
断して示す平面図である。
【図17】弛んだテープの巻き込みの説明図である。
【符号の説明】
1 カセット匣体 2 上シェル 3 下シェル 11 テープ 12 ハブ 18 固定ガイドピン 19 ガイドリブ 28 巻き込み防止壁 28a 傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−6683(JP,A) 特開 平5−2852(JP,A) 実開 昭50−25519(JP,U) 実開 平2−110079(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 23/087 511

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上シェルと下シェルとを組み合わせて構
    成されるカセット匣体の内部に、テープが巻かれる一対
    のハブが回転可能に収納され、この一対のハブ間のテー
    プ走行経路には上記テープを案内する固定ガイドピンが
    設けられてなるテープカセットにおいて、 上記固定ガイドピンの近傍に、上記ハブに巻かれていて
    弛んだテープが上記カセット匣体の側壁と上記固定ガイ
    ドピンとの間に侵入して巻き込まれることを防止するた
    めの巻き込み防止部を設け、 上記固定ガイドピンは上記上シェルと下シェルの何れか
    一方側に設けられ、この固定ガイドピンが設けられてい
    ない側のシェルに上記巻き込み防止部を設けたことを特
    徴とするテープカセット。
  2. 【請求項2】 上記巻き込み防止部は、上記テープの幅
    の少なくとも2分の1以上をカバーする高さ寸法に形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のテープカ
    セット。
  3. 【請求項3】 上記巻き込み防止部は、上記カセット匣
    体の内面側に設けられるテープの幅方向規制用のガイド
    リブと連続して形成したことを特徴とする請求項1に記
    載のテープカセット。
  4. 【請求項4】 上記巻き込み防止部のテープと対応する
    先端角部に、面取り状の傾斜面を設けたことを特徴とす
    る請求項1に記載のテープカセット。
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