JP3443801B2 - ライブラリ装置 - Google Patents

ライブラリ装置

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JP3443801B2
JP3443801B2 JP33543593A JP33543593A JP3443801B2 JP 3443801 B2 JP3443801 B2 JP 3443801B2 JP 33543593 A JP33543593 A JP 33543593A JP 33543593 A JP33543593 A JP 33543593A JP 3443801 B2 JP3443801 B2 JP 3443801B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク、磁気ディ
スクまたは磁気テープ等からなる複数の記録媒体を収納
した倉庫を備え、自動的に記録媒体を交換して記録媒体
へのデータアクセスを行うライブラリ装置に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】光ディスク装置は、直径90mmの光ディ
スク媒体で数百MB、または直径130mmの光ディスク
媒体で約1GB程度の記憶容量を有し、光ディスク媒体
を交換可能な記憶装置であり、光ディスク媒体の交換に
より等価的に記憶容量が無限大の記憶装置を構成できる
特徴がある。 【0003】近年では、このような光ディスク装置の特
徴を生かして光ディスク媒体の交換を自動的に行ない、
1TB級の記憶容量を提供する光ディスクライブラリ装
置が開発されている。このライブラリ装置は、図3に示
すように光ディスク媒体を1枚収納した標準のカートリ
ッジ1をドライブ部2に装填してカートリッジ1内の光
ディスク媒体に対してデータの読み書きを行うようにな
っており、倉庫3の収納部3aに収納された任意のカー
トリッジ1を自動ハンドリング機構のハンド部4によっ
て搬送することにより、ドライブ部2内のカートリッジ
1と交換できるよう構成されている。 【0004】通常、カートリッジを交換する場合は、ド
ライブ部2から取出したカートリッジ1をハンド部4に
よって倉庫3の所定の収納部3aまで搬送し、次にハン
ド部4を任意のカートリッジ1の収納部3aまで移動さ
せ、最後に新たなカートリッジ1をドライブ部2まで搬
送している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記光
ディスクライブラリ装置においては、光ディスク媒体の
カートリッジ1を交換するためには、まずドライブ部2
内に装填されていたカートリッジ1を倉庫3の所定位置
に戻し、次に倉庫3に収納されている任意のカートリッ
ジ1をドライブ部2まで搬送する必要がある。このた
め、従来の光ディスクライブラリ装置では、カートリッ
ジ1の交換を含めると、平均アクセス時間は十数秒にも
達するという問題点があった。 【0006】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、記録媒体の交換を極
めて短時間で行うことのできるライブラリ装置を提供す
ることにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、多数の収納部を有する倉庫と、倉庫の収納
部に収納される多数の記録媒体と、記録媒体に対するデ
ータの書き込み及び読み出しを行うドライブ部と、ドラ
イブ部に装填された記録媒体を倉庫に収納された任意の
記録媒体と交換する搬送手段とを備えたライブラリ装置
において、前記倉庫の各収納部を前記ドライブ部に対し
て搬送距離の異なる3つ以上のグループに分割するとと
もに、少なくとも搬送距離の最も長いグループ以外に
れぞれ1つ以上の空き収納部を設けておき、前記搬送手
段によって記録媒体を交換する際、ドライブ部内の記録
媒体を搬送距離の最も短いグループの空き収納部に収納
した後、倉庫の新たな記録媒体をドライブ部まで搬送し
てドライブ部に装填しドライブ部に新たに装填した
録媒体が搬送距離の最も短いグループ以外に収納されて
いた場合には、新たな記録媒体をドライブ部に装填した
後に、搬送距離の最も短いグループから順に各グループ
内で使用頻度の最も低い記録媒体を搬送距離の次に長い
グループの空き収納部へ順次移動するよう構成してい
る。 【0008】 【作用】本発明のライブラリ装置によれば、搬送手段に
よって記録媒体が交換される際、ドライブ部内の記録媒
体が搬送距離の最も短いグループの空き収納部に収納さ
れた後、倉庫の任意の記録媒体がドライブ部に搬送され
ることから、新たな記録媒体がドライブ部に極めて短時
間で装填される。また、新たな記録媒体が搬送距離の最
も短いグループ以外に収納されていた場合には、搬送距
離の最も短いグループから順に各グループ内で使用頻度
の最も低い記録媒体が搬送距離の次に長いグループの空
き収納部へ順次移動されることから、使用頻度の高い記
録媒体が常に搬送距離の最も短いグループから順に配置
される。その際、任意のグループに移された記録媒体も
次のグループへ移される対象となることから、各記録媒
体の使用頻度順の配置が1回の交換における搬送動作で
確実に達成される。 【0009】 【実施例】図1乃至図5は本発明の一実施例を示すもの
で、図1乃至図4はライブラリ装置の概略構成図であ
る。このライブラリ装置は従来例と同様、複数のカート
リッジ1と、ドライブ部2と、倉庫3と、ハンド部4と
を備え、ハンド部4は図示しない移動機構及び制御部と
共に搬送手段を構成している。 【0010】カートリッジ1は記録媒体として光ディス
クを収容し、ドライブ部2内に装填されることによりド
ライブ部2とアクセス可能になる。 【0011】ドライブ部2は倉庫3の下方に配置された
光ディスクドライブ装置であり、カートリッジ1内の記
録媒体に対してデータの書き込み及び読み出しを行うよ
うになっている。 【0012】倉庫3は上下方向に配列された複数の収納
部3aを有し、各収納部3aには不特定のカートリッジ
1が収納されるようになっている。各収納部3aは上下
方向に区画された計4つのグループに分割されており、
ドライブ部2に近い方から順に、第1グループG1、第
2グループG2、第3グループG3、そして第4グルー
プG4となっている。また、ドライブ部2から最も距離
の遠い第4グループG4以外、即ち第1グループG1、
第2グループG2及び第3グループG3には常時1つの
空き収納部3a′が確保されている。 【0013】ハンド部4はその移動機構及び制御部によ
ってドライブ部2及び倉庫3間を移動することにより、
カートリッジ1の搬送、装填及び取出しを行うものであ
るが、その具体的な構成は従来公報等に記載されている
ので説明を省略する。また、ハンド部4の動作は制御部
に格納された後記プログラムによって制御され、制御部
には各カートリッジ1の使用頻度、即ちカートリッジ1
が所定時間内にドライブ部2に装填された回数で決まる
頻度が記憶されるようになっている。 【0014】以上のように構成されたライブラリ装置に
おいては、ドライブ部2内のカートリッジ1がハンド部
4によって倉庫3の任意のカートリッジ1と交換され
る。以下、ハンド部4の動作を図1乃至図4の概略構成
図及び図5に示すフローチャートを参照して説明する。
尚、図1乃至図4中の実線矢印に添えた番号はハンド部
4の動作の順番を示すものである。 【0015】まず、カートリッジ1の交換命令があると
(S1)、ドライブ部2内のカートリッジ1を取出すと
ともに(S2)、倉庫3の第1グループG1の空き収納
部3a′に移動し、カートリッジ1を空き収納部3a′
に収納する(S3)。次に、指定のカートリッジ1が収
納された収納部3aに移動するとともに、収納部3aか
らカートリッジ1を取出し、ドライブ部2へ移動してカ
ートリッジ1をドライブ部2に装填する(S4)。ここ
で、ドライブ部2により新たなカートリッジ1に対して
データの書き込みまたは読み出しが行われる。即ち、こ
こまでの動作がアクセス時間となる。 【0016】次に、図1に示すように指定のカートリッ
ジ1が倉庫3の第1グループG1に存在していたならば
(S5)、ステップS1に戻りドライブ部2に移動して
次の交換命令があるまで待機する。 【0017】また、図2に示すように指定のカートリッ
ジ1が第2グループG2に存在していた場合、ステップ
S5においては選択されたカートリッジ1が第1グルー
プG1に存在していないので、制御部に記憶されたデー
タに基づいて第1グループG1の中から最も使用頻度の
低いカートリッジ1を取出し(S6)、これを第2グル
ープG2の空き収納部3a′に収納するとともに(S
7)、ステップS8においては選択されたカートリッジ
1が第2グループG2に存在しているので、ステップS
1に戻りドライブ部2に移動して次の交換命令があるま
で待機する。この過程で第1グループG1に再び空き収
納部3a′が確保され、カートリッジ1の再配置処理が
完了する。 【0018】また、図3に示すように指定のカートリッ
ジ1が第3グループG3に存在していた場合、ステップ
S5においては選択されたカートリッジ1が第1グルー
プG1に存在していないので、制御部に記憶されたデー
タに基づいて第1グループG1の中から最も使用頻度の
低いカートリッジ1を取出し(S6)、これを第2グル
ープG2の空き収納部3a′に収納する(S7)。次
に、ステップS8においてはカートリッジ1が第2グル
ープG2に存在していないので、第2グループG2の中
から最も使用頻度の低いカートリッジ1を取出し(S
9)、これを第3グループG3の空き収納部3a′に収
納するとともに(S10)、ステップS11においては
選択されたカートリッジ1が第3グループG3に存在し
ているので、ステップS1に戻りドライブ部2に移動し
て次の交換命令があるまで待機する。この過程で第1グ
ループG1及び第2グループG2に再び空き収納部3
a′が確保され、カートリッジ1の再配置処理が完了す
る。 【0019】また、図4に示すように指定のカートリッ
ジ1が第4グループG4に存在していた場合、ステップ
S5においては選択されたカートリッジ1が第1グルー
プG1に存在していないので、制御部に記憶されたデー
タに基づいて第1グループG1の中から最も使用頻度の
低いカートリッジ1を取出し(S6)、これを第2グル
ープG2の空き収納部3a′に収納する(S7)。次
に、ステップS8においてはカートリッジ1が第2グル
ープG2に存在していないので、第2グループG2の中
から最も使用頻度の低いカートリッジ1を取出し(S
9)、これを第3グループG3の空き収納部3a′に収
納する(S10)。更に、ステップS11においてはカ
ートリッジ1が第3グループG3に存在していないの
で、第3グループG3の中から最も使用頻度の低いカー
トリッジ1を取出し(S12)、これを第4グループG
4の空き収納部、即ちステップS4で取出されたカート
リッジ1が収容されていた収納部3aに収納するととも
に(S13)、ステップS1に戻りドライブ部2に移動
して次の交換命令があるまで待機する。この過程で第1
グループG1、第2グループG2及び第3グループG3
に再び空き収納部3a′が確保され、カートリッジ1の
再配置処理が完了する。 【0020】このような再配置処理の結果、常に使用頻
度の高いカートリッジ1がドライブ部2に対して搬送距
離の最も短い第1グループG1から順に配置されること
になる。また、前述の再配置処理はカートリッジ交換後
の空き時間を利用して行われる。 【0021】次に、本実施例のライブラリ装置における
平均アクセス時間を従来例と比較して説明する。ここで
は、簡単のため、倉庫3への最短アクセス距離を0、最
大アクセス距離をLmax とする。 【0022】まず、従来例では、図6に示すようにドラ
イブ部2内のカートリッジ1を所定の収納部3aに戻す
過程において、カートリッジ1を収納する所定の収納部
3aは倉庫3の一端から他端まで平均的な確率で存在す
るので、ハンド部4の平均移動距離はLmax/2となる。
次に、ハンド部4は任意のカートリッジ1を収納した収
納部3aに向かって移動するが、この場合、ハンド部4
は倉庫3の任意の2つの収納部3a間を移動することに
なり、その際のハンド部4の移動距離はほぼLmax/3と
なる(例えば「リアルタイム」;J.マーチン著、北原
安定訳、P546等を参照)。最後にハンド部4はカートリ
ッジ1を収納部3aからドライブ部2まで搬送するが、
この過程はカートリッジ1を倉庫3に収納する場合と同
じであるから、平均アクセス距離はLmax/2となる。従
って、交換後のカートリッジ1内の記録媒体に対してデ
ータの書き込みまたは読み出しを行えるようになるまで
には、少なくともハンド部4は次の式(1) に示すように
平均的に4Lmax/3だけ移動することになる。 【0023】 アクセス時の平均移動距離 =Lmax/2+Lmax/3+Lmax/2=4Lmax/3 (1) 本実施例では、まず不必要となったカートリッジ1は搬
送距離の短い第1グループG1の空き収納部3a′に収
納される。この場合、第1グループG1の空き収納部3
a′は特定の位置が指定されていないので、この時のハ
ンド部4の平均移動距離はLmax/8となる。 【0024】次に、選択されたカートリッジ1が第1グ
ループG1に存在する場合には、図1に示すようにハン
ド部4は第1グループG1内で任意の2点間を平均移動
距離Lmax/12だけ移動した後、カートリッジ1を把持
してドライブ部2まで平均移動距離Lmax/8だけ移動す
る。 【0025】選択されたカートリッジ1が第2グループ
G2に存在する場合には、カートリッジが第2グループ
G2から取出されてドライブ部2に搬送された後、カー
トリッジ1の再配置処理が行われる。ここでは、図2に
示すようにハンド部4は第1グループG1の空き収納部
3a′があった位置から第2グループG2のカートリッ
ジ1の収納位置に向けて平均移動距離Lmax/4だけ移動
し、カートリッジ1を把持してドライブ部2まで平均移
動距離3Lmax/8だけ移動する。 【0026】一方、選択されたカートリッジ1が第3グ
ループG3に存在する場合には、カートリッジが第3グ
ループG3から取出されてドライブ部2に搬送された
後、カートリッジ1の再配置処理が行われる。ここで
は、図3に示すようにハンド部4は第1グループG1の
空き収納部3a′があった位置から第3グループG3の
カートリッジ1の収納位置に向けて平均移動距離Lmax/
2だけ移動し、カートリッジ1を把持してドライブ部2
まで平均移動距離5Lmax/8だけ移動する。 【0027】また、選択されたカートリッジ1が第4グ
ループG4に存在する場合には、カートリッジが第4グ
ループG4から取出されてドライブ部2に搬送された
後、カートリッジ1の再配置処理が行われる。ここで
は、図4に示すようにハンド部4は第1グループG1の
空き収納部3a′があった位置から第4グループG4の
カートリッジ1の収納位置に向けて平均移動距離3Lma
x/4だけ移動し、カートリッジ1を把持してドライブ部
2まで平均移動距離7Lmax/8だけ移動する。 【0028】ここで、グループ数をN(=4)とし、第
n(1≦n≦N)グループへのアクセス確率をαnとす
ると、ハンド部4が指定のカートリッジ1をドライブ部
2に装填するまでの平均移動距離は次の式(2) で表され
る。 【0029】 アクセス時の平均移動距離(N=4) =Lmax/8+α1(Lmax/12+Lmax/8) +α2(Lmax/4+3Lmax/8) +α3(Lmax/2+5Lmax/8) +α4(3Lmax/4+7Lmax/8) =(3+5α1+15α2+27α3+39α4)・Lmax/24 (2) この時、関連したデータが特定の複数のカートリッジ1
に集中されていて、ほぼα1=1となる場合には、ハン
ド部4の移動距離はLmax/3となり、従来の場合と比較
すると約75%短縮されることが分かる。また、データ
が一様に分散されていると仮定しても(α1=α2=α
3=α4=0.25)、ハンド部4の移動距離は49L
max/48となり、従来の場合と比較して約30%短縮さ
れることが分かる。 【0030】また、本実施例では、選択されたカートリ
ッジ1が第2グループG2乃至第4グループG4に存在
する場合には、カートリッジ1の再配置処理が行われ
る。尚、選択されたカートリッジ1が第1グループG1
に存在する場合には、アクセス処理のみによって第1グ
ループG1に空き収納部3a′が確保されるので、カー
トリッジ1の再配置処理は行なわれない。 【0031】選択されたカートリッジ1が第2グループ
G2に存在する場合には、カートリッジ1をドライブ部
2に搬送した後、第1グループG1の中で最も使用頻度
の低いカートリッジ1を第2グループG2の空き収納部
3a′に搬送する。この時、図2に示すようにハンド部
4はドライブ部2から第1グループG1の中で最も使用
頻度の低いカートリッジ1の収納位置まで平均移動距離
Lmax/8だけ移動した後、カートリッジ1を把持して第
2グループG2の空き収納部3a′まで平均移動距離L
max/4だけ移動し、最後に平均移動距離3Lmax/8だけ
移動してドライブ部2に戻る。 【0032】一方、選択されたカートリッジ1が第3グ
ループG3に存在する場合には、カートリッジ1をドラ
イブ部2に搬送した後、第1グループG1の中で最も使
用頻度の低いカートリッジ1を第2グループG2の空き
収納部3a′に搬送し、更に第2グループG2の中で最
も使用頻度の低いカートリッジ1を第3グループG3の
空き収納部3a′に搬送する。この時、図3に示すよう
にハンド部4はドライブ部2から第1グループG1の中
で最も使用頻度の低いカートリッジ1の収納位置まで平
均移動距離Lmax/8だけ移動した後、カートリッジ1を
把持して第2グループG2の空き収納部3a′まで平均
移動距離Lmax/4だけ移動する。次に、ハンド部4は第
2グループG2の中で最も使用頻度の低いカートリッジ
1の収納位置まで平均移動距離Lmax/12だけ移動した
後、カートリッジ1を把持して第3グループG3の空き
収納部3a′まで平均移動距離Lmax/4だけ移動し、最
後に平均移動距離5Lmax/8だけ移動してドライブ部2
に戻る。 【0033】また、選択されたカートリッジ1が第4グ
ループG4に存在する場合には、カートリッジ1をドラ
イブ部2に搬送した後、第1グループG1の中で最も使
用頻度の低いカートリッジ1を第2グループG2の空き
収納部3a′に搬送するとともに、第2グループG2の
中で最も使用頻度の低いカートリッジ1を第3グループ
G3の空き収納部3a′に搬送し、更に第3グループG
3の中で最も使用頻度の低いカートリッジ1を第4グル
ープG4の空き収納部3a′に搬送する。この時、図4
に示すようにハンド部4はドライブ部2から第1グルー
プG1の中で最も使用頻度の低いカートリッジ1の収納
位置まで平均移動距離Lmax/8だけ移動した後、カート
リッジ1を把持して第2グループG2の空き収納部3
a′まで平均移動距離Lmax/4だけ移動する。次に、ハ
ンド部4は第2グループG2の中で最も使用頻度の低い
カートリッジ1の収納位置まで平均移動距離Lmax/12
だけ移動し、カートリッジ1を把持して第3グループG
3の空き収納部3a′まで平均移動距離Lmax/4だけ移
動する。続いて、ハンド部4は第3グループG3の中で
最も使用頻度の低いカートリッジ1の収納位置まで平均
移動距離Lmax/12だけ移動した後、カートリッジ1を
把持して第3グループG3の空き収納部3a′まで平均
移動距離Lmax/4だけ移動し、最後に平均移動距離7L
max/8だけ移動してドライブ部2に戻る。 【0034】従って、前記再配置処理におけるハンド部
4の平均移動距離は次の式(3) で表される。 【0035】 再配置における平均移動距離(N=4) = α2(Lmax/8+Lmax/4+3Lmax/8) +α3(Lmax/8+Lmax/4) +α3(Lmax/12+Lmax/4+5Lmax/8) +α4(Lmax/8+Lmax/4) +α4(Lmax/12+Lmax/4) +α4(Lmax/12+Lmax/4+7Lmax/8) =3α2Lmax/4+4α3Lmax/3+23α4Lmax/12 (5) この時、関連したデータが特定の複数のカートリッジ1
に集中されていて、ほぼα1=1となる場合は、カート
リッジ1の再配置処理は殆ど不要となるが、データが各
カートリッジ1に一様に分布していて、α1=α2=α
3=α4=0.25となる状態では、ハンド部4は平均
的に4回程度移動し、その際の平均移動距離はLmax と
なる。通常、これらの再配置処理はカートリッジ1を交
換後の空き時間を利用して実行されるため、ライブラリ
装置の平均アクセス性能を劣化させる要因とはならな
い。 【0036】このように、本実施例のライブラリ装置に
よれば、カートリッジ1を交換する際、ドライブ部2か
ら取出したカートリッジ1をドライブ部2に近い第1グ
ループG1の空き収納部3a′に収納した後、第1グル
ープG1乃至第4グループG4から指定のカートリッジ
1を取出してドライブ部2に装填するようにしたので、
ドライブ部2内のカートリッジ1を極めて短時間で交換
することができる。また、新たなカートリッジ1を第2
グループG2乃至第4グループG4から取出した場合に
は、各グループの中から最も使用頻度の低いカートリッ
ジ1をドライブ部2から遠い方のグループに移して第4
グループG4以外のグループに再び空き収納部3a′を
確保するようにしたので、使用頻度の高いカートリッジ
1を常に搬送距離の最も短い第1グループG1から順に
配置することができ、ハンド部4の平均移動距離を大幅
に短縮することができる。 【0037】また、本実施例の再配置処理では、使用頻
度の低いカートリッジ1を搬送距離の最も短い第1グル
ープG1から順に搬送距離の長いグループへ移すように
したので、ドライブ部2内に収容されたカートリッジ1
を除く全てのカートリッジ1が使用頻度の比較対象とな
る。即ち、例えばドライブ部2から第1グループG1に
戻されたカートリッジ1であっても、使用頻度の極めて
低い場合には1回の再配置処理で第2グループG2より
も更に遠いグループへ移されることがある。従って、使
用頻度に応じたグループ分けが1回の再配置処理で完了
することから、各カートリッジ1を常に使用頻度順に配
置することができる。 【0038】尚、一つのハンド部4によって複数のドラ
イブ部2にカートリッジ1が搬送され、一時的にカート
リッジ1の交換頻度が増大することが想定されるような
場合には、第1グループG1に複数の空き収納部3a′
を設け、指定のカートリッジ1を複数回搬送した後にま
とめて再配置処理を実行すればよい。また、前記実施例
では記憶媒体として光ディスクを例示したが、これに限
定されることはなく、磁気ディスクや磁気テープ等を用
いたものにも適用することができる。更に、前記各実施
例では記憶媒体をカートリッジ1に収納したものを示し
たが、記憶媒体を直接搬送するようにしたものであって
もよい。更には、記憶媒体を収納する倉庫は上下方向に
配列された収納部だけでなく左右方向に配列された収納
部を備えていてもよく、この場合の搬送手段は上下及び
左右方向に移動するよう構成されていればよい。 【0039】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のライブラ
リ装置によれば、記録媒体をドライブ部から取出して新
たな記録媒体をドライブ部に搬送するまでの搬送手段の
平均移動距離を大幅に短縮することができ、しかも使用
頻度の高い記録媒体を常にドライブ部に対する搬送距離
の短いグループから順に配置することができるので、ド
ライブ部内の記録媒体を極めて短時間で交換することが
できる。この場合、任意の記録媒体をドライブ部に装填
するまでの平均搬送距離は倉庫のグループ数に反比例し
て減少し、グループを二つに分割した最小構成でも従来
例と比較して搬送手段の平均移動距離を大幅に短縮する
ことができる。また、各記録媒体の使用頻度順の配置を
1回の交換における搬送動作で確実に達成することがで
きるという利点もある。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施例を示すライブラリ装置の
概略構成図 【図2】他の動作例を示すライブラリ装置の概略構成図 【図3】他の動作例を示すライブラリ装置の概略構成図 【図4】他の動作例を示すライブラリ装置の概略構成図 【図5】ハンド部の動作を示すフローチャート 【図6】従来例を示すライブラリ装置の概略構成図 【符号の説明】 1…カートリッジ、2…ドライブ部、3…倉庫、3a…
収納部、3a′…空き収納部、4…ハンド、G1…第1
グループ、G2…第2グループ、G3…第3グループ、
G4…第4グループ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 17/22 G11B 15/68

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 多数の収納部を有する倉庫と、倉庫の収
    納部に収納される多数の記録媒体と、記録媒体に対する
    データの書き込み及び読み出しを行うドライブ部と、ド
    ライブ部に装填された記録媒体を倉庫に収納された任意
    の記録媒体と交換する搬送手段とを備えたライブラリ装
    置において、 前記倉庫の各収納部を前記ドライブ部に対して搬送距離
    の異なる3つ以上のグループに分割するとともに、少な
    くとも搬送距離の最も長いグループ以外にそれぞれ1つ
    以上の空き収納部を設けておき、 前記搬送手段によって記録媒体を交換する際、ドライブ
    部内の記録媒体を搬送距離の最も短いグループの空き収
    納部に収納した後、倉庫の新たな記録媒体をドライブ部
    まで搬送してドライブ部に装填しドライブ部に新たに装填した 記録媒体が搬送距離の最も
    短いグループ以外に収納されていた場合には、新たな記
    録媒体をドライブ部に装填した後に、搬送距離の最も短
    いグループから順に各グループ内で使用頻度の最も低い
    記録媒体を搬送距離の次に長いグループの空き収納部へ
    順次移動するよう構成したことを特徴とするライブラリ
    装置。
JP33543593A 1993-12-02 1993-12-28 ライブラリ装置 Expired - Fee Related JP3443801B2 (ja)

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