JP3443312B2 - キャパシタ冷却装置 - Google Patents

キャパシタ冷却装置

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JP3443312B2 JP07225898A JP7225898A JP3443312B2 JP 3443312 B2 JP3443312 B2 JP 3443312B2 JP 07225898 A JP07225898 A JP 07225898A JP 7225898 A JP7225898 A JP 7225898A JP 3443312 B2 JP3443312 B2 JP 3443312B2
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両に搭載される
キャパシタの冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から排気エミッションを改善するた
め、エンジンと電動機を組み合わせたハイブリッド電気
自動車がある。このようなハイブリッド電気自動車は、
エンジンで駆動される発電機と、発電された電力を蓄え
るバッテリを備え、これらを電源に電動機を駆動して車
両を走行させるようになっている。
【0003】このうち、バッテリの代替用途にキャパシ
タを車両に搭載する例が見られる(特開平9ー9371
7号公報)。キャパシタはバッテリに比較すると、急速
大電流の充放電が可能なこと、広い温度範囲において安
定した充放電挙動を示すこと、など優れた特徴を備える
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】バスなど大型車両の場
合、車両走行用の電動機の電源に多数のキャパシタが必
要なため、これらの格納に大きなスペースを要求され
る。その格納場所としては、車両の広い屋根部が最適と
考えられるが、直射日光で温度が上昇しやすく、キャパ
シタ性能にとって好ましくない。
【0005】この発明は、このような課題に対処する解
決手段の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、エンジ
ンで駆動される発電機と、発電された電力を蓄えるキャ
パシタと、これらを電源に駆動される車両走行用の電動
機と、を備えるハイブリッド電気自動車において、所定
数のキャパシタを囲むように冷却ジャケットを形成し、
エンジン用冷却回路と別途にラジエータを設け、このラ
ジエータの出口にキャパシタの冷却ジャケットの入口を
接続する第1水路と、同じく冷却ジャケットの出口をラ
ジエータの入口に接続する第2水路と、により第1の循
環経路を形成すると共に、第1水路にエンジンウォータ
ジャケットの出口側を接続する第3水路と、第2水路に
エンジンウォータジャケットの入口側を接続する第4水
路と、によりキャパシタの冷却ジャケットとエンジン用
冷却回路のエンジンウォータジャケットとの間に第2の
循環経路を形成し、第1の循環経路と第2の循環経路を
選択的に開成する通路切換弁を設ける一方、これら循環
経路の共通経路部分にウォータポンプを介装する。
【0007】第2の発明では、エンジンで駆動される発
電機と、発電された電力を蓄えるキャパシタと、これら
を電源に駆動される車両走行用の電動機と、を備えるハ
イブリッド電気自動車において、車両の屋根裏にケース
を配置し、その内部に所定数のキャパシタを収容する一
方、ケース内のキャパシタを囲むように冷却ジャケット
を形成し、エンジン用冷却回路と別途にラジエータを設
け、このラジエータとキャパシタの冷却ジャケットとの
間に第1の循環経路を形成すると共に、キャパシタの冷
却ジャケットとエンジン用冷却回路のエンジンウオータ
ジャケットとの間に第2の循環経路を形成し、第1の循
環経路と第2の循環経路を選択的に開成する通路切換弁
を設ける一方、これら循環経路の共通経路部分にウオー
タポンプを介装する。
【0008】第3の発明では、第1の発明または第2の
発明において、キャパシタの温度を検出する手段と、そ
の検出信号に基づいてキャパシタの温度を所定範囲に保
つように通路切換弁およびウオータポンプを制御する手
段と、を設ける。
【0009】
【発明の効果】第1の発明では、ラジエータ側との循環
経路が開成され、ウォータポンプが駆動すると、ジャケ
ット内の冷却水はラジエータとの間を流れる。そのた
め、キャパシタの周囲から熱を冷却水が奪ってラジエー
タへ持ち去り、ラジエータを介して大気中へ放熱する。
エンジンウォータジャケット側との循環経路が開成さ
れ、ウォータポンプが駆動すると、ジャケット内の冷却
水はエンジンウォータジャケットとの間を流れる。その
ため、エンジンウォータジャケットからの温水でキャパ
シタの周囲は加温される。いずれの循環経路において
も、ウォータポンプが停止すると、ジャケット内の冷却
水は流れない。これらの結果、通路切換弁およびウォー
タポンプを制御することにより、キャパシタの温度を所
定範囲に保てるようになる。そのため、直射日光で温度
が上昇しやすい屋根部においても、良好なキャパシタ性
能を確保することが可能になる。
【0010】第2の発明では、キャパシタはケースに収
容して車両の屋根裏に格納される。第1の発明と同じ
く、通路切換弁およびウォータポンプを制御すると、キ
ャパシタの冷却や加温が行われるため、キャパシタの温
度を所定範囲に保てるようになる。したがって、車両の
広い屋根部においても、良好なキャパシタ性能を確保し
つつ、所定数のキャパシタを体裁よく格納することがで
きる。
【0011】第3の発明では、キャパシタの温度は把握
しづらいが、通路切換弁およびウォータポンプは手動に
よらず、キャパシタの温度に応じて制御される。そのた
め、キャパシタの温度は自動的に管理され、いつも所定
範囲に保てるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1,図2は大型バスへの適用例
を表すものであり、バス1はエンジン2で駆動される発
電機3と、発電された電力を蓄える多数のキャパシタ6
と、これらを電源に駆動される車両走行用の電動機4,
5と、を備える。
【0013】電動機4,5はキャパシタ6からインバー
タ7を介して電流の供給を受けると、車両走行用の回転
力(駆動力)を出力する。その回転はギヤボックス8で
減速され、プロペラシャフト9からデファレンシャルを
介して左右の駆動輪10へ伝達される。
【0014】車両に所定数のキャパシタ6を搭載するた
め、屋根11と天井との間(車室の屋根裏)にケース1
4が配置され、所定数のキャパシタ6はケース14に収
装される。
【0015】ケース14の表面に図示しないが、1対の
電極(陽極と陰極)が突設され、これら電極にケース1
4内のキャパシタ6を直列に接続する配線が備えられ
る。1対の電極は発電機3側の充電コネクタと電動機
4,5側の出力コネクタとにそれぞれ所定の配線状態で
接続される。
【0016】ケース14内にキャパシタ6を囲むように
冷却ジャケット15が形成される。冷却ジャケット15
は図3,図4のようにゴムを一体成型することによりマ
ット状の袋体15aに作られ、3層に折り畳んだ状態で
ケース14内に収容される。各層間の合わせ面には凹部
15bが1列に配設され、キャパシタ6はこれら凹部1
5bに1個ずつ納められる。
【0017】図2において、エンジン2の冷却回路とは
別途に冷却ファン16a(電動ファン)付きのラジエー
タ16が設けられる。22はラジエータのサブタンクで
ある。エンジン2の冷却回路は、図示しないエンジン用
ラジエータやウォータポンプ(エンジンで駆動される)
およびサーモスタッドなどを備える。
【0018】18は空調装置のヒータコアであり、その
入口21aにヒータ用ウォータポンプ19(電動ポン
プ)を介してエンジンウォータジャケットの出口20a
が、同じく出口21bにエンジンウォータジャケットの
入口20bがそれぞれ接続される。そして、ヒータ用ウ
ォータポンプ19が駆動すると、エンジン2の冷却水の
一部がヒータコア18との間を循環する。
【0019】ラジエータ16の出口を冷却ジャケット1
5の入口24aと接続する第1水路25と、冷却ジャケ
ット15の出口24bをラジエータ16の入口23aと
接続する第2水路26が設けられる。第1水路25の途
中に第3水路27を介してエンジンウォータジャケット
の出口20a側が、第2水路26の途中に第4水路28
を介してエンジンウォータジャケットの入口20b側が
それぞれ接続される。
【0020】これら水路25と27,26と28の接続
部に通路切換弁30,31(電磁弁)が介装され、冷却
ジャケット15側に対してラジエータ16側とエンジン
ウォータジャケット側とを選択的に接続する。通路切換
弁30と31の間で冷却ジャケット15を経由する回路
部分、この例では冷却ジャケット15と通路切換弁31
との間にウォータポンプ32(電動ポンプ)が介装され
る。図5はキャパシタ冷却系の回路図である。
【0021】通路切換弁30,31とウォータポンプ3
2および冷却ファン16aを制御するのがコントローラ
35であり、キャパシタ6の温度を検出する温度センサ
36が設けられる。コントローラ35は温度センサ36
の検出信号に基づいてキャパシタ6の温度を所定範囲
(たとえば、20〜40℃)に保つように通路切換弁3
0,31とウォータポンプ32および冷却ファン16a
を制御する。
【0022】具体的には、図6のように温度センサ36
の検出値が40℃以上のときは、ウォータポンプ32と
冷却ファン16aをオンするとともに通路切換弁30,
31をオフする(ステップ1〜ステップ4)。これによ
り、ラジエータ16側との循環経路(第1の循環経路)
が開成され、ウォータポンプ32が駆動するので、ジャ
ケット15の冷却水はラジエータ16との間を流れる。
そのため、キャパシタ6の周囲から熱を冷却水が奪って
ラジエータ16へ持ち去り、ラジエータ16を介して大
気中へ放散するのであり、その放熱効果は冷却ファン1
6aで促進される。
【0023】温度センサ36の検出値が20℃以下のと
きは、ウォータポンプ32と通路切換弁弁30,31を
オンするとともに冷却ファン16aをオフする(ステッ
プ1→ステップ5〜ステップ8)。これにより、エンジ
ンウォータジャケット側との循環経路(第2の循環経
路)が開成され、ウォータポンプ32が駆動するため、
ジャケット15の冷却水はエンジンウォータジャケット
との間を流れる。そのため、キャパシタ6はエンジンウ
ォータジャケットから冷却ジャケット15へ供給される
暖かい冷却水で加温される。
【0024】温度センサ36の検出値が20〜40℃の
ときは、ウォータポンプ32と通路切換弁30,31お
よび冷却ファン16aをオフする(ステップ1→ステッ
プ5→ステップ9〜ステップ11)。ラジエータ16側
との循環経路は開成されるが、ウォータポンプ32が停
止のため、ジャケット15の冷却水は流れない。
【0025】このように、キャパシタ6の温度に応じて
通路切換弁30,31とウォータポンプ32および冷却
ファン16aを制御することにより、キャパシタ6の温
度を所定範囲に保てるようになる。この結果、良好なキ
ャパシタ性能を維持しつつ、車両の広い屋根部に所定数
のキャパシタ6を体裁よく格納できる。
【0026】ケース14内の冷却ジャケット15は、既
述のようにゴムの成型品のため、安価に製作できるほ
か、キャパシタ6を所定の配列状態にセットする固定台
としても兼用可能というメリットが得られる。
【0027】図2において、ケース14に複数の冷却ジ
ャケット15を収容する場合は、これらジャケット15
を直列的に継ぐ一方、上流側のジャケット15に入口2
4aを、下流側のジャケット15に出口24bを形成す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を表す車両後部の概略図で
ある。
【図2】同じくキャパシタ冷却系の構成図である。
【図3】同じく冷却ジャケットの一部斜視図である。
【図4】同じく冷却ジャケットの断面図である。
【図5】同じくキャパシタ冷却系の回路図である。
【図6】同じくコントローラの制御内容を説明するフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
2 エンジン 4,5 車両走行用の電動機 6 キャパシタ 11 屋根 14 ケース 15 冷却ジャケット 16 ラジエータ 16a 冷却ファン 18 ヒータコア 19 ヒータ用ウォータポンプ 25 第1水路 26 第2水路 27 第3水路 28 第4水路 30,31 通路切換弁 32 ウォータポンプ 35 コントローラ 36 温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B60L 11/12 ZHV F01P 3/12 F01P 3/12 F02D 29/02 D F02D 29/02 H01G 1/08 A (56)参考文献 特開 平11−240328(JP,A) 特開 平7−105988(JP,A) 特開 平5−131848(JP,A) 特開 平9−130917(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 6/00 - 6/04 B60L 11/12 F01P 3/12 F02D 29/02 H01G 2/08 B60K 1/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンで駆動される発電機と、発電され
    た電力を蓄えるキャパシタと、これらを電源に駆動され
    る車両走行用の電動機と、を備えるハイブリッド電気自
    動車において、所定数のキャパシタを囲むように冷却ジ
    ャケットを形成し、エンジン用冷却回路と別途にラジエ
    ータを設け、このラジエータの出口にキャパシタの冷却
    ジャケットの入口を接続する第1水路と、同じく冷却ジ
    ャケットの出口をラジエータの入口に接続する第2水路
    と、により第1の循環経路を形成すると共に、第1水路
    にエンジンウォータジャケットの出口側を接続する第3
    水路と、第2水路にエンジンウォータジャケットの入口
    側を接続する第4水路と、によりキャパシタの冷却ジャ
    ケットとエンジン用冷却回路のエンジンウォータジャケ
    ットとの間に第2の循環経路を形成し、第1の循環経路
    と第2の循環経路を選択的に開成する通路切換弁を設け
    る一方、これら循環経路の共通経路部分にウォータポン
    プを介装したことを特徴とするキャパシタ冷却装置。
  2. 【請求項2】エンジンで駆動される発電機と、発電され
    た電力を蓄えるキャパシタと、これらを電源に駆動され
    る車両走行用の電動機と、を備えるハイブリッド電気自
    動車において、車両の屋根裏にケースを配置し、その内
    部に所定数のキャパシタを収容する一方、ケース内のキ
    ャパシタを囲むように冷却ジャケットを形成し、エンジ
    ン用冷却回路と別途にラジエータを設け、このラジエー
    タとキャパシタの冷却ジャケットとの間に第1の循環経
    路を形成すると共に、キャパシタの冷却ジャケットとエ
    ンジン用冷却回路のエンジンウオータジャケットとの間
    に第2の循環経路を形成し、第1の循環経路と第2の循
    環経路を選択的に開成する通路切換弁を設ける一方、こ
    れら循環経路の共通経路部分にウオータポンプを介装し
    たことを特徴とするキャパシタ冷却装置。
  3. 【請求項3】キャパシタの温度を検出する手段と、その
    検出信号に基づいてキャパシタの温度を所定範囲に保つ
    ように通路切換弁およびウオータポンプを制御する手段
    と、を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載のキャパシタ冷却装置。
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