JP3443954B2 - 共回り型スクロール流体機械 - Google Patents

共回り型スクロール流体機械

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JP3443954B2
JP3443954B2 JP17293994A JP17293994A JP3443954B2 JP 3443954 B2 JP3443954 B2 JP 3443954B2 JP 17293994 A JP17293994 A JP 17293994A JP 17293994 A JP17293994 A JP 17293994A JP 3443954 B2 JP3443954 B2 JP 3443954B2
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弘通 谷和
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    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
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    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共回り型のスクロール
流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、駆動軸を突設した駆動スクロール
と、従動軸を突設した従動スクロールとから成るスクロ
ール要素部を備え、前記従動軸を前記駆動スクロールの
駆動軸に対し偏心した位置で回転可能に支持して、前記
駆動スクロールを前記駆動軸の回転に伴って回転させる
と共に、該駆動スクロールの回転に伴って、前記従動ス
クロールを前記従動軸を中心に、従動させる共回り型ス
クロール流体機械として例えば特開平4−76287号
公報に記載のものが知られている。
【0003】この共回り型スクロール流体機械は、図1
5に示すように、密閉ケーシングA内に、モータMに連
結される駆動軸1の軸端部に一体に形成される駆動スク
ロール2と、前記駆動軸1の軸心に対し偏心した位置で
回転可能に支持される従動軸3を有する従動スクロール
4と、軸方向規制部材5と、伝達継手61から成るスク
ロール要素部6を内装しており、前記各スクロール2,
4は、鏡板21,41と該鏡板21,41に突設される
渦巻体22,42とから成り、これら渦巻体22,42
を互いに噛み合わせた状態で、さらに、前記従動スクロ
ール4の背面側に、前記軸方向規制部材5と伝達継手6
1とを重ね合わせ、これら各スクロール2,4、軸方向
規制部材5、伝達継手61を複数のコ字状片62で挟み
込んで、前記駆動スクロール2の前記駆動軸1による回
転駆動に伴って、前記伝達継手61を介して前記従動ス
クロール4を従動回転されながら旋回運動させて、前記
各渦巻体22,42間に形成される渦巻室63に取り入
れる流体を例えば圧縮するようにしている。
【0004】また、前記駆動軸1は、駆動側支持部材7
の第1軸受部91で、該駆動軸1の駆動スクロール側端
部を軸受支持し、この駆動軸1の反駆動スクロール側端
部を前記モータMの反スクロール要素側に配設する第2
軸受部(図示せず)で軸受支持すると共に、前記従動軸
3は、従動側支持部材8の第3軸受部93で軸受支持す
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の共回
り型スクロール流体機械では、前記駆動スクロール2を
駆動軸1を介して前記第1軸受部91及び第2軸受部に
回転可能に支持すると共に、前記従動スクロール4を前
記従動軸3を介して前記第3軸受部93に回転可能に支
持しているため、前記駆動軸1の回転駆動により、前記
渦巻室63の流体圧力が、前記各スクロール2,4の渦
巻体22,42に作用して、この流体圧力による荷重に
よって、前記駆動軸1が、その回転駆動により前記第1
軸受部91と第2軸受部92との軸受隙間の範囲で傾き
が生じ、さらに、前記駆動スクロール2と従動スクロー
ル4とを前記軸方向規制部材5を介して複数のコ字状片
62で挟み込んでいることから、それに伴って前記従動
軸3も前記第3軸受部93の軸受隙間の範囲内で傾くこ
とになる。
【0006】即ち、図16に示すように、前記各渦巻体
22,42により形成される渦巻室63内で、圧縮作用
により流体圧力が前記各スクロール2,4の渦巻体2
2,42に作用することになり、前記駆動スクロール2
の渦巻体22の基礎円中心をO1、従動スクロール4の
渦巻体42の基礎円中心をO2とすると、前記駆動スク
ロール2の渦巻体22には、この駆動スクロール2の基
礎円中心O1と従動スクロール4の基礎円中心O2とを結
ぶ線分上の中点を始点として、ガス圧縮に伴う、半径方
向ガス荷重(渦巻間隙間を大きくしようとする力)Fr
´と、接線方向ガス荷重(各渦巻体22,42で形成さ
れる各渦巻室63内のガス圧力に対向して前記駆動スク
ロール2がx方向に回転するときの抵抗力)Ft´が生
じ、これら荷重Fr´,Ft´の荷重合力が前記駆動ス
クロール2の渦巻体22に作用するガス荷重F´(図示
せず)となる。
【0007】また、前記従動スクロール4の渦巻体42
には、前記駆動スクロール2の基礎円中心O1と従動ス
クロール4の基礎円中心O2とを結ぶ線分上の中点を始
点として、ガス圧縮に伴う、半径方向ガス荷重(渦巻間
隙間を大きくしようとする力)Frと、接線方向ガス荷
重(各渦巻体22,42で形成される各渦巻室63内の
ガス圧力に対向して前記従動スクロール4が回転すると
きの抵抗力)Ftとが生じるのであって、前記半径方向
ガス荷重Frは、前記駆動スクロール2の半径方向ガス
荷重Fr´と大きさは同じで、向きが反対となり、前記
接線方向ガス荷重Ftも、前記駆動スクロール2の接線
方向ガス荷重Ft´と大きさは同じで向きが反対となる
のである。
【0008】さらに、これら荷重Fr,Ftの荷重合力
が前記従動スクロール4の渦巻体42に作用するガス荷
重F(図示せず)となるのである。
【0009】また、図14の前記スクロール要素部6の
基本構造に示すように、前記駆動軸1は、前記第1軸受
部91をすべり軸受とする場合、この第1軸受部91に
軸受支持される際は、該第1軸受部91と前記駆動軸1
との間の全体隙間C11、即ち、前記第1軸受部91の内
径をD11、前記駆動軸1の前記第1軸受部91に軸受支
持される部分の外径をd11とすると、
【0010】
【数3】C11=D11−d11 の式で表される全体隙間C11を介して軸受支持され、前
記第2軸受部92もすべり軸受とする場合、この第2軸
受部92においても、該第2軸受部92と前記駆動軸1
との間の全体隙間C12、即ち、前記第2軸受部92の内
径をD12、前記駆動軸1の前記第2軸受部92に軸受支
持される部分の外径をd12とすると、
【0011】
【数4】C12=D12−d12 の式で表される全体隙間C12を介して軸受支持されてい
る。
【0012】また、前記従動軸3は、前記第3軸受部9
3を同じくすべり軸受とする場合、該第3軸受部93に
軸受支持される際、該第3軸受部93と前記従動軸3と
の間の全体隙間C2、即ち、前記第3軸受部93の内径
をD21、前記従動軸3の前記第3軸受部93に軸受支持
される部分の外径をd21とすると、
【0013】
【数5】C2=D21−d21 の式で表される全体隙間C2を介して軸受支持されてい
る。
【0014】その結果、前記第1軸受部91における駆
動スクロール側端部から、前記第2軸受部92における
反駆動スクロール側端部までの長さが、前記駆動軸1の
軸受長さL1となるので、前記駆動軸1は、回転駆動に
より、前記ガス荷重F´の前記駆動スクロール2の渦巻
体22への作用により、
【0015】
【数6】α1=(C11+C12)/2L1 で表される各軸受部91,92による許容最大傾きα1
までの範囲で傾くことになる。
【0016】従って、前記駆動軸1は、図14に示すよ
うに、前記第1軸受部91の駆動スクロール側端部と第
2軸受部92の反スクロール側端部に接触したときに、
最大に傾くことになる。
【0017】また、前記従動軸3も、前記第3軸受部9
3により前記軸受隙間C2を介して軸受支持されること
から、図14に示すように、該第3軸受部93の長さL
2が軸受長さとなるので、前記従動軸3は、前記駆動軸
1の回転駆動に伴って、回転する際、前記ガス荷重Fの
前記従動スクロール4の渦巻体42への作用で、
【0018】
【数7】α2=C2/L2 で表される前記第3軸受部93による許容最大傾きα2
までの範囲で傾くことになる。
【0019】従って、前記従動軸3が、前記許容最大傾
きα2まで傾くことになると、前記従動軸3が前記第3
軸受部93にその両端部において接触することとなる。
【0020】ここで、前記駆動軸1が、回転駆動した時
を考えると、前記駆動軸1は、前記した剛体の傾きだけ
でなく、さらに、流体圧力によるモーメントが作用し
て、前記駆動軸1が弾性変形により撓むので、この撓み
が大きいときには、前記従動軸3が前記駆動軸1の撓み
に伴って前記許容最大傾きα2より大きく傾こうとし
て、該従動軸3が前記第3軸受部93に対し強い片当た
りを起こして、前記従動軸3が破損する問題が生じてい
た。
【0021】また、図14に示すように、前記駆動スク
ロール2または従動スクロール4の一方の鏡板21また
は41を、他方の従動スクロール4または駆動スクロー
ル2と、このスクロール4または2に固定される前記軸
方向規制部材5とにより挟み込んだ抱えこみ構造とする
場合には、図14に示すように、抱え込まれるスクロー
ルを、例えば従動スクロール4とすると、この従動スク
ロール4は、前記駆動スクロール2の回転に伴って自由
に旋回運動できるように、その鏡板41を前記軸方向規
制部材5に対し所定の隙間δを介して前記駆動スクロー
ル2と軸方向規制部材5との間に介装させるようにして
いるので、前記従動スクロール4の直径をDとすると、
該従動スクロール4は、前記駆動スクロール2及び軸方
向規制部材5に対し、傾きδ/Dまで最大に傾くことに
なる。
【0022】従って、前記従動スクロール4が、前記駆
動スクロール2に対し最大δ/D傾くこととなると、図
14に示すように、前記従動軸3が、前記駆動軸1の傾
きよりも大きく傾くことになるので、前記従動軸3が剛
体の傾きだけで、前記許容最大傾きα2まで傾くことに
なり、該従動軸3が前記第3軸受部93に対しさらに強
い片当たりを起こして、前記従動軸3が破損する問題が
生じるのである。
【0023】尚、前記従来例では、軸受としてすべり軸
受についての問題について述べたが、内輪と外輪及びこ
ろから成るころがり軸受についても、前記内輪と外輪
と、該内輪・外輪との間に介在させるころとの間の所定
隙間や、転がり軸受の取付けは、その外輪を軸受ユニッ
ト側に圧入したり、または、その内輪を駆動軸1また
は、従動軸3に圧入して固定させて、前記軸受ユニット
に支持させるようにしていることから、各軸と軸受ユニ
ットとの間に所定の隙間を介して支持され、ころがり軸
受においても、前記すべり軸受と同様に、軸受隙間によ
って軸の傾きが生じ、片当たりの問題が発生するし、こ
ろがり軸受の場合には、前記内輪ところとの間で片当た
りが生じ、軸受の寿命低下も生じるのである。
【0024】本発明は、上記問題を解決するために成し
たもので、その目的は、駆動軸が回転駆動時に傾いたと
きでも、従動軸の軸受部への片当たりを軽減し、かつ、
軸受部の寿命低下を防止することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1記載の発明は、渦巻体22を突
設した鏡板21と駆動軸1とをもつ駆動スクロール2
と、前記駆動スクロール2の渦巻体22に噛み合って渦
巻室63を形成する渦巻体42を突設した鏡板41と従
動軸3とをもつ従動スクロール4とを備え、前記駆動軸
1の駆動スクロール側端部を、第1軸受部91により軸
受支持し、前記駆動軸1の前記駆動スクロール2から遠
ざかる位置を第2軸受部92により軸受支持すると共
に、前記従動軸3を前記駆動軸1の軸心に対し偏心して
軸受支持する第3軸受部93により軸受支持した共回り
型スクロール流体機械において、前記渦巻室63の流体
圧力による前記従動スクロール4の渦巻体42へ作用す
る荷重によって傾く前記従動軸3の傾き方向と同方向
に、前記第3軸受部93に初期傾きθを与えたのであ
る。
【0026】請求項2記載の発明は、前記第1軸受部9
1の駆動軸1との間の全体隙間をC11、第2軸受部92
の前記駆動軸1との間の全体隙間をC12、前記第1軸受
部91と第2軸受部92との軸受間長さをL1、第3軸
受部93の初期傾きをθとしたとき、この初期傾きθ
を、
【0027】
【数1】θ > (C11+C12)/2L1 の条件を満足するように設定したのである。
【0028】請求項3記載の発明は、前記駆動スクロー
ル2または従動スクロール4の一方に軸方向規制部材5
を一体に結合させ、この一方のスクロール2または4と
前記軸方向規制部材5とで形成される空間64内に他方
のスクロール4または2を内装し、第3軸受部93の初
期傾きをθ、前記他方のスクロール4または2の鏡板4
1または21と前記軸方向規制部材5との間の軸方向隙
間をδ、前記他方のスクロール4または2の鏡板41ま
たは21の直径をD、前記第1軸受部91の駆動軸1と
の間の全体隙間をC11、前記第2軸受部92の前記駆動
軸1との間の全体隙間をC12、前記第3軸受部93の従
動軸3と間の全体隙間をC2、前記第1軸受部91と第
2軸受部92との軸受間長さをL1、前記第3軸受部9
3の長さをL2としたとき、前記一方のスクロール2ま
たは4及び軸方向規制部材5に対する前記他方のスクロ
ール4または2の傾きδ/Dが、
【0029】
【数2】δ/D < C2/L2−(C11+C12)/2L1+θ の条件を満足するように前記初期傾きθを設定したので
ある。
【0030】請求項4記載の発明は、前記第3軸受部9
3を、従動スクロール4側に設ける従動側支持部材8
に、前記各スクロール2,4の渦巻体22,42の噛み
合いで圧縮される渦巻室63の流体圧力による前記従動
スクロール4の渦巻体42に作用する荷重に応じて揺動
可能に、かつ、軸方向に移動可能に支持し、前記各スク
ロール2,4における渦巻体22,42の側面間を互い
に押しつける押しつけ手段を設けたのである。
【0031】請求項5記載の発明は、前記第3軸受部9
3を、従動スクロール4側に設ける従動側支持部材8
に、前記各スクロール2,4の渦巻体22,42の噛み
合いで圧縮される渦巻室63の流体圧力による前記従動
スクロール4の渦巻体42に作用する荷重に応じてスラ
イド可能に、かつ、スライド幅方向に所定隙間を介して
軸方向移動可能に支持し、前記各スクロール2,4にお
ける渦巻体22,42の側面間を互いに押しつける押し
つけ手段を設けたのである。
【0032】
【作用】請求項1記載の発明では、前記駆動軸1が回転
駆動により傾きを生じても、前記従動軸3を軸受支持す
る前記第3軸受部93を、前記渦巻室63の流体圧力に
よる前記従動スクロール4の渦巻体42へ作用する荷重
によって傾く前記従動軸3の傾き方向と同方向に、予め
傾けておけるので、前記従動軸3の第3軸受部93での
強い片当たりを軽減することができ、前記第3軸受部9
3の損傷を防止して、信頼性を向上できるのである。
【0033】請求項2記載の発明では、数式1で示した
ように、少なくとも数式6に示す前記駆動軸1の回転駆
動時の最大傾きα1よりも大きくなるように設定するこ
とにより、抱え込み構造でない場合で、弾性変形による
撓みが小さいときには、該駆動軸1の傾きだけでは、前
記従動軸3が前記第3軸受部93に片当たりすることが
全くなくなるので、前記従動軸3の片当たりを確実に防
止することができ、前記第3軸受部93の耐久性を向上
できるのである。
【0034】請求項3記載の発明では、抱え込み構造の
場合、数式2の条件を満足するように、初期傾きθを設
定したから、次の
【0035】
【数10】δ/D ≧ C2/L2−(C11+C12)/2L1 の式を満足するように前記初期傾きθを設定する場合に
は、前記他方のスクロール4または2の鏡板41または
21と前記軸方向規制部材5との間の軸方向隙間δを大
きくできるので、各スクロール2,4の設計の自由度を
大きくできるのである。
【0036】請求項4記載の発明では、前記渦巻室63
の流体圧力よる荷重に応じて前記第3軸受部93を前記
従動側支持部材8に対し、各渦巻体22,42を互いに
押し付ける方向に、揺動させることができるので、この
揺動によって前記各スクロール2,4の渦巻体22,4
2の側面間の隙間制御を行えるし、しかも、前記従動軸
3の傾きに応じながら、前記第3軸受部93を傾かせる
ことができるので、前記従動軸3の傾きによる前記第3
軸受部93の片当たりも良好に防止することができるの
である。
【0037】請求項5記載の発明では、前記渦巻室63
の流体圧力による荷重に応じて前記第3軸受部93を前
記従動側支持部材8に対し、各渦巻体22,42を互い
に押しつける方向にスライドさせることができるので、
このスライドによって、前記各渦巻体22,42の側面
間の隙間制御を行えるし、しかも、前記従動軸3の傾き
に応じながら、前記第3軸受部93を傾かせることがで
きるので、前記従動軸3の傾きによる前記第3軸受部9
3の片当たりも良好に防止することができるのである。
【0038】
【実施例】本発明の第1実施例を図1に基づいて説明す
る。図1に示す第1実施例は、共回り型スクロール流体
機械としてスクロール圧縮機に適用したものであって、
この圧縮機は、横形密閉ケーシングAの長手方向一側に
駆動側支持部材7と従動側支持部材8とにより支持され
る共回り型のスクロール要素部6を内装すると共に、前
記ケーシングA内の長手方向他側に、モータ(図示せ
ず)を配設している。
【0039】このスクロール要素部6は、前記モータに
結合され、前記駆動側支持部材7の第1軸受部91及び
図1には図示していないが、前記した図14に示すよう
に、第2軸受部92に支持される駆動軸1を一体に突設
し、かつ、反駆動軸突設側に渦巻体22を突設した鏡板
21をもつ駆動スクロール2と、前記駆動軸1の軸心に
対し偏心した位置で前記従動側支持部材8に第3軸受部
93を介して支持される従動軸3を突設し、反従動軸突
設側に前記駆動スクロール2の渦巻体22と噛み合う渦
巻体42を突設した鏡板41をもつ従動スクロール4と
から構成している。
【0040】さらに、前記駆動スクロール2の鏡板21
の外周部に、前記渦巻体22とほぼ同じ高さを有する肉
盛り部23を突設して、前記各スクロール2,4の渦巻
体22,42を互いに噛み合わせた状態で、前記肉盛り
部23に、前記従動スクロール4の鏡板41の背面側に
配設される軸方向規制部材5を、前記従動スクロール4
及びオルダム継手からなる伝達継手61を挟み込むよう
に結合し、該伝達継手61を介して、前記駆動スクロー
ル2の駆動に伴い、前記従動スクロール4を従動回転さ
せながら旋回運動させるようにしている。
【0041】そして、これら各スクロール2,4から成
る前記スクロール要素部6を、前記駆動側支持部材7及
び従動側支持部材8で形成される収容室71に内装する
と共に、該収容室71内に吸入管65を開口させて、該
吸入管65から流入するガスを、前記収容室71内に導
入するようにしている。
【0042】また、前記駆動スクロール2には、その鏡
板21の中央部に吐出口24を開口させており、該吐出
口24を、前記駆動軸1に貫通形成する吐出通路11に
連通させて、該吐出通路11をケーシング内部空間に開
口させることにより前記スクロール要素部6内で圧縮さ
れたガスを前記吐出通路11から前記ケーシング内部空
間に吐出させるようにしている。
【0043】従って、以上の構成において、前記モータ
の回転に伴い前記駆動軸1を介して駆動スクロール2が
回転駆動されるとき、前記従動スクロール4を前記駆動
スクロール2に従動させながら前記従動軸3を中心に旋
回運動させ、この旋回運動によって、前記吸入管65か
ら前記駆動側支持部材7と従動側支持部材8により形成
される前記収容室71に導入されたガスを前記各スクロ
ール2,4間の渦巻室63に吸入させて圧縮し、この圧
縮された高圧のガスを、前記駆動スクロール2に設けた
吐出口24から前記駆動軸1内の吐出通路11を経てケ
ーシング内部空間へと吐出するのである。
【0044】しかして図1の第1実施例では、前記従動
軸3を前記駆動軸1の軸心に対し偏心して軸受支持する
前記第3軸受部93を前記従動側支持部材8と別途形成
し、この前記第3軸受部93に、前記渦巻室63の流体
圧力による前記従動スクロール4の渦巻体42へ作用す
る荷重(ガス荷重F)によって傾く前記従動軸3の傾き
方向と同方向に、初期傾きθを与えたのである。
【0045】具体的には、前記従動スクロール4の従動
軸3が回転駆動時に該従動スクロール4の渦巻体42に
作用する前記ガス荷重Fにより、従動軸3の先端部が反
ガス荷重方向に向かって傾くので、前記第3軸受部93
を、前記従動スクロール4の従動軸3を受け入れる筒部
93aと前記従動側支持部材8に取り付けるための取付
け座93bとから構成し、この取付け座93bを前記従
動側支持部材8に対し、前記従動軸3の回転駆動時の傾
きに合わせて予め所定の初期傾きθを与えておくよう
に、前記取付け座93bを、この取付け座93bの背面
と前記従動側支持部材8との間に板状部材94を介在さ
せた状態で該従動側支持部材8に固定するのである。
【0046】そして、図14に示し、かつ、前記数式3
及び数式4に示したように、前記第1軸受部91の前記
駆動軸1との間の全体隙間をC11、第2軸受部92の前
記駆動軸1との間の全体隙間をC12、前記第1軸受部9
1の駆動スクロール側端部から第2軸受部92の反駆動
スクロール側端部までの長さ、つまり、各第1軸受部9
1と第2軸受部92との軸受間長さをL1としたとき、
第3軸受部93の初期傾きθは、少なくとも前記数式6
で示したように、前記駆動軸1の回転駆動時の最大傾き
α1よりも大きくなるように、すなわち、
【0047】
【数1】θ > (C11+C12)/2L1 の条件を満足するように設定するのであって、第1実施
例では、図2に示すように、前記第3軸受部93の前記
取付け座93bの前記従動側支持部材8への固定部から
前記板状部材94の取付け位置までの長さをd1とし、
該板状部材94の厚みをt1とすると、
【0048】
【数8】θ=(t1/d1) > (C11+C12)/2L1 を満足するように、前記長さd1及び前記板状部材94
の厚みt1を設定することにより、前記初期傾きθを与
えるのである。
【0049】さらに、第1実施例では、前記駆動スクロ
ール2に軸方向規制部材5を一体に結合させ、この駆動
スクロール2と前記軸方向規制部材5とで形成される空
間64内に前記従動スクロール4を内装した抱え込み構
造としているので、第3軸受部93の初期傾きをθ、前
記従動スクロール4の鏡板41と前記軸方向規制部材5
との間の軸方向隙間をδ、前記従動スクロール4の鏡板
41の直径をD、前記数式1乃至数式5に示したよう
に、前記第1軸受部91の前記駆動軸1との間の全体隙
間をC11、前記第2軸受部92の前記駆動軸1との間の
全体隙間をC12、前記第3軸受部93の前記従動軸3と
の間の全体隙間をC2、前記第1軸受部91と第2軸受
部92との軸受間長さをL1、前記第3軸受部93の長
さをL2としたとき、前記駆動スクロール2及び軸方向
規制部材5に対する前記従動スクロール4の傾きδ/D
と、ガス荷重F´,Fのモーメント作用による各スクロ
ール2,4の弾性変形による撓みα3が、前記数式6の
前記駆動軸1の最大傾きα1にさらに加えられることか
ら、初期傾きθは、数式7の従動軸3の最大傾きα2
考慮して、
【0050】
【数9】 θ < (C11+C12)/2L1+C2/L2+δ/D+α3 を満足することが好ましい。
【0051】以上のように、第1実施例では、前記従動
軸3を前記駆動軸1の軸心に対し偏心して軸受支持する
前記第3軸受部93を前記従動側支持部材8と別途形成
し、この前記第3軸受部93に、前記渦巻室63の流体
圧力による前記従動スクロール4の渦巻体42へ作用す
る荷重(ガス荷重F)によって傾く前記従動軸3の傾き
方向と同方向に、初期傾きθを与えたから、前記駆動軸
1が回転駆動により傾きを生じても、前記従動軸3を軸
受支持する前記第3軸受部93を前記従動軸3の荷重F
による傾きに合わせて予め傾けておけるので、前記従動
軸3の第3軸受部93での強い片当たりを軽減すること
ができ、前記第3軸受部93の損傷が防止できることか
ら、信頼性を向上できるのである。
【0052】特に、前記初期傾きθを、数式1で示した
ように、少なくとも前記数式6に示す前記駆動軸1の回
転駆動時の最大傾きα1よりも大きくなるように設定す
ることにより、抱え込み構造でない場合で、弾性変形に
よる撓みが小さいときには、該駆動軸1の傾きだけで
は、前記従動軸3が前記第3軸受部93に片当たりする
ことが全くなくなるので、前記従動軸3の片当たりを確
実に防止することができ、前記第3軸受部93の耐久性
を向上できるのである。
【0053】前記第1実施例では、前記取付け座93b
を前記従動側支持部材8に対し、前記従動軸3の回転駆
動時の傾きに合わせて予め所定の初期傾きθを与えてお
くように、前記取付け座93bを、この取付け座93b
の背面と前記従動側支持部材8との間に板状部材94を
介在させた状態で該従動側支持部材8に固定したが、図
3に示す第2実施例のように、前記取付け座93bを前
記駆動側支持部材7と前記従動側支持部材8とにより形
成される前記収容室71の外部に設けるようにして、前
記取付け座93bの従動スクロール4側の面と前記従動
側支持部材8との間に、前記板状部材94を介在させる
ようにしてもよい。
【0054】第2実施例では、前記従動スクロール4の
従動軸3を筒状に形成すると共に、前記第3軸受部93
に、筒状の前記従動軸3に挿嵌される軸部93cを形成
するようにしている。
【0055】次に、第3実施例について図4及び図5に
基づいて説明する。第3実施例は、前記第3軸受部93
を、従動スクロール4側に設ける前記従動側支持部材8
に、前記各スクロール2,4の渦巻体22,42の噛み
合いで圧縮される渦巻室63の流体圧力よる荷重に応じ
て揺動可能に、かつ、軸方向に移動可能に支持し、前記
各スクロール2,4における渦巻体22,42間を互い
に押しつける押しつけ手段を設けたものである。
【0056】具体的には、前記第3軸受部93を、前記
従動スクロール4の従動軸3を受け入れる筒部93a
と、該筒部93aが突設される取付け座93bから構成
し、該取付け座93bは、前記従動側支持部材8に前記
スクロール要素部6側に向かって突設する支持軸81が
嵌合される軸孔93dを有する揺動片93eと、該揺動
片93eの180度反対側に、径方向に延びる支持片9
3fとから成り、前記揺動片93eの軸孔93dに、支
持軸81を嵌合して、該支持軸81を前記従動側支持部
材8に、前記取付け座93bが軸方向に移動可能と成す
所定隙間t2を有し、かつ、前記取付け座93bを受け
止めて、抜け落ちないように支持するように取付けるよ
うにしている。
【0057】さらに、図4に示すように、駆動スクロー
ル2の渦巻体22の基礎円中心をO1、従動スクロール
4の渦巻体42の基礎円中心をO2とすると、該従動ス
クロール4には、前記駆動スクロール2の基礎円中心O
1と従動スクロール4の基礎円中心O2とを結ぶ線分上の
中点を始点として、ガス圧縮に伴う、半径方向ガス荷重
(渦巻間隙間を大きくしようとする力)Frと、接線方
向ガス荷重(各渦巻体22,42で形成される各渦巻室
63内のガス圧力に対向して前記従動スクロール4がx
方向に回転するときの抵抗力)Ftとが生じるのであっ
て、これら荷重Fr,Ftの荷重合力が前記従動スクロ
ール4に作用する前記ガス荷重Fであり、前記支持軸8
1は、前記駆動スクロール2の基礎円中心O1と従動ス
クロール4の基礎円中心O2とを結ぶ線分上の中点を通
る前記ガス荷重Fの作用線上より反基礎円中心O1
で、反ガス荷重方向側に設けている。
【0058】そして、ガス荷重Fが作用することによ
り、前記第3軸受部93は、前記支持軸81を、前記ガ
ス荷重Fの作用線上より反基礎円中心O1側で、反ガス
荷重方向に設けたので、前記支持軸81を中心にして、
前記従動スクロール4の基礎円中心O2が駆動スクロー
ル2の基礎円中心O1に対し離れる方向に揺動するの
で、前記各渦巻体22,42を互いに押しつけるように
作用することになり、この押しつけにより、これら渦巻
体22,42のシールを確実に行えるのである。
【0059】しかも、前記第3軸受部93は、前記従動
側支持部材8に前記支持軸81を介して片持ち支持の状
態で取付けられ、かつ、前記所定隙間t2の範囲で軸方
向に移動できるようにしているので、前記第3軸受部9
3に前記従動軸3を軸受支持したとき、運転停止時は、
前記従動軸3がまっすぐの状態であるので、前記第3軸
受部93は、前記取付け座93b全体が前記従動側支持
部材8に対して所定隙間t2だけ離れた状態に位置し、
その後、回転駆動に伴って、前記従動軸3が傾いたとき
に、この傾きに伴って前記第3軸受部93が前記隙間t
2の範囲で傾くことになるのである。
【0060】このときの傾きを初期傾きθと成すのであ
って、該初期傾きθは、図4に示すように、前記取付け
座93bにおける前記支持片93fが、前記第3軸受部
93の傾きにより、前記従動側支持部材8に接触する点
を支持点eとすると、図5に示すように、この支持点e
から前記支持軸81の中心までの長さd2と前記所定隙
間t2とにより求められる傾き(t2/d2)が最大傾きと
成り、この最大に傾くときを初期傾きθとする場合、こ
の初期傾きθは、前記した第1実施例と同様に数式1及
び数式9を満足するように設定するのである。
【0061】以上のように、第3実施例では、前記第3
軸受部93を従動スクロール4側に設ける前記従動側支
持部材8に、前記各スクロール2,4の渦巻体22,4
2の噛み合いで圧縮される渦巻室63の流体圧力よる荷
重に応じて揺動可能に、かつ、軸方向に移動可能に支持
し、前記各スクロール2,4における渦巻体22,42
の側面間を互いに押しつける押しつけ手段を設けたか
ら、前記各スクロール2,4の渦巻体22,42の側面
間の隙間制御を行えながら、前記従動軸3の傾きに応じ
ながら、前記第3軸受部93を傾かせることができるの
で、前記従動軸3の傾きによる前記第3軸受部93の片
当たりをさらに良好に防止することができるのである。
【0062】次に、第4実施例について図6及び図7に
基づいて説明する。第4実施例は、第3実施例と同様
に、前記第3軸受部93を前記従動側支持部材8に揺動
可能に支持させたものであるが、第4実施例は、前記従
動側支持部材8に取付ける支持軸81の位置が、図6に
示すように前記駆動スクロール2の基礎円中心O1と従
動スクロール4の基礎円中心O2とを結ぶ線分上の中点
を通る前記ガス荷重Fの作用線上より前記従動スクロー
ル4の基礎円中心O2の反対側で、ガス荷重F方向とは
反対側に設けるのである。
【0063】また、前記第3軸受部93の取付け座93
bにおける揺動片93eの反対側に、図6に示すよう
に、前記第3軸受部93が傾いたときに、前記従動側支
持部材8に接触して支持される支持片93fを設けてい
る。
【0064】そして、このように前記支持軸81を前記
駆動スクロール2の基礎円中心O1と従動スクロール4
の基礎円中心O2とを結ぶ線分上の中点を通る前記ガス
荷重Fの作用線上より、前記従動スクロール4の基礎円
中心O2の反対側に取付けたので、前記従動スクロール
4にガス荷重Fが作用することにより、前記第3軸受部
93は、前記支持軸81を中心にして、前記基礎円中心
2が基礎円中心O1に対し近づく方向に揺動するので、
前記各渦巻体22,42を互いに離反する方向に作用す
ることになるので、第4実施例では、前記各渦巻体2
2,42を押しつけるようにするために、図6に示すよ
うに、バネBを取付けて、このバネBの引っ張りによ
り、これら渦巻体22,42のシールを確実に行えるよ
うにし、かつ、渦巻室63内で液圧縮などの以上圧力上
昇が起こったとき、前記渦巻室63の流体圧力による荷
重が前記バネBの引っ張り力に打ち勝って、前記各渦巻
体22,42の隙間が広がるようにして液圧縮の防止が
図れるようにしている。
【0065】しかも、前記第3軸受部93は、前記従動
側支持部材8に前記支持軸81を介して片持ち支持の状
態で取付けられ、かつ、前記所定隙間t2の範囲で軸方
向に移動できるようにしているので、前記第3軸受部9
3に前記従動軸3を軸受支持したとき、運転停止時は、
前記従動軸3がまっすぐの状態であるので、前記第3軸
受部93は、前記取付け座93b全体が前記従動側支持
部材8に対して所定隙間t2だけ離れた状態に位置し、
その後、回転駆動に伴って、前記従動軸3が傾いたとき
に、この傾きに伴って前記第3軸受部93が前記隙間t
2の範囲で傾くことになるのである。
【0066】このときの傾きを初期傾きθと成すのであ
って、該初期傾きθは、図6に示すように、前記取付け
座93bにおける前記支持片93fが、前記第3軸受部
93の傾きにより、前記従動側支持部材8に接触する点
を支持点eとすると、図7に示すように、この支持点e
から前記支持軸81の中心までの長さd2と前記所定隙
間t2とにより求められる傾き(t2/d2)が最大傾きと
成り、この最大に傾くときを初期傾きθとする場合、こ
の初期傾きθは、前記した第1実施例と同様に数式1及
び数式9を満足するように設定するのである。
【0067】以上のように、第4実施例では、液圧縮が
防止できるように前記各スクロール2,4の渦巻体2
2,42の隙間制御を行えながら、前記従動軸3の傾き
に応じながら、前記第3軸受部93を傾かせることがで
きるので、前記従動軸3の傾きによる前記第3軸受部9
3の片当たりをさらに良好に防止することができるので
ある。
【0068】また、前記第3及び第4実施例では、前記
取付け座93bを、この取付け座93bの背面が前記従
動側支持部材8に対向するように該従動側支持部材8に
支持したが、図8に示す第5実施例のように、前記取付
け座93b及び前記支持軸81を前記駆動側支持部材7
と前記従動側支持部材8とにより形成される前記収容室
71の外部に設けるようにして、前記取付け座93bの
従動スクロール4側の面が前記従動側支持部材8に対向
するように設けて、運転停止時には、前記第3軸受部9
3の取付け座93bが前記従動側支持部材8に接触する
ように成し、回転駆動により前記従動軸3が傾いたとき
に、この傾きに伴って、支持軸81突設側の揺動片93
eが持ち上がって前記第3軸受部93が傾くようにして
もよい。
【0069】第5実施例では、前記従動スクロール4の
従動軸3を筒状に形成すると共に、前記第3軸受部93
に、筒状の前記従動軸3に挿嵌される軸部93cを形成
するようにしている。
【0070】次に第6実施例について図9及び図10に
基づいて説明する。第6実施例は、前記第3軸受部93
を、前記従動側支持部材8に、前記各スクロール2,4
の渦巻体22,42の噛み合いで圧縮されるガス圧によ
るガス荷重方向にスライド可能に支持し、前記各スクロ
ール2,4における渦巻体22,42間の隙間を制御可
能としたのである。
【0071】具体的には、図9及び図10に示すよう
に、前記第3軸受部93は、前記従動スクロール4の従
動軸3を受け入れる筒部93aと、該筒部93aが突設
される取付け座93bとから成り、前記従動側支持部材
8における前記スクロール要素部6との対向面に、前記
第3軸受部93の取付け座93bがスライド可能な案内
溝82を形成するのである。
【0072】そして、前記案内溝82は、図9に示すよ
うに、その溝の中心線が、前記各スクロール2,4の基
礎円中心O1,O2を結ぶ線に対し、前記駆動スクロール
2の基礎円中心O1と従動スクロール4の基礎円中心O2
とを結ぶ線分上の中点を中心にして所定角度傾けた状態
で形成するのであって、第6実施例においては、この所
定角度は、前記駆動軸1の回転方向xに対し、反回転方
向に向かって0度から90度の範囲内で傾けるのであ
る。
【0073】第6実施例の前記案内溝82は、基礎円中
心O1,O2を結ぶ線に対し反回転方向に所定角度傾ける
ことにより、前記各スクロール2,4の渦巻体22,4
2の噛み合いで圧縮されるガス圧によるガス荷重によっ
てスライドする際、各渦巻体22,42の接触点が、ガ
ス圧によるガス荷重により離れる方向にスライドさせる
のである。
【0074】即ち、従動スクロール4に作用する接線方
向ガス荷重Ftは、該従動スクロール4に作用する半径
方向ガス荷重Frに対し、かなり大きな力となるので、
前記第3軸受部93は、前記従動スクロール4に作用す
る接線方向ガス荷重Ftが作用する方向に移動しようと
し、該第3軸受部93は、前記案内溝82を図9におい
ては、斜め左下に向かってスライドすることになり、こ
のように斜め左下に向かうスライドは、前記従動スクロ
ール4の基礎円中心O2が前記駆動スクロール2の基礎
円中心O1に近づくことになるので、前記各渦巻体2
2,42間の隙間が拡がる方向に移動することになるの
である。
【0075】さらに、各スクロール2,4の回転駆動に
より、前記各渦巻体22,42が離れる方向に作用して
しまうので、第6実施例では、前記第3軸受部93と前
記従動側支持部材8との間、即ち、前記案内溝82内
に、前記第3軸受部93を前記各スクロール2,4の渦
巻体22,42が互いに押しつけ合う方向に付勢するバ
ネBを設けるのであって、定常運転時においては、この
バネBによる弾性力で、前記各スクロール2,4の渦巻
体22,42を互いに押しつけ合うようにし、液圧縮な
ど異常内圧発生時においては、従動スクロール4に作用
するガス荷重Fに負けて前記第3軸受部93を各渦巻体
22,42が離反する方向にスライドさせるようなばね
力を有するバネBを配設するのである。
【0076】しかも、前記第3軸受部93の取付け座9
3bは、前記案内溝82の溝に、該案内溝82の溝幅S
1と、前記取付け座93bの幅S2との差により求められ
る所定隙間t3を介してスライド可能に配設すると共
に、前記案内溝82の深さを前記取付け座93bの厚み
3よりも大きくなるように形成するのであって、この
所定隙間t3の範囲内で、前記第3軸受部93が、前記
案内溝82内で、軸方向に移動しながら、傾くことがで
きるようにしているのであって、前記所定隙間t3と前
記取付け座93bの厚みd3とにより最大傾き(t3/
3)が求められるのである。
【0077】この最大傾き(t3/d3)を初期傾きθと
成すのであって、該初期傾きθは、前記した第1実施例
と同様に数式1及び数式9を満足するように設定するの
である。
【0078】以上のように、第6実施例では、前記第3
軸受部93を、従動スクロール4側に設ける従動側支持
部材8に、前記各スクロール2,4の渦巻体22,42
の噛み合いで圧縮される渦巻室63の流体圧力よる前記
従動スクロール4に作用するガス荷重Fに応じてスライ
ド可能に、かつ、スライド幅方向に所定隙間を介して軸
方向移動可能に支持し、前記各スクロール2,4におけ
る渦巻体22,42間を互いに押しつける押しつけ手段
を設けたから、前記第3軸受部93を前記従動スクロー
ル4に作用するガス荷重Fに応じて、前記従動側支持部
材8に対し、スライドさせることができるので、このス
ライドによって、定常運転時には、前記バネBによるば
ね力で、前記各渦巻体22,42間のシールが確実に行
われ、液圧縮などの異常内圧発生時においては、前記第
3軸受部93の前記従動スクロール4に作用するガス荷
重Fによるスライドで各渦巻体22,42の隙間を積極
的に広げられるので、液圧縮など異常内圧上昇を確実に
回避できるし、さらに、前記従動軸3の傾きに応じなが
ら、前記第3軸受部93を傾かせることができるので、
前記従動軸3の傾きによる前記第3軸受部93の片当た
りを良好に防止することができるのである。
【0079】また、前記従動側支持部材8に、前記案内
溝82に代わり、前記従動スクロール4側に突出する案
内レールを形成し、前記第3軸受部93の前記取付け座
93bにおける前記従動側支持部材8との対向面に、前
記案内レールに嵌合され、該案内レールに沿ってスライ
ド可能な貫通溝を形成するようにしてもよい。
【0080】次に前記第6実施例と同様のスライドタイ
プの他の実施例を図11及び図12の第7実施例に基づ
いて説明する。第7実施例は、前記第3軸受部93のス
ライド方向が、前記した第6実施例と異なるのであっ
て、前記第3軸受部93のスライド方向を、各渦巻体2
2,42が、前記従動スクロール4に作用するガス荷重
Fにより互いに押しつけ合うように作用させる方向と
し、かつ、前記第3軸受部93を前記案内溝82内に所
定隙間を介して配設したのである。
【0081】具体的には、図11及び図12に示すよう
に、前記従動側支持部材8における前記スクロール要素
部6との対向面に、前記第3軸受部93の取付け座93
bがスライド可能な案内溝82を形成すると共に、この
案内溝82を、その溝の中心線が、前記基礎円中心
1,O2を結ぶ線に対し、前記駆動スクロール2の基礎
円中心O1と従動スクロール4の基礎円中心O2とを結ぶ
線分上の中点を中心にして前記駆動軸1の回転方向xに
0から90度の範囲内で所定角度傾けて形成すると共
に、前記第3軸受部93の取付け座93bは、前記案内
溝82の溝に、該案内溝82の溝幅S1と、前記取付け
座93bの幅S2との差により求められる所定隙間t3
介してスライド可能に配設すると共に、前記案内溝82
の深さを前記取付け座93bの厚みd3よりも大きくな
るように形成するのである。
【0082】この回転方向xに向かって所定角度傾ける
ことにより、第7実施例では、前記各スクロール2,4
の渦巻体22,42の噛み合いで圧縮されるガス圧によ
る前記従動スクロール4に作用するガス荷重Fによって
スライドする際、各渦巻体22,42が互いに押しつけ
合うように作用させる方向にスライドさせることができ
るのである。
【0083】即ち、前記従動スクロール4に作用する接
線方向ガス荷重Ftは、該従動スクロール4に作用する
半径方向ガス荷重Frに対し、かなり大きな力となるの
で、前記第3軸受部93は、この従動スクロール4に作
用する接線方向ガス荷重Ftが作用する方向に移動しよ
うとするので、前記第3軸受部93は、前記案内溝82
を図11においては、斜め右下に向かってスライドする
ことになり、このように斜め右下に向かうスライドは、
前記従動スクロール4の基礎円中心O2が前記駆動スク
ロール2の基礎円中心O1から離れることになるので、
前記各渦巻体22,42間の隙間が狭くなる方向に移動
することになるのである。
【0084】また、前記所定隙間t3の範囲内で、前記
第3軸受部93が、前記案内溝82内で、軸方向に移動
しながら、傾くことができるようにしているのであっ
て、前記所定隙間t3と前記取付け座93bの厚みd3
により最大傾き(t3/d3)が求められるのである。
【0085】この最大傾き(t3/d3)を初期傾きθと
成すのであって、該初期傾きθは、前記した第1実施例
と同様に数式1及び数式9を満足するように設定するの
である。
【0086】以上のように、第7実施例では、前記第3
軸受部93を前記従動スクロール4に作用するガス荷重
Fに応じて、前記従動側支持部材8に対し、各渦巻体2
2,42を互いに押しつける方向にスライドさせること
ができるので、このスライドによって、前記各渦巻体2
2,42間のシールを確実に行えながら、前記従動軸3
の傾きに応じながら、前記第3軸受部93を傾かせるこ
とができるので、前記従動軸3の傾きによる前記第3軸
受部93の片当たりも良好に防止することができるので
ある。
【0087】また、前記した第6及び第7実施例のよう
なスライドタイプの場合、図13に示す第8実施例のよ
うに、前記従動スクロール4の従動軸3を筒状に形成す
ると共に、前記第3軸受部93に、筒状の前記従動軸3
に挿嵌される軸部93cを形成するようにしてもよい。
【0088】さらに、前記した各実施例のように、前記
駆動スクロール2に軸方向規制部材5を一体に結合さ
せ、この駆動スクロール2と前記軸方向規制部材5とで
形成される空間64内に前記従動スクロール4を内装す
る抱え込み構造とする場合には、
【0089】
【数2】δ/D < C2/L2−(C11+C12)/2L1+θ の条件を満足するように前記初期傾きθを設定すること
が好ましく、
【0090】
【数10】δ/D ≧ C2/L2−(C11+C12)/2L1 の式を満足するように前記初期傾きθを設定する場合に
は、前記隙間δの隙間の範囲を大きくできるので、前記
スクロール要素部6の設計の自由度を大きくできるので
ある。また、次式のように、
【0091】
【数11】δ/D < C2/L2−(C11+C12)/2L1 の関係を有する設計をする場合には、前記初期傾きθを
小さくできるのである。なお、以上説明した各実施例
は、スクロール型の圧縮機について説明したが、本発明
は、共回り型のスクロール流体機械であれば何れにも適
用でき、さらに、軸受としては、すべり軸受だけでなく
ころがり軸受に対しても適用できる。
【0092】前記第3軸受部93を、転がり軸受とする
場合には、該軸受の内輪ところとの強い片当たりを防止
できるので、軸受の寿命低下を防止することができるの
である。
【0093】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、前記駆動
軸1が回転駆動により傾きを生じても、前記従動軸3を
軸受支持する前記第3軸受部93を、前記渦巻室63の
流体圧力による前記従動スクロール4の渦巻体42へ作
用する荷重によって傾く前記従動軸3の傾き方向と同方
向に、予め傾けておけるので、前記従動軸3の第3軸受
部93での強い片当たりを軽減することができ、前記第
3軸受部93の損傷を防止して、信頼性を向上できるの
である。
【0094】請求項2記載の発明によれば、数式1で示
したように、少なくとも数式6に示す前記駆動軸1の回
転駆動時の最大傾きα1よりも大きくなるように設定す
ることにより、抱え込み構造でない場合で、弾性変形に
よる撓みが小さいときには、該駆動軸1の傾きだけで
は、前記従動軸3が前記第3軸受部93に片当たりする
ことが全くなくなるので、前記従動軸3の片当たりを確
実に防止することができ、前記第3軸受部93の耐久性
を向上できるのである。
【0095】請求項3記載の発明によれば、抱え込み構
造の場合、数式2の条件を満足するように、初期傾きθ
を設定したから、次の
【0096】
【数10】δ/D ≧ C2/L2−(C11+C12)/2L1 の式を満足するように前記初期傾きθを設定する場合に
は、前記他方のスクロール4または2の鏡板41または
21と前記軸方向規制部材5との間の軸方向隙間δを大
きくできるので、前記各スクロール2,4の設計の自由
度を大きくできるのである。
【0097】請求項4記載の発明によれば、前記渦巻室
63の流体圧力よる荷重に応じて前記第3軸受部93を
前記従動側支持部材8に対し、各渦巻体22,42を互
いに押し付ける方向に、揺動させることができるので、
この揺動によって前記各スクロール2,4の渦巻体2
2,42の側面間の隙間制御を行えるし、しかも、前記
従動軸3の傾きに応じながら、前記第3軸受部93を傾
かせることができるので、前記従動軸3の傾きによる前
記第3軸受部93の片当たりも良好に防止することがで
きるのである。
【0098】請求項5記載の発明によれば、前記渦巻室
63の流体圧力による荷重に応じて前記第3軸受部93
を前記従動側支持部材8に対し、各渦巻体22,42を
互いに押しつける方向にスライドさせることができるの
で、このスライドによって、前記各渦巻体22,42の
側面間の隙間制御を行えるし、しかも、前記従動軸3の
傾きに応じながら、前記第3軸受部93を傾かせること
ができるので、前記従動軸3の傾きによる前記第3軸受
部93の片当たりも良好に防止することができるのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の共回り型スクロール流体機械における
第1実施例を示すスクロール圧縮機の部分断面図。
【図2】同第1実施例の要部説明図で、第3軸受部を縦
断面方向から見た状態を示す。
【図3】第2実施例の要部説明図で、第3軸受部を縦断
面方向から見た状態を示す。
【図4】第3実施例の要部説明図で、第3軸受部を平面
的にみた状態を示す。
【図5】同第3実施例の要部説明図で、図4のA−A線
断面図。
【図6】第4実施例の要部説明図で、第3軸受部を平面
的にみた状態を示す。
【図7】同第4実施例の要部説明図で、図6のA−A線
断面図。
【図8】第5実施例の要部説明図で、第3軸受部を縦断
面方向から見た状態を示す。
【図9】第6実施例の要部説明図で、第3軸受部を平面
的にみた状態を示す。
【図10】同第6実施例の要部説明図で、図9のA−A
線断面図。
【図11】第7実施例の要部説明図で、第3軸受部を平
面的にみた状態を示す。
【図12】同第7実施例の要部説明図で、図11のA−
A線断面図。
【図13】第8実施例の要部説明図で、第3軸受部を縦
断面方向から見た状態を示す。
【図14】共回り型スクロール流体機械のスクロール要
素部の基本構造を示す説明図。
【図15】従来の共回り型スクロール流体機械の縦断面
図。
【図16】共回り型スクロール流体機械の各渦巻体に作
用するガス荷重の作用を示す説明図。
【符号の説明】
1 駆動軸 2 駆動スクロール 21 鏡板 22 渦巻体 3 従動軸 4 従動スクロール 41 鏡板 42 渦巻体 5 軸方向規制部材 63 渦巻室 64 空間 8 従動側支持部材 91 第1軸受部 92 第2軸受部 93 第3軸受部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷和 弘通 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキ ン工業株式会社堺製作所臨海工場内 (56)参考文献 特開 平5−126067(JP,A) 特開 平6−50275(JP,A) 特開 昭60−85285(JP,A) 特開 昭58−110887(JP,A) 特開 平4−171290(JP,A) 特開 平5−195966(JP,A) 特開 平6−93983(JP,A) 特開 平4−76287(JP,A) 実開 平5−14580(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】渦巻体(22)を突設した鏡板(21)と
    駆動軸(1)とをもつ駆動スクロール(2)と、前記駆
    動スクロール(2)の渦巻体(22)に噛み合って渦巻
    室(63)を形成する渦巻体(42)を突設した鏡板
    (41)と従動軸(3)とをもつ従動スクロール(4)
    とを備え、前記駆動軸(1)の駆動スクロール側端部
    を、第1軸受部(91)により軸受支持し、前記駆動軸
    (1)の前記駆動スクロール(2)から遠ざかる位置を
    第2軸受部(92)により軸受支持すると共に、前記従
    動軸(3)を前記駆動軸(1)の軸心に対し偏心して軸
    受支持する第3軸受部(93)により軸受支持した共回
    り型スクロール流体機械において、 前記渦巻室(63)の流体圧力による前記従動スクロー
    ル(4)の渦巻体(42)へ作用する荷重によって傾く
    前記従動軸(3)の傾き方向と同方向に、前記第3軸受
    部(93)に初期傾き(θ)を与えていることを特徴と
    する共回り型スクロール流体機械。
  2. 【請求項2】第1軸受部(91)の駆動軸(1)との間
    の全体隙間をC11、第2軸受部(92)の前記駆動軸
    (1)との間の全体隙間をC12、前記第1軸受部(9
    1)と第2軸受部(92)との軸受間長さをL1、第3
    軸受部(93)の初期傾きをθとしたとき、この初期傾
    き(θ)を、 【数1】θ > (C11+C12)/2L1 の条件を満足するように設定している請求項1記載の共
    回り型スクロール流体機械。
  3. 【請求項3】前記駆動スクロール(2)または従動スク
    ロール(4)の一方に軸方向規制部材(5)を一体に結
    合させ、この一方のスクロール(2または4)と前記軸
    方向規制部材(5)とで形成される空間(64)内に他
    方のスクロール(4または2)を内装し、第3軸受部
    (93)の初期傾きをθ、前記他方のスクロール(4ま
    たは2)の鏡板(41または21)と前記軸方向規制部
    材(5)との間の軸方向隙間をδ、前記他方のスクロー
    ル(4または2)の鏡板(41または21)の直径を
    D、前記第1軸受部(91)の駆動軸(1)との間の全
    体隙間をC11、前記第2軸受部(92)の前記駆動軸
    (1)との間の全体隙間をC12、前記第3軸受部(9
    3)の従動軸(3)と間の全体隙間をC2、前記第1軸
    受部(91)と第2軸受部(92)との軸受間長さをL
    1、前記第3軸受部(93)の長さをL2としたとき、前
    記一方のスクロール(2または4)及び軸方向規制部材
    (5)に対する前記他方のスクロール(4または2)の
    傾きδ/Dが、 【数2】δ/D < C2/L2−(C11+C12)/2L1+θ の条件を満足するように前記初期傾き(θ)を設定して
    いる請求項1記載の共回り型スクロール流体機械。
  4. 【請求項4】第3軸受部(93)を、従動スクロール
    (4)側に設ける従動側支持部材(8)に、前記各スク
    ロール(2)(4)の渦巻体(22)(42)の噛み合
    いで圧縮される渦巻室(63)の流体圧力による前記従
    動スクロール(4)の渦巻体(42)に作用する荷重に
    応じて揺動可能に、かつ、軸方向に移動可能に支持し、
    前記各スクロール(2)(4)における渦巻体(22)
    (42)の側面間を互いに押しつける押しつけ手段を設
    けている請求項1乃至請求項3の何れか1記載の共回り
    型スクロール流体機械。
  5. 【請求項5】第3軸受部(93)を、従動スクロール
    (4)側に設ける従動側支持部材(8)に、前記各スク
    ロール(2)(4)の渦巻体(22)(42)の噛み合
    いで圧縮される渦巻室(63)の流体圧力による前記従
    動スクロール(4)の渦巻体(42)に作用する荷重に
    応じてスライド可能に、かつ、スライド幅方向に所定隙
    間を介して軸方向移動可能に支持し、前記各スクロール
    (2)(4)における渦巻体(22)(42)の側面間
    を互いに押しつける押しつけ手段を設けている請求項1
    乃至請求項3の何れか1記載の共回り型スクロール流体
    機械。
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